日本ハム(☆1対0★)西武 =リーグ戦25回戦(2021.10.26)・札幌ドーム=
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西武
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日本ハム
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勝利投手:杉浦 稔大(3勝3敗27S)
敗戦投手:武隈 祥太(0勝2敗0S)
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◆日本ハムは0-0で迎えた9回裏、1死満塁で代打・松本剛が押し出し四球を選び、サヨナラ勝利を収めた。投げては、先発・上沢が8回途中2安打無失点の力投。その後は2投手の継投で無失点に抑えた。なお、引退試合を迎えた谷口は、7回に代打で登場。ヒットを放ち、有終の美を飾った。

◆日本ハムの野村佑希内野手(21)は現在99安打。高卒3年目までにシーズン100安打以上は今季の小園(広島)や紅林(オリックス)がいるが、日本ハムでは96年金子誠以来になる。札幌ドーム最終戦で節目の1本が出るか。

◆西武与座海人投手(26)がシーズン最終戦で好投を見せた。 日本ハム上沢との投げ合いで、1歩も譲らずに無失点投球を続けた。尻上がりに調子を上げ、6回にはクリーンアップを3者凡退。札幌ドームでは前回登板(10月1日)でも5回無失点と好投しており「そのままいいイメージを持って試合に入っていければと思います」と話していた通り、スコアボードにゼロを刻み、6回無失点でマウンドを降りた。

◆先発は日本ハム上沢、西武与座。3回まで上沢は1安打無失点。与座は2安打無失点とともに上々の立ち上がりを見せる。 上沢は6回まで2安打に抑え三塁を踏ませない好投。与座は5安打を浴びるも要所を締めて無失点。0-0のまま終盤戦へ。 上沢は8回途中2安打無失点。2番手宮西は14年連続50試合登板を達成。日本ハムは9回、押し出し四球でサヨナラ勝ちした。西武武隈は2敗目。

◆西武は今季最終戦を押し出し四球によるサヨナラ負けで落とした。 若手中心の打線は2安打と沈黙。今季13度目の無得点負けで幕を閉じ、辻発彦監督(63)は「今シーズンを象徴するような、最後は悔しい負けになりました」。2試合残す6位日本ハムとゲーム差なしとなり、79年以来42年ぶり最下位の可能性を残した。

◆日本ハム宮西尚生投手(36)が、入団から14年連続で50試合登板を達成した。 0-0の8回2死走者なし。マウンドで待っていた栗山監督から「長い間投げてくれて、ありがとう」と声を掛けられ、ボールを受け取った。危なげなく3球で投ゴロに仕留めると、静かに左拳を握った。続けて「あんなにウルウルした目で言われたら、こっちも感極まった」と涙を拭った。 今季限りで退任する栗山監督への"逆サプライズ"だった。登場曲を長く愛用してきたLADY BiRD feat.ソンイ「Sweet Song」から、さだまさし「道化師のソネット」に変更。前回登板の翌日、栗山監督が宮西にボールを手渡したいという思いを伝え聞いた。指揮官が好きな、さだまさしを2、3日聞き続け「監督にリンクする」と選び抜いた。 波乱に満ちたシーズン幕開けだった。ヒザ痛の影響もあり、極度の不振から逆転を許すシーンが目立った。前半戦には主戦場としていた「勝利の方程式」から外れる屈辱を味わった。「何をやっても悪循環。この14年で相当苦労した」。記録が途絶えることも仕方がないと、腹をくくった。「9、10月には打たれる気がしない」まで本来のパフォーマンスを取り戻した。 「絶対に目指したい」と掲げていた岩瀬仁紀が持つ15年連続へ、王手をかけた。最終戦セレモニー後には、今度は栗山監督へ偉業達成の証しであるボールを手渡した。「感謝を込めて、来年50試合登板して、今年の50試合が意味があったなと思えるようにしたい」。涙を越えて、偉大な境地へと歩き出した。【田中彩友美】

◆日本ハム上沢直之投手(27)が7回2/3を2安打無失点と好投。「同期入団の栗山監督に10年間の成長した姿を見せたかった」と今季限りで退任する指揮官へ恩返しの快投を見せた。 「これまでのキャリアで1番の投球ができました」と喜んだ。打線は8回まで沈黙したが、9回1死満塁から松本剛が押し出し四球を選びサヨナラ勝ち。本拠地最終戦を白星で飾った。

◆日本ハム代打松本剛外野手(28)が気迫で白星を呼び込んだ。 9回1死満塁から押し出し四球を選びサヨナラ勝ち。「監督最後のホーム戦を何としても勝利で終わりたかった。気持ちでもぎとりました」と執念を実らせた。本拠地最終戦で指揮官へ恩返しの白星を贈った。

◆今季限りで退任する日本ハム栗山英樹監督(60)が26日、本拠地の札幌ドームで最後のタクトを振った。 「10年間ありがとう」。スタンドで数々の応援ボードが揺れ、背番号80との別れを惜しんだ。今季最後の西武戦は、緊迫した投手戦の末、9回1死満塁から"同期入団"の松本剛外野手(28)が押し出し四球を選んで、今季4度目のサヨナラ勝ち。指揮官の花道を飾った。「『ほな、さいなら』と言おうと思っていたのに...」。そう心に決めていたのに、試合後の退任セレモニーで大型ビジョンに10年間の軌跡が流れると、もう涙をこらえられなかった。"二刀流"を目指して二人三脚で歩んだエンゼルス大谷からのメッセージ動画。「あまり長くなると、監督が泣いちゃうので、この辺にしておこうと思います」と少し寂しそうに笑った愛弟子の姿に、涙腺を刺激された。 栗山監督 監督をやっていて良かったのかと、自問自答した時もあった。最後だけは、誇りを持って、このユニホームを脱げる。 ホームユニホーム姿は、この日が最後。選手たちの手で10度、宙を舞った。 本拠地でのラスト采配は、ドラマチックな展開となった。0-0の投手戦。9回1死満塁から"同期入団"の代打松本剛が、押し出し四球を選んでサヨナラ勝ち。この日、キツネらに見送られながら出勤した指揮官は「偶然じゃない。自分が愛した動物たちが、最後に『お疲れさん』って出て来てくれたんだ」と勝利の予感はあった。「野球の神様」に見守られたような展開で、最後はこの日、14年連続50試合登板を達成した中継ぎエース宮西から、記念球を手渡された。 オープン戦も含めて、今日が658試合目の札幌ドーム。10年間、通った愛着のある監督室は、宝物が詰まっていた。エンゼルス大谷をはじめ数々の選手たちからもらった記念球など、すでにほとんど私物を自宅へ持ち帰り、残すのは、壁に貼られた10年分のスケジュール表など数点だけ。きっちりと勝敗などを記入しているその表を見るだけで、思い出が胸にあふれた。 選手に寄り添った監督生活も、2試合を残すのみとなった。「入団して接した192人の選手たち。活躍をしているような選手は別にして、何とかしてやれなかったと思う選手たちが、いっぱいいる。そのことを忘れずに、これから頑張って行かないといけない」。監督業を終えた後は、道内各地への"お礼行脚"を企画している模様。「新しい形になって、強いチームになってくれると信じている」と、祈った。【中島宙恵】 ▽日本ハム宮西(8回2死走者なしで登板し、プロ入りから14年連続で50試合登板達成)「ホッとした。(今季)前半は何をやっても悪循環で、この14年間で相当苦労した」

◆試合後、10年間チームを率いた日本ハム栗山英樹監督(60)の退任セレモニーが行われ、OBで米大リーグ、エンゼルスの大谷翔平投手(27)からメッセージ動画が届いた。メッセージの全文は以下の通り。 「僕が(日本ハムに)入団した時から、本当に周りにも栗山監督もいろいろなことを言われたと思いますし、本当にご迷惑をおかけしたんですけど、今こうして、周りの人々に少しずつ(二刀流を)受けて入れてもらえているのも、栗山監督がいてくれたからです。 本当に10年間、いろいろなプレッシャーと戦ってきたと思うので、これから先は少し肩の荷を降ろして、暇が出来たら、アメリカにでも、ぜひ遊びに来て欲しいなと思います。 あまり長くなると監督が泣いちゃうかもしれないので、この辺にしたいなと思います。本当に10年間、お疲れさまでした。そして、お世話になりました」

◆日本ハムは試合後のセレモニーで選手会長の近藤健介外野手(28)がファンにあいさつした。 今季は上位争いに絡めないまま終わり「大変な状況下の中で声援をいただいたにも関わらず、このような結果で申し訳ありません」と深々と頭を下げた。それでも来季に向けて「栗山野球を継承して、生まれ変わったファイターズを見せられるように頑張ります」と力強く締めくくった。

◆今季限りで引退する日本ハム谷口雄也外野手が涙を浮かべながらバットを振り抜いた。 0-0の7回2死から中島の代打で登場。初球の外角直球をはじき返すと鋭い打球が左前で弾んだ。「追い求めてきた逆方向への打撃を最後に表現できた」と通算140本目の安打を喜んだ。ベンチに戻ると同期入団の西川と笑顔で抱擁。「一番いい形で終われてよかったです」と有終の美を飾り、11年の現役生活に別れを告げた。

◆西武の与座は緩急をつけ、丁寧に投げ込み6回5安打無失点だった。白星こそ付かなかったが来季に向け好アピールし「いい形で試合に入っていけた。無失点で抑えることができたので、最低限の仕事はこなせたと思う」と話した。 課題としていたセットポジションからの投球も落ち着いていた。二回1死一、二塁では渡辺を外角の変化球で引っ掛けさせ遊ゴロ併殺打に仕留めた。「打者のタイミングをずらして気持ち良く打たせることなく自分の持ち味を生かし、しっかり抑えたい」と話していた通りの投球だった。

◆25日に今季限りでの現役引退を発表した日本ハム・谷口雄也外野手(29)が、現役最後の打席で自らに花を添えた。 0-0の七回2死の場面で代打で出場。西武2番手・森脇の初球、真っすぐを見事左前にはじき返した。一塁ベース上で涙を浮かべる谷口の表情が球場スクリーンに映し出されると、スタンドから温かい拍手が送られた。 谷口は2011年に愛知・愛工大名電高からドラフト5位で日本ハム入団。11年間の現役生活にピリオドを打った。「よかった、という一言に尽きます。緊迫した場面で出してもらって、なるべくひと振りで決めたいと思っていました。僕の特徴、ずっと追い求めてきた逆方向への打撃を最後に表現できてよかったです」と振り返った。

◆日本ハムがサヨナラ勝ちした。0―0の九回に四球などで1死満塁の好機をつくり、代打松本剛が押し出し四球を選んで試合を決めた。上沢が八回途中まで投げ、3番手の杉浦が3勝目。今季最終戦の西武は打線が2安打と沈黙した。

◆日本ハムの宮西が0―0の八回2死で登板し、新人だった2008年から14年連続で50試合登板を果たした。マウンドまで来た栗山監督からボールを受け取り、タイミングを外して岸を投ゴロに打ち取った。「ほっとした。チームと監督に感謝したい」と汗を拭った。 今季の開幕当初は打ち込まれる試合が目立ったが、中盤からは本調子を取り戻して節目の数字に到達。尊敬する岩瀬(中日)が記録した15年連続にあと1年と迫った。「今年の達成に意味があったんだと思えるように、来年も絶対やりたい」と意気込んだ。

◆西武・居郷肇球団社長(65)が試合後に取材に応じ、辻発彦監督(62)に来季の監督続投を要請し、受諾されたと発表した。単年での契約を予定している。 「来季も辻監督に采配をふるってもらうようお願いして、先ほど『お受けしました』と受諾の旨の言葉をいただいたことを、ここで皆さまにご連絡申し上げます。ぜひ監督には悔しさをばねに来シーズン雪辱を果たしてもらいたいとお話をしました」 今季はすでに5位以下が確定しているが、居郷社長は、それまで3年連続でBクラスだったチームを立て直し、就任1年目の2017年から4年連続でAクラス(優勝2度)に導いた手腕を評価したと語った。 居郷社長に続き、取材に応じた辻監督は「今年、この成績で終わったことは本当に悔しかった」と今季を振り返り、来年に向けて「悔しさを全てぶつけます」と巻き返しを誓った。

◆西武はサヨナラ負けを喫し、最下位日本ハムにゲーム差なしに迫られて今季を終えた。投手陣の与四球数は12球団ワースト。九回は押し出し四球で試合が決まり、辻監督は「今シーズンを象徴するような悔しい負けになった」と言葉を絞り出した。 打線は上沢に手も足も出なかった。先頭打者が安打で出塁した六回は犠打で1死二塁としたが、ブランドンが投ゴロ、山野辺が右飛に倒れた。辻監督は「あれだけのいい球を投げられたら、なかなか打てるものではない」と脱帽した。

◆今季限りで退任する日本ハム・栗山英樹監督(60)は本拠地最終戦をサヨナラ勝ちで飾り、「いろんな選手との思い出がいっぱいある。誇りを持って、このユニホームを脱げる」と感謝の言葉を口にした。 試合後に行われたセレモニーでは10年間の監督生活を振り返る映像が流れ、二刀流に育て上げた大谷(エンゼルス)からもメッセージが届いた。「これから皆さんとともにこのチームを応援していきます」とファンにあいさつし、最後はナインの手で胴上げされた。 3年連続Bクラスのチームは来季の新体制に向けて準備を進めており、次期監督は日米4球団でプレーしたOBの新庄剛志氏(49)が有力となっている。ゼネラルマネジャーには前日本代表監督でOBの稲葉篤紀氏(49)が就任予定で、近日中にも正式発表される見込みだ。(石井孝尚)

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<パ・リーグ順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差残試合 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(-)
ORIX
705518 0.560
(-)
-
(-)
0551
(-)
500
(-)
133
(-)
50
(-)
0.247
(-)
3.310
(-)
2
(-)
ロッテ
675419 0.554
(-)
0
(-)
3580
(-)
558
(-)
125
(-)
105
(-)
0.241
(-)
3.670
(-)
3
(-)
楽天
656215 0.512
(-)
5
(-)
1530
(-)
506
(-)
108
(-)
45
(-)
0.243
(-)
3.420
(-)
4
(-)
ソフトバンク
606221 0.492
(-)
7.5
(-)
0564
(-)
493
(-)
132
(-)
92
(-)
0.247
(-)
3.250
(-)
5
(-)
西武
557018 0.440
(↓0.004)
14
(↓0.5)
0521
(-)
589
(+1)
112
(-)
84
(-)
0.239
(↓0.001)
3.940
(↑0.02)
6
(-)
日本ハム
536820 0.438
(↑0.005)
14
(↑0.5)
2444
(+1)
512
(-)
75
(-)
76
(-)
0.231
(-)
3.350
(↑0.03)