ヤクルト(☆1対0★)巨人 =リーグ戦22回戦(2021.10.07)・明治神宮野球場=
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巨人
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ヤクルト
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勝利投手:マクガフ(3勝2敗26S)
敗戦投手:ビエイラ(0勝2敗18S)
  DAZN
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◆ヤクルトが6連勝。ヤクルトは0-0のまま迎えた9回裏、2死二塁の好機から山田の内野安打の間に1点を挙げ、サヨナラ勝利を収めた。投げては、先発・原が6回無失点の好投。その後は3人の継投で完封リレーを展開し、4番手・マクガフが今季3勝目を挙げた。敗れた巨人は、打線が4安打無得点と沈黙した。

◆ヤクルト村上宗隆内野手(21)は菅野に対して通算25打数6安打、打率2割4分で本塁打が0。村上が通算25打数以上で本塁打0は床田(広島)エスコバー(DeNA)菅野の3人。菅野から初アーチを打てるか。

◆巨人松原聖弥外野手(26)が、球団では今季のウィーラーや、二岡智宏(現2軍監督代行)らに並ぶ22試合連続安打を達成した。 0-0で同点の3回1死、ヤクルト先発の原に追い込まれながらも、4球目146キロ直球を捉え、三塁線を破る二塁打とした。 今年の5月にウィーラーが記録した22試合連続安打に並んだ。前日6日の同カードでは、長嶋茂雄(現終身名誉監督)、中畑清が記録した21試合連続安打を達成していた。育成ドラフト出身者では、プロ野球記録を更新し続けている。

◆ヤクルト原樹理投手(28)が、アクシデントに見舞われた。 6回1死走者なしで、巨人岡本和が放ったゴロが左ひざ下に直撃。その場に倒れ込んだ。治療のため、トレーナーに付き添われて、自力でベンチに引き揚げるも、続投。続く丸を空振り三振に仕留めた。 原は6回まで4安打無失点と好投を続けている。

◆ノーヒット投球の巨人菅野智之投手(31)が、7回の投球前に突如、異変を訴えてマウンドから姿を消した。 登板前日の6日は、先発として「チームを鼓舞するようなピッチングがしたいですし、長いイニングをしっかりと投げたい」と話していた。6回まで抜群の安定感を発揮。好調ヤクルト打線に無安打投球で圧倒した。 86球を投げ、終盤戦に入っていく7回の登板直前にアクシデントが発生した。投球練習中に右手を気にするしぐさを見せた。ベンチから桑田投手チーフコーチ補佐とトレーナーが慌ててマウンドに駆けつけた。ベンチの宮本投手チーフコーチがブルペンへとつながる電話の受話器に手をかけた。菅野がベンチに引き揚げてから、しばらくして原監督が球審にデラロサへの投手交代を告げた。降板直後、菅野はベンチの最前列で戦況を見守っていたが、8回の攻撃前にクラブハウスへ引き揚げた。 球団によると「右手親指をつったため」降板した。次回登板は問題がない見込み。菅野は「まんべんなく、全ての球種を投げて、特別悪いボールもなかったので、最近の中では一番バランスよく投げることができたと思います。できればもう1イニングは投げたかったです。それでも前向きにとらえて、次へつながるピッチングができたと思います」と振り返った。 今季の菅野は6月の交流戦は2戦2敗に沈み、ファームで再調整をして臨んだ7月の復帰戦も3回持たずに降板。ここまでシーズン4度目の登録抹消を強いられ、7月中旬には東京五輪辞退を強いられた。

◆ヤクルト先発の原は3回まで毎回走者を許すも、無失点。巨人先発菅野は3回まで無安打無失点に封じ、投手戦の立ち上がり。 ヤクルト原は6回4安打無失点で降板。巨人菅野は6回に1死二、三塁のピンチを作るも、無失点。6回まで無安打投球を続ける。 ヤクルトは0-0の9回に塩見がチーム初安打で出塁。2死二塁から山田の内野安打で塩見が生還し、サヨナラ勝ちで6連勝。巨人ビエイラは2敗目。

◆巨人が屈辱的な敗戦に沈んだ。首位ヤクルトとの3連戦で3連敗。最後の最後、たった1度だけ与えた好機が致命傷となった。無安打継投でつないだ9回を守護神ビエイラに託した。1死から塩見に左前打を許し、二盗も絡み、2死二塁。山田の遊撃内野安打で坂本からの送球が一塁手若林のミットをはじいた。その間にサヨナラの生還を許した。歓喜の相手ベンチの一方で無情な幕切れだった。 予期せぬアクシデントから不穏な空気が漂った。菅野が6回まで無安打無失点の快投。7回直前の投球練習中に右手親指をつって、緊急降板を強いられた。2番手以降は7回はデラロサ、8回は畠がともに無安打無失点でつないだ。菅野は「できればもう1イニングは投げたかったです。それでも前向きにとらえて、次へつながるピッチングができたと思います」と振り返った。次回登板は問題がないことが唯一の救いだ。 ペナント大詰めでの貧打が深刻さを増す。4回までは毎回安打もつながりを欠き、5回からは無安打と沈黙。4試合連続の2ケタ三振と2戦連続で今季12度目の完封負け。原監督は「何とか打線がね。こじ開けないとね。勝てませんね。やっぱり躍動することですよね」と言った。【為田聡史】

◆ヤクルト○、阪神●の結果、ヤクルトは8日からの阪神3連戦で1勝か1分けすればマジックが出る。8日の試合に勝てばM11、引き分けでM12が点灯し、阪神に3連敗した時だけM点灯が持ち越しとなる。 ▼ヤクルトのサヨナラ勝ちは今季3度目で、1-0のサヨナラ勝ちは12年9月2日中日戦以来、9年ぶり。これで9月以降のヤクルトは19勝8敗5分けとなったが、19勝のうち完封勝ちが7試合で、ほかに0-0の引き分けが1試合。9月以降のヤクルトは投手陣が無失点に抑えたのが8試合もある。

◆ヤクルト山田哲人内野手が泥くさく決めた。 9回2死二塁で、ビエイラの161キロ直球に打ち取られ、「打った瞬間は終わったと思った」。 全力疾走で一塁へ向かい、内野安打をもぎ取った。二塁走者の塩見が生還し、サヨナラ打となった。「なんとか勝ち取ったヒットだったので良かった」と胸をなで下ろしていた。

◆「ノーヒットノーラン引き分け」から一転、ヤクルトが執念のサヨナラ勝利でマジック点灯に王手をかけた。9回1死から塩見泰隆外野手(28)が、チーム初安打となる左前打で出塁。二盗に成功してチャンスを広げると、2死二塁から山田哲人内野手(29)の遊撃内野安打の間に一気に生還。サヨナラ勝ちに貢献し、2位阪神と2ゲーム差に広げた。8日からは本拠地に迎えて首位攻防戦。初戦に勝利すると、待望のマジック11が点灯する。駆け抜けた。9回1死一塁。一塁走者の塩見は、徐々に盛り上がる球場とは対照的に、冷静だった。「クイックとか加味して(盗塁)成功する確率が高いんじゃないかと思った」。2番青木宣親外野手(39)の2球目で二盗を成功させるまで、巨人ビエイラから3度のけん制を受け、2度プレートを外して仕切り直された。徹底的に警戒された中での1プレー。「本当にうれしかった。今年一番の盗塁だった」と笑顔をはじけさせた。 リーグ3位の21個目で1死二塁とし、2死後山田の打席で、ボテボテのゴロが遊撃前に転がった。ため息が漏れる中、無心に三塁ベースを蹴って本塁突入。ショートバウンドの送球を一塁手若林が捕球できず、サヨナラのホームを踏んだ。塩見は「めちゃめちゃ気持ち良かった」と頭上で手をたたいて、飛び跳ねた。本拠地での第1打席の登場曲は「関東G1ファンファーレ」。サラブレッドばりの快足で神宮を駆け回った。 投げ抜いた。先発原樹理投手(28)は2回から3回続けて得点圏に走者を置くも、要所で踏ん張った。6回1死走者なしでは左ひざ下に打球が直撃。治療のためベンチに引き揚げたが、続投。続く丸を空振り三振に仕留め、6回4安打無失点で降板した。 7回からは今野龍太(26)、清水昇(24)、スコット・マクガフ(31)と3投手が3連投。いずれも無安打無失点投球で、サヨナラ勝ちに導いた。高津臣吾監督(52)は「無失点でいった訳だから。最後ラッキーなサヨナラにはなりましたけど、そこまで持っていけたピッチャー陣を評価していいのかな」とたたえた。10月は不敗で6連勝。その間のチーム防御率は1・83と抜群の安定感を誇っている。 勢いに乗って、8日からは2位阪神との3連戦。最短で8日にもマジック11が点灯する。6年ぶりの優勝が見えてきたが、指揮官は目の前の試合に徹する。「勝つことしか考えていないです」とキッパリ。並々ならぬ覚悟で、天王山に挑む。【湯本勝大】 ? ▽原(6回4安打無失点と好投) チームとしてすごく大切な試合が続いてるので、自分の調子よりも打者を1人1人、泥くさく抑えることだけを考えてマウンドに上がりました。粘り強く投げることができたと思います。

◆「ノーヒットノーラン引き分け」から一転、ヤクルトが執念のサヨナラ勝利でマジック点灯に王手をかけた。9回1死から塩見泰隆外野手(28)が、チーム初安打となる左前打で出塁。二盗に成功してチャンスを広げると、2死二塁から山田の遊撃内野安打の間に一気に生還。サヨナラ勝ちに貢献し、2位阪神と2ゲーム差に広げた。8日からは本拠地に迎えて首位攻防戦。初戦に勝利すると、待望のマジック11が点灯する。駆け抜けた。9回1死一塁。一塁走者の塩見は、盛り上がる球場とは対照的に、冷静だった。「クイックとか加味して(盗塁)成功する確率が高いんじゃないかと思った」。2番青木の2球目で二盗を成功させるまで、巨人ビエイラから3度のけん制を受け、2度プレートを外して仕切り直された。徹底的に警戒された中での1プレー。「今年一番の盗塁だった」と笑顔をはじけさせた。 リーグ3位の21個目で1死二塁とし、2死後山田の打席で、ボテボテのゴロが遊撃前に転がった。ため息が漏れる中、無心に三塁ベースを蹴って本塁突入。ショートバウンドの送球を一塁手若林が捕球できず、サヨナラのホームを踏んだ。塩見は「めちゃめちゃ気持ち良かった」と頭上で手をたたいて、跳びはねた。帝京大時代には、相模原市の練習場裏に突如出没したイノシシに脚力対決を挑んだ逸話を持つ"野性児"。プロ入り後もチーム屈指の快足を誇り、今季は1番に定着した。第1打席の登場曲は、すぎやまこういちさん作曲の「東京&中山競馬場のG1ファンファーレ」。サラブレッドばりに駆け回った。投げ抜いた。投手陣は先発原が6回1死走者なしから左ひざ下に打球が直撃するも続投。6回無失点でつなぐと、7回からは今野、清水、マクガフが無安打0封リレー。サヨナラ勝ちに導いた。高津監督は「ラッキーなサヨナラにはなりましたけど、そこまで持っていけたピッチャー陣を評価していいのかな」とたたえた。チーム防御率は8月末まで3・70だったが、9、10月は2・44に向上。10月6試合では1・83と、抜群の安定感が絶好調のチームを支える。チームは10月不敗で6連勝。勢いに乗って、8日からは2位阪神との3連戦に挑む。最短で8日にもマジック11が点灯。6年ぶりの優勝が見えてきた。指揮官は「勝つことしか考えていないです」とキッパリ。並々ならぬ覚悟で、天王山に挑む。【湯本勝大】▼ヤクルト○、阪神●の結果、ヤクルトは今日からの阪神3連戦で1勝か1分けすればマジックが出る。今日の試合に勝てばM11、引き分けでM12が点灯し、阪神に3連敗した時だけM点灯が持ち越しとなる。▼ヤクルトのサヨナラ勝ちは今季3度目で、1-0のサヨナラ勝ちは12年9月2日中日戦以来、9年ぶり。これで9月以降のヤクルトは19勝8敗5分けとなったが、19勝のうち完封勝ちが7試合で、ほかに0-0の引き分けが1試合。9月以降のヤクルトは投手陣が無失点に抑えたのが8試合もある。

◆セ・リーグ首位のヤクルトは6日、巨人21回戦(神宮)に3―0で勝ち、5連勝。18試合を残して3年ぶりのクライマックスシリーズ(CS)進出を両リーグ一番乗りで決めた。立役者は五回に決勝の適時二塁打を放った中村悠平捕手(31)だ。10月の出場4試合で4打点と輝きを放つ選手会長の活躍で、チームも5戦5勝と勢いを加速。最短で8日に優勝へのマジックナンバーが点灯する。 白球が右中間を抜けた瞬間、神宮の右翼席が沸いた。中村が、五回1死一塁で決勝の適時二塁打。送球間に三塁に進むと、ベースを回ったところで右拳を何度も握り、感情を爆発させた。 「何とか後ろにつなぎたい思いだった。うまいこと右中間に抜けて、オスナが激走してくれて先制点が取れて良かった」 3位・巨人、2位・阪神と続く勝負の6連戦の第2ラウンド。前日に続く勝利に、立役者はお立ち台で表情を緩めた。 一回には四球で出塁した松原の二盗を好送球で阻止し、先制の芽を摘んだ。そして両軍無得点で迎えた0-0の五回、村上が全力疾走でつかんだチーム初安打をきっかけに生まれた1死一塁の場面。中村がメルセデスの143キロの直球を打ち返すと、一走のオスナが激走し一気に生還した。 6年ぶりのリーグ制覇へ、10月は負けなしの5連勝。貯金を2001年以来の「21」(同年の最多は25)に増やした。これで、コロナ下で中止となった昨季を挟んで3年ぶりとなるCS進出が決定。この日、DeNAに勝った阪神より31分早く両リーグ一番乗りで3位以上を確定させた。 その中で輝きを放つのが、今季から背番号2を付ける中村だ。10月は4試合に出場し打率・308(13打数4安打)、4打点。15年の前回優勝を知る31歳が最終盤で〝10月男〟となり、快進撃を支えている。 『その気になれ』―。 春季キャンプで臨時コーチを務めた古田敦也氏(56)の言葉を胸に刻む。昨季は2度の故障で29試合の出場にとどまり、今季は正捕手奪取を目指す立場からの再スタート。黄金時代を築いた大先輩から技術を吸収し、開幕前には徹底的な振り込みを行うなど準備を整えて臨んだ。 思いは〝背中〟に表れる。昨季まで安打を放っても表情を変えずクールを貫いた男が、今はグラウンドでガッツポーズを繰り出し、闘志あふれる表情を隠さない。「自分に言い聞かせるように、より感情を出すようにしている。気持ち的に自分にとってもプラス」。走者なしからの単打でも手をたたき、自らを、チームを鼓舞する。 高津監督は「勝つことしか考えていない。出し惜しみすることなく、悔いを残すことなく全力で戦いたい」と言い切った。巨人に7・5ゲーム差をつけ、優勝争いは阪神との一騎打ちの様相。ライバルとは9月29日以降の勝敗が「●●〇〇〇〇〇」と全て同じでデッドヒートを演じている。 7日の巨人戦を経て、8日からは首位攻防3連戦。お立ち台で中村は「阪神も勝っていますし、僕らも負けるわけにはいかない。連勝を伸ばして週末、阪神をここ(神宮)でやっつけましょう」と声を張り上げた。(赤尾裕希) ■周囲も〝応燕〟 6年ぶりのリーグ制覇へ、周囲も〝応燕〟の熱を増している。神宮球場に隣接する日本青年館ホテルの窓に、この日から『がんばれスワローズ』の文字が掲げられた。1921年に財団が設立され、25年に初代日本青年館が開館。100年近く神宮球場の隣で時を過ごしてきた深い縁がある。同ホテル関係者は「ぜひ、優勝してほしいという思いを込めました。コロナ禍で大変な中、ヤクルトの優勝が当ホテルにとっても希望の光です」と期待した。

◆巨人・松原聖弥外野手(26)が三回の第2打席で三塁線を破る二塁打を放ち、22試合連続安打をマークした。 ヤクルト・原の146キロの直球をはじき返した。22試合連続安打は球団では柴田勲、川相昌弘、清水隆行、二岡智宏、ウィーラーらに並んだ。

◆巨人・菅野智之投手(31)が、無安打無失点の投球を続けていた七回裏の投球練習中に急きょ降板。球場は一時騒然となった。 0-0のまま迎えた七回、守備に入る前の投球練習中、菅野が何らかの異変を訴え、桑田投手チーフコーチ補佐とトレーナーがベンチを飛び出してマウンドへ。右手を気にするような仕草を見せていたエースは、トレーナーとともにベンチへ下がり、そのまま原監督が2番手・デラロサへの交代を告げた。緊急登板となったデラロサは、七回を無失点に抑えた。

◆ヤクルトが劇的なサヨナラ勝ちで6連勝を飾った。 八回まで無安打に抑えられていたヤクルトは、九回一死、塩見が左前打で出塁。塩見は次打者、青木の打席で二盗に成功。青木は空振り三振に倒れたものの、山田の遊撃への打球で、坂本からの送球を一塁手の若林が前に弾いた間に塩見が生還した(記録は山田の適時内野安打)。 ヤクルトは10月負けなしの6連勝となり、貯金22で勝率6割に到達。2位・阪神が敗れ、差は2ゲームに開いた。8日から神宮で阪神との直接対決3連戦に臨み、8日にヤクルトが勝てば優勝へのマジックナンバー「11」、引き分けでも「12」が初めて点灯する。

◆巨人・菅野智之投手(31)が無安打無失点の投球を続けていた七回裏の投球練習中に急きょ降板。右手親指をつったため。次回の登板に影響はないとみられる。 0-0のまま迎えた七回、守備に入る前の投球練習中、菅野が異変を訴え、桑田投手チーフコーチ補佐とトレーナーがベンチを飛び出してマウンドへ。右手を気にするようなしぐさを見せていたエースはトレーナーとともにベンチへ下がり、そのまま原監督が2番手・デラロサへの交代を告げた。緊急登板となったデラロサは七回を無失点に抑えたが、チームは0-0の九回に守護神ビエイラが塩見に安打を許すなどピンチを招き、最後は山田の適時内野安打でサヨナラ負けを喫した。

◆ヤクルトが劇的なサヨナラ勝ちで6連勝を飾った。八回まで無安打に抑えられていたヤクルトは、九回1死、塩見が左前打で出塁。塩見は次打者、青木の打席で二盗に成功。青木は空振り三振に倒れたものの、山田の遊撃への打球で、坂本からの送球を一塁手の若林が前に弾いた間に塩見が生還した(記録は山田の適時内野安打)。 劇的勝利をお膳立ちした塩見の一問一答は以下の通り。 --第4打席を振り返って 「その前のチャンスで、1死二、三塁でチームがガクっとくるような打撃をしてしまったので、最終回はなんとか塁に出ようと、本当に熱い気持ちで打席に入りました」 --熱い気持ちでも、3球目のスライダーは落ち着いて捉えられた 「全然落ち着いてないですね」 --三遊間を抜ける打球は見て、どんな気分だったか 「見えました。なんとかノーヒットノーランを阻止できたことが本当にうれしくて。あぁよかったなというのと、後に続いて(いたのが)すごくいいバッターだったので、かえしてくれるんだろうなと思いながら塁にいました」 --執拗な牽制を受けながらも二盗に成功 「とりあえずクイックとかいろいろ加味して、成功する確率が高いんじゃないかなと思ったので、思い切ってスタートを切りました」 --セーフの判定が出た時の気持ちは 「本当にうれしかったです。今年一番の盗塁だったのかなというふうに思います」 --サヨナラのホームを踏んで気持ちよかったか 「めちゃめちゃ気持ちよかったっす!」 --チームは6連勝 「僕の力ではないと思うんですけど」 --先週末にアクシデントがあり、体が心配されていた 「もういつも以上に元気です」 --残り試合へ向けた抱負を 「これから1番としてもっともっと塁に出て、チームに貢献できるよう頑張りますので、引き続き応援よろしくお願いします」

◆ヤクルトが劇的なサヨナラ勝ちで6連勝を飾った。八回まで無安打に抑えられていたヤクルトは、九回1死、塩見が左前打で出塁。塩見は次打者、青木の打席で二盗に成功。青木は空振り三振に倒れたものの、山田の遊撃への打球で、坂本からの送球を一塁手の若林が前に弾いた間に塩見が生還した(記録は山田の適時内野安打)。 サヨナラ打を放った山田の一問一答は以下の通り。 --九回2死二塁の場面、どんな気持ちで打席に入ったか 「すごい緊張していましたし、なんとか打てたらいいなと思いながら打席に立っていました」 --ビエイラ投手はとにかく球が速い 「球も速いですし、今日はスライダーもぽんぽんストライクに入っていたので、なかなか打つのは難しいかなとは思っていました」 --遊撃への打球で、一塁へ無心に走った 「打った瞬間はちょっと終わった...って思ったんですけど、それでもしっかり全力疾走して、なんとか勝ち取ったヒットだったのでよかったと思います」 --一塁の塁審が両手を広げたのは感じられたか 「見えましたし、塩見もしっかりホームインしてくれたので、本当によかったなと思います」 --これぞクリーンアップ、主将という働き 「とにかく明日からの試合が大事になってくるので、一戦一戦、優勝目指して頑張りたいと思います」 --明日(8日)からのライバルである阪神がDeNAに敗れた一報は入っていたのか 「知らなかったです」 --明日にもマジックが点灯。今のチーム状況はどのように映っているか 「チームの雰囲気はすごいいいですし、でもまだ油断はできないので、とにかく明日を勝てるように、しっかり準備して明日に備えたいと思います」 --明日先発予定の奥川に期待のひと言を 「いいピッチングが続いていますし、今日みたいな粘り強い野球はしたいですけど、なんとか明日は野手の力で勝ったと言えるように、打線が爆発できるように頑張りたいと思います」 --ファンにメッセージを 「優勝目指して頑張ります!ご声援よろしくお願いします」

◆ヤクルトの4投手が無失点リレーでサヨナラ勝ちを呼び込んだ。先発した原は四回まで1安打ずつされたものの「泥くさく抑える事だけを考えた」と要所で踏ん張った。六回1死から岡本のゴロを左膝付近に受けながら続投して丸を空振り三振に切ってガッツポーズした。 七回から救援した今野、清水、マクガフはいずれも3日連続での登板の疲れを感じさせない投球。高津監督は「勝因は投手の頑張り。頼りにしているし、信じている」と声を上ずらせた。

◆巨人は五回以降は無安打に抑えられ、2試合連続の零敗となった。11三振を喫し、4試合連続の2桁三振。最近11試合で5度目の零敗とあって、原監督は「何とか打線がこじ開けないとね」と苦悩の色を濃くした。 打線で気を吐いているのは、22試合連続安打をマークした1番松原くらい。坂本、岡本和、丸の中軸はそろって無安打に終わった。原監督は「うちの中心打者だから」と復調を願った。

◆セ・リーグ3位の巨人は投手陣が奮闘したが、今季2度目のサヨナラ負けで3連敗。崖っぷちで迎えた首位ヤクルトとの直接対決で2戦連続、今季12度目の零封負けを喫した原辰徳監督(63)は肩を落とした。 「何とか打線がこじ開けないと勝てませんね。先発メンバーは、やっぱり躍動すること(が必要)ですよね」 無安打無失点を続けていた菅野が右手親指をつったため七回の登板前に緊急降板。それでもデラロサ、畠が無安打投球でつないだ。九回にビエイラが塩見に初安打を打たれ、2死二塁で山田の遊撃前への打ち取った打球がサヨナラを許す適時打となった。だが、7試合連続で4失点以下の投手陣は責められない。 菅野(中央)は七回に入る前の投球練習中に右手を気にするしぐさを見せた(撮影・中井誠) 低調な打線はこの日も11三振を喫し、4試合連続、今季38度目の2桁三振。21イニング無得点となった。指揮官が「ウチの中心バッターだからね。3、4、5番というのは」と奮起を待つ坂本、岡本和、丸の中軸は計11打数無安打(2三振)に封じ込められた。 ヤクルトとのゲーム差は8・5に広がり、リーグ3連覇は風前の灯だ。前夜に原監督が言った「一打席、一球を大事にする」の言葉を再度、胸に焼き付けるしかない。(谷川直之)

◆激勝!! セ・リーグ首位のヤクルトは7日、巨人22回戦(神宮)に1―0でサヨナラ勝ち。6連勝を飾り、貯金を22とした。無安打で迎えた九回に突破口を開いたのは塩見泰隆外野手(28)だ。1死からチーム初安打となる左前打で出塁して二盗を決め、山田哲人内野手(29)の内野安打の間に生還した。8日からはゲーム差を2に広げた2位・阪神と本拠地で3連戦。6年ぶりの優勝へ、勢いそのままに虎退治だ。 走れ! 回れ!! 燕党は総立ちになって祈った。九回2死二塁。クライマックスは訪れた。 山田が遊撃へのボテボテの当たりで全力疾走。間一髪、一塁を駆け抜けた。坂本の一塁送球がワンバウンドとなり、若林が弾いている隙に塩見が二塁から生還。劇的なサヨナラ勝ちに、秋風が吹く神宮球場は興奮と熱気に包まれた。 「めちゃめちゃ気持ち良かったです」 九回裏のスコアボードに「1」を刻んだ塩見は興奮を隠しきれなかった。打線は菅野に封じ込められ、その後も九回1死まで無安打。投手陣も踏ん張って巨人打線を無失点に抑え、0―0の引き分けに終わるかと思われた。 突破口を開いたのが塩見だった。守護神・ビエイラからチーム初安打となる左前打。真骨頂はこの後だ。50メートル5秒9、帝京大時代に神奈川・相模原市にある練習場近くの山でイノシシを追いかけ回していた韋駄天は、何度もけん制球を受ける中、青木の3球目に二盗を仕掛けた。「ノーヒットノーランを阻止できたことがうれしくて。(二盗は)クイックなどを加味して成功する確率が高いと思って思い切ってスタートを切った。今年一番の盗塁だったと思う」今季21個目の盗塁がサヨナラ劇に直結。高津監督は「思い切って行っていい場面。突破口を開いたので、本当に打撃といい盗塁だった。盗塁の技術もすごく向上してきて、その結果だと思う」と絶賛。10月は負けなしの6連勝で貯金を今季最多の22とした。天国から力を貸してくれていたのかもしれない。人気ゲーム「ドラゴンクエスト」の音楽などで知られる作曲家、すぎやまこういち(本名・椙山浩一)さんが9月30日に90歳で死去していたことが明らかになった。俊足の塩見が第1打席の登場曲に選び、東京競馬場・中山競馬場のGⅠレースでも使用されるファンファーレを作曲。かつて球場を「パドック」と評した背番号9が躍動した。6年ぶりのリーグ制覇へ、5日に始まった巨人、阪神との勝負の6連戦。昨季までの王者巨人に3つ白星を重ねて〝引導〟を渡し、8日からはゲーム差を2に広げた2位・阪神との3連戦だ。「勝つことしか考えていない」と高津監督。優勝マジックは8日に勝てば11、引き分けで12が点灯する。お立ち台に立った塩見も「1番として、もっともっと塁に出てチームに貢献できるように頑張ります」と誓った。勢いそのままに、頂点まで駆け上がる。(赤尾裕希)

◆優勝できるチームは、どこかで珍しい勝ち方をするものだ。ヤクルトがそれを体現した。 九回にチーム初安打を放った塩見が、巨人バッテリーの警戒網をかいくぐり、二盗に成功。山田の遊撃内野安打とワンバウンド送球の間に、サヨナラのホームイン。1点を争う局面で、スピードがどれほどのキラーコンテンツになるかを、教えてくれている。 0-0のまま九回に持ち込んだ投手リレーも、見事だった。今野、清水、マクガフは、この3連戦で3連投。阪神が岩崎を温存して逆転負けしたのとは、対照的。ペナントレースの最重要ポイントと割り切り、惜しげもなく投入した。高津監督の勝負勘が光った。 これで、8日からの阪神3連戦は、ゲーム差に余裕が出た分、戦いやすくなる。 第1戦先発の奥川は、6月20日(対中日)の登板以降、8試合連続で6回以上を投げている。今回も六回まで、先取点を与えないことだけに集中し、あとはリリーフ陣に託せる。立ち上がりから飛ばすことだ。 特に近本と中野の1、2番は封じたい。足のある2人を出塁させると、神経を使い、中軸に打たれる危険性が増す。 奥川で初戦を取れば、必然的に2勝の計算も立つ。その先には、ゴールも見えてくる。 もちろん、ずっと指摘してきた通り、挑戦者としての心構えを忘れてはいけない。2年連続最下位からの優勝という最大級のチャレンジを、成し遂げてもらいたい。(本紙専属評論家)

DAZN

<セ・リーグ順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差残試合 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(-)
ヤクルト
664416 0.600
(↑0.004)
-
(-)
17563
(+1)
453
(-)
128
(-)
68
(+1)
0.256
(↓0.001)
3.380
(↑0.02)
2
(-)
阪神
70527 0.574
(↓0.005)
2
(↓1)
14498
(+3)
481
(+4)
116
(+1)
106
(-)
0.247
(-)
3.460
(-)
3
(-)
巨人
595418 0.522
(↓0.005)
8.5
(↓1)
12509
(-)
489
(+1)
156
(-)
65
(-)
0.244
(↓0.001)
3.550
(↑0.02)
4
(1↑)
広島
526511 0.444
(↑0.004)
17.5
(-)
15483
(+5)
539
(+2)
109
(+2)
58
(-)
0.262
(-)
3.910
(↑0.01)
5
(1↓)
中日
516516 0.440
(↓0.003)
18
(↓1)
11380
(+2)
441
(+5)
68
(-)
56
(-)
0.238
(-)
3.230
(↓0.01)
6
(-)
DeNA
496615 0.426
(↑0.005)
19.5
(-)
13515
(+4)
577
(+3)
130
(+1)
27
(+1)
0.256
(↓0.001)
4.240
(↑0.01)