中日(☆3対2★)ヤクルト =リーグ戦22回戦(2021.10.12)・バンテリンドーム=
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ヤクルト
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中日
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勝利投手:柳 裕也(11勝5敗0S)
(セーブ:R.マルティネス(1勝4敗22S))
敗戦投手:清水 昇(3勝6敗1S)

本塁打
【ヤクルト】塩見 泰隆(14号・4回表ソロ)

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◆中日が逆転勝利。中日は2点を追う6回裏、1死二三塁から木下が適時打を放ち、試合を振り出しに戻す。そのまま迎えた8回には、高松の犠飛で1点を加え、勝ち越しに成功した。投げては、先発・柳が8回2失点の好投で今季11勝目。敗れたヤクルトは、打線が好機を生かしきれなかった。

◆今季のヤクルト村上宗隆内野手(55)はここまで38本塁打を放っているが、ホームで18本に対してビジターで20本。 今季ビジターで20本以上は両リーグで村上しかいない。今日も敵地で主砲の1発が出るか。

◆中日は柳、ヤクルトは小川が先発した。柳は3回まで無安打無失点と安定。小川も3回まで1安打無失点と好投した。 ヤクルトは4回、塩見の14号ソロで先制、6回にも1点を追加。中日は6回1死二、三塁から木下拓の2点適時打で同点にした。 中日は8回に高松の犠飛で1点を勝ち越し逃げ切った。柳は11勝、R・マルティネスは22セーブ。ヤクルト清水は6敗。

◆中日与田剛監督(55)は、試合前に球団が公表した今季限りでの退任について、「3年間で優勝争いができなかった。特に今季はいい数字が出せなかった。ファンの皆さんの期待にも応えられなかった」と説明した。 選手たちには試合前に「今シーズンでユニホームを脱ぐ」と直接伝達したことも明かした。 与田監督は今季が3年契約の最終年で、成績不振の責任を取って球団に退任を申し入れ、承認された。 球団はこの日、来季の新監督としてOBの立浪和義氏(52)に就任を要請した。

◆ヤクルトはミスが響き、中日に競り負けた。 同点で迎えた7回無死二塁、西浦が犠打に失敗して送れず。続く代打川端が右前打で1死一、三塁とチャンスを拡大。2者連続の代打で、宮本に託した。カウント1-1からスクイズの構えを見せたが、中日柳に外されて空振り。三塁走者の渡辺の盗塁死となった。8回には犠飛で勝ち越しを許し、マジックを減らせず。高津監督は「なんとかもう1点とは思っていたが、うまくいかなかった」と唇をかんだ。 4回に塩見の14号ソロ、6回には青木の中前適時打と中盤までは2点リード。防御率リーグトップの柳から追加点を奪うため、積極的に仕掛けたが不発に終わった。指揮官は「勝つためには、負けないためにはどうしたらいいか、というのはずっと考えてやっている。なかなか難しいが、それができるように明日も頑張りたい」と前を向いた。 ▽ヤクルト小川(5回1/3を2失点で10勝目はお預け)「粘り切れずに悔しいです」 ▽ヤクルト塩見(4回に2戦連続となる14号ソロ)「回の先頭だったので、とにかく出塁することを意識して打席に入った。いい角度で上がってくれた」

◆中日柳裕也投手(27)が「投手3冠」へ望みをつないだ。 0-2の6回に木下拓が同点となる2点適時打で援護。試合が振り出しに戻ると、そのまま8回まで2失点と粘投した。その直後に高松の勝ち越し犠飛が飛び出し、自己最多タイの11勝目を手にした。阪神青柳と広島九里を1勝差で追い、防御率2・12、167奪三振はトップを保った。 ピンチにも動じなかった。6回は先頭塩見の三塁へのゴロを高橋周が後逸。2番青木の右前打で2点目を失った。それでも柳は「いつも周平さんに守備で助けられている。エラーもある。自分が何とかしたかった。ああいう場面を抑えらえられる投手になりたい」というようにギアを上げ、主軸に挑んだ。3番山田は捕邪飛。4番村上に単打を許して1死一、二塁としたが、5番オスナを二塁併殺打に打ち取って脱した。 16年にドラフト1位で入団して5年目。これまでタイトルには縁がなかった。「ここまできたら頑張りたい。自分がしっかりやらないと(タイトル獲得は)始まらない。結果を出せるようにがんばりたい」。7試合となった残りシーズンの登板に意欲を燃やした。【伊東大介】

◆中日与田剛監督は試合後、退任について「3年間で優勝争いができなかった。特に今季はいい数字が出せなかった。ファンの皆さんの期待にも応えられなかった」と説明した。 選手たちには試合前に自ら「今シーズンでユニホームを脱ぐ」と伝えた。今後球団は何らかのポストを用意する方向だが「今決まっているのは私がユニホームを脱ぐということだけ。それ以外は何も決まっていない」とし、「残り試合は集中して野球に取り組みたい」と残り7試合の指揮を全うする。

◆ヤクルトは四回、塩見の14号ソロで先制した。中日先発・柳のチェンジアップを捉え、「回の先頭だったので、とにかく出塁することを意識して打席に入った。良い角度であがってくれた」と笑みを浮かべた。 六回に青木の適時打でリードを2点に広げた。「追加点のチャンスだったので、積極的にいくこととコンパクトに大振りしないことを意識して打った」と振り返ったが、その裏に木下拓の2点適時打で同点に追いつかれた。

◆優勝へのマジックナンバーを「9」としているヤクルトは中日に逆転負けを喫した。四回、塩見の14号ソロで先制。中日先発・柳のチェンジアップを捉え、「回の先頭だったので、とにかく出塁することを意識して打席に入った。良い角度であがってくれた」と笑みを浮かべた。 六回は青木の適時打でリードを2点に広げた。「追加点のチャンスだったので、積極的にいくこととコンパクトに大振りしないことを意識して打った」と振り返った。 先発の小川は六回途中2失点で降板。六回に木下拓に同点の2点適時打を浴び、「粘り切れずに悔しい」と話した。八回に清水が高松に中犠飛を浴び勝ち越された。

◆ヤクルトは好機をいかせず終盤に決勝点を奪われた。先発した小川泰弘投手(31)は五回まで無失点だったが、六回1死二、三塁から木下拓に2点右前打を浴びて降板。2―2の七回は無死二塁から西浦が犠打を失敗(捕邪飛)するなど、七回以降に追加点を挙げられなかった。高津監督の主な一問一答は以下の通り。 ――柳を攻略しきれなかった 「2点取れたんでね。2点で勝てると思ってませんけど、もうちょっと援護してほしかったかね。柳投手なので点を取れないと思ったんですけど、先制できたので、3、4点といきたかったところです」 ――2―2の七回1死一、三塁では代打・宮本にスクイズ 「何とかもう1点もう1点と思ったんですけど、うまくいかなかったですね」 ――小川は3巡目の中軸につかまった 「ちょっと粘った投球もあったんですけど、3周り目はちょっと直球も変化球も捉えられたのかなという感じはします」

◆中日は先発・柳の奮投もあり、首位ヤクルトに逆転勝ち。与田剛監督(55)の試合後の主な一問一答は以下の通り。 ――柳が8回2失点(自責1)。今季11勝目となる白星がついた 「よかったよかった。大きな援護点ではなかったんですが、とにかく勝ちが付いてよかったですね」 ――岡林はプロ初盗塁など 「サインに対して動く勇気というか、結果よりも行動がまずは大事になってくるので、そういった意味では少しずつ、勇気を持って動けるようになったかなと思います」 ――高松が決勝犠飛 「ああいうピリピリした場面で少しずつ良い結果を出して、自信をつけて、今後の糧にしていただきたい」 ――登録抹消の福田はけが? 「試合前の練習で少し体調不良が起きてしまったので。きょう、診察に行った。予測ではちょっと時間はかかるかもしれない。今シーズンの1軍の試合に出られない可能性はありますけど」 ――今季限りでの退任が発表された。心境は 「まずは、この3年間で優勝争いもできなかった。とくに今シーズンは、選手の頑張りを良い数字で出せなかった。ファンのみなさんの期待に応えられなかったということで、私の気持ちは球団の方にお伝えをして了承していただいた。残り7試合ありますので、とにかくみんなで力を合わせて精いっぱい戦っていく。これはいつもと変わりはない」 ――選手には伝えた? 「伝えました。今日ですね。時期的なものは、いつ伝えるかじゃ探っていましたけど、表にいろいろと出始めてしまっていたので、いち早く伝えたほうがいいな、と」 ――選手にはどんな話をしたのか 「きょうは試合前だったので、ゆっくりした話は最終戦が終わってから伝えようかなと思っています。今日はとにかく今シーズンでユニホームを脱ぐという、その事実を伝えただけです」 ――球団からの話は 「いま決まっていることは私がユニホームを脱ぐということだけです。それ以外のことは何も決まっていない。残り試合は集中して野球に取り組みたいので」

◆中日・柳裕也投手(27)が先発し、8回7安打2失点(自責1)。2019年のキャリアハイに並ぶ11勝目を手にした。 「ヤクルトは勢いもありますし、打線も強力。自分自身も今季はやられているとずっと思っていたので、最後の最後は何とかやり返したいと、その気持ちで投げました」 今季は5試合で0勝2敗と苦しめられてきた強力打線に対し、三回まで無安打投球と上々の滑り出し。四回に先頭・塩見に左翼ソロ、六回は青木に中前適時打を浴びたものの大崩れはせず、最少失点でしのぎ続けた。六回に女房役の木下拓が右翼へ同点2点打を放って試合が振り出しに戻ると、七回は1死一、三塁で、代打・宮本が敢行したスクイズをウエストで外し、三走をアウトに(記録は盗塁死)。その宮本を空振り三振に仕留めて、再三となる雄たけびで自らを鼓舞した。 八回もゼロで抑えると、その裏は1死満塁で高松が中犠飛を放って、ついに逆転。九回をR・マルティネスが無失点に抑えて、右のエースはリベンジを喜んだ。 リーグトップの防御率は試合前の2・17から2・12に上昇。奪三振も2位に32差をつける167個でダントツだ。勝利数は阪神・青柳、広島・九里の12勝を1差で追い、投手3冠が視野に入る。これまでは個人成績を意識しないと一貫してきたが、シーズンも最終盤に差し掛かり、気持ちにも変化が表れている。 「ここまで来たら頑張りたいなと思います。(勝利数は)自分がしっかりやらないと始まらないですから。自分の結果を出すことが一番」 チームの勝利が優先であることには変わりはない。その先で笑えるように、残り試合で与えられた出番は一層、全力投球する。

◆中日は今季大きく負け越すヤクルト戦で4試合ぶりに得点し、逆転勝ちした。2―2の八回1死満塁で中犠飛の高松に与田監督は「ああいうぴりぴりした場面で少しずつ結果を出して、今後の糧にしてほしい」と願った。 監督は今季限りで退任する。チームは現在5位で残りは7試合。「集中して野球に取り組みたい。みんなで力を合わせて精いっぱい戦っていく」と力を込めた。

◆川端が七回、代打で右前打を放ち、代打で今季27安打。1969年の東映・三沢今朝治を抜き、プロ野球で歴代単独2位となった。「チームの価値ある一打を打ちたい」と話す〝代打の神様〟。残り13試合。2007年に球団OBの真中満が記録した歴代1位の31安打を更新する可能性が出てきた。

◆塩見が四回、2試合連発となる14号ソロを左翼席へ放った。「イニングの先頭だったので、とにかく出塁することを意識して打席に入りました。いい角度で上がってくれました」。五回は敵失で出塁し、二進後に青木の中前打で生還。2得点に絡んだが、白星に結びつかなかった。

◆勝利への一手が決まらなかった。セ・リーグ首位のヤクルトは2―3で逆転負け。高津臣吾監督(52)は厳しい表情で言葉を紡いだ。 「2点で勝てると思っていません。もう少し援護してほしかった。柳投手で、このドームは広いし、点を取れないと思ったけど、先制できたので、3、4点といきたかったところ」 攻撃でのミスが響いた。同点とされて迎えた七回だ。無死二塁から西浦が犠打を失敗(捕邪飛)。さらに1死一、三塁から代打・宮本がカウント1-2からスクイズを試みたが、相手バッテリーに外角高めに外されて空振り。三走も憤死して、チャンスが一気にしぼんだ。 2位・阪神が勝ったため、ゲーム差は「2」となり、優勝へのマジックナンバー「9」のまま。最短でのリーグV決定は18日となった。 残り13試合。高津監督は「勝つために、負けないために、1点を防ぐためにどうしたらいいかというのはずっと考えてやっている」と引き締めた。6年ぶりのリーグ制覇へ、細かなワンプレーが重要度を増していく。(赤尾裕希)

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<セ・リーグ順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差残試合 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(-)
ヤクルト
684616 0.596
(↓0.006)
M9
(-)
13576
(+2)
463
(+3)
132
(+1)
68
(-)
0.256
(-)
3.340
(-)
2
(-)
阪神
72547 0.571
(↑0.003)
2
(↑1)
10507
(+2)
493
(+1)
117
(-)
107
(+1)
0.247
(-)
3.450
(↑0.02)
3
(-)
巨人
595818 0.504
(↓0.005)
10.5
(-)
8514
(+1)
507
(+2)
159
(-)
65
(-)
0.243
(↓0.001)
3.580
(↑0.02)
4
(-)
広島
566511 0.463
(↑0.005)
15.5
(↑1)
11502
(+3)
543
(-)
110
(+1)
60
(+1)
0.263
(-)
3.820
(↑0.03)
5
(-)
中日
536716 0.442
(↑0.005)
18
(↑1)
7391
(+3)
456
(+2)
69
(-)
57
(+1)
0.238
(↓0.001)
3.230
(↑0.02)
6
(-)
DeNA
516815 0.429
(↓0.003)
19.5
(-)
9528
(-)
588
(+3)
133
(-)
30
(-)
0.256
(↓0.001)
4.200
(↑0.01)