ソフトバンク(☆4対1★)日本ハム =リーグ戦1回戦(2022.03.25)・福岡PayPayドーム=
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日本ハム
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ソフトバンク
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勝利投手:津森 宥紀(1勝0敗0S)
(セーブ:森 唯斗(0勝0敗1S))
敗戦投手:杉浦 稔大(0勝1敗0S)

本塁打
【日本ハム】石井 一成(1号・4回表ソロ)
【ソフトバンク】ガルビス(1号・8回裏満塁)

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◆ソフトバンクは1点を追う8回裏、1死満塁の好機でガルビスの来日初アーチとなるグランドスラムが飛び出し、試合をひっくり返した。投げては、先発・千賀が7回1失点の好投。2番手・津森が今季初勝利を挙げた。敗れた日本ハムは、継投で7回まで無失点に抑えるも、力尽きた。

◆試合前に、開幕戦セレモニーが実施された。ダンサーたちのパフォーマンスの後、両チームの選手たちが入場。最後に、日本ハム新庄剛志監督(50)とソフトバンク藤本博史監督(58)がそれぞれド派手に登場した。場内の照明が暗くなると「ルパン三世」のテーマ曲に乗せて、球場のあらゆるところに「ニセBIG BOSS」と思われる人物が出現。本物の新庄監督はどこにいるのか。ざわついたところで、センター付近の巨大な箱から姿を現した。胸に「BIG BOSS」背中に背番号「1」が発光する、特注のユニホーム姿でポーズを決めてスタンドを沸かせた。一方、藤本監督は右翼後方から「みこし」に担がれて登場。腕を組み、表情を崩さないまま内野付近まで運ばれてきた。近未来的な演出の新庄監督とは対照的で、藤本監督らしい男らしい入場シーンには柳田ら選手たちも爆笑していた。

◆日本ハム新庄剛志監督(50)が始球式で、打席に立った。フジテレビ「めざましテレビ」のメインキャスターで、福岡出身の井上清華アナウンサー(26)が登板。通常ならビジターチームの1番打者が打席に立つが、登場したのはBIGBOSS。すかさず捕手の甲斐拓也(29)と何やら打ち合わせ? 緩やかな弧を投げ込まれたボールを、真っ赤なバットを投げ捨てて両手でキャッチ。そのまま右手でボールを掲げながら、井上アナウンサーの元へダッシュで向かい、満面の笑みでボールを手渡した。

◆福岡出身のフジテレビ井上清華アナウンサー(26)が始球式を務めた。なんと打席には日本ハム1番打者の今川ではなく、BIGBOSSが登場。現役時代を思わせる、バットを高く突き上げるフォームで打席に立った。井上アナの投球はゆっくりとしたノーバウンド。新庄監督はそれを素手でキャッチし、そのまま井上アナに手渡しで返球するという予想外のプレーを披露した。試合開始前から、新庄BIGBOSSがスタンドを大いに沸かせた。井上アナは「うまく投げられるかわからないし、開幕戦の素晴らしいスタートが自分でいいのかな、という不安があったのですが、まっすぐ投げられましたし、何より、サプライズで新庄監督が打席に立っていただいて、人生で味わったことのない気持ちに包まれています。BIGBOSSがキャッチしてくれたおかげで120点です」と感謝していた。

◆ソフトバンク藤本博史新監督(58)が初陣に挑んだ。頭を悩ませて送り出した開幕メンバーは、就任した昨年11月からの約5カ月が詰まったものになった。「競争」と「世代交代」をテーマに掲げ、昨秋キャンプから若手に多くのチャンスを与えてきた。三塁にはリチャードや井上、野村大、ドラフト4位野村勇らの若手が候補になったが、開幕スタメンを勝ち取ったのは17年目の大ベテラン松田だった。オープン戦で結果を残し、若手の壁となって立ちはだかった「熱男」の奮闘を尊重した。鳴り物入りの新外国人ガルビスも、状態が上がらないとみると先発から外した。その中で指揮官が重視したのが控えに回った選手たちへのケアだった。開幕前日の24日には、1軍の各選手と個別面談した。「選手のテンションを下げないように。現役時代に経験あるけどさ。『おれ調子いいのにな』とか、不協和音が出やすいところなんよね。1軍のベンチは。そういうところをうまく操縦できたら」。各自にシーズンを通して求める役割を訴え「開幕スタメン」でなくとも、必要な戦力だと伝えるよう心掛けた。地道な心配りで、ベテランと若手を融合させた「新生ソフトバンク」が船出した。【山本大地】

◆日本ハムのドラフト8位北山亘基投手(22)がプロ初登板初先発。 2回2安打無失点とショートスターター開幕投手として、大役を全うした。北山は「ドラフト8位でなんとか指名していただいたファイターズ、ビッグボスをはじめ、コーチ陣やチームスタッフの方々、そして何よりファンの皆様には感謝しかありません。今日の貴重な経験を糧にして、これからの野球人生を歩んでいきます」と、振り返った。投球内容は以下の通り。?初回は先頭の三森に二遊間を破る中前打を浴びるも、犠打を試みた2番今宮は152キロの直球で差し込み、捕飛に打ち取った。3番柳田は初球の真っすぐで詰まらせ力の無い飛球となるも、シフトを敷いてがら空きだった左翼線にポトリと落ち二塁打に。1死二、三塁のピンチを背負ったが、4番グラシアルはフルカウントから外角いっぱいに153キロの直球が決まり見逃し三振。続く栗原には10球粘られ歩かせるも、中村晃を二ゴロに打ち取り無失点。立ち上がりの大ピンチをしのぎ、新庄監督は右手を突き上げ拍手。北山はホッと一息吐きながらベンチへと戻った。2回は2死を奪うも9番甲斐に9球粘られ四球。1番三森にはストレートの四球を与え2死一、二塁と初回に続いてピンチを背負ったが、今宮を右飛に打ち取り、この回も得点は許さなかった。ベンチに戻る際に、新庄監督が出迎えハイタッチ。この回でマウンドを降り、3回からは第2先発の加藤がマウンドに上がった。?▽日本ハム武田投手コーチ(開幕投手で2回無失点の北山に)「緊張感がある中で2イニングしっかり投げてくれた。チームに勇気を与える投球をしてくれた。今後、どういう使い方かは言えないですけど、彼の中ではいい経験ですし、1年目からいい勉強できたと思うので次につなげてほしいです」

◆開幕2戦目で予告先発されている昨季のパ・リーグ最優秀中継ぎ投手の堀瑞輝投手(23)が1点リードの7回に今季初登板した。 2死一、三塁とピンチを背負ったが、無失点で切り抜けた。7回のマウンドで要した球数は16球だった。26日ソフトバンク戦(ペイペイドーム)では先発する。超異例の開幕戦リリーフ→開幕2戦目先発登板という連投が実現する。ドラフト8位ルーキーの北山亘基投手(22)を指名した開幕投手に続き、新庄剛志監督(50)が2戦連続でサプライズを仕掛けたオープン戦では2月27日広島戦(名護)で先発登板し、1回1安打無失点。その後の2登板はリリーフ登板のみで1セーブを挙げていた。堀の先発は3年ぶり。3年前の19年シーズンは主にセットアッパーながら、先発で1イニングを投げるオープナーや、打者一巡をメドに3回ほどを投げるショートスターターとして10度、先発した経験がある。球団を通じて「(先発は)札幌ドームの練習日に投手コーチから伝えられました。昨日の練習の際に、あらためて監督からも伝えられました。遊び心を持って、楽しむように言われたので、気負いせずにしっかり投げます。ホークス相手ですが、自分のボールを投げることに集中していきます」と、コメントした。

◆日本ハム石井一成内野手(27)がBIGBOSS体制1号となる先制ソロ本塁打を放った。 4回先頭でソフトバンク千賀滉大の154キロ直球を右中間スタンドへ運んだ。「先に1点欲しい場面で、なんとか塁に出たいという一心で振り抜きました。最高の結果になってよかったです」。「3番二塁」で開幕スタメンに名を連ねた6年目が、クリーンアップの役割を果たした。

◆日本ハム新庄剛志監督(50)が開幕戦からマシンガン継投でソフトバンク打線をかく乱した。 インスタグラムのダイレクトメッセージ(DM)で開幕投手を通達したドラフト8位北山亘基投手(22)が2回無失点と役割を全う後、3回はオープン戦で先発調整していた加藤貴之投手(29)を投入。4回は2年目で31日に19歳となる根本悠楓投手(18)を1軍デビューさせ、5回は昨季の10勝投手である伊藤大海投手(24)をマウンドに送り、5回までソフトバンク打線を無得点に封じた。

◆日本ハムの2年目左腕、根本悠楓投手(18)が開幕戦で1軍初登板を果たした。1点リードの4回に3番手として登場。先頭の松田を空振り三振に打ち取ったが、連続四死球で1死一、二塁のピンチを招いた。続く三森にフルカウントまで粘られるも、外角のスライダーで空振り三振。今宮も内角のスライダーで空振り三振に打ち取った。根本は1回を無安打1四球1死球、3奪三振の内容でマウンドを降りた。「前回登板では、弱気なところが出てしまっていたので、まずは気持ちで負けないようにマウンドに上がりました。四死球は出してしまいましたが、自分のボールは投げられたので、そこはよかったかなと思います。開幕戦で投げられたことはいい経験になったので、これを次回につなげていきたいです」とコメントした。

◆ソフトバンク藤本博史監督(58)が、日本ハム新庄剛志監督(50)との新監督対決を制した。0-1の8回にフレディ・ガルビス内野手(32=フィリーズ)が来日1号となる逆転満塁本塁打。メジャー109本塁打を誇る新助っ人の活躍で、藤本監督が記念のウイニングボールを手にした。チームは6年連続で開幕戦を制した。

◆新庄剛志監督(50)率いる日本ハムが、奇策尽くしも黒星スタートとなった。開幕投手に大抜てきされたルーキー北山亘基投手(22)が、毎回得点圏に走者を許すも2回2安打無失点と踏ん張った。「ドラフト8位で何とか指名していただいたファイターズ、BIGBOSSをはじめ、コーチ陣やチームスタッフの方々、そして何より、ファンの皆様には感謝しかありません」と、かけがえのない舞台を全うした。打線は4回の先頭、石井一成内野手(27)が、先制の特大の右越えソロで均衡を破った。「先に1点が欲しい場面で、何とか塁に出たいという一心で振り抜きました」。虎の子の1点を守るため、北山以降はオープン戦で先発してきた加藤、根本、伊藤が継投。相手打線をかく乱させた。7回には、明日26日に先発する堀瑞輝投手(23)が登板するサプライズ。2死一、三塁のピンチを背負ったが無失点で切り抜けた。1点リードの8回、杉浦が1死満塁のピンチを招いて交代。7番手の西村が、ガルビスに逆転の満塁弾を浴びた。ビッグボス態勢初勝利は、2戦目以降に持ち越された。

◆3年ぶり3度目の開幕投手を務めたソフトバンクの千賀滉大投手(29)が、7回1失点と試合を作った。4回無死では石井にソロを浴び、開幕戦では自身初失点。それでも走者を背負いながら粘った。自身に初の開幕白星はつかず「苦しい試合展開になったのは、先制点を与えてしまったからだと思う。頭をしっかりと整理して、次の登板に向けて準備していきたい」と切り替えた。

◆プロ野球が25日、3年ぶりに観客の入場制限なしで開幕した。6球場に18万4453人の観衆が詰めかけた。主役は日本ハム新庄剛志監督(50)。敵地では異例の開幕セレモニーに参加。開幕投手に大抜てきしたドラフト8位の北山亘基投手(22=京産大)が2回無失点、4番手に昨季10勝の伊藤、7回には26日の予告先発が発表になっていた堀を投入。8回表まではリードを保った。最終盤に逆転負けを食らったが、最後までスタンドのファンを楽しませた。「スタメンは、そんなに大事とは思っていない。全員で戦って行く」。そう腹を決めているから、BIGBOSSの選手起用は意外性たっぷりで大胆だ。開幕戦の先発投手に大抜てきしたブルペン要員のドラフト8位北山は、なんとかピンチをしのぎ2回無失点。本来なら先発ローテ投手の加藤や伊藤をつぎ込む仰天の"マシンガン継投"で、極め付きは、開幕2戦目の26日に先発を控えている昨季パ・リーグ最優秀中継ぎ投手の堀を5番手でマウンドに送った。「こういう経験も、彼にとってはいい勉強になると思う」と、先を見据えた起用だった。勝利は目前だった。1-0の8回、6番手の杉浦が走者をためて、7番手の西村が1死満塁からガルビスに手痛い1発を浴びた。それまでの6投手は投手コーチと話し合って登板を決めていたが、西村だけは監督自ら継投を決断した。「最後だけ西村君を用意してもらった。(杉浦の)フォークボールが(指に)引っ掛かっていて、ちょっと怖いと思ったので」とし「結果論。打たれたら『さあ、次は、やったろう』と思うはず」と、次回登板へ期待を込めた。打線も、大砲タイプの今川を実戦で初めて1番に据え、オープン戦で12球団2位の5本塁打を放ちながら終盤は不調に陥っていた万波をスタメンから外すなど、思い切った。4回、石井の1発で終盤まではリードしていただけに「いや~惜しかったね。いいゲームだったんじゃないかな」。黒星スタートも明るく笑って、悔しさは、そっと胸に秘めた。【中島宙恵】

◆ソフトバンク2番手津森宥紀投手がうれしい白星を手にした。0-1の8回に先発千賀からスイッチ。万波、浅間、石井を150キロの直球とスライダーを駆使して3者連続三振。完璧なリリーフで役目を終えた直後、ガルビスの満塁弾が飛び出した。「初勝利というすごくいいものをもらった。これからはより一層頑張りたい」。1日に福岡市出身の女性と入籍したことも明かし、幸先良いスタートに笑顔があふれた。

◆ソフトバンクは8回に新外国人ガルビスの満塁本塁打が出て逆転勝利。初陣を勝利で飾った藤本博史監督(58)の試合後の一問一答は以下の通り。 -ガルビスが決めた「そうですね。オープン戦では調整が遅れていたんですけど、昨日話をして、スタメンはもうちょっと状態を上げてからいこうと。途中からいこうというのは決めていました」-打線がついなでの攻撃「早い回にもそういうケースがあったんですけど、今日は本当にガルビスのおかげで勝てました」-先発千賀も粘投「投手陣もよく投げてくれたし、打つ方は得点圏に6回、7回くらいありましたよね。そこでもう1本出ていれば、千賀に楽に投げさせられたんですけど。そこが反省点ですね」-監督初白星「昨日から緊張感はあまりなかったんですけど、試合が始まって、イニングが行く度にどんどん緊張してきて。このまま0点なのかなと言うところを、ガルビスが吹っ切ってくれました」-序盤は好機を生かせず「チャンスはつくるんですけどね、あと1本というところがね。相手がいることですからそう簡単にはいかないと思いますけど。打てないからといって反省する必要はないし、どんどん積極的に振ってくれているし、これからどうしていくかを考えていけばいいだけで。今日は本当にガルビスに助けられました」-日本ハムは変則的な継投「誰が出てくるんかわからないんでね。7、8回の接戦で、初回から試合をやっているような感じですよね」-ウイニングボールは「もらいました。自分で大事にします」-ガルビスは途中出場「昨日話し合ってね、本人はオープン戦は『餌まき』だというね、強気な言葉も言ってくれてたんでね。最初は2軍でもうちょっと試合やった方がいいのかなと思っていたけど、本人がオープン戦とシーズンは違う、がスイッチを切り替えられるという話をしていたのでね。代打からでも状態を上げてもらおうと思っていたら、開幕からスイッチ入ったのでね。すごい活躍をしてくれましたね」-今後の起用は「内容が内容だったんでね。明日はどうなるかわかりません。ちょっとまたコーチとも相談してね」-セレモニーではみこしに乗ったサプライズで登場「恥ずかしかったよ。胸張って、腕組んでください言われたから。下向いたらあかんから、上の方に映っていた自分の顔見てたんです」

◆ソフトバンク藤本博史監督(58)が、日本ハム新庄剛志監督(50)との新監督対決を制した。0-1の8回にフレディ・ガルビス内野手(32=フィリーズ)が来日1号となる逆転満塁本塁打。メジャー109本塁打を誇る新助っ人の活躍で、藤本監督が記念のウイニングボールを手にした。チームは6年連続で開幕戦を制した。最後に大きな顔をしたのは「BIG FACE」藤本監督だった。BIGBOSSの独創的な野球に翻弄(ほんろう)されつつあったが、土壇場から逆転勝利。抑えの森からウイニングボールを受け取り「本当にうれしいですよ。感動しました。大事にします」と目尻を下げた。勝利の立役者はガルビスだ。1点を追う8回1死満塁で西村の変化球を右翼ホームランテラス席に運んだ。「とにかく興奮しています。自分でも信じられないです。野球人生で最高の瞬間でした」。新外国人選手の開幕戦満塁弾は、球団では95年のミッチェル以来。メモリアルな来日1号が、大きな大きな逆転勝ちを呼んだ。メジャー通算109本塁打の実績を引っ提げて加入も、オープン戦では5試合で打率2割ちょうど。15打席で7三振と、日本人投手へのアジャストにてこずり、藤本監督は開幕スタメンから外すことを決断。遊撃にはこれまでの主力、今宮を据えた。指揮官は「昨日話し合ってね。人はオープン戦は『餌まき』だと強気な言葉も言ってくれていたんでね。オープン戦とシーズンでは違う、スイッチを切り替えられるということなので」と1軍に残し状態を上げてもらう方針を取っていた。序盤はBIGBOSSにのまれかけた。想像がつかないような継投の前に、毎回のようにチャンスをつくりながらホームが遠かった。藤本監督も「誰が出てくるんか分からないんでね。初回から、7、8回の接戦の試合をやっているような感じですよね。昨日から緊張感はあまりなかったんですけど、試合が始まって、イニングがいく度にどんどん緊張してきて...。このまま0点なのかな」と不安を覚える展開だった。劇的な勝利で指揮官1勝を納め、リーグV奪回へ好スタートを切った。「今日は本当に、ガルビスのおかげで勝てました」。藤本監督は「BIG FACE」に満開のスマイルを浮かべた。【山本大地】▽ソフトバンク森(9回を3人で締め初セーブ)「3人で終えることができて良かった。しっかり準備もできていたし、明日以降にもつながると思います。チームが勝つことができて良かった」

◆日本ハム新庄剛志監督(50)の初陣は4回に石井一成内野手(27)の1号ソロで先制も、1点リードの8回に7番手の西村天裕投手(28)がソフトバンク・ガルビスに1号満塁本塁打を浴び、惜しくも逆転負け。公式戦初黒星となった。試合後の主な一問一答は以下の通り。 (自ら語り出し)新庄監督 いや~惜しかったねえ。でもね、(西村が投じた)あのボールは悪くなかった。相手のガルビスが、うまく打ったね。でもね、それだけたくさんファンのみんなが来てくれた中で、まあまあ、いいゲームだったかなと思います。よう打った、石井くんも-戦いを終えて新庄監督 ピッチャーいいっすね、千賀君。オレ、初めて見たけど、あれは振るわと思って。フォークは。自分が打席に入っているイメージで、あれは手が出るなって。でもね、あの回で100球? 超えたんだっけ(7回118球)。あそこまで、よう(投げさせて)降ろしたなと思って-石井が4回にチーム1号となる先制ソロ新庄監督 ね! 良かった、良かった。完璧でしたよ。打たれたピッチャーはこういう経験をバネに、どんどんどんどん伸びてほしいっていうチームだから。今日、ある程度、開幕戦でみんな出て。他のチームのドキドキしている選手よりかは、今度は楽に戦えるんじゃないかな-先発北山から7投手による継投策新庄監督 (登板順は)決まっていました、はい。最後だけは、僕が西村くんに用意してもらって。ちょっと(杉浦の)フォークが引っかかりすぎていたので(満塁の場面での暴投が)ちょっと怖いかな、と。結果論であって、抑えたらナイスピッチングだし、打たれたら次また、さあやったるっていう気持ちになればいいし-開幕スタメン新庄監督 迷った! 結構、4回くらい考え直したかな。でも、明日は違う子たちがスタメンでやってもらいたいなと思います-26日の予告先発の堀が7回にリリーフ登板新庄監督 こういう経験も、彼にとっては良い勉強になるかなと思います-7回2死三塁の場面で宇佐見がセーフティーバントの構え。サイン?新庄監督 あれはセーフティー(バントのサイン)。サードが後ろに下がっていたから。足はそんなに速くない宇佐見君だから、後ろに下がって、うまく芯を外してゴロが転がれば、あれかなと思った。あれはサイン。セーフティーの場合、ピッチャーがやっぱいいから、ちょっとセーフティーの構えでやったら(ボール球だとバットを)引く。(普通の構えから)振るとね、やっぱ手が出てしまうから、ああいう風な感じでいっても面白いかな。最初の方でやっておけば。たら・れば、は嫌なんで。次は-明日こそ勝利へ新庄監督 初勝利というか、そりゃいつかは勝ちますよ。143敗やったら、ヤバいでしょ。少し選手たちも楽な気持ちで明日を迎えられると思うので、もっともっと良い試合、ゲームになって。明日は土曜日?6万人入るってウワサ。入らない? やっぱね、注目カードという意味では選手たちもやりがいあったと思う。楽しかったと思いますよ-試合前の開幕セレモニーも盛り上がった新庄監督 18分間、ずーっと閉所恐怖症なので、暗い中、電気付けたり消したりして(登場の時間を待っていた)。でもね、ソフトバンクさんの協力。どうか出てくれますか、と。もちろんですよ。こういう協力がプロ野球の発展にもなると思う

◆新庄剛志監督(50)率いる日本ハムが、奇策尽くしも黒星スタートとなった。それでも8回表まで虎の子を1点を守り続け、初白星まであと1歩に迫った。「面白い試合ができたことは、うれしいし。次は何とか、この逆パターンでいけたらいいかなと思います」と、試合後に振り返った。 開幕投手に大抜てきされたドラフト8位北山亘基投手(22)が毎回得点圏に走者を許すも2回2安打無失点。初回は2死満塁とピンチを広げたが踏ん張った。新庄監督も「初回。今日の試合の中で一番新人らしい...開幕投手で。頼む、ここをゼロで! おお~って。(手の)第二関節のところ汗かいた。おお~ってなった」と、大役を全うしたルーキーの熱投をたたえた。打線は4回の先頭、石井一成内野手(27)が、先制の特大の右越えソロで均衡を破った。「ね! 良かった、良かった。完璧でしたよ」。その1点を守るため、北山以降はオープン戦で先発してきた加藤、根本、伊藤が継投。相手打線をかく乱させた。「面白かったでしょ、継投。今日はうまくいかなかったけど、ああいう感じで。ずーっと抑えて1-0でいっていたら面白かっただろうし。たまたま、ああなったけど」と、振り返った。7回には、明日26日に先発する堀瑞輝投手(23)が登板するサプライズ。2死一、三塁のピンチを背負ったが無失点で切り抜けた。1点リードの8回、杉浦が1死満塁のピンチを招いて交代。7番手の西村が、ガルビスに逆転の満塁弾を浴びた。「ここでまた、西村君を明日先発で使いたいくらい。明日は堀君でいきますけど。こういうところ大事になる」とBIGBOSS。26日の開幕2戦目もファンの想像を超える采配で、公式戦初勝利を目指す。

◆日本ハムのドラフト8位ながら開幕投手を務めた北山亘基投手(22)は、1回、2回と得点圏に走者を背負ったが、要所を締め無失点デビュー。ショートスターターの役割を全うした。「実績もないのに開幕投手に選んでもらって、失うものは何もない。持ってるものを出し切ろうと思って投げました」と振り返った。「内容的には全然足りないので、次回以降修正したい」と力を込めた。

◆BIGBOSSの故郷福岡で迎えた開幕戦は、ド派手な演出でスタートした。開幕セレモニーの登場シーン、「ルパン三世」のテーマ曲に乗って、三塁側ベンチやバックスクリーン中段など次々とスポットライトを浴びたのは"ニセ者"。本物が二塁後方から現れると、会場は笑いと拍手に包まれた。胸の「BIGBOSS」と背番号「1」の字をブルーに光らせた特注ユニホームで胸を張った。これだけでは終わらない。福岡出身という縁で、始球式の打席にも登場。フジテレビ井上アナウンサーの投球を空振り...ではなく、まさかの素手でナイスキャッチした。ソフトバンクからの出演オファーで実現した、16年ぶりの日本球界復活劇。「こういう協力が、プロ野球の発展にもなると思う」。BIGBOSSらしい「遊び心」は、しっかりと野球ファンの胸に届いた。

◆開幕戦に注目したファンは、BIGBOSSの野球を存分に楽しんだ。「スタメンは、そんなに大事とは思っていない。全員で戦っていく」。腹を決めているから、選手起用は意外性たっぷりで大胆だ。「4回くらい考えた」と悩んだ打順では、大砲タイプの今川を実戦で初めて1番に据え、オープン戦5本塁打ながら終盤は不調だった万波をスタメンから外した。そして最も周囲を驚かせたのは、投手起用だろう。開幕戦の先発に大抜てきしたドラフト8位北山は、ピンチをしのぎ2回無失点。その後は本来なら先発ローテの加藤や伊藤をつぎ込む仰天の継投で、最大のサプライズは7回。26日の予告先発が発表されている中継ぎの堀を投入した。"マシンガン継投"の意図は、打者をかく乱するためと、もう1つ理由がある。新庄監督は「早めにマウンドで(投手陣の)緊張感を取りたかった。先のことを考えて」と明かし「面白かったでしょ? 継投。今日はうまくいかなかったけど」と、不敵に笑った。「途中までは、はまっていた」と勝利は目前だった。1-0の8回、6番手の杉浦が走者をため、1死満塁からマウンドに上がった西村が、ガルビスに手痛い1発を浴び逆転を許した。「いや~、惜しかったね。面白い試合が出来たことは、うれしい。次は何とか、この逆パターンでいけたらいいかなと思います」。"らしさ"たっぷりの采配で黒星スタートも、明るく笑って、悔しさは、そっと胸に秘めた。【中島宙恵】

◆日本ハム石井一成内野手(27)がBIGBOSS体制1号本塁打を放った。ソフトバンクとの開幕戦(ペイペイドーム)の4回先頭で、千賀の投じた154キロ直球を完璧に捉えて右翼スタンドへ先制1号ソロ。「自分でもびっくり。よく飛んでくれたと思います」。狙い澄まして、捉えた。「自分のスイングをすれば、何とかなると自分に言い聞かせて」。初球から振った。真ん中付近への初球152キロはファウル。春季キャンプから続けるファーストストライクを積極的に狙ったが、捉え損ねた。それでも焦らず、次のストライクボールを、じっと待つ。2球目からはカットボール、スライダー、スライダー。内、外と低めに散らばった変化球を見極め、カウント3-1。直球に狙い球を絞った。5球目は1球目と似た甘いコースに154キロ直球が来た。「相手がどうこう考えても、レベルが高いのは分かっていることなので。自分のできることを、やってきたことを出すだけ」と、ジャストミートした。千賀には試合前まで通算21打数1安打。対戦は3年ぶりも、超難敵を打ち崩した。この日は「3番二塁」で開幕スタメンを勝ち取った。朝にBIGBOSSから「3番で行くよ」と、インスタグラムのDMが届いた。「全然、飯食えなかったっす」と、自身もびっくりのクリーンアップ起用だったが、しっかり結果で応えた。新庄監督も「よー打った、石井君。完璧でした」と、たたえた今季のチーム1号。黒星スタートも、希望をもたせる放物線となった。【木下大輔】

◆「BIGBOSS」日本ハム新庄剛志監督の1年目の戦いがスタート。2022シーズンの戦いを追う。

◆ソフトバンク藤本監督は新庄監督とは対照的に硬派に登場した。開幕セレモニーの最終盤に右翼後方から「みこし」に担がれ、腕組みをして、表情を崩さないまま。内野付近までの長いアプローチで一切の「遊び」はなく、おとこ気あふれる? 入場シーンに柳田ら選手たちは爆笑だった。

◆BIGBOSS旋風に負けず、ドラマチックなシナリオでソフトバンクのタクトを振る「BIGFACE」藤本監督が初勝利を手にした。開幕セレモニーでみこしに乗って登場したときにはサプライズすぎてひっくり返りそうになったが、試合でも見事な新外国人ガルビスのグランドスラムで試合をひっくり返し、うれしい監督1勝。新助っ人の開幕満弾...。27年前のオープニングデーを思い出さずにはいられない。世界の王さんがホークスのユニホームに袖を通した1年目の開幕戦。敵地・所沢で西武との一戦は劇的だった。鳴り物入りで入団した新助っ人ミッチェルが初回に巡ってきた1打席目に左中間スタンドにライナーで満塁アーチを運び去った。三塁コーチスボックスで両手を挙げてミッチェルを迎える王監督の笑顔が忘れられない。ゲームは11-10と点の取り合いとなったが、この記念すべき王ダイエー初試合で、2本塁打を放ったのが藤本監督だった。9回に同点の2号2ランを左翼に運び、延長に持ち込んでいる。王ホークス1勝をプレゼントした男は27年後に記念すべき監督1勝を手にした。普段は低いボイスで淡々と話す藤本監督だが、さすがに興奮していたのだろう。試合後は、珍しく声がうわずっていた。無理もなかろう。戦前は「平常心」と語ったが、押せ押せムードもあと1本が出ない戦況にベンチでもどかしさを感じていたはずだ。そこに飛び出したガルビスの値千金弾。興奮しない方がウソである。戦い方は千差万別だ。先発投手からイニングごとのように代わる日本ハムの投手起用には「攻め」ながらも「押されて」いた。7回先頭でガルビスを代打起用した一手が、ズバリ流れを変えた。【ソフトバンク担当 佐竹英治】

◆試合前にソフトバンク・藤本博史監督(58)が代表取材に応じた。いよいよ迎えた開幕に、心境を明かした。「平常心で。(チームの)雰囲気もいいですよ。緊張感があっていいんじゃないですか」工藤前監督からバトンを受け、昨秋に就任。選手との対話を重視しながら、藤本流でチームを作り上げてきた。開幕前夜には「ヒレカツをたくさん食べました」と笑顔。ペナントレースでも勝てるように、好物をほおばって眠りについた。1軍の監督として迎えた初の開幕の日。これまでの開幕と比較しながら「ちょっと違うね。やっぱりいい緊張感がある。でも変わらないですよ。起きる時間も一緒やったし。6時半くらいに目が覚めました」と振り返った。藤本ホークスの1年目が、いよいよ始まる。

◆試合前セレモニーで、ソフトバンク・藤本博史監督(58)が、おみこしにかつがれながら登場した。先に登場したのはビジターであるビッグボスこと新庄監督。ルパン3世のテーマに乗って、胸に「BIG BOSS」と書かれたユニホームで登場した。次は藤本監督だ。右翼席からおみこしにかつがれながら登場。入場制限がなくなり、多くのファンが埋めたスタンドから歓声がわいた。角田信朗さんの「よっしゃあ漢唄」をBGMに、腕を組みながら姿をあらわしていた。新監督として迎えた初陣。球団が用意したセレモニーにも力が入っていた。

◆日本ハム・新庄剛志監督(50)が敵地での開幕戦セレモニーでBIGBOSS劇場を繰り広げた。ルパン三世のテーマとともにベンチやネット裏、バックスクリーン下に〝偽BIGBOSS〟を照らし出す演出からスタート。本物はどこだ...となった矢先にグラウンド中央、中堅手が守るあたりの位置で光る衝立が2つに開き、BIGBOSSが派手に登場。特注の胸の部分のBIGBOSSという文字が光るユニホームに身を包み、サングラスに白い歯を輝かせて大きな拍手を浴びた。

◆日本ハム・新庄剛志監督(50)が、フジテレビ井上清華アナウンサー(26)が務めた始球式に打者として登場した。マウンドに上がった井上アナの相手として、「新庄剛志!」とアナウンスが流れると、場内から大歓声が起きた。ベンチから勢いよく登場した新庄監督は、バッターボックスで現役時代を彷彿とさせる構え。始球式では打者が空振りをするのが通例だが、井上アナが投じた山なりボールを、両手でキャッチしてマウンドに駆け寄り、ボールを返すパフォーマンスを見せた。予想外の始球式に井上アナも大爆笑だった。

◆大抜擢(ばってき)に応えた。日本ハムの開幕投手を務めたD8位・北山(京産大)が2回を2安打無失点。ピンチをつくりながらも踏ん張り、役割を果たした。「ルーキーらしく楽しんで、思い切りピッチングをしたいと思います」と意気込んで上がったプロデビュー戦。球団では1956年の牧野伸以来66年ぶりとなる新人の開幕投手起用に、結果で応えた。一回は1死二、三塁で4番・グラシアルを迎えたが、153キロの直球で見逃し三振に仕留めた。続く栗原には四球だったが、最後は中村晃を二ゴロに斬って無失点で切り抜けた。) 二回は2死から連続四球でピンチを招いたが、今宮を3球で右飛に打ち取り、任務完了。「今日の貴重な経験を糧にして、これからの野球人生を歩んでいきます」と安堵の表情を見せた。オープン戦5試合は全て中継ぎ起用で、2セーブを挙げるなど新守護神候補としても名前が挙がっていた。急転直下の指名も、先発登板に頭を切り替えて調整。ソフトバンクの強力打線を相手に堂々の投球で、北山の名を全国にとどろかせた。

◆開幕投手を任された日本ハムのドラフト8位ルーキー北山(京産大)日本ハムのドラフト8位ルーキー北山は2回を無得点に抑え、大役を果たした。一回に2死満塁をしのぐと、二回2死一、二塁でも粘り、ベンチの外に出た新庄監督にハイタッチで迎えられた。47球は救援で5試合に登板したオープン戦を含めて最多。京産大から入団し、豊富な知識と研究熱心な性格から「教授」と呼ばれる右腕投手は「今日の貴重な経験を糧にしてこれからの野球人生を歩んでいく」と堅実なコメントで初登板を振り返った。20日夜に新庄監督からインスタグラムを通じて開幕投手を告げられた。エース上沢ら同僚にもしらを切り「うそをつくのが心苦しかったので...」と後から謝罪。ちょっとした気苦労も経てのマウンドだった。(ペイペイドーム)

◆開幕2戦目となる26日の先発が予告されていた日本ハムの堀が、1―0の七回に5番手として登板した。2死一、三塁の窮地を招きながら無失点でつないだ。昨季の最優秀中継ぎ投手がまずは本職で役割を果たし、新庄采配に応えた。この日、マウンドに上がったのは午後9時すぎ。26日は午後2時開始予定のデーゲームに先発することになり、間隔の短い異例の2連投となる。(ペイペイドーム)

◆ソフトバンクは0―1の八回、1死満塁から新外国人のガルビスが逆転本塁打を放ち、6年連続で開幕戦を制した。津森が1勝目。先発の千賀は7回1失点だった。日本ハムは継投で逃げ切りを図ったが、西村が手痛い一発を浴びた。

◆ソフトバンクの津森が0―1の八回に2番手で登板し、3者連続三振の完璧な投球でいい流れを呼び込んだ。直後に味方が逆転し、勝利投手に。「(捕手の)甲斐さんのリードを信じて、思い切って投げた」と?を緩めた。万波と浅間には速球を振らせ、千賀から一発を放った石井をスライダーで見逃し三振に。昨季は自己最多の45試合に登板し、飛躍を遂げた24歳の右腕投手は「今年もしっかり投げて優勝に貢献したい」と活躍を誓った。

◆ドラフト8位ルーキーながら、開幕投手に大抜擢された日本ハム・北山亘基投手(22)は最速153キロを計測し、2回を2安打無失点に抑えた。「ドラフト8位でなんとか指名していただいたファイターズ、ビッグボスをはじめ、コーチ陣やチームスタッフの方々、そしてファンの皆さまには感謝しかありません」一回は2死満塁で中村晃を二ゴロ、二回は2死一、二塁で今宮を右飛に抑えた。大役を終え、「今日の貴重な経験を糧にして、これからの野球人生を歩んでいきます」と力強く誓った。

◆2年目の日本ハム・根本悠楓(はるか)投手(19)が四回に3番手としてプロ初登板し、2四死球を出したものの3奪三振で無失点に抑えた。「まずは気持ちで負けないようにマウンドに上がりました。四死球は出してしまいましたが、自分のボールは投げられたので、そこはよかったかなと思います。開幕戦で投げられたことはいい経験になったのでこれを次回につなげていきたい」北海道出身の19歳左腕は自信を深めた様子だった。

◆日本ハム・石井一成内野手(27)が「3番・二塁」で先発出場し、0-0の四回にソフトバンク・千賀の154キロの直球を右翼席に運んだ。「先に点が欲しい場面で、何とか塁に出たいという一心で振り抜いた。最高の結果になって良かった」プロ5年間で12本塁打の男が開幕戦で大きなアーチをかけた。

◆ソフトバンクはフレディ・ガルビス内野手(32)の1号満塁弾で逆転勝利。試合後、藤本博史監督(58)が代表取材に応じた。主な一問一答は以下の通り。--ガルビスが満塁弾「オープン戦で状態がちょっと調整が遅れていたんですけど、きのう話して。スタメンはもうちょっと状態があがってからいこうと。本人からの話もあって。途中からいくとは決めていました」--つなぎの攻撃ができた「早い回からそういうケースがあったんですけど。本当、ガルビスのおかげで勝てました」--千賀は7回1失点「投手陣もよく投げてくれたし、打つ方が得点圏に、7回くらいありましたよね。そこで一本出ていれば千賀も楽に投げさせられたんですけど。そこが反省点ですね」--孫オーナーと握手「大変、うれしかったです」--監督として初勝利「きのうからあまり緊張感はなかったですけど試合が始まる、イニングがいくたびにどんどん緊張してきて。このまま0点なのかな、と思いながら。ガルビスが吹っ切ってくれました」--試合前はおみこしに乗って登場「恥ずかしかったわ」 --どんな気持ち「前に俺の顔が映っているから、俺の顔ずっと見ていたわ。胸を張って腕を組んでくださいっていわれたから。腕を組んで下を向いていたらあかんから、上の方見ていたんですよ」--打ち合わせなどあったのか「みこしに乗るっていうのは聞いていたけど。どこから登場するとか知らなかった。きょう見られなかったもん、開幕のセレモニー。楽しみにしていたのに」--ウイニングボールは受け取ったか「もらいました! 森から」--誰かに渡すか「自分で大事にします」--ファンへメッセージ「きょうの試合でチームも活気づいたと思うので。あすからより一層、得点できるように頑張っていきたいです。今年1年、熱い応援、よろしくお願いします」

◆ソフトバンク・藤本博史監督(58)が日本ハム・新庄剛志監督(50)との新監督対決を制した。「昨日から緊張はなかったが、きょう試合に入ってイニングがいくごとに緊張して〝このまま0点でなのかな〟と思った。きょうはガルビスのおかげで勝てた」と大きく息をついた。苦しい試合をものにしたことで、開幕2戦目以降に向けて「きょうでチームも活気づくと思う」と手応えを口にした。

◆日本ハム・新庄剛志監督(50)は逆転負けの黒星スタートとなった。BIGBOSSの一問一答は以下の通り。ーー開幕戦黒星スタート「いや~、惜しかったね。でも、あのボールも悪くなかった。相手のガルビスがうまく打ったね(八回の満塁弾)。こんだけ、たくさんのファンのみんなが来てくれた中で、まあまあいいゲームだったんじゃないかな」ーーソフトバンク・千賀について「千賀君、初めて見たけど、あのフォークは振るわ。自分が打席に立っているイメージで、あれは手が出るなって。でも、あそこ(7回)まででよう降ろしたなって」ーー投手陣含め多くの選手を起用した「今日はある程度、開幕戦でみんな出て、他のチームのドキドキしている選手よりかは今後は楽に戦えるんじゃないかなって」ーー7人継投「面白かったでしょ。今日はうまくいかなかったけど、ああいう感じで0点で抑えて1―0でいってたらね。たまたまああなったけど、明日、西村君を先発で使いたいくらい」ーースタメンは「迷った。結構、4回くらい考え直したかな。ゲッツーを大事にしたいってことで、石井君と水野君。そんな点数取れないということで、守備をやっぱ重視したって感じですね 明日はまた違う子たちがスタメンでやってもらいたいなって思っている」ーー第2戦先発の堀が七回に1イニング「こういう経験も彼にとってはいい勉強になると思います」ーー今川が一回の先頭で3ボールから打って凡退した「普通そうでしょ。あんなもん、待てとか、ガンガンいけですよ。ある意味、向こうはラッキーとなったでしょうけどね。けど、あれがガチーンと左中間いってくれたら、こっちのムードになるし。まだ若いし、ガンガンいかないと。それで自信をつけさせてって感じですね」ーー初勝利はお預け「いつかは勝ちますよ。143敗だったらヤバいでしょ。少し選手たちも楽な気持ちで明日を迎えられると思うから、もっともっといい試合になって、明日は6万人入るって噂で」ーー開幕セレモニーも盛り上がった「18分間、閉所恐怖症なのに、暗い中で電気つけたり消したり...。でもね、ソフトバンクさんから『協力してくれますか?』とのことだったんで、『もちろんです』と。こういう協力がプロ野球の発展にもなると思うし、そうしていかないといけないと思うので」

◆初陣からBIGBOSS采配が全開だった。日本ハムが25日、ソフトバンクとの開幕戦(ペイペイドーム)に1-4で逆転負け。新庄剛志監督(50)が、初陣で奇想天外な継投策を見せるなどして終盤まで1点をリードしながら無念の敗戦。初勝利はお預けとなったが、手に汗握る激闘に充実感をにじませた。誰も想像できない戦いを繰り広げた。何度も球場をどよめかせた初陣を終え、BIGBOSSは充実感をにじませた。「面白い試合ができてうれしい。次は逆の結果になるようにしたいですね」 4回、石井一成(手前)がソロ本塁打を放ち、歓喜する日本ハム・新庄剛志監督) ソフトバンクからの依頼を「プロ野球の発展にもなる」と快諾。ビジターながら、胸のロゴが光る特別ユニホームで登場するなど開幕セレモニーに協力した。始球式では自ら打席に立ち、なぜか投球をキャッチ。試合前から敵地の3万5141人をとりこにした。試合が始まれば、BIGBOSS流の執念タクトで盛り上げた。球団の新人では66年ぶりとなる開幕投手にドラフト8位・北山(京産大)を抜擢。世間を驚かせたが、これは序章に過ぎなかった。北山が2回を無失点で切り抜けると、2番手以降も予測不能の継投を展開。三回は先発要員の加藤、四回は1軍デビューの2年目・根本が無失点。六回から1年目の昨季10勝の伊藤が2回を投げた。 8回、満塁本塁打を放つソフトバンク・ガルビス) 最も場内を驚かせたのが七回だ。翌日26日の予告先発として公表されていた堀を「こういう経験も彼にとって勉強になる」と、マウンドへ送った。昨季60試合に登板し、最優秀中継ぎのタイトルに輝いた左腕は1回を2安打無失点に抑えて役割を全う。実績も立場もまるで関係なし。新監督は「全員が主役」の言葉を試合で体現した。八回にガルビスに満塁弾を献上して初陣勝利こそ逃したが、それでもBIGBOSSは「いつかは勝ちますよ。143敗だったら、やばいでしょ。明日は、もっともっといい試合になる」と予告した。入場制限がなくなった球場で、新庄監督は最大級のエンターテインメントを披露した。(箭内桃子)

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<パ・リーグ順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差残試合 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
ORIX
100 1.000- 1426000 0.2120.000
1
ロッテ
100 1.0000 1424002 0.1940.000
1
ソフトバンク
100 1.0000 1424111 0.2580.000
4
楽天
010 0.0001 1420401 0.0970.000
4
日本ハム
010 0.0001 1421411 0.1330.000
4
西武
010 0.0001 1420600 0.1380.000