阪神(★0対4☆)ヤクルト =リーグ戦3回戦(2022.03.27)・京セラドーム大阪=
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ヤクルト
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阪神
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勝利投手:高梨 裕稔(1勝0敗0S)
敗戦投手:桐敷 拓馬(0勝1敗0S)

本塁打
【ヤクルト】サンタナ(3号・2回表ソロ),塩見 泰隆(1号・7回表ソロ)

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◆ヤクルトが3連勝。ヤクルトは2回表、サンタナの3号ソロが飛び出し、先制に成功する。そのまま迎えた6回には山田と村上の連続適時打で2点を加え、リードを広げた。投げては、先発・高梨が6回無失点で今季初勝利。敗れた阪神は、先発・桐敷が試合をつくるも、打線が無得点と振るわなかった。

◆ヤクルト塩見泰隆外野手(28)が、今季1号となるランニング本塁打を放った。3点リードの7回2死、阪神小野の初球を逆らわずに右中間に運ぶと、中堅近本と左翼佐藤輝が捕球を試みてスライディングですれ違う間に、一気に本塁まで突入した。「良いところに落ちてくれました。一生懸命走りました」と振り返った。

◆阪神ドラフト3位桐敷拓馬投手(22)がプロ初先発で5回0/3を8安打3失点と粘った。初回1死一、三塁でヤクルト村上との初対戦。142キロのツーシームで二ゴロ併殺打に打ち取り、ピンチをしのいだ。2回は先頭のサンタナに左翼スタンドへソロを浴びたが、3回から5回までは二塁ベースに走者を許さなかった。しかし、6回に中安打と四球を許した無死一、二塁で山田に適時左越え打を、続く村上にも左前適時打を許し、途中降板となった。「初回も含めピンチはあったんですが、併殺を取ることができたりと、自分らしい粘りのピッチングはできたのかなと思います。まだまだ絶対に追いつけると思うので、必死に応援したいと思います」キャンプからアピールを続け、腰の違和感により調整が遅れたガンケルの穴を埋めたルーキーがヤクルト打線を相手に奮闘した。

◆阪神は2戦連続完封負けを食らい、球団史上初の主催開幕カード3連戦3連敗を喫した。開幕3連敗は20年の巨人3連戦以来、2年ぶりとなった。プロ初登板初先発したドラフト3位桐敷拓馬投手(22)は5回0/3を8安打3失点でプロ初黒星。2回に5番サンタナの左越えソロで先制され、6回は3番山田、4番村上に2者連続タイムリーを許した。3点ビハインドの7回には3番手の小野泰己(27)が1番塩見にランニング本塁打を献上。右中間の中間地点への飛球に中堅近本光司外野手(27)、右翼佐藤輝明内野手(23)ともにスライディングキャッチを試みるも捕れず、右中間最深部フェンスまで転がる間にホームインを許した。阪神がランニング本塁打を浴びるのは12年8月25日広島戦で天谷以来、10年ぶりとなった。打線はヤクルト先発高梨に6回無失点の今季初勝利を献上。1回2死二、三塁、3回2死一、三塁、5回2死一、二塁の好機を生かせなかった。25日開幕戦の5回から23イニング連続無得点とゼロ行進から抜け出せない。開幕戦は一時は7点リードを奪いながら大逆転負け。2戦目はわずか2安打で完封負け。3戦目も5安打完封負けとなり、早くも重苦しいムードが漂う。

◆阪神が痛恨のランニングホームランを許した。3点ビハインドの7回2死。3番手小野が、ヤクルト1番塩見に右中間への飛球を打たれ、これを中堅近本と右翼佐藤輝が捕球できなかった。2人とも滑り込んだため、打球はそのまま転々とし、右中間フェンスに到達。佐藤輝の返球は間に合わず、俊足塩見が一気に本塁を陥れた。阪神がランニング本塁打を浴びたのは、12年8月25日広島戦(マツダスタジアム)の天谷以来、約10年ぶり。終盤の反撃に向けて痛い追加点を許し、結局3連敗となった。

◆ヤクルト・サンタナ外野手が2回、3試合連続の決勝打となる3号ソロを放った。阪神桐敷の初球をライナーで左翼席最前列へ突き刺した。「少し詰まりましたが、しっかり振り切った分スタンドに届いてくれた」。 25日の開幕戦は9回に1号2ラン、26日には6回に先制打を放つなど3戦で13打数6安打、打率4割6分2厘、8打点。存在感を示す2年目助っ人に、高津監督も「強く振れているので、相手からしたらすごくプレッシャーがかかるかな」と納得の表情だった。

◆矢野阪神が、主催試合では球団史上初めて開幕3連敗を喫した。ヤクルトに2戦連続完封負け。悪夢の7点差逆転負けを食らった開幕戦の5回から23イニング無得点が続き、矢野監督は「早い段階での援護が理想的やったけど...」と漏らした。先発の桐敷が5回まで1失点。ただ、踏ん張るルーキーを打線が援護できず、6回にさらに2失点でKOされた。開幕カードでの2戦連続の零敗は13年に同じヤクルト戦の2、3戦目で喫して以来9年ぶりだ。開幕から4番を任されている2年目佐藤輝は、1点を追う3回2死一、三塁で高梨の内角高め直球に押し込まれ三邪飛。5回2死一、二塁では外角フォークで空振り三振とチャンスで打てなかった。「厳しい攻めってね。チャンスで回ってくる打順で、チームの中心を打っているわけだからそれは当たり前。そこをどうにかしていかないとダメなので。悔しさを持って、成長していったら」。矢野監督は4番として味わう試練を乗り越えることを願った。今季限りでの退任を明かし、退路を断って挑む中で3連敗スタート。「終わったことは変えられない。今からをどうしていくか。全員でやるしかない」。指揮官は残り140試合に向けて前を向いた。【石橋隆雄】▽ヤクルト高津監督(昨季開幕3タテを食らった阪神から開幕3連勝) 去年と比較するのはまたちょっと違うかなと。1戦1戦大事に、勝てるために何ができるかをみんなが考えた結果だと思います。

◆ヤクルトの東京五輪金メダルコンビが存在感を示した。1点リードの6回無死一、二塁。山田哲人内野手(29)が左翼フェンス直撃の適時打を放ち「追加点が欲しい場面でみんながつないでくれたので打てて良かったです」。続く村上宗隆内野手(22)も「追い込まれていたので大振りせずコンパクトに打ちました。食らいついていきました」と、左前適時打でリードを3点に広げた。

◆足で魅せた!! ヤクルト塩見泰隆外野手(28)が、今季1号となるランニングホームランを決め、08年以来、14年ぶりのチーム開幕3連勝を引き寄せた。7回に初球を右中間に運ぶと、中堅近本と右翼佐藤輝が捕球を試みてすれ違う間に一気に本塁を陥れた。6回には二盗に成功。トリプルスリーという大目標に掲げるリードオフマンが、持ち味の走力をいかんなく発揮した。3点リードの7回2死。塩見のスライス回転のかかった低い打球が右中間へ飛んだ。「頼むから落ちてくれと思って走ってたんですけど、落ちて抜けたのが見えたので」。スピードを緩めず一気に三塁に向かうと、腕をグルグルと回す三塁コーチャーの森岡コーチが視界に入った。さらにギアを上げ、最後はホームベースに華麗にスライディング。プロ初のランニング弾に「なかなかできることじゃないので、すごくうれしい」と素直に喜んだ。15日に新型コロナ陽性判定を受けた山崎と濃厚接触の疑いのため自主隔離となった。チームに再合流したのは21日のオープン戦最終戦。打撃面では、まだしっくりこない部分もあるというが、足は健在。6回には中前打から今季初盗塁となる二盗を決め、山田の左前打で生還した。「足ってところでは濃厚接触関係なく万全の状態だったので。そこは自分の強みでもあるので、どんどんチームに貢献できたら」と胸を張った。オフにはYouTubeチャンネル「走りの学校」を運営する和田賢一氏から、チームメートらとともに教えを受け、走力に磨きをかけた。ポイントは「地面に足をついたらすぐ離すってことです」とニヤリ。昨季は本拠の出ばやしに競馬関連の曲を使用。この日は敵地で"ファンファーレ"こそなかったが、最速スプリンターを決める高松宮記念(G1)が開催された日に、まるで合わせたかのように? 持ち味を発揮した。昨シーズンは打率2割7分8厘、14本塁打、21盗塁でベストナインを獲得。今季はそれらをすべて上回るトリプルスリー達成を目標に掲げる。日本一連覇へ、"スプリンター塩見"が全速力で引っ張っていく。【鈴木正章】

◆ふがいない...。矢野阪神が2年ぶり、主催試合では球団初の開幕3連敗を喫した。ヤクルトに2戦連続の零敗だ。4番の佐藤輝明内野手(23)は序盤2度の好機で打てず、打線全体で5回以降無安打。7点差を大逆転された開幕戦の5回から23イニング連続で無得点が続く。矢野燿大監督(53)は試練を乗り越え、真の4番に成長することを願った。期待が大きいからこそ、虎党のため息も一段と大きかった。佐藤輝の第2、第3打席はともに1点を追うチャンスで迎えた。3回2死一、三塁で高梨の内角高め直球に押し込まれ三邪飛。5回2死一、二塁では外角フォークで空振り三振。同点、逆転といかなかった。矢野監督は「早い段階での援護が理想的やったけど...」と漏らした。先発のルーキー桐敷が5回まで1失点で踏ん張っている間、援護できなかった。佐藤輝は初回に高めに浮いたフォークを捉えて右翼線へ二塁打を放ったが、チャンスでは相手バッテリーから厳しい攻めを受ける。「厳しい攻めってね...。チャンスで回ってくる打順で、チームの中心を打っているわけだからそれは当たり前。そこをどうにかしていかないとダメなので。悔しさを持って、成長していったら」。指揮官は4番として味わう試練を乗り越えることを願った。この3連戦のオーダーは捕手が梅野と坂本を併用しただけで、ほかは変更なし。開幕戦こそ15安打で8点を挙げたが、26日は2安打、この日は5回以降は沈黙の5安打で、連日の完封負け。現時点のベスト布陣で臨んでいるが、主催試合では球団初の開幕3連敗。ヤクルトに3連勝した1年前と対照的なスタートとなった。ただ、苦しい場面でもあきらめない矢野野球はナインに根付いている。9回2死で高々と内野へ飛球を打ち上げた大山は、最後まで全力疾走。一塁手荒木が落球した時には二塁へ滑り込んでいた。「終わったことを軽く流すつもりはもちろんないし、良かったとは、もちろん全くく思っていない。終わったことは変えられない。今からをどうしていくか。全員でやるしかない」。残り140試合。今季限りで退任する矢野監督とともに前を向いて戦い続ける。【石橋隆雄】▼阪神は開幕カード3連戦3連敗スタートとなった。20年に東京ドームでの巨人戦で喫して以来、2リーグ分立後2年ぶり6度目。過去5度はいずれも敵地で、主催試合では初の屈辱となった。▼開幕カードでの2戦連続完封負けは、88年広島戦第1、2戦、13年ヤクルト戦第2、3戦に続き2リーグ分立後3度目。こちらも過去の2度はともにビジター球場で、阪神主催に限ると初だ。なお開幕カード3連戦中の連続23イニング無得点は、13年の19イニングを超えて最長となった。

◆阪神の若きリリーフ陣がツバメ打線にやり返した。まずは2番手斎藤友貴哉投手(27)だ。新人桐敷の後を継ぎ、6回無死一、二塁で登板。150キロ超の直球と140キロ台前半のスプリットでサンタナ、長岡、オスナを3者連続三振に封じた。「初戦にああいった形で打たれてしまいましたが、とにかく強い気持ちで相手打者に向かっていくことができました」。25日の開幕戦は5点リードの8回に登板。サンタナに2ランを許すなど3失点で、大逆転負けのきっかけを作った。リベンジのマウンドで火消しに成功。矢野監督も「やられたらやり返すしかない。それをしっかり結果として出した。あいつも、そういうところで成長していけると思う」とたたえた。前日26日にオスナに2ランを浴びた石井大智投手(24)も8回から登板し1回無失点。オスナを右飛に仕留めた。若虎が試合を重ねるたび強くなり、ブルペンの層を分厚くしていく。◆26日ヤクルト戦での継投 プロ初先発の小川は、5回までわずか1安打、無失点と上々の投球を見せていた。ところが6回、先頭の投手の高橋に遊撃内野安打を許すとリズムが狂う。1死後青木に右前へ運ばれ、一、二塁。山田を右飛に抑えたが、村上には捕逸に続き四球で満塁。5番サンタナに中前へ2点適時打を喫し、ついに先制を許した。阪神ベンチは小川をあきらめ、左腕の渡辺を救援に送った。

◆ヤクルトが08年以来の開幕3連勝。この3試合はすべてサンタナが決勝打を記録したが、開幕から3試合連続でV打点を記録したのはプロ野球史上初めてになる。過去には12年の中日がすべて森野のV打点で開幕4連勝したケースがあったが、この時は3試合目に引き分けを挟んでおり、3試合連続ではなかった。ヤクルト・サンタナ外野手が2回、3試合連続の決勝打となる3号ソロを放った。阪神桐敷の初球をライナーで左翼席最前列へ突き刺した。「少し詰まりましたが、しっかり振り切った分スタンドに届いてくれた」。 25日の開幕戦は9回に1号2ラン、26日には6回に先制打を放つなど3戦で13打数6安打、打率4割6分2厘、8打点。存在感を示す2年目助っ人に、高津監督も「強く振れているので、相手からしたらすごくプレッシャーがかかるかな」と納得の表情だった。

◆両軍のスターティングメンバーが発表。阪神はドラフト3位・桐敷拓馬投手(22)=新潟医療福祉大=がプロ初先発する。チームは開幕戦から連敗スタート。新人左腕が2022年初勝利を呼び込み、虎の救世主となる。

◆2番手で六回途中からマウンドに上がった阪神・斎藤友貴哉投手(27)が圧巻の投球をみせた。0-3とリードを広げられた六回無死一、二塁でD3位・桐敷(新潟医療福祉大)の後を受け、マウンドへ。サンタナを143キロで空振り三振、長岡も143キロ変化球で空振り三振とすると、最後はオスナを145キロで見逃し三振。圧巻の3者連続三振で流れを渡さなかった。斎藤は25日のヤクルト戦(京セラ)で今季初登板し、?回を2安打3失点。チームも最大7点差を逆転される悪夢の一戦だった。名誉挽回を期する右腕がマウンドでしっかりと結果を残した。

◆ヤクルトの山田哲人内野手(29)と村上宗隆(29)が連続タイムリーを放った。1-0の六回無死一、二塁で、山田が相手のドラフト3位左腕・桐敷拓馬投手(22)=新潟医療福祉大=の真ん中に甘く入った138キロの直球を一閃。左翼フェンス直撃の適時打で1点を奪った。さらに続く村上が一、三塁から左前適時打。この回2点を追加して3-0と突き放し、桐敷をKOした。◆六回に適時打を放った山田哲人 「打ったのはストレート。追加点が欲しい場面でみんなが繋いでくれたので打てて良かったです」◆山田に続き適時打の村上宗隆 「打ったのはストレート。追い込まれていたので大振りせずコンパクトに打ちました。喰らいついていきました」

◆ヤクルトの塩見泰隆外野手(28)が右中間へ1号となる走本を放った。 3-0の七回2死、阪神の3番手・小野の初球の外角スライダーに反応。打球は右中間に飛び、相手の中堅・近本、右翼・佐藤輝がともに飛び込んだが打球に追いつくことはできず、京セラの広い外野へボールが転々としていった。これを見た塩見はギアを上げ、快足を飛ばして一気にホームへ。貴重な追加点をもぎ取った。◆七回に走本を放った塩見泰隆 「打ったのはスライダーです。良いところに落ちてくれました。一生懸命走りました」

◆ヤクルト・村上宗隆内野手(22)が「4番・三塁」で先発出場し、今季初打点をマークした。2―0の六回無死一、三塁。カウント1―2から、阪神・桐敷の139キロの外角直球にうまく合わせ左前に運んだ。村上は「追い込まれていたので大振りせずに、コンパクトに打ちました。食らいついていきました」と振り返った。

◆ヤクルトが開幕3連勝。二回にサンタナが先制の3号ソロを放つと、六回に山田、村上が連続適時打。さらに七回に塩見が右中間を破る1号走本を放ち、2桁10安打快勝した。投げては先発の高梨が6回無失点に抑えるなど無失点リレー。五回以降は阪神に安打を許さない安定した試合運びだった。◆二回先制3号ソロのサンタナ 「打ったのはストレート。少し詰まりましたがシッカリ振り切った分スタンドに届いてくれました。先制できて良かった」◆六回に適時打を放った山田哲人 「打ったのはストレート。追加点が欲しい場面でみんなが繋いでくれたので打てて良かったです」◆山田に続き適時打の村上宗隆 「打ったのはストレート。追い込まれていたので大振りせずコンパクトに打ちました。喰らいついていきました」◆七回に走本を放った塩見泰隆 「打ったのはスライダーです。良いところに落ちてくれました。一生懸命走りました」

◆ヤクルトが開幕3連勝を飾った。先発の高梨裕稔投手(30)は6回を投げて96球5安打5三振無失点。今季初勝利を挙げた。その後は石山、大西、梅野のリレーで2試合連続で阪神に得点を許さなかった。――シーズン初勝利「ありがとうございました」――6回無失点。振り返って「去年の開幕では阪神に3連敗していましたし、何とか今日勝って3連勝で終わりたいなというのはありました。ここ2試合、本当にいい流れで回していただいたので楽に投げることができました」――特によかったのは「全球種をしっかり使えて、真っすぐも初回から走っていましたし、先頭をしっかりほとんど切って投げることができたので、そこがよかったのかなと思います」――打線が特にすごい「本当に心強い打線ですし、何とかピッチャー陣でもいい流れを作ろうという話はしているので、その中でもこの3つ、勝てたのは大きいと思います」――投手陣も2試合連続勝利。チームの雰囲気は「すごいいい雰囲気でできていますし、昨日の(高橋)奎二が本当にいい流れを作ってくれたので、僕もいいチームの流れに乗って投げることができたのかなと思います」――シーズンの意気込みを「これからもチームに勢い、勝ちを付けられる投球を多くしていけるように頑張っていきます。まだ始まったばかりですけど、熱い応援よろしくお願いします」

◆阪神はヤクルトに敗れ、開幕カード3連敗を喫した。打線が決め手を欠き、散発の5安打と沈黙。これで25日の五回から23イニング連続無得点となった。プロ先発したD3位・桐敷拓馬投手(22)=新潟医療福祉大=は5回0/3を投げ、8安打3失点と粘りをみせたが、初勝利はおあずけ。阪神の開幕カード3連敗は2020年の巨人戦(東京ドーム)以来。主催試合の開幕カード3連敗は、球団史上初と悪夢の幕開けとなった。

◆阪神が球団初の主催開幕カード3連戦3連敗を喫した。D3位・桐敷拓馬投手(22)=新潟医療福祉大=は5回0/3を投げて3失点。打線は25日の開幕戦の五回から23イニング連続無得点となった。矢野耀大監督(53)の一問一答は以下の通り。ーーチャンスを作ったが、あと一本が出ない「桐敷も投げていたし、早い段階での援護が理想的やったけど、みんなも勝負にいった結果なので」ーー佐藤輝は厳しい攻めで、どう結果を残すか「オープン戦とは違う。チャンスで回ってくる打順で、チームの中心を打っているわけだから、それは当たり前なんで。それをどうしていくかは...。どうにかしていかんとダメなんでね。当たり前のことなんで。悔しさを持って、成長していってくれたらと思います」ーー桐敷が粘り強く投げた「俺も初登板のピッチャーをいっぱい受けてきたけど、ストライク入らんとか、自分のボールが投げられないとか、そんなピッチャーがあって当然。全体的に自分のボールが投げられた、自分の投球ができた、また落ち着いて投げてるように振る舞えたのは、良い中身になったんじゃないかなと」ーーフルカウントになっても勝負していた「フルカウント前に勝負できたら良いんだけど、いろんなこと考えれば、ここからがスタート。出たことが全部あいつの経験値の中で、どうしていくかというのも見えるし、何が必要かも、フルカウントいかないようにどうするかとか。最後のイニングをどうするかとか。経験していかないと分からない部分もあるんでね。今日の段階では桐敷のやれることはやれたんじゃないかなと思います」ーー斎藤もいいものを見せてくれた(2番手で1回無失点)「もちろん、もちろん。そんなん、やられたらやり返すしかないし、ある意味トーナメントじゃないリーグ戦なんで、やられたらやり返すのは当たり前で持ってて突然のことだし、結果として出したところが、投手陣も若いんで成長していけると思う。堂々と投げなが結果を出せたのはダイチ(石井)もそうやし、小野もランニングホームランがあったにしてもね、落ち着いて投げたんで良かったんじゃないですか」) ーーランニングホームランの守備は2人とも全力プレーだった(七回の塩見の右中間への打球に近本、佐藤輝がスライディングキャッチを試みたが捕球できず)「後から言えば、やっぱり、昨日もそうやけど声が聞こえにくいとか、そう言う経験値の中でどうしていこうというのは後からはね。次はああいうことがないようにやっていかなければダメだけど、じゃあ、あれは誰かが悪いとか、そういうことじゃないと思う。それは今日の、今の段階では俺は受け止めながら、次どうしていけばいいかを考えていけばいいんじゃないかと思っているけど」ーー第2戦も相手の3巡目と言っていたが「それは永遠のテーマ。ピッチヤーは誰でも疲れる。バッターは目が慣れる。配球は全部出し尽くしているところの3まわり目は課題があって当然なんで。どんないいピッチャーでも課題。そこになればなるほど、引き出しがあったり、余力があったりするのがいいピッチャー。それは永遠のテーマ」ーー桐敷の次回は「それはまだわからんね」ーー29日から広島戦「終わったことを軽く流すつもりはもちろんないし、良かったという風にももちろん、全く思えていないけど、いつも言うように終わったことは変えられない。今からをどうしていくか。全員で、誰か一人でやれることではないんで、全員でやるしかないかなと思います」

◆ヤクルト・塩見泰隆外野手(28)が今季1号となるランニング本塁打をマークした。3―0の七回、小野の外角スライダーを捉えて右中間へ運ぶと、相手の右翼手と中堅手が重なり、打球がフェンスに向かって転々。その間に快足を飛ばして生還した。タイミング的には余裕があったが、ホームには回りこみながら頭から手でタッチ。さすがに苦しそうに顔をしかめたが「良いところに落ちてくれたので一生懸命走りました」と息を弾ませた。二盗も記録し「どんどん足で貢献していきたい」と意欲的だった。

◆悔しさを込め、腕を振った。六回無死一、二塁で登板した2番手・斎藤が3者連続三振で汚名返上だ。「初戦にああいった形で打たれてしまいましたが、とにかく強い気持ちで相手打者に向かっていくことができた」サンタナ、長岡を143キロのスプリットで空振り三振。最後はオスナを外角低めにズバッと決まるスプリットで見逃し三振に仕留めた。今季初登板だった25日のヤクルト戦(京セラ)は8―3の八回に登板するも、サンタナに2ランを浴び、長岡にも打たれて相手打線を乗せてしまった。チームは最大7点差を逆転される屈辱の黒星。この日、虎は敗れたが、自身の〝悪夢〟は払拭した。矢野監督も「やられたらやり返すしかないし。それを結果として出した」と評価した。斎藤は「気持ちが結果として出てよかった」とうなずく。自信を取り戻し、次こそ勝利に貢献する。(原田遼太郎)

◆阪神はヤクルトに0―4で敗れ、2戦連続完封負けで開幕カード3連戦3連敗となった。主催試合の開幕カードで3連敗するのは、1リーグ時代を含めて球団史上初の屈辱。「4番・右翼」で先発した佐藤輝明内野手(23)は三、五回と2度のチャンスで打てず。矢野燿大監督(53)は「悔しさを持って、成長していってくれたら」とハッパをかけた。九回2死二塁、梅野が空振り三振に倒れると、2万9111人が詰めかけたスタンドは深いため息に包まれた。球団史上初の開幕主催試合3連敗。矢野監督がハッパをかけたのは、4番・佐藤輝。厳しい攻めの中でどう結果を残すかが課題か? と問われるとキッパリと言い切った。「厳しい攻めってね。チャンスで回ってくる打順で、チームの中心を打っているわけだから、それは当たり前なんで。そこをどうにかしていかんとダメなんでね。悔しさを持って、成長していってくれたらと思います」この日も一回に右翼線に二塁打を放ってチャンスメークしたが、ここぞで一打が出なかった。0-1の三回2死一、三塁では内角を徹底的に直球で攻められ、三邪飛に倒れた。四死球でチャンスをもらった五回2死一、二塁では、一転してフォークで外角攻め。最後は外角低めのボールゾーンへ落ちるフォークにバットが空を切った。「桐敷も投げていたし、早い段階での援護というのが理想的なところやったけど、みんなも勝負にいった結果なので」指揮官は淡々と振り返ったが、これで25日の五回から23イニング無得点。前日26日はチームでわずか2安打と攻撃陣は元気がない。佐藤輝自身は打率・308(13打数4安打)と好調をキープしているが、やはりここぞでの一打がほしい。打線の活性化は急を要する。29日からは敵地で広島戦(マツダ)。主砲・鈴木誠が米大リーグ・カブスに移籍して攻撃力低下が懸念されたが、矢野阪神と対照的に開幕3試合で計41安打28得点とうらやましいほどに打ちまくり、3連勝。12球団トップのチーム打率・357を誇っている。一方、阪神の同・216はセ・リーグワースト。マツダで〝どつきあい〟に応じるためにも、猛虎打線の目覚めが、その中心に座る背番号8の豪打が必要になってくる。七回の守備では右中間への打球に中堅・近本と呼吸が合わず、あわや交錯という場面も。その間に塩見にランニング本塁打を決められた。やりたい放題にやられて、苦難の船出となった開幕カードについて、矢野監督は「終わったことを軽く流すつもりはもちろんないし、よかったというふうにも全く思えていない」と厳しい表情で受け止めつつ、前を向いた。「いつも言うように、終わったことは変えられない。今からをどうしていくか。全員で、誰か一人でやれることではないんで。全員でやるしかないかなと思います」思えば昨季は開幕カード(神宮)で3連勝したヤクルトに、最後の最後で優勝をさらわれた。まだ140試合もある。2022年は虎がやり返す。佐藤輝のバットで、逆襲への放物線を描く。(新里公章)

◆プロ初先発の緊張に加え、チームの連敗ストップという重圧のかかるマウンドで必死に腕を振った。D3位・桐敷(新潟医療福祉大)は粘りの投球で試合を作ったが、援護に恵まれず、初黒星を喫した。「初回も含めてピンチはあったのですが、併殺を取ることができたりと、自分らしい粘りのピッチングはできたのかなと思います」一回1死から青木、山田の連打でいきなりピンチを招くも、4番・村上をツーシームで二ゴロ併殺に仕留めて切り抜けた。しかし、二回先頭のサンタナに初球を左翼席へ運ばれて先制ソロを被弾。三回以降も走者を出しながら最少失点にとどめていたが、3巡目の六回につかまった。安打と四球で無死一、二塁とされ、山田に左翼フェンス直撃の適時打。直後に村上にもタイムリーを許して降板となった。デビュー戦は5回0/3を8安打3失点。矢野監督は「自分のボールを投げることは、簡単なことじゃない。全体的に自分の投球ができた、落ち着いて投げているように振る舞えたのはすごくいい。今日の段階でやれることはやれたんじゃないか」と力投を称賛しつつ、次回登板については「ちょっとそれはまだわからんね」と明言を避けた。 現状、中継ぎ陣は岩崎と渡辺しか左腕がおらず、手薄な状況。一方で腰の張りで出遅れていたガンケルがこの日の2軍戦(中日戦、ナゴヤ球場)に先発し、四回途中6安打1失点に抑え、1軍復帰のめどが立った。助っ人を4月3日の巨人戦(東京ドーム)で先発として起用し、ブルペン強化を目的に、桐敷を中継ぎに配置転換する可能性もありそうだ。新潟医療福祉大で先発と中継ぎの両方の経験があるルーキーは、キャンプ中から「監督に任せられた場面を自分は投げるという気持ちでいる」と話していた。連敗中の現状打破へ、投手陣の整備がされても、桐敷のやることは変わらない。自分の持ち場で完璧に仕事を遂行し、虎の勝利に貢献する。(織原祥平)

◆ヤクルト・高梨裕稔投手(30)は、先発で6回5安打無失点。チームを3連勝に導き「結婚して駄目になったと言われたくないので、いい形で勝てて良かった。妻にいい報告できるかな」とほほ笑んだ。このオフに同学年で会社員の女性と結婚。食生活アドバイザーの資格を持つ愛妻に食事面などで支えられ、試合前には「頑張って」とメッセージが届いた。二、六回以外は走者を許したが最速150キロの直球とフォークボール、スライダーなどの変化球で要所を締めた。昨季は4勝にとどまったものの驚異の〝勝ち運〟を誇った。登板した12試合中10試合でチームが勝利。20年ぶりの日本一を達成した11月27日のオリックス戦(ほっと神戸)でも先発して勝利を呼び込んだ。今季は、その強運に愛妻からのパワーを加え、早くも初白星。背番号14は「チームに勢いをつける投球、勝ちをつけられる投球を多くしたい」と力強く誓った。(森祥太郎)

◆止まらない!! ヤクルトは27日、阪神3回戦(京セラ)に4―0で快勝。2008年以来、14年ぶりの開幕3連勝を飾った。二回に5番のドミンゴ・サンタナ外野手(29)が左翼席へ先制&決勝の3号ソロ。六回は3番・山田哲人内野手(29)、4番・村上宗隆内野手(22)がともに左前適時打を放つなど、クリーンアップがそろって活躍した。3試合で33安打20得点をたたき出した強力打線が、2022年もセ界を席巻する。敵地、京セラドーム大阪に東京音頭が響く。左翼席に陣取った燕党は笑顔でミニ傘を開いた。2008年以来、14年ぶりの開幕3連勝。高津監督は機能したクリーンアップを手放しでたたえた。「理想というか、しっかり上位でチャンスを作って、得点していくという形が9人いる中の大きな役割だと思う。この形、つながりを大事にしていきたい」昨春の開幕カードで3連敗を喫した阪神にリベンジを果たした。口火を切ったのは、絶好調の助っ人。二回先頭で5番・サンタナが左翼席へ先制の3号ソロを放ち、3試合連続安打&打点をマークし、「少し詰まったが、しっかり振り切った分、スタンドに届いてくれた」。開幕から3戦連続で決勝点を挙げたのは2リーグ制以降、初の快挙となった。勝利をたぐり寄せたのも、中軸だった。1-0の六回無死一、二塁から3番・山田が左前適時打を放つと、4番・村上も続いた。若き主砲は阪神D3位・桐敷(新潟医療福祉大)の直球を左前にはじき返した。「追い込まれていたので大振りせずコンパクトに打った。食らいついていった」。今季12打席目で初打点を記録し、ルーキー左腕をマウンドから降ろした。昨季、12球団トップの625得点を記録した強力な燕打線は今季も健在だ。3試合で計33安打20得点。そしてこの日は、クリーンアップが初の〝打点そろい踏み〟。その中心には不動の4番・村上がいる。今季で高卒5年目。野球人生を支えてくれる人たちへの感謝は忘れない。昨季は本塁打王(39本)に輝き、リーグMVPを受賞。胸を張って故郷・熊本に帰ると、父・公弥さん、母・文代さんにダウンジャケットをプレゼントした。 「たくさん応援をしてもらっていますし、野球で結果を残すことが一番の恩返しですけど、年に1回、何かをあげられれば。活躍していないとできないことですし、それをモチベーションに今年もやりたい」。シーズン終了後に両親へ感謝の気持ちを込めて贈り物をするのは、自らの決め事となっている。チームは投打で安定し、29日に神宮球場で本拠地開幕(対巨人)を迎える。入場制限がなく、多くの燕党が集まる試合に勝てば、球団タイ記録の開幕4連勝だ。先発が予定されているのは20歳の奥川。投手陣の柱となるべき右腕が満を持して、マウンドに上がる。高津監督は「たくさんのお客さんの前で(本拠地)開幕できることはすごく幸せ。気分よく、その日を迎えられるというのは良かった」とうなずいた。球団初の2年連続日本一へ、燕軍団の快進撃が始まる。(赤尾裕希)★サンタナ、日本食LOVE 来日2年目のサンタナが開幕から絶好調だ。この日の3号ソロを含め、開幕3戦で13打数6安打(打率.462)、8打点と大暴れ。パワーの源には日本食があった。昨季の試合前にはトッピングなしの素うどんにはまり「すごく感動したよ。大好物。麺類の中の和牛だ」と大絶賛。食感が気に入り、今年も〝勝負飯〟として食べている。さらに、焼き肉ではハラミ、すしではマグロやサーモンが大好物。日本の食が助っ人の活躍を支えている。

◆スタジアムに入れる観衆の人数制限はなくなったが、密集が生まれがちな記者席の入場制限は依然、継続中。ということで「虎のソナタ」のような〝球場へ行ってもいかなくても一緒〟的な存在は、テレビ観戦を強いられている。何となく〝ノケモノ〟気分で寂しいのだが、メリットもある。テレビ、パソコン、スマホを駆使して、他球場の様子を、同時進行で見ることができるのだ。ちょうど阪神が九回を迎えた頃。ハマスタも九回だった。1点を追うカープが2死満塁のチャンス。ここで天才的センスの持ち主・西川が前進守備のセンターの上を抜く三塁打で大逆転。真っ赤なファンが躍動していた。同じ時刻の東京ドーム。ここもまた土壇場九回だった。2点を追う中日が無死一、三塁。そこへ千両役者・福留が代打で登場。四球を選んで満塁とすると、後続が驚異の粘りで同点に。延長で勝ち越して初勝利だ。お江戸で青いファンがバンザイ三唱していた。うらやましいなぁ。さて、京セラドーム。「こっちもドラマを見せてくれ」と祈ってみた。大山の打球が落球を呼んで「神風か」と思ったのは一瞬。何事も起こることなく完封負けだった。点が入らないのだから、盛り上がる場面すらない。虎党は気の毒だ。 昨日行われた12球団の6試合。阪神戦を除けば、どこも最後まで勝敗が分からない大接戦ばかり。おかげで、阪神の惨めな負けっぷりだけがクローズアップされた日曜日だった。トラ番・織原祥平は投手担当。先発各投手の初勝利にいい原稿を書きたいと意気込んでシーズンに入った。「初戦の藤浪さんも、2戦目の(小川)一平くんも、きょうの桐敷クンも、文句なしの好投だったし、投手に責任はないと思います。ただ、勝てなければ、当然ですが、原稿も小さくなるし、準備してきた取材内容も『次回に持ち越し』になるんで。やっぱり悔しいですね」織原によると、3連敗目のこの日は「歓声は少なく、ため息が異様に多かった」と、暗く沈んだ京セラドームの空気感を伝えてきた。その〝ため息軍団〟の中に、織原の駒沢大学時代の友人もいたそうだ。わざわざ東京から駆けつけるほどの虎党。以前、この欄でも紹介したのだが、正月にタイガース福袋を購入したら「ロハスのサイン入りユニホーム」が入っていたという、あの友人だ。「そのロハスのユニホームは、自宅に大事に飾って、今回は中野選手のユニホームで応援したそうですが...。ガッカリして帰っていきました」こんなファンが、日本中にいる。矢野監督、そして選手のみなさん、全国1000万人(?)の虎党に、一日も早く白星を届けてくださいな。見るのが怖い順位表。当然ながら最下位。3連敗しているのは阪神と、DeNAと、BIGBOSS率いる日本ハム。でも、日本ハムが案外、面白い試合をしていると思う。あの奇妙キテレツ采配を、どこまで続けるのか知らないけれど。でも、日本ハムよりは先に初勝利は挙げたい。そう思いませんか? BIGBOSSに「まだ勝ってないんですか?」なんて言われたら、悔しいもんな。

◆ピンポ~ン!「猛虎テレビショッピングの時間です。本日ご紹介するのはコチラ! 『開幕悪夢枕』です!」「どんな商品?」「ハイ! 待ちに待ったプロ野球開幕!! この枕をお使いになれば、大逆転負けや2試合連続零封負けの悪夢を見られるという逸品です!」「なるほど。私生活でつい浮かれがちになる春、現実の厳しさ教えてくれる優れものですね」「うわ~! マゾな虎党にはたまりませんね! それではお値段の方を...」って開幕早々、50年以上毎試合スコアブックまで書いて、阪神の勝利をひたすら祈り続けている俺を、こんな自虐的にさせるんじゃねーよ!!猛虎諸君、自分を信じよう! 開幕戦でサンタナに一発を浴び、大逆転負けの導火線に火をつけた斎藤が本日3者三振の見事な投球!! あの闘志を全員、見せたろやないかア!!

◆結果が出た後なら何でも言える。それはわかっているが、何となく、イヤ~な匂いはした。24日、京セラドームで行われた阪神・矢野監督の開幕前恒例の会見は、新しいシーズンへの意気込みというよりも、指揮官就任以降の総括的な色合いが濃かった。矢野ワールド全開の言葉の放流を聞いた時、自分の中では〝黄色信号〟がともった。案の定という言い方はズルいが、開幕3連敗。最悪のスタートとなってしまった。「えー、もう本当にこのチームが大好きで、自分で言うのもなんですけど、めちゃくちゃ、いいチームになってくれているので...」12人の監督で自軍のチームを「好き」と〝告白〟できるのは、この人くらい。率いる集団に愛着があり、勝利を義務や使命と思うのが監督であって、わざわざ発言するのは理解に苦しむ。5ー0で快勝した昨年7月3日の広島戦(マツダ)もそう。将自らマウンドに足を運んで、ゲキを飛ばした伊藤将が窮地を脱した。さらに本塁打を放ったマルテに対し、初めて虎メダルが登場した。この時も一体感に包まれて、「本当に俺、今のチームすごく好き」とのコメントが飛び出した。あの時の違和感を思い出した。さらに担当記者とのやり取りでは、こう続けた。「自分の中での理想があって、それは勝つだけじゃない。俺はよく『やり方よりあり方』って言ってたんだけど、どんな気持ちで戦うとか、その中でどういう姿勢でいくか、が俺は大事だと思っていたから」。それにしても、やり方よりもあり方って? 不思議なもので、矢野監督流の独特の言葉使いも、就任4年目となると、わかるような気もするが...。

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<セ・リーグ順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差残試合 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(-)
ヤクルト
300 1.000
(-)
-
(-)
14020
(+4)
8
(-)
7
(+2)
2
(+1)
0.300
(↓0.007)
0.000
(-)
1
(-)
広島
300 1.000
(-)
0
(-)
14028
(+7)
14
(+6)
1
(-)
1
(+1)
0.357
(↓0.04)
0.000
(-)
3
(2↓)
巨人
210 0.667
(↓0.333)
1
(↓1)
14016
(+5)
14
(+7)
3
(+2)
1
(-)
0.314
(↓0.003)
0.000
(-)
4
(-)
中日
120 0.333
(↑0.333)
2
(-)
14014
(+7)
16
(+5)
3
(+1)
1
(-)
0.241
(↑0.017)
0.000
(-)
5
(1↓)
阪神
030 0.000
(-)
3
(↓1)
1408
(-)
20
(+4)
1
(-)
1
(-)
0.216
(↓0.027)
0.000
(-)
5
(1↓)
DeNA
030 0.000
(-)
3
(↓1)
14014
(+6)
28
(+7)
3
(+3)
0
(-)
0.252
(↑0.006)
0.000
(-)