1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 計 | 安 | 失 | 本 | |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
DeNA | 0 | 2 | 2 | 0 | 0 | 3 | 0 | 0 | 0 | 7 | 6 | 0 | 0 |
中日 | 0 | 0 | 0 | 2 | 0 | 0 | 0 | 4 | 0 | 6 | 8 | 0 | 1 |
勝利投手:石田 健大(1勝0敗0S) (セーブ:山﨑 康晃(0勝1敗1S)) 敗戦投手:髙橋 宏斗(0勝1敗0S) 本塁打 |
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◆DeNAは2回表、戸柱の犠飛と石田の適時打で2点を先制する。4-2となって迎えた6回には、佐野の適時打などで3点を奪い、リードを広げた。投げては、先発・石田が7回2失点の好投で今季1勝目。敗れた中日は、打線が終盤に追い上げを見せるも及ばなかった。
◆DeNA関根大気外野手(26)が、「6番左翼」で今季初めてスタメン出場する。7番には遊撃で柴田が起用され、捕手は戸柱が4試合ぶりにスタメン出場する。
◆DeNA牧秀悟内野手(23)が、死球を受け、一瞬ヒヤリとした。 2点リードの3回1死一塁、カウント2-2から中日高橋宏の150キロの直球が左腕付近に直撃。当たった直後には大きな声を出し、ベンチからトレーナーが飛び出したが、状況を確認した後、一塁ベースに向かった。続く宮崎の四球で二塁に進み、6番関根の2点中前適時打で二塁から一気にホームに生還した。プロ2年目で開幕4番を任され、試合前の時点で打率4割2分9厘、2本塁打、5打点で打線をけん引。29日の中日戦では、3回に2試合連続となる先制の2号2ランを放ち、チームを今季初勝利に導いた。
◆今季初スタメンのDeNA関根大気外野手(26)が、指揮官の起用に結果で応えた。 2点リードの3回1死満塁、フルカウントから中日高橋宏の直球を中前にはじき返し、2点を追加した。「フルカウントとなりましたが、どんな形でも1点が入ればと変な欲を出さないよう意識していた。貴重な追加点を挙げられ、うれしいです」とコメント。2回に放った左前打を含め、マルチ安打をマークした。
◆昨秋ドラフト2位の中日鵜飼航丞外野手(22=駒大)が、プロ入り初アーチを放った。 バンテリンドーム2000本目の節目の1発でもあった。この日は「3番・左翼」でスタメン出場。4点差を追う4回1死一塁で、DeNA先発石田の2-1からの4球目142キロストレートを、左翼スタンド中段まで軽々と運んだ。「打った瞬間、一瞬どこに飛んだかわかりませんでした。(笑)。しっかり振り抜いた感覚はあったので、走りながら、ホームランになってくれ、と強く思いながら走りました」。今季セ・リーグ新人1号アーチを決めた鵜飼は、笑顔をこぼした。この日は中京大中京の後輩、高橋宏がプロ入り初先発。5回4失点で降板した後輩を失意を和らげる1発にもなった。97年開場のバンテリンドームでは立浪監督が現役時代に1号本塁打をマーク。1000本目は中日在籍時の中村紀(現中日1軍打撃コーチ)が1000号を刻んでいる。大砲候補の新人が中日本拠地の歴史に名前を刻んだ。
◆守護神を務めるDeNA山崎康晃投手(29)が、今季初セーブを挙げ、チームを今季初の連勝に導いた。1点リードの9回に登板。先頭の阿部に四球を与えたが、後続を断った。 今季初登板だった27日の広島戦では、1点リードの9回に登板し、2死満塁から西川に走者一掃の逆転適時三塁打献上。今季2度目の登板で雪辱のセーブを挙げた。
◆中日2年目高橋宏斗投手がプロ初黒星を喫した。プロ初登板初先発でマウンドに上がったが、4四死球を含め5回5安打4失点。 「四球からの失点は悔しい。点を取られるべくして取られた。もう少し大胆にいけば良かった」と肩を落とした。初回から153キロも計測。次回からは登板間隔を開ける予定だが、ポテンシャルの高さは示した。
◆中日ドラフト2位の新人鵜飼航丞外野手(22=駒大)が、プロ入り初アーチを放った。 4点を追う4回1死一塁で、DeNA先発石田から左翼席へ2ラン。今季セ・リーグ新人1号で、バンテリンドーム2000本目の節目の1発にもなった。「詰まっていたので確信できなかった。顔が残せたのが良かった」。8回にも1点差に詰め寄る左前適時打も加え2安打3打点。1点差で本拠地初勝利を逃した立浪監督も「思い切りのいいスイングは楽しみ」と大砲候補をたたえた。
◆守護神のDeNA山崎康晃投手が、雪辱のセーブを挙げた。 1点リードの9回に登板。先頭の阿部に四球を与えたが、後続を断った。今季初登板だった27日の広島戦ではセーブに失敗。「いろんな思いもありますし、チームで戦っていることを再認識した」と胸に刻み、試合を締めた。「やり返すチャンスをいただいたし、実力を発揮できるように気を引き締めて頑張りたいです」と誓った。▽DeNA三浦監督(956日ぶり先発勝利の石田について)「カットボールもそうだし、真っすぐも非常に走りが良かったので、キレが出ていたなと。両コーナー、緩急をうまく使いながら、バッテリーで攻めた」
◆DeNA石田健大投手(29)が、7回4安打2失点の好投で、19年8月17日広島戦以来956日ぶりの先発勝利を挙げた。テンポ良くボールを投げ込み、無四球で中日打線を料理。打席では中前適時打を放ち、"二刀流"でチームの連勝に貢献した。昨季途中に中継ぎから先発に転向。17、18年に2年連続で開幕投手を務めた男が、真っさらなマウンドで輝きを放った。 石田はベンチで戦況を見守りながら、昨季途中まで同じ持ち場を守った仲間を信じた。「頼れる方ばかりなので、絶対大丈夫という気持ちを持って」。8回に1点差に迫られたが、9回を山崎が無失点で締め、自身956日ぶりの先発勝利が決まった。「素直にうれしいですし、久々にこの勝った時の雰囲気を味わえた」とかみしめた。テンポ良く投げ込み、ストライクゾーン内で大胆に攻めた。140キロ序盤の直球、変化球を有効に織り交ぜながら、無四球と制球が安定。「真っすぐが速いのは魅力ですけど、スピードだけじゃないってのは見せられた」。球持ちが良く、ボールにキレがある分、スピード表示以上に打者を押し込み、7回4安打2失点と快投した。昨年から挑戦し、キャンプから精度を高めた新球のカットボールも効果を発揮した。直球との球速差が5~10キロほどで打者の手元で微妙に動き、芯を外した。昨季途中に中継ぎから先発に転向し、2軍落ちも経験。「情けない時間に帰ってる自分と向き合うのもすごくつらかった」と昼すぎや夕方に自宅に帰る日々を糧とし、再びスポットライトを浴びた。【久保賢吾】▽DeNA三浦監督(956日ぶり先発勝利の石田について)「カットボールもそうだし、真っすぐも非常に走りが良かったので、キレが出ていたなと。両コーナー、緩急をうまく使いながら、バッテリーで攻めた」
◆DeNA三浦大輔監督(48)が、チームの連勝にもかぶとの緒を締めた。先発石田が7回2失点で自身956日ぶりの先発勝利をマーク。打線は今季初スタメンの関根が、2点適時打を含むマルチ安打で起用に応えた。 投打がかみあって、快勝ムードが漂った中、継投に入った8回に入江、砂田が打ち込まれ、5点リードが一気に1点差に。三嶋、山崎の勝利の方程式で逃げ切ったが、三浦監督は「ああいう展開にしてしまったのは監督の責任。選手に負担をかけて申し訳なかったなと思います」と話した。
◆今季初スタメンのDeNA関根大気外野手が、指揮官の起用に結果で応えた。 2点リードの3回1死満塁、フルカウントから中日高橋宏の直球を中前にはじき返し、2点を加えた。「どんな形でも1点が入ればと変な欲を出さないよう意識していた。貴重な追加点を挙げられ、うれしいです」とコメント。2回の左前打を含め、マルチ安打をマークし、三浦監督は「非常に大きな働き」と評価した。
◆「ハマのプーさん」が、決して速くはない足で先取点をもぎ取った。0―0の二回1死二、三塁。三塁走者だったDeNA・宮崎は戸柱の飛球で生還。最後は捕手のタッチをかいくぐって滑り込んだ。二回先頭で中日先発・高橋宏の148㌔の直球を捉えて左前打。関根も左前打で続き、柴田の犠打で三塁へ進んだ。何としても先に1点が欲しい場面で戸柱が放った飛球は、右翼手の定位置やや手前だったが、宮崎は迷わずタッチアップした。昨季、6年ぶりの最下位に沈んだチームは今季、キャンプから『全員が一つでも先の塁を狙うことができる走塁』を目標に掲げた。プロ入りから9年間で通算0盗塁の宮崎も、もちろん例外ではなく、キャンプ、そして実戦を通じてその姿を体現してきた。6年総額12億円の大型契約を結び迎えたオフは「一番は走る。足が速いわけじゃないですけど、遅くてもしっかり動けることが大事だと思うので、しっかりやっていきたい」と走り込むことで体力強化に励んできた。オースティン、ソトが故障で出遅れる中、どっしりと5番に座る宮崎。「チーム全員で相手の投手をひきずりおろす気持ちでやっていかないといけない」と語っていた通り、プレーでチームを引っ張っている。(浜浦日向)
◆中日のドラフト2位・鵜飼航丞外野手(22)=駒大=が「3番・左翼」で出場し、左翼へプロ1号となる2ランを放った。「打ったボールはストレート。打った瞬間、一瞬どこに飛んだかわかりませんでした(笑)。でもしっかりと振り抜いた感覚はあったので『ホームランになってくれ』と強く思いながら走りました。チームに点が入って良かったです」) 4点を追う四回1死一塁で迎えた第2打席で、DeNAの左腕・石田が内角へ投じた142キロ直球を完璧にとらえた。観客にとっては打った瞬間にスタンドインと分かる打球。推定120メートルの一発は左翼席中段に突き刺さり、笑顔でダイヤモンドを一周した。出場4試合目、プロ11打席目だった。この日は同じ中京大中京高出身の高橋宏がプロ初登板初先発。序盤3イニングで4点を失った後輩を助けるためにも、効果的なアーチとなった。
◆中日の2年目右腕・高橋宏斗投手(19)がプロ初登板初先発し、5回5安打4失点で降板した。「何とか連敗を避けたいと思い、マウンドに上がりました。きょうの課題は先に点をやらないこと。その課題を持って投げていましたが無駄な四球からの失点で、自分を苦しめてしまいました。反省して次につなげます」一回先頭・桑原には痛烈な当たりを打たれたが、一塁・ビシエドがライナーをダイビングキャッチして最初のアウトを取った。緊張感に満ちていた表情は味方の好プレーで少しほぐれ、続く楠本は152キロで空振り三振。佐野に右前打を許したあとにぶつかった2試合連発中の牧は外角のスプリットで遊ゴロに抑えてゼロを刻んだ。しかし、二回はプロの洗礼を浴びる。宮崎、関根の連打と柴田の一犠打で1死二、三塁。戸柱の右犠飛で先制点を入れられると、投げ合う石田にも中前適時打を浴びて2点目。直球、変化球ともに高めに浮いた球を逃してはくれなかった。三回は1死から四死球が3つ続いて満塁を招き、関根に中前にはじき返されてさらに2点。四、五回は1四球のみで無安打に抑えたが、球数は97球に到達。六回以降をリリーフ陣に託した。プロ初登板を迎える右腕に立浪監督は「速いボールがあるわけだから強気に、どんどん逃げずに向かっていってくれればそれでいい」と期待していた。結果的にタイムリーとされたものの、三回に関根に中前2点打を浴びたシーンは152キロ直球を内角に投じるなど攻める姿勢を示していた。デビュー戦で悔しさも味わいながらも、いま確かにプロの第一歩を踏み出した。
◆DeNAが逃げ切って2連勝。三回までに関根の適時打などで4点を先行。六回に3点を加え、苦しみながらも継投でしのいだ。石田が7回2失点で白星を挙げ、山崎が今季初セーブ。中日はプロ初登板の高橋宏が5回4失点と乱れた。
◆中日は八回に4得点して1点差に迫るも及ばず、2連敗。試合後の立浪和義監督(52)の主な一問一答は以下の通り。――八回4得点で1点差に迫ったが及ばず「やっぱり越さないとね、そこでね。せっかくチャンスをもらったけど。あの大差(最大5点)を追い上げられたところまでは良かったですけど、最後に越せないというのはまだまだかなというところですね」――D2位・鵜飼が四回にプロ初アーチとなる左翼2ラン「何よりも思い切りのいい選手なので、まだまだ粗さもありますけど非常に楽しみにしています。ああいう打撃をしてくれるので。本塁打もそうですけど、あの(八回の左前)タイムリーもよかったですよね」――鵜飼は開幕カードから内角を攻められている中で、内角球をとらえて本塁打を放った「誰でも内角の厳しいところというのはどんな打者でも、そう打てないですからね。そこを我慢して甘い球をとらえる。そこをずっとボール球の厳しいところに手を出しているとずっと投げられるので、日々勉強です」――2年目右腕・高橋宏がプロ初登板初先発。5回5安打4失点で初黒星「当然、緊張はあったと思うんですけど、反省としたら四球からピンチを招いて失点したというね。打たれて点を取られるぶんにはいいんですけど。攻めてはいったんでしょうけど、クリーンアップになるとどうしてもボールが先行して打たれてしまったので、次にまたその反省を生かしてやってくれたらいいかなと思います」――今後の起用方針は「一回、間隔を空けて、抹消して次の登板ということになると思います」――岡林を七回で交代させた「点差が開いたからではなくて、凡打の内容(第1打席から左飛、遊飛、右飛)が、いつもしっかりとライナーやゴロを打てと言っているんですけど、ああやってポコポコとフライを上げていたので、それで代えました」――木下が八回、今季21打席目でようやく初安打(左翼二塁打)「最後(1点差の九回無死一塁)、送りバントも考えたんですけど、ちょっと感じがよくなりそうな雰囲気があったのでね、結果は遊直でしたけど、一本出たからまた変わってくるんじゃないかなと思っています」――巨人戦の3戦目もきょうも、終盤に粘りが出てきている「そうですか?」――手応えは「いや...。これ以上、悪くなることはないと思いますし、いまはちょっと、ずっと悪いですけど、チャンスで打ちだすとよくなってくると思うので、特に初めから出ている人がああいうチャンスでどんどん打ててくるとまた変わってくるのかなと思います」
◆DeNA・石田健大投手(29)は、先発で7回4安打2失点と好投した。昨季途中からの先発再転向を経て、先発勝利は2019年8月17日の広島戦以来、実に956日ぶり。「本当に緊張した。苦しい時もたくさんありましたし、その中でもしっかり自分が負けずに前を向いてやってきたことがしっかり出せた」と、ホッとしたように汗を拭った。昨季はセットアッパーとしてスタートしたが、不調のため2軍降格。先発として再調整する中で、スライダーと区別したカットボールを習得するなど〝進化〟を目指した。) 六回に大島を見逃し三振に仕留めるなど威力を発揮し「すごくおもしろいボール」と手応えをつかんだ。2017、18年には開幕投手を務めた左腕が、挫折を乗り越え再出発の1勝を挙げた。(浜浦日向)
◆中日のドラフト2位・鵜飼航丞外野手(22)=駒大=が「3番・左翼」で出場し、プロ初アーチを含む2安打3打点と結果を残した。「(本塁打は)ちょっと詰まったんですけど、しっかりと振れたので入ってくれました。内角を攻められているのは1打席目からわかっていたので、意識はしていなかったですけど、うまく反応できました」4点を追う四回1死一塁で内角への142キロ直球を一閃。周囲は打った瞬間のフェンスオーバーを確信する弾道だったが、打った本人は一瞬、見失い、全力疾走。途中で打球を見つけて着弾を見届け、笑顔でダイヤモンドを一周した。「きのう、友達からLINEが来て『あと1本で2000号だよ』と」バンテリンドームでの本塁打は立浪監督の第1号から始まり、1000号の中村紀打撃コーチ。節目を刻んできた指導者を前に打席に立ち、巡ってきたチャンスで決めた。「2人の前で打てたらすごいことだと思っていた。狙う余裕はなかったですけど、こうして1本打てたのは良かったかなと思います」とはにかんだ。試合には敗れたが、八回は2―7から3点を返し、なおも1死一、三塁で第4打席へ。代わったばかりの三嶋に対して「ウイニングショットもありますし、追い込まれるときつい。甘いところだったので1球で仕留められてよかった」と初球の148キロをとらえて三遊間を破り、さらに1打点を稼いだ。「拍手や歓声、打ったあとのお出迎えだったりが盛大なのでテンションも上がりますし、いい気分で野球をやらせてもらっています」あこがれの中日のユニホームに袖を通し、大歓声を浴びればプロ野球選手になったことを、より実感する。敗戦の中で輝いたルーキーは、大きな自信を得た。
◆DeNAの山崎が7―6の九回に登板して無得点に抑え、今季初セーブを挙げた。先頭打者を四球で出塁させたが、150キロの直球を主体に攻めて後続を断った。27日の広島戦では3失点して逆転負けを許しただけに「監督にも『絶対やり返せよ』と言葉をもらった。その言葉に尽きる」と安堵した。今年はオープン戦から三嶋と抑えの座を争い、慣れ親しんだ九回のマウンドを託された。「いい舞台を与えてくださったので、自分の実力を発揮できるように気を引き締めてやりたい」と言葉に力を込めた。◆三浦監督(7回2失点の石田に)「スピードは140キロ前後でも球の切れがあった。両コーナーをうまく使ってしっかり抑えた」◆佐野(六回に2点適時打)「追い込まれていたので必死に食らいついていった」
◆ダブルストッパーで連勝!! DeNAは30日、中日2回戦(バンテリンドーム)に7―6で逃げ切り、今季初の2連勝を飾った。4番手で登板した三嶋一輝投手(31)が1点差に迫られた後の八回1死一、二塁のピンチを併殺打で切り抜け、九回は前回救援に失敗していた山崎康晃投手(29)が無失点で締めて今季初セーブを挙げた。また、先発した石田健大投手(29)は7回4安打2失点で、約3年ぶりとなる先発白星をつかんだ。敵地に勝利の雄たけびがこだました。1点差の九回1死一塁。山崎は、石川昂を151キロの直球で完全に詰まらせた。力ない遊飛に一走も戻れず試合終了。仲間とのハイタッチで、喜びを共有し「勝ちで終わらせることができたのは安心だけど、もっと内容にこだわって、自分のやってきたことを表現できるようにしたい」と息をついた。七回を終え5点リード。しかし、継投に入った八回にピンチを迎えた。2点差とされ、なお1死一、三塁でマウンドを託されたのは、前日九回に登板した三嶋。鵜飼に初球を捉えられて1点差とされたが、続く4番・ビシエドを三ゴロ併殺打に仕留め、こらえた。7―6の九回。バトンを受けたのは守護神・山崎だ。今季初登板だった27日の広島戦では、1点差の九回に3失点してセーブに失敗。「一人でいるときも、移動日も、ずっとそのことばかり考えていた」という。そこで、三浦監督からもらったのが「絶対、やり返せよ」の一言。「その言葉に尽きるなと」。今度は1点差を守り、文字通りやり返した。 1年目から不動のクローザーを務めてきた山崎だが、ここ2年は不調で、その座を三嶋に明け渡した。七、八回に投げる中継ぎを経験し「1勝する大変さ、チームで戦っていることを再認識した」。オフには猛練習と食事制限に取り組み、最大体重から8キロ減量。「やり返す舞台を与えてくださった」と感謝し、闘志を燃やす。昨季最下位からの巻き返しへ、掲げたスローガンは「横浜反撃」。三浦監督が開幕前、そのカギの一つとしたのが山崎と三嶋をともに守護神と位置付け、勝負どころで起用する〝ダブルストッパー制〟の採用だった。1990年代のチームを支えた「盛田(幸妃)さん、佐々木(主浩)さんのときのイメージ」という指揮官は、今季初のリレーで勝利を呼んだ2人を称賛。「八回は自分の(継投)ミスでばたつかせてしまったが、しんどい場面でよく投げてくれた」と目を細めた。山崎は193日ぶりに記録した通算171個目のセーブにも「先頭に四球は反省すべき点」と気を引き締めた。まだ、始まったばかり。「横浜反撃」は、ここからだ。(浜浦日向)★大洋時代のダブルストッパー 1992年にDeNAの前身、大洋で江尻亮監督が採用。フォークボールを武器に「魔神」と呼ばれた佐々木主浩と、先発から5月に救援へ転向した盛田幸妃(故人)の両右腕を勝負どころで起用し、これが「ダブルストッパー」と称された。主に九回を担った佐々木は53試合登板、12勝6敗21セーブ、防御率2.46で最優秀救援投手を獲得。盛田は52試合、131回?を投げ14勝6敗2セーブ、防御率2.05で最優秀防御率に輝いた。ただ、92年は打線低迷で5位に終わった。
<セ・リーグ順位表推移>
順位 | チーム名 | 勝数 | 負数 | 引分 | 勝率 | 首位差 | 残試合 | 得点 | 失点 | 本塁打 | 盗塁 | 打率 | 防御率 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
1 (-) |
広島 |
5 | 0 | 0 | 1.000 (-) | - (-) |
138 | 39 (+8) | 19 (+3) | 1 (-) | 4 (+2) |
0.335 (↑0.004) | 0.000 (-) |
2 (-) |
巨人 |
4 | 1 | 0 | 0.800 (↑0.05) | 1 (-) |
138 | 24 (+3) | 18 (+1) | 6 (+2) | 1 (-) |
0.261 (↓0.002) | 0.000 (-) |
3 (1↓) |
ヤクルト |
3 | 2 | 0 | 0.600 (↓0.15) | 2 (↓1) |
138 | 24 (+1) | 16 (+3) | 7 (-) | 3 (+1) |
0.256 (↓0.036) | 0.000 (-) |
4 (-) |
DeNA |
2 | 3 | 0 | 0.400 (↑0.15) | 3 (-) |
138 | 25 (+7) | 34 (+6) | 4 (-) | 3 (+2) |
0.241 (↓0.007) | 0.000 (-) |
5 (1↓) |
中日 |
1 | 4 | 0 | 0.200 (↓0.05) | 4 (↓1) |
138 | 20 (+6) | 27 (+7) | 4 (+1) | 1 (-) |
0.219 (↑0.009) | 0.000 (-) |
6 (-) |
阪神 |
0 | 5 | 0 | 0.000 (-) | 5 (↓1) |
138 | 13 (+3) | 31 (+8) | 2 (+1) | 2 (-) |
0.218 (↓0.007) | 0.000 (-) |
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