1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 計 | 安 | 失 | 本 | |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
阪神 | 0 | 0 | 0 | 0 | 1 | 0 | 0 | 0 | 2 | 3 | 6 | 2 | 1 |
広島 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 3 | 3 | 2 | X | 8 | 13 | 1 | 0 |
勝利投手:床田 寛樹(1勝0敗0S) 敗戦投手:伊藤 将司(0勝1敗0S) 本塁打 |
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◆広島が開幕5連勝。広島は1点を追う6回裏、坂倉と會澤の適時打などで3点を挙げ逆転する。続く7回には菊池涼とマクブルームの適時打などで3点を奪い、リードを広げた。投げては、先発・床田が7回1失点の好投で今季1勝目。敗れた阪神は、攻守に精彩を欠いた。
◆広島はセ・リーグで唯一の開幕から無敗をキープ。開幕5連勝すれば、球団では6連勝した93年以来2度目になる。前夜逆転サヨナラ勝ちした勢いに乗って、29年ぶりの5連勝となるか。
◆広島新助っ人ライアン・マクブルーム内野手が初4番に入り、初の打点と初の複数安打を記録した。 6回に左前打でチャンスメークし、7回1死二、三塁では2番手浜地のカットボールを右中間に落とした。リードを広げる適時打に「打順に関係なくチームの勝ちに貢献するのが自分の仕事なので、打順よりは仕事。前を打ってくれているみんなのおかげ」と胸を張った。つながりある打線の中で結果を残した。
◆阪神がチーム最長タイとなる開幕5連敗を喫した。68、91、95年に次ぎ4度目。68年は最終2位へ盛り返したものの、91、95年はともに最下位に沈んだ。なお31日も敗れて6連敗となれば、球団単独ワーストとなる。 ▼開幕連敗のプロ野球最長は12連敗で、いずれもパ・リーグの55年トンボ(消滅)と79年西武(2引き分け挟む)。セ・リーグでは79年ヤクルト8連敗(1引き分け挟む)。▼開幕5連敗以上で優勝した球団は過去2度。60年大洋(現DeNA)6連敗と、08年巨人5連敗。今季の阪神が優勝すれば、プロ野球史上2位タイの大逆転Vとなる。
◆29年ぶり開幕5連勝だ! 広島先発床田寛樹投手(27)が阪神戦(マツダスタジアム)に先発。7回を82球の省エネ投球で4安打無四球4奪三振1失点に抑えた。失点は5回先頭でロハスのソロ被弾のみ。それ以外は全ての回で先頭を抑え、テンポを生んだ。小気味の良い投球が打線にも好影響を与え、チームは6回に逆転。6連勝した93年以来の開幕5連勝を本拠地で果たした。 床田はボールを捕手から返球されたかと思うと、もう振りかぶっている。打者に考えるヒマさえ与えない。テンポの良い投球で投手優位のカウントを組み立てた。打者24人と対戦し、初球ボールはわずかに8人。入りから全神経を注ぎ、1つ1つのアウトを積み重ねた。守備時間は7回で約32分。「テンポも良く、ストライク先行でいけた」。爽やかな投げっぷりに胸を張った。チームの勢いが床田に快投をもたらした。試合前時点で開幕から4連勝。単独首位で今季初登板を迎えた。「乗っていけそう。良いときは良い流れに乗れるようにしたい」。背番号28にプレッシャーはなく、ただ流れに身を任せた。唯一の失点は6回。先頭のロハスにソロを浴びたシーンだ。カウント0-1からパームのサイン。低めの116キロは会沢の構えたあたりに投じられたが、うまく拾われた。左中間席最前列に運ばれた。「良い球だったがうまく手を伸ばされた。結果論だが、ボールでも良かった。接戦では1発が怖い」。以降は7回まで9者連続アウト。快投を見せつけた。こだわりがないのが左腕のこだわりだ。選手によっては「靴をはくのは右足から」「負けるまで髪の毛は切らない」など、自己流のルーティンや験担ぎをする選手は多い。ところが床田にそれはない。「ルーティンとかに逆に縛られるのがイヤで...。これをしなきゃとか思って逆に苦しそうで」。何にも縛られないからこそ、連勝中のプレッシャーも感じにくかった。これで2年連続で初登板を勝利で飾った。さらにチームは3試合連続の逆転勝利で93年(6連勝)以来の開幕5連勝。「去年は(登板)2戦目で勝ち負けがつかなかった。次も勝てるように粘って投げたい」。余韻に浸ることさえせず、早くも次戦を見据えた。【前山慎治】
◆阪神メル・ロハス・ジュニア外野手(31)が先制の1号ソロを放った。 開幕5試合目で「6番左翼」で今季初先発し、5回に先頭で床田のチェンジアップを捉えて左越えへ。これが初安打だった。「自分自身にとって今季の1本目だったけど、これからもチームを勝利に導けるように打っていきたいね」。ここまで代打の続いた2年目助っ人が敵地で意地を見せた。
◆阪神先発の伊藤将司投手(25)は7回途中9安打6失点(自責5)で22年初黒星を喫した。 持ち味の打たせて取る投球で、5回までは三塁を踏ませず。だが6回2死一塁から3連打を浴び、遊撃中野のトンネルも重なり3失点で逆転を許した。7回は先頭から長短3連打を浴び、1死を奪うも途中降板。2番手浜地も勢いを止められずリードを広げられた。左腕は「ピンチの場面で変化球が浮いて、悔いの残る投球となりました。この反省を次回の登板に生かせるように頑張ります」と悔しさをかみしめた。昨季4戦3勝の好相性を誇った広島に、初めて土をつけられた。
◆阪神が逆転負けで開幕5連敗となり、95年以来球団ワーストタイの開幕5連敗の記録に並んだ。95年以来球団ワーストタイ記録 ◆95年の阪神開幕5連敗 開幕は敵地ナゴヤ球場でで中日戦。左腕湯舟が開幕投手を務め、9回2失点の好投。だが打線が今中を打てず、延長14回に郭李がパウエルにサヨナラ打を浴び2-3で惜敗。2戦目も藪が6回2失点と踏ん張るが2-3で接戦を落とした。第3戦は雨で中止。甲子園に戻り広島3連戦に臨んだが、初戦は新人山内に初登板勝利を許し、2戦目はチェコに完封負け。3戦目も佐々岡を打てず完敗の1-7で5連敗を喫した。6戦目で巨人に勝って連敗を止めたが、開幕10戦を3勝7敗と出遅れ下位に低迷。7月半ばに中村勝広監督が休養し、藤田平監督代行が指揮を執った。勝率3割5分4厘で優勝したヤクルトから36ゲームの大差をつけられ、4年ぶりの最下位に終わった。真弓が現役を引退、新庄の引退宣言、撤回騒動などオフも激動だった。
◆広島会沢翼捕手(33)が攻守で勝利に貢献した。 6回に同点に追い付き、なお2死一、二塁。阪神伊藤将の外角チェンジアップを右前へ運んで勝ち越しの適時打。「何とか1点ずつ、1点ずつ。チームとして何とか三振しないっていうこともコーチの方に言われています。チームとして一丸となってできているんじゃないかと思います」。守備では今季初先発の床田を好リードした。
◆阪神佐藤輝明内野手(23)はグッと感情を押し殺し、試合後に報道陣と向き合った。「キャンプ、オープン戦調子が良くて、ずっと調子がいいのは無理だと思う。悪いなりにちょっとずつ上げていければ」。4番の意地は見せたが、納得していなかった。【阪神】長いトンネル抜けられず...逆転負けで開幕5連敗 95年以来球団ワーストタイ記録 3打席凡退で迎えた7点ビハインドの9回1死一、二塁。「自分のスイングを初球からしようと思いました」。コルニエルの速球を仕留め、右前適時打とした。25日開幕ヤクルト戦以来、4試合19打席ぶりのタイムリー。ただ、新4番として始まった22年シーズンは5連敗スタートの泥沼だ。連日歓喜の輪を見せつけられ、悔しさだけが募る。これで3試合連続安打。5試合で打率2割8分6厘と低調ではないが、爆発力に欠けるのも事実。昨季は開幕2戦目で飛び出した1号アーチも、いまだなし。8回1死二塁では西川の右前打に対し、捕手の頭上をはるかに越える返球をするなど、らしくないプレーもあった。チーム状況を問われると「まあ、そうっすね...。明日からしっかり勝っていけるようにやっていくだけです」と言った。4番の重圧は「特にないです」とも続けた。重苦しい空気は、豪快なアーチで振り払うしかない。【中野椋】
◆広島ドラフト3位の中村健人外野手(24)がプロ初安打を記録した。> 2点リードの7回に代打出場。左腕伊藤将の外角球を中前にはじき返した。プロ初先発した開幕3戦目は2打席連続三振で途中交代となったが、初安打が3得点につながった。「日々練習する中で、何とかこの1本を出したいと思ってきた。これから積み上げて、チャレンジしていきたい」。勝ち投手床田と上がったお立ち台では、ハキハキとした受け答えでファンから大きな拍手を受けた。
◆「つなぎの広島」が3戦連続逆転勝利で、93年の開幕6連勝以来29年ぶりの開幕5連勝とした。5試合で本塁打はリーグ最少タイの1本も、総得点はリーグ最多の39点をたたきだしている。 5回まで2安打と沈黙した打線が6回、阪神伊藤将に襲い掛かった。2死一、二塁から坂倉が一塁強襲の内野安打で同点。続く会沢は追い込まれながら外角球にうまくバットを合わせて右前に運び、勝ち越した。さらに前の打席で見逃し三振を喫した末包も、この打席は追い込まれながら低めの球に食らいついて遊撃中野の失策を誘った。6-1の8回も、追い込まれた代打松山が内角の厳しい球をフェアゾーンに転がしたことで悪送球につながった(記録は三塁内野安打と三塁失策)。朝山打撃コーチは「追い込まれたら何とか粘って、前に飛ばそうと。三振したら、そこで終わりだけど、バットに当てれば相手がミスをすることもある。何かが起こる可能性を残すからと」と求めている。つなぐ意識はわずか22個というリーグ最少の三振数にも表れ、その粘りが相手のミスを呼んでいる。リーグ初の開幕2戦連続2桁得点から、3試合連続逆転勝利と勢いは止まらない。佐々岡監督も「相手のミスにつけ込んで、というのもありましたし、本当にいい形でつながっていますね」と納得の勝利で、球団記録に並ぶ開幕6連勝に望みをつなげた。【前原淳】▼広島の開幕5連勝は、93年に6連勝して以来29年ぶり。球団2位の好成績だ。同年は9月以降に失速し最下位に沈んだが、江藤が34本塁打でタイトルを獲得し、前田が3割1分7厘でセ4位に入るなど、若手が力をつけた年だった。
◆阪神大山悠輔内野手が5チーム唯一の開幕5試合連続安打で気を吐いた。開幕4試合は「7番三塁」だったが好調な打撃を買われ、「5番三塁」に昇格。4回2死で床田から左前打を放つと、9回の好機にも三ゴロの間に1点をかえす打点も記録した。 それでも、8回1死二塁の守備で、代打松山のゴロを一塁へ悪送球。追加点を献上する場面もあり、厳しい表情で引き揚げた。
◆広島坂倉将吾が同点適時打を含むマルチ安打で貢献した。> 0-0の5回先頭では中前打。0-1の6回2死一、二塁では一塁強襲の適時打を放ち、二塁走者が生還し、同点に戻した。ともに左腕伊藤将から安打。「2個目は一塁の正面だったが、いいようにヒットになってよかった」。昨季打率リーグ2位の巧打者は早くも打率をリーグ2位の4割2分9厘とした。
◆阪神が逆転負けで、95年以来となる球団ワーストタイの開幕5連敗を喫した。先発伊藤将司投手(25)が5回まで無失点の力投も、7回途中6失点(自責5)で今季初黒星。打線は7点を追う9回に佐藤輝明内野手(23)の適時打などで2点を返したが、「1勝」は遠かった。矢野燿大監督(53)の一問一答は以下の通り。-伊藤将は丁寧に投げていたが3巡目がみんなしんどいから、そこでなんとか。まあ(中野)拓夢がちょっと足を引っ張ったところもあったしね。(6回2死一、三塁から末包の打球をトンネルし適時失策)ああいう1点は...、チームにも将司にもちょっと重かったんで。その中でも粘って欲しかったなというところやけど。-簡単な打球ではなかったと思うがいやいや、それはもう、そんなん言われへん。拓夢に関しては下がって捕っているわけだし。(大山)悠輔だってね、しっかり投げればっていうところがあるんで。それは言い訳にはならない。-打線は大山を初めて5番で起用し、ロハスを今季初スタメンで使うなど組み替えて臨んだなかなか状態がみんな上がってこないんで。まあもちろん、そのまま行くっていうこともあるけど、何かきっかけをつかんでもらえたらというところもあったし。-5試合連続安打の大山の状態は上がってきているシーズンに入ってから内容も良くなってきてるんで、悠輔らしくなってきているかなというのはあると思う。-先制弾のロハスもベンチスタートが続いて悔しい思いもあったと思うが自分の力を発揮して、打席を増やしていくしかないんで。-明日以降に向けてやれることはね、大きく変えられることはできないけど、気持ちの部分で大きく変えるということは1人1人の思いでできるし。俺もそういうことを伝えてきていたんで。苦しいのはみんな苦しい。でも1人の"絶対変えてやる"という思いがつながれば、大きな力に変えられるんで、そういう思いでいくしかない。
◆矢野虎に光が見えない。阪神の開幕からの連敗は、95年以来27年ぶり、球団ワーストタイの5に伸びた。【阪神】長いトンネル抜けられず...逆転負けで開幕5連敗 95年以来球団ワーストタイ記録 逆転負けから20分後。ミーティングを終えた矢野監督は苦悶(くもん)の表情を浮かべた。「みんなしんどいから、そこでなんとか。まあ(中野)拓夢がちょっと足を引っ張ったところもあったしね。ああいう1点は...。チームにも(伊藤)将司にもちょっと重かった」。感情を押し殺すように言った。目を覆いたくなるシーンだった。1点リードの6回。0封してきた先発伊藤将が2死一、二塁のピンチ。続く坂倉の一塁強襲打で同点に追いつかれた。なお、一、二塁。会沢の右前打で勝ち越されると、続く末包が放った遊撃へのゴロを中野がまさかのトンネル...。痛恨の3点目献上に、虎ファンの悲鳴が渦巻いた。開幕4試合は12球団で唯一無失策だったが、初失策が痛すぎるタイムリーエラー。8回にも大山の悪送球から失点。指揮官も「拓夢は下がって捕っているわけだし。(大山)悠輔だってね、しっかり投げればっていうところがあるんで。言い訳にはならない」と手厳しかった。解消されていなかった4年連続12球団最多失策の課題が、大事な場面で浮き彫りになった。開幕5戦目で早くも8番の捕手以外の打順を大きく入れ替えたが、テコ入れも実らなかった。開幕から4試合連続安打の大山を5番に上げ、6番に今季初スタメンでロハスを起用。2番糸原、7番中野の新布陣を組んだ。「何かきっかけをつかんでもらえたらというところもあった」。5回にそのロハスの今季初本塁打で先制したが、8回まで4安打。9回に佐藤輝の適時打などで2点を返したが、時すでに遅し。井上ヘッドコーチは低調な打線に「負のオーラを払拭(ふっしょく)できていない。萎縮している」と思案顔だ。矢野監督は自分に言い聞かせるように言った。「やれることは大きく変えられないけど、気持ちの部分で大きく変えることは1人1人の思いでできる。苦しいのはみんな苦しい。でも1人の『絶対変えてやる』という思いがつながれば、大きな力に変えられる。そういう思いでいくしかない」。明けない夜はないと、信じたい。【桝井聡】
◆5試合目で初めて6番左翼でスタメン出場した阪神メル・ロハス・ジュニア外野手(31)が1発回答だ。 0-0の5回先頭。床田の低めの変化球に体勢を崩されながらもすくい上げ、左中間席に先制の1号ソロを運んだ。「これからもチームを勝利に導けるように打っていきたいね」。来日から2年続けてシーズン初安打を本塁打でマークした。韓国プロ野球の打撃2冠を引っ提げて入団した昨季は出場60試合で打率2割1分7厘、8本塁打、21打点と不本意な成績。「去年は歯がゆい思いをして悔しかった」。ただ、両打ちのスラッガーはオープン戦でも振るわず、糸井に定位置を奪われて開幕から代打出場が続いていた。この1発を復調のきっかけにしたい。
◆両軍のスターティングメンバーが発表された。1995年以来の開幕4連敗を喫し、単独最下位となった阪神は打線を組み替え、7番起用が続いてきた阪神・大山悠輔内野手(27)が今季初の5番を務める。4試合連続安打中の打撃で得点を生み出せるか。メル・ロハス・ジュニア外野手(31)は今季初スタメンとなった。
◆今季初スタメンのロハスが強烈な一撃を見舞った。0-0の五回先頭で広島先発・床田の低めへの116キロ変化球を捉え、打球を左中間席へ運んだ。今季1号ソロで先制に成功。阪神は1995年以来の開幕4連敗を喫し、単独最下位という苦しいシーズンのスタートとなっていたが、R砲が長打力でチームの流れを変える。
◆今季初スタメンのロハスが強烈な一撃を見舞った。0-0の五回、先頭で広島先発・床田の低めの116キロの変化球を捉え、打球を左中間席へ運んだ。「自分自身にとって今シーズンの1本目だったけど、これからもチームを勝利に導けるように打っていきたいね」と声を弾ませた。今季1号ソロで先制に成功。左翼の開幕スタメンは好調の糸井に譲る形となったが、存在感を示した。阪神は1995年以来の開幕4連敗を喫し、単独最下位という苦しいシーズンのスタートとなっていたが、R砲がチームの流れを変える。
◆広島戦を得意にしてきた阪神・伊藤将司投手(25)が六回に失点を重ね、逆転を許した。1-0の六回2死一、二塁から坂倉の強烈な打球を一塁・マルテが弾く間(記録は適時内野安打)に同点とされ、なおも2死一、二塁で会沢に124キロの変化球を右前へ運ばれ、勝ち越された。この回は遊撃を守る中野の〝トンネル〟も失点につながるなど、拙守も投手の足を引っ張ってこの回だけで3失点を喫した。七回も続投したが、広島打線の勢いを止められず、6回?を投げて9安打6失点(自責5)で降板。プロ1年目の昨季は4試合登板で3勝負けなし、防御率1・09と〝コイキラー〟ぶりを発揮したが、悔しいマウンドとなった。
◆阪神が悪夢の開幕5連敗を喫した。1-8の九回1死一、二塁から阪神・佐藤輝が右前適時打を放って反撃ムードを高め、大山の三ゴロの間に3点目をもぎとったが、時すでに遅し...。暗黒時代といわれた1995年以来となる開幕5連敗で、矢野阪神が負の連鎖から抜け出せない。先手を取ったのは矢野虎だった。「6番・左翼」で今季初スタメンのロハスが0-0の五回先頭で広島先発・床田の変化球を捉え、先制となる今季1号ソロを左中間席へたたきこんだ。だが、今季初先発した伊藤将が六回につかまり、坂倉に一塁への適時内野安打で同点、会沢の右前適時打で勝ち越しを許し、その後も失点を重ねて、6回?を9安打6失点(5自責)で降板した。遊撃を守った中野の〝トンネル〟と、三塁手の大山の悪送球も失点に絡むなど、痛すぎる1敗となった。
◆広島が29年ぶりの開幕5連勝とした。床田が制球良く投げて7回を1失点で白星。打線は六回に坂倉が同点打を放ち、会沢の適時打などで2点勝ち越し。終盤も攻め立てた。阪神は伊藤将が粘ったが、貧打に拙守も重なって開幕5連敗。
◆阪神は1995年以来、4度目の開幕5連敗で球団ワーストに並んだ。「6番・左翼」のメル・ロハス・ジュニア外野手(31)の1号ソロで先制したが、六回の中野拓夢内野手(25)のトンネル、八回の大山悠輔内野手(27)の送球ミスの守備の乱れもあり、終盤に大量失点した。先発・伊藤将司投手(25)は6回?を投げ6失点(自責5)。矢野耀大監督(53)の一問一答は以下の通り(観衆2万3218人)。ーー伊藤将は3巡目が「うん、まあまあ、この前、言った通りやね。みんなしんどいから、そこでなんとか。拓夢がちょっと足を引っ張ったところもあったしね。ああいう1点は...チームにも将司にもちょっと重かった。その中でも粘ってほしかったところやけど」ーー守りの方は簡単な打球ではなかったが...「いやいや、それはもう、そんなん言われへん。拓夢に関しては下がって捕っているわけだし。悠輔だってね、しっかり投げればっていうところがあるんで。それは言い訳にはならない」) ) ーー打線の方は組み替えて臨んだが「まあね、なかなか状態が、みんな上がってこないんで。もちろん、そのまま、いくこともあるけど、きっかけをつかんでもらえたら、というところもあったし」ーー大山の状態は上がってきている「シーズンに入ってから内容も良くなってきてるんで、悠輔らしくなってきているかなというのはあると思う」ーーロハスも悔しい思いもあったと思うが「自分の力を発揮して、打席を増やしていくしかないんで」ーー苦しい時こそ前を向いて。31日以降は「やれることは、大きく変えられることはできないけど、気持ちの部分で大きく変えることは一人一人の思いでできる。俺もそういうことを伝えてきていたんで。苦しいのはみんな苦しい。でも一人の〝絶対変えてやる〟という思いがつながれば、大きな力に変えられるんで、そういう思いでいくしかない」
◆阪神・佐藤輝明内野手(23)が九回1死一、二塁で右前に適時打。五回にメル・ロハス・ジュニア外野手(31)の1号本塁打があったものの、〝適時打〟としてはチーム41イニングぶりとなった。「負けてましたけど、自分のスイングを初球からしようと思いました」と語り、開幕から内角攻めが続くが「キャンプ、オープン戦でずっと調子がいいのは無理と思うので、悪いなりにもしっかり、ちょっとずつ上げていければ」と自分に言い聞かせるように話した。5連敗の状況に「明日からしっかり勝っていけるようにやっていくだけです」とコメントしていた。
◆球団ワーストに並ぶ開幕5連敗に阪神・井上一樹ヘッドコーチ(50)は「今日で5連敗なのか。5連敗になってしまうと、どうしても負のオーラを払拭できていないというところが、後半になるにつれて...」とコメント。九回の2点について「明日に繋げてほしいなと思う。選手たちにもいろいろ言って。必死にやってきた。12球団の中で一番怠けていたのか俺らは? と言ったら、そんなことはない。必死にやってきたものが、たまたまバイオリズムが悪いだけ。阪神タイガースらしい明るくワイワイやろうぜというものをやって、それで勝ちにつなげるというのを目指していこうぜと話はしましたけどね」と語っていた。
◆阪神はOBも含め弱すぎ~!!(怒)矢野阪神が開幕5連敗なら、阪神OBのビッグボス新庄監督が率いる日本ハムも5連敗...。2チームで開幕から計10敗ってヒデ~!! しかも、両チームともに本日は1点を先取しながら、六回に逆転を食らうって...。あんたら一心同体の弱虫兄弟かァ?ボスはさておき、わが阪神の2年目、伊藤将が玄人好みの粘投を見せたが、こよいも打線の援護がなく、負の連鎖がたち切れなーい!!とにかく、気分を変えたろー!! そーだ、どーせアカンのだったら、31日の試合から矢野はんとビッグボスの監督交代ゲームなんてのもいいんじゃね~?(と冗談を言いつつ、腹ワタが煮えくり返っています)救いはまだ開幕が間もないということ...。そー! 昨年、日本一のヤクルトはサンタナ、オスナが遅れてきて大戦力になったよねー!! となったら阪神も、ただちに助っ人を入団させるしかないやろー!!
◆連敗はどこまで続くのか...。阪神はいきなり非常事態に突入してしまった。タテジマOBでもある本紙専属評論家の上田二朗氏(74)に、サンスポ編集委員・上田雅昭が迫った。打てない、抑えられない、守れないトラ、どうしたらいいですか?上田雅 サンスポ名物、ウエダウエダ対談です。どうしてくれます、開幕5連敗ですよ。阪神を優勝予想したジロウさん、説明していただけますか?上田二 打てない、抑えられない、守れない。だから、勝てない。以上やね。上田雅 いやいや、待ってください。少なくとも先発は全員、合格点の投球です。伊藤将も六回から球が浮き出して失点しましたが、責められない。問題は抑えを含めた中継ぎ以降ですよね。この試合も、中継ぎが信用できないから伊藤将を引っ張りすぎになった。) 上田二 こうすれば勝てるなんて、分かったら逆に教えてほしい。でも、声を大にして指摘したいことがある。矢野監督が「若手を成長させながら経験を積ませて」という趣旨の話をしていた。すごくすごく大事なこと。でも、優先順位は勝つことが上。そう思わんか?上田雅 おっしゃる通りです。その経験不足の若手投手が次々と玉砕している感じですね。上田二 中継ぎや抑えが弱い。ならば補?(ほてん)しなければいけない。その候補がいないか? これだけ充実したメンバーがいるのに。いますよ!上田雅 先発はズラリとそろっていますが...。上田二 そこそこ。先発ローテを8人も9人もそろえる必要があるか。故障の影響があるというけれど、ガンケルは何をしてる。アルカンタラは何をしてる。ウィルカーソンは何をしてる。高いお金を渡しているんだから...。彼らが無理としても、この惨状なんだから、先発から誰かをリリーフにすればいい。) 上田雅 ひょっとして藤浪ですか?上田二 晋太郎に抑えを任せたら、おそらく12球団屈指の守護神になるよ。体力あるからフルシーズン任せられる。私はずっと、藤浪守護神を主張してきた。可能なら、今でもチャレンジしてほしいね。上田雅 点も取れないし、守りも、結局、改善されていなかった。連敗脱出の起爆剤は何でしょうね。佐藤輝のホームランが一番だと思うんですが。上田二 たぶん、産みの苦しみでの白星だと思う。苦しんで、ギリギリでしのいで勝つ。1つ勝てば、一気に変わるよ。まだ138試合あるんだから。焦る必要はない。
◆苦闘は続く、どこまでも。本紙専属評論家でもある八木裕氏が毎日テレビ(MBS)のナイター中継解説で話していた。「このまま1-0で勝ち切るイメージは浮かばないですよね」ロハスの1号アーチが飛び出してまもなくの発言だ。悲しいかな、見事に的中してしまった。「去年、阪神は4敗したときはすでに16勝していたんですよ」そうだったなぁ。あの頃に戻りたい。戻れるものなら。せめて、開幕前に戻れないかなぁ。タイガースがなかなか勝たないから、関西ローカルのテレビやラジオ番組も朝から苦労していた。「いよいよ、きょう3月30日に阪神が開幕を迎えま~す」「BIGBOSSの日本ハム同様、開幕4試合は〝遊び〟ました」各番組のMCが一生懸命、大ウソや苦しい言い訳を駆使して、〝歴史的開幕逆噴射〟を忘れようとしていた。とはいえ、現実はどうしようもない。紙面総括の文化報道部長・大澤謙一郎も、しっかり負のデータに影響されていた。「開幕5連敗した1995年は、僕がサンスポに入社した年です。あの年が悪夢の開幕だったんですね。担当記者は大変だったでしょうね?」特に聞きたくもなかった(?)情報を挿入しながら、質問してきた。すごく阪神が弱い時代だった。27年も前の話。当時のトラ番は5連敗ぐらい、へっちゃら。ただ、忘れもしない。ちょうど地下鉄サリン事件の直後。正直、落ち着いて野球取材している気分ではなかった。5連敗して東京移動。東京駅を降りると、JR中央線がストップしていた。新宿駅で異臭騒ぎが起きたから、と構内アナウンス。ビクビクしながら、なんとか東京ドーム到着。「サリン実行犯が次に狙うのが東京ドーム、満員の巨人-阪神戦!」当時のテレビのワイドショーでまことしやかにささやかれていた。勘弁してよ...。だから、ドームは超厳戒態勢。入口でカバンの中身を全部出して、検閲された。あれほどおびえながら取材したことは、後にも先にもない。そう考えれば、コロナ禍とはいえ、お客さんが満員に入って、普通に野球ができるようになっている。少々負けたって、どうってことない。開き直りましょうよ。「実は今のタイガースをどう話せばいいか、心配しているんですよ」大澤が再び、特に聞きたくもなかった(?)悩みをぶっこんできた。4月4日スタートのラジオ大阪の新番組「藤川貴央のニュースでござる」(月~金曜前6・30)に〝スポーツにも芸能にも詳しいサンスポの部長さん〟として、大澤が出演するらしい。ラジオ大阪さんの勇気をたたえたい。番組内で、謙遜気味に「野球は弱点」と語る藤川アナの質問を大澤が分かりやすく解説する、というコーナーができるそうだ。出番は月曜日の午前7時半頃から約13分間も。「負けてばかりだと、話すことがなくなるので、祈るような気持ちで阪神戦を見ています」大丈夫。どれだけ負けたって、阪神タイガースが消えてなくなるわけではない。大澤の出演する月曜日の朝まで、まだ4試合ある。そのうち...、勝つよ。
<セ・リーグ順位表推移>
順位 | チーム名 | 勝数 | 負数 | 引分 | 勝率 | 首位差 | 残試合 | 得点 | 失点 | 本塁打 | 盗塁 | 打率 | 防御率 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
1 (-) |
広島 |
5 | 0 | 0 | 1.000 (-) | - (-) |
138 | 39 (+8) | 19 (+3) | 1 (-) | 4 (+2) |
0.335 (↑0.004) | 0.000 (-) |
2 (-) |
巨人 |
4 | 1 | 0 | 0.800 (↑0.05) | 1 (-) |
138 | 24 (+3) | 18 (+1) | 6 (+2) | 1 (-) |
0.261 (↓0.002) | 0.000 (-) |
3 (1↓) |
ヤクルト |
3 | 2 | 0 | 0.600 (↓0.15) | 2 (↓1) |
138 | 24 (+1) | 16 (+3) | 7 (-) | 3 (+1) |
0.256 (↓0.036) | 0.000 (-) |
4 (-) |
DeNA |
2 | 3 | 0 | 0.400 (↑0.15) | 3 (-) |
138 | 25 (+7) | 34 (+6) | 4 (-) | 3 (+2) |
0.241 (↓0.007) | 0.000 (-) |
5 (1↓) |
中日 |
1 | 4 | 0 | 0.200 (↓0.05) | 4 (↓1) |
138 | 20 (+6) | 27 (+7) | 4 (+1) | 1 (-) |
0.219 (↑0.009) | 0.000 (-) |
6 (-) |
阪神 |
0 | 5 | 0 | 0.000 (-) | 5 (↓1) |
138 | 13 (+3) | 31 (+8) | 2 (+1) | 2 (-) |
0.218 (↓0.007) | 0.000 (-) |
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