中日(☆5対1★)ヤクルト =オープン戦1回戦(2022.03.05)・バンテリンドーム=
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ヤクルト
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中日
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勝利投手:松葉 貴大(1勝0敗0S)
敗戦投手:梅野 雄吾(0勝1敗0S)

本塁打
【中日】山下 斐紹(1号・7回裏3ラン)

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◆中日は、先発・大野雄が3回1失点、4番手・松葉が4回無失点と安定した投球を披露。ともに順調な調整ぶりを見せた。一方のヤクルトは、先発・高橋が3回無失点の好投。今季初となる対外試合の登板で結果を残した。

◆中日大野雄大投手(33)がオープン戦2度目の先発に臨み、予定の3回を3安打1失点。「前回よりも思ったところに投げられた。よかったと思う」。開幕への階段をまた1つ上がったエースは合格点をつけた。【スコア】 1回2死。山田を四球で歩かせ、村上を打ち取ったと思われた打球が左翼手鵜飼の前にポトリと落ち、二塁打となるピンチ。ここでサンタナを直球で追い込み、粘られながらも最後は146キロ内角直球で見逃し三振で先制点は与えない。3回に連打を許し、無死一、三塁となったが青木の左犠飛による1失点で止めた。このゲームの課題のひとつだった投手キャプテンとしての勝利にこだわる投球。「初回もしっかり抑えられたし、3回も青木さんの犠飛で止められたのは大きいと思います」。こちらも手応えは上々だった。前回登板の阪神戦では2回を無失点ながら、制球に苦しみ38球を要した。「高卒ルーキーのような内容だった」。そう振り返った緊張感からの力みも1週間で解消。沢村賞に輝いた2年前の姿に前進した。「立浪監督の初陣。勝利をプレゼントしたい。3度経験していることを強みにマウンドに上がりたい」。自身4度目の開幕投手となる3月25日巨人戦(東京ドーム)へ調整は順調だ。

◆ヤクルト高橋奎二投手(24)が、対外試合初登板で3回を1安打無失点と好投した。【スコア】 最速149キロの直球を軸に4奪三振、2四球の内容に「今日は変化球でストライクを取ることを課題としてマウンドにあがりました。全体的に自分の意図した球が投げられたと思いますが、2回の先頭打者を四球を出してしまったところは反省点です。ピンチにもなるので、そこはシッカリと次回登板までに修正していきたいです」と振り返った。

◆先発転向が決まったヤクルト梅野雄吾投手(23)が、先発高橋に次ぐ2番手で登板し、3回を54球、5安打2失点と打ち込まれた。【ニッカン式】中日ーヤクルト詳細スコア 立ち上がりの4回は3者凡退に抑えたが、5回に自らの暴投で1点を失うと、6回には高橋周に適時打を浴びた。右腕は「試したい変化球があったので打者の反応を見ることが出来たし、右打者へのインコースを課題として投げることが出来ました。少しランナーが出てから丁寧になり過ぎた部分もあったので、次回は大胆にいくところは大胆にいけるように投げていきたいです」と振り返った。

◆中日立浪和義監督(52)が1万9952人が詰めかけた本拠地初タクトで逆転勝利を飾った。5回、ヤクルト梅野の暴投で同点とすると、6回には高橋周の適時打で逆転に成功。2度の得点機を演出したのは大砲候補の3年目石川昂とドラフト2位鵜飼航丞外野手(22=駒大)。いずれも二塁打でチャンスを作る。トドメは山下の3ラン。秘蔵っ子の長打競演も重なり、うれしい本拠初星となった。 「オープン戦ですが選手には勝ちにはこだわって必死になってやるよう伝えていた」。必勝を期して臨んだ新監督はチケット完売(上限2万人)で歓待してくれた熱い声援に勝利でこたえると「ありがたいですです」と地元ファンに感謝した。王者ヤクルト相手に大胆なチャレンジも試みた。2回1死満塁の先制機に出したシグナルはエンドラン。ここは京田のバットが空を切り、大失敗に終わった。「リスクがあるので普通は満塁では出さない(サイン)ですが、(本番で)どうしても1点欲しいという場面でランナー三塁のときは出すケースがある。あくまで練習でやってみたのですが」と説明。課題の得点力向上へ、新たな選択肢を模索する姿勢を見せた。選手起用でも根尾や伊藤らは打席増を主目的に2軍教育リーグに回し、郡司ら5選手を1軍に合流させた。「何人か見てみたい選手もいたし、(2軍も)ナゴヤ球場でやってますから」。現役時代、何度もバットで本拠を沸かせたミスタードラゴンズがタクトに持ち替え、最高の船出を飾った。?▽中日山下(7回、右翼席へ3ラン)「手応えは完璧でした。オープン戦ですけど、結果が出てよかった。打つだけでなく、守備や声などいろんなところでもっとアピールしていきたい」

◆ヤクルトの新人で唯一1軍に同行するドラフト2位の丸山和郁外野手(22=明大)が、対外試合初安打を放った。 3回無死、中日大野雄の真ん中高め直球をはじき返して右越え二塁打とし「芯で捉えられていた。良かったと思います」と振り返った。7回無死一塁の右翼守備では、福留の右前打で三塁を狙った一走京田を自慢の強肩で刺し「アウトに出来て良かったと思います」。目標の開幕1軍へ、攻守でアピールした。

◆左打者対策バッチリ!!開幕ローテ入りが確実視されるヤクルト高橋奎二投手(24)が、中日とのオープン戦で対外試合初登板し、3回を1安打無失点と好投した。 1回1死、大島を外角低め142キロで空振り三振に仕留めると、2回無死一塁では同じコースで高橋周から空振り三振を奪った。どちらもカットボール。精度の向上に取り組んでいる球種で結果を残し「思ったよりバッターの反応も良かった。左バッターが苦手な部分があったので、有効的に使える感じはありました」と手応えを示した。昨季は対右、対左ともに被打率2割9厘。特に左打者に弱いデータはないが、打たれているイメージがあったのだろう。「去年は左に関してはチェンジアップが多かったんですけど、カットで空振り取れたので、そこは収穫かなと思います」とうなずいた。チェンジアップと対になるカットボールが機能すれば、投球の幅も広がりそうだ。1月23日にコロナ陽性判定を受け、キャンプ2軍スタートと出遅れたが、その後は順調。「ここから長いイニングになってくると思うので、そこでバランスを崩さないように」。期待の左腕が着実にステップを踏んでいく。【鈴木正章】

◆ヤクルトのドラフト2位・丸山和郁外野手(22)=明大=がオープン戦初安打を記録した。「9番・右翼」で先発出場。二回の第1打席に中日先発の大野から右二塁打を放った。その後、1番・塩見の中前打で三塁に進むと、2番・青木の左犠飛で先制のホームを踏んだ。

◆中日は開幕投手が決まっている大野雄が3回を投げて1失点とまずまずだった。先発枠入りを目指す松葉は4回を1安打無失点と力投。山下が3ランで打力を示した。ヤクルトは開幕投手候補の高橋が3回を1安打無失点と好投した。

◆ヤクルトの高橋が習得中のカットボールを有効に使い、3回を1安打無失点とした。一回は左の好打者の大島を空振り三振に仕留め、「打者の反応も良かった。有効に使えるかな」と新球に手応えをつかんだ。「ストライクゾーンに投げられた」と、落ち着きが目立った初実戦だった。二回は2四球と二塁打で1死満塁とされたが後続を断って崩れず、高津監督は「球に力があった。順調に来ている」と評価した。

◆先発に転向したヤクルト・梅野が四回から登板し、3回5安打2失点と課題を残した。序盤は最速149キロを計測した直球で押したが、走者を背負うと本来の投球をできず「丁寧になり過ぎた部分もあったので、次回は大胆にいくところはいけるように」。高津監督は「球数がいくとバテた。もっと体力をつけないといけない」と指摘した。次回は2軍戦で先発として調整登板する。

◆正左翼手を狙う中日の山下が途中出場から3ランを放った。七回に石山の低めの変化球を狙い打ち。右越えに運んで持ち味の長打力をアピールし「いい感じで打てた。結果が出せればいい方向に行くと思っている」と自信をにじませた。この日は一塁を守ったが、阿部や新人の鵜飼(駒大)らと外野の一角を争う。立浪監督は「強振したわけではないけどそれだけの力がある。代打もそうだけど、左翼手でも期待している」と高く評価した。

◆また一段、成長した姿を見せた。開幕投手候補の高橋が今季初実戦で3回45球を投げ1安打無失点。充実の投球内容に「ある程度ゾーンに投げられた。前回シート打撃で投げたときより変化球の精度も、少しずつ良くなってきている」と、うなずいた。直球の最速は149キロを計測したが、変化が見えたのは精度の向上を目指していたカットボールだ。一回は大島を、二回1死では高橋周をともに空振り三振斬り。昨季までは左打者への決め球にチェンジアップを使うことが多かったが「思ったより打者の反応が良かった。カットで空振りを取れたので収穫かなと思う」と手応えを口にした。同じ打者との対戦でプレートの踏む位置をずらすなど工夫。高津監督は「全体的に良かった。少しずつ進化している。(開幕に向けて)問題ない」と評価した。(赤尾裕希)

◆開幕1軍へ猛アピール!! ヤクルトのドラフト2位・丸山和郁外野手(22)=明大=が5日、中日とのオープン戦(バンテリン)に「9番・右翼」で先発出場。〝プロ初安打〟となる二塁打を放つなど攻守で存在感を示した。先発した高橋奎二投手(24)は、今季初実戦で3回1安打無失点。6日に登板予定の奥川恭伸投手(20)らと開幕投手の座を争う若き左腕が、安定した投球を見せた。待望の瞬間が訪れた。0―0の三回、先頭で迎えた第1打席。丸山和は中日の開幕投手、大野雄の高めに浮いた137キロの直球を振り抜き、プロの舞台で初めて「H」ランプを灯した。「素直にうれしいです。芯で捉えられたので『抜けてくれ!』と思っていました」自然と笑みがこぼれた。練習試合も含めた実戦9打席目で初安打。昨夏の東京五輪で日本の金メダル獲得に貢献した左腕から右翼フェンス直撃の二塁打を放った。続く塩見の中前打で三進すると、青木の左飛でタッチアップ。先制のホームも踏み、オープン戦での〝プロ初得点〟も記録した。持ち味の守備では、ビッグプレーを見せた。1―2の七回無死一塁から代打・福留の右前打を素早く処理すると、三塁を狙った俊足の京田を鋭い送球で封殺。身長174センチと小柄ながら投球練習で最速144キロを計測したこともある強肩を披露し、高津監督から「評価したい。1点を防ぐ大きなアウト。いいものを見せてくれた」と絶賛された。2月20日のロッテとの練習試合では相手選手と交錯。脳振とうの疑いで病院に運ばれ一時離脱するアクシデントもあったが、もう心配ない。 青木の〝後継者〟として期待される逸材だ。50メートル5秒8の俊足と広い守備範囲が武器で、群馬・前橋育英高時代には3年夏の甲子園で1大会最多タイ記録の8盗塁をマークした。青木と初めて対面した沖縄・浦添キャンプでは「自分の可能性を信じて1年目はやってみろ」と背中を押され、新人らしいがむしゃらなプレーを心掛けている。「基本は守備と走塁。求められているところで、しっかりと」と丸山和。目標とする開幕1軍へ、課題とされる打撃と持ち味の守備で結果を出し、この上ないアピールを果たした。(森祥太郎)★ヤクルトの外野手事情 開幕スタメンは左翼に青木、中堅に塩見、右翼にサンタナが起用される可能性が高く、レギュラーは20年ぶりの日本一を達成した昨季と変わらず安定している。そこに丸山和のほか、7年目の山崎、内野手登録ながら昨季のオリックスとの日本シリーズ初戦に「8・右翼」で先発した宮本、2年目の並木らが加わり、開幕1軍の枠をかけて争っている形だ。

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<オープン戦順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差残試合 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(1↑)
ORIX
310 0.750
(↑0.083)
-
(↓1)
23
(+12)
9
(+1)
0
(-)
6
(+2)
0.312
(↑0.007)
1.750
(↑0.25)
1
(1↑)
楽天
310 0.750
(↑0.083)
0
(↓1)
19
(+8)
15
(+2)
0
(-)
2
(-)
0.218
(↑0.035)
3.860
(↑0.64)
1
(1↑)
日本ハム
311 0.750
(↑0.083)
0
(↓1)
9
(+3)
8
(-)
3
(-)
2
(+1)
0.160
(↑0.009)
1.400
(↑0.35)
1
(-)
DeNA
311 0.750
(↓0.25)
0
(-)
23
(+1)
16
(+12)
4
(-)
5
(-)
0.327
(↓0.011)
3.200
(↓2.2)
5
(1↑)
ソフトバンク
320 0.600
(↑0.1)
0.5
(↓1)
16
(+1)
16
(-)
3
(-)
3
(-)
0.242
(↓0.014)
2.800
(↑0.7)
5
(1↑)
中日
320 0.600
(↑0.1)
0.5
(↓1)
20
(+5)
17
(+1)
4
(+1)
0
(-)
0.265
(↑0.011
2.860
(↑0.48)
7
(5↓)
巨人
221 0.500
(↓0.167)
1
(-)
10
(-)
9
(+3)
6
(-)
0
(-)
0.174
(↓0.018)
1.430
(↑0.07)
8
(4↑)
西武
120 0.333
(↑0.333)
1.5
(↑1)
4
(+2)
9
(+1)
1
(+1)
1
(-)
0.161
(-)
2.880
(↑1.06)
9
(1↓)
阪神
130 0.250
(↓0.083)
2
(-)
13
(+2)
16
(+8)
2
(-)
5
(+1)
0.205
(↓0.017)
3.600
(↓1.18)
9
(1↓)
ロッテ
130 0.250
(↓0.083)
2
(-)
6
(-)
9
(+1)
0
(-)
3
(-)
0.195
(↓0.024)
1.910
(↑0.25)
9
(1↓)
ヤクルト
131 0.250
(↓0.083)
2
(-)
11
(+1)
16
(+5)
0
(-)
6
(-)
0.239
(↓0.011)
2.930
(↓0.62)
12
(1↓)
広島
140 0.200
(↓0.05)
2.5
(-)
9
(+1)
23
(+2)
3
(-)
1
(-)
0.205
(↓0.017)
4.710
(↑0.74)