日本ハム(★0対4☆)西武 =リーグ戦1回戦(2022.03.29)・札幌ドーム=
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西武
0200100104602
日本ハム
0000000000700
勝利投手:佐藤 隼輔(1勝0敗0S)
敗戦投手:上沢 直之(0勝1敗0S)

本塁打
【西武】山川 穂高(3号・2回表ソロ),山川 穂高(4号・8回表ソロ)

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◆西武は2回表、山川のソロと栗山の犠飛で2点を先制する。そのまま迎えた5回には、鈴木の適時打が飛び出し、リードを広げた。投げては、先発・佐藤が5回無失点の好投でプロ初勝利。敗れた日本ハムは、打線が相手を上回る7安打を放つも、つながりを欠いた。

◆西武ルーキーの佐藤隼輔投手(22)がプロ初登板に臨む。西武では開幕2戦目に同僚の新人隅田がプロ初勝利。チーム4試合目までに新人2人がプロ初勝利を記録すれば、08年ソフトバンクの久米、大場以来となる。

◆BIGBOSSが"空飛ぶバイク"でド派手に登場した。日本ハム新庄剛志監督(50)が本拠地開幕セレモニーで、プロ野球ファンの度肝を抜いた。 左翼フェンスの開口部から現れると、ドローンのように浮いて移動できるバイク型の乗り物「ホバーバイク」に乗ってドーム内を飛んだ。ヘルメットをかぶり、ユニホームの上に赤いライダースジャケットを羽織って、ドーム内を浮遊し、外野付近に着陸。ヘルメットを脱いで、素顔を披露した。スタメン選手を引き連れて二塁ベース付近に移動し、マイクを持ってあいさつした。「今年が最後の札幌ドーム開幕戦。必ず札幌から全国の皆さんを笑顔にできるチームをつくっていきます。ファイターズのファンの皆さん、ライオンズのファンの皆さん、両チームの選手がいいプレーをしたとき、球場が1つになり、皆で拍手をし、より一層プロ野球を素晴らしいスポーツにしてもらいたいという気持ちで、2022年、ファイターズ、開幕戦、プレーボール!」とビッグボスポーズで爆音とともに絶叫した。ホバーバイクは東京にあるベンチャー企業「A.L.I.Technologies」が開発。商品名は「XTURISMO Limited Edition」で昨年10月26日から200台限定で予約販売を開始し、1台7770万円。球場入り時に乗っていたオレンジ色の「マクラーレン600LT」は約3000万円で、この日は計1億円超えの乗り物で本拠地開幕を彩った。BIGBOSSが「世界初の試み」「前代未聞のイベント」と自信を持って予告していたサプライズ登場は大成功に終わった。

◆日本ハムは、本拠地・札幌ドームでの開幕戦でド派手なセレモニーを行った。この日の先発バッテリー、上沢、清水をのぞいたスタメン出場8選手が、バックスクリーンに設置された帆をなびかせた船をかたどった場所から登場。1番近藤から1人ずつ、高さ5・75メートルのフェンス上から昇降機に乗ってグラウンドに降り立った。体の前で腕を組む選手がほとんどの中、松本剛外野手(28)は昇降機の前にある手すりを、両手でしっかりと持っていた。

◆予告通り、命懸けのパフォーマンスだ。日本ハム新庄剛志監督(50)が29日、本拠地・札幌ドーム開幕戦(対西武)で宙を飛んだ。試合前セレモニーで7770万円の"空飛ぶバイク"にまたがり登場。2分間の空中飛行を成功させた。この日は、3000万円のスーパーカーで球場入りするなど、総額1億円超のド派手演出した。試合は0封負けを喫し無念の開幕4連敗となったが、今季で本拠地の役目を終える札幌ドームの"ラスト開幕戦"を彩った。前代未聞の「空飛ぶ監督」が、本拠地開幕戦に臨んだ。フルフェースのヘルメットをかぶり、赤いジャケットに身を包んだBIGBOSSが、予告通り命懸けのパフォーマンスでスタンドの度肝を抜いた。スポットライトを浴び「ホバーバイク」にまたがった新庄監督が宙に浮かぶと、札幌ドームはどよめきに包まれた。左翼外野フェンス下から"テークオフ"。転落の危険を顧みず、中堅フェンス付近で90度方向転換すると、グラウンド中央に設置された"ヘリポート"に無事、着陸した。新庄監督 今年が最後の札幌ドーム開幕戦。必ず札幌から、全国の皆さんを笑顔に出来るチームをつくっていきます!「プレーボール!」とビッグボスポーズで白い歯を見せた背番号1。現役引退から16年たっても、旺盛なサービス精神は変わっていない。監督に就任して間もなくから、構想を練っていた。「それくらいに準備をしないと間に合わない。『できるの?』『調べますから』と」。いわゆる"空飛ぶバイク"は、東京にあるベンチャー企業が開発。1台7770万円、世界200台限定で販売された。最高速度は時速100キロ。海外ではドバイ警察が導入するなど、新たな移動手段として注目を集めている。この日は、約3000万円のスーパーカー「マクラーレン600LT」に乗って球場入りした。気温10度と春遠い札幌で、オープンカーの運転に震えながらも「アクセルを踏んだら空を飛ぶんじゃないかな」とエンジン音に大感激していたが、その5時間後、まさか本当に空を飛んでいるとは...。04年4月2日、札幌ドームで行われた初の本拠地開幕戦も、西武戦だった。「最後にまたユニホームを着て、ここに立っていられる」。幾多の伝説を生んだ背番号1が、札幌ドームの"ラスト開幕戦"をド派手に演出した。【中島宙恵】

◆BIGBOSSこと新庄剛志監督(50)率いる日本ハムが開幕6連敗だった97年以来25年ぶり、北海道移転後は初となる開幕4連敗となった。指揮官がホバーバイクで宙を浮くド派手な開幕セレモニーに幕を開けた日本ハムの本拠地開幕戦は、打線が西武投手陣を打ち崩せなかった。3点を追う7回1死二、三塁の好機で走塁ミスもあり、攻めきれなかった。今季初登板初先発したエース上沢直之投手(28)も8回まで126球の熱投も7安打4失点で今季初黒星。新庄監督は球団新人監督の開幕連敗記録が「4」に伸びてしまった。西武はプロ初登板初先発したドラフト2位左腕の佐藤隼輔投手(22)が1回1死一、二塁のピンチを無失点で切り抜けてリズムに乗った。5回まで日本ハム打線に三塁を踏ませず、4安打無失点の好投でプロ初勝利。6回以降は今季1軍初昇格の平良海馬投手(22)も含めたリリーフ陣の継投でリードを守りきった。山賊打線は2回に4番山川穂高内野手(30)が3試合連続アーチとなる3号ソロをバックスクリーン左まで飛ばして先制。さらに1死三塁の好機で栗山巧外野手(38)の犠飛で2点を先行した。5回には鈴木将平外野手(23)の左前適時打、8回には山川が1試合2本塁打となる4号ソロで、この日2度目の「どすこーい」。序盤、中盤、終盤と着実に加点し、チームは今季初の3連勝となった。

◆また西武山川穂高内野手が打った。4番が2発をかましてルーキー佐藤のプロ初勝利を強力に援護した。 2回に3戦連発となる3号先制ソロをバックスクリーン左へ。8回には左中間席に4号ソロを飛ばした。開幕から4試合で打率4割6分7厘、4本塁打、8打点。バットの勢いが止まらない。「打ててよかった」とうなずきながら、4戦4発については「そこはあまり意識していません」。守備でも新人左腕に細かく励ましの声をかけ、頼もしかった。▽西武平良(オフの右足首の手術から復帰。7回から3番手で登板し、1回を2安打無失点)「とりあえず今日は投げることができてよかった。(無失点は)運がよかったですね」

◆<日本ハム0-4西武>29日札幌ドーム プロ初先発、初登板となった西武ドラフト2位の佐藤隼輔投手(22)が、5回を4安打無失点に抑えデビュー戦を白星で飾った。 西武新人の初登板初勝利は今年の3月26日、チーム2試合目に記録した隅田知一郎に次いで9人目。同一球団のルーキー2人がチーム4試合目以内に初登板初勝利は08年ソフトバンクの久米と大場以来で2リーグ制後6度目。隅田と佐藤はともに先発で、「初登板初先発初勝利」が2人は54年阪急の梶本と国頭、60年巨人の堀本と青木に次いで62年ぶり3度目。

◆日本ハムのエース上沢直之投手(28)が、本塁打に屈した。2回、山川に先制ソロを献上。3点を追う8回2死から、再び山川に1発を浴びた。8回6安打4失点で今季初黒星。「先に先制点を取られたのが良くなかった。何とか最後まで諦めずに投げることが大事だと思っていたので、粘って投げようと思っていた。8回の1発は、かなり堪えましたね」と悔やんだ。

◆BIGBOSSこと新庄剛志監督(50)率いる日本ハムが開幕6連敗だった97年以来25年ぶり、北海道移転後は初となる開幕4連敗となった。 新庄監督は試合後に「まあまあまあ。まあ、いつかは。っていうより、選手たちがね、懸命にやっての結果だから。これを乗り越えて、どんどんどんどん成長してもらいたいと思いますね。まぁだ始まったばっかしやん。うん。まあ、そういう気持ちで皆も思ってもらえたらいいですね」と、気持ちを切り替えていた。

◆BIGBOSSこと新庄剛志監督(50)率いる日本ハムが開幕6連敗だった97年以来25年ぶり、北海道移転後は初となる開幕4連敗となった。試合後の主な一問一答は、以下の通り。 (自ら語り出し)新庄監督 これだけね、足を運んでもらったのに球場に。楽しい試合を見せられなくて。まあでも、明日明日、ね。ちょっと上沢君が点ね、取られたけど、やっぱ安心感があるんだよねぇ。うん。まあ120球以上、全然。最初だけね。しかし、山川君。雰囲気あるね。こっちがタイミングの取り方といい、ボールに対しての間といい。たぶんね、本人が一番びっくりしていると思う。なんで、こんなにいいんだと。怖いくらいだと思う。-先発上沢の8回続投は予定通り?新庄監督 球数が120球ちょっと超えたけど、『行く』って言ってくれたので。-7回の攻撃では走塁ミスがあった新庄監督 あれね。ああいうミスが増えていくと、そりゃね。勝ちにはつながらないと思う。でも、次の塁、次の塁っていう気持ちはあったと思うので、その辺はまた話をして。行きたい気持ちは分かるけど、学んでいこうよっていうところかな。-ゴロゴーのサインではなかった?新庄監督 じゃない、じゃない。-試合前の開幕セレモニーでは空を飛んだ新庄監督 まあまあまあ、ね。楽しんでもらいたいという気持ちで。どうでした?-びっくりしました新庄監督 ずーっと目をつぶってた。マジで。運転はしていない。俺も初めてね、ああいうのに乗せてもらって。まあ、協力してくれたスタッフの皆に感謝しかないです。-飛んでいる間は景色は見れていない?新庄監督 ちょっと見た(笑い)。-飛んでいる間は長く感じた?新庄監督 音がすごいんですよ。ブワァ~って。で、もし万が一、遠隔(操作)がどうにかなって...頭の中では、例えば落ちたとして、落ちていく瞬間にジャンプしようかなと思った。そっちの方を考えていた。-命綱もなし?新庄監督 ないない。ないない。ヘルメットだけ。いや、でもね、あれくらいしないとね、楽しさというものは出ないと思うから。-ホバーバイクを球場内で乗ったのが世界初?新庄監督 でしょ?見たことあります?あったら、しないもん。-昨日のリハーサルでは乗った?新庄監督 昨日は乗っていない。俺、いっつも、ぶっつけ本番だから。来年は、あれを20台くらい持っていこうかな。ドオゥ~って。俺もあんなねマシン、初めてみたから。1回、NHKかなんかで試運転の映像を見たときに、これだと思った。もう1個あるんですよね。似たようなやつ。それはちょっと訓練が10日間くらい必要なやつなんで。-選手も、なかなかない登場の仕方だった新庄監督 あれね、急きょね、つくってもらったんですよ。エレベーターを設置して。俺、そこ見ていないんだけど。見えてない。ヘルメットかぶってたから、ずっと。まあ、記念に残ってもらえたら。皆のね、心のアルバムに刻んでもらえたらうれしいなと思います。-明日こそ初勝利を新庄監督 まあまあまあ。まあ、いつかは。ていうより、選手たちがね、懸命にやっての結果だから。これを乗り越えて、どんどんどんどん成長してもらいたいと思いますね。まぁだ、始まったばっかしやん。うん。まあ、そういう気持ちで皆も思ってもらえたらいいですね。

◆西武ドラフト2位佐藤隼輔投手(22)がプロ初勝利を挙げた。筑波大出身の「国立の星」は日本ハムを相手に、5回4安打無失点。国立大から直接指名された投手は過去10人いるが、初登板、初勝利は初めての快挙だった。 試合前にはBIGBOSSが巨大ドローンで空中浮遊するド派手なセレモニーがあった。テレビの映像で確認し「落ちたらやばいんじゃないか」と驚かされた。独特の空気感の中でのマウンドだったが、頭は冷静だった。「1巡目と2巡目で別の配球ができた」と序盤はスライダーを有効的に使い、中盤は直球を軸とした。右内転筋に張りが出た今井の代役として巡ってきた先発のチャンスをものにした。「素直にうれしい。0を並べることができた」と声を弾ませた。ルーキーで2人が相乗効果を生む。3日前に7回1安打無失点で初勝利を挙げたドラフト1位の隅田とは大の仲良し。寮でもパワプロやスマブラで一緒に遊ぶ。「2人で1勝ずつできたのは、とてもうれしい。まだ始まったばかりだが、2人で2桁勝利を」と頼もしい。隅田からは「隼ちゃん」と呼ばれる。隅田の事は「チー君」と呼ぶが、「リスペクト精神を込めて、チーさん」とする時もある。昨季の西武は左腕勝利数が2勝だった。それが、まだわずか4試合。新人左腕が2勝を勝ち取った意味は大きい。【上田悠太】

◆日本ハム新庄剛志監督(50)が、エース上沢直之投手(28)から2本塁打を放った西武の4番山川穂高内野手(30)を絶賛した。 試合後に取材対応したBIGBOSSは「しかし、山川君」と、自ら3試合連続アーチとなった敵チームの主砲について切り出した。「雰囲気あるね。タイミングの取り方といい、ボールに対しての間といい。たぶんね、本人が一番びっくりしていると思う。なんで、こんなにいいんだと。怖いくらいだと思う」と、開幕4試合で4本塁打と絶好調の山川の打撃にうなっていた。

◆西武辻監督はBIGBOSSのホバーバイクで飛ぶセレモニーに「ドキドキした。落ちないかな」とちょっと心配になった。 ドラフト2位佐藤隼輔投手(22)の投球については、2回の2得点で「楽になった」と打線にも感謝した上で「たいしたものだと思います。これから怖い思いもするだろうが、また謙虚に投げてくれればいい」と評価した。

◆新庄ビッグボス率いる新星日本ハムをいち早く見ようと、ホーム開幕戦が行われた札幌ドームには、開場前からファンが殺到した。 チケットは2月25日に完売。指定席にもかかわらず、球場周りの歩道橋下まで長い行列ができた。北3ゲートの先頭に並んでいた「北海道日本ハムファイターズを応援する会」の男性は、「前日の7時前には陣取っていたと思います」。コロナ禍以前は全試合に足を運んでいたという同会の女性は、「勝っても負けてもファンは変わらない。皆さんケガの無いように、今年1年頑張ってもらえれば」と話した。

◆西武ドラフト2位佐藤隼輔投手(22)がプロ初勝利を挙げた。筑波大出身の「国立の星」は日本ハムを相手に、5回4安打無失点。国立大から直接指名された投手は過去10人いるが、初登板、初勝利は初めての快挙だった。 佐藤は1日1回、六面立体パズルを手にする。「心を落ち着かせる」ためだ。もともと筑波大3年時に「コロナ禍で暇だったので」とチーム内にブームが到来し、流れに乗るように始めた。それから遠征などの「キャリーバッグには基本入れるように」。もちろん寮の部屋にも置いてあり、1日1回完成させるのが、ルーティンとなった。「1分半ぐらい」で完成させられるそうだが、大学の時はタイムは追求していなかったという。ただ、プロ入りして意識の変化も!? チームメートの水上は、調子がいい時ならば「30秒」ほどで完成させることもある。佐藤は「教わっておきます」といい、「20秒とかでそろえられたらかっこいいじゃないですか」とニヤリ。特技と胸を張って言えるようにすべく、六面立体パズルの実力も伸ばしていく。【上田悠太】

◆予告通り、命懸けのパフォーマンスも、BIGBOSSの初勝利にはつながらなかった。日本ハムは本拠地・札幌ドームの"ラスト開幕戦"(対西武)をエース上沢直之投手(28)に託したが、8回6安打4失点で、北海道移転後、ワーストの開幕4連敗。試合前には超高額のド派手セレモニーでスタンドを盛り上げた新庄剛志監督(50)だったが、連敗は止まらなかった。

◆西武ドラフト2位佐藤隼輔投手(22)がプロ初勝利を挙げた。筑波大出身の「国立の星」は日本ハムを相手に、5回4安打無失点。国立大から直接指名された投手は過去10人いるが、初登板、初勝利は初めての快挙だった。試合前にはBIGBOSSがホバーバイクで空中浮遊するド派手なセレモニーがあった。テレビの映像で確認し「落ちたらやばいんじゃないか」と驚かされた。独特の空気感の中でのマウンドだったが、頭は冷静だった。「1巡目と2巡目で別の配球ができた」と序盤はスライダーを有効的に使い、中盤は直球を軸とした。右内転筋に張りが出た今井の代役として巡ってきた先発のチャンスをものにした。「素直にうれしい。0を並べることができた」と声を弾ませた。ルーキーで2人が相乗効果を生む。3日前に7回1安打無失点で初勝利を挙げたドラフト1位の隅田とは大の仲良し。寮でもパワプロやスマブラで一緒に遊ぶ。「2人で1勝ずつできたのは、とてもうれしい。まだ始まったばかりだが、2人で2桁勝利を」と頼もしい。隅田からは「隼ちゃん」と呼ばれる。隅田のことは「チー君」と呼ぶが、「リスペクト精神を込めて、チーさん」とする時もある。昨季の西武は左腕勝利数が2勝だった。それが、まだわずか4試合。新人左腕が2勝を勝ち取った意味は大きい。【上田悠太】▼新人の佐藤がデビュー戦を白星で飾った。西武新人の初登板初勝利は今年の3月26日、チーム2試合目に記録した隅田に次いで9人目。同一球団のルーキー2人がチーム4試合目以内に初登板初勝利は08年ソフトバンクの久米と大場以来で2リーグ制後6度目。隅田と佐藤はともに先発で、「初登板初先発初勝利」が2人は54年阪急の梶本と国頭、60年巨人の堀本と青木に次いで62年ぶり3度目。

◆日本ハムの先発メンバーが発表された。初勝利を目指す〝BIGBOSS〟新庄剛志監督(50)は本拠地開幕戦にあたり、これまでの試合と異なるオーダーを組んだ。

◆日本ハム・新庄剛志監督(50)プロデュースの本拠地開幕セレモニーがド派手に行われた。ベンチ入りメンバー、コーチが順番に登場したのち仰天の連続だった。スタメン選手は中堅中段に設置された船を模したオブジェから、1番・近藤から順番に一人ずつ自動昇降機に乗ってグラウンドへ。スポットライトを浴びながら、ゆっくりと時間をかけて紹介された。さらに派手だったのがBIGBOSS。左翼フェンス開口部から、赤い上着にヘルメットをかぶり、「株式会社A.L.I. Technologies」の空飛ぶバイク「ホバーバイク」に乗って現れた。ゆっくりと左翼席ポール際に浮かび上がり、中堅付近まで約1分半かけて移動。そのまま中堅手の定位置当たりに降下し、ゆっくりと歩きだした。ヘルメットをとり、上着を脱ぎ捨て選手とともに中央へ。マイクを握ると、一言ずつかみ締めるように言葉を発した。「今年は、必ず札幌から全国のみなさんを笑顔にできるチームを作っていきます。ファイターズのファンのみなさん、ライオンズのファンのみなさん、両チームの選手がいいプレーをしたとき、球場が一つになり、みんなで拍手をし、より一層プロ野球を素晴らしいスポーツにしてほしいという気持ちで、2022年ファイターズ開幕戦、プレーボール!」プレーボールの言葉とともに、花火がドンドンと打ちあがる演出で幕が上がった。この日のために監督就任直後から企画してきた〝世界初〟のイベント。前日28日には照明や音響などの微調整で1時間弱のリハーサルも念入りに行ったという。「『(細かく)うるせぇよ!』って言われるくらい(笑)。でも、大事だからね。やっぱり来てくれるファンのみんなが、このイベントを楽しめたというふうにするためには」とうなずいていた。

◆3戦連発でチームに流れを呼び込んだ! 西武・山川穂高内野手(30)が第1打席で3試合連続本塁打となる3号先制ソロを放った。0-0の二回先頭での第1打席だった。フルカウントから日本ハム・上沢が投じた143キロの真っすぐをバックスクリーン左横に運び「打った球はわからなかった...真っすぐか、カットボールか。次の打席でも打てるように頑張ります」と振り返った。ベンチに戻ると、新庄劇場開幕で盛り上がる札幌ドームの観衆の前で、いつも通りのどすこいポーズをさく裂させた。

◆西武のドラフト2位・佐藤隼輔投手(22)=筑波大=が初先発し、5回4安打無失点(球数82)でプロ初勝利の権利を持って降板した。「まずはしっかりとゼロで抑えることができたので良かった。あまり緊張は感じなかったが、独特の雰囲気でちょっとフワフワしていました」立ち上がりの一回、先頭の近藤に初球を中前に運ばれるなど1死一、二塁のピンチを迎えたが、後続を断って無失点で切り抜けた。その後はテンポのいい打たせて取るピッチングで、日本ハム打線を寄せ付けず5回を投げ切って、3点リードでマウンドを2番手・水上に譲った。

◆西武が3連勝。二回に山川の3試合連発となる3号ソロなどで2点を先行し、3―0の八回にも山川のソロで加点した。プロ初登板の新人佐藤が5回4安打無失点で白星をつかんだ。日本ハムは打線がつながらず開幕4連敗を喫した。

◆右足首故障の影響で出遅れていた西武の平良が1軍に昇格し今季初登板を果たした。七回からマウンドに上がり1回無失点。2安打で1死二、三塁のピンチを招いたが相手のまずい走塁にも助けられ得点を許さず「とりあえず、投げることができて良かった。運がよかった」と苦笑いで振り返った。昨年、62試合に登板し3勝4敗20セーブ、防御率0・90と大活躍した頼もしい救援投手が開幕2カード目で復帰した。辻監督は「投げられたことが良かった。大きな戦力です」と話した。

◆1軍に合流した西武・平良が今季初登板。3点リードの七回に登板し、2安打無失点に「とりあえず投げることができてよかった」と汗を拭った。昨季20セーブを挙げたが、昨年10月に右足首関節の手術を受け、今年1月末には新型コロナウイルス感染が判明し2軍で調整を続けた。辻監督は「まだまだ完璧じゃないけど、投げられたことが大きな戦力」と期待を寄せた。

◆西武のドラフト2位・佐藤隼輔投手(22)=筑波大=が日本ハム戦(札幌ドーム)でプロ初先発し、5回4安打無失点でプロ初勝利。国立大出身投手の勝利は2003年のオリックス・北川智規(横浜国立大)以来で、ドラフト制(1966年)以降、国立大から直接プロ入りして初登板勝利を挙げたのは史上初の快挙となった。「素直にうれしい。しっかりゼロを並べることができてよかった」 2回、西武・佐藤隼輔) プロ初のマウンドでも終始冷静だった。立ち上がりの一回、先頭・近藤に初球を中前に運ばれ1死一、二塁のピンチを迎えた。直球と切れのあるスライダーで後続を断つと、二回以降は打たせて取るピッチングで得点を許さなかった。筑波大では4年間の投球フォームの変遷を卒論のテーマに選び、「定期的にチェックすることがけがの予防になる」。辻監督は26日のオリックス戦の1位・隅田(西日本工大)に続く新人左腕の勝利に「2人とも出だしが良かったね。これからも謙虚に投げてほしい」とうなずいた。「これからも2人で刺激し合いたい」と佐藤。新人左腕コンビが、前年最下位からV奪回を目指すチームの鍵を握る。(石井孝尚)

◆ど派手な幕開けだ!! 日本ハムは29日、西武1回戦(札幌ドーム)で今季の本拠地開幕戦を迎えた。就任1年目の新庄剛志監督(50)は試合前セレモニーに約7700万円の空飛ぶ「ホバーバイク」で登場。約1分半のフライトでグラウンドに降り立った。球場には約3000万円の英国製スポーツカーで到着するなど、乗り物だけで1億円超。〝新庄劇場〟で存分にファンを盛り上げたが、試合は0-4で敗れ、開幕4連敗を喫した。まるでSF映画のような光景に、スタンドのファンは、どよめきを超えて言葉を失った。新庄監督が飛んだ-。現役時代、庭のように駆け回ってきた札幌ドームの外野を、UFOのような物体に乗って、飛んだ。) 「楽しんでもらいたい気持ちで。記念に残ってもらえれば。みんなの心のアルバムに刻んでもらえたらうれしい」午後6時のメンバー紹介から度肝を抜いた。中堅スタンドに設置された船を模したオブジェからスタメン選手が一人ずつ、エレベーターで降下しながら登場した。それだけでも開幕セレモニーとしては規格外だったが、さらに想像を上回るのがBIGBOSSだ。左翼ポール際フェンスの開口部から、主役が煙幕とともに〝離陸〟。ヘルメットをかぶり、赤いフライトジャケットを着て、株式会社A.L.I.Technologies(東京・港区)が製造した約7700万円の空飛ぶバイク「ホバーバイク」にまたがった。最高で約9メートルの高さまで上昇し、自称・高所恐怖症の指揮官は「ずっと目をつぶっていた。万が一、遠隔操作がどうにかなれば、その瞬間ジャンプしようかなと」と笑った。 監督就任直後から温めてきた世界初の試み。休養日の28日には約1時間の予行演習で照明や音響を微調整した。実際に乗るのは「ぶっつけ本番」。無事に約1分半の飛行を成功させ、観衆2万868人の視線を独り占めした。ただ、チームは25日の開幕戦から4連敗。「これだけ球場に足を運んでもらったのに、楽しい試合を見せられなくて...」とBIGBOSSは悔しさをにじませた。30日こそ初勝利-。「選手たちが懸命にやった結果。これを乗り越えて、どんどん成長してもらいたい。まーだ、始まったばっかしや! そういう気持ちで」と持ち前の明るさでナインの奮起を促した。(箭内桃子)

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<パ・リーグ順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差残試合 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(-)
ソフトバンク
400 1.000
(-)
-
(-)
13918
(+2)
9
(+1)
3
(-)
3
(+1)
0.238
(↓0.031)
0.000
(-)
2
(-)
西武
310 0.750
(↑0.083)
1
(-)
13916
(+4)
12
(-)
4
(+2)
2
(-)
0.230
(↓0.009)
0.000
(-)
3
(-)
楽天
210 0.667
(↑0.167)
1.5
(-)
1408
(+2)
10
(+1)
1
(+1)
4
(+2)
0.184
(↓0.002)
0.000
(-)
4
(1↓)
ロッテ
120 0.333
(↓0.167)
2.5
(↓1)
14010
(+1)
8
(+2)
1
(-)
4
(+1)
0.168
(↓0.045)
0.000
(-)
5
(-)
ORIX
130 0.250
(↓0.083)
3
(↓1)
13913
(+1)
14
(+2)
1
(-)
0
(-)
0.167
(↑0.007)
0.000
(-)
6
(-)
日本ハム
040 0.000
(-)
4
(↓1)
1398
(-)
20
(+4)
5
(-)
1
(-)
0.167
(↑0.016
0.000
(-)