巨人(☆11対1★)ヤクルト =リーグ戦24回戦(2021.10.23)・東京ドーム=
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ヤクルト
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巨人
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勝利投手:菅野 智之(6勝7敗0S)
敗戦投手:石川 雅規(4勝5敗0S)

本塁打
【巨人】丸 佳浩(22号・1回裏3ラン),丸 佳浩(23号・6回裏ソロ)

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◆巨人は初回、丸の3ランなどで4点を先制する。その後7-1となって迎えた7回裏には松原の適時打などで4点を挙げ、試合を決めた。投げては、先発・菅野が今季6勝目。敗れたヤクルトは、投打ともに振るわなかった。なお、引退試合を迎えた巨人・亀井は、5回に代打で勇姿を見せた。

◆今季限りでの現役引退を表明した亀井善行外野手(39)はスタメンを外れ、代打の切り札でベンチに控える。丸佳浩、岡本和真、ウィーラーがクリーンアップを形成。6番には中田翔が入った。

◆今季限りで現役引退を表明した亀井善行外野手(39)が、試合前の円陣での声出し役を務めた。亀井は真剣な表情で、目の前の仲間たちに語りかけた。 「サインの確認をしっかりやっていきましょう。残り試合少ないので、とにかく思い切って、全力プレー、ファンの皆さんに見せていきましょう。それだけでいいと思います。思い切っていきましょう。さあ、いこう!」 声出しが終わると、ナインからは威勢のいい声が上がった。亀井は左ふくらはぎの打撲による離脱から復帰し、この日に再登録されてベンチ入り。シートノックでは右翼の守備についた際、スタンドから大きな拍手が起こった。 試合後には引退セレモニーが実施される。

◆巨人が「丸ポーズ」で1つになった。 1回無死一、三塁、丸佳浩外野手(32)が先制の22号3ラン。ベンチ前では原辰徳監督を筆頭にチーム全員が「丸ポーズ」で迎える中、丸も歓喜の「丸ポーズ」を披露。走者だった松原聖弥、坂本勇人も「丸ポーズ」でベンチに引き揚げた。 勝てばCS進出が決まる一戦で、ベンチのムードは最高潮に盛り上がった。 丸は「打ったのはチェンジアップです。何とか先制したかったので良かったです! 亀井さんありがとう!」と左袖の記念のロゴワッペンを押さえながら、コメントした。

◆ヤクルト石川雅規投手(41)が、自己最短となる1/3回4安打4失点で降板した。 今季16度目の先発登板をしたが、1番松原、2番坂本に連打を浴び、無死一、三塁のピンチを招いた。3番丸に3ランを放たれ、先制を許した。その後も制球が定まらず、1死二、三塁から7番大城に初球で死球を与えて降板。2番手大西が8番広岡に右前適時打を浴び、失点が4となった。 20年目の石川の最短KOは04年9月11日巨人戦(東京ドーム)での2/3回7失点。同じ球場、同じ相手で、17年ぶりにワースト記録を更新してしまった。

◆巨人岡本和真内野手(25)が、三塁塁審と激突し、一瞬ヒヤリとさせたが、プレーを続行した。 4点リードの4回1死二塁、三塁線へのゴロを追い掛け、ボールが抜けた後に三塁塁審の脇腹に頭がぶつかって、転倒した。 ベンチからトレーナーが駆け寄ったが、心配するトレーナーの肩をモミモミしながら、「大丈夫です」と笑顔で繰り返した。

◆今季限りで現役引退を表明した亀井善行外野手(39)が、SNS上でも注目度の高さをうかがわせた。 この日は、東京ドームで行われたヤクルト戦後に引退のセレモニーが実施される予定で、ツイッターでは「東京ドーム」がトレンド入り。「亀井さん」、「ウィーラー」も同じくトレンド入りし、巨人や亀井関連のトピックが大きな注目を集めた。

◆今季限りで現役引退を表明した巨人亀井善行外野手(39)が、5点リードの5回1死満塁から代打で出場した。 「代打亀井」がコールされ、大きな拍手が送られる中、ベンチ裏から登場し、次打者席の菅野と抱き合って、打席に向かった。 ヤクルトベンチが今野から左腕の田口へとスイッチすると、元チームメート対決にスタンドも盛り上がったが、三ゴロに倒れた。

◆今季限りで現役引退を表明した巨人亀井善行外野手(39)が、「イチロースタイル」の演出で交代を告げられ、ベンチに引き揚げた。 5点リードの5回1死満塁から菅野の代打で出場。三ゴロに凡退した後、1度は「9番右翼」で守備についたが、原監督が球審に交代を告げ、坂本らナインと抱擁した後、大きな拍手が送られる中、涙を流しながらベンチに戻った。 19年に現役を引退したマリナーズ・イチローも現役ラストゲームのアスレチックス戦で右翼の守備についた後、交代を告げられ、チームメートと抱擁。感動のシーンとして、ファンに刻まれた。

◆今季限りでの現役引退を表明した巨人亀井善行外野手(39)が、あこがれの「イチロースタイル」の演出で現役生活のラストを飾った。5点リードの5回1死満塁から代打で出場した。大拍手の中、元チームメートの対決に臨んだが三ゴロに倒れた。 6回表、一度はそのまま右翼の守備についたが、原辰徳監督がベンチから登場し、球審に交代を告げた。亀井は涙を流しながら、坂本勇人内野手らナインと抱擁しながら一塁側ベンチに歩き出し、ヤクルトベンチにも一礼。一塁側ベンチ前でも仲間に出迎えられ、最後は原監督と抱き合った。 ? 【2019年3月21日マリナーズ-アスレチックス=東京ドーム】 日米通算4367安打(日本1278、米国3089)のマリナーズ・イチロー外野手(45)が、アスレチックスとの開幕第2戦(東京ドーム)後、引退を発表した。50歳まで現役続行を希望していたが、日米通算28年目の公式戦は2試合6打席で無安打に終わった。8回、右翼守備に就いた時点で交代。右翼の守備位置にまで足を運んだイチローは球場全体からの拍手に送られ、ゆっくり三塁側ベンチへ下がった。ナインと次々にハグ。先発の菊池には「頑張れ」と言った。オリックス時代、憧れ続けたケン・グリフィーJr氏ともしっかり抱き合った。

◆今季限りで現役引退を表明した巨人亀井善行外野手(39)が、代打で凡退した後、バットをじっと見つめるシーンがファンの胸を熱くさせた。 亀井は道具を大事にする選手で知られ、試合用のグラブは15年間使用を続ける。「また助けてくださいと思いを込めて」と1打席ごとにバットをタオルで磨くのは亀井の流儀だった。 この日は、ボールが当たった場所をじっと見つめた後、おでこにポンッとバットをぶつけ、静かにバットを片付けた。

◆巨人丸佳浩外野手(32)が、「ARIGATO!KAMEI」の思いを2発に込めた。 1回無死一、三塁、ヤクルト石川から先制の22号3ラン。6回には元チームメートの田口からソロ本塁打を放った。 2発ともにベンチ前で「丸ポーズ」を決めた後、ユニホームの左袖にある記念ロゴのワッペンをカメラに向け、引退する亀井への熱い思いを示した。 この日は2、5回に二塁打を放ち、4安打の固め打ちで打線をけん引した。

◆巨人がクライマックスシリーズ(CS)進出を自力で決めた。 本拠地最終戦で、首位ヤクルトに完勝。丸佳浩外野手が初回の先制3ランを含む2本塁打。打線は5回、6回、7回と着実に中押しを決め、9月22日広島戦以来の2ケタ得点をマーク。先発のエース菅野智之投手は5回1失点で、今季6勝目を挙げた。 今季限りでの現役引退を表明した亀井善行外野手(39)が負傷明けで1軍合流した節目の一戦で投打がかみ合い、残り2試合にして「下克上日本一」への挑戦権を手にした。

◆亀さんのために-。巨人が、ヤクルト戦の試合後に実施される亀井善行外野手(39)の引退セレモニーを飾るべく、打線が大爆発した。 1回に丸が先制の22号3ランを放ち、5回にも2点を追加。6回には丸が23号ソロを放ち、7回にも松原の2点適時打と押し出し四球で4点を加えた。 9月22日の広島戦以来となる2ケタ得点で、「ARIGATO!KAMEI」の思いを込めた。

◆巨人は1回、丸の22号3ランと広岡の適時打で4点を先制。ヤクルト先発の石川はプロ20年目で最短の1/3回4失点でKOされた。 ヤクルトは4回、サンタナが適時二塁打。巨人は5回、連続押し出し四死球で2得点。6回に丸がこの日2本目の23号ソロで加点。 巨人は2連勝で、クライマックスシリーズ進出を決めた。先発菅野は5回1失点で6勝目。ヤクルトは2ケタ失点で3連敗。石川5敗目。

◆亀さんのために-。巨人が、ヤクルト戦の試合後に実施される亀井善行外野手(39)の引退セレモニーを飾るべく、打線が大爆発した。 1回に丸が先制の22号3ランを放ち、5回にも2点を追加。6回には丸が23号ソロを放ち、7回にも松原の2点適時打と押し出し四球で4点を加えた。9月22日の広島戦以来となる2ケタ得点で、「ARIGATO!KAMEI」の思いを込めた。

◆巨人鍵谷陽平投手(31)が、10点リードの9回に登板し、無失点で締めた。 試合後に中大の先輩の亀井善行外野手(39)の引退セレモニーが行われる予定で、最高の形で勝利を飾った。 ウイニングボールは、今季限りで引退する亀井に渡され、大事に握り締められた。

◆今季限りで現役引退を表明した亀井善行外野手(39)が、サヨナラホームラン風の演出後に、ホームベース付近で胴上げされた。 ファンへの感謝の思いを込めた場内1周後、ナインがホームベース付近で待ち受け、亀井が三塁方向からゆっくりと仲間が待ち構えるホームに進み、ホームベースを踏んだ後、9回胴上げされた。 交代時には、「イチロースタイル」の演出で右翼の守備からベンチに引き揚げたが、最後まで素晴らしい演出だった。

◆ヤクルト石川雅規投手(41)がアウト1つしか取れずにKOされた。 先頭から連打で無死一、三塁とされ、巨人丸に3ランを被弾。その後も四死球を与えるなど制球が定まらず、1回1死満塁でベンチに下がった。04年巨人戦での2/3回7失点を上回り、20年目で自己最短となる1/3回4失点で5敗目。高津監督も「長い付き合いで、ここまで悪いのは初めて見た」。交代を告げられたベテランはドームの天井をにらみ、唇をかんだ。

◆今季限りで現役引退を表明した巨人亀井善行外野手(39)が、「イチロースタイル」の演出で交代を告げられ、ベンチに引き揚げた。 5点リードの5回1死満塁から菅野の代打で出場。三ゴロに凡退した後、1度は「9番右翼」で守備についたが、原監督が球審に交代を告げ、坂本らナインと抱擁した後、大きな拍手が送られる中、涙を流しながらベンチに戻った。

◆今季限りで現役引退を表明した亀井善行外野手(39)が、涙のあいさつでファンを感動させた。引退セレモニーを用意してくれた球団関係者、スタンドで見守るファンへ感謝を伝えた後、言葉を絞りしだした。 「背番号9、今シーズン限りで引退します」 言葉を続け、ベンチ前に並んだ首脳陣、チームメートに向け「原監督をはじめ、コーチのみなさん、チームメート、スタッフのみなさま、ともに戦えたことを感謝します。本当にありがとうございました」と感謝した。 「17年間でリーグ優勝、日本一、たくさんの経験をさせていただきました。ケガ、不振、何度も味わいました。全て、経験してきたつもりです。こんなにたくさんの経験ができたのも、チームスタッフのみさなんの支えがあったからです。みなさんがいなければ、ここには立っていないですし、1人では戦ってこれなかったです。全てのチームスタッフのみなさんに感謝します」と頭を下げた。

◆今季限りで現役引退を表明した亀井善行外野手(39)が、引退セレモニーのあいさつで涙と笑いの"緩急"をつけた。 「最後になりますが...」と話し始めると、涙が止まらず。「すみません」と気持ちを落ち着けると「心技体、そろわないとこのプロの世界では通用しないと身に染みて、感じました。若い選手たちには心技体、全てにおいて、強い選手になってほしいなと願っています」と若手にメッセージを送った。 「尚輝(吉川)、ポジティブに頑張れよ。聖弥(松原)、あんたは天才だから、もうちょっとだけ、頭を使っていけよ」とユーモアを交えると、スタンドから笑いが起こった。 大事なオチには「きっしゃん(岸田)、お疲れ」と名前を挙げながら、特にコメントせずにスルーし、また爆笑を誘った。 「勇人、後は任した。3000本を目標にして、頑張ってくださいファンのみなさま、本当に本当に温かいご声援ありがとうございました。内海、ありがとね。本当に17年間ありがとうございました」とあいさつを締めた。

◆今季限りで現役引退を表明した亀井善行外野手(39)が、試合後の引退セレモニーで愛する家族に感謝を伝えた。 「両親、妻、子どもたち、不安ばかりかけて、本当に申し訳なかったです。もう、プレーする姿は見せられませんが、ここまで一緒に戦ってくれて、本当にありがとう。これからもよろしく」 引退セレモニーでは長男、長女から花束を贈られ、涙を流しながら抱き合った。家族とともにチームメートと記念撮影し、思い出を刻んだ。

◆今季限りで現役引退を表明した亀井善行外野手(39)が、試合後の引退セレモニーで涙でファンへ感謝のメッセージを送った。 冒頭で「ジャイアンツファンのみなさま、今シーズンはいいプレーを見せられず、本当に申し訳ありません」と今季の自身の成績を謝罪。「心が折れそうになったことも、何度も何度もありました。その心をつなぎ留めてくれたのが、ファンのみなさまの温かい拍手でした」と伝えた。 「あの、歓声がもう聞けないと思うと寂しいです。本当にファンのみなさん1人1人に頭を下げたい気持ちです。本当に温かいご声援ありがとうございました」と心から感謝した。

◆ヤクルトは優勝目前での足踏みとなった。1回に4失点を失って流れを失い、大敗。6月29日以来、今季4度目の3連敗となった。投手陣は11安打11四死球で11失点。高津臣吾監督(52)は「メンタルの面も、技術的なこともある。ちょっと神経質になりすぎたかなという部分はある」と振り返った。この4試合中3試合で2ケタ失点と投手陣が打ち込まれており、暗い雰囲気がベンチを漂った。 投打がかみ合わなかった。打線も4回1死二塁でサンタナが左翼へ適時二塁打を放ったのがこの日唯一の得点。全体でも3安打と、先発菅野らの巨人投手陣を攻めあぐねた。1番塩見は31打席無安打。5番から7番に入ったオスナは、7回に17打席ぶりの安打が出たが、不調から抜け出せていない。高津監督は「なかなか今はいい四球もとれないし、つながりは難しくなっている」と終始厳しい表情のままだった。 2位阪神の猛追を受けるが、首位は変わらず。残り試合数や勝率では、ヤクルト有利は変わらない。目の前の試合の勝利にこだわるのみ。指揮官は「簡単に1点を取れないし、簡単に1点を防げないし、簡単に勝てるとも思っていない。明日どうやって勝つかということを全力で考えて、グラウンドに立ちたい」と切り替えた。【湯本勝大】

◆巨人の主催試合で45年間場内アナウンスを担当した山中美和子さん(64)が、ヤクルト戦でウグイス嬢を引退した。 後楽園球場時代の77年から務め、巨人王貞治が世界新の756号を記録した試合も場内放送室で見届けた。試合後、原監督から名前の「みわこ」にちなみ、背番号「385」のユニホームが贈られ、菅野からは花束が贈られた。

◆巨人山口寿一オーナー(64)が23日、3年契約の3年目だった原辰徳監督(63)の続投決定を表明した。リーグ3連覇は逃したが、昨季まで2連覇の手腕をあらためて評価。複数年契約を提示し、内諾を得た。来季は阿部慎之助作戦コーチ(42)の1軍首脳陣入閣と元木大介ヘッドコーチ(49)の留任も明言。通算16年目も選手と首脳陣の世代交代を進めていく。チームは東京ドームでのヤクルトとの本拠地最終戦に快勝して3位を決め、クライマックスシリーズ(CS)進出を自力で決定。「下克上日本一」への挑戦権を得た。来季も「原ジャイアンツ」でシーズンを迎える。ヤクルト戦後、視察した山口オーナーは「大事な勝負どころで勝てなくなってしまって優勝争いから脱落したことは、ファンの皆さんに大変申し訳なく思っております」とV逸を謝罪した。そのうえで「来季、原監督に続投を要請して、内諾を得ました」と明言。続けて「阿部君に来季は1軍のベンチにコーチとして入ってもらって、元木ヘッドと3人を中心にチームを立て直してほしい」と明かした。阿部コーチの役職は作戦や打撃などを軸に、検討していく方針だ。 3年契約最終年でリーグ3連覇を逃したが、原監督への信頼は揺るがなかった。9月以降に球団史上4度目の10連敗も喫するなど10勝24敗8分けと大失速した。だが9月までは故障者や離脱者が続出する中で首位に立ち、高橋と戸郷が合計20勝と成長した。山口オーナーは「選手を育てながら勝ってほしい、それと指導者も育ててほしいとお願いしてやってきているんですけども、その点に関しては力を尽くしてくれている」と評価。「結果が出ていないのでいろいろ批判もあろうかと思いますけども、私の立場からは原監督に対する信頼関係は変わっていない」と言い切った。 昨季まで通算14年で9度のリーグ制覇と日本一3度を成し遂げつつ、阿部や坂本、この日に引退セレモニーを迎えた亀井らのような主軸に加え、将来の巨人を背負う指導者育成も託した。現役時代にチームを支えた阿部、村田、杉内らを第3次政権で首脳陣にすえ、5日からは阿部2軍監督を1軍作戦コーチに配置転換。勝負どころに間近で1軍経験を積ませている。来季も球団の伝統と指揮官としての帝王学を継承するためにも続投の結論に至った。 ただ、今季の戦いはまだ続く。首位ヤクルトに9月22日広島戦以来の2ケタ得点で快勝し、CSへの出場権をつかんだ。山口オーナーの発言前の本拠地最終戦セレモニーで、原監督は「力足らず、9月、10月、非常に苦しい戦いでした。この苦しさを、ユニホームを着ている全員が糧として、CS進出を勝ち取りました。チャンスがある限り、ジャイアンツは1つになって、ワンチームになって戦い抜きます」と誓った。下克上日本一からの常勝軍団実現へ、原ジャイアンツの挑戦は続く。【浜本卓也】

◆巨人エース菅野智之投手が、今季6勝目を挙げた。CSで対戦する可能性もあるヤクルトを相手に5回を2安打1失点。5回1死満塁では1度は打席に向かいかけたが、原監督が代打に亀井を起用。ベンチ裏から登場した亀井と抱擁した。 チームの先発投手として、23試合ぶりの白星に、原監督は「呼び水としたいですね」と話した。

◆ヤクルトは今季4度目の3連敗。投手陣は11安打11与四死球で11失点と乱れ、高津臣吾監督(52)は「メンタルの面も、技術的なこともある。ちょっと神経質になりすぎたかなという部分はある」。2位阪神が広島と引き分けたため、優勝マジック3のまま、最短Vは26日にずれた。だが残り試合数や勝率で有利な立場は変わらない。 指揮官は「簡単に1点を取れないし、簡単に1点を防げないし、簡単に勝てるとも思っていない。明日どうやって勝つかということを全力で考えて、グラウンドに立ちたい」と切り替えた。

◆今季限りで現役引退を表明した巨人の亀井善行外野手(39)が、ヤクルト戦後に行われた引退セレモニーでファンに向け、あいさつした。チームメート、球団スタッフ、ファン、家族へ感謝の思いを伝えながら、涙あり、笑いありの約9分間の魂のスピーチを一夜明けで全文をお届けする。球団関係者のみなさま、この場を作っていただき、ありがとうございます。ファンのみなさま、最後まで残っていただき、ありがとうございます。 背番号「9」、今シーズン限りで引退します。原監督をはじめ、コーチのみなさん、チームメート、スタッフのみなさま、ともに戦えたことを感謝します。本当にありがとうございました。 17年間で、たくさんの経験をさせていただきました。リーグ優勝、日本一、たくさんの経験をさせていただきました。ケガ、不振、何度も味わいました。全て、経験してきたつもりです。こんなにたくさんの経験ができたのも、チームスタッフのみなさんの支えがあったからです。 みなさんがいなければ、ここには立っていないですし、1人では戦ってこれなかったです。全てのチームスタッフのみなさんに感謝します。ありがとうございました。 ジャイアンツファンのみなさま、今シーズンはいいプレーを見せられず、本当に申し訳ありません。心が折れそうになったことも、何度も何度もありました。その心をつなぎ留めてくれたのが、ファンのみなさまの温かい拍手でした。 あの歓声がもう聞けないと思うと寂しいです。本当にファンのみなさん1人1人に頭を下げたい気持ちです。本当に温かいご声援ありがとうございました。 そして、両親、妻、子どもたち、不安ばかりかけて、本当に申し訳なかったです。もう、プレーする姿は見せられませんが、ここまで一緒に戦ってくれて、本当にありがとう。これからもよろしく。 最後になりますが...、すみません。最後になりますが、心技体、そろわないとこのプロの世界では通用しないと身に染みて、感じました。若い選手たちには心技体、全てにおいて、強い選手になってほしいなと願っています。 尚輝(吉川)、ポジティブに頑張れよ。聖弥(松原)、あんたは天才だから、もうちょっとだけ、頭を使っていけよ。きっしゃん(岸田)、お疲れ。勇人(坂本)、後は任した。3000本を目標にして、頑張ってください。ファンのみなさま、本当に本当に温かいご声援ありがとうございました。内海、ありがとね。本当に17年間ありがとうございました。

◆巨人が2連勝で勝率を5割に戻して3位を確定させ、クライマックスシリーズ(CS)進出を自力で決めた。 本拠地最終戦で、首位ヤクルトに完勝。丸佳浩外野手(32)が初回の先制3ランを含む2本塁打。打線は5回、6回、7回と着実に中押しを決め、9月22日広島戦以来の2ケタ得点をマーク。先発のエース菅野智之投手(32)は5回1失点で、チームの先発投手としては23試合ぶりの白星となる今季6勝目を挙げた。 今季限りでの現役引退を表明した亀井善行外野手(39)は負傷明けで1軍に合流。5回に代打で登場し三ゴロ、6回に右翼の守備で一度は慣れ親しんだ右翼についた後、原監督から交代を告げられた。巨人を支えた背番号9の節目の一戦で投打がかみ合い、残り2試合にして「下克上日本一」への挑戦権を手にした。 試合終了直後の、原辰徳監督(63)の主な一問一答は以下の通り。-序盤からいい攻撃 そうですね。なかなかこういうゲーム展開っていうのがありませんでしたね。1、2、3番で3点だもんね。この上ない得点になったでしょうね。 -丸は状態が上がってきた ね! だいぶボールも飛ぶようになってきたしね。一生懸命、ティーを上げたかいがあったよ(笑い)。 -菅野は5回1失点 久しぶりに先発に勝ちが付いたっていう状態。呼び水としたいですね。 -五回の好機で代打亀井。直後の守りで亀井を慣れ親しんだライトに。粋な計らい そうですね。そのくらいはみんなやるでしょう(笑い)。 -CS進出が決定 時期的にどうかというのはともかくとしてもね、まだ残されたチャンスをいただけた。チャンスをいただけたということに対してはね、みんなの力で勝ち取ったと。そこをエネルギーにまた変えていくということですね。

◆巨人の主催試合で45年間場内アナウンスを担当した山中美和子さん(64)が、ヤクルト戦でウグイス嬢を引退した。後楽園球場時代の77年から務め、巨人王貞治が世界新の756号を記録した試合も場内放送室で見届けた。 試合後の本拠地最終戦セレモニーでは、ファンへのあいさつで原辰徳監督(63)から温かい言葉が贈られた。 原監督 今日はジャイアンツのうぐいす嬢として45年、山中さんが最後の仕事だったと聞いております。彼女の声から試合が始まり、試合が終わります。幾多の名選手、ジャイアンツの選手が彼女の声で元気をだし、戦うことができました。本当に感謝申し上げます。私事ではありますが、山中さんとは神奈川県高校野球夏の甲子園大会予選、私は高校生で、そのときに山中さんはやはり、うぐいす嬢でありました。「4番 サード 原君」と呼ばれたことを昨日のように覚えております。 山中さんは原監督から名前の「みわこ」にちなんだ背番号「385」のユニホームが、菅野からは花束が贈られた。

◆巨人・丸佳浩外野手(32)が一回、ヤクルト・石川から先制の22号3ランを放った。20日のDeNA戦(横浜)に続く2戦連発となった。 先頭の1番・松原、2番・坂本が連打で無死一、三塁。丸が内角のチェンジアップを右翼席上段まで運ぶ豪快な一発で、優勝マジック「3」としているヤクルトに先制パンチを見舞った。

◆優勝マジック3のヤクルトは4点ビハインドの四回1死二塁で、5番・サンタナが巨人・菅野から三塁線を破る適時二塁打を放ち、1点を返した。 先発の石川は一回に丸に先制3ランを浴びるなど?回を4安打4失点で降板した。

◆ヤクルトは0-4の四回、サンタナの適時二塁打で1点を返した。巨人先発・菅野のカットボールを捉え、「1点でも早く返せばという気持ちだった。抜けてくれて良かった」と振り返った。

◆今季限りでの現役引退を表明した巨人・亀井善行外野手(39)が六回、〝イチロー式〟でベンチへ下がった。 五回2死満塁、亀井は代打で登場。元巨人のヤクルト・田口が登板し、結果は2球目を打って三ゴロだった。 原監督の粋な演出は直後の六回。亀井は一旦、右翼の守備に就いたが、プレーが始まる前に原監督が球審に交代を宣告。亀井は涙を浮かべながら守備位置から駆け付けたナインと握手を交わし、球場内から大きな拍手が送られる中、ヤクルトベンチやスタンドに頭を下げて一塁ベンチへ。最後は出迎えた原監督と抱擁し、出番を終えた。 引退を表明している選手が一度、守備に就いてから交代するのは、2019年に日本で行われたMLB開幕カードが引退試合となったマリナーズ・イチロー氏と同じスタイル。同年に阿部慎之助現・作戦コーチの〝引退試合〟でも行われた。なお、本拠地最終戦となるこの日の試合後、亀井の引退セレモニーが行われる。

◆首位のヤクルトは引き分けを挟んで3連敗を喫した。先発の石川は初回一回、丸に22号3ランを浴びるなど4安打4失点で1/3回で降板。役目を果たせなかった。投手陣は計11四死球と乱れ、大敗。阪神はナイターで広島(マツダ)と戦う。 打線は四回にサンタナの適時二塁打で1点を返し反撃。「1点でも早く返せばという気持ちだった。抜けてくれてよかった」と振り返ったが、その後は巨人先発の菅野に抑えこまれた。

◆巨人が大勝した。一回に丸の3ランと広岡の適時打で4点を先行し、五回に連続押し出し四死球で2点を挙げ、着実に加点した。菅野は5回1失点で6勝目。ヤクルトは石川が?回で4失点と崩れ、投手陣が計11四死球と乱れて3連敗。

◆ヤクルトは大敗で引き分けを挟んで3連敗。先発した石川雅規投手(41)が1死しか奪えず4安打2四死球4失点で降板。救援陣に負荷がかかり大西、石山、田口、星が回またぎで残りイニングをまかなった。打線は四回1死二塁からドミンゴ・サンタナ外野手(29)が放った左翼線への適時二塁打のみの1得点だった。高津臣吾監督(52)の主な一問一答は以下の通り ――石川が不調 「石川があれだけ悪いのは初めて見たというか、彼とは長い付き合いですけどこれだけ悪いのは初めて見ました。狙ったところに投げられなかったというか、技術面なのか精神的なものなのかよくわからないですけど、先頭からずっと状態がよくないようには見えました。そのあと救援陣で何とかとは思ったんですけど、そう簡単にうまくいかないですね」 ――打線も低調 「なかなか今はいい四球も取れないですし、きょうはいい投手だったのであれですけど、つながりというところが難しくなってますね。でも切り替えて、明日いい野球をするしかないと思っていますので明日に期待します」 ――24日は神宮で巨人最終戦 「すべてうまくいくと思っていないですし、勝てる努力をするだけだと思っています。簡単に1点は取れないし、簡単に勝てると思っていないですし、明日どうやって勝つかということを全力で考えてグラウンドに立ちたいと思います」

◆セ・リーグは23日、巨人がヤクルトを11―1で破り、巨人の今季3位が確定し13度目のクライマックスシリーズ(CS)進出が決まった。セはヤクルトと阪神が既に進出を決めており、出場する3チームが出そろった。広島の4位も確定した。 パ・リーグは楽天がソフトバンクを8―1で下し、楽天の今季3位が確定し、2年ぶり5度目の CS進出が決まった。パは既にオリックスとロッテが進出を決めており、出場する3チームが出そろった。ソフトバンクは4位が確定。8年ぶりにCS進出を逃し、日本シリーズ5連覇の可能性が消えた。 巨人と楽天は、セ、パともに11月6日に始まるCSファーストステージ(3試合制)に進む。セのCSは昨季、新型コロナウイルス感染拡大の影響で実施されなかったため2年ぶりの開催。

◆巨人・亀井善行外野手(39)が試合後に催された現役引退セレモニーでスピーチ。最後は言葉に詰まった後、兄貴分らしく後輩数人の名を挙げ、笑いも交えた激励の言葉を送った。 「(吉川)尚輝、ポジティブに頑張れよ! (松原)聖弥、あんたは天才だからもうちょっとだけ、頭使っていけよ! きっしゃん(岸田)、お疲れ! (坂本)勇人、後は任せた。3000本目指して頑張ってください!」 セレモニーの最後には、場内を一周してファンへ手を振った亀井が三塁へ。サヨナラ本塁打後のホームインのように、本塁ベースの周りで待ち構えるナインの元へと走った。本塁ベースを踏んだ後、ナインの手で背番号と同じ9度、宙を舞った。

◆巨人の菅野が5回2安打1失点と好投し、9月19日以来の6勝目を挙げた。カーブでアクセントをつけて三回までは無安打。4―0の四回に連続二塁打で1点を失ったが、なお1死二塁では中村をフォークボールで空振り三振に、オスナは初球で三ゴロに抑えた。 五回の好機で代打を送られたが、余力十分だった。チームの先発投手の勝利は9月23日の高橋以来で、原監督は「久しぶりに先発に勝ちがついた。呼び水としたい」とうなずいた。 原監督(CS進出決定に)「チャンスを頂けたということに対しては、みんなの力で勝ち取ったと。そこをエネルギーに変えていく」

◆巨人は地方開催を含め、観客を入れて行われた今季の主催68試合の観客動員数が、81万2612人だったと発表した。新型コロナウイルス感染拡大の影響で、4試合が無観客だった。 昨季の49万2526人からは増えたものの、2019年の302万7682人に比べると、2年続けての落ち込みとなった。

◆45年間務めた巨人主催試合の場内アナウンスを退任する山中美和子さんが23日、東京ドームでの本拠地最終戦で最後のアナウンスを担当した。試合後のセレモニーまで務め上げ「来年からは45年前と同じく、一人のジャイアンツファンに戻って応援したいと思います」と場内にあいさつ。大きな拍手が送られた。 セレモニーの冒頭ではグラウンド上に招かれ、原監督から名前にちなんだ「385」のユニホームを着せられ、選手らと写真に納まった。同監督は「幾多の名選手、巨人の選手が彼女の声で元気を出し、戦うことができた」と感謝した。

◆G党から絶大な人気を誇った巨人・亀井善行外野手(39)は真っ暗な場内でスポットライトに照らされ、声を震わせた。 「心が折れかけても、つなぎ止めてくれたのがファンの皆さんの温かい拍手。一人一人に頭を下げたい気持ちです」 五回2死満塁。代打で三ゴロに倒れた。直後の六回に一旦、右翼の守備位置に立ってから交代。2009年のWBCでともに日本代表としてプレーし、憧れのイチロー氏の引退試合と同じ演出で出番を終えた。 チーム一筋17年。後輩たちへ愛のある言葉でスピーチを締めた。 「(吉川)尚輝、ポジティブに頑張れよ! (松原)聖弥、あんたは天才だから、もうちょっとだけ頭を使っていけよ! きっしゃん(岸田)、お疲れ! 勇人、あとは任せた」。セレモニーでは通算7度のサヨナラ本塁打を放ったベテランの花道らしく、後輩たちが本塁で輪をつくり待ち構える演出も。最後は背番号と同じ9度、胴上げされた。 ただユニホームを脱ぐのは今季終了後。最後の力を振り絞る。(谷川直之)

◆巨人・丸が2本塁打を含む4安打4打点の活躍でチームをCS進出に導いた。一回に右翼席上段へ22号3ランを放つと「何とか先制したかったので良かった。亀井さん、ありがとう!!」と感謝のコメントを出し、ユニホームの左袖に付けられた亀井の引退記念ワッペンを指差した。一時は不振に陥ったが、原監督は「だいぶボールも飛ぶようになってきた。一生懸命、ティー(のトス)を上げたかいがあったよ」と目を細めた。

◆重苦しい空気を変えられなかった。セ・リーグ首位のヤクルトが、巨人に1―11で大敗し、1分けを挟んで3連敗。その後のナイターで2位・阪神が引き分けたため、優勝へのマジックナンバーを「3」から減らせず、最短でのV決定が2日延びて26日となった。 「石川とは長い付き合いですけど、これだけ悪いのは初めて見た。狙ったところに投げられなかったですね」 高津臣吾監督(52)は、先発した石川のまさかの乱調を嘆いた。石川は一回無死一、三塁から丸に右越え3ランを被弾。さらに1死二、三塁とされ、大城に死球を与えたところで降板した。プロ20年目で最短の?回KO劇に、41歳左腕は天を仰いだ。 指揮官が「救援陣で何とかとは思ったけど、そう簡単にはいかない」と渋面をつくったように、奮闘してきたリリーフ陣も崩れた。大西、石山は無失点でしのいだが、4番手以降の今野、田口、星が計7失点。6投手で計11四死球と乱れた。 必死に本塁を目指した打線も、この日は積極性が裏目に出た。5点を追う六回、先頭で四球を選んだ青木が続く山田の右中間への打球でスタートを切り二塁ベースも蹴った。しかし、打球は中堅手・丸のグラブに収まり併殺に。勝利への強い思いゆえの判断だったが、逆転の流れを逸する結果となった。 負けられない残り4試合へ、高津監督は「全てうまくいくと思っていないし、勝てる努力をするだけ。どうやって勝つかを全力で考えてグラウンドに立ちたい」と前を向いた。産みの苦しみを乗り越えた先に、頂点がある。(赤尾裕希)

DAZN

<セ・リーグ順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差残試合 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(-)
ヤクルト
715018 0.587
(↓0.005)
M3
(-)
4606
(+1)
513
(+11)
141
(-)
70
(-)
0.254
(↓0.001)
3.470
(↓0.06)
2
(-)
阪神
765510 0.580
(-)
0
(↓0.5)
2534
(+1)
502
(+1)
120
(-)
112
(-)
0.248
(↓0.001)
3.310
(↑0.02)
3
(-)
巨人
616120 0.500
(↑0.004)
10.5
(↑1)
1548
(+11)
535
(+1)
168
(+2)
65
(-)
0.242
(-)
3.610
(↑0.02)
4
(-)
広島
606712 0.472
(-)
14
(↑0.5)
4535
(+1)
574
(+1)
119
(-)
64
(+1)
0.263
(↓0.001)
3.840
(↑0.02)
5
(-)
中日
547117 0.432
(↓0.003)
19
(-)
1401
(-)
478
(+5)
69
(-)
59
(+1)
0.237
(↓0.001)
3.250
(↓0.02)
5
(1↑)
DeNA
547116 0.432
(↑0.005)
19
(↑1)
2558
(+5)
612
(-)
136
(-)
30
(-)
0.258
(-)
4.120
(↑0.03)