巨人(★1対2☆)楽天 =オープン戦1回戦(2022.03.20)・東京ドーム=
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楽天
0001000102801
巨人
0000000101701
勝利投手:瀧中 瞭太(2勝1敗0S)
(セーブ:松井 裕樹(1勝0敗2S))
敗戦投手:赤星 優志(0勝1敗0S)

本塁打
【楽天】和田 恋(1号・8回表ソロ)
【巨人】岡本 和真(6号・8回裏ソロ)

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◆巨人は、先発・赤星が6回1失点6奪三振。ドラフト3位ルーキーが、粘り強いピッチングを披露した。対する楽天は、先発・瀧中が要所を締める投球で7回途中無失点。シーズン開幕に向け、順調な調整ぶりを示した。

◆"鉄仮面ルーキー"巨人ドラフト3位の赤星優志投手(22=日大)が、東京ドームデビューで開幕ローテーションをほぼ手中に収めた。開幕前最後の登板で、6回5安打1失点6奪三振。立ち上がりの1回は1死から連続四球を与えるなど、「調子があまり良くなかった」。それでも「6回1失点でまとめられたのが良かった」と、直球の制球が定まらなかった立ち上がりからの修正力を示した。春季キャンプ中に桑田投手チーフコーチ直伝の"桑田カーブ"を駆使。3回1死二、三塁のピンチから楽天浅村を相手に牙をむいた。149キロの直球を4球続けて追い込むと、外角へのカットボールを挟んでフルカウントからの6球目。低めボール球の122キロカーブを振らせ、空振り三振に斬って取った。続く島内もツーシームで三邪飛に打ち取りこの回無失点。カーブの出来に「キャンプから練習してきて、徐々に自分のものになりつつあるのかなと思います」と好感触を口にした。本拠地初マウンドを好投で締めくくった鉄仮面右腕は「優勝に貢献できるような投球が出来ればと思います」と今後も東京ドームでチームのために腕を振る。◆赤星優志◆ あかほし・ゆうじ。1999年(平11)7月2日、東京都生まれ。日大鶴ケ丘では甲子園出場なし。日大では4年春の東都2部リーグで最高殊勲選手、最優秀投手、最優秀防御率。21年ドラフト3位で巨人入団。契約金6000万円、今季年俸1000万円(金額は推定)。175センチ、78キロ。右投げ右打ち?▽巨人原監督(赤星について)「順調に来ていると思いますね。(球数は)88球ね、90球近くいったのは良かったと思いますね」▽巨人桑田投手チーフコーチ(赤星について)「ブルペンから、今年見た中で一番調子が悪かった。カーブをうまく使いながら粘ったのは、非常に収穫ある試合だった。(開幕3戦目の先発)そのつもりでいます」

◆もう開幕が待ち切れない! 巨人岡本和真内野手(25)が、オープン戦単独トップの6号ソロを放った。 8回2死、楽天西口の116キロの緩い球に泳がされながらも、左手1本で振り切った。ライナー性の打球は左翼席中段へ一直線。日本ハム万波の5号を上回る6号アーチをたたき込んだ。18日ロッテ戦で佐々木朗の159キロ直球をバックスクリーン右にたたき込むグランドスラム以来、2試合ぶりの1発。ここまでオープン戦は14戦6発、打率3割1分、11打点と圧倒的な成績で開幕まで突き進んでいる。

◆巨人岡本和真内野手(25)がリーグ単独トップの6号アーチを描いた。8回2死、楽天西口のカーブに体勢を崩されながらも左手1本で左翼席へ運んだ。技術と力が凝縮された1発にも「今日を入れて開幕まであと2試合でしたし、自分がやるべきことをしっかりとやろうと思っていました。1打席1打席大事にしたい」と引き締めた。14年センバツ初戦で1試合2発を決めた生粋のホームランアーチストは、オープン戦14戦6発、打率3割1分、11打点と圧倒的な強打者ぶりを発揮しながら開幕へ向かっている。◆岡本和の甲子園 智弁学園3年の14年に春夏連続出場。春は1回戦の三重戦で初打席アーチを含む1試合2本塁打。2回戦の佐野日大戦では一塁からリリーフ登板した。夏は明徳義塾に初戦敗退も4打数2安打。甲子園通算成績は3試合で12打数6安打(打率5割)、2本塁打、3打点。

◆楽天和田恋外野手(26)が、古巣巨人相手に成長した姿を見せた。 6番一塁で先発出場。1点リードの8回1死走者なしで、カウント1-2から畠の147キロ直球をはじき返し、右翼へソロを放った。13年ドラフト2位で指名してくれ、19年途中まで在籍した球団。東京ドーム初アーチに「気持ち良かったです」と笑顔だった。オープン戦は12球団2位の打率3割8分5厘。アピールを続け、開幕スタメンが現実的となってきた。それでも「僕の替えなんていくらでもいるので、打ってアピールし続けるしか試合に出られない」。これからも定位置確保へ危機感を持ち続け、貪欲に結果を求めていく。

◆初めて立った東京ドームのマウンドで、いきなり精密機械が狂いかけた。楽天戦に先発した巨人ドラフト3位の赤星優志投手(22=日大)が、1死から2者連続四球を与えた。 それまで計11イニングで1四球だったが、直球の制球に苦しんだ。窮地を救ったのは、"桑田カーブ"だった。1死一、二塁から島内、マルモレホスにはカーブでカウントを整え、優位な勝負に持ち込んで打ち取った。開幕3戦目の27日中日戦に向けた最終登板で6回5安打1失点と、盤石ぶりを示した。磨いてきた新たな武器が生きた。日大時代は「そこまで得意なボールじゃなかった」と多投しなかったカーブを、春季キャンプから桑田投手チーフコーチと猛特訓。握りや縦方向へのスピンのかけ方を教わり、"カーブキャッチボール"で感覚を授かった。「徐々に自分のものになりつつある」と手応えを深めてきた。侍戦士にも効いた。3回1死二、三塁で浅村を149キロ直球を4球続けて追い込み、最後は122キロカーブで空振り三振。「調子があまり良くなかった」と言いながらも、カーブ13球中11球がストライクと、カウント球としても勝負球としても頼り切った。オープン戦4試合で17回2失点、防御率1・06の好成績を引っ提げ、19年の高橋以来3年ぶりに新人で開幕ローテを担う。「優勝に貢献できるような投球が出来れば」。貫禄ルーキーのプロ野球選手人生が、地元・東京の本拠地から幕を開ける。【小早川宗一郎】

◆投手王国が完成しつつある。楽天は巨人を1点に抑えロースコアでの勝利。球団史上初のオープン戦優勝を決めた。 石井一久GM兼監督(48)は「ポジションを取るんだという姿勢が見えた結果」と振り返る。際だったのは投手陣。これまで12球団最少の31失点でチーム防御率は2・03と強さを見せた。激しい競争が相乗効果を生んだ。キャンプ中、指揮官は「ベテランだろうが若手だろうが、今年に関しては名前での勝負はさせない」と宣言。状態が良い選手は積極的にアピールの場を与えた。昨季10勝を挙げた滝中は「自分の立場が確約されているわけではない。みんなで殴り合いして取っていかないと。大乱闘ですよ」。チーム全体に張り詰める危機感の中で開幕へ向けて進んできた。キャンプ2軍スタートだった渡辺佑は、2月22日から1軍に合流。チャンスを自らつかんだ。この日も2番手で登板し、2/3回を無失点。合計5試合で防御率1・93と結果で応えた。25日の開幕が目前。リリーフについて指揮官は「今のメンバーでいこうとは思っている」と決断した。ドラフト6位西垣雅矢投手(22=早大)や、19日に支配下登録を勝ち取った小峯、6年目の藤平ら若手が多く名を連ねる。先発ローテ最後の1枠も2年目高田孝が決定的。競争を勝ち抜いた投手たちが残った。指揮官は「与えられた仕事をするというのは実績があってもなくても関係ない。みんないいボールを持っている」と自信を持つ。9年ぶりのリーグ優勝と日本一獲りへ、準備は整った。【湯本勝大】

◆開幕ローテーション入りを目指す巨人・戸郷翔征投手(21)がキャッチボールなど軽めの調整を行い、先発する21日の楽天戦(東京ドーム)に備えた。「開幕(ローテ)が決まったわけではない。明日は必ず決めないといけない」と覚悟を示した。不調のため2軍で調整してきた。「小さくなっていた」というフォームを見直し、走り込んで下半身も強化。「配球とか考えすぎていた。ちょっと(打者から)逃げていた面があったので、もっと強気で攻めようという気になった」と精神面も見つめ直した。「何とか0で抑えられるように。結果を求めてやっていけたら」と表情を引き締めた。

◆巨人・岡本和真内野手(25)が「4番・三塁」で先発出場し、オープン戦単独トップに立つ6号の左越えソロを放った。0-2の六回2死。楽天・西口が投じた116キロの変化球にタイミングを崩されながらも、左翼席中段まで運んだ。

◆巨人・広岡大志内野手(24)が七回に代打で出場し、左横手投げの渡辺佑から右前打を放った。「何とか結果を出そうと思って打席に入って、結果が出たので良かった」と安堵(あんど)の表情を浮かべた。春季キャンプ最終盤に左胸部を痛め、2軍に降格して調整を続けてきた。この日1軍に合流。1点を追う九回1死で迎えた第2打席では四球を選んだ。「一人(塁に)出たら逆転サヨナラがある。チームのために出るというのをしっかり意識してやった」とうなずいた。目指すは二塁の定位置奪取。「奪い取れるように。(開幕まで)残り少ないけどアピールしていきたい」と表情を引き締めた。

◆楽天の滝中は6回1/3を4安打無失点と好投した。さえたのは緩いカーブ。五回1死一、二塁で右膝を土に突かせるほど体勢を崩させて坂本を空振り三振させ、続くポランコも2ストライクからワンバウンドした球で空を切らせた。連続三振でピンチをしのぎ「しっかり腕を振れて打者の反応もいい」と好感触を口にした。2試合連続無失点と調子を上げ、2年連続で開幕ローテーションを担う。10勝した昨季からのさらなる飛躍へ「今までやってきたことを信じて一日一日丁寧に過ごせれば」と思い描いた。

◆楽天が勝って10勝2敗3分け(勝率・833)として、1試合を残し、球団初のオープン戦1位を決めた。過去最高は2014年の2位(12勝3敗2分け)。21日も勝てば・846で、同年の球団最高記録・800を更新する。リーグ優勝して日本一にも輝いた13年のオープン戦は、10勝7敗の勝率・588で、巨人(・714)、広島(・625)、ソフトバンク(・611)に次ぐ4位だった。

◆偉業達成へ、準備万端だ。巨人・岡本和真内野手(25)が20日、楽天とのオープン戦(東京ドーム)で単独トップとなる6号ソロをマーク。11打点と合わせ、オープン戦の打撃2冠に躍り出た。「今日を入れて開幕まで2試合。自分がやるべきことを、しっかりとやろうと思っていた」2点を追う八回2死。カウント2-2から右腕、西口のカーブに食らい付き、左手一本で左翼席中段まで運んだ。オープン戦での自己最多を更新する一発。5本塁打、11打点で2冠に君臨していた日本ハム・万波を引きずり下ろした(阪神・佐藤輝も11打点)。昨季39本塁打、113打点で2年連続の2冠に輝いた主砲は「今の自分がいい選手だとは思わない」と言い切る。この日も打席を終えると、すぐにペンを取り、相手の配球や反省点などをメモに記した。3年連続で2冠に輝けば、1962-67年の南海・野村克也、64-67年、71-74年の巨人・王貞治以来、48年ぶり3人目の快挙となる。原監督は岡本和を「安心して(見ていられる)」と褒めたが、打線はソロ本塁打の1得点。主砲の打撃力を生かすべく「一人じゃ勝てない。つながってこないと」とナインに奮起を求めた。(樋口航)

◆譲らない。離さない。巨人のドラフト3位・赤星優志投手(22)=日大=が20日、日本ハムとのオープン戦(札幌ドーム)に先発して6回5安打1失点と力投し、開幕ローテーション入りを決めた。「調子があまり良くなかった中でも、まとめられてよかった」自慢の制球が定まらない。四回は2死一、二塁のピンチを背負い、炭谷に2ボールから右前打を浴びて先制点を許した。それでも、初の本拠地登板で自らを救ったのはカーブだった。緩急を習得しようと春季キャンプから磨いてきた球だ。「苦手」だった球種を要所で決め球に選び、6三振を奪った。オープン戦は計17回2失点。桑田投手チーフコーチは27日の開幕3戦目(対中日、東京ドーム)での先発起用を明言した。「(カーブは)自分のものになりつつある」と赤星。自信を深めたルーキーが先発陣を支える。(鈴木智紘)

◆一番の特長はコントロールの良さ。赤星は先発ローテーションでやっていける。ただし、それだけでは、赤星から「白星」には、なれない。単なるシャレではなく、アドバイスだよ。コントロールが良い、というのは、ストライクゾーンに投げられる...というレベルの話ではない。それではプロの投手のコントロールとは呼べない。いかに打者にボール球を振らせるか。その一線をどれだけつけられるかが肝心なんだ。例えば四回。1死一塁で茂木に対し、カウント0-2からのフォークボールが甘く入り、中前打された。追い込んでいるのだから、なおさら、ストライクゾーンからボールゾーンへ落とさないと。百発百中で、ワンバウンドするような球を決めないといけないんだ。それができてこそ、コントロールが生きるというもの。赤星の場合、そこさえ気を付けて投げれば、あとは特に問題がない。「白星」を稼げる投手になるために。ダジャレか...と聞き流さないでほしいね。(本紙専属評論家)

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<オープン戦順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差残試合 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(-)
楽天
1023 0.833
(↑0.015)
-
(-)
63
(+2)
31
(+1)
3
(+1)
8
(-)
0.259
(↓0.002)
0.000
(-)
2
(-)
阪神
843 0.667
(↓0.06)
2
(↓1)
59
(+1)
40
(+2)
7
(-)
12
(-)
0.244
(↓0.007)
0.000
(-)
3
(-)
DeNA
952 0.643
(↓0.049)
2
(↓1)
61
(+1)
45
(+4)
9
(-)
11
(-)
0.273
(↓0.003)
0.000
(-)
4
(-)
ソフトバンク
853 0.615
(↑0.032)
2.5
(-)
69
(+8)
59
(+3)
13
(-)
10
(+1)
0.264
(↑0.016)
0.000
(-)
5
(-)
日本ハム
862 0.571
(↑0.033)
3
(-)
50
(+4)
47
(+1)
13
(-)
4
(-)
0.224
(↑0.006)
0.000
(-)
6
(-)
ORIX
870 0.533
(↑0.033)
3.5
(-)
55
(+2)
46
(+1)
3
(-)
13
(-)
0.247
(↓0.006)
0.000
(-)
7
(1↑)
中日
772 0.500
(↑0.038)
4
(-)
41
(+4)
44
(+2)
8
(+1)
6
(-)
0.222
(↑0.001)
0.000
(-)
8
(2↓)
西武
671 0.462
(↓0.038)
4.5
(↓1)
39
(+1)
40
(+2)
9
(+1)
11
(-)
0.235
(↓0.004)
0.000
(-)
9
(-)
広島
592 0.357
(↓0.028)
6
(↓1)
43
(+3)
74
(+8)
7
(+1)
2
(-)
0.236
(-)
0.000
(-)
10
(-)
ロッテ
492 0.308
(↓0.025)
6.5
(↓1)
45
(+2)
52
(+4)
12
(-)
12
(+2)
0.219
(↓0.004)
0.000
(-)
11
(-)
巨人
4102 0.286
(↓0.022)
7
(↓1)
35
(+1)
63
(+2)
15
(+1)
4
(+1)
0.215
(-)
0.000
(-)
11
(1↑)
ヤクルト
4102 0.286
(↑0.055)
7
(-)
42
(+2)
61
(+1)
3
(+1)
12
(-)
0.221
(↓0.007)
0.000
(-)