オリックス(☆4対3★)日本ハム =リーグ戦22回戦(2021.10.07)・京セラドーム大阪=
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日本ハム
0111000003611
ORIX
10111000X4711
勝利投手:K-鈴木(1勝0敗2S)
(セーブ:平野 佳寿(1勝3敗26S))
敗戦投手:伊藤 大海(9勝8敗0S)

本塁打
【日本ハム】野村 佑希(5号・4回表ソロ)
【オリックス】杉本 裕太郎(30号・3回裏ソロ)

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◆オリックスが接戦を制した。オリックスは2-3で迎えた4回裏、伏見の内野ゴロの間に得点を挙げ、同点とする。続く5回には、2死二塁からモヤが適時打を放ち、勝ち越しに成功した。投げては、2番手・K-鈴木が今季初勝利。敗れた日本ハムは、打線が中盤以降つながりを欠いた。

◆新人最速2桁勝利へ4度目のチャレンジとなった日本ハム伊藤大海投手(24)だったが、またも10勝目を逃した。 初回は適時失策で先制点を献上。打線が2、3回に1点ずつを挙げて1点リードとなった3回は杉本に同点30号ソロを浴びた。4回に野村の勝ち越し5号ソロで再びリードしたが、その裏に再び同点とされ、5回はモヤに適時打を浴びた。1点ビハインドのまま、6回6安打4失点(自責3)で降板となった。球団を通じて「味方に点を取ってもらってすぐに相手に点を与えてしまうなど、先発として流れをつくり切れなかったことが全てだと思います。またふがいないピッチングになってしまい、チームに申し訳ない気持ちです」と、コメントした。肝っ玉ルーキーは先発前日に素直に告白していた。「体は疲れていないんですけど、心が疲れています」。東京五輪での奮闘もあった、初体験となる長丁場のシーズン終盤。2桁勝利に王手をかけてから3度の足踏み。純粋に勝ちたいからこそ、悩む。「なんだろうと思い出すときりがない。なるべくそれは考えないようにしています」としたが、思い直したように言葉は続いた。 伊藤 どうしてもチームの代表として投げるとなったら、そこは考えないといけない。そこと向き合っていかないといけない立場。しっかり切り替えて登板するようにしています。 日本ハムのエースを目指す男の思考は1歩先を行く。いずれ向き合わなければいけないこと。1年目だからと逃げるつもりはない。 伊藤 何も得ることなく10勝してしまうのと、いろいろ試行錯誤してつかみ取る1勝では、その先に大きな違いがあると思う。 この日も10勝の壁を乗り越えるために初回から直球中心の攻めの投球で飛ばしたが、相手も負けられない首位オリックス打線。簡単にはねじ伏せられなかったが、この経験値が先の伊藤を大きく成長させていくはずだ。【木下大輔】

◆オリックスは初回、相手失策で先制。2回に同点とされ、3回に1点を勝ち越されたが、3回に杉本の30号ソロで追いついた。 日本ハムは4回に野村の5号ソロで勝ち越し。オリックスは4回、伏見の内野安打で同点、5回にモヤの中前適時打で勝ち越し。 オリックスは救援陣が無失点リレーで試合を締めた。K-鈴木が今季初勝利。平野佳は26セーブ。日本ハム伊藤は8敗目。

◆日本ハム近藤健介外野手が6回に二塁打を打ち、9月30日楽天戦から7試合連続二塁打。連続試合二塁打の最長記録は09年4月7~15日に金子誠(日本ハム)がマークした7試合で、近藤がプロ野球記録に並んだ。 金子誠は続く16日の試合で1安打を打つも二塁打は出なかったが、近藤は記録を伸ばせるか。

◆オリックス杉本裕太郎外野手が自身初の30号本塁打を放った。 杉本は今季30歳シーズンで、30歳以降に初めて30本塁打を記録したのは、15年の松田宣浩(ソフトバンク=32歳で35本塁打)以来19人目。球団では83年に36歳で36本塁打を放った水谷以来2人目。 ▼オリックスで30本塁打以上は17年のT-岡田(31本)以来だが、外国人選手を除く右打者では、90年の石嶺和彦(37本、30本以上3度)以来、31年ぶり5人目。他は長池徳二(5度)、簑田浩二(2度)、前記水谷。

◆日本ハム野村佑希内野手が一時勝ち越し弾を放つも、空砲に終わった。2-2の4回の先頭、初球147キロに反応しバックスクリーンへ5号ソロ。 8月24日ロッテ戦以来の一撃に「ずっとモヤモヤしながらやっていた中での1本だったので、良かった」と遠ざかっていた快音を響かせた。その後2打席無安打に終わり「結果に依存し過ぎないように、日々の出来ることをやっていきたい」と前を向いた。

◆日本ハムはオリックス22回戦(京セラドーム大阪)に敗れ、リーグ優勝の可能性が完全消滅した。新人最速10勝を目指し先発した伊藤大海投手(24)は6回6安打4失点(自責3)と試合をつくれず、8敗目を喫した。打線も相手守備陣に4併殺を奪われるなど、思うように得点を重ねられずに完敗。チームはわずかに可能性を残すクライマックスシリーズ(CS)進出を目指して、残り18試合を戦う。伊藤は敗戦が決まった後、うつむき加減で左翼付近へ歩を進めた。京セラドーム大阪での今季最終戦。チームとして駆けつけたファンへのあいさつも、申し訳なさが募った。「またふがいないピッチングになってしまい、チームに申し訳ない気持ちです」。喫した8敗目は、5年連続V逸の節目にも重なった。 あの手この手を駆使して10勝目を目指したが、2桁勝利の壁は高かった。1点リードで迎えた3回と4回ともにリードを守れず、5回に勝ち越された。「味方に点を取ってもらってすぐに相手に点を与えてしまうなど、先発として流れをつくり切れなかったことが全て」。左足を上げるタイミングや右腕をサイド気味に下げて投球するなど工夫を凝らしたが実らず。これで2桁勝利に王手後は4戦未勝利、自身ワーストの3連敗となった。 ルーキー右腕は敗戦の責任を感じていたが、試合全体がオリックスに支配された負の流れだった。初回は適時失策で先制点を献上した。1点を追う2回無死三塁では相手内野陣が定位置に陣取り、内野ゴロで1点を取らされ、その後は走塁ミスで好機が消えた。3回無死一、三塁では併殺シフトを敷かれ、併殺打で1点のみと思惑通りに守られた。6回は見事な連係プレーで同点機が阻まれた。逆に攻撃を仕掛けられた場面で着実に得点されるなど、今季の両チームの差を表すような1点差負けだった。 日本一となった16年以来のリーグ制覇の可能性が消えた栗山監督は「本当に選手やファンの皆さんに申し訳ないと思うけど、まだ可能性がゼロじゃないので。3位からでも日本一になれる。そこに向かって全力でいくだけなので。まずは、ファンの皆さんに、いろいろ申し訳ない」。伊藤も、チームも、この悔しさをぶつけられる試合が、あと18試合ある。可能性のある限り、最後までファイティングポーズを取り続ける。【木下大輔】

◆オリックスの「ラオウ」杉本裕太郎外野手(30)がリーグ一番乗りで30号に到達した。3回に日本ハム伊藤から中越えへソロ。15年ドラフト10位からはい上がり、30歳シーズンで初めて30発。1点ずつ取り合う接戦を遅咲き男の一撃などで制し、3カード連続で勝ち越した。首位をキープし、敗れた2位ロッテに1・5ゲーム差をつけた。体勢は崩されても、力で押し切った。ラオウ杉本が3回2死に一時同点となる今季30号ソロを描いた。日本ハム伊藤の投じた外角152キロ直球を、自慢の怪力でバックスクリーン左に突き刺した。 「入るとは思わなかったんですけど、ファンの皆さんの声援のおかげで入ったと思います!」 コロナ禍で、マスク着用。スタジアムに声援は飛ばないが、歓喜の拍手がラオウの打球を飛ばした。目標の30号に到達。球団では17年のT-岡田以来、日本人右打者では90年石嶺以来31年ぶりの快挙にも、ラオウは満足しない。「まだT-岡田選手の33本に負けているので、その数字に勝てるように頑張ります!」と10年に本塁打王を獲得した際の数字を引っ張り出した。 相手が3歳年上でも、ジョークで押し切る。残り12試合で、あと3本...。「33本を超えたら、Tさんに偉そうに話せることができるので(笑い)。大先輩ですけど...」と表情は明るい。お立ち台でモヤに「今年はモヤよりもたくさんの本塁打を打つ」と春季キャンプ中に宣戦布告していたことをバラされたが「すみません、覚えてないんです」と大爆笑。助っ人相手にも、笑顔で応戦し「まだシーズンは終わっていない。ここからモヤに抜かれないよう頑張ります!」とほっこりさせた。 30歳の今季、主に4番右翼に定着。「ポジション的に外国人選手と戦わないといけない。(モヤとは)同級生でもありますし、良いライバル関係です」と自身の力で居場所をつかんだ。 これで3カード連続勝ち越し。貯金を今季最多タイの15に戻した。2位ロッテとのゲーム差は1・5に開いた。主砲の吉田正が右尺骨骨折で負傷離脱中だが、4番にドッシリ座るラオウが、Vの道を突っ走る。【真柴健】 ▽石嶺和彦氏(杉本が、自身の記録した90年37本塁打以来の球団日本人右打者30本塁打に)「左打ちの選手が多くなり、彼のように右のパワーヒッターという存在は貴重で、とても尊い数字。バットコントロールのうまさや手首の使い方など、器用な印象を受けます」

◆オリックス2番手のK-鈴木投手が1回1/3を無失点に封じ、2年ぶりの勝利を挙げた。 先発増井が3回2/3を3失点と粘れなかったが、「準備はずっとしていた。いつでも行けるようにと言われていました」。2-3の4回2死一塁で登板し、佐藤を三ゴロ、続く5回は3者連続三振と完璧だった。救援5投手で1点差を最後まで保ち、右腕は「与えられたポジションでバッターを抑えるのが仕事。それが勝利につながったのは良いこと」と胸を張った。

◆オリックス・杉本裕太郎外野手(30)が、一時同点となる30号ソロを放った。 1─2の三回2死。日本ハム先発・伊藤が投じた152キロ直球をとらえ、最後は左手のみで振りぬきながらも中堅3階席まで運んだ。 本塁打王争いで単独トップを独走し、球団では2017年のT─岡田(31本)以来となる30号到達。球団の日本人の右打者に限れば、1990年の石嶺和彦(37本)以来、31年ぶりとなった。

◆オリックスは2―3の四回に内野ゴロの間に同点とすると、五回にモヤの適時打で1点を勝ち越した。2番手のK―鈴木が1回1/3を無失点で2年ぶりの勝利を挙げ、平野佳が26セーブ目。日本ハムは伊藤が6回4失点で8敗目を喫した。

◆首位のオリックスが競り勝った。同点の五回にモヤの適時打で1点を勝ち越した。2番手のK―鈴木が1回?を無失点で2年ぶりの勝利を挙げ、平野佳が26セーブ目を挙げた。 試合前の時点で2位ロッテとは0・5ゲーム差。ピタリと背後につけられているが、25年ぶりのリーグ優勝まで突っ走る。オリックスにとっては大きな1勝だ。序盤は先発マウンドを託された増井が1─0の二回に先頭の近藤に右翼線へ三塁打を浴び、続く高浜の二ゴロの間に失点。三回には安達の失策から無死一、三塁とピンチが拡大し、浅間を二ゴロ併殺打の間に勝ち越しを許した。 それでも、打線が反撃。三回に杉本が中堅左へ今季30号ソロ。球団の日本選手の右打者では1990年の石嶺和彦(37本)以来となる節目の一撃で同点とした。さらに2─3とされた直後の四回にも先頭、中川圭の左中間三塁打をキッカケに追いつく。そして、五回2死二塁ではモヤが中前に勝ち越し打。形勢を逆転させた。

◆日本ハムのルーキー伊藤は6回6安打4失点で8敗目を喫し、またも10勝目へ足踏みとなった。味方が1点を勝ち越した直後の三回に杉本に浮いた直球を本塁打されるなど序盤から球が高く、三者凡退が一度もない苦しい内容だった。 9月7日の楽天戦で9勝目を挙げてから白星なし。3試合続けて4失点と打ち込まれ「先発として流れをつくりきれなかった。またふがいない投球になってしまい、チームに申し訳ない」とうなだれた。

◆オリックスはモヤが殊勲の適時打を放った。3―3の五回2死二塁、伊藤の速球をしぶとく中前に運んで勝ち越し点をたたき出し「シーソーゲームのような展開だったし、何とか先に点を取りたいと思っていた」と胸を張った。 加入3年目の今季は打率2割台前半と振るわないが、優勝争いの中での価値ある一打。「チームがいい戦いをしている中で、自分の調子も上がってきた。このままいい結果を出しながら、勝利に貢献していきたい」とさらなる活躍を誓った。

◆体勢は崩された。フォロースルーは左手一本。泳がされたスイングでも、白球をバックスクリーン左まで運んでみせた。オリックス・杉本がチームに勝利を呼び込む30号ソロ。球団の日本人右打者では31年ぶりとなる大台到達となった。 「最近打てていなかったので、悔しかったので、打ててとてもうれしかったです。入るとは思わなかったですけど、ファンの皆さんの声援のおかげで入ったと思います。ありがとうございます」 お立ち台ではファンに感謝した。1─2の三回2死だ。伊藤が投じた152キロ直球を一閃。打席のなかで前に出されながらもスタンドに運ぶパワーを見せ、一時同点。反撃の流れを作り出した。 球団では日本選手の右打者として、石嶺に並んだ 本塁打王争いで単独トップを独走し、球団では2017年のT─岡田(31本)以来となる30号到達。球団の日本人右打者に限れば、1990年の石嶺和彦(37本)以来、31年ぶりとなった。 偉大な先輩に肩を並べ、次なる目標はT─岡田が2010年に本塁打王に輝いた際の33本。その理由を「33本超えたら、Tさんにえらそうに話すことができるので」と笑顔で明かした。今季20号をマークした前後、T-岡田に「本塁打王のとき、何本ですか?」と聞いたという。「33本って聞いて、すごいなって。そのときは果てしない数字だったんですけど、あと3本なんで。試合数少ないですけど、抜けたら抜きたいです。けれど、あまり気にせずやりたい」と意気込んだ。 4番の一撃で2位ロッテとは再び1・5ゲーム差に開いた。3カード連続の勝ち越しで、貯金は今季最多タイの「15」。残り12試合。スローガンに掲げる「全員で勝つ」野球で、25年ぶりのリーグ優勝まで突っ走る。(西垣戸理大)

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<パ・リーグ順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差残試合 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(-)
ORIX
655016 0.565
(↑0.004)
-
(-)
12517
(+4)
464
(+3)
123
(+1)
42
(+1)
0.251
(↓0.001)
3.350
(↑0.01)
2
(-)
ロッテ
614917 0.555
(↓0.005)
1.5
(↓1)
16535
(+2)
498
(+3)
112
(+1)
102
(-)
0.243
(-)
3.660
(↑0.01)
3
(-)
楽天
605415 0.526
(↑0.004)
4.5
(-)
14492
(+3)
460
(+2)
100
(+1)
45
(-)
0.247
(↓0.001)
3.420
(↑0.02)
4
(-)
ソフトバンク
535720 0.482
(↓0.004)
9.5
(↓1)
13504
(-)
447
(+7)
116
(-)
82
(-)
0.246
(↓0.002)
3.280
(↓0.02)
5
(-)
西武
496318 0.438
(↑0.006)
14.5
(-)
13483
(+7)
547
(-)
104
(+1)
82
(-)
0.241
(↑0.001)
4.040
(↑0.03)
6
(-)
日本ハム
466217 0.426
(↓0.004)
15.5
(↓1)
18388
(+3)
471
(+4)
66
(+1)
65
(-)
0.229
(-)
3.480
(-)