ソフトバンク(☆6対4★)日本ハム =リーグ戦3回戦(2022.03.27)・福岡PayPayドーム=
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日本ハム
0001300004311
ソフトバンク
30002100X6811
勝利投手:藤井 皓哉(1勝0敗0S)
(セーブ:モイネロ(0勝0敗1S))
敗戦投手:池田 隆英(0勝1敗0S)

本塁打
【日本ハム】万波 中正(1号・5回表2ラン)
【ソフトバンク】栗原 陵矢(2号・1回裏2ラン)

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◆ソフトバンクは初回、栗原の2ランなどで3点を挙げ、先制に成功する。1点ビハインドで迎えた5回裏には、三森の適時三塁打などで2点を奪い、逆転に成功した。投げては、3番手・藤井がNPB復帰後初勝利。敗れた日本ハムは、先発・吉田が4回3失点と試合をつくれなかった。

◆新人監督対決はここまで藤本監督が2勝。新人監督が開幕3連勝すれば16年高橋監督(巨人=4連勝)以来で、ソフトバンクでは球団史上初。逆に新庄監督は連敗スタート。新人監督が開幕3連敗だと21年三浦監督(DeNA=6連敗)以来で、日本ハムでは球団初の記録になってしまう。

◆日本ハム清宮幸太郎内野手(22)が2試合連続「4番一塁」でスタメン出場。 1軍で2戦連続4番スタメンは、ルーキーイヤーの18年8月以来となる。26日に517日ぶりに1軍で本塁打を放ち、新庄剛志監督(50)が「明日4番、ファースト清宮君。そこから(打線は)並べていきます」と2戦連続の4番を予告していた。この日の試合前には、ソフトバンク王貞治会長(81)に真っ先に駆け寄ってあいさつ。シートノックで一塁を守っていた際には、柳田悠岐外野手(33)や松田宣浩内野手(38)に声を掛けられ、笑顔を浮かべるなどリラックスした表情だった。日本ハムは1番渡辺、8番郡、9番万波がスタメンで起用され、開幕3連戦でベンチ入りした野手16人全員が先発出場した。

◆今季初スタメンの日本ハム万波中正外野手(21)が4回、守備でのビッグプレーで同学年の先発吉田輝星投手(21)を助けた。 グラシアルの右翼線への打球を捕球して二塁へレーザービーム。間一髪でアウトにした。ソフトバンク藤本監督からリクエストがあったが、判定は変わらず。万波はガッツポーズで喜んだ。

◆今季初登板初先発した日本ハム吉田輝星投手(21)は4回4安打3失点で降板した。 球団を通じて「初回の先頭バッターに対して、追い込んでから決め切れなかったこと(結果は四球)がすべてです。(栗原の)ホームランは、変化球が甘く入ってしまいました。2回以降は、変化球が入り出したので、真っすぐでどんどん押して粘ることができたと思います。守りでいいプレーもあり、5回表に点を取ってくれた野手陣に感謝したいです」と、コメントした。投球内容は以下の通り。初回は3点を失った。先頭の三森にフルカウントから四球を与え、2番今宮にはバスターエンドランを決められて無死一、二塁。3番柳田は二ゴロも1死一、三塁となり、4番グラシアルに中犠飛を浴びて先制点を献上。続く5番栗原に132キロのフォークを捉えられ、2戦連発となる2号2ランを右翼ホームランテラスに運ばれた。2回は無失点に抑えた。1死から8番中村晃に四球を与えたが、9番甲斐の4球目、142キロ直球で空振りを奪い、ヒットエンドラン失敗(中村晃が二盗失敗)を誘って2死。最後は146キロ直球を外角低めに決めて、甲斐から見逃し三振を奪った。開幕2戦目までに登板したチームの投手陣で今季最長となる3回のマウンドは3者凡退。1番三森、2番今宮、3番柳田と、いずれもストレートで投ゴロ、中飛、左飛に打ち取った。4回は先頭のグラシアルに右翼線へ運ばれたが、万波のレーザービームで二塁封殺。5番栗原には右中間へ二塁打を浴びたが、後続を断って無失点。ピンチを切り抜けた後は、三塁側ベンチ前で引き揚げてくるドラフト同期入団の万波を待ち、グータッチで感謝した。

◆今季初スタメンの日本ハム万波中正外野手(21)がレーザービーム&同点弾を放った。【スコア詳細】はこちら 4回は守備でのビッグプレーで同学年の先発吉田輝星投手(21)を助けた。グラシアルの右翼線への打球を捕球して二塁へレーザービーム。間一髪でアウトにした。ソフトバンク藤本監督からリクエストがあったが、判定は変わらず。万波はガッツポーズで喜んだ。直後の2点を追う5回の攻撃。1死三塁の場面でソフトバンク杉山から左翼席へ同点1号2ランを放った。「最高! 今日寝れません! 終わり!」と、球団を通じたコメントでも興奮が伝わる、今季初安打にもなった待望の1発を喜んだ。オープン戦では5本塁打も開幕前に調子を落として前日まではスタメン落ち。満を持して、この日は「9番右翼」でスタメン起用した新庄剛志監督(50)も手をたたいて喜び、ビッグボスポーズで出迎えた。

◆日本ハムの新外国人レナート・ヌニエス内野手(27)が、来日初打点をマークした。3点を追う4回2死一塁、カウント1-2からの4球目142キロをはじき返した。左翼フェンス直撃の適時二塁打。26日同戦では来日初安打を記録しており、勢いそのままに節目を飾った。「2アウトからだったけど、点につながるヒットが打ててよかった。勝ち切れるように、この後も頑張りたい」と話した。ヌニエスはブルワーズ3Aから加入。メジャー通算打率2割4分5厘、56本塁打。BIGBOSS体制の補強第1号で、新庄監督から「彼は打つよ。持っているよ」と太鼓判を押されていた。

◆ソフトバンクが開幕3連勝を収めた。逆転を許した5回に三森の適時三塁打で追いつくと、今宮の遊ゴロの間に勝ち越し。6投手の継投でリードを守り切った。日本ハムは5回、万波の1号2ランと押し出し四球で逆転に成功したが、投手陣が踏ん張りきれず3連敗。

◆新庄剛志監督(50)率いる日本ハムは、敵地で開幕カード3連敗を喫した。【ライブ詳細】ソフトバンク開幕3連勝 日本ハム一時逆転も及ばず 新庄ビッグボス初勝利お預け/詳細 先発の吉田輝星投手(21)が初回3失点も、その後は立ち直り4回4安打3失点で降板。打線は2点を追う5回、万波中正外野手(21)の左越え1号2ランなどで逆転に成功した。その裏、2番手の池田が逆転を許し、3番手井口も失点。最後は2点のビハインドを覆せなかった。BIGBOSSは開幕カードで1軍メンバーを全員出場させ、独特な緊張感に慣れさせる狙いがあった。「緊張させない、力を抜かせる。力んでばっかしいたら、いい結果も出ないと思う」と話していた。29日からは本拠地・札幌ドームで西武3連戦に臨む。仕切り直し、初白星を目指す。

◆ソフトバンクは昨年に続いて開幕3連勝。藤本博史監督(58)は新人監督として球団史上初めて、初陣から3連勝発進となった。試合後の一問一答は以下の通り。-打線が5回に逆転藤本監督 一時逆転されたんですけどね、その後すぐに追いついて、逆転するということで、つながりができたかな。先頭打者がなんとか塁に出るという思いが伝わってきましたね。-栗原が2試合連続本塁打藤本監督 オープン戦は後半にかけて状態を上げてきたんですけど、開幕から飛ばしてくれてますね。-杉山の投球藤本監督 強い球を投げているんでね。もっとゾーンにね。打たれるのは構わないですからね。真っすぐで勝負できる、ほとんどの選手が振り遅れている状態なので。もっと自信を持って投げてもらいたいですね。-藤井が好リリーフ藤本監督 2試合目ですけど、いい投球をして流れをこっちに持ってきてくれましたね。-試合前に新庄監督と話していた藤本監督 自分は店やっとった時に、お父さん来てくれとったよとかね。たわいもない話ですよ。いい雰囲気ですね、新庄から言ってくれて。そっちも若いし元気あるね、という話をしながらね。万波どう思いますかという話を。柳田は入ったときどんなんだったんですか、とかね。万波も小さくならないでどんどん振らしたらどうなのという話をしました。すごく礼儀正しいですよ。そんなたわいない話です。-藤井藤本監督 藤井は1勝ももらえたしね。自信を持ってこれからも投げてもらいたいですね。元々ね、広島時代はメンタルとか言われてると聞いてたんですけど、マウンドでも落ち着いているし、ロッテ戦からまたいいところでも投げられるんじゃないかなと思います。-5回途中は椎野を投入藤本監督 試合前にシミュレーションやっててね、杉山の後は5回だったら、椎野か田浦ということで考えていた。延長もありますからね。そこまで考えないといけないですから、椎野には頑張ってもらいたかったんですけどね。藤井がカバーしてくれました。-連投していた森は休み藤本監督 又吉も7、8回の回またぎもいけるという話もしてくれたのでね。そこらへんはできるだけ、森には3連投させたくないというのがあるので。(ベンチに)入れてたら9回行かせてたかもわからないので、外して正解だったですね。-三森に1番らしさが出てきた藤本監督 出てきましたね。いいところで打ってくれるし、チャンスメークしてくれるし。追い込まれても簡単に三振もしなくなっている。頼もしいですよね。-中村晃にも安打が出た藤本監督 あれが晃の持ち味ですからね。状態はまだいいとは言えないですけど、これから上がってくるんじゃないかなと思います。-初回はバスター成功藤本監督 今宮が良く決めてくれましたね。ああいう野球がもっと確率よくできるようになったら、もっと攻める野球ができるんじゃないかなと思います。-注目カードで3連勝藤本監督 本当にうれしいですよ。最高ですね。

◆新庄剛志監督(50)率いる日本ハムは、敵地で開幕カード3連敗を喫した。新庄監督の恩師の予想が当たった。小6時に指揮官自らつくった少年野球チーム・長岡ファイターズの植木和生監督(76)が選手らと試合を観戦。チーム設立時はコーチだった同監督はBIGBOSSについて「6年生が、そのまま大人になった。成長してない」と苦笑いし、試合前に「予想は開幕3連敗」と話した通りの結果となった。「途中解任にならなければいいね。勝負の世界だから」と辛口エールを送った。新庄監督から選手へBIGBOSSスタンプ入りボールがプレゼントされた。

◆日本ハム万波中正外野手(21)が披露したレーザービームには、同学年の絆も乗り移っていた。4回の右翼守備。グラシアルの右翼線への打球を捕球して、すぐに二塁へ好送球。間一髪でアウトにした。「ああいう際どいプレーをアウトにできたのは、自分の中でグッとテンションが1段上がった」。直後の5回に放った一時同点となる今季1号2ランにもつながったが、万波は言葉を続けた。「あと、輝星が投げていたのもあったので。やっぱ2人で、同級生だし。何とか勝たせられるように、じゃないですけど、そんぐらい意気込んでいたので。それはすごい良かったかなと思います」この日の先発はドラフト同期入団の吉田輝星投手(21)。初回に3点を失ったが、2回以降は無失点を続けていた同学年右腕を、守備ではビッグプレー、攻撃では吉田の黒星の可能性を消す豪快弾で支えた。吉田も「マンチュウ(万波)のいいプレーがあって助けられた」と振り返った。試合には勝てなかったが、近未来の日本ハムの主軸&エース候補の絆の固さが、いずれチームを勝たせる日が来るはずだ。

◆日本ハム新庄剛志監督(50)が試合前に敵将からチームづくりを学んだ。球場入り後に打撃ケージ裏にいたソフトバンク藤本博史監督(58)へあいさつに出向き、しばしの談笑。身ぶり手ぶりもありながら、何かを教えてもらっていた。気になる内容は? 新庄監督は「僕たちのチームは、いろいろこれから勉強していくというか、成長していかないといけないチームで、1つだけアドバイスほしいと聞いて。藤本監督って2軍と3軍の(指導)経験が、ものすごく長くされていた方なので。ウチのチームは、そのレベル。ソフトバンクは昔はね、強くなくて、その中で藤本さんとかいたと思うから。そのアドバイスを聞いて、教えてもらった。その内容はちょっと言えないんですけど。お礼を言って、参考にしていきたいなと思います」藤本監督とBIGBOSSは98年に兵庫・芦屋市内の同じマンションに住んでいた縁もある。試合前に育成の極意を教えてはもらったが、試合では開幕3連敗と地力の差を見せつけられた。「去年(ソフトバンクは)4位だっただけでしょ。それまでずーっと日本一で。そりゃあレベルはかなりね、高いチーム」。対戦して肌感覚で味わったソフトバンクの強さも、今後への糧となりそう。もう1つ、気になったことがあったようで...。「そりゃあ『もっともっと藤もっと』ってテレビで。うまいって。(タケモトピアノのCMに)かけているのかな? 1番最初のメンバー交換で、ピアノ持っていこうかなと思った」。次回対戦時に実現なるか? 何をするか分からないBIGBOSSなら、期待していいかもしれない。

◆ざんげの改名? 日本ハム新庄剛志監督(50)は敵地でのソフトバンク戦(ペイペイドーム)に敗れ、新人監督では球団史上初となる開幕3連敗を喫した。パ・リーグでは唯一勝利がなく、チームは単独最下位に。ユニホームの背中の文字を「BIGBOSS」から「BIGBOTSU(ビッグボツ)」にすると切り出し、反省した。本拠地開幕戦となる29日西武戦から巻き返す。悔しくても、明るさだけは忘れない。開幕3連敗を喫したBIGBOSSの敗戦の弁は、まさかの改名宣言? から始まった。「3つ負けたので、明日から後ろの(背中の)名前を『BIGBOTSU(ビッグボツ)』にします。惜しかったね...また」。同じく新人監督が率いる相手ソフトバンクの戦いぶりをたたえ「見習うところは、本当に見習いたいと思います」と、ざんげした。先発の吉田が1回、いきなり3失点。5回に万波の2ランと押し出し四球で1度は逆転に成功したものの、その裏、2番手の池田が捕まり、すぐに試合をひっくり返された。6回までに投入した3投手は全て、先頭に出塁を許し失点。オープン戦で得点力不足をカバーしてきた投手陣の不調は、誤算だったに違いない。この3連戦で野手16人全員をスタメンで起用し、公式戦本番の空気に触れさせた。実績が乏しい若手中心のチームだけに、今はまだ、勝利だけを優先できないチーム事情もある。「これで気楽な気持ちに。こういう経験をさせていきながら、チーム作りをしていく」と方向性を示し「明日からチーム名を『北海道日本ハム・スクールウォーズ』にしようかな。そう、厳しくなる」と、暗にスパルタ教育をにおわせた。この日、中日立浪監督が初勝利を挙げたため、これで今年の新人監督で唯一の未勝利となった。新人監督の開幕カード3連敗は球団では初めて。「オレだけ!? ヨシ! 名前を残すということは良いこと」と自虐気味に笑い、「ここから巻き上げて、面白いシーズンに出来たらいい」と、気を引き締めた。本拠地開幕となる29日西武戦は、エースで白星を取りに行く。「上沢君がビシッと投げてくれると思う。さらに気合を入れて、良い試合を北海道の皆に見せたい」。まずは1勝。心機一転、北海道へ帰る。【中島宙恵】▼日本ハムの開幕3連敗は18年に札幌ドームで西武に2●11、2●7、1●4で敗れて以来4年ぶり。開幕連敗の球団ワーストは東映時代の54年と97年の6連敗。日本ハムでの開幕3連敗以上は95年3連敗、97年6連敗、04、05、09、18年の3連敗。

◆ソフトバンクが新庄BIGBOSS率いる日本ハムを破り、リーグ唯一の開幕カード3連勝を決めた。中盤に逆転を許す悪い流れを断ち切ったのが、新加入の藤井皓哉投手(25)だ。5回1死満塁から追加点を許さぬ投球で、味方の逆転を呼び込み、移籍後初勝利を挙げた。広島戦力外、独立リーグを経験した苦労人の右腕がチームを救った。窮地でのマウンドだったが、藤井の覚悟は決まっていた。5回、1点を勝ち越されてなお1死満塁。「昨日ふがいない投球だったので、やってやろうという気持ちでした。場面は考えずにマウンドに上がりました」。前打席で適時二塁打のヌニエスを直球で見逃し三振。続く佐藤も三ゴロに打ち取り、追加点を許さなかった。その裏に味方が逆転すると、6回も3人斬りの投球で流れを渡さなかった。藤本監督も「いい投球をして、流れをこっちに持ってきてくれましたね。マウンドでも落ち着いているし、またいいところでも投げられるんじゃないかな」とたたえる投球で、移籍後初白星をつかんだ。14年に広島でプロ野球人生をスタート。だが通算14試合の登板で、20年オフに戦力外通告を受けた。昨年は独立リーグの四国IL・高知でプレーし、昨年12月にソフトバンクに育成入団した苦労人だ。そこから一気のアピールで、支配下登録と開幕1軍をつかんだ。自身でも「自分の想像をはるかに超えるスピードでここまで来ている」と振り返る約3カ月間。「開幕前は、自分の気持ちが追いつかないというか、そういうところもあった」とフワフワしていた心を引き締めたのが、26日の移籍後初登板だった。4点リードの9回を任せられたが、1点を失い、2死一、三塁としたところで降板した。「打たれたけど、ここでやっていくということを感じられた。腹をくくっていくしかない」と覚悟を決めた。NPBでの白星は広島時代、18年のプロ1勝目が唯一だった。そのときの相手も日本ハム。「4年も空いたので、初勝利のような感じです」と、ウイニングボールを手につぶやいた。4年ぶり通算2勝目は、新天地での門出の白星になった。【山本大地】

◆日本ハム新庄剛志監督(50)は敵地で開幕3連敗スタートも、29日からの本拠地開幕3連戦(対西武、札幌ドーム)へ向けて気合十分。29日の予告先発は28日に発表されるが、フライングで"あの右腕"の名前を口にした。試合後の主な一問一答は以下の通り。(自ら語り出し)新庄監督 3つ負けたので、明日から後ろの名前を「BIG BOTSU(ビッグボツ)」にします。惜しかったね、また。今日もいい試合したと思う。今日は万波君も(本塁打が)出たし、個人個人がちょっとずつ、ああいう結果を出していって、また大きく成長してもらいたいなと思います。ていうか、バランスいいっすね、相手ソフトバンクは。点を取って逆転しても、またガッてきそうな雰囲気めちゃくちゃあるし。見習うところは、本当に見習いたいと思います。-万波が4回に一時同点となる1号2ラン新庄監督 ね! これには、いろいろあって。いろんなアドバイスをもらって、いい結果につながった。そのアドバイスは言えないんですけど。振ることが1番。彼にとって。振って振って、タイミングが合ってくる選手だと思うから。今後もね、ガンガン振らせて。あとモイネロ君。初めて見たけど、いいっすね。いいわ~。ウチ来ないかな(笑い)-5回に渡辺が四球で出塁し、石井を代走起用新庄監督 もちろん、あれは出すでしょ、あそこは。追いつけ、という意味で。-先発吉田が4回4安打3失点新庄監督 (失点は)1回だけで、あとはもう。なんなら5回も6回も行かせたいくらい。ああいうのが成長につながるからね。初回だけでしたよ。本当は3回で終わりの予定だったんだけど、行けと。経験しろ、ということで。(吉田が)「行きます! 行きたい!」と言うから、行かせました。-吉田の内容は評価新庄監督 いいですよ。あとは、もう少しテンポさえつかめば、大丈夫と思います。-29日の本拠地開幕からが真剣勝負新庄監督 札幌から。上沢君がビシッと12回投げてくれると思う。-9回では?新庄監督 あ、そっか! ビシッと。三つ落としたので、さらに気合を入れていい試合を北海道のみんなに見せたいなと思います。ていうか、野球面白いね。ピンチの場面とかチャンスの場面で、選手たちが一生懸命、1球1球集中してね、食らい付いていく姿を見ると何かジーンとしますね。

◆期待のスラッガーが、ついにお目覚めだ。日本ハム万波中正外野手が5回に今季1号を放った。左翼席へ一時同点となる2ランで「(気持ちが)吹っ切れた」と、笑った。オープン戦は5本塁打を放つも19打席連続無安打で終了。開幕スタメンも逃して「めちゃめちゃ悔しかった」。試合前に聞いた新庄監督の言葉で我に返った。「悩んでるのも見たくないな。とにかく思い切りいこう。ウジウジやんのは、やめよーぜ」。万波も「それで本当にちゃんと前を向けた」と、感謝した。4回にはレーザービームで打者走者を二塁で刺した。春季キャンプ中から取り組む送球練習の成果を発揮して「グッとテンションが1段上がった」。ビジターでは赤色の革手袋、レガースと決めた今季だが、「思いつきで(ホーム用の)黄色にしてみました」という気分転換も奏功。好守からの豪快弾で万波のシーズンは、ようやく開幕だ。「前を見てやっていくしかない。次の3連戦、しっかり取れるように」と、本拠地開幕からの巻き返しを誓った。

◆ソフトバンクが開幕3連勝を飾った。チームにとっては最高の滑り出し。地元福岡のソメイヨシノも「満開」で彩りを添えた。人気のBIGBOSS新庄ハムとの新人監督対決。BIGFACE藤本監督が大きな顔に満面の笑みをたたえる3試合となった。「終わってみれば何とかね」。試合後、ベンチ裏でナインをねぎらった王球団会長は、安堵(あんど)したように言った。戦力的優位と思いながらも、勝負事は戦ってみなければ分からない。「とにかく自分たちの野球をしっかりやることだよね」。開幕ダッシュを願って新シーズン幕開けの3試合を見守ってきた王会長にとってはホッとした開幕カードだったように感じた。「V奪回」を厳命されている。新庄監督のように「楽しむ」余裕はない。5球団とひと回りの対戦が終わる4月上旬までは手探りの戦いが続く。明日29日からは千葉、仙台と2カード連続で遠征。昨年はAクラスを譲ったロッテ、楽天との6試合。ポジティブに考えれば、このまま突っ走りたいとなるのだろうが、ホークスにとってもここからが「本番」となろう。昨年は地元福岡でロッテに開幕3連勝。2カード目のオリックスも敵地大阪で初戦を取って4連勝と最高の滑り出しを見せながら、その後に5連敗。3カードを終えて借金「1」と好発進の流れを切ってしまった。劇的な開幕逆転満塁弾を放った新外国人ガルビスは先発出場したこの2試合は8打数無安打。たった2試合で判断する必要はないのだが、まだまだ本調子ではない。だからこそ、野村勇やリチャードら控えに回っている若手の起用もあってもいいと思う。「(日本ハムの)万波もホームランを打ったし、ウチもチャンスをつかんでほしいね」。王会長も今後の若手台頭に期待を寄せて球場を後にした。【ソフトバンク担当 佐竹英治】

◆ソフトバンク・藤本博史監督(58)が試合前に代表取材に応じた。牧原大成内野手(29)の起用法について、トランプを引き合いにして話した。「牧原はね、本当のジョーカー。キングのジョーカーなんですよ。本当に貴重な、大事な選手ですね」二塁、遊撃、三塁、外野も守れる右投げ左打ち。通算45盗塁で、思い切りのある打撃も持ち味なだけに「代打のいいところでも使えるし、スタメンでもいける。牧原をスタメンで使ったときに、代打がちょっと薄くなるんですよね」。スタメン起用はもちろん、試合途中から送り出しても存在感が光ると指揮官は語った。オープン戦は14試合に出場して打率・241。開幕中堅は上林に譲ったが、藤本監督は「(牧原大は)状態はずっといい。上林も(25日に2死球)死球もあったし、開幕したばかりだし。みんなで戦っていくわけだから」。選手の状態や体調を見極め、ときには休ませるときが必要だからこそ、便利屋である牧原大が貴重なんだと強調した。牧原大は熊本・城北高から2011年育成ドラフト5位でホークスに入団。同4位で千賀、同6位が甲斐とともに、育成入団から欠くことのできない存在になっている。

◆ソフトバンクが開幕3連勝。3―4の五回に三森の適時三塁打などで2点を奪い、継投で逃げ切った。栗原は2号2ラン含む3安打。五回途中から好救援した新加入の藤井が2018年以来の白星を挙げた。日本ハムは救援陣が崩れた。

◆ソフトバンクは打線がつながり逆転勝利。開幕3連勝発進となった。試合後、藤本博史監督(58)が代表取材に応じた。主な一問一答は以下の通り。--3連勝スタート「うれしいです」--打線が粘りを見せて6得点「一時逆転されたんですけど、その後にすぐ追いつくというね。すごくつながりができた。チャンスメークも、先頭打者の何とか塁に出るという気持ちが伝わってきました」--栗原が2号2ラン含む3安打「オープン戦では後半にかけて状態が上がってきていたんですけど。開幕からすごく飛ばしてきてくれていますね」--先発・杉山は4回?を投げ4失点「球は強い球を投げている。もっとゾーンでね、打たれるのはかまわないので。真っすぐで勝負できる。ほとんどの日本ハムの打者が振り遅れていたので。もっと自信を持って、投げてもらいたいですね」--藤井が1回?を投げて無失点で初勝利「もういこうと決めたので。いいピッチングで流れを持ってきてくれましたね」) --試合前の新庄監督とはどんな会話を「自分が店(居酒屋『藤もと亭』)やっていたとき、お父さん来てくれていたよとか。他愛もない話です。いい雰囲気ですねって新庄から言ってきてくれて、そっちも若いし元気あるねって話をしながら」(続けて)「万波どう思いますか、柳田が入ったときはどんなんだったんですかって。2メートル手前のワンバウンドを振っていたよって。万波も小さくならずにどんどん振らせたらと話していました。すごく礼儀正しいですよ。他愛もない話です」--来週はビジターが続く「この調子で何とか頑張っていきたいと思います」

◆ソフトバンク・藤井皓哉投手(25)が1回?を投げて無失点。ホークス入団後、初勝利を飾った。「またNPBの舞台に戻れたことが本当に、そこに関して長かったなと思います。こういうピッチングを続けていくことが大事だと思うので」五回1死三塁で、杉山が万波に同点2ランを浴びた。続く渡辺に四球を与え、ベンチは椎野にスイッチ。しかし椎野は3者連続四球を与え、勝ち越し点を献上した。なお1死満塁で藤井がマウンドへ。ヌニエスを151キロ直球で見逃し三振。佐藤を三ゴロと追加点を許さなかった。六回も続投。日本ハム打線の勢いを止め、白星が転がり込んできた。「一度クビになって、この舞台で投げることができなかった。去年独立でやって、またチャンスをいただけたので」2015年にドラフト4位で広島に入団も、20年オフに戦力外通告。昨年は四国IL高知でプレーし、今季ホークスに育成として入団した。3月22日に背番号「157」から「48」となり、支配下登録されたばかり。広島時代の18年6月6日の日本ハム戦(マツダ)以来のプロ2勝目だ。ウイニングボールを見つめると、お世話になった人の顔が浮かんできた。「クビになってから高校(おかやま山陽高)の監督、高知の監督もそうですけど、たくさんの方にお世話になった。(渡したい人は)誰と言われたら難しいですけど、初勝利のボールは実家にあるので。実家に送りたいと思います」〝ホークスの藤井〟といえば、ダイエーが初優勝した1999年に59試合登板し、炎の中継ぎと呼ばれた藤井将雄氏(享年31歳)がいる。再び現れた「藤井」が、2022年のブルペンを支える。

◆ソフトバンクの栗原が一回、2試合連続となる2号2ランを放った。内角寄りのフォークボールを捉え、ライナー性の打球を右翼ポール際へ。四回には右中間を破る二塁打、六回には右前打を放ち、八回は三塁打が出ればサイクル安打だったが一ゴロに終わった。「打席が終わってから言われて気づいたので、ちょっと後悔している」といたずらっぽく笑った。オープン戦序盤は不振に苦しんだが、11日からのヤクルト3連戦の際、東京五輪で共に戦った村上から左手のグリップの握り方について助言を受けたという。「いいきっかけになった」と開幕ダッシュにつなげている。

◆日本ハム先発の吉田は立ち上がりが不安定だった。柳田ら強力な中軸の前に走者を出すまいと臨んだが「意識しすぎて」先頭の三森を歩かせた。そこから5番栗原に2ランを浴びるなど3失点と悪い流れになり「初回の一番の反省点」と悔やんだ。二回からは立ち直り、当初の予定を超えて四回まで志願して続投。三つのゼロを並べた。新庄監督は「ああいうのが成長につながる。テンポさえうまく自分でつかめば大丈夫」と評価した。

◆日本ハム・万波中正外野手(21)が五回、一時は同点となる1号2ランを放った。オープン戦で5本のアーチを架けながら終盤に不振が続き、開幕3戦目に9番で今季初先発した。「めちゃめちゃ悔しかった」との思いを結果につなげた。試合前には新庄監督から「思い切り行こう。うじうじやるのはやめようぜ」と尻をたたかれ、吹っ切れたスイングを見せた。ただ、チームは3連敗。「次の3連戦、取れるように頑張りたい」と力を込めた。

◆勝つからこそ、野球を楽しめる。真剣に勝利を目指すのがホークスの野球だ。ソフトバンクがビッグボス率いる日本ハムに3連勝。藤本博史監督(58)は新人監督としては球団初の開幕3連勝となった。「本当にうれしいです。最高ですね」3-1の五回に先発・杉山がつかまり、2番手・椎野も制球を乱して勝ち越し点を献上。なお1死満塁で登板した藤井が試合の流れを変えた。ヌニエスを151キロで見逃し三振。佐藤を三ゴロで火を消した。その裏に打線が逆転し、自身も白星をつかんだ。2020年に広島を戦力外となり、独立リーグ・四国IL高知を経て昨オフ、育成で加入。開幕3日前の22日に支配下登録されたばかりの25歳だ。「クビになってたくさんの方にお世話になった。ボールは実家に送りたい」。新戦力が輝くのも藤本カラーが出ている何よりの証し。リーグ唯一の3連勝発進となった。藤本監督は試合前、3戦目で初めて新庄監督と話し込んだ。藤本監督がオリックスで、新庄監督が阪神でプレーしていた1998年に、兵庫・芦屋市内の同じマンションに住んでいた2人。10分ほど身ぶり手ぶりを交え、ビッグボスも真剣な表情だった。「『万波どう思いますか』『柳田が入ったときはどんなんだったんですか』って。2メートル手前のワンバウンドを振っていたよって。万波も小さくならずにどんどん振らせたらと話しました。すごく礼儀正しいですよ」派手なビッグボスの陰に隠れていた藤本監督のチーム作り。25日の開幕スタメンは、決めた後に選手それぞれと個別で言葉を交わした。溝が生まれないように、徹底的に選手と向き合うのが藤本野球だ。努力は3つの白星となって返ってきた。「(連勝は)もっともっと、もっとですね」口元のひげをなで、手応えをかみしめた。2年ぶりの日本一を目指す道が確かに始まった。(竹村岳)

◆新人監督では球団史上初(前身を含む)となる開幕3連敗。それでも、日本ハム・新庄剛志監督(50)は「3つ負けたので明日から名前を『ビッグボツ』にする。(3連敗は)俺だけ? 名前を残すのはいいこと。ここから巻き返して面白いシーズンにしたい」と、あくまでポジティブに29日の西武との本拠地開幕戦を見据えた。五回に今季初先発の万波が1号2ランを左翼へたたき込んで同点とし、清宮が押し出し四球を選んで1点を勝ち越し。しかし、直後に2番手・池田が2失点して逆転負けを喫した。開幕3連戦で「遊びます」と宣言していたBIGBOSSは、この日も5投手をマウンドに送り、出場選手登録された全員を起用。重圧下でのプレーのチェックなどを終え、「札幌から、ちょい真面目に」と「開幕戦」と位置付ける一戦へ気合を入れ直した。先発は昨季チーム最多12勝を挙げた上沢。「ビシッと十二回、投げてくれると思う」と〝新庄節〟で期待を込めた。(箭内桃子)

DAZN

<パ・リーグ順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差残試合 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(-)
ソフトバンク
300 1.000
(-)
-
(-)
14016
(+6)
8
(+4)
3
(+1)
2
(-)
0.269
(↑0.003
0.000
(-)
2
(1↑)
西武
210 0.667
(↑0.167)
1
(↓0.5)
14012
(+7)
12
(+6)
2
(+1)
2
(+1)
0.239
(↑0.022)
0.000
(-)
3
(2↓)
ロッテ
110 0.500
(↓0.5)
1.5
(↓1.5)
1419
(+5)
6
(+6)
1
(+1)
3
(+1)
0.213
(↑0.019)
0.000
(-)
3
(2↑)
楽天
110 0.500
(↑0.5)
1.5
(↓0.5)
1416
(+6)
9
(+5)
0
(-)
2
(+1)
0.186
(↑0.089)
0.000
(-)
5
(2↓)
ORIX
120 0.333
(↓0.167)
2
(↓1.5)
14012
(+6)
12
(+7)
1
(+1)
0
(-)
0.160
(↑0.029)
0.000
(-)
6
(1↓)
日本ハム
030 0.000
(-)
3
(↓1.5)
1408
(+4)
16
(+6)
5
(+1)
1
(-)
0.151
(↓0.024)
0.000
(-)