日本ハム(☆4対1★)巨人 =オープン戦2回戦(2022.03.06)・札幌ドーム=
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巨人
0000000101601
日本ハム
20001001X4712
勝利投手:宮西 尚生(1勝0敗0S)
(セーブ:望月 大希(0勝0敗1S))
敗戦投手:今村 信貴(0勝1敗0S)

本塁打
【巨人】大城 卓三(1号・8回表ソロ)
【日本ハム】今川 優馬(2号・5回裏ソロ),万波 中正(2号・8回裏ソロ)

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◆日本ハムは、万波がソロを含む3安打2打点を記録。開幕スタメンを狙う若手が、自慢の打棒を見せつけた。対する巨人は、丸が2本の二塁打を放つ活躍。チームの中心打者が、バットで存在感を示した。

◆日本ハムは"変則ガラポン打線"で巨人に臨む。新庄剛志監督(50)が試合前に自身のインスタグラムを更新。ガラポン抽選器を回す清宮幸太郎内野手(22)の動画をアップした。 清宮は"ハズレ"の赤玉を引き、あっけにとられた表情で、大きな口をあんぐり。新庄BIGBOSSは「今日のスタメンは決まっていたのですが、打順を決めるガラポンの中に赤玉が一つ入ってあり、赤玉を引いてしまった選手はスタメン交代の危機に。清宮幸太郎選手が赤玉を引いてしまいベンチスタートとなりました。モッてるわ!!」とコメント。これまでは抽選器で打順を決めていたが、この日は、スタメン落ちメンバーを1人選ぶために使用したとみられる。その後、郡拓也捕手(23)が、清宮に代わって先発出場する選手を決める"アタリ"の赤玉を引き、ガッツポーズ。DHで出場する。

◆巨人のスタメンが発表され、ドラフト5位の岡田悠希外野手(22=法大)が「2番右翼」で3試合ぶりにスタメンに名を連ねた。1軍初スタメンとなった2月26日のオープン戦・広島戦(那覇)の第1打席に中前打を放って以降、11打席無安打。開幕1軍に向けて、アピールのチャンスが巡ってきた。石川慎吾外野手(28)と若林晃弘内野手(28)は、今季オープン戦初スタメン。丸は3試合連続で「1番」に座り、前日5日の同戦で指名打者だった坂本は「3番遊撃」に入った。

◆昨季限りで現役を引退した元日本ハムの鶴岡慎也氏(40)の引退セレモニーが試合前に行われた。本拠地移転当初の背番号「64」のユニホームを着用し、選手会長の近藤、3人の子どもから花束を受け取った。「まさか19年も出来るとは思わなかった。ファンの皆さんに受けた恩は忘れません。大好きな北海道、野球に少しでも恩返し出来るように第2の人生を歩んでいきたい。最後に、ファイターズの後輩たちへ。これからワクワクするような試合をたくさん見せて頂いて、いつの日か日本一に輝いている姿を見せて下さい」と話した。05~11年までチームメートだったパドレス・ダルビッシュからのビデオメッセージも紹介され「自分も、ずっとつるさんのことが好きでした。まあまあ好きでした」と、ユーモアたっぷりのねぎらいの言葉を送られた。ラストキャッチセレモニーではマスクをかぶり、投手は武田投手コーチ、一塁に稲葉GM、二塁は稲田内野守備コーチ、遊撃手に金子野手総合コーチ兼打撃コーチ、一塁走者に森本稀哲氏(日刊スポーツ評論家)が入り、打席には新庄剛志監督が立った。「本当にセーフになりに行っていた」という二盗を狙った森本氏をベース近くへの送球でしっかり刺し、拍手が沸き起こった。鶴岡氏は02年、日本ハムの入団テストに合格しドラフト8位で入団。05年フレッシュオールスターでは「8番捕手」で出場し、最優秀選手賞を受賞した。11年には選手会長に就任。13年にソフトバンクへFA移籍し、17年に日本ハムに復帰した。19年から兼任バッテリーコーチを務め、昨年19年間のプロ生活に幕を下ろした。通算成績は、1220試合出場、3044打席、646安打、打率2割3分8厘、267打点、20本塁打、12盗塁、13盗塁刺だった。

◆開幕ローテ入りを狙う巨人今村信貴投手(27)がBIGBOSS打線の積極打法に沈んだ。 1回先頭の日本ハム郡に初球の直球を左中間に運ばれ二塁打とされる。続く万波にも初球スライダーを左翼線二塁打とされ、2球で先制点を献上した。続く王柏融にも4球目スライダーを右前適時打とされ、3連打で2失点を喫した。しかし以降は9人連続で打ち取り、3回3安打2失点3奪三振。「その後は切り替えて投球できたんじゃないかと思います。まだ開幕に残れるかも分からないですけど、しっかりオープン戦でアピールして、何とか開幕に残って、最後までやれるように頑張りたい」と意気込みを口にした。

◆巨人ドラフト1位の大勢投手(22=関西国際大)が実戦2試合目にして自己最速を更新する158キロをたたき出した。【スコア】 7回から3番手で登板。三ゴロ、空振り三振で2死とし、迎えた東京オリンピック(五輪)代表でもある日本ハム近藤を直球で押した。カウント2ー1からの4球目、外角高めへの直球が158キロを記録。関西国際大時代に計測した157キロを1キロ更新した。最後は155キロ直球で中飛に打ち取り、2試合連続の3者凡退でマウンドを降りた。合計12球中、直球を8球投げ、最遅で154キロ。直球の平均は155・6キロだった。▽巨人原監督(大勢について) 頼もしい限りですよ、それはね。(起用法は)役割分担、パーツというか、そういうものはまだ決まっていないんでね。よく話し合いながら結論が出れば、しっかり伝えたいなと思います。◆プロ野球の球速メモ 最速は昨年8月13日にビエイラ(巨人)がマークした166キロで、日本人投手の最速は16年のCSで165キロ、同年の公式戦で164キロを計測した大谷(日本ハム)。公式戦で160キロ以上を記録した日本人投手は大谷、藤浪(阪神)ら7人いる。巨人では槙原が84年に当時の日本最速となる155キロ、沢村が157キロを記録しているが、160キロを出した日本人投手はまだいない。

◆ガラポン抽選器でハズレの赤玉を引いた日本ハム清宮幸太郎内野手に代わって、アタリを引いた郡拓也捕手が「1番DH」で先発出場した。【スコア】 1回、初球をたたき二塁打。続く万波中正外野手も初球を捉え、あっという間に先制点を奪った。オープン戦11打席目で初安打の郡は「運が来ていると思った」。新庄剛志監督も「ストライクを取りに来る球を打ちなさいと。2球で1点。出来過ぎでしょ」と、電光石火の攻撃にご満悦だった。

◆日本ハム万波中正外野手(21)が初回の先制適時二塁打など3安打2打点。バックスクリーン弾を放った8回の打席では、新庄監督が三塁コーチスボックスに立ち「めちゃめちゃ気になりました。サインを間違えたらどうしようと」とそわそわした。 BIGBOSSによると「バックスクリーンに本塁打」というサインを送ったそうだが、万波は「全然、見てなかった」と苦笑い。指示通り? の特大弾だった。

◆日本ハム新庄剛志監督(50)が、試合前に行われた鶴岡慎也氏(40)のラストキャッチセレモニーに登場。札幌ドームの右打席に立ち、外角高めのボール球をフルスイングした。試合前練習ではノックバットでロングティーを行うなど、入念に準備。豪快な空振りに終わり「あれは打てんでしょ。オレがタイガースで敬遠球を打った時くらいのボールだったから」。阪神時代の1999年6月12日、巨人戦(甲子園)で、敬遠球を打ってサヨナラ勝ちした伝説の試合を思い返していた。

◆日本ハム新庄BIGBOSSが、仰天起用に含みを持たせた。 巨人戦は、球界を代表する救援左腕の宮西が先発。四球で走者を1人出したものの、無安打無失点でオープナーの役割を果たした。開幕投手の可能性もあるのか問われた新庄監督は「誰でもあるよ。(開幕投手候補は)13人くらいいる。こんなに投手陣よかった? と思いました」。絶好調の投手陣に目を細めた。

◆BIGBOSSに汚名返上弾!日本ハム今川優馬外野手(25)が6日、巨人とのオープン戦で2号ソロを放った。5回の先頭で、左翼席中段への1発。3日ヤクルト戦で、運動靴で打席に立とうとしていたところ、代打を送られ途中交代。5日には新庄剛志監督(50)から、頭にチョップを受けて注意を受けていた。チームは引き分け挟み4連勝。オープン戦首位タイをキープした。 履き替えたスパイクで踏ん張り、かっ飛ばした。2点リードの5回の先頭。今川が、汚名返上のアーチを架けた。2ボールからの3球目。高めに浮いた138キロのカットボールに上体をのけぞらせながら、左翼席中段に放り込んだ。ベンチで出迎えてくれたBIGBOSSには、心の中で最敬礼。「先日"あのような件"がありまして。しっかり足元から引き締めて臨んだ打席だったので、結果が出て少しホッとしています」。あのような件、とは-。猛省することになったのは3日ヤクルト戦。0-0で9回1死一塁のサヨナラ機に、代打を送られ途中交代した。新庄監督は「あれ、良くないよ」と、運動靴で打席に立とうとしていたことを交代理由に挙げていた。硬い人工芝の札幌ドームでは守備の際、運動靴を履いて守る選手は多い。打席ではスパイクに履き替えるのが普通になっているが、怠った今川を「気合が入って滑って何かあったりしたら...。危ないよね」と心配していた。今川は、準備不足だった自らを戒めた。試合後にコーチから交代理由を明かされ「ゾッとしました」。アドレナリン全開の中、スパイクに履き替えることを失念していた。5日の試合前、あらためて新庄監督に謝罪すると頭をチョップされ「靴は危ないよ」と再注意を受けた。新庄監督は報道陣に向けて、現役時代にヘルメットをかぶらずにネクスト・バッタースボックスに行ったことを持ち出して、今川をフォロー。「あのフォローがなければ、メンタルがやられていたと思います。信頼を取り戻せるように全力で頑張りたい」と誓い直した。持ち味である本塁打を狙いに行った証しが、3打数1安打2三振だった。「引き続き、足元から引き締めて『執念』でレギュラーをつかみとりたい」。モットーである「執念」を、足先まで伝わらせていく。【田中彩友美】

◆開幕ローテ入りを狙う巨人ドラフト3位の赤星優志投手(22=日大)が"切り替え力"を見せた。 中6日でリリーフ登板。5回先頭、2ボールから日本ハム今川にカットボールを左翼席中段まで運ばれた。それでも引きずることなく、3回3安打1失点にまとめた。「桑田コーチからも前に『打たれた後どうするかが大切』という話があった。切り替えて投げられた」と大人の投球を披露した。

◆開幕ローテ入りを狙う巨人今村信貴投手が立ち上がりの課題を露呈した。 1回先頭から、2者連続二塁打と2球で先制点を献上。続く王柏融にも右前適時打を浴び、立ち上がりに2失点を喫した。以降は9人連続で打ち取り、3回2失点。「その後は切り替えて投球できた」と振り返った。原監督は「本人が一番反省しているでしょう。良い状態できてますから、継続していってもらいたい」と期待した。

◆巨人ドラフト1位の大勢投手(22=関西国際大)が自己最速の「158キロ」をマークした。6日、オープン戦の日本ハム戦(札幌ドーム)に3番手として登板。近藤の4球目に自己最速を1キロ更新するなど、平均155・6キロの直球を軸に3者凡退に抑えた。実戦2試合で2回を完全投球と、評価は急上昇。大学時代に速球に磨きを掛けてプロへの扉を開いた剛腕が、開幕1軍を視界にとらえた。 大勢が剛速球でド肝を抜いた。7回2死、東京五輪代表でもある日本ハム近藤を直球で押した。初球156キロで空振り。2つボール球を挟んだ4球目。出し惜しみはない。右足のかかとをあげた野性味あふれる大胆なフォームから全体重を指先に込める。うなりをあげた1球。自己最速の158キロをたたき出した。関西国際大時代に計測した157キロを1キロ更新も「何キロとかは、今はこだわってない。空振りが取れた真っすぐを、どれだけコンスタントに投げられるか」と冷静だった。厳しい現実を突きつけられた西脇工(兵庫)時代から最速が11キロアップした。147キロ右腕としてプロ球団から注目を浴びた当時。日本ハムも興味を持ってくれた球団の1つだった。いくつかの名門大へ進学の道もあったが、プロ志望届を提出。可能性が少ないことは分かった上で、プロになると言い続けた。4年と4カ月前の運命の日。校長室で指名を待った。歓喜の瞬間を捉えようとテレビ番組から密着取材も受けていた。しかし、刻々と時間は過ぎていく。高まる期待と不安とカメラの前で、ドラフト指名されることはなかった。白紙になった進路は、なかなか決まらず心をかき乱された。助け舟を出してくれたのが、地元・関西国際大の鈴木英之監督(54)だった。「どこでどうするか全然決まってなかった。指名漏れして入って、絶対プロ野球選手になろうと思ってやってきた」。大学時代、コロナ禍でアピールの場が減少。右肘を疲労骨折し、大卒からのプロ入りを諦めかけた時もあった。暗い影を落とした日々も、マイペースに、がむしゃらに、明るい光をたぐり寄せてきた。札幌ドームの1万人超の視線を浴びても、根本は変わらない。「左打者の内角に投げきれなかった」と反省し、またレベルを上げる。底知れない可能性を秘めた野性味あふれる剛腕ルーキーが、道なき道を猛進する。【小早川宗一郎】◆プロ野球の球速メモ 最速は昨年8月13日にビエイラ(巨人)がマークした166キロで、日本人投手の最速は16年のCSで165キロ、同年の公式戦で164キロを計測した大谷(日本ハム)。公式戦で160キロ以上を記録した日本人投手は大谷、藤浪(阪神)ら7人。巨人では槙原が84年に当時の日本最速となる155キロ、沢村が157キロを記録しているが、160キロを出した日本人投手はまだいない。▽巨人原監督(大勢について) 頼もしい限りですよ、それはね。(起用法は)役割分担、パーツというか、そういうものはまだ決まっていないんでね。よく話し合いながら結論が出れば、しっかり伝えたいなと思います。▽巨人丸(3試合連続1番で先発し、2打席目から2本の二塁打) 自分の間合いでスイングできたと思いますが、トップバッターとして最初の打席でチームに勢いをもたらす事ができなかったのは反省したい。▽巨人大城(8回2死、代打で日本ハム堀から右翼席へ1号ソロ) 2ストライクと追い込まれたので、粘り強くというイメージでいった。うまく内角のボールに反応できた。結果の世界なのでしっかりこだわってやっていきたい。

◆日本ハム・新庄剛志監督(50)が6日、巨人とのオープン戦(札幌ドーム)前に自身のインスタグラムを更新。決定していたこの日の試合のスタメンをガラポンで改め、清宮幸太郎内野手(22)が〝スタメン落ち〟したことを明かした。「今日のスタメンはきまってたのですが、打順を決めるガラポンの中に赤玉が1つ入ってあり、赤玉を引いてしまった選手はスタメン交代の危機に 清宮幸太郎選手が赤玉を引いてしまいベンチスタートとなりました!! モッてるわ!!」(原文ママ)投稿ではガラポンを回す様子が動画でアップされ、清宮が見事に赤玉を引き当てた。代わりに「1番・DH」で郡がスタメンに起用された。

◆試合前に昨季限りで現役を引退した鶴岡慎也さんのセレモニーが行われた。日本ハムの昨季までのユニホーム姿で登場し「大好きな北海道、大好きな野球に少しでも恩返しできるよう第二の人生を歩んでいきたい」とあいさつした。その後の〝ラストキャッチセレモニー〟では、現役時代をともに戦った稲葉ゼネラルマネジャー(GM)や武田投手コーチらが守備に就き、打席には新庄監督が立った。鶴岡さんは一塁走者を務めたOBの森本稀哲さんの盗塁を〝ストライク送球〟で阻止し、選手から胴上げされた。

◆巨人・今村信貴投手(27)が今季初先発し、3回3安打2失点で3奪三振だった。一回は先頭の郡、続く万波にともに初球を捉えられ、2者連続二塁打で1失点。3番・王にも右前打を許して2失点を喫した。立ち上がりこそ不安定だったが、二回以降はスローカーブを織り交ぜるなど緩急を生かして安打を許さなかった。開幕ローテーション候補の左腕は「いいところでカーブを使えた。切り替えて投球できたんじゃないか」と振り返った。

◆日本ハム・新庄剛志監督(50)が八回の攻撃時に三塁コーチャーズボックスに立った。1死から万波が中越えソロを放つと頭を抱えて喜び、万波が三塁を回ったところで大きく腕を広げてハイタッチした。2月15日の巨人との練習試合(那覇)でも三塁コーチャーに立つ場面があったビッグボス。この日は本拠地・札幌ドームでコーチャー姿の初披露となった。

◆日本ハムが巨人に2連勝し、オープン戦の通算成績は4勝1敗1分となった。3-1で迎えた八回の攻撃時には新庄剛志監督(50)が三塁コーチャーズボックスに立ち、万波中正外野手(21)が巨人・畠からバックスクリーンにオープン戦2号の特大ソロを放ち駄目を押した。万波は3安打の猛打賞。プロ4年目の勝負の年、新庄ビッグボスに猛アピールしている。チームは決定していたこの日の試合のスタメンをガラポンで改め、一回に2点を先攻。五回には今川の2号ソロで加点した。投手陣はオープナーを採用し、宮西、金子、古川、堀、望月とつないだ。

◆日本ハムは外野の一角を争う万波と今川がともにオープン戦2号ソロを放った。宮西は先発で1回無安打無失点。巨人は新人の大勢が150キロ台後半の直球を軸に1回を完璧に抑え1三振を奪った。丸は2本の二塁打をマークした。

◆日本ハムの今川が五回にオープン戦2本目の本塁打を放った。高めの変化球に反応して豪快に左翼席へ運び「僕は打って打って打ちまくるしかレギュラーの道はない」と気合十分に言った。3日のヤクルト戦ではサヨナラの好機で「気持ちが高ぶりすぎて」守備用のシューズをスパイクに替え忘れて打席に向かい、交代を命じられた。新庄監督から注意とフォローを受け「足元から引き締めて臨んだので、結果が出てほっとしている」と名誉挽回の一発に笑顔を見せた。

◆巨人のドラフト3位ルーキー赤星(日大)が3回を本塁打の1失点にまとめて開幕1軍へアピールした。四回に登板し、先頭打者に安打を許したものの後続を断った。五回に今川にソロを許したが、崩れなかった。安打されたのはボールが先行した場面で「甘い球、抜けた球をなくしていきたい」と課題を挙げた。原監督は「彼の特長はストライクゾーンを広く使えること」と話し、修正して三者凡退に抑えた六回の投球を評価した。

◆高卒4年目の万波が1本塁打を含む3安打2打点と存在感を示した。八回1死では新庄監督が三塁コーチャーを務める中で打席に入り、見事にバックスクリーンへ運ぶ豪快なアーチ。自身初の開幕スタメンへ「いろんなところで隙を見せずに、気を抜かずに、いいものを続けていけるように頑張りたい」と力を込めた。

◆日本ハムは6日、巨人とのオープン戦(札幌ドーム)に4―1で勝利した。新庄剛志監督(50)のもと「オープナー」としてプロ野球最多の373ホールドを誇る宮西尚生投手(36)がプロ15年目にして〝初先発〟し、1回無失点で勝利投手になった。チームは1分けを挟んで4連勝とし、オープン戦首位をキープした。まっさらなマウンドに立った鉄腕が、いつも通りに仕事をこなした。救援陣が先発で短い回を投げる「オープナー」として、中継ぎエースの宮西が〝初先発〟。危なげなく1回を3人で終わらせた左腕に、ビッグボスは手応えを示した。「面白いですよね。シーズン中もこうやっていけたら、すごく面白いと思う」一回、先頭の丸を見逃し三振に仕留めると、岡田には7球粘られ四球。しかし、続く坂本を外角への138キロのニゴロ併殺に打ち取り、任務を完了した。宮西は「同点とか1点差の八回のシチュエーションに比べれば、気持ち的に楽。思い切って投げていける。やりやすい」と涼しい顔で振り返った。 ビッグボス流の奇策がピタリとハマった。宮西は新人の2008年から14年連続で50試合以上登板を果たし、プロ野球最多の373ホールドを積み上げているブルペンエース。通算784試合は全て救援で、公式戦での先発はゼロ。裏を返せば、数多くの修羅場をくぐり抜けてきた経験豊富な左腕だからこそ、オープナーも安心して任せることができる。さらに新庄監督は宮西の開幕投手起用の可能性について「誰でも(可能性)あるよ。開幕投手、今考えている中で13人くらいいる」と否定せず。前代未聞の〝開幕戦オープナー〟も示唆した。一回には打線が2球で1点を先制するなど躍動。チームは1分けを挟んで4連勝で首位をキープと波に乗る。それでもビッグボスは「全然関係ない。オープン戦の調子がよかったらシーズンは5位、6位というね。俺たちの時代からそういうことがあった」と表情を引き締めた。さまざまな策を講じ、チーム力を高める。(箭内桃子)

◆日本ハムは〝新・ガラポン打線〟が機能した。これまで打順決定に用いられたガラポンだったが、この日は「赤玉を引いたらスタメン落ち」という新ルールを採用。新庄監督は試合前に自身のインスタグラムでガラポンを回す様子を投稿。清宮が赤玉を引き当ててスタメン落ちとなり、代わって「1番・DH」で郡が起用された。その郡は一回先頭で左中間二塁打。ビッグボスは「このチャンスを必ずものにするという集中力が(結果につながった)」とたたえた。

◆巨人・丸佳浩外野手(32)が「1番・DH」で先発出場し、2打席連続でフェンス直撃の二塁打を放った。3試合連続でトップバッターを務め「自分の間合いでスイングができた」と手応えをにじませた。三回2死の第2打席では、フルカウントから外角のスライダーを中越えに弾き返した。六回先頭の第3打席では、初球の外角直球を逆らわずに左方向へ運んだ。1番の起用法に頭を悩ませている原監督は、長打力を警戒される打者に託す構想を練る。丸は3日の西武戦(東京ドーム)で先頭打者弾を放っており、期待に応える活躍を続けている。「最初の打席でチームに勢いをもたらすことができなかった」と丸。見逃し三振に倒れた第1打席の反省も忘れなかった。(鈴木智紘)

◆八回に代打で出場した巨人・大城卓三捕手(29)が右越えのソロを放った。昨季最優秀中継ぎに輝いた左腕・堀の内角高めへの失投を強振。零封負けを阻止する一発に「うまくインサイドのボールに反応できた」とうなずいた。5日の日本ハム戦でも課題に挙げる左腕から中前打。対応策を問われると「秘密で。いろいろやっています」と不敵に笑った。

◆新速球王だ!! 巨人のドラフト1位・大勢投手(22)=関西国際大、本名・翁田(おうた)大勢=が6日、日本ハムとのオープン戦(札幌ドーム)で七回に3番手として登板。自己最速を1キロ更新し、球団の日本投手で最速となる158キロを計測して1回を三者凡退に抑えた。初登板となった3日の西武戦に続き2試合連続の完全投球。原辰徳監督(63)を「頼もしい限り」とうならせた。試合は1-4で敗れた。投げるたびに威力が増した。大勢は七回2死で好打者の近藤と対峙。その4球目だ。スリークオーター気味の独特なフォームから、自己最速を1キロ上回る158キロの剛速球を投げ込む。ファウルとされたが、7球目の155キロで力のない中飛に打ち取った。「1イニングと決められていた。出し惜しみしないでいこうと思った」七回に2度目の実戦登板を迎え、三者凡退にねじ伏せた。先頭打者を速球で三ゴロに打ち取ると、今川にはスライダーを3球続けて空振り三振に。近藤には一転、150キロ台後半の速球を続けた。158キロは、球団の日本投手では沢村拓一(現レッドソックス)に並んで最速だ。「やってきたことをしっかり出すという意味で、出力を結構上げた。少し悪いところが出た中での158キロ。もっと自分の理想としているフォーム、形の中で投げていければいい」12球中、8球を投じた直球の平均球速は155・6キロ。類いまれな背筋力が剛速球を生み出している。1月の新人合同自主トレーニング中、体を反って背中側にメディシンボール(トレーニング用の大きな重い球)を投げる測定に臨み、19メートルを記録。20メートルに届く選手が珍しい測定で、プロ野球最速の166キロを計測した同僚のビエイラの22メートルに近い数字を出した。この測定は筋力だけでなく、下半身から腰、上半身へと体の連動性が重要。関西国際大3年時に右肘を故障して以降、就寝前に毎日腕立て伏せを150回こなし、体幹を強化。潜在能力を引き出し、速球に耐えられる体に仕上げた。

DAZN

<オープン戦順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差残試合 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(-)
日本ハム
411 0.800
(↑0.05)
-
(-)
13
(+4)
9
(+1)
5
(+2)
2
(-)
0.171
(↑0.011
1.330
(↑0.07)
1
(-)
DeNA
411 0.800
(↑0.05)
0
(-)
27
(+4)
16
(-)
5
(+1)
7
(+2)
0.320
(↓0.007)
2.670
(↑0.53)
3
(2↑)
中日
420 0.667
(↑0.067)
0.5
(-)
22
(+2)
17
(-)
5
(+1)
0
(-)
0.256
(↓0.009)
2.380
(↑0.48)
4
(1↑)
ソフトバンク
321 0.600
(-)
1
(↓0.5)
16
(-)
16
(-)
3
(-)
3
(-)
0.220
(↓0.022)
2.330
(↑0.47)
4
(3↓)
ORIX
320 0.600
(↓0.15)
1
(↓1)
23
(-)
13
(+4)
0
(-)
6
(-)
0.275
(↓0.037)
2.050
(↓0.3)
4
(3↓)
楽天
320 0.600
(↓0.15)
1
(↓1)
20
(+1)
18
(+3)
0
(-)
2
(-)
0.202
(↓0.016)
3.770
(↑0.09)
7
(2↑)
阪神
230 0.400
(↑0.15)
2
(-)
16
(+3)
17
(+1)
3
(+1)
7
(+2)
0.210
(↑0.005)
3.070
(↑0.53)
7
(-)
巨人
231 0.400
(↓0.1)
2
(↓1)
11
(+1)
13
(+4)
7
(+1)
0
(-)
0.177
(↑0.003
1.900
(↓0.47)
9
(3↑)
広島
240 0.333
(↑0.133)
2.5
(-)
12
(+3)
25
(+2)
3
(-)
1
(-)
0.202
(↓0.003)
4.240
(↑0.47)
10
(2↓)
西武
130 0.250
(↓0.083)
2.5
(↓1)
6
(+2)
12
(+3)
1
(-)
2
(+1)
0.176
(↑0.015)
2.730
(↑0.15)
10
(1↓)
ロッテ
131 0.250
(-)
2.5
(↓0.5)
6
(-)
9
(-)
0
(-)
5
(+2)
0.179
(↓0.016)
1.500
(↑0.41)
12
(3↓)
ヤクルト
141 0.200
(↓0.05)
3
(↓1)
11
(-)
18
(+2)
0
(-)
6
(-)
0.229
(↓0.01)
2.820
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