日本ハム(☆4対3★)オリックス =リーグ戦25回戦(2021.10.17)・札幌ドーム=
このエントリーをはてなブックマークに追加

 123456789
ORIX
0001020003710
日本ハム
01030000X4901
勝利投手:上沢 直之(12勝6敗0S)
(セーブ:杉浦 稔大(2勝2敗27S))
敗戦投手:竹安 大知(3勝2敗0S)

本塁打
【日本ハム】王 柏融(9号・4回裏ソロ)

  DAZN
チケットぴあ 日本ハム戦チケット予約 ORIX戦チケット予約

DAZN

◆日本ハムは2回裏、R.ロドリゲスが適時二塁打を放ち、先制する。その後同点とされて迎えた4回には、王のソロと淺間の適時二塁打などで3点を奪い、勝ち越しに成功した。投げては、先発・上沢が6回3失点で今季12勝目。引退試合を迎えた斎藤佑樹は、2番手として登板し最後の雄姿を見せた。敗れたオリックスは、先発・竹安が試合をつくれなかった。

◆オリックスのスティーブン・モヤ外野手(30)が好調だ。同選手の今月成績は49打数14安打、打率2割8分6厘だが、得点圏に走者を置いた場面は打率5割をマーク。今日も勝負強いバッティングを見せて勝利に貢献できるか。

◆オリックスは日本ハム25回戦(札幌ドーム)を迎える。 日本ハムの先発は上沢。オリックスにとっては18年から8連敗を喫しており、天敵ともいえる相手だ。今季の上沢はここまで11勝を挙げており、オリックス戦では4試合3勝0敗。対戦防御率1・67は対パ・リーグ球団で最もいい数字。オリックス打線が苦手右腕を攻略できるか注目される。 ? ○...この日に予定されていたロッテ-ソフトバンク戦(ZOZOマリン)が雨天中止となったため、今日17日にオリックスに優勝マジックが点灯する可能性はなくなった。 現在、ロッテが優勝マジック8。17日にオリックスが日本ハムに○、ロッテがソフトバンクに●、楽天が西武に△か●の場合に、オリックスにマジック4が点灯する可能性があった。

◆この日に予定されていたロッテ-ソフトバンク戦(ZOZOマリン)が雨天中止となったため、今日17日にオリックスに優勝マジックが点灯する可能性はなくなった。 現在、ロッテが優勝マジック8。17日にオリックスが日本ハムに○、ロッテがソフトバンクに●、楽天が西武に△か●の場合に、オリックスにマジック4が点灯する可能性があった。

◆日本ハム斎藤佑樹投手が4-3の7回無死から2番手で現役最後の登板。入団当初に使っていた登場曲NYCの「勇気100%」を流し登場すると、大きな拍手に包まれた。打者は1番福田。 ? 1球目 外角129キロ直球でストライク 2球目 外角129キロの変化球はボール 3球目 外角128キロの変化球はファウル 4球目 116キロの変化球はワンバウンドしボール。 5球目 内角126キロを打ってファウル。 6球目 低めの変化球はボール。 7球目 外角の変化球が外れて四球 ? 3-2からの7球目が外れ苦笑い。日本ハムベンチは選手全員が拍手を送った。栗山監督は静かにベンチを出て投手交代を告げた。 ベンチに戻った斎藤は監督から声を掛けられると涙が止まらず。栗山監督の目も光っていた。

◆日本ハム斎藤佑樹投手が4-3の7回無死から2番手で現役最後の登板。名前がコールされ、入団当初に使っていた登場曲NYCの「勇気100%」が流れると場内は大きな拍手に包まれた。 福田に対し1-2と追い込むも粘られ、最後は3-2からの7球目、125キロのツーシームが外角に外れ四球。打者1人でベンチに戻り栗山監督と言葉を交わすと、涙を流した。登板後は「最後の最後までみんなに迷惑をかけてしまいました。瑞輝(堀)が抑えてあの回をしのいでくれたので本当によかったです。ファンの方々の拍手が、最後投げる力の後押しをしてくれました」とコメントした。

◆日本ハム先発上沢は5者連続三振を奪う抜群の立ち上がりで3回まで無失点。打線は2回R・ロドリゲスの左適時二塁打で先制。 日本ハムは4回に同点を許すも、直後に王柏融の右越えソロなどで3点を勝ち越し。オリックスは6回に2点を返し1点差とした。 日本ハムは7回、斎藤が引退登板。福田に四球を与え降板した。上沢が自己最多の12勝目。オリックスは好機であと1本が出ず。竹安2敗目。

◆苦境に立たされた時ほど、その人の本質が見えてくる。現役の大半を2軍で過ごした斎藤から、学んだことだ。時に「人を見る目がないのかもしれない」と悩み、「野球がこんなに楽しいなんて思わなかった」と無邪気に笑う。ふと「引退した後のことを考えるんです」と漏らすこともあった。注目を浴びた素顔は、人間味あふれていた。 昨年末だった。「これは、野球を辞めるときに話すことだと思いますけど」と切り出された。ゆっくりと言葉をつなぐ様子に、秘めた大きな覚悟を感じた。 斎藤 ファイターズには、人として尊敬できる人が多い。野球選手に対してのリスペクトがすごく強かったり、本当に環境に満足しています。そこに対して、ちゃんと義理を果たしたいという思いは強いです。 今年2月の春季キャンプ初日。右肘靱帯(じんたい)断裂のためリハビリで幕を開けた。屈託のない笑顔で「今年、1勝したい。出来たら奇跡なんです」と話していた。「1勝」と「奇跡」を信じた瞳は、最後の使命だと物語っていた。 奇跡を起こせなかった。それでも満身創痍(そうい)になりながら、11年間のプロ生活を全うした。その姿は、最後の瞬間まで輝いていた。【日本ハム担当=田中彩友美】

◆日本ハム斎藤佑樹投手(33)の引退試合で、野球人生最後の打者となったオリックス1番福田周平内野手(29)は「とにかく塁に出ることしか考えていなかった」と優勝争いの中で、真剣勝負に徹した。 1点を追う7回に先頭打者として打席へ。外角に外れた7球目を見送って四球を選び、勝利への執念を見せた。

◆日本ハム斎藤佑樹投手(33)が4-3の7回無死から2番手で現役最後の登板。名前がコールされ、入団当初に使っていた登場曲NYCの「勇気100%」が流れると場内は大きな拍手に包まれた。 福田に対し1-2と追い込むも粘られ、最後は3-2からの7球目、125キロのツーシームが外角に外れ四球。打者1人でベンチに戻り栗山監督と言葉を交わすと、涙を流した。日本ハム栗山監督の"予言"が的中した。試合前の囲み取材で、引退試合で登板する斎藤について問われ「それこそ、あいつらしいと思うよ。四球。ストライクが入らなくて苦しむっていうのも、それは、それで、いいんじゃない。それがプロ野球。そんなに簡単じゃない」と話していた。右肘は、すでにボールを「投げられるかどうかも分からないくらいの状態」という。「その代わり一生懸命やって欲しい」と願っていた指揮官。「プライドを捨てて、一生懸命にはいつくばる姿を見せてくれって何度も言ってきた。本当に、よく頑張ったね」と、ねぎらい、試合後には「これからは、キラキラ輝いて、笑顔でヒーローになって、皆に勇気と元気をお願いします」と第2章を期待した。

◆狙うのは残り4戦全勝だ。オリックスは1点を追う8回、2死一、二塁の好機をつくるも、代打山足が二ゴロに倒れた。9回は1番福田からの好打順も無得点に終わり、1点届かずゲームセット。これで天敵・上沢には18年から9連敗となった。 この日は日本ハム斎藤の引退試合。7回に登板すると、登場曲の「勇気100%」が流れ、場内は「ハンカチモード」一色に。試合後には、日本ハム在籍時代に指導に携わった中嶋監督と中垣巡回ヘッドコーチが斎藤に花束を贈呈した。 涙の引退試合に、オリックスは1点に泣いた。指揮官は「結果が全てです。追い付けませんでしたし、勝ち越せませんでした。受け止めるしかない」と唇をかんだ。 試合中止となった2位ロッテのマジックは7となったが、0・5ゲーム差をつけて依然首位をキープ。残りは4試合となり、指揮官は「そこ、行くしかない。全力でいきます」と語気を強めた。 この日の敗戦で、最短優勝は23日に。本拠地・京セラドーム大阪での胴上げの可能性は消滅した。ロッテは残り8試合。他力も願うことになるが、白星を重ねて悲願Vに突き進む。中嶋監督は「開幕からずっとやってきたことの集大成。選手はよく頑張ってくれている」とナインをたたえた。歓喜の瞬間を信じて進む。【真柴健】

◆パ・リーグ最下位日本ハムと首位オリックスが対戦。 日本ハム斎藤佑樹投手が4-3の7回無死から2番手で現役最後の登板。入団当初に使っていた登場曲NYCの「勇気100%」を流し登場すると、大きな拍手に包まれた。打者は1番福田。3-2からの7球目が外れ四球を与え降板となった。 日本ハムは4-3でオリックスを下し斎藤佑樹投手の引退登板に花を添えた。

◆今季限りで引退する日本ハム斎藤佑樹投手が、試合後のセレモニーでファンにあいさつを行った。 全文は以下の通り。 ? 本日はこのような場を用意していただき、球団関係者の皆さまありがとうございます。ファイターズファンの皆さま、入団してから引退する今日に至るまで温かい声援をありがとうございました。にもかかわらず皆さんの期待に沿うような成績を残すことが出来ず、本当にすいませんでした。ファイターズに入団してから11年間、ファンの方に喜ばれたいと思って、チームの勝利に貢献したいと思って必死で腕を振り続けてきました。そうすることで自分の居場所がみつかると思い投げ続けてきました。 諦めて辞めるのは簡単、どんなに苦しくてもがむしゃらに泥だらけになって最後までやりきる。栗山監督に言われ続けた言葉です。この言葉通りどんなに格好悪くても前だけを見てきたつもりです。ほとんど思い通りにはいきませんでしたが、やり続けたことに後悔はありません。 そしてファイターズには尊敬できる素晴らしい方々がいました。やさしく叱ってくれる先輩がいて、かっこいい同期がいて後輩もみんな誇らしい選手ばかりです。そんなみんなのおかげで僕も入団したときよりは少しまともな大人に成長できたんじゃないかと思います。そんなすてきな方々に出会えたのも、野球を始めさせてくれて、続けさせてくれた両親に感謝したいです。お父さんお母さんありがとうございます。 最後になります。斎藤は持っていると言われたこともありました。でも本当にもっていたらいい成績も残せたでしょうし、こんなにケガもしなかったはずです。ファンの皆さんも含めて僕が持っているのは最高の仲間です。皆さんと過ごした時間は僕の一生の宝物です。長い間本当にありがとうございました。きっとまたお会いしましょう。

◆日本ハム斎藤佑樹投手が、4ー3とリードしていたオリックス戦の7回無死から2番手で現役最後の登板となった。 入団当初に使っていた登場曲NYCの「勇気100%」を流し登場すると、大きな拍手に包まれた。打者は1番福田。3-2からの7球目が外れ四球を与え降板となった。日本ハムは4-3でオリックスを下し斎藤佑樹投手の引退登板に花を添えた。千葉・鎌ケ谷の後輩たちから、爆笑の"お別れソング"が届いた。引退セレモニーのラスト。斎藤の登場曲「勇気100%」を、杉谷、清宮、吉田、万波ら、後輩たちが歌う映像が札幌ドームの大型ビジョンに流れると、スタンドは大爆笑に包まれた。 中でも吉田は、準優勝した夏の甲子園で注目を浴びた、金足農仕込みの"全力校歌"をほうふつとさせる熱唱ぶり。背中を大きく後ろに反らせて、がなり立てた。これを見た斎藤は「あんなことを、やってくれるなんて幸せ。最後は、泣きながら皆とお別れするのかなと思っていたんですけど、そんな雰囲気じゃなく、すごく良かった」と感激していた。

◆日本ハム斎藤佑樹投手(33)の引退セレモニーでは数多くの花束が贈呈された。 オリックス中嶋監督や早実の先輩荒木投手コーチから花束を受け取ると涙を流した。その後も宮西、上沢の両投手や近藤、西川と続き、最後に杉谷から受け取り、抱き合ったあとには笑顔も見せた。

◆日本ハム斎藤佑樹投手(33)の入団時の指揮官だった梨田昌孝前監督からビデオメッセージが送られた。 「1年目から神がかったピッチングをして、何か持っているなと思ったのを今でも覚えています」と当時を懐かしんだ。「故障に泣かされましたが、これからの人生の方が長いので笑顔で満喫してください。本当にお疲れさまでした」と、苦しみながらも11年間を走りきった教え子をねぎらった。

◆日本ハム斎藤佑樹投手(33)が涙の引退試合に臨み、11年間の現役生活に幕を下ろした。 オリックス25回戦(札幌ドーム)の7回、2番手で登板。予定の打者1人と対戦し、四球を与えて降板した。三塁側ベンチに戻ると、同時期に退任を発表した栗山英樹監督(60)に声を掛けられ涙を流した。プロ11年間で通算89試合、15勝26敗、防御率4・34。数字以上の大きなものを残し、ユニホームを脱いだ。万雷の拍手に導かれ、舞台は整った。7回。斎藤が、現役最後のマウンドに立った。登場曲はプロ初登板時と同じ「勇気100%」。「あとのことは全く考えずに投げていました」と必死だった。福田に最速129キロの直球、チェンジアップ、ツーシームを織り交ぜ7球。四球を出し、悔しげに降板した直後だった。 心を揺さぶられた。栗山監督とグータッチを交わし、グラウンドに背を向けながら声を掛けられた瞬間。涙が込み上げ、あふれ出した。「あの時の言葉は、今は記憶にないんです」。栗山監督は事前に、オリックス側へ真剣勝負をお願いしていた。「それが斎藤の望みだと思う」。粋な計らいと、指揮官の言葉の数々がよみがえり涙を生んだ。 光と影を味わった現役生活だった。故障に苦しんだことで、斎藤は夢を見つけた。ケガから復活し、第一線に復帰した上沢や玉井ら後輩に、積極的に話を聞いた。故障が癒え、結果を出すまでの過程が知りたかった。「ちゃんと形にして説明できるようになれば、これから野球を始める子たちにも大事なことになると思う」。自身のためだけではなく、野球界の未来につながる指針を得ようとした。 逃げなかった。入団前から一身に浴びていた注目は近年、厳しさを帯びていた。「客観的に見ても、立場として...普通ならあり得ない」。"普通ではない"という現状は重々、理解していた。「今の僕があるのは、高校からの財産でもある。だからこそ最後まで、自分のやるべきことを、やらないといけない」。一躍、脚光を浴びたあの日から、宿命を背負い続けてきた。 引退セレモニーの最後、こう結んだ。 斎藤 斎藤は持っていると言われたこともありました。でも、本当にもっていたら、いい成績も残せたでしょうし、こんなにケガもしなかったはずです。ファンの皆さんも含めて、僕が持っているのは「最高の仲間」です。 胴上げでは5度、宙を舞った。今後のことは「少し立ち止まって、考える時間が必要かな」と笑った。最高の仲間と歩み、たどり着いた最後の瞬間。とびきりの佑ちゃんスマイルが、11年間のプロ野球人生を物語っていた。【田中彩友美】

◆日本ハム斎藤佑樹投手(33)に早実の先輩であるソフトバンク王球団会長からビデオメッセージが送られた。 「プロに入ってからは不本意だったと思う。でも君の甲子園でみんなに焼き付けた熱投、それ以上に勇姿は、みんなの胸に刻まれていると思います」とこれまでの活躍をたたえた。苦しみながらも11年間投げ抜いた後輩へ「これからの人生、また栄光を取り戻すつもりで頑張って」とエールが送られ、球場は拍手で包まれた。

◆日本ハム斎藤佑樹投手(33)が涙の引退試合に臨み、11年間の現役生活に幕を下ろした。オリックス25回戦(札幌ドーム)の7回、2番手で登板。予定の打者1人と対戦し、四球を与えて降板した。三塁側ベンチに戻ると、同時期に退任を発表した栗山英樹監督(60)に声を掛けられ涙を流した。プロ11年間で通算89試合、15勝26敗、防御率4・34。数字以上の大きなものを残し、ユニホームを脱いだ。斎藤佑樹の一問一答。 -投じた7球に込めた思い 最後にチャンスを頂いて、ファイターズのチームの一員として投げられたのは、とても幸せな気持ちで投げられました。 -どんな思いで投げた 一番は、ファイターズファン特有の(カウント)3-2になってから拍手をしてくれて。本当は、その状況は投手として持っていきたくないんですけど、この拍手を選手として、もう聞くことができないと思うと、いろんな思いが込み上げてきました。 -引退表明の後は、同世代の戦友から続々メッセージが。振り返って、仲間はどんな存在だった はい。同世代の活躍はとても刺激になりましたし、僕が頑張る原動力にもなったので、現役でまだまだ頑張っている選手には、これからも、もっともっと頑張って欲しいですし、コメントをくれたのはとてもうれしかったです。 -プロ入り後はケガにも悩まされた。ファイターズの仲間と過ごした時間を振り返って チームメート、選手、監督、コーチはもちろん、スタッフの方も含めて本当にファイターズにはいい人ばっかりいたので、今、この幸せな気持ちでやれるのも皆さんのおかげだなと感じますし、他の球団に行ったことがないので分からないんですけど、ファイターズでプレーが出来て、本当によかったなと感じています。 -一番うれしかったシーン、苦しかったシーンは うれしかったシーンは沢山あるんですけど、やっぱり2012年の開幕投手を栗山監督から指名してもらって、そこで完投して勝てたことです。苦しかったことで言えば、基本的に...苦しかったです。それも、今思えば、苦しかったけど、僕にとってはいい経験をさせてもらったなと。 -同じタイミングで栗山監督が退任を発表。監督への思いは 栗山監督にはたくさん迷惑をかけましたし、たくさん面倒も見てもらったし、その中で叱られたことも、もちろん褒められたこともありますし、プロ野球生活でたくさんのことを教えてもらったので、感謝してもしきれないぐらい。ちょっと言葉がまとまらない、そのぐらい尊敬できる方だなって。 -今、自分自身に声をかけるとしたら 難しいですね...。自分自身に声をかけるとしたら「休んでいる暇はないぞ。この先もファイターズに、または野球界に対してちゃんと恩返しをするために、次に進みなさい」と。 -後輩たちへの思い 本当に誇らしい選手ばかりなので、僕からかける言葉は本当に何もないですし、ただただ、一ファイターズファンとして応援したい。 -ファンへ 本当にみなさんのおかげで、ここまでやってこられたので、見守っていただいて本当にうれしかったです。みなさんの声援がなかったら、ここまで出来ていなかったので感謝しています。

◆先発の日本ハム上沢直之投手(27)は6回7安打3失点で、自己最多を更新する12勝目を挙げた。 登場曲はスキマスイッチの「スフィアの羽根」。斎藤佑樹投手(33)が早実のエースとして甲子園を沸かせた06年夏の「熱闘甲子園」(テレビ朝日系列)のテーマ曲だった。上沢は「当時『熱闘甲子園』をよく見ていたので、投球練習をしながら僕も泣きそうになりました」と苦笑いだった。

◆日本ハムのロニー・ロドリゲス内野手(29)が、17日オリックス25回戦(札幌ドーム)で、右太もも裏に違和感を覚えて途中交代した。 2回の走塁中と、4回の打席で異変を訴え、4回の打席途中で代打を送られベンチへ退いた。札幌市内の病院で精密検査を行う予定。

◆札幌ドームの選手入り口前は、日本ハム斎藤佑樹投手(33)ゆかりの人たちから届いた花であふれ返った。 公文、平沼(西武)ら他球団へ移籍した元チームメートや、楽天早川、ロッテでコーチを務める大谷ら早大OBからの花だけでなく、早実時代の06年夏の甲子園決勝で引き分け再試合を演じた楽天田中将からも。34人ほどから届き、斎藤の11年にわたった現役生活の最後を彩った。

◆日本ハム斎藤佑樹投手(33)が涙の引退試合に臨み、11年間の現役生活に幕を下ろした。オリックス25回戦(札幌ドーム)の7回、2番手で登板。予定の打者1人と対戦し、四球を与えて降板した。三塁側ベンチに戻ると、同時期に退任を発表した栗山英樹監督(60)に声を掛けられ涙を流した。プロ11年間で通算89試合、15勝26敗、防御率4・34。数字以上の大きなものを残し、ユニホームを脱いだ。 万雷の拍手に導かれ、舞台は整った。7回。斎藤が、現役最後のマウンドに立った。登場曲はプロ初登板時と同じ「勇気100%」。「あとのことは全く考えずに投げていました」と必死だった。福田に最速129キロの直球、チェンジアップ、ツーシームを織り交ぜ7球。四球を出し、悔しげに降板した直後だった。 心を揺さぶられた。栗山監督とグータッチを交わし、グラウンドに背を向けながら声を掛けられた瞬間。涙が込み上げ、あふれ出した。「あの時の言葉は、今は記憶にないんです」。栗山監督は事前に、オリックス側へ真剣勝負をお願いしていた。「それが斎藤の望みだと思う」。粋な計らいと、指揮官の言葉の数々がよみがえり涙を生んだ。 光と影を味わった現役生活だった。故障に苦しんだことで、斎藤は夢を見つけた。ケガから復活し、第一線に復帰した上沢や玉井ら後輩に、積極的に話を聞いた。故障が癒え、結果を出すまでの過程が知りたかった。「ちゃんと形にして説明できるようになれば、これから野球を始める子たちにも大事なことになると思う」。自身のためだけではなく、野球界の未来につながる指針を得ようとした。 逃げなかった。入団前から一身に浴びていた注目は近年、厳しさを帯びていた。「客観的に見ても、立場として...普通ならあり得ない」。"普通ではない"という現状は重々、理解していた。「今の僕があるのは、高校からの財産でもある。だからこそ最後まで、自分のやるべきことを、やらないといけない」。一躍、脚光を浴びたあの日から、宿命を背負い続けてきた。 引退セレモニーの最後、こう結んだ。 斎藤 斎藤は持っていると言われたこともありました。でも、本当に持っていたら、いい成績も残せたでしょうし、こんなにケガもしなかったはずです。ファンの皆さんも含めて、僕が持っているのは「最高の仲間」です。 胴上げでは5度、宙を舞った。今後のことは「少し立ち止まって、考える時間が必要かな」と笑った。最高の仲間と歩み、たどり着いた最後の瞬間。とびきりの佑ちゃんスマイルが、11年間のプロ野球人生を物語っていた。【田中彩友美】 ○...日本ハム栗山監督の"予言"が的中した。試合前の囲み取材で、引退試合で登板する斎藤について問われ「それこそ、あいつらしいと思うよ。四球。ストライクが入らなくて苦しむっていうのも、それは、それで、いいんじゃない。それがプロ野球。そんなに簡単じゃない」と話していた。右肘は、すでにボールを「投げられるかどうかも分からないくらいの状態」という。「その代わり一生懸命やって欲しい」と願っていた指揮官。「プライドを捨てて、一生懸命にはいつくばる姿を見せてくれって何度も言ってきた。本当に、よく頑張ったね」と、ねぎらい、試合後には「これからは、キラキラ輝いて、笑顔でヒーローになって、皆に勇気と元気をお願いします」と第2章を期待した。 ○...日本ハム斎藤の引退試合で、野球人生最後の打者となったオリックス1番福田は「とにかく塁に出ることしか考えていなかった」と優勝争いの中で、真剣勝負に徹した。1点を追う7回に先頭打者として打席へ。外角に外れた7球目を見送って四球を選び、勝利への執念を見せた。

◆ロッテとし烈な優勝争いを続けている首位オリックスが1―1の四回、最下位に沈む日本ハムに勝ち越しを許した。 先発の竹安が先頭・王柏融に9号ソロ、フルカウントからの6球目を右翼スタンド最前列に運ばれた。さらに1死から連続四球を与えたことろで中嶋監督も我慢の限界。3回1/3を5安打、84球で降板した。 2番手の山田はこのピンチで、浅間に左中間へタイムリー二塁打を浴びた。さらに西川に左犠飛を許して3点のビハインドを背負った。 オリックスはロッテに1ゲーム差の首位に立っているが、この日、降雨中止で試合がないロッテには優勝へのマジックナンバー「8」が点灯している。

◆3点を追うオリックスが反撃に転じた。六回、先頭の杉本が左翼フェンス直撃のシングルヒット。1死後、T―岡田の右前打で一、三塁にすると、安達の右前タイムリーでまず1点。さらに続くチャンスで来田が右犠飛を打ち上げて2点目。3―4と1点差に迫った。 オリックスはロッテに1ゲーム差の首位に立っているが、この日、降雨中止で試合がないロッテには優勝へのマジックナンバー「8」が点灯している。

◆今季限りで現役引退を表明している日本ハム・斎藤佑樹投手(33)が引退登板に臨んだ。1点リードの七回から2番手としてマウンドに上がると、フルカウントから福田に四球を与え、1人の打者をもって交代した。 チケットが完売し、1万3168人の観客が入った札幌ドーム。ファンの大きな拍手に迎えられて背番号「1」が現役最後となるマウンドに上がった。打席に入った福田に対し、斎藤の初球は129キロの真っすぐ。ストライクを奪った。その後、フルカウントから投じた7球目の外角低めのツーシームはボール。斎藤は少し笑みを浮かべ、ナインがマウンドに集まった。 「最後の最後までみんなに迷惑をかけてしまいました。瑞輝(堀)が抑えてあの回を凌いでくれたので、本当によかったです。ファンの方々の拍手が、最後投げる力のあと押しをしてくれました」 登板後、こうコメントを残した斎藤。交代を告げられるため、ベンチから出てきた早実高の先輩、荒木投手コーチに付き添われ、ベンチに戻った際は同僚に出迎えられ、安堵の表情を浮かべていた。ところが、最後は栗山監督に声をかけられると、斎藤の目から涙が止まらない。甲子園、大学のスター投手はプロに入り、相次ぐ故障で苦しんだ。それでも11年間、日本ハムでプレーした。斎藤に大きな期待をかけてきた指揮官の目にも涙がうかんだ。

◆日本ハムは1―1の四回に王柏融の9号ソロ、浅間の適時二塁打などで3点を奪った。上沢は6回3失点で自己最多の12勝目。日本ハムはこのカード勝ち越し。オリックスは竹安が打ち込まれ、終盤の得点機も生かせなかった。

◆日本ハムの上沢が6回7安打3失点と粘って自己最多12勝目。斎藤の引退試合で、エースの役割を果たし「斎藤さんの野球人生をいい形で締めくくることができればと思った。良かった」とほっとした表情だった。 重圧もあって「おのずと力が入った」と一回先頭から5者連続三振と抜群の立ち上がりだった。しかし徐々に際どいコースに決められなくなり、中盤に失点。1点リードでマウンドを斎藤に譲ることになり「もう少し楽な展開で投げさせてあげたかった」と反省も忘れなかった。

◆今季限りで現役引退を表明している日本ハム・斎藤佑樹投手(33)が引退登板に臨んだ。1点リードの七回から2番手としてマウンドに上がると、フルカウントから福田に四球を与え、1人の打者をもって交代した。試合は日本ハムがオリックスを4-3で下し、斎藤の現役最後の登板に花を添えた。試合後に行われた引退セレモニーでは、千葉・鎌ケ谷の2軍で汗を流す後輩たちから"サプライズプレゼント"が届いた。セレモニーのラスト、札幌ドームのビジョンに杉谷が映し出されると「佑樹さん、11年間お疲れ様でした。きょう、ここ鎌ケ谷で佑樹さんに熱い気持ちを届けます。聴いてください、『勇気100%』!」と宣言。斎藤が入団当初に使っていた登場曲、NYCの「勇気100%」を清宮、吉田、万波ら後輩が1フレーズずつ交代して熱唱した。斎藤は後輩たちから贈られたサプライズソングをバックに笑顔で札幌ドームを一周。ツイッターで「勇気100%」がトレンド入りするなど、話題になった。また、背中を大きく後ろに反らせて熱唱した吉田の金足農高時代を思わせる姿も注目され、ヤフーのリアルタイム検索では「吉田輝星」というワードも上位に浮上した。

◆あと一歩届かなかった。オリックスは難敵の上沢から3点を奪ったが追いつけず、3─4と悔しい惜敗となったが、中嶋監督は冷静に受け止め前を向いた。 「まあ、結果ですからね。結果が全てです。追いつけませんでしたし、勝ち越せませんでしたし。誰もが打てて、(走者を)かえしてと思っているんですけど、なかなかそうはさせてくれない。そこをなんとか打開して、自分らでやっていくしかない」 上沢には2017年4月7日(ほっと神戸)に黒星を付けて以降、8連敗中だった。この日も一回から5者連続三振と嫌なムードが漂っていた。だが、0─1の四回に安達が同点打。3点を追う六回にも安達の適時打、来田の犠飛で1点差まで迫った。八回にも2死一、二塁と好機をつくった。代打・山足は二ゴロに終わったが、粘る姿勢を見せた。 レギュラーシーズンは残り4試合。2位ロッテの優勝へのマジックナンバーは「7」になり、ゲーム差も0・5に迫られた。もう負けられない。 「全力でいきます。もう、ずっと最初から、開幕から、ずっとやってきたことであって、集大成でもある。ここをなんとかやっていきたい」 若手を主体としたチーム作りで快進撃を見せてきた中嶋オリックス。今一度、自分たちの野球を貫き、25年ぶりのリーグ優勝をつかみ取る。(西垣戸理大)

◆涙の7球だった。日本ハム・斎藤佑樹投手(33)が17日、引退試合として行われたオリックス最終戦(札幌ドーム)で11年間の現役生活に別れを告げた。4―3の七回に2番手で登板し、四球を与えたところで降板した。ベンチでは栗山英樹監督(60)に声を掛けられて号泣。引退セレモニーでは「僕が持っているのは最高の仲間です」と声を震わせ、2軍の同僚による大合唱で送り出された。 1万3618人が詰め掛けた札幌ドームが泣いて、笑った。試合後の引退セレモニー。斎藤は感謝の言葉で11年間の現役生活に幕を降ろした。 「ファンの皆さんも含めて、僕が持っているのは最高の仲間です。皆さんと過ごした時間は僕の一生の宝物。きっとまたお会いしましょう」 プロ最後の登板は真剣勝負だった。4―3の七回に2番手で登板し、先頭の福田への初球は129キロの直球。フルカウントから投じた7球目のツーシームが外れて四球を与え、降板した。 大歓声の中、ベンチに戻ると栗山監督に声をかけられ、大粒の涙がこぼれた。自らも目を潤ませた指揮官は「真剣勝負になったから力が引き出された。これからはキラキラ輝いて笑顔でヒーローになってほしい」と惜別のエールを送った。 2006年夏の甲子園で早実高のエースとしてハンカチ王子旋風を巻き起こした。早大4年秋に優勝後のインタビューで話した「今日は何を持っているかを確信しました...それは仲間です」の言葉は流行語大賞特別賞に選ばれた。プロでは1年目に6勝を挙げ、2年目は開幕投手を務めるなどリーグ優勝に貢献したが、故障に苦しみ、通算15勝26敗。思うような成績は残せなかったが、この日の光景が斎藤の足跡を証明した。 引退セレモニーでグラウンドを一周する際、大型ビジョンに2軍選手が斎藤の登場曲「勇気100%」を歌う姿がサプライズで流された。杉谷が音頭を取り、先陣を切ったのは早実高の後輩、清宮。吉田は金足農高時代に全力で校歌を歌うスタイルで熱唱した。斎藤は「幸せだなと思った」と泣きながら爆笑した。 今後については「もう少し立ち止まって考える時間が必要なのかなと思う」と話すに止めたが、自分を育ててくれた日本ハムや野球界への恩返しを約束した。最高の仲間に感謝し、斎藤の第二の人生が幕を開ける。(石井孝尚)

DAZN

<パ・リーグ順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差残試合 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(-)
ORIX
675418 0.554
(↓0.004)
-
(-)
4536
(+3)
490
(+4)
130
(-)
45
(+2)
0.249
(-)
3.350
(↓0.01)
2
(-)
ロッテ
645219 0.552
(-)
0
(-)
8564
(-)
531
(-)
121
(-)
103
(-)
0.243
(-)
3.690
(-)
3
(-)
楽天
635815 0.521
(↓0.004)
3.5
(↓0.5)
7512
(+5)
482
(+6)
104
(+1)
45
(-)
0.246
(-)
3.400
(↓0.02)
4
(-)
ソフトバンク
576120 0.483
(-)
8
(-)
5534
(-)
474
(-)
124
(-)
87
(-)
0.245
(-)
3.270
(-)
5
(-)
西武
546618 0.450
(↑0.005)
12
(↑0.5)
5509
(+6)
572
(+5)
108
(+1)
84
(+1)
0.241
(↑0.001)
3.970
(-)
6
(-)
日本ハム
506519 0.435
(↑0.005)
13.5
(↑0.5)
9420
(+4)
494
(+3)
70
(+1)
71
(+1)
0.230
(-)
3.390
(↑0.01)