ヤクルト(★3対5☆)中日 =リーグ戦25回戦(2021.10.16)・明治神宮野球場=
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中日
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ヤクルト
0100200003821
勝利投手:ロドリゲス(1勝4敗0S)
(セーブ:R.マルティネス(1勝4敗23S))
敗戦投手:石川 雅規(4勝4敗0S)

本塁打
【ヤクルト】サンタナ(18号・5回裏ソロ)

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◆中日は1点を追う5回表、ビシエドの適時打などで一挙4点を奪い、逆転に成功する。その後4-3で迎えた8回には、加藤翔の適時打が飛び出し、貴重な追加点を挙げた。投げては、先発・ロドリゲスが5回3失点と試合をつくり今季初勝利。敗れたヤクルトは、先発・石川が5回につかまった。

◆中日ジャリエル・ロドリゲス投手(24)に打線の援護はあるか。ここまで10試合に先発して援護が5点以上あったのは8月21日の1試合だけで、8試合が援護1点以下。9イニング換算の平均援護点が1・53しかない。

◆中日根尾昂内野手(21)がプロ入り初めて遊撃手としてスタメン出場した。 前日15日に約3カ月ぶりに出場選手登録され、この日は「1番遊撃」でスターティングメンバーで発表。根尾は「やってきたことを1軍で出します」とコメントを残した。 根尾は今季初の開幕1軍入りをしたが、左翼など外野でスタメン出場が多く、高校時代に投手との2刀流だった強肩を生かした守備などで貢献。68試合に出場したが、打率1割6分9厘と打撃面で結果を残せず、前半戦終了後に2軍落ちしていた。

◆今季2度目の中5日での先発となったヤクルト石川雅規投手(41)が5回途中4失点で無念の降板となった。 1回2死二、三塁のピンチを無失点で切り抜け、2回から4回までは無安打投球。ベテランらしい安定感を披露していたが、1点リードの5回に中日打線につかまった。まずは2死二塁で根尾に同点適時打。続く岡林には一塁強襲の二塁打、大島には四球を与えて2死満塁となり、ビシエドに勝ち越しの2点左前適時打、高橋周には中前適時打を浴びたところで降板となった。 4回2/3を7安打4失点。7安打のうち5安打を5回に集中され、この日と同じく中5日で先発して4勝目を挙げた9月26日広島戦(神宮)以来の5勝目はならなかった。

◆ヤクルトのドミンゴ・サンタナ外野手(29)が、重苦しい雰囲気を振り払った。 1-0から4失点を喫し、逆転を許した5回。先頭でサンタナが打席に立つと、初球の外角143キロ直球を強振。右翼席へ18号ソロを放った。「逆転された直後だったので、1点取れば流れが変わると思って打席に入りました。ギリギリだったが入ってくれて良かった」と思いが実った。これで来日初めての3戦連発。追い上げムードを作り上げた。2死からは、太田が四球で出塁し、青木が右前打で一、二塁とチャンスメーク。山田が左前適時打を放って、1点差に追い上げた。

◆ヤクルト田口麗斗投手(26)の連続無失点試合が「9」で止まった。 1点ビハインドの8回に4番手で登板。先頭の高橋周に二塁打を浴び、いきなり無死二塁のピンチを背負った。送りバントのサインが出ていた加藤翔には2度の空振りを誘って追い込むも、5球目が暴投となって無死三塁。内野が前進守備となり、6球目は二遊間を抜かれて適時打を浴びた。その後のピンチは断ったが、クロスゲームの終盤で痛恨の失点を喫した。 田口の失点は9月12日中日戦(バンテリンドーム)以来、10登板ぶり。先発から中継ぎへ転向後、2試合目での失点以降は無失点投球を続けていた。

◆ベテランがあと1アウトに泣いた。ヤクルト石川雅規投手が、5回途中を4失点で無念の降板となった。 今季2度目の中5日での先発登板。1回2死二、三塁のピンチを無失点で切り抜けると、2回から4回まで無安打に封じた。コーナーを丁寧に突く投球。表情を崩さず、腕を振った。 突如、1点リードの5回につかまった。2死二塁で根尾に同点適時打を浴びると、続く岡林には、一塁直撃の二塁打、大島には四球を与えて2死満塁のピンチを招いた。ビシエドには、フルカウントから低めのシンカーを拾われ、勝ち越しの2点左前適時打を献上。高橋周に中前適時打を浴びたところで降板となった。高津監督からは「投げ急いでいるようにも見えなかったし、特別あの回だけという風には見えなかった」。ベンチに下がると、唇をかみながら戦況を見守った。 なかなか援護に恵まれない。試合前時点で、後半戦8試合に先発し、防御率は1・87。抜群の安定感を見せるも、1勝1敗と白星につながらない。「めちゃめちゃ勝ちたいですよ。先発としてこれでいいということはない。もちろんチームが勝てばいいですけど、やっぱり勝ちがほしい」と本音を漏らしたこともある。 それでもチームのためにゲームメークをすることを心がけてきた。この日こそは無念の降板となったが、今季を通じて15試合で防御率2・60。優勝へと突き進むチームを支えている。【湯本勝大】

◆ヤクルトのリードオフマン塩見泰隆外野手(28)が28試合ぶりにスタメンから外れた。 9月14日阪神戦(神宮)以来のベンチスタートで、7回に代打で登場したが、空振り三振に終わった。15日巨人戦(神宮)で6回の守備から途中交代していた塩見の状態と17日以降の試合出場について、高津監督は「特に問題ないと思います」と試合後に説明した。この日の1番中堅には今季のイースタン・リーグで最多安打のタイトルを獲得した太田賢吾内野手(24)が起用されてフル出場し、3打数1安打1得点だった。 また、15日巨人戦で日本タイ記録の47ホールド目を挙げていた清水昇投手(25)はこの日、ベンチ入りメンバーから外れた。今季はすでに68試合に登板し、今週は12日中日戦(バンテリンドーム)と14日同戦、そして15日は移動試合で連投していたため、休養が与えられた。高津監督は「全く問題ないので、明日からは普通にベンチに入れます」と、17日DeNA戦(横浜)は出番に備えることになりそうだ。

◆中日ジャリエル・ロドリゲス投手(24)が今季12試合目で初勝利を挙げた。 3点リードで迎えた5回裏にサンタナの18号ソロなどで2点を失ったが、5回7安打3失点で白星を手にした。「集中力も制球も良かった。今季最後の登板かもしれなかったのでうれしい」。ライデル・マルティネス投手(25)からウイニングボールを受け取ると、高々と放り投げ、喜びを表した。

◆「1番・遊撃」で初めて内野手で先発出場した中日根尾昂内野手(21)が、1点を追う5回2死二塁で貴重な同点打を放った。 ヤクルト石川の3球目、132キロの直球を捉えると打球は中前へ。「ずっとショートで出てチームの勝利に貢献することが目標だった。チャンスをいただけてうれしかった」と声を弾ませた。 18年甲子園春夏連覇を決めた大阪桐蔭時代の投手、野手の二刀流を捨て、遊撃1本で中日へ。今季開幕1軍入りを果たすも、強肩を生かす狙いで外野手起用が続いた。だが打撃が上向かず2軍落ちし、前日15日に約3カ月ぶりに1軍に復帰。その初戦で目標の1つをクリアし、表情が緩んだ。 一方で8回2死一、二塁では空振り三振。7回の守備では、青木の三塁側ファウルゾーンのフェンス際の飛球を捕りきれなかった。「全く満足していないです。来年やり返す気持ちを持ってしっかり取り組みたい」と気を引き締めた。 来季の監督に、OB立浪和義氏(52)に球団から就任要請が出されたばかり。新生ドラゴンズの主役への飛躍が期待される若竜は「与田監督に引き当てていただきドラゴンズに来たので、今シーズンのことしか考えていません」と、今季残り4試合に集中する。【伊東大介】 ? ▽中日ビシエド(5回に勝ち越しの左前2点適時打) フルカウントだったので、ゾーンを少し広げてコンパクトに打とうと思っていた。うまく打つことができてよかったよ。

◆首位のヤクルトが二回に先制した。中日・ロドリゲスを相手に無死一、三塁の好機を作ると、中村の二ゴロ併殺打の間に、三走・村上が生還した。 先発の石川は三回まで無失点。前日15日時点で、優勝へのマジックナンバーは6となっている。

◆首位のヤクルトは1―4の五回に反撃。サンタナ(前インディアンス)が3試合連発となるアーチを放った。中日・先発ロドリゲスが投じた直球を右翼席に運んだ。 「逆転された直後だったので、1点取れば流れが変わると思って打席に入りました。ギリギリでしたが入ってくれて良かったです」 3戦4発となる18号ソロ。前夜の巨人戦(神宮)も追撃の2発が勝利につながった。3点を追う二回に左中間席へ16号ソロを放つと、2点を追う六回には中越えの17号2ランで同点とした。2017年に米大リーグ、ブルワーズでシーズン30本塁打を達成した長距離砲。この日もチームを勇気づける一発を放ち、蓄えた自慢の口ひげをさわるポーズでナインと喜びを分かち合った。 石川が五回途中7安打4失点と試合をつくれずに降板したが、打線が奮起。サンタナの一発後に2死となったが、太田の四球、青木の右前打で一、二塁。山田が左前適時打を放ち、1点差に迫った。

◆ヤクルトの石川は1―0の五回に一挙4失点と崩れた。桂の右前打と犠打で2死二塁。根尾に同点打を許すと、さらに岡林の二塁打と大島の四球で満塁と走者をため、ビシエドには2点左前打、高橋周にも適時打を浴びてKOされた。 41歳のベテランは優勝争いの中、中5日での登板だった。一回は2死二、三塁のピンチをしのぐと、二~四回は無安打と危なげなかったが、通算178勝目の権利を得る目前で暗転した。ベンチに下がると、雨と汗で額をぬらしたまま表情をこわばらせた。

◆15日に出場選手登録された中日の根尾がプロ3年目で初めて遊撃手として先発した。0―1の五回に同点の適時打を放ち「当たりはよくなかったが、いいところに飛んだ。安打になってくれたのでよかった」と安堵した。 7月13日の広島戦以来となる1軍戦で、打順は1番を任された。一回は遊飛、三回は二ゴロに倒れたが、五回2死二塁では石川の直球を捉えて中前へはじき返した。チームは岡林の二塁打、大島の四球で満塁と好機を拡大。ビシエドの2点適時打で根尾はホームに生還した。 レギュラーの京田に代わって出場した成長株がこの回4点の口火を切った。中日は神宮で行われた9月24~26日のヤクルト戦は全て無得点。この球場で点を取ったのは4試合ぶりとなる。

◆首位のヤクルトは競り負け、優勝マジックを「6」から減らせなかった。1―4の五回にサンタナ(前インディアンス)が3戦連発となる18号ソロ、山田の左前適時打で1点差としたが、八回の中日の攻撃で1点を追加された。石川が五回途中7安打4失点で、4敗目(4勝)。試合のなかった2位・阪神とのゲーム差は「2」となった。

◆中日は0―1の五回に根尾の適時打、ビシエドの2点打と高橋周の中前打で計4点を奪って逆転した。八回は加藤翔の適時打で加点した。ロドリゲスは5回3失点で今季初勝利。ヤクルトは3併殺の拙攻が響き、石川も五回に崩れた。

◆ヤクルトは競り負けて連勝が2でストップ。優勝へのマジックナンバーも「6」のままとなった。先発した石川雅規投手(41)は五回に5安打を集中され4失点し、4回?を投げ7安打4失点。打線はドミンゴ・サンタナ外野手(29)が3試合連発となる18号ソロを放ったが、及ばなかった。高津臣吾監督(52)の主な一問一答は以下の通り。 ――石川は五回だけ失点 「あと一人、あと1球というところまでいったんだけどね。ちょっと粘り切れなかったかな」 ――少し真ん中に集まったか 「そうですね。別に投げ急いでいるようにもみえなかったですし、特別あの回だけ(悪い)というようにも見えなかったんですけど、もう一歩、あと一歩というところですね」 ――序盤の3併殺が痛かった 「本塁打で流れが、雰囲気が変わるかなと思ったんですけど、次の1点、次の1点と思ったんですけどちょっと難しかったですね」 ――競って終盤までいけている 「きょうは投手のところで、もうひと粘りがほしかったですけど、言っても簡単なことではない。食らいついていく気持ちは打つ方も投げる方も持って明日、また戦いたいなと思います」 ――17日(DeNA戦)先発の金久保は今後にも期待をかけて 「もちろんです。期待しています」

◆中日のロドリゲスは5回3失点で、11度目の先発でようやく今季初白星を挙げた。毎回安打を許しても大崩れせず「ものすごくうれしい。スライダーやチェンジアップもよかったし、集中力も制球もよかった」と笑顔で語った。 9月25日のヤクルト戦は八回1死まで無安打に抑えるなど好投した試合もあったが、打線の援護に恵まれなかった。それでも「ネガティブにならなかった。ずっと登板の時には勝つぞという気持ちでマウンドに上がっていた」と下を向くことはなかったようだ。

◆ヤクルトは中5日で先発した石川雅規投手(41)が五回途中7安打4失点と粘り切れなかった。高津臣吾監督(52)は「あと一人、あと一球というところまでいったんだけどね。もう一歩というところですね」と淡々と話した。 ベテラン左腕は四回まで無失点に抑えたが、五回2死二塁から根尾、ビシエド、高橋周に適時打を浴びて4失点。打線もロドリゲスを攻略しきれず、一回から3イニング連続で併殺打に倒れるなど効果的に得点できなかった。 優勝へのマジックナンバーを減らせず「6」のままとなった。指揮官は「投手でもうひと粘りがほしかったですけど、簡単なことではない。食らいついていく気持ちは打つ方も投げる方も持って明日、戦いたいなと思います」と前を向いた。 17日のDeNA戦(横浜)は前半戦でプロ初勝利を含む3勝を挙げ、後半戦は初登板となる金久保に先発マウンドを託す。今後の短期決戦も見据えた起用。21歳右腕は「久しぶりなので緊張せずにリラックスしていきたい。1イニングずつ投げていって勝ちがついたらいい」と視線を鋭くした。(横山尚杜)

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<セ・リーグ順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差残試合 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(-)
ヤクルト
704717 0.598
(↓0.005)
M6
(-)
9591
(+3)
477
(+5)
139
(+1)
69
(-)
0.256
(-)
3.340
(↓0.01)
2
(-)
阪神
73548 0.575
(-)
2
(↑0.5)
8512
(-)
495
(-)
118
(-)
108
(-)
0.247
(-)
3.410
(-)
3
(-)
巨人
596119 0.492
(↓0.004)
12.5
(-)
4530
(+7)
528
(+8)
163
(+1)
65
(-)
0.242
(-)
3.640
(↓0.04)
4
(-)
広島
586611 0.468
(↑0.005)
15.5
(↑1)
8518
(+8)
562
(+7)
114
(+3)
63
(-)
0.264
(↑0.001)
3.870
(↓0.03)
5
(-)
中日
546817 0.443
(↑0.005)
18.5
(↑1)
4398
(+5)
463
(+3)
69
(-)
57
(-)
0.238
(-)
3.210
(-)
6
(-)
DeNA
526915 0.430
(-)
20
(↑0.5)
7540
(-)
596
(-)
135
(-)
30
(-)
0.257
(-)
4.170
(-)