日本ハム(☆1対0★)ヤクルト =オープン戦1回戦(2022.03.02)・札幌ドーム=
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ヤクルト
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日本ハム
00000010X1100
勝利投手:伊藤 大海(1勝0敗0S)
(セーブ:吉田 輝星(0勝0敗1S))
敗戦投手:高梨 裕稔(0勝1敗0S)
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◆日本ハムは、先発・加藤が4回無失点、2番手・伊藤が3回無失点の好投。対するヤクルトも、先発・小川、2番手・金久保がそれぞれ3回無失点と安定したピッチングを披露。両チームのローテーション候補が、開幕に向けて順調な調整ぶりを示した。

◆日本ハム新庄剛志監督(50)の本拠地初采配となる平日ナイターを、NHK札幌放送局が地上波で生中継する(ローカル編成のため、放送は北海道地域のみ)。同局関係者によると、日本ハムが04年に本拠地を東京から北海道へ移転してから日本ハムのオープン戦を放送するのはデーゲーム開催も含めて初めて。オープン戦とはいえ、BIGBOSSの札幌ドーム初陣に対する注目度、関心度の高さが生中継に踏み切る決め手となった。試合は午後6時開始だが、生中継は同7時からを予定。「ニュース7」の放送中はサブチャンネルで、同7時半からは同9時までメインチャンネル、同9時以降はサブチャンネルで試合終了まで放送する予定。大注目の新庄劇場~本拠地編~の初陣をNHKが超異例の態勢で全道に届ける。

◆開幕投手候補のヤクルト小川泰弘投手(31)が、無安打投球を披露した。新庄BIGBOSS率いる日本ハム打線が、ファーストストライクを振りにくる中、切って落としていった。 初回、先頭浅間を3球で空振り三振に仕留めると、万波を右飛、石井を左飛に打ち取った。2回も3者凡退に抑え、3回に三塁・村上の悪送球で出塁こそ許したが、後続を断ち3回無安打2奪三振、29球の省エネでの好投を見せた。「今日は、まずテンポ良く投げる事とストライク先行で投げていくことをテーマとしてマウンドにあがりました。日本ハム打線が積極的に打ちにきているのを頭に入れながら、抜くところは抜いて攻めるところはシッカリと攻めて投げることが出来ました。ここからしっかりと調整していきたいです」と振り返った。

◆いつか、先発オーダー、当たるかな? 日本ハム新庄剛志監督(50)が2日、昨季日本一のヤクルト相手に、本拠地・札幌ドームで初陣に臨んだ。ファイターズの一員として、16年ぶりに本拠地で「背番号1」の姿をファンに披露。この日も、日替わりの"猫の目打線"を継続。試合前には報道陣に予想オーダーの提出を求め「当たったら、すてきなプレゼントをあげます」と、不敵に笑った。試合前の札幌ドーム。全体練習を眺めていたBIGBOSSから、報道陣へ驚きの提案が飛び出した。新庄監督 皆さん、午後5時半(試合開始30分前)までに今日のオーダーを考えて、マネジャーに送ってください。当たったら、僕からすてきなプレゼントをあげます。当たらないだろうね~。1000%、当たらない。当たったら、カウンタックで。カウンタックとは、昨年11月に自身が監督就任発表後、初めてファンにあいさつした時に札幌ドームで乗り回した、超高級外車ランボルギーニのスーパーカーだ。その後「(賞品が)カウンタックかどうかは、オレが決めるけど」とトーンダウンも、不敵な笑みで番記者たちに"挑戦状"を突きつけた。「横一線」を強調するように、キャンプ中から日替わりの"猫の目打線"を組む。「『こいつに、このポジションを守らせるの? なんか面白そうじゃん』って。前の試合で使った選手は変えるというのが、ヒントかな? 同じメンバーは1人か2人」。正解のオーダーでは、外野を本職とする浅間が三塁、捕手の田宮が左翼で先発出場。3回1死から田宮が左飛を捕球すると、頭上で手をたたいて喜び、2死一塁から浅間がゴロをジャンピングスローで処理すると、ベンチから飛び出してハイタッチを求めた。ヤクルト高津監督とは、知将と呼ばれた野村克也氏という共通の師を持つ。メンバー表の交換時には、日本ハムの一員として16年ぶりに「背番号1」を札幌ドームで披露した。試合では、屋内球場のナイター開催にもかかわらず、なぜか赤いサングラスをかけて表情を隠したBIGBOSS。NHK札幌放送局が、史上初めて日本ハムのオープン戦を北海道全域で地上波生中継するなど、注目度の高さをうかがわせた。

◆春季キャンプで取り組んできた"ベリー・スモール・ベースボール"が、本拠地初采配で実った。 日本ハム新庄剛志監督(50)が本拠地初采配、ヤクルトとのオープン戦(札幌ドーム)を1-0で制した。 7回1死一塁から盗塁と犠打で好機を広げ、自身が「ペッパー師匠」と名付けた佐藤龍世内野手(25)が、右中間にポテンと落ちる適時二塁打。期待する加藤、伊藤、吉田の3投手の完封リレーもあり、OP戦では15年ぶりの1安打勝利に「計算通り。いや~、楽しかった!」と満点の好発進だ。 ヤクルトは投手陣が1点に抑えたが、走塁にミスが目立ち得点につなげられず。最後まで得点できず敗れた。

◆日本ハム新庄剛志監督(50)が本拠地初得点に跳びはねて喜んだ。無安打無得点で迎えた7回に先頭の代打・近藤健介外野手(28)の四球から2死三塁となり、BIGBOSS命名"ペッパー師匠"こと佐藤龍世内野手(25)が右中間にポトリと落ちる適時二塁打で先制。三塁側ベンチにいた新庄監督は頭上で両手をたたき、そのまま両手を挙げて体をピョンピョン跳びはねさせて笑顔。本拠地初采配となったオープン戦での初得点に大喜びした。

◆日本ハム加藤貴之投手(29)が、昨季の日本一メンバーを連ねたヤクルト打線を相手に、4回6安打無失点に抑えた。「ストライク先行で投げられたので、シングルヒットにとどめられたのが結果的に無失点につながったと思います」と淡々と振り返った。バックも好守で盛り上げた。4回に先頭の村上、サンタナに連打を浴びて無死一、二塁のピンチを背負ったが、中村のバントを一塁起用の渡辺が好ダッシュで二塁走者を三塁で封殺。続くオスナの左中間寄りの中飛で二塁走者がタッチアップするも、この回から中堅の守備についていた本職は内野の細川が、石井との中継プレーで刺しピンチを脱した。加藤は「守りに助けられました。ああいうプレーをしてもらえると助かるし、次の回も投げてたらリズム良く入れたと思う」と野手陣に感謝した。昨季は6年目で自身初の規定投球回に到達。今季も開幕からフル回転を目指す。「打たれましたけど、ストレートは走ってたのでそこはよかった。変化球の精度がまだまだなので、開幕までにしっかり修正していきたい」と次戦以降を見据えた。

◆「4番中堅」でスタメン出場した日本ハム五十幡亮汰外野手(23)が、試合中に腰の張りを訴えて4回の守備から途中交代した。どこで違和感を覚えたかは不明だが、途中交代後に札幌市内の病院へ向かって検査を受けた。検査結果の判明は3日以降となる模様。

◆日本ハム新庄剛志監督(50)が本拠地初采配。 オープン戦で昨年日本一のヤクルトと対戦し、7回に佐藤のチーム初ヒットとなる二塁打がそのまま決勝点に。 加藤、伊藤、吉田の3投手が無失点リレーで本拠地初采配を勝利で飾った。▼1-0で勝った日本ハムの安打は、7回に出た佐藤の適時二塁打だけ。オープン戦の1安打勝利は、07年3月10日広島が東出の三安だけでソフトバンクに2-1で勝って以来、15年ぶり。80年以降のオープン戦では、07年広島と今回の日本ハムしかない珍しい白星だった。ちなみに、公式戦では0安打勝利が1度、1安打勝利が37度ある。

◆ヤクルトは7安打も日本ハム外野陣の好守に阻まれ無得点で敗れた。4回1死一、二塁、オスナの深めの中飛から二走・内山壮がタッチアップを狙うも三塁でタッチアウト。7回には荒木が左安打で二塁を狙うも、好送球で刺された。守備では7回に唯一の被安打が決勝打となった。それでも高津監督は「打つ方はまだまだこれから。いろんな感覚を取り戻す作業をしてくれれば」と振り返った。

◆捕手登録の日本ハム田宮裕涼(ゆあ)がプロ初の左翼守備で好守を見せた。 試合前のシートノックに捕手で参加していた時に、場内アナウンスで「9番左翼」スタメンを知った。「本当にびっくりしました」と、緊張しながらも、3回に初めて左飛を処理して「落ち着いた」。7回には難しい体勢から二塁打を狙った打者走者を正確な送球で補殺。ロッテジュニア時代以来の左翼守備だったが、「ちょっと守れたのは自信にしたい」と振り返った。

◆BIGBOSS打順当てクイズは的中なしだった。試合前に日本ハム新庄剛志監督から報道陣へ「皆さん、午後5時半(試合開始30分前)までに今日のオーダーを考えて、マネジャーに送ってください。当たったら、カウンタックで」と超豪華景品をぶら下げて"挑戦状"。各記者が予想したが、全員外れた。試合後に「1番から、もう外れてた。でも、考えるの楽しくなかったですか? 今後もよろしくお願いします。シーズンで1回当てたらすごい」と、今後も継続する考えを示した。

◆ヤクルト金久保優斗投手が3回無安打と好投し、開幕ローテーション入りに猛アピールした。4回から登板し、9者連続凡打に打ち取る内容。早打ちの日本ハム打線に対し、直球で押し込みカウントを稼ぎ、凡打の山を築いた。練習では踏み出す足の外側に物を置き、体の開きを修正。「1戦1戦結果を残さないといけないし、集中してやっていきたい」とアピールを続ける。

◆日本ハム吉田輝星投手(21)が思わぬ副産物を手にしていた。「スライダーは、びっくりしました」。3番手で登板した8回。ヤクルト赤羽への初球でスライダーを投げて見逃しを奪い、追い込んでから再びスライダーで空振り三振。これまでの横変化から「ちょっと縦(変化)になった」という軌道に驚いた。2月の春季キャンプではスライダーを封印していた。元阪神の藤川氏に助言をもらい「スライダーは横に曲がる成分が強い球種なので真っすぐ、カーブ、フォークという縦軸のボールを投げていかないと、あの投げ方は習得できないなと思って(スライダーは)練習していなかった」。腕が今まで以上に縦振りとなった新フォームを定着させるため、あえて距離を置いていた。ただ、この日は2イニング登板予定で「1球くらいカウント取りで使って試せればいい」とスライダーを投げると、軌道や打者の反応も違った。「フォームがなじんできているのでスライダーもしっかり強く、直球と同じように投げられている」。走者を背負ってからの投球に課題こそ残したが、力強い直球を求める中で、開幕ローテ候補のひとりが新たな手応えを得た。【木下大輔】

◆春季キャンプで取り組んできた"ベリー・スモール・ベースボール"が、本拠地初采配で実った。日本ハム新庄剛志監督(50)がヤクルトとのオープン戦(札幌ドーム)を1-0で制した。7回1死一塁から盗塁と犠打で好機を広げ、自身が「ペッパー師匠」と名付けた佐藤龍世内野手(25)が、右中間にポテンと落ちる適時二塁打。期待する3投手の完封リレーもあり、OP戦では15年ぶりの1安打勝利に「計算通り。いや~、楽しかった!」と満点の好発進だ。先制の瞬間、BIGBOSSは両手を頭上に広げて、子どものようにピョンピョンと跳びはねた。7回1死一塁から盗塁とセーフティー気味の犠打で2死三塁とし、佐藤の右中間に落ちるポテン二塁打で虎の子の1点をもぎ取った。「オレ言ってたんですよ。"ペッパー師匠"が打って、点数が入るって。計算通り」とニヤリ。「いや~、楽しかった! じっとしたいけど、じっと出来ない」。機動力でチャンスメークし、1安打で勝つ。「スモール・ベースボール」の極致のような痛快勝利に、身をよじって笑った。2月に沖縄で鍛えた若手の好プレーが、うれしかった。「追い込まれた後はペッパー打法(投手方向に軽く打ち返すこと)」という教えが、浸透してきている。中でも、体現しているのが佐藤で、BIGBOSSから"ペッパー師匠"の異名を授かった。この日も、カウント2-2から軽打を心掛けて適時打。「前に飛ばしたら何かあると食らい付いた」と胸を張った。守備では4回、途中から中堅を守っていた細川がフライを捕球後、中-遊-三と流れるような連係で併殺を完成させた。7回には左翼を守ったのは小6以来という田宮が、持ち前の強肩を生かして左翼からノーステップで二塁へ送球し、同じく補殺を記録。指揮官は「キャンプからやってきた連係プレーが大きい」とご満悦で、「守りで勝つ。1安打で勝つ試合を60試合くらいやりたい。これは最高」とうなずいた。日本ハムの一員として、16年ぶりに札幌ドームで背番号1を披露したスター監督には、究極の目標がある。「ドキドキする試合がシーズン中も続けば、球場に見に行こうとなる。(安打)0本で勝ったらすごいよね。多分、できるよ。うち」。ノーヒットでの勝利に、照準を合わせた。【中島宙恵】○...BIGBOSSの本拠地初采配となる平日ナイターを、NHK札幌放送局が地上波で生中継。同局関係者によると、日本ハムが04年に本拠地を東京から北海道へ移転して以降、日本ハムのオープン戦を放送するのはデーゲーム開催も含め初めて。新庄監督は「教えてくれていたら(試合時間を)延ばしていたのに...。今後もやるんですか?」とアピールしていた。▽日本ハム細川(4回1死一、二塁で中飛を処理し、三塁を狙った二塁走者を中継プレーで刺し)「深い打球だったので、低い球で強くという意識で、良いラインに投げることができたと思います」

◆2番手で登板した日本ハム伊藤大海投手(24)は、3回を投げ1安打無失点。「三振を取る場面とそうでない場面のメリハリをつける意識を持って投げました」と振り返った。 キャンプから試しているというスローカーブも投じた。「コロナで出遅れましたけど、その期間にカーブを見直したいなと考えて、キャンプでスピードを落としても意外とコントロール出来たので、いけそうだなと思った。コロナの恩恵です」と笑った。「打者のタイミングを外して、打ち損なってもらえたら1球で済むので体力温存になる」と効果を期待している。この日は83キロのスローカーブで4番村上から空振り三振も奪った。「全力ではなく、力を抜いたボールであれだけの打者から空振りを取れたのは気持ち良かった」と笑顔で話した。今年最長の3回を危なげなく投げきり「出遅れの影響も思っていたよりなくて、順調に来ている。慎重に投げましたけど、試せることは試せたので、次につながる良い3イニングだったと思います」と納得の表情を見せた。出遅れたアクシデントさえもプラスに変えて、2年目のさらなる飛躍につなげる。

◆ヤクルトの金久保が2番手で3回を完璧に抑え、開幕ローテーション入りへ前進した。四回は万波、石井、細川を全て直球で飛球でのアウトに仕留めるなど力で押し「やってきたことの成果が出た」とうなずいた。 村上と同期入団で高校出5年目の右投手。昨季は4月14日のプロ初勝利を皮切りに1カ月で3勝したが、打球が体に当たったことをきっかけにフォームを乱し、4勝止まりだった。若手の底上げを求める高津監督は「狙われる真っすぐでファウルやフライが取れた。キャンプではいいとは言えなかったが、安心した」と褒めた。(札幌ドーム)

◆先発ローテーション入りが有力な日本ハムの加藤が4回無失点と好投した。三者凡退は二回だけだったが、変化球をうまく使って粘った。許した6安打は全て単打で「先に追い込めたというのもある」とストライク先行の投球が奏功した。 昨季、規定投球回数をクリアし6勝を挙げた。今季は新庄監督が横一線の競争をあおっており「いい投手がたくさんいるので、自分も負けないようにという気持ちで投げた」とうなずいた。(札幌ドーム)

◆日本ハムの五十幡が腰の張りを訴え、三回終了時に交代した。札幌市内の病院を受診し、検査を受けた。(札幌ドーム)

◆日本ハム・佐藤龍世内野手(24)が2日のヤクルトとのオープン戦(札幌ドーム)でチーム唯一となる安打を放ち、勝利に貢献した。 「ノーヒットからつくってくれたチャンス。何とか前に飛ばしたら何かあると、一球に食らいついて、不細工なヒットでしたけど結果的に打点つきの1本になってよかったです」 七回2死三塁で打席に入り、2―2からの5球目を中堅、右翼、二塁の間にぽとりと落とすテキサスヒットとして1点を挙げた。新庄監督が提唱する「追い込まれたらペッパー」の意識のもと、実戦で好成績を残している佐藤は、人呼んで「ペッパー師匠」。この日も2球で追い込まれながらもしぶとく適時打を放ち、「ペッパー師匠でいかせてもらいました」と笑顔を見せた。

◆開幕投手候補の小川が先発し、3回29球を投げ無安打無失点と好投。沖縄・浦添キャンプ中から握りを浅くし、球速を速くして鋭く落ちるよう改良に取り組んでいるフォークボールがさえ「抜くところは抜いて、攻めるところはしっかりと攻めて投げることができた」と満足げ。高津監督は「打者を打ち取る、チームとして勝てる投球はできたと思う」と評価した。

◆育成2年目の21歳内野手、赤羽が「9番・右翼」で先発出場し、支配下登録に向けてアピールした。三回先頭で中前打を放ち、その後は三塁も守ってフル出場。若手の奮起を促していた高津監督は「内外野を守れるすごく貴重な選手だと思います。打つほうもすごくいいアピールをしてくれている」とたたえた。

◆秋田・金足農高から入団4年目の吉田が〝プロ初セーブ〟を挙げた。1―0の八回から3番手で登板。八回は三者凡退に封じ、九回に連続四球などで2死満塁のピンチを招いた。ここで新庄監督は「吉田くん、真っすぐを打たれていいから真っすぐ、いけよ。どんどん、いきなさい」という激励を込め、マウンド上の右腕へアイコンタクト。吉田は直球で荒木を三ゴロに打ち取り、白星に貢献した。

◆開幕ローテ入りへ猛アピール!! 千葉・東海大市原望洋高卒の5年目、ヤクルト・金久保優斗投手(22)が2日、日本ハムとのオープン戦(札幌ドーム)の四回から2番手で登板し、3回をパーフェクトに抑えた。 「初球から真っすぐを投げてファウルだったり、ストライクを取れたので、最近やっていたことがいい感じでできたかなと思う」 四回は万波、石井、細川を全て直球で仕留め、五回1死からは清水をこの日最速となる147キロの真っすぐで右飛。カウント球でも決め球でも直球を使い、凡打の山を築いた。 昨季は前半戦でプロ初勝利を含む3勝を挙げたが、後半戦は1勝にとどまった。「球速以上に感じてもらえれば。僕はそういう真っすぐを投げたい」という右腕は、さらなる飛躍へ沖縄・浦添キャンプで試行錯誤。踏み出す左足が一塁側にずれて体が早く開く悪い癖を解消するため、伊藤投手コーチらの助言のもと、踏み出す左足の一塁側に障害物を置くなどして矯正し、理想の直球を取り戻した。 高津監督は「今日は、すごく良かった。真っすぐは少し戻ってきた気がしたので安心した」と評価。課題である変化球の精度を向上させ、狙うは自身初の開幕ローテ入りだ。 金久保は「一戦一戦結果を残していかないといけないので、集中して抑えていきたい」と視線を鋭くした。直球勝負で6枠の争いを勝ち抜く。(赤尾裕希)

◆日本ハムは2日、ヤクルトとのオープン戦(札幌ドーム)に1―0で勝利。新庄剛志監督(50)が、本拠地初戦白星を飾った。七回のチーム初安打で先制し逃げ切った。故野村克也さんの教えを受けたヤクルト・高津臣吾監督(53)との〝野村チルドレン〟初対決。沖縄・名護キャンプで見いだした〝新庄チルドレン〟が躍動し、昨季の日本一チームを相手に1安打で守り勝つ理想の形を見せた。 七回に適時打を放った日本ハム・佐藤龍世=札幌ドーム(撮影・三浦幸太郎) 両拳を突き上げ、くるくる回りながら飛び跳ねた。わずか1安打で勝利。新庄監督は、開口一番「楽しかった。ジッとしたいけど、ジッとできない。まさに守備で勝つ。1安打で勝つ試合を60試合くらいしたいな。もっと打て? ハハハ、でもこれは最高ですよ」と喜びを全開にした。 六回まで無安打。しかし、わずかなチャンスを逃さなかった。七回先頭の近藤が四球で出ると「(誰が小技を使えるか)見抜く時期なので」と2者連続で初球からエンドランを仕掛けた。遊ゴロで1死一塁となったが、石井が二盗でチャンスを演出し、細川の犠打で2死三塁。そして〝チルドレン〟が決めた。 新庄監督が提唱する「追い込まれたらペッパー(正面に打つトスバッティング)」でオープン戦、打率4割を誇る佐藤だ。「ペッパー師匠」の愛称よろしく、追い込まれながら中前にポトリと落とし、チーム唯一の安打で1点をもぎとった。 昨季のチーム打率・231、454得点はリーグ最下位。課題克服へ、ビッグボスが昨年11月4日の就任会見で掲げたのが「ノーヒットで点を取る」野球だった。 この日の勝利は、まさに理想の形。真骨頂は四回にも表れた。無死一、二塁でバントを一塁手の渡辺が素早く処理して三塁封殺。次打者の中飛では完璧な中継プレーで、タッチアップした二塁走者を三塁で刺した。 外野の守備位置を動かし、打者の左右に応じてバッテリーに球種を指示した指揮官。攻撃ではリードの歩幅にも注文を出し、1点を追い求めた。 試合前には「2000%当たらない。当たったら(高級スポーツカーの)カウンタックくらい、プレゼントします」と報道陣にサプライズオーダーも予告し「1番・三塁」に外野手の浅間、「9番・左翼」に捕手の田宮を起用した。その田宮は七回に好返球を見せ、零封勝ちに貢献。常識にとらわれない采配で選手起用の幅も広げた。 「(ヒット)0本で勝ったらすごいね。ノーヒットノーラン勝ち。多分つくれるよ、うち」。ビッグボスの言葉に、手応えがにじんだ。(箭内桃子) ★九回2死から守備位置変更 最後まで緻密な策を講じた。1―0の九回2死三塁、打席に内山壮を迎え、新庄監督が動いた。あと1アウトで試合終了という場面で、遊撃・石井と二塁・佐藤を入れ替える異例の指示。ビッグボスは試合後に「左打者が終わって、次は右打者。万が一盗塁をしてきたときに二塁手がベースカバーに入るから、足の速い石井君を二塁に」と意図を説明した。さらに「代えることで、そこに打球が飛んでくれって。これも確率」と笑った。

◆五回から2番手で登板した日本ハム・伊藤が〝新兵器〟を武器に3回を1安打無失点とした。1月下旬に新型コロナウイルスに感染したが、その期間に研究した球速80キロ台のスローカーブを駆使。六回には村上から三振を奪った。 「右打者にも左打者にも投げられて、その反応が見られて良かった」と好感触をつかんだ様子。ルーキーイヤーの昨季10勝を挙げた右腕が、レベルアップした姿で2年目に挑む。

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<オープン戦順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差残試合 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
DeNA
201 1.000- 15233 0.3270.670
2
ORIX
210 0.6670.5 11804 0.3052.000
2
日本ハム
210 0.6670.5 5721 0.1382.000
4
阪神
110 0.5001 10623 0.2502.650
4
ソフトバンク
110 0.5001 7921 0.2274.500
4
ロッテ
110 0.5001 4303 0.2311.590
4
楽天
110 0.5001 91200 0.2036.350
4
巨人
111 0.5001 5620 0.1982.000
9
広島
120 0.3331.5 61421 0.2584.680
9
中日
120 0.3331.5 101320 0.2753.460
9
ヤクルト
120 0.3331.5 91003 0.3062.770
12
西武
010 0.0001.5 2301 0.1943.380