巨人(☆4対2★)中日 =リーグ戦1回戦(2022.03.25)・東京ドーム=
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中日
00110000021021
巨人
01003000X4811
勝利投手:菅野 智之(1勝0敗0S)
(セーブ:大勢(0勝0敗1S))
敗戦投手:大野 雄大(0勝1敗0S)

本塁打
【中日】ビシエド(1号・4回表ソロ)
【巨人】丸 佳浩(1号・2回裏ソロ)

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◆巨人は2回裏、丸のソロで先制する。その後逆転を許すも、5回に廣岡、ポランコ、岡本和の3者連続適時打が飛び出し、再びリードを奪った。投げては、先発・菅野が6回2失点の好投で今季1勝目。5番手・大勢はプロ初セーブを挙げた。敗れた中日は、打線が終盤の好機を生かせなかった。

◆中日福留孝介選手(44)の開幕戦先発出場が濃厚だ。プロ野球の年長出場記録は15年山本昌(中日)の50歳1カ月だが、開幕戦の年長出場記録は98年落合(日本ハム)の44歳3カ月。現在44歳10カ月の福留が出場すれば記録更新となる。

◆昨年11月に野球界で初めて文化勲章を受章した巨人長嶋茂雄終身名誉監督(86)の祝賀セレモニーが、25日の巨人中日1回戦(東京ドーム)前に行われた。 中堅後方のメインビジョンに紹介VTRが流された後、車いすに乗って登場。巨人原監督、中日立浪監督から花束を贈られ、3人で記念撮影に臨んだ。その後は試合を観戦。「東京ドームの開幕戦にたくさんのファンの方が来てくれ、本当にありがたいことです。ジャイアンツへの期待の大きさが伝わってきました。ファンの皆さんあってこそのジャイアンツです。なおいっそう、頑張ってほしいですね」とコメントした。

◆巨人は負傷離脱中のキャプテン坂本に代わって、小林がキャプテン代行を務める。 ####試合前、原監督からナインに提案された。円陣では首脳陣も含めて手をつなぎ、小林が声出しを担当。「監督、コーチ、スタッフ、裏方さんが太い束になって、良い時も悪い時も全部がリーグ優勝、日本一につながる道だと思うので、全員でカバーし合って、1年間戦っていきましょう!」と声を張り上げた。

◆北京五輪スノーボード女子ハーフパイプ銅メダルの冨田せな(22=アルビレックス新潟)が東京ドームの開幕戦で始球式を務めた。 「五輪以上に緊張した」という投球はノーバウンド。五輪でメダルを獲得したゼッケンと同じ背番号「6」で登場し「坂本選手と同じ番号と聞いた。けがを早く治してもらって復帰できるのを楽しみに待っています」と話した。

◆巨人丸佳浩外野手(32)が「最速アーチ」を放った。2回1死、中日大野雄の146キロ直球を右翼席に突き刺した。 「打ったのはストレート。ひと振りで仕留めることができて良かったです」と振り返った。午後6時40分過ぎの1発は今季12球団最速だった。21日のオープン戦最終戦(楽天戦)で1発を含む、3安打猛打賞。好感触を維持したまま、開幕で"2戦連発アーチ"で滑り出した。

◆シンガー・ソングライターmiwa(31)が、君が代独唱を務めた。真っ白な衣装で登場し、美しい歌声を響かせた。大役を勤め上げたmiwaのコメントは、以下の通り。 「リニューアルした東京ドームで初めてスタートするシーズンの開幕戦という、特別な試合の前に国歌独唱を務めさせていただき、大変光栄でした。お客さんいっぱいの東京ドームはとても活気に満ちていて、これから始まるシーズンやチームへの期待やワクワクが伝わってきました。とても緊張しましたが、会場の皆さんやテレビなどでご覧のファンの皆さんにも、届くように思いを込めて、歌いました。今年は『不屈』をスローガンに掲げる巨人軍の皆さんのエールとなれていたら、幸いです」

◆中日福留孝介外野手が、巨人との開幕戦に「3番左翼」で先発出場した。44歳10カ月での開幕スタメンは98年の日本ハム落合博満の44歳4カ月を抜いて最年長となった。 プロ24年目がそんな記録で始まった背景には先輩への"反抗"がある。昨オフに就任した立浪監督は中日だけでなく、PL学園の先輩でもある。就任直後、指揮官の青写真では福留は「代打の切り札」。伝え聞いたベテランは言い切った。「レギュラーを取るつもりでやる。監督に言われる場所でやるが、最初からそれ一本の気持ちでは自分自身が衰えていく。監督にこの年でもレギュラーで使いたいな、と思ってもらえるくらいの準備をしていきたい」。キャンプ、オープン戦を通じて「使いたい」と思わせ、阪神時代の19年以来、3年ぶりに開幕スタメンをつかんだ。5回までの3打席で巨人先発の菅野の前に二ゴロ、三振、三振。それでも年齢を感じさせないスイングで存在感を示した。日米通算2500安打まで51本、NPB通算2000安打に49本と迫って迎えたシーズン。4月26日が45歳の誕生日のため、開幕2戦目には44歳11カ月となり、出場すればリーグの野手最年長記録を再び更新する。「個人目標はない。チームとして何とか優勝争いを張っていけるようなシーズンにできたらいい」。13年ぶりに竜のユニホームに袖を通した新指揮官とともに、福留の戦いも始まった。【伊東大介】

◆巨人ドラフト1位の大勢投手(22)が、球史に残る新記録を樹立した。球界では82年山沖(阪急)以来40年ぶり、球団史上初の快挙となる新人の開幕戦セーブを記録した。 2点リードの9回に登板し、無失点で締めくくった。最速158キロを誇るスリークオーター右腕は、オープン戦7試合に登板し、計7回2失点(自責1)で防御率1・29をマーク。コンディションが上がらないビエイラに代わって、ルーキーながら開幕守護神の座を射止めていた。

◆巨人菅野智之の開幕投手は5年連続8度目で、白星は14~16、20年に次いで5勝目。巨人で8度の開幕投手は上原の7度を抜いて最多となり、開幕投手で5勝も別所、斎藤雅の4勝を抜いて最多(別所は南海でも2勝)。他球団を含めると、開幕投手の最多勝は鈴木啓(近鉄)の9勝で、5勝以上は10人目。 ルーキー大勢がプロ初登板でセーブを記録。新人の初登板初セーブは21年栗林(広島)以来6人目(2年目以降を含めた初登板初セーブは9人目)。開幕戦で新人がセーブは82年山沖(阪急)以来40年ぶり2人目で、セ・リーグの新人は初めて。

◆左脇腹痛の巨人坂本勇人内野手に代わって遊撃スタメンの広岡大志内野手が、値千金の一打を決めた。 1点を追う5回2死三塁、昨年2発と好相性の中日大野雄から中堅フェンス直撃の同点二塁打。安打で出塁して三塁まで進んだ吉川との1、2番コンビで追いつき、ポランコと岡本和の連続適時打を呼んだ。広岡は「追い込まれていたのでコンタクトを意識していた。タイムリーになって良かった」と振り返った。

◆巨人の新助っ人グレゴリー・ポランコ外野手がチームの輪に加わった。1回2死からチーム初安打の中前打を放つと、4回無死でも中前打でチャンスメーク。5回に同点に追いつき、なお2死二塁の好機で中日大野雄の外角フォークを強引に引っ張り、決勝の右前適時打をマークした。 お立ち台に上がったヒーローは「みんなの前でいいプレーができたことがうれしい。いいエネルギーをもらっている」と喜んだ。決勝打を含む、いきなりの3安打猛打賞の大活躍だった。一方で3回の守備で大島の右前打の処理を誤り、失点につながる失策を犯した。ミスを恐れず、取り返すことが大事だとグラウンドで体現した。「これからも1試合1試合、優勝まで元気に頑張っていきたい」と長丁場のペナントレースを見据えた。コーヒー好きの"優良助っ人"が、開幕白星発進に導き、気分よくカフェタイムを楽しむ。

◆中日ダヤン・ビシエド外野手(33)が4回無死、巨人菅野からソロ本塁打を放った。3年連続4本目の開幕戦本塁打。 開幕戦で3年以上続けて本塁打は05~07年高橋由(巨人)以来8人目で、中日では初めて。外国人選手では71~73年アルトマン(ロッテ)に次いで49年ぶり2人目。ビシエドはすべて4番での1発。4番で3年連続開幕戦アーチは、70~74年まで5年続けた長嶋(巨人)以来2人目だ。なお、中日で開幕戦通算4本塁打は、江藤慎一、井上弘昭、和田一浩に並ぶ最多タイ。

◆4度目の開幕投手を務めた中日大野雄大投手が6回8安打4失点で1敗目を喫した。 1点リードの5回2死から4連打を浴び痛恨の3失点。「3、4点目を打たれた場面は、相手打線に勢いが出てきていたので、もう少し冷静に、慎重に入らなければいけませんでした。次はやり返します...」と唇をかんだ。巨人菅野と沢村賞投手同士の投げ合いは8試合で1勝5敗になった。

◆巨人ドラフト1位の大勢投手(22)が、球史に残る新記録を樹立した。球界では82年山沖(阪急)以来40年ぶり、球団史上初の快挙となる新人の開幕戦セーブを記録した。 巨人原監督(大勢について)「結果的に0点に抑えた、セーブがついた。今日に関しては最高でしょうね。(2死満塁は)やっぱり乗り越えなければいけないところだし、私自身は『さあ、行こう』という前向きな形で彼を見ていました。どこかに野球の難しさとか、喜びだとか、そういうものを感じてくれれば次につながると思いますね」▽巨人岡本和(5回2死二塁、初球を強振し左翼への適時二塁打で追加点)「広岡選手とポランコ選手が2死から作ってくれたチャンスに続けてよかったです」▽巨人丸(2回1死、今季12球団最速となる1号先制ソロ)「打ったのはストレート。ひと振りで仕留めることができてよかった」

◆巨人が逆転で開幕戦白星スタートを切った。8度目の開幕投手を務めた菅野智之投手(32)は粘りの投球で6回7安打2失点で、球団では単独トップとなる開幕戦5勝目。 ドラフト1位大勢投手(22)は9回にプロ初登板。2死満塁のピンチを招いたが無失点で切り抜け、球界では82年山沖(阪急)以来40年ぶり、球団史上初の快挙となる新人の開幕戦セーブを記録した。新外国人グレゴリー...ポランコ外野手(30)もデビュー戦で決勝打を含む3安打と、投打がかみ合った。原辰徳監督(63)の主な一問一答は、以下の通り。-開幕戦勝利「粘り強く全員がね、戦ってくれたなというところですね」-守護神で起用した大勢「結果的に0点に抑えた、セーブがついた。今日に関しては最高でしょうね。まあ、どこかに野球の難しさとか、あるいは喜びだとか、そういうものを感じてくれれば次につながると思いますね」-大勢を抑えに決断したのはいつか「いつごろですかね。東京ドームの残り4試合、その辺のところですかね」-抑えに一番必要な要素は「そのへんはまだまだね。できたてほやほやですから、やっぱり終わらせてつなげるということですよ。そこで手放しで万歳万歳というわけにはいかないし、相手チームもマークしてくるだろうし、そういう中で戦い抜くんだぞという覚悟を持たせるという点では良かったんではないですかね」-菅野は粘りの投球「いい形で味方が逆転してくれたというね。そこにギアを上げてくれた。粘り強く、まさに粘り強く2点で抑えてくれたですね」-5回は吉川から4連打で逆転「あのスチールは大きいんじゃないでしょうかね。尚輝(吉川)のね」-坂本に代わってスタメン起用の広岡が同点打「非常に彼の持ち味のね、思い切り、パンチ力というのが出て、非常に良かったと思いますね」-ポランコは3安打に勝ち越しタイムリー「ねえ! 向こうの先発投手(大野雄)には毎年苦しめられているわけでね。その中でね、初顔合わせで打ってくれたというのは非常に大きいと思いますね」-3年ぶりに大勢のファンの前で開幕を迎えた「何か数年前であるならばね、当たり前のような感じはするんですが、今日、本当にこういう形でね、お客様がたくさん入られた。こういうことに感謝、それとこれがプロ野球であると。2つの気持ちでいました」

◆巨人にワイルド新守護神が誕生した。ドラフト1位の大勢投手(22)が4-2の9回にプロ初登板。デビュー登板で自己最速タイの158キロをマーク。1死から2連続安打と死球などで2死満塁を招いたが、木下を投ゴロに仕留めて無失点に抑えた。球界では82年山沖(阪急)以来40年ぶり、球団史上初の快挙となる新人の開幕戦セーブを記録した。巨人は3年連続で開幕戦白星スタートを切った。 大勢がグラブをたたいてほえた。9回2死満塁。「不思議な力が出ました」。3万8156人の東京ドームから自然に沸き起こった巨人ファンの拍手に背中を押された。中日木下への3球目。内角156キロで詰まらせた。転がってきたボールを両手で大事に捕球し、丁寧に一塁へ送球。開幕戦の勝利、そしてプロ初セーブが決まると感情があふれ出た。ガッツポーズを決め、満開の笑顔を咲かせた。お立ち台で「応援していただいている人と勝利を分かち合えて最高だなと思います」と壮観な景色を焼き付けた。活躍を届けたい人がいる。その1人が中学時代に所属した氷上ボーイズのコーチで69歳で亡くなった足立信也さん。西脇工2年時にガンでこの世を去ったが、丹波弁でまくしたてる元気な姿は今も脳裏に浮かぶ。主要大会を終えた中3時の担当コーチで「僕に対して真っすぐに指導してくださっていた」と温かくも厳しい指導が思い出に残る。卒団時には「頑張れ大勢」と力強く記された書をもらった。関西国際大に進学後も寮の部屋に飾り「しんどい時に見て奮い立たせてました」と支えになった。ドラフトで巨人に指名された直後の昨年11月、母いずみさんと氷上ボーイズの同期3人で、報告に行った。「翁田大勢」のサイン入りグッズをたくさん抱え、巨人ファンだった亡き恩師に贈った。心温かい気遣いに同コーチの娘・史絵さん(46)も「来てくださるとは思わなかった」と涙が止まらなかった。遺族は「子どもたちの活躍をこれからも見ていてほしい」と願いから角膜の移植を決断した。今もどこかで、誰かの"目"になって生きている。「絶対的守護神になれるように、堂々とプレーしていきたいです」。足立コーチに、そして"大勢"の人へ-。この活躍は、必ず届いている。【小早川宗一郎】▽大勢の父八寿男さん(54、背番号15のユニホームを着用し、東京ドームで応援)「すごく疲れました(笑い)。最後は思わず『うお!』と叫んでしまいました。大勢、よくやったな」

◆中日は敗戦の中で立浪門下生が気を吐いた。「2番右翼」で開幕初スタメンの3年目、岡林勇希外野手(20)が5打数3安打の猛打賞。0-1の3回2死一、三塁、巨人菅野の内角カットボールを引っ張って右前へ適時打を放った。 「立浪監督からチャンスの時こそ、ボールを長く見て、逆方向も意識しろと言われていた。その意識でいい結果になってくれたので良かった」歴代8位の通算2480安打を打った指揮官の金言を実践した。20日にロッテとのオープン戦の走塁で右手指を負傷。出場が危ぶまれたが、患部をテープで固定、バットのグリップにもテープを巻いてグラウンドに立った。20年のキャンプ臨時コーチ時代から手塩にかけきた門下生の活躍に、立浪監督は「非常にいい働きをしてくれた。続けてほしい」と評した。勝利へ指揮官も動いた。1点リードの5回2死での吉川の微妙なタイミングの一塁内野安打に初リクエスト。判定は覆らず、大野雄が逆転の4連打を浴びた。「野球ってそんなもの」と受け入れた。野球殿堂入り監督同士の1戦目に敗れた。悔しさを聞かれ「もちろん。明日の試合は待ってくれない」ときっぱり。東京ドームを離れる際には、初勝利へ気持ちを切り替えていた。【伊東大介】

◆巨人の新助っ人グレゴリー・ポランコ外野手が、ジャイアンツ・ファミリーに加わった。 1回2死からチーム初安打の中前打、4回無死でも中前打でチャンスメーク。5回に同点に追いついた直後、なお2死二塁の好機で中日大野雄の外角フォークに長い腕を伸ばして決勝の右前適時打をマークした。送球間に二塁ベースを一気に陥れた。来日から約1カ月。覚えた日本語は「アリガトウゴザイマス」と「サイコウ」だった。2回に丸の先制アーチにはマルポーズを作って出迎えた。チームメートとは家族と同じように接するのがポリシー。「毎日のように会うので、相手が何を好きなのか、特徴を把握しようと思っている。いいエネルギーをもらってるので、本当に家族のつもりで接してます」と話した。決勝打を含む、いきなりの3安打猛打賞。勢いよくペナントレースに駆け出し「いいスタート、貴重な勝利だったと思います」と、まずは1勝の喜びを分かち合った。

◆左脇腹痛で離脱中の坂本勇人に代わって遊撃スタメンの巨人広岡大志内野手が値千金の一打を決めた。 1点を追う5回2死三塁、昨年2発と好相性の中日大野雄から中堅フェンス直撃の同点二塁打。安打で出塁して三塁まで進んだ吉川との1、2番コンビで追いつき、ポランコと岡本和の連続適時打を呼んだ。「すごい緊張した中で1本打てたのでよかった」と喜びつつ「しっかり結果を出して、出続けられるようにやっていかなきゃいけない立場」と引き締めた。

◆巨人にワイルド新守護神が誕生した。ドラフト1位の大勢投手(22)が4-2の9回にプロ初登板。デビュー登板で自己最速タイの158キロをマーク。1死から2連続安打と死球などで2死満塁を招いたが、木下を投ゴロに仕留めて無失点に抑えた。球界では82年山沖(阪急)以来40年ぶり、球団史上初の快挙となる新人の開幕戦セーブを記録した。巨人は3年連続で開幕戦白星スタートを切った。大勢がグラブをたたいてほえた。9回2死満塁。「不思議な力が出ました」。3万8156人の東京ドームから自然に湧き起こったファンの拍手に背中を押された。中日木下への3球目。長打で一打逆転のピンチでも、弱気な姿勢はみじんも見せない。内角156キロで詰まらせた。プロ初セーブで開幕戦の勝利を決定付けると、感情があふれ出た。ガッツポーズを決め、満開の笑顔を咲かせた。初のお立ち台で「応援していただいている人と勝利を分かち合えて最高です」と壮観な景色を目に焼き付けた。活躍を届けたい人がいる。中学時代に所属した氷上ボーイズのコーチで、69歳で亡くなった足立信也さん。西脇工2年時にがんでこの世を去った。丹波弁でまくしたてる元気な姿が今も脳裏に浮かぶ。主要大会を終えた中学3年時のコーチで「僕に対して真っすぐに指導してくださっていた」と温かくも厳しい指導が記憶に残る。卒団する時に「頑張れ大勢」と力強く記された書をもらった。関西国際大に進学後も寮の部屋に置き「しんどい時に見て奮い立たせてました」と支えられた。ドラフトで巨人に指名された直後の昨年11月、母いずみさんと氷上ボーイズの同期3人で、墓前に報告に行った。「翁田大勢」のサイン入りグッズをたくさん抱え、巨人ファンだった亡き恩師に贈り「足立コーチが呼んでくれた」と冗談めかして笑う。心温かい気遣いに同コーチの娘・史絵さん(46)は「来てくださるとは思わなかった」と涙が止まらなかった。残された家族は、「教え子たちの活躍を見ていてほしい」との願いを込め、アイバンクに角膜の提供を決めた。80代女性と60代男性に無事移植された。今もどこかで誰かの"目"になって見ている。「絶対的守護神になれるよう、堂々とプレーしていきたい」。足立コーチに、そして大勢の人へ-。活躍は、必ず届いている。【小早川宗一郎】▽大勢の個人トレーナー萩原淳由さん「前夜もテレビ電話でフォームを確認してました。無事抑えられて、ホッとしました。オープン戦を含めても一番良い直球で、一番良い投球だったと思います」▼ルーキー大勢がプロ初登板でセーブを記録。新人の初登板初セーブは21年栗林(広島)以来6人目(2年目以降を含めた初登板初セーブは9人目)。開幕戦の新人セーブは82年山沖(阪急)以来40年ぶり2人目でセ・リーグの新人初。

◆先発オーダーが発表され、球界最年長の中日・福留孝介外野手(44)が「3番・左翼」で名を連ねた。44歳10カ月での開幕スタメン入りは1998年の日本ハム・落合博満の44歳3カ月を超える最年長記録となった。福留は前日練習後に「過去は過去なので、あしたから始まる新しいシーズンに向かっていくだけ」とコメント。1カ月後には45歳を迎える元気なベテランの活躍に注目だ。また、岡林、石川昂の3年目コンビも初の開幕スタメンを勝ち取った。

◆試合前に昨年11月に文化勲章を受章した巨人・長嶋茂雄終身名誉監督(86)の祝賀セレモニーが開催された。4・4倍に拡大した大型ビジョンで、長嶋氏の野球人生を振り返る映像が流されたあと、車いすに座って本塁付近に登場。3年ぶりに入場制限がされず、スタンドを埋めた観客から大きな拍手を贈られた。巨人・原監督、中日、立浪監督から花束を渡され、両監督と記念撮影を行った。同氏は昭和から活躍し、野球を国民的スポーツに高めた〝ミスタープロ野球〟。その功績を認められて昨年11月に文化勲章を受章した。

◆巨人・丸佳浩外野手(32)が今季のプロ野球〝第1号〟を放った。「6番・中堅」で先発した丸は0-0の二回1死、中日・大野雄の高めの直球を右翼席へほうり込む先制1号ソロ。3年ぶりに入場制限なしで多くの観客が詰めかけた東京ドームも拍手喝采で応え、ベンチの仲間も両腕で円を作る〝丸ポーズ〟で祝福した。オープン戦は打率・235、2本塁打、3打点だったが、今季初打席で結果を出した。

◆中日のダヤン・ビシエド内野手(33)が「4番・一塁」で先発出場し、同点の四回に右翼席へ勝ち越し1号ソロを放った。「良いスイングをして、しっかりととらえることができたね。感触も良かったから打った瞬間、ホームランになると思ったよ。頑張っている大野雄に点をプレゼントできてよかった」巨人・菅野に対して第1打席では右飛に打ち取られたが、2度目の対戦で外角真ん中のカットボールを一撃。大飛球は右翼ポールの内側へ吸い込まれた。ビシエドは来日初年度となる2016年の来日デビュー戦、3月25日の阪神戦(京セラ)で開幕戦アーチを放っている。さらに20年6月19日のヤクルト戦(神宮)、翌21年3月26日の広島戦(マツダ)でもパワーを見せつけており、開幕弾は3年連続4本目。今年も最高のスタートを切った。

◆中日・立浪和義監督(52)が初めてリクエストを行使したが、失敗に終わった。2―1の五回2死の守備で巨人・吉川尚が一塁へのゴロ打球を放ち、処理したビシエドがベースカバーに入った投手・大野雄へトス。大野雄は素手でボールをキャッチして一塁ベースを踏んだかに見えたが、一塁塁審は足が離れたとしてセーフとジャッジした。大野雄はベースに足が触れたとしてベンチにアピール。立浪監督は公式戦で初めてリクエスト要求したが、リプレー検証の結果、判定は覆らなかった。その後、広岡、ポランコなどが連打し、逆転された。

◆巨人の新外国人、グレゴリー・ポランコ外野手(30)=前パイレーツ=が「3番・右翼」で先発出場し、五回に勝ち越しの右前適時打を放った。2-2とした五回2死二塁で中日・大野雄の変化球を捉え、右翼手・岡林の送球がそれる間に俊足を飛ばして二塁に進んだ。米大リーグ通算96本塁打を誇る左の長距離砲は第1、2打席で中前打を放っており、五回までに3安打。オープン戦で4試合に出場し、打率・077(13打数1安打)だった助っ人が、開幕戦で自慢の打棒を発揮した。

◆巨人の開幕投手を務めた菅野智之投手(32)は6回7安打2失点と力投し、勝利投手の権利を持ってマウンドを降りた。3試合で防御率7・36に終わったオープン戦では一度もなかった小林とのバッテリー。1-0の三回に3連打を浴びて1点を献上。四回は先頭のビシエドにソロ本塁打を許したが、要所で得意のスライダーを決めて我慢の投球を続けた。5年連続8度目の開幕投手。開幕戦では別所毅彦、斎藤雅樹と並び球団最多の4勝をマークしている。

◆巨人が競り勝ち、開幕戦を白星で飾った。二回に丸の右越えソロで先制。1点を追う五回に吉川の内野安打、広岡の左中間への同点二塁打、ポランコの勝ち越し右前打、岡本和の左翼線への適時二塁打と4連打で3点を奪い、逃げ切った。菅野が6回2失点で初勝利。その後今村、デラロサ、高梨、D1位・大勢(関西国際大)が無失点でつないだ。大勢がプロ初セーブ。四方八方から大観衆の視線が集まる。菅野がアウトを重ねるごとに万雷の拍手がマウンドに降り注いだ。5年連続8度目の開幕投手。「覚悟を決めて投げるだけ」。短い言葉に決意を込めた背番号18は、1球目に直球を投じてシーズンの幕を開けた。3試合で防御率7・36に終わったオープン戦では、一度もなかった小林とのバッテリー。味方が1点を先制した直後の三回、投手の大野雄を皮切りに2死から3連打を浴び、1点を献上した。四回は先頭のビシエドにソロを被弾。7安打を許しながらも粘りの投球で6回を2失点にしのいだ。故障が重なった昨季は前半戦で4度、出場選手登録を抹消された。9年目で自己ワーストの6勝(7敗)、防御率3・19と不本意な成績に終わり、春季キャンプのブルペンでは一日で111球の熱投。質を重視した近年は多くても70球程度の投げ込みにとどめていた。原点回帰して量を求めたのは、シーズンを戦い抜く「貯金」をつくるためだった。左脇腹の故障で離脱した坂本の分までチームを背負う。「勇人さんが帰ってきたときにチーム状況がいい状態でいられるように。(目標は)日本一しかない」。不動のエースは頂を目指し、全身全霊で腕を振る。

◆中日・立浪和義監督(52)が初陣を白星で飾れなかった。「長いシーズン、いいときも悪いときも、もちろんあると思うんですけど、常に前を向いて、全力で勝ちに向かってやっていきたいと思います」13年ぶりの現場復帰。大事な初陣を託したのは投手キャプテンにも指名した大野雄だった。左腕は二回に、丸に右翼へ先制弾を浴びたものの、気持ちは決して折れない。それどころか指揮官が前日のミーティングでナインに飛ばした「やられたら次は絶対にやり返す」とのゲキを体現するように、三回の攻撃で2死から遊撃内野安打を放ってチームにとっての今季初安打を記録。この呼び水の1本から大島、岡林が続き、同点とした。四回には2016、20、21年にアーチを放っている〝開幕男〟のビシエドが菅野のカットボールを右翼ポール際へと運び、勝ち越し。援護点をもらった直後のマウンドは1死一、二塁のピンチを招いたが、前の対戦で被弾した丸はインハイの149キロ直球で空振り三振にねじ伏せ、続くウィーラーも投ゴロに抑えてゼロを刻んだ。これもまた立浪監督から授かった「狭い球場で怖がって、ボール、ボールとなったら余計に苦しくなる。どんどん攻めていこう」というアドバイスを生かした。ただ、五回は4連打を浴びて3点を失い、逆転された。指揮官は「やっぱり力のあるチームですし、ジャイアンツに勝たないと上位狙えない」と恩師である故・星野仙一氏からも学んだ打倒巨人の精神を口にする。九回は2死満塁まで攻めながら、惜敗。故星野氏は指揮官1年目だった1987年、巨人相手の開幕カードで連敗発進。3戦目でようやく、初白星を得た。恩師と同じ道を辿るのか。ミスタードラゴンズの長い指揮官生活が始まった。

◆中日は逆転負けで立浪和義監督(52)の初陣を飾れず。立浪監督の主な一問一答は以下の通り。――岡林が3安打「非常にいい働きをしてくれた。続けていくことですね」――大野雄は6回4失点(自責3)。気合の入った投球だった「相当、飛ばしていたと思うし、あのファーストのワンプレー(五回2死で一塁へのゴロが内野安打)がね。トスがトスで。野球ってそんなものなので、ああいうプレーをまたビシエドとの連係でしっかりとやっていくこと。あそこで3アウトだったらチェンジになるところなので。まあ、開幕戦にしたら非常に、選手もいい動きをしていた」――鵜飼は2点を追う八回2死一、三塁で、代打でプロ初打席。結果は右飛「いきなりああいう場面で、緊張したのかどうかはわからないですけど、初球からしっかりと振れていたので、相手の嫌がる野球をどんどんやっていって」――積極的に野手のカードも切っていった「負けているときというのは追いつくために、残していてもしようないので、そういう野球をやっていきます」――菅野の投球はどう見ていたか「絶好調ではもちろんなかったと思うんですけど、それなりにピンチで、経験のある投手ですから、粘られたというところは結果、(相手の)逆転につながったのかなと」――試合を終えて「守りを見ている方がハラハラするな、と。打つ方は打てればいいですけど、基本打てないわけですから。守りの方が非常にハラハラ、ドキドキしますね」――初陣を落とした悔しさは「もちろんそうですけど、待ってくれないのでね。明日の戦いはもう、いまから始まっているわけですから、しっかりとやっていくしかないですね」――阿部を三塁で起用「勝っていたらああいうことはないんですけど、負けている展開だったので。『いけるか?』といったら『いける』と言ったので。『いけないです』とは言わないけどね」――3万人を超える観客が入った「ここ2年、無観客でスタートしたり、オープン戦に上限があったけれど、選手も相当、緊張感があったと思いますけど、また明日からやっていきます」

◆立浪監督が期待を寄せる中日の3年目、岡林が開幕戦で3安打を放った。20日の試合で走塁の際に右手の指を負傷したため、テープで患部を固定して「2番・右翼」で先発出場。「こうなってしまったのは仕方ない。できるように考えながら」と悲観することのないメンタルが生きた。0―1の三回2死一、三塁から内角のカットボールを引っ張って右前へ適時打。立浪新体制の初得点をたたき出し「チャンスの時こそ立浪監督から教えていただいた、球を長く見て逆方向の意識で」とアドバイス通りの打撃で応えた。

◆巨人の広岡が開幕直前に故障した坂本の穴を埋める活躍を見せた。「2番・遊撃」で先発。1―2の五回2死三塁から大野雄の高め148キロをたたき、左中間フェンス最上部に直撃する同点二塁打とした。「感触は良かった。抜けてくれと思って走っていた」とベース上で右拳を握った。昨季、大野雄から2本塁打している相性も買われての起用。「僕にとってはチャンス。結果を出して、出続けられるようにやっていかないと」と出番に燃えた。適時打の直前には内角球を左肘に当てる場面も。よけなかったと見なされてボールと判定されたが、必死なプレーで逆転劇を呼び込んだ。

◆中日は立浪政権の初陣を飾れず、黒星発進した。先制された直後の三回に先発・大野雄の今季チーム初安打となる遊撃内野安打を皮切りに、岡林の右前打まで3連打とつながって同点。四回はビシエドが右翼ポール際に今季第1号となるソロをたたきこんで、勝ち越した。しかし、大野雄が五回に2死から4連打で3点を失って逆転され、8安打4失点(自責点3)で六回をもって降板した。後押ししたい打線は五回以降、5イニング連続で得点圏に走者を進め、八回には2四死球でデラロサを追い詰めた。コールしていた左打ちの代打・山下を、相手がデラロサから左腕・高梨にスイッチしたタイミングでドラフト2位・鵜飼(駒大)に交代した。立浪和義監督(52)は執念の采配を繰り出すも鵜飼は右飛に倒れて追いつけず。九回も2死満塁で相手のドラフト1位右腕・大勢(関西国際大)を攻めたが、木下が投ゴロに倒れて勝負が決した。

◆巨人のドラフト1位・大勢投手(22)=関西国際大、本名・翁田(おうた)大勢=が、セ・リーグ史上初となる1年目の開幕戦でセーブを記録した。お立ち台では、緊張気味でも自身の言葉で責任感のこもったコメントで、駆け付けた3万8156人のファンを沸かせた。ヒーローインタビューでの一問一答。――初登板(1回2安打1死球)を終えた心境は「ピンチ(2死満塁)を作ってしまったんですけど、ブルペンで先輩たちが必死につないでいる姿を見ていてましたし。ここで打たれてはいけないという気持ちで、菅野さんに勝たせて、勝たせて?(言葉に迷う)あげられるように必死に投げました」――3万8000人の前での東京ドームのマウンドは「ピンチになって、自分の中で冷静に、という気持ちで登板していこうというときに、大きな拍手とかが聞こえてきて、後押しされて力が湧いてきました」――今の気分は「これだけ応援していただいている人と勝利の気分を分かち合えるのは最高です」――お父さんも客席に「プロになるまで、今日ここに上がれて登板できたのも、その最中にけがもありましたし、そういうサポートをしてくれた家族のおかげだと思っているので。父が来ているのも知っていたので、絶対に抑えて、いいとこ見せて恩返ししたいという気持ちでした」――今後への意気込みを「きょうはピンチを作ってしまったんですけど、これからは絶対的な守護神になれるように、ジャイアンツの守護神として堂々とプレーしていきたいと思っています」

◆中日・岡林勇希外野手(20)が「2番・右翼」で開幕スタメン入りし、3安打1打点と活躍した。「緊張はすごくありましたし、普段のシーズンと比べても雰囲気も違った。いい経験ができた」内心を埋めた緊張感を感じさせないプレーが続いた。1点を先行された直後の三回は2死から大野雄、大島の連打に相手失策が絡んでできた一、三塁。巨人・菅野の内角高めのカットボールを右前に運び、すぐさま同点に追いついた。生み出したのは立浪竜の初得点。この一打で勢いづくと五回に右前打、九回は左前打を放ち、開幕戦でいきなり猛打賞。期待を寄せてくれる立浪和義新監督(52)に勝利こそ届けられなかったが、存在感はしっかりと放った。「開幕戦というのはすごく大事ですけど、これから140試合以上ある。打てない日、打った日とあると思う。反省が絶対にあると思うので、今日も反省は怠らずにやっていきたいと思います」視線を向けたのは好結果よりも、2点を追う七回1死三塁の場面。遊ゴロを放ち、効果的な打撃ができなかったシーンだった。日々、生まれる課題を克服して成長する。三重・菰野高から2020年D5位で入団。本格ブレークを目指すうえで、収穫と課題を得る好スタートを切った。

◆巨人のドラフト1位ルーキー大勢が4―2の九回を締め、球団史上初のプロ初登板セーブを記録した。新人が開幕戦にセーブを挙げるのは1982年の山沖(阪急)以来、40年ぶり2人目。セ・リーグでは初の快挙となり「ほっとした。エース(菅野)を負けさせるわけにはいかない」と安堵感をにじませた。先頭の平田は158キロの速球で空振り三振。2安打と死球で2死満塁を背負ったが、最後は木下を投ゴロに打ち取った。強気だったマウンドとは一転、お立ち台では緊張した口ぶりで「関西(出身)の変なところを出さないように言葉を選びながらしゃべった」と苦笑いした。

◆ルーキーが締めた!! 巨人は25日、中日との開幕戦(東京ドーム)に4-2で逆転勝ち。ドラフト1位・大勢投手(22)=関西国際大、本名・翁田(おうた)大勢=が2点差の九回に登板し、2死満塁のピンチを招きながらも無失点で締めた。開幕戦で新人がセーブを記録するのはセ・リーグ史上初。自身最速タイの158キロを計測する〝ド派手デビュー〟で、新人守護神がプロ生活の幕を開けた。己を信じて、腕を振った。4-2の九回に登板すると、2安打と死球で2死満塁のピンチを背負った。しかし、ここから新人離れした精神力を発揮。最後は木下を156キロの直球で詰まらせて投ゴロに仕留め、表情を一気に緩ませた。「大きな拍手が聞こえてきて力が沸いた。応援していただいている人と勝利の気分を分かち合えて最高です」入場制限が解かれた東京ドームに詰め掛けたのは、この日の6試合で最多の3万8156人。新人右腕は強気だったマウンドとは一転、お立ち台では緊張した口ぶりで勝利の余韻をかみしめた。 自己最速タイ、158キロを計測した直球を軸に窮地をくぐり抜けた。新人が開幕戦でセーブを挙げるのは1982年の山沖之彦(阪急)以来40年ぶり2人目でセでは初の快挙だ。〝師匠〟と二人三脚で歴史を刻んだ。大阪・羽曳野市で治療院「リバース」を構える萩原淳由さん(36)と関西国際大4年時に出会い、運命が変わった。昨年5月に右肘を疲労骨折したが手術を受けないでプロに挑戦することを希望。萩原さんに「徹底してやって、そこに懸ける覚悟はあるか」と問われ、気持ちを決めた。肘に負担がかからないよう、投球フォームから全てを見直した。プロ入り後も登板のたびにテレビ電話でフォームを見てもらうなど、かつて独立リーグでプレーし、NPB入りを目指していたトレーナーとともに〝夢〟を追い求める。この日は大勢の父・八寿男(やすお)さんもスタンドで観戦。「いいところを見せて恩返ししたい」と力を振り絞った。米大リーグ史上最多652セーブを挙げたマリアノ・リベラを理想の守護神像に挙げる右腕は「絶対的な守護神になれるように、堂々とプレーしていきたい」と誓った。昨季クローザーを務めたビエイラが不振で2軍調整となる中、新守護神がV奪還に燃える原巨人を頼もしく支える。(樋口航)

◆収穫と課題が両方わかった上での白星。巨人には、ためになる開幕だったのではないかな。何よりの朗報は大勢。昨年の広島・栗林並みの活躍も期待できるね。さすがに初登板で、力みが入ってコントロールを乱したけど、満塁のピンチにも動ぜず、ボールそのものにも問題はない。スピードと腕の振りは天性のものだ。その速球も、プロが相手ともなると、真ん中へ抜ければヒットにされる。ストレートはインハイ、アウトローを軸に。変化球はストライクゾーンからボールゾーンへ。そこさえ肝に銘じればいい。また、それが十分できる投手だよ。八回に出てきたデラロサは、相変わらず下半身がふらふらして四死球を出す。先発・菅野はもう、完投は難しいかな...。そのあたりが問題点だね。打線での朗報は、丸とポランコ。この2人が打つようだと、中軸に厚みが倍増する。その中軸を生かすためにも、課題はやはり1、2番。エモトが考えるに、小林を2番に入れたらどうだろう。8番では打たせるしかないケースが多いし、またそれほど打てるタイプでもない。バントはうまいのだから、2番で送りバントに専念させるのは、妙手だと思うよ。(本紙専属評論家)

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<セ・リーグ順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差残試合 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
ヤクルト
100 1.000- 14210841 0.3660.000
1
巨人
100 1.0000 1424211 0.2580.000
1
広島
100 1.0000 14211300 0.4150.000
4
阪神
010 0.0001 14281011 0.3660.000
4
中日
010 0.0001 1422411 0.2700.000
4
DeNA
010 0.0001 14231100 0.1820.000