ヤクルト(2対2)巨人 =クライマックスシリーズ3回戦(2021.11.12)・明治神宮野球場=
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巨人
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ヤクルト
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勝利投手:-
敗戦投手:-
  DAZN
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DAZN

◆ヤクルトが6年ぶりの日本シリーズ進出を決めた。ヤクルトは1点ビハインドで迎えた7回裏、青木の適時打で逆転に成功する。直後に同点とされるも、9回をマクガフが無失点に抑えた。一方の巨人は今ステージを通して打線が振るわず、3位からの下克上とはならなかった。

◆巨人岡本和真内野手(25)はフリー打撃を再開したが、チームの崖っぷちにも間に合わなかった。ヤクルトとのCSファイナルステージに3戦連続で出場選手登録から外れた。阪神とのファーストステージ(甲子園)から、ポストシーズンは5戦連続で欠場となる。 10月31日の東京ドーム練習でフリー打撃を回避。上半身のコンディション不良のため、以降はフリー打撃は行わず、別メニュー調整が続いていた。しかし、この日の試合前練習で約3分間、フリー打撃を再開した。 巨人打線は前日11日の第2戦で、ヤクルト投手陣の前に2安打完封負けを喫した。初戦に続いて2戦連続完封負けで、アドバンテージを含めて0勝3敗。1点も挙げられないまま、ヤクルトに日本シリーズ進出へ王手をかけられた。今季、リーグ戦で全143試合に先発出場し、本塁打&打点でリーグ2冠王の4番不在でも、勝たなければ今季は終戦となる。

◆アドバンテージを含めてて3勝とし、日本シリーズ進出に王手をかけているヤクルトのスタメンが発表された。 野手は第1、2戦と同じスタメンとなった。 初戦は2年目の奥川がプロ初完封。2戦目も先発の高橋が6回無失点と流れをつくった。勢いにのって、日本シリーズ進出を一気に決めたい。

◆崖っぷちの巨人が、奇跡の下克上へ、勝負のスタメンを発表した。第2戦で7番だった吉川を1番に、同戦で1番だった松原を8番に下げた。「2番左翼」には今季限りで現役引退を表明している亀井が座る。主砲・岡本和はポストシーズン5戦連続で出場選手登録から外れた。 チームは11日の第2戦で2安打完封負け。初戦から2戦連続の完封負けで、アドバンテージを含め0勝3敗とされた。この試合に負けか引き分けで敗退と今季の終了が決まる。窮地の巨人が勝利で望みをつなぐ。

◆CSファイナルステージ第4戦へ、巨人高木京介投手(32)が予告先発投手として発表された。今季は15試合に登板し、1勝0敗1ホールドで防御率は4・42。通算229試合の登板は全てリリーフ登板でポストシーズンでの先発経験もない。チームが第3戦に勝利し、第4戦までつなげば、プロ10年目のCSの大一番で「プロ初先発」を果たすことになる。 高木は「先発は初めてですが、中継ぎと同じ気持ちでマウンドに立ちたいと思っています。最初に投げる中継ぎという気持ち。そして、次の投手に良い形でバトンを渡せるようにしたい。とにかく気持ちと気合で抑えます」と力を込めた。

◆ヤクルトの球団マスコットつば九郎が、試合前恒例のコーナーで、日本シリーズ進出を予告(?)した。 第3戦の巨人先発は、メルセデス。「こんやのあいては だいにんきがいしゃのような めるせですです めだりすとです」と紹介。 「こちらにも きんなら ふたり ぎんでも ひとり 2020TOKYO めだりすといます!」と今年の東京五輪で金メダルを獲得した山田と村上、米代表で銀メダルを獲得したマクガフを猛プッシュ。 ヤクルトは2連勝で日本シリーズ進出に王手をかけており「どにちのちけっとを おもちのおきゃくさまには もうしわけございませんが」「こんや きんめだりすとの しょうぶづよさを みせつけてやります」と宣戦布告した。 さらに「どにちの ちけっとを おもちのかたは はらいもどしてください」と、すっかり第3戦で決めるつもりの様子。 最後には「G きんめだるの さかもとくんは しばしおやすみください」とお願い。ヤクルトの先発は原で「うちのJはらくんが こんや おきてやぶりの ぐーたっちでしめくくります」と勝利を誓った。 この日の「今日のひと言」は、いつよりもスピーディー。スケッチブックを素早くめくり、慌ててベンチ前で行われているチームの円陣に加わった。

◆日本シリーズに王手をかけているヤクルトの先発原樹理投手(28)が、アクシデントに襲われた。 0-0で迎えた2回1死、巨人6番大城にフルカウントから直球を投じたが、打球が正面へ。 出したグローブには当たらず、右手の甲あたりを打球が直撃。その場にうずくまった。駆けつけたトレーナーに腕を抱えられながら、そのままベンチ裏へ引きあげた。捕手中村も、ともに引きあげた。 治療をおこなったが、そのまま原は31球で降板。 ブルペンで、急ピッチで肩をつくった金久保優斗投手(22)が、緊急登板となった。 逆転勝ちで日本シリーズ進出を決め、試合終了後のあいさつには原も少し遅れて合流。チームメートとハイタッチをかわした。

◆亀さんのためにも-。崖っぷちの巨人ナインが、円陣の声出し役を務めた亀井善行外野手(39)のかけ声で結束を強めた。今季限りで現役引退を表明しているベテランが、この日は「2番左翼」でスタメン出場。主将坂本が「このまま終われんからね。なんとか今日、亀さんをあと4回声出しさせられるように」と亀井を輪の中心に招き入れた。 チームはアドバンテージを含めて0勝3敗。日本シリーズに進出するには4連勝しか方法はない。亀井にとっては、勝てなければ、現役最後の試合となる。「負けてもうたらおれ、終わってまうから。頼みます。俺自身も頑張るので。何とか1勝、意地見せましょう! さあいこう!」と力強く叫んだ。

◆巨人がファイナルステージ21イニング目で初得点をもぎ取った。 0ー0の3回、2回から投ゴロが直撃して降板したヤクルト原に代わって緊急登板した2番手金久保を攻め立てた。1死から、この日1番起用の吉川が四球を選ぶ。続く亀井が直球を引っ張り右前打。一塁走者の吉川もスタートを切っており、今季限りで現役引退するベテランの一打で1死一、三塁のチャンスをつくった。 キャプテンが続いた。坂本が初球外角スライダーを強振し、中犠飛で1点を先取した。チームは初戦、奥川に9回完封負け。2戦目は高橋、スアレス、清水、マクガフに完封リレーを食らい、2戦連続完封負けを喫していた。3戦目、21イニング目にして、巨人打線がようやく1点をもぎとった。

◆ヤクルトの"代打の神様"川端慎吾内野手(34)が、またも振らずにチャンスを広げた。 0-1で迎えた7回2死二塁、スアレスの代打で打席へ。カウント3-0となり、巨人バッテリーは4球目を外角に外して四球を選択した。 川端は1度も振らずに、出塁。代走に、荒木が送られた。

◆ヤクルトが、青木宣親外野手(39)の適時打で逆転に成功した。 0-1で迎えた7回2死満塁、巨人3番手中川の初球をとらえ、左前へ運んだ。2人が生還し、一気に逆転した。 ベンチでは高津監督が両手を高々と突き上げ、村上や川端、オスナ、サンタナらはグラウンドに飛び出して歓喜。ガッツポーズでベンチに戻った青木は、チームメートから手荒い祝福を受けた。「みんながつないでくれたチャンスだったのでなんとかしたかった。初球から、甘い球は迷わず打っていこうと決めていました。最高の場面で打つことができて良かったです」とコメントした。

◆巨人がヤクルトと引き分け、CSファイナルステージでの敗退が決定。今季の戦いが終了した。 序盤こそ試合を優位に進めた。3回1死一塁、今季限りで現役引退を表明している亀井が直球を右前打。1死一、三塁のチャンスを作ると続く主将坂本が初球を中犠飛。CSファイナルステージ3戦目、21イニング目にして、巨人打線がようやく1点をもぎとった。 先発メルセデスも6回1安打無失点と好投。試合を作り、1点のリードを保って終盤に突入したが、王者ヤクルト打線が、巨人のリリーフ陣に襲いかかる。7回、2番手デラロサが安打と2四球で2死満塁のピンチを招く。左打者の青木を迎えたところで左腕の中川にスイッチした。しかし、初球を左翼前にはじき返された。2点適時打で逆転を許した。 8回には2死二、三塁から広岡が遊ゴロ内野安打で同点適時打。最後は気迫のヘッドスライディングで望みをつなげた。だが、続く中島が三飛に倒れ、反撃及ばず。9回はマクガフの前に無得点。引き分けに終わり、CSファイナルステージは2連敗、1分けで、巨人の21年シーズンが幕を閉じた。 ▼巨人が日本シリーズ進出を逃した。巨人は公式戦の成績が61勝62敗20分け(勝率4割9分6厘)。勝率5割未満でCSに出場したのは延べ7チーム目だが、日本シリーズ進出は1度もない。

◆ヤクルト先発原は2回に打球が直撃し降板。2番手は金久保。巨人は3回、坂本の犠飛で1点先制。巨人先発メルセデスは無失点。 緊急登板したヤクルト金久保は3回2/3を1失点。6回は石山がマウンドに上がった。巨人はメルセデスが6回1安打無失点と好投。 ヤクルトは7回、青木の2点適時打で逆転。巨人は8回、広岡の内野安打で同点。引き分けで、ヤクルトが日本シリーズ進出。

◆ヤクルトが巨人と引き分け、6年ぶりの日本シリーズ進出を決めた。 1点を追う7回2死満塁から、青木宣親外野手(39)が巨人3番手中川の初球の直球を左前へ運び2人が生還。ベテランの一打で一気にひっくり返し、ベンチでは高津監督が両手を高々と突き上げた。 8回に5番手清水が同点とされるも、勝ち越しは許さず。2回に先発の原樹理投手(28)が打球直撃で降板するアクシデントに見舞われたが、緊急登板した2番手金久保から石山-スアレス-清水-マクガフとつないで引き分けに持ち込んだ。

◆ヤクルト奥川恭伸投手(20)が、「2021 JERA クライマックスシリーズ セ」の最優秀選手賞に輝いた。第1戦に先発し、6安打9奪三振で巨人打線を封じ、98球で完封。チームに勢いをもたらした。「みなさんの力があってのことなので、うれしいですけど、これから日本シリーズもありますので、ベストを尽くせるように頑張ります」と前を向いた。 日本シリーズでも第1戦で先発することが有力。飛躍の1年となった集大成の投球を心がける。「しっかり攻めて、自分の持ち味を発揮できるように頑張りたい」と意気込んだ。 第1戦、第2戦とお立ち台に上がった塩見はMVPを確信していた様子。マウンドに選手たちが一列に並び、最優秀選手賞に奥川の名前が呼ばれた瞬間、隣の村上とともにその場に崩れ落ちた。 ▼20歳の奥川がMVP。CSファイナルSでは07年ダルビッシュ(日本ハム)の21歳を抜き、両リーグを通じて最年少MVPとなった。

◆日本シリーズ進出を決めたヤクルトの高津臣吾監督が5回、神宮の夜空に舞った。「前回リーグ優勝したときは(横浜)スタジアムだったので、ぜひ神宮で胴上げしてもらいたいなと、念願がかないました」と喜んだ。 CSファイナルを2勝1分けで突破。「すごく難しい戦いだったんですけれども、やはり選手の強さ、成長を感じて、こうやって勝つことができて、たくさん集まっていただいたファンのみなさんの前で決められてすごく幸せな気持ちです」と話した。 この日は、先発原が打球直撃で緊急降板するアクシデントがあったが、7回に青木の逆転適時打が生まれた。「(原)樹理のアクシデントはすごく大きかったけれども、その後投げた金久保であり、リリーフの投手であり、最後ノリがおいしいところを持っていきましたけれども、川端の四球であったり、いろいろつないでつないでという野球が本当にできた今日のゲームだったと思う」と振り返った。 CSファイナルは、初戦で奥川のプロ初完封から始まった。「期待して送り込んだんですけれども、あそこまでやってくれるとは正直思っていなくて。ただ、初戦のあの投球が勢いをつけてくれた。チーム全体、投打ともに勢いをつけてくれた投球だったと思う」。3試合を振り返り「中村のことも褒めておかないといけないですね。投手はもちろん、そこをしっかりリードした我慢強い中村も非常に大きく成長したと思います」とねぎらった。 20年ぶりの日本一を目指して、日本シリーズへ臨む。「日本一になる挑戦権を得たわけですから、必ずこれを持って帰りたいと思います。必ず日本一になります。絶対大丈夫を心に秘めて、ここに集まっている神宮の皆さん、日本全国のスワローズファンのためにも全力で戦いたいと思います」と力強く誓った。

◆ヤクルトが巨人と引き分け、6年ぶりの日本シリーズ進出を決めた。 試合後、高津臣吾監督(52)はナインの手で5度、神宮の夜を舞った。インタビューで指揮官は「リーグ優勝の時は(横浜)スタジアムで、ぜひ神宮で胴上げしてもらいたいなと思っていたので、念願がかないました」と、喜びをかみしめた。 試合は1点を追う7回2死満塁から、青木宣親外野手(39)が巨人3番手中川の初球の直球を左前へ運び2人が生還。ベテランの一打でひっくり返した。 8回に5番手清水が同点とされるも、勝ち越しは許さず。2回に先発の原樹理投手(28)が打球直撃で降板するアクシデントに見舞われたが、緊急登板した2番手金久保から石山-スアレス-清水-マクガフとつないで引き分けに持ち込んだ。 高津監督は「最後はノリ(青木)がおいしいところを持っていきましたが、川端の四球だったり、いろいろつないでつないでという野球が本当にできた今日のゲームだったと思う」。日本シリーズに向け「必ず日本一になります」とファンへ力強く誓った。 第1戦は先発奥川が完封して4-0。第2戦は先発高橋が6回無失点の好投で、5-0。この日の第3戦は2-2と、黒星なしでファイナルステージを突破した。 20年ぶりの日本一を懸けた日本シリーズは20日にパ本拠地で開幕。第3戦からヤクルトのホームゲームとして行われる。今年は明治神宮大会と日程が重なるため、神宮が使用できず。東京ドームで開催される。

◆ヤクルト高津臣吾監督(52)が、記者会見で喜びを語った。 CSファイナルステージを2勝1分けと不敗で突破。6年ぶりの日本シリーズ進出を決めた。強さの要因を問われ「どこかは分からないが、最大で6連戦、同じ対戦相手で、場所、移動日がないということで、特殊な短期決戦だった。初戦を取ることが大事だと思いました。1つ取られてしまうと流れが相手に渡ってしまうと思ったので、ぜひ今日取りたかった。バッテリー中心に、要所で塩見がよく打ってくれた」とたたえた。 20日からの日本シリーズではオリックスと対戦。20年ぶりの日本一を懸けた戦いが続く。「日本一になれるチャンスがあるのは、2チームしかないので、そのチャンスはしっかりつかみたい。たくさんあるチャンスではないので、しっかりつかみたい」と繰り返し、闘志を強調した。

◆まさかの2人同時胴上げ!? ヤクルトは巨人と引き分け、CSファイナル通算2勝1分けで6年ぶりの日本シリーズ突破を決めた。 試合終了後、マウンドにナインが集まり、高津臣吾監督(52)を胴上げ。5度、神宮の夜を舞った。その輪の脇で、山崎晃大朗外野手(28)も、宙を舞った。 指揮官が大の字で高く上がる脇で、山崎が右手を挙げてガッツポーズ。喜びを全身で表現していた。

◆ヤクルトが、6年ぶりの日本シリーズ進出を決めた。「2021 JERA クライマックスシリーズ セ」のファイナルステージ第3戦に引き分け、巨人相手に2勝1分けと不敗で突破した。青木宣親外野手(39)は、7回2死満塁で2点適時打を放って貢献。ベテランが最後に大仕事を果たした。20年ぶりの日本一へ、20日開幕の日本シリーズでオリックスと対戦する。青木はベンチで最後の打者を空振り三振に打ち取ったのを確認すると、何度もガッツポーズをしながら、ゆっくりとマウンドへ向かった。10月26日、リーグ優勝を決めた際は、2位阪神が敗れるのを確認する前にベンチを"フライング飛び出し"。ナインを迎えた形だったが、今回は仲間とともに歓喜の輪に加わった。 ノリはすげぇ。1点ビハインドの7回2死満塁。代わったばかりの中川の初球、甘く入ったシュートを見逃さなかった。「みんながつないでくれたチャンスだったので、なんとかしたかった。初球から甘い球は迷わず打っていこうと決めていた。最高の場面で打つ事ができて良かった」と喜んだ。今季は日米通算2500安打を記録。ベテランの活躍に敬意を表した田口が「ノリはすげぇ」と書かれたTシャツを作成。燕党の中でも流行語となった。 それでも満足のいく成績は残せなかった。今季は打率2割5分8厘。CSファイナルステージでは、7回の打席まで9打数1安打。8打席で安打がなかった。「結果が出ないと一番ストレスを感じる。この世界はは1人1人が生き抜いていかないといけないところだから」。チームの勝利に貢献するのは大前提。だが、自身が生活をしていくために、成績を残さないといけない。大リーグで7球団に所属し、18年間プロでいるからこそ、生き抜く難しさを知る。 結果に飢え、自身の打撃を追求し続けた日々。大一番の勝負どころで結果を残し、日本シリーズ進出に貢献した。場内を一周して、ファンにあいさつをした後、満面の笑みでCSの優勝シャーレを掲げた。残る目標は、01年以来20年ぶりの日本一。20日からの日本シリーズへ向けて、まだまだ戦いは続く。【湯本勝大】

◆塩見泰隆外野手(28)が、奥川に脱帽した。 第1戦、第2戦とお立ち台に上がり、日本シリーズ進出に大きく貢献。ナインがマウンド付近に一列で並ぶ中、「2021 JERA クライマックスシリーズ セ」の最優秀選手賞が発表された。1戦、第2戦とお立ち台に上がった塩見はMVPを確信? 「(山田)哲人さんに『塩見らしいよ』と言われてあおられた」。マウンドに選手たちが一列に並び、最優秀選手賞に奥川の名前が呼ばれた瞬間、隣の村上とともにその場に崩れ落ちた。 MVPの奥川について塩見は「奥川の投球がすごすぎるというところで、僕は及ばなかった」と選出に納得していた。

◆巨人がヤクルトと引き分け、3敗1分けで1勝もできないままCSファイナルステージ敗退が決定した。 3回1死一塁、今季限りで現役引退を表明している亀井が右前打で一、三塁と好機を広げると、3番坂本が先制の中犠飛。CSファイナルステージでは、21イニング目で初めてスコアボードに「1」を刻んだ。 先発メルセデスもカーブを有効に使って6回1安打無失点と好投。7回から継投に出たが、2番手デラロサが2死満塁のピンチを招いて中川にスイッチ。だが、青木に初球を逆転の2点適時打に仕留められた。 8回に広岡が一塁ヘッドスライディングで適時内野安打をもぎとったが、勝ち越せずに、終戦を迎えた。 試合後、原辰徳監督(63)の主な一問一答は以下の通り。 -あと1本が出なかった 「そうですね。なかなかあと1本というところがね、神宮で出なかったですね」 -今季最後の試合になった 「ベストを尽くした中で、こういう結果になったというところ。何ていうか、こう頭の中がね、整理していないというかね。今のところ、選手、スタッフ、お疲れさまというところですね」 -亀井は今日が現役最後の試合になった 「かなり満身創痍(そうい)の中で今年も戦ってくれてね。今日が最後になるとは思わなかったけどね。まあ、いいヒットも打ったしね。長い間、ご苦労さまでしたということですね」 -来季に向けて 「いやいや、まだそこはね。簡単にね、口にするような部分ではなくてね、まずはお疲れさまというところでね。しっかり考えた中で伝えることの方が正しいのかなと。1年間いろんなことがありながらね、選手たちもスタッフも、よく頑張ったと。結果的には、今日終戦という形になったというところですね」

◆#ありがとう亀さん-。巨人が引き分けでファイナルステージ敗退が決定し、亀井善行外野手(39)のプロ生活が幕を閉じた。「最後までこうやって1軍にいられたこと、本当に監督、コーチに感謝しています。最後もスタメンで出させてもらって、何とかヒットも打てた。結果的には残念でしたけど、良い終わり方じゃないですけど、満足いく終わり方だったかなと思います」とかみしめた。 現役最終試合となったこの日は「2番左翼」で先発出場。3回1死一塁の第2打席には、ヤクルト金久保の直球を右前にはじき返し、一、三塁とチャンスを拡大。続く坂本の犠飛での先制点につなげた。「良い当たりではなかったんですけどね。今年こうやって芯でとらえきれなかったっていうのが、もう今年ずーっとだった。僕らしいといえば、僕らしいヒットだったのかなと思います。最後1本出て、ホッとしています」と現役最後のヒットを振り返った。 最終打席は7回2死でヤクルト・スアレスの151キロに空振り三振。直後の守備からベンチに退いた。試合後には、主将坂本の肩を抱き寄せる場面もあった。後輩たちへ「この悔しい気持ちを、このオフどうやってつなげていくか。どうやってオフを過ごすかというのはすごく大事。個人それぞれが自覚してね。自覚しなければいけない選手がたくさんいる。中堅クラスが多いですし、そこらへんが自覚を持って、チームのために、という思いでどうやって練習していくのかなと思いますけどね」とエールを送った。 試合前には円陣の声出し役を任され「負けてもうたら俺、終わってまうから。頼みます。俺自身も頑張るので。何とか1勝、意地見せましょう!さあいこう!」と呼びかけた。「みんなと1試合でも多く、野球をやりたい気持ちはやっぱりありました」。あとは後輩たちへ託す。 最後はファンに帽子をとってあいさつ。「本当ね、何だろう...。ああやってユニホームとかたくさん持ってもらって、本当に選手としてはうれしいこと。1年間良いところはなかなか見せられなかったですけど、本当に感謝しかないですね」。亀井善行が、17年間のプロ生活に別れを告げた。

◆ヤクルトは巨人と引き分け、CSファイナル通算2勝1分けで6年ぶりの日本シリーズ突破を決めた。▼ヤクルトはファイナルSのスコアが4-0、5-0、2-2で3試合の失点が2点だけ。6試合制となった08年以降のファイナルSでは13年巨人、18年広島と今年のオリックスの3失点があるが、2失点は最少失点となった。 ▼20歳の奥川がファイナルSのMVP。CSファイナルSの最年少MVPは07年ダルビッシュ(日本ハム)の21歳で、奥川がダルビッシュを抜く史上最年少。

◆高津監督が、神宮の夜空に5度舞った。「自分の力、チームの力を十分に発揮してくれた。自信とやる気を持って戦う姿は、それを見ているだけで勝てると思いました」と話した。 アクシデントにも、動じなかった。2回1死で巨人大城の強烈な当たりが、先発原の正面へ飛んだ。とっさに出したグラブには当たらず、右手を直撃。そのまま引きあげ、ベンチで腕組みをしていた指揮官が交代を告げた。 窮地を救ったのは、ロングリリーフ要員としてベンチ入りしていた4年目金久保だった。急ピッチで肩をつくり、1死一塁で受けた難所をしのいだ。3回2/3を1失点。「緊急登板でしたが、焦ることなく投げられました。打者1人1人、1球1球丁寧に投げることを心掛けて投げました。最低限の仕事はできたかなと思います」と振り返った。 高津監督は、7回の攻撃を含めて、一丸でつかんだ日本シリーズ進出をかみしめた。「(原)樹理のアクシデントはすごく大きかったけれど、その後投げた金久保やリリーフの投手。最後(青木)ノリがおいしいところを持っていきましたけれども、川端の四球であったり、いろいろつないでという野球ができた」。20年ぶりの日本一に向けて、「『絶対大丈夫』を心に秘めて、日本全国のファンのためにも全力で戦います」と力強く日本一を誓った。

◆<パ・CSファイナルステージ:オリックス3-3ロッテ>第3戦12日京セラドーム大阪 セ・リーグはヤクルトが、パ・リーグはオリックスがともに3勝1分け(アドバンテージの1勝含む)で日本シリーズ進出を決めた。 ? ▼6試合制となった08年以降のファイナルSで、引き分けでシリーズ進出が決まるのは初めてで、オリックスのように9回裏の攻撃で同点に追い付いてコールドゲームになるのも初のケースだった。また、1敗もせずに突破したのは18年広島以来6、7度目だが、3勝1分けで決まったのは今年の2チームが初めて。両リーグとも無傷で突破するのも今回が初めてとなった。 ▼CSが始まった07年以降、セ、パ同じ日に日本シリーズ出場チームが決まったのは、09年10月24日(巨人、日本ハム)19年10月13日(巨人、ソフトバンク)に次いで3度目。

◆巨人元木大介ヘッドコーチ(49)が、松原の奮起に期待した。 CSファイナルステージでは連敗で迎えたこの日、引き分けに終わり、敗退が決定。ファーストステージでは8打数3安打の松原がファイナルステージでは、11打数無安打7三振に終わった。同ヘッドコーチは「機能しなかったね。(松原)聖弥も1年間頑張ってきて、(ファーストステージの)タイガース戦もよく打って、(ファイナルステージの)スワローズ戦ではノーヒットだからね。そこで打てるかどうか。一皮二皮むけなきゃいけない」とさらなる成長を求めた。 この舞台での経験が松原を変える。「今、悔しい思いをしているだろうから、逆に来年楽しみになる」と奮起を予感している。 来季は、原監督、阿部1軍作戦コーチとともに、チームの中心として再建を任される。「もちろん、巨人軍のヘッドコーチとしてやらなきゃいけない」と引き締めた。

◆巨人坂本勇人内野手(32)が今季の終戦を受け止めた。3回、2番亀井の右前打でつくった1死一、三塁のチャンスで打席へ。初球スライダーを中犠飛で先制に成功。同ステージ3戦目、21イニング目にして初得点をもぎ取った。しかし、7回に2点を失い最終的には2ー2の同点。敗退が決定した。「完全に僕たち選手の力不足。こういう悔しさを来年のために(生かす)のはすごく大事だなと思います」と受け入れた。 15年間ともにプレーし、苦楽をともにしてきた亀井がこの試合限りで現役引退となった。試合前の円陣では「このまま終われんからね。なんとか今日、亀さんをあと4回声出しさせられるように」と呼びかけた。4連勝で日本シリーズ進出、そして日本一で送り出すことは出来なかった。「1試合でも一緒にやりたいなと思ってやってました。18歳のときからやってきた人が引退していくのはもちろん寂しい。同時にそういう世界で僕もやっているんだなと思う。厳しい世界で結果を出すことの大変さを感じた」。 王者ヤクルトに、力の差を痛感させられた。3試合で9打数1安打。初戦では1回に遊飛を捕球の際、体勢が崩れた隙を塩見に突かれ、本塁生還を許した。2戦目でも一塁への悪送球を失点につなげられた。「完全に力の差が出てしまったなと思う。11ゲーム差開いていたチーム力の差は感じました。選手個々がもう1ランク、2ランク、アップしないと同じ結果になってしまう。選手全員がそういう気持ちでオフにやるしかない」と主将として、チーム全体の底上げを求めた。いざ、来季へ-。「練習あるのみですよ。野球選手はそれだけだと思います」。練習して、成長した姿で、新たなシーズンに臨む。【小早川宗一郎】

◆負けなかった。だが、勝てなかった。巨人は8回に広岡の一塁ヘッドスライディングでつかんだ適時内野安打で追いついたものの、引き分け。3敗1分けで、3試合を残して終戦を迎えた。原辰徳監督(63)は「ベストを尽くした中でこういう結果になったというところ」と受け止めた。 思い通りにいかない1年だった。エース菅野が4度の離脱。3人の新外国人は早期帰国。井納と梶谷のFA組は不振と故障、坂本と吉川は骨折で離脱。丸は極度の不振に陥った。常に『不運』に見舞われた。だが、原監督は信念を貫いた。 「勝負は時の運。だが『時』は変えられる」 今夏、原監督が東京五輪前に侍ジャパン稲葉監督に贈った言葉だ。指揮官も自分を、チームを信じて動いた。離脱者が相次いだ6月上旬、東京ドームで試合前の練習前に神主を招き、おはらいした。全員が目を閉じ、好転を願った。 試合でも動き続けた。スタメンは4番岡本和以外は目まぐるしく変更。先発ローテも9月から中5日と中4日の間隔で、5人で担った。だが、結果的に9月以降は大失速。リーグ3連覇も逃し、風当たりも強くなった。だが、指揮官は前へ前へと思考を巡らせた。 「振り返る反省は必要。でも(過去は)引きずったところで愚痴しかない」 CSファーストステージではウィーラーの犠打、8人継投など『時』を変えようともがき、2位阪神を撃破。だが、上半身のコンディション不良でCSを欠場した岡本和の穴は大きかった。11日の第2戦では中4日で先発したエース菅野が散った。守備も乱れ、打線も沈黙。願い続けた追い風は最後まで吹かなかった。 時計の針は戻せないが、進めることはできる。来季について聞かれた原監督は「簡単に口にするような部分ではなくて、しっかり考えた中で伝えることの方が正しいのかな」と、思いはいったん胸の奥にしまった。「1年間いろんなことがありながらね、選手たちもスタッフもよく頑張った」。歩みを止めることなく、来季こそ最高の時を刻む。【浜本卓也】

◆ヤクルトが巨人と引き分け、6年ぶりの日本シリーズ進出を決めた。ヤクルトの雰囲気は、高津臣吾監督(52)が、就任後から積み上げてきたものの結集だ。19年10月の就任会見で「しっかり話し合いができる、やりやすい環境をつくるのが僕の仕事。しっかり準備できて、目の前のプレーに集中できる、打席、マウンドに集中できる環境作りを全力でやっていきたい」と明かした指針が、2年を経て実っているように見える。 CSファイナルの試合前練習にも、指揮官の思いが表れていた。全体練習よりも早くグラウンドで体を動かし、打撃練習をした選手たちは全体練習ではフリー打撃に入らない。守備や走塁、犠打など、それぞれが課題と向き合っていた。 第3戦の試合前練習では、通常は2つ設置されるホームチームのフリー打撃のケージが1つのみ。長いシーズンを戦い、さらにCSファイナルという緊張感のある舞台、日本シリーズ進出も見据えて、選手の体調に配慮してのこと。第2戦以降は試合直前のシートノックも行われなかった。 もちろん愛のムチはあるが、選手を叱責(しっせき)したコーチを高津監督がいさめたこともあると聞く。就任1年目から着々と作り上げてきた土台があるからこそ、選手たちが伸び伸びとプレーできている。それは、ヤクルトベンチの雰囲気がよく表している。【19、20年ヤクルト担当=保坂恭子】

◆#ありがとう亀さん-。巨人亀井善行外野手(39)のプロ生活が幕を閉じた。現役最終試合となったこの日は「2番左翼」で先発出場。3回1死一塁の第2打席には、ヤクルト金久保の直球を右前にはじき返し、一、三塁とチャンスを拡大。現役最終安打を放ち、続く坂本の犠飛での先制点につなげた。 現役最終打席は7回2死、ヤクルトのスアレスの151キロに空振り三振。直後の守備からベンチに退いた。試合終了後には、主将坂本の肩を抱き寄せる場面もあった。最後はファンに帽子をとってあいさつ。17年間のプロ生活に別れを告げた。 試合後に取材に応じた亀井の一問一答は以下の通り。 -残念な結果になったが、改めて 個人的にも、悔しい1年というかね。なかなかうまく体と付き合っていけなかった1年であったのは確かなので。それが理由で、こうやって引退を決意したんですけど。最後までこうやって1軍にいられたこと、本当に監督、コーチに感謝していますし。最後もスタメンで出させてもらって、何とかヒットも打てた。結果的には残念でしたけど、良い終わり方じゃないですけど、満足いく終わり方だったかなと思います。 -引退表明して、もう1回気持ちを作るのは大変な作業 そうですね。この1年ずっと悩みっぱなしでね。そういうのと格闘しながらも、悩みながら、1年やってきて。決意して、最後何とか楽しんで野球終わりたいなという気持ちで最後まで来たんですけど。なかなかこうチーム的にも、苦しいチーム状況やったんで、なかなか楽しむことはできなかったですけど。でも後悔はないし、よく17年間耐えてこられたなと思います。 -試合前の円陣でも声出しを、どういう思い 正直負ければ、こうやって最後の試合になるわけですから。みんなと1試合でも多く、野球をやりたい気持ちはやっぱりありました。後輩にそういう(悔しい思い)は託したいと思いました。 -後輩への思い やっぱり、この悔しい気持ちを、このオフどうやってつなげていくかだと思う。自分もそうだったんですけど、どうやってオフを過ごすかというのはすごく大事。ここは僕らには分からないと思うので、個人それぞれが自覚してね。自覚しなければいけない選手がたくさんいる。もう中堅クラスが多いですし、そこらへんが自覚を持って、チームのためにという思いでどうやって練習していくのかなと思いますけどね。 -試合後、原監督から言葉は ミーティングがあった時に、みんなの前で言ってもらってね。「本当におつかれさん」というのは言ってもらいました。 -最後の安打はどんな感触の1本だったか 良い当たりではなかったんですけどね。今年こうやって芯で捉えきれなかったっていうのが、もう今年ずーっとだった。僕らしいといえば、僕らしいヒットだったのかなと思います。最後1本出て、ホッとしています。 -ファンの声援が一層大きかった、ファンへ一言 本当ね、何だろう...。ああやってユニホームとかたくさん持ってもらって、本当に選手としては本当にうれしいこと。1年間良いところはなかなか見せられなかったですけど、こうやって最後まで応援してもらって、本当に感謝しかないですね。 -楽しく野球できましたか 楽しくはできなかったですね(笑い)。楽しくはなかったです。苦しかったですけど、ファンの皆さんの、後押しがあったからだと思いますね。

◆スタメンが発表され、2連敗中の巨人は打線を組み替えた。1番に吉川が入り、今季限りで現役を引退する亀井が2番に起用された。今ステージではセ覇者のヤクルトが2連勝し、1勝のアドバンテージを含めた3勝0敗で日本シリーズ進出へ王手をかけている。

◆ヤクルトの先発、原樹理投手(28)が緊急降板した。0―0の二回1死で、大城が打ち返した強烈なライナーが右手に直撃。マウンド付近で悶絶(もんぜつ)し、トレーナーに付き添われてベンチへ下がった。 治療の時間を取ったが、続投はならず2番手・金久保に交代した。勝つか引き分けで日本シリーズ進出が決まる一戦で、思わぬアクシデントがヤクルトを襲った。

◆巨人がCSファイナルステージ初得点を挙げた。0-0で迎えた三回。1死から吉川の四球、亀井の右前打で一、三塁と好機を広げ、3番・坂本が中犠飛を放ち、先制した。 第1、2戦は2試合連続で零封負け。日本シリーズ進出へ、もう後がない厳しい状況で、1番に吉川、2番には今季限りでの現役引退を表明している亀井を置いた。 打線を大幅に組み換えた打線が機能し、21イニング目で得点をマークした。

◆先発した巨人のメルセデス投手が6回1安打無失点の好投を見せた。一~三回は三者凡退。四回に3四球で2死満塁のピンチを招いたが、中村を中飛に仕留めた。六回1死一塁から山田に左前打を許したが、五回まで無安打投球を披露した。 七回の打席で代打を送られ降板。2番手のデラロサにマウンドを託した。

◆ヤクルトの金久保が緊急登板し踏ん張った。二回1死から原が打球を右手に受けて急きょリリーフし、広岡を右飛に、松原を空振り三振に仕留めた。0―0の三回1死一、三塁で坂本に犠飛を許して1点を失ったが、四、五回はピンチをしのいで後続に託した。 千葉・東海大市原望洋高からドラフト5位で入団して4年目の今季、プロ初勝利を含む4勝を挙げて躍進した。高校時代、千葉県内のライバルの木更津総合高のエースだった山下が、法大からチームにドラフト1位指名され「負けられない」と闘志を燃やす。プロの先輩として難しい役回りをこなし、いいところを見せた。

◆ヤクルトは0-1の七回、2死満塁で2番・青木が巨人3番手・中川から左前2点打を放ち、逆転した。青木選手はベンチに戻ると「シュートです。みんながつないでくれたチャンスだったのでなんとかしたかった。初球から甘い球は迷わず打っていこうと決めていました。最高の場面で打つ事ができて良かったです」とコメントした。 この日は先発の原樹理が緊急降板。二回1死で、大城が打ち返した強烈なライナーが右手に直撃。マウンド付近で悶絶(もんぜつ)し、トレーナーに付き添われてベンチへ下がった。治療の時間を取ったが、続投はならず2番手・金久保に交代した。金久保は3回?を4安打1失点。その後、石山、スアレスとつなぎ、八回から清水がマウンドに上がった。清水は巨人・広岡に適時遊撃内野安打を許し、同点に追いつかれた。ヤクルトは勝つか引き分けで日本シリーズ進出が決まる。

◆燕が無敗で突破!! リーグ王者のヤクルトが、3位から勝ち上がった巨人と引き分け、リーグ優勝による1勝のアドバンテージを加えて3勝1分とし、2015年以来6年ぶり8度目の日本シリーズ(20日開幕)進出を果たした。試合後の胴上げで、高津臣吾監督(52)は5度宙を舞った。ヤクルトは0-1の七回、2死満塁で2番・青木宣親外野手(39)が巨人3番手・中川から左前2点打を放ち、逆転。八回に追いつかれたが、引き分けた。 この日は先発の原樹理が緊急降板。二回1死で、大城が打ち返した強烈なライナーが右手に直撃。マウンド付近で悶絶(もんぜつ)し、トレーナーに付き添われてベンチへ下がった。治療の時間を取ったが、続投はならず2番手・金久保に交代した。金久保は3回?を4安打1失点。その後、石山、スアレスとつなぎ、八回から清水がマウンドに上がった。清水は、巨人・広岡に遊撃適時内野安打を許し同点に追いつかれたが、九回は守護神・マクガフが無失点で締めた。

◆・ファイナルステージ第3戦、ヤクルト2-2巨人=九回表規定により引き分け、ヤクルト3勝1分、12日、神宮)セ・リーグ3位から勝ち上がった巨人は九回の攻撃終了時で2-2と勝ち越せず、〝同点コールド〟でファイナルステージ(6試合制)で3敗1分けとなり、敗退が決まった。1点を追う八回に広岡の適時内野安打で追いついたが、九回は三者凡退で勝ち越せなかった。原辰徳監督(63)がこの試合と今季を振り返る。 ――あと1本が出ず 「そうですね。なかなかあと一本が神宮で出なかったですね」 -―三回の先制は亀井がつないだ。これが現役最終戦に 「そうですね。ベストを尽くした中でこういう結果になった。何ていうか(自分の)頭の中が整理していないというかね。今のところ、選手スタッフ、お疲れ様というところですね。(亀井は)かなり満身創痍の中で今年も戦ってくれてね。今日が最後になるとは思わなかったけどね。いいヒットも打ったしね。長い間ご苦労様でしたということですね」 ――終わったばかりですが、来季へ 「いやいや、まだそこはね。簡単に口にするような部分ではなくて、やっぱり、まだまずはお疲れ様というところ。しっかり考えた中で伝えることの方が正しいのかなと。1年間いろんなことがありながら、選手たちもスタッフもよく頑張った。結果的には今日終戦という形になったというところですね」

◆リーグ王者のヤクルトが、3位から勝ち上がった巨人と引き分け、リーグ優勝による1勝のアドバンテージを加えて3勝1分とし、2015年以来6年ぶり8度目の日本シリーズ(20日開幕)進出を果たした。ヤクルトは0-1の七回、2死満塁で2番・青木宣親外野手(39)が巨人3番手・中川から左前2点打を放ち、逆転。八回に追いつかれたが、引き分けた。試合後の高津監督のインタビューは以下の通り。 --監督おめでとうございます 「ありがとうございます」 --神宮で5回宙に舞った気持ちは 「前回リーグ優勝した時は横浜スタジアムだったんで、ぜひ神宮で胴上げしてもらいたいなと、念願かないました」 --日本シリーズ進出が決まった気持ちは 「すごく難しい戦いだったが、選手の強さ、成長を感じて、やはりこうやって勝つことができて、たくさん集まっていただいたファンの皆さんの前で決めれてすごい幸せな気分です」 --序盤アクシデントがあった中で、決めたのが青木選手というところに感動があった 「(先発の原)樹理のアクシデントはすごい大きかったが、そのあと投げた金久保であり、リリーフだったり、そして最後ノリ(青木)がおいしいとこ持って行きましたけど、川端のフォアボールだったり、つないでつないでという野球ができたゲームだったと思います」 --短期決戦振り返ると、最初の奥川のピッチングが大きかった 「期待して送り込んだんですけど、あそこ(完封勝利)までやってくれるとは正直思っていなくて、初戦でのピッチングが投打ともに勢いをつけてくれたと思ってます」 --3試合で2失点。キャッチャーの中村を含めて素晴らしい投手陣を作った 「中村のこともほめとかなきゃいけないですね(笑)。ピッチャーはもちろんですけど、そこをしっかりリードした我慢強い中村も非常に大きく成長したと思います」 --2001年高津監督が胴上げ投手になった以来、20年ぶりの日本一に向けて 「日本一になる挑戦権を得たわけですから、必ず日本一になります」 --ファイナルステージ突破の報告と日本シリーズに向けての意気込みを全国のファンに向けて 「(合言葉の)絶対大丈夫を心に秘めて、ここに集まっている神宮の皆さん、そして日本全国のスワローズファンの皆さんのためにも全力で戦いたいと思います。これからもよろしくお願いします。ありがとうございました」

◆ヤクルトの高津監督が初めて神宮球場で胴上げされた。ムードメーカーの田口が「22回いきましょう」と監督の背番号と同じ回数を提案したが、「5回で」と笑いながら拒否。リーグ優勝を決めた横浜スタジアムと同じ数だけ宙を舞ったが、本拠地では格別だったようで「たくさんのファンの前で決められてすごく幸せ。念願がかなった」と?を紅潮させた。

◆0勝3敗で第3戦を迎えた巨人は九回の攻撃終了時で2-2の〝同点コールド〟となり、CSファイナルステージの敗退が確定。今季が終了した。今季限りでの現役引退を表明していた亀井善行外野手(39)は「2番・左翼」で先発し、三回には先制点につながる右前打を放つなど、最後まで雄姿を見せた。 「最後までこうやって1軍にいれたこと、本当に監督コーチに感謝しています。最後もスタメンで出させてもらって、何とかヒットも打てた。結果的には残念でしたけど、まあ、満足いく終わり方だったかなと思います」 左股関節の故障を理由に巨人一筋17年の現役生活に終止符を打った。試合後のミーティングではナインの前で原監督にねぎらいの言葉もかけられたという。日本一で有終の美はならなかったが、悔しい思いは後輩たちに託す。 「近年短期決戦で悔しい思いをしているので、後輩に託したい。この悔しい気持ちを、(選手たちが)このオフどうやってつなげていくか。個人それぞれが自覚して。もう中堅クラスが多いですし、自覚を持って、チームのためにという思いでどうやって練習していくのかなと思います」 センスあふれる走攻守と、無類の勝負強さ、そして何度もケガからはい上がる不屈の精神を誇った背番号9は最後まで貴重な戦力であり続けた。

◆第1戦で完封したヤクルトの奥川がクライマックスシリーズ(CS)の最優秀選手(MVP)に選ばれた。20歳での受賞は2007年のダルビッシュ(日本ハム)の21歳を更新し史上最年少。表彰式で名前を呼ばれると、塩見の受賞を予想していた野手陣が〝ずっこけた〟前を笑顔で通り過ぎ、賞金100万円の目録を受け取った。 記者会見で「皆さんの力があってこそ。でも、うれしい」とはにかんだ。高津監督は「初戦でああいう投球をしてくれたのがチーム全体を勢いづけてくれた」と絶賛した。

◆0勝3敗で第3戦を迎えた巨人は2-2の〝同点コールド〟となり、CSファイナルステージの敗退が確定。今季が終了し、主将の坂本勇人内野手(32)が悔しさを語った。 「完全に力の差が出てしまった。僕たち選手の力不足。一年間通して勝ち切れなかった。11ゲーム差が開いていた力の差は感じたし、選手個々がもう1、2ランクアップしないと同じ結果になってしまう。選手全員がそういう気持ちでオフにやるしかない」 阪神とのファーストステージを2連勝で勝ち上がったが、レギュラーシーズンで11ゲーム差をつけられていたセ覇者の前に3連敗で決着。主将という立場からチームの「力不足」を指摘した。 また、15年間、チームメートとして苦楽をともにした亀井はこれが現役最後の試合となった。2番で先発し、安打も放った先輩へ「1試合でも一緒にやりたいなと思っていた。18歳のときからやってきた人が引退していくのはもちろん寂しいし、同時にそういう世界で僕もやっているんだなと思う。厳しい世界で結果を出すことの大変さを感じた」と語った。 最後に来季のリベンジに対する思いを聞かれ主将は、「もう、練習あるのみですよ。野球選手はそれだけだと思います」ときっぱり。悔しさを力に変えて出直す。

◆今季限りで引退する巨人の亀井は現役最後の試合となった。「2番・左翼」で先発し、0―0の三回1死一塁では右前打を放ち、得点につなげた。敗退した悔しさをにじませつつ「何とかヒットも打てた。満足いく終わり方だった」としみじみと語った。 故障と格闘したプロ生活だった。「後悔はない。よく17年間、耐えてこられたなと思う」と振り返り、ファンに「最後まで応援してもらって本当に感謝しかない」と語った。

◆第1戦で完封したヤクルト・奥川が「JERA MVP賞」を受賞。株式会社JERAの佐野敏弘代表取締役会長から賞金100万円が贈られた。20歳6カ月での受賞は2007年の日本ハム・ダルビッシュ有の21歳2カ月を更新する最年少記録。セレモニーで奥川の名前が呼ばれると、自身のMVPを確信していた塩見や、村上らが頭を抱えてその場に崩れ落ち、場内は笑いに包まれた。野手陣が〝ずっこけた〟前を笑顔で通り過ぎ、目録を受け取った奥川は「皆さんの力があってこそ。でも、うれしい」とはにかんだ。

◆え? 俺じゃないの? 日本シリーズ決定後のCS優勝セレモニー。「最優秀選手に輝いたのは...奥川恭伸投手です」と場内アナウンスが流れると、ヤクルト・塩見泰隆外野手(28)は隣にいた村上らとともにズッコケた。 「やっぱり奥川の投球がすごすぎるというところで、僕は全然及ばなかった。正直、半々ぐらいかなと思ったんですけど、全然違ったみたいです」 爆笑会見だった。「(山田)哲人さんから『塩見だって』と言われたので」と、その気になっていたことを明かしたが、3試合で打率・400(10打数4安打)、4打点。MVP級の活躍だった。第1戦は、一回に村上の遊飛で三塁から生還する〝神走塁〟を披露。第2戦は六回に3点三塁打を放ち、菅野をKOした。 MVPの発表で自分だと思っていたのに奥川恭伸の名が呼ばれずっこける塩見泰隆(中)。左は高津臣吾監督。右から山田哲人、村上宗隆=神宮球場(撮影・今野顕) この日も大きく貢献した。四、六回はともに先頭で四球と死球で出塁。得点には結びつかなかったが、徐々に流れを傾かせた。そして七回、2死一、二塁から貴重な四球を選び、青木の逆転打につなげた。 日本シリーズへ向けて「持ち味が積極性。どんどん攻めて塁に出て、ノリさん(青木)、クリーンアップにつないでいけたら」。ナインから愛される背番号9が、日本一の原動力となる。(赤尾裕希)

◆ヤクルト・原樹理投手(28)が12日、巨人とのファイナルステージ第3戦(神宮)の二回1死で大城のライナーを右手に受けるアクシデントで降板となった。 こぼれた打球を追えずにマウンド上でうずくまり、トレーナーに右腕をつられながらベンチへ下がると、そのまま金久保に交代。試合後、東京都内の病院で診察を受けた。後半戦に活躍した右腕が離脱となれば、日本シリーズを戦うチームには痛手となる。

◆山田が六回1死一塁からチーム初安打を左前に運んだ。これが自身のCS初安打と本来の打棒を見せることはできなかったが、ピンチの場面では積極的にマウンドに駆け寄るなど、主将としての役目を果たした。2015年のソフトバンクとの日本シリーズ第3戦では1試合3本塁打をマーク。大舞台に強い男は頂上決戦で輝きを放つ。

◆緊急事態を全員で乗り越えた!! ヤクルトは先発の原樹理投手(28)が二回、右手に打球が直撃し、降板。急遽(きゅうきょ)登板した2番手の金久保優斗投手(22)が3回?を1失点で粘ると、計6投手で2失点と執念の継投で引き分けに持ち込んだ。CSの最優秀選手(MVP)は第1戦で完封勝利を挙げた奥川恭伸投手(20)が史上最年少で受賞した。 突然の出来事に、神宮はざわめいた。二回1死。先発・原の右手に大城の強烈な打球が直撃。重要な一戦を任せられた右腕は苦痛に顔をゆがめながら、ベンチに下がった。 高津監督も「すごく大きかった」と振り返ったアクシデント。ピンチを救ったのは、高卒4年目の金久保だった。 「緊急登板でしたが、焦ることなく投げられた。一球一球、丁寧に投げることを心掛けて投げた。最低限の仕事はできたと思う」 1死一塁から広岡を右飛、松原を空振り三振に抑えて、嫌な流れを断った。三回に1点を失い、チームのCSでの連続無失点イニングは20で止まったが、3回?を4安打1失点。4日に22歳の誕生日を迎えた右腕が、全力投球で救援陣にバトンをつないだ。 負けたくない。強い気持ちを白球に乗せた。今季は4月14日のDeNA戦(神宮)でプロ初勝利を挙げるなど前半戦は一時ローテーションを任された。6月2日に出場選手登録を抹消されてからは2軍で調整。テレビに映る先輩たちの姿が刺激になった。 「樹理(原)さんや奎二(高橋)さんが投げている試合を見て、自分も投げたくなりましたし、負けたくない気持ちになりました」。反骨心が力となり、10月中旬に再昇格。CSのベンチ入りをつかむと、大事な場面でマウンドを託された。 救援陣も必死にバトンをつないだ。七回に青木の左前打で逆転。八回に清水が1点を失ったが、勝ち越しは許さなかった。最後は守護神・マクガフが三者凡退。マウンド上に歓喜の輪ができた。 高津監督は「いろいろつないでつないでという野球が今日できた」とたたえた。チーム一丸で日本一への挑戦権をつかんだ。(赤尾裕希) ★ヤクルト・2015年の日本シリーズVTR ソフトバンクと対戦し、敵地・ヤフオクドームでの第1、2戦で連敗。神宮に戻った第3戦では、山田がシリーズ史上初の1試合3打席連続本塁打を放つ大活躍で8-4で勝利。第4戦は序盤に5失点し、相手を上回る9安打を記録したが4-6の敗戦で王手をかけられた。第5戦は先発・石川が五回途中4失点と粘れず、0-5で零敗。1勝4敗で敗退した。

◆プロ野球のクライマックスシリーズ(CS)ファイナルステージ(6試合制)は12日、セ、パ両リーグとも第3戦が行われ、リーグ王者のヤクルトとオリックスが、ともにアドバンテージを含め3勝1分けで日本シリーズ進出を決めた。セのヤクルトは、巨人と2―2で九回表終了コールドで引き分け。七回に青木宣親外野手(39)が、一時は逆転となる左前2点打を放った。両軍は20日開幕の日本シリーズで、1995年以来26年ぶりに顔を合わせる。 頼もしい選手たちに背中を押され高津監督が5度、宙に舞った。ヤクルトにとって、6年前のCS突破以来となる本拠地・神宮で胴上げだ。無敗で日本シリーズ進出を決めた。 「ぜひ、神宮で胴上げしてもらいたいなと思っていた。念願かないました! 選手たちの強さ、成長を感じて勝つことができた。たくさん集まっていただいたファンの皆さんの前で決められてすごく幸せな気分です」 2001年以来20年ぶりの日本一へ、挑戦権を得た。指揮官は勝利インタビューで顔を紅潮させながら、ナインをたたえた。 2連勝で迎えた第3戦。信頼を寄せるベテランが値千金の一打を放った。五回まで巨人先発のメルセデスの前に無安打。それでも打線が相手のわずかな隙を突いた。 0―1の七回は2四球を絡めて2死満塁。球場のボルテージが最高潮に高まった。青木が集中力を研ぎ澄まし、バットを振り抜いた。ライナー性の打球は左前で弾み、2者が生還。ベンチはお祭り騒ぎとなった。 「みんながつないでくれたチャンスだったので、何とかしたかった。初球から甘い球は迷わず打っていこうと決めていました。最高の場面で打つことができて良かったです」 この一打が〝決勝点〟。2―2で引き分け、3勝1分けでCSファイナルを突破した。 米大リーグ、ロイヤルズに在籍した14年にワールドシリーズ出場を経験している青木だが、ヤクルトでは在籍12年目で初の日本シリーズ進出だ。18年にメッツから復帰し、過渡期を迎えたチームの土台を作り上げた。新人にはプロとして厳しい言葉をかけることもある。球団方針で高卒新人は2軍で経験を積むことが基本線だが「高卒だから3年目ぐらいに上がればいい、というような考えでは駄目。今年中に1軍に上がってプレーする、っていうぐらいに思わないといけない」と語る。復帰1年目に新人の村上にもはっきりと伝えた。今年、自身は最も苦しいシーズンを送った。2度も新型コロナの濃厚接触者に認定され、打撃の状態が上がらなかった。「前半は本当にからっきし駄目。動きまくって、きっかけを探して...」ともがきにもがいた。CSファイナルからは、バットも替えた。積み上げた技術で苦境を打開した。39歳のベテランに導かれ、6年ぶりの日本シリーズだ。オリックスと頂上決戦で顔を合わすのは1995年以来、26年ぶり。当時守護神で胴上げ投手となった高津監督は「日本一になれるチャンスがあるのは2チームしかない。そのチャンスをしっかりつかみたい」と必勝を誓った。ベテラン、中堅、若手が一丸となり、最後の山を登る。(横山尚杜)★青木と優勝 米大リーグでプレーした2012―17年で優勝経験は1度。ロイヤルズに在籍した14年、ア・リーグ中地区で2位だったが、ワイルドカード(WC)でポストシーズンに進出した。WCゲームから地区シリーズ、リーグ優勝決定シリーズに「2番・右翼」ですべて先発し、8連勝で自身初のリーグ制覇。ジャイアンツとのワールドシリーズは、2勝3敗で迎えた第6戦にシリーズ初安打となる適時打を放ち、10-0の大勝に貢献。第7戦は「2番・右翼」でフル出場したが、無安打でチームは2-3で惜敗し、世界一を逃した。

◆笛吹けど踊らず...の巨人。笛吹けば踊るヤクルト。それが、今シリーズで両チームに当てはまる表現だよ。 巨人は3戦で2得点。これではまず野球にならない。しかも、接戦に持ち込んだと思ったら、リリーフ陣が四球を奮発して、手痛い失点を招いた。さすがの原監督=写真=も、打つ手がなかったのではないかな。 そこへいくとヤクルトは、オーソドックスな野球ができていた。バントで送るべきところは送り、つなげるところはつなげる。投手陣にしても、イニングの先頭打者をほとんど抑えていた。 基本的な実力差があるだけに、ヤクルトがしっかりした野球さえやっていれば、監督采配頼みの巨人にも限界があった、ということだよ。 さて、日本シリーズだ。ヤクルトには早めに助言しておこう。 投手陣は整ってきたとはいえ、打線、特にクリーンアップは決して好調とはいえない。オリックス相手となると、そうは簡単に勝てない。 なにより、ペナントレースでもCSでも、下してきた相手は、それほど骨のあるチームではなかった。地力がアップしないまま、日本シリーズへ向かうことになる。 これはセ・リーグの毎年の課題。またパの天下か...などといわれないよう、ふんどしを締め直してもらいたいね。(本紙専属評論家)

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