ヤクルト(☆3対2★)巨人 =リーグ戦20回戦(2021.10.05)・明治神宮野球場=
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巨人
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ヤクルト
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勝利投手:小川 泰弘(9勝5敗0S)
(セーブ:マクガフ(2勝2敗25S))
敗戦投手:髙橋 優貴(11勝7敗0S)

本塁打
【ヤクルト】西浦 直亨(4号・4回裏ソロ),サンタナ(14号・4回裏ソロ)

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◆ヤクルトが4連勝。ヤクルトは3回裏、村上の内野ゴロの間に1点を先制する。続く4回には、西浦とサンタナの連続本塁打で2点を加え、リードを広げた。投げては、先発・小川が6回2失点で今季9勝目。敗れた巨人は、打線が相手を上回る8安打を放つも、つながりを欠いた。

◆ヤクルトが中盤の2者連続本塁打でリードを広げた。 1点リードの4回無死、6番西浦が巨人先発高橋の4球目を捉えて左翼席に4号ソロ。「打ったのはスライダー。打者有利なカウントだったので、取りに来たら思い切って打ちにいくと決めていました。一発で仕留めることができて良かったです」と喜ぶと、続く7番サンタナも同じく高橋の初球に逆らわず、右翼席に14号ソロを放り込み「最初の打席(2回無死一塁で併殺打)でチャンスを広げられなかったので、初球から甘い球は全部打ちにいくと決めていました」と振り返った。 大事な首位攻防6連戦での2者連続弾に、本拠地神宮のファンが大きな拍手を送って盛り上がった。

◆首位ヤクルトのエース小川が、今季初となる中5日の先発で存在感を見せた。3位巨人を本拠神宮に迎えてのカード初戦。「時間が少ないのはあるけど、そこはもうやるしかないんで。頑張ります」と意気込んでマウンドに上がると、立ち上がりから安定した本来の投球を披露した。 1回、先頭の松原に中前打を浴びるも後続を断って無失点。2回、3回は3者凡退に抑えてリズムに乗った。前回登板の9月29日DeNA戦(神宮)では3回8安打6失点と打ち込まれ高津監督から「『次はピシッといってくれ』と。背中を押してくれた」という。4回2死二塁では、4番岡本和を外角低めの変化球で空振り三振に仕留めてピンチを脱した。 前回優勝の15年は25歳で11勝を挙げた右腕。当時と比較して「同じようにチームの雰囲気はとてもいい。(前年)最下位からというのも同じですし。挑戦するって気持ちが、今までいい方向に行ってると思うので。これからも受けずに、どんどん攻めていければ」と攻めの投球を貫く決意だ。 小川は巨人打線に対して制球、テンポともに良く、きっちりゲームを作った。【鈴木正章】

◆ヤクルトは先発小川が丁寧な投球で3回まで1安打無失点。3回1死一、三塁から村上の遊ゴロが併殺崩れになり1点を先制した。 ヤクルトは4回に西浦、サンタナの2者連続ソロで加点。巨人は5回に大城の適時打、6回に坂本の適時二塁打で1点ずつ返した。 ヤクルトは7回から継投で逃げ切り4連勝。小川が9勝目を挙げた。巨人の連勝は2でストップ。高橋が7敗目を喫した。

◆ヤクルトのマジック最短点灯日は7日。ヤクルトが6、7日の巨人戦に○○か○△(順不同)、阪神がDeNA戦に●●でM12が出る。

◆巨人松原聖弥外野手が9月11日中日戦から20試合連続安打。 巨人で20試合以上の連続安打は、今年のウィーラー(22試合)以来16人、17度目。松原は16年育成ドラフトで入団しており、育成ドラフト出身選手の20試合連続安打はプロ野球史上初めて。

◆首位ヤクルトのエース小川泰弘投手(31)が、今季初となる中5日の先発で、6回を6安打2失点に抑えて9勝目を挙げた。本拠神宮に巨人、阪神を迎える大事な6連戦の初戦で「攻めの投球」を貫き、無四球の力投。2015年以来の優勝を目指すチームを勢い付けた。

◆首位ヤクルトのエース小川泰弘投手(31)が、今季初となる中5日の先発で、6回を6安打2失点に抑えて9勝目を挙げた。本拠神宮に巨人、阪神を迎える大事な6連戦の初戦で「攻めの投球」を貫き、無四球の力投。2015年以来の優勝を目指すチームを勢いづけた。「攻め」「攻め」「攻め」-。緊急事態宣言明け初の本拠地。1万2536人が詰めかけた神宮のお立ち台に上がったエースが「攻め」を3度、繰り返した。「大事な試合だったので受けることなく、先に『攻め』ていくことを意識して投げた結果が良かった」。ペナントを占う6連戦の先陣。「何とか良い流れをつくりたいと思っていたし、失うものは何も無いと思って。とにかく『攻め』ていくことを思って投げました」。前回登板の9月29日DeNA戦は3回8安打6失点と打ち込まれており「前回ちょっと受けてしまったので。その反省を生かして、どんどん『攻め』るという気持ちで投げられたと思う」と納得の表情を見せた。 1点リードの4回2死二塁では、4番岡本和に対し、外角低めの変化球で空振り三振に仕留めてピンチを脱した。巨人打線を相手に6回を無四球。持ち前の丁寧な投球に加え、逃げない気持ちでゲームを作った。 前回優勝は3年目の25歳で、11勝を挙げて優勝に貢献した。当時と現在を比較して「同じようにチームの雰囲気はとてもいい。(前年)最下位からというのも同じですし」と振り返る。「挑戦するって気持ちが、今までいい方向に行ってると思うので。これからも受けずに、どんどん攻めていければ」。7月にコロナウイルス感染による離脱もありながら、ここまで9勝をマークする右腕。前回優勝時とは立場も変わった今季も攻めの投球を貫き、チームの勝利に貢献していく決意だ。【鈴木正章】

◆ヤクルト西浦直亨内野手が9試合ぶりとなる4号ソロを放ち、貴重な追加点を挙げた。 1点リードの4回無死、巨人先発高橋の高めスライダーを捉えて左翼席へ。「先頭打者だったので何としても塁に出ようと思って。そういう気持ちがホームランにつながったと思う」と振り返った。チームは6連戦の初戦に勝利したが「明日からも何も変わらず。先を見たりせず、1試合1試合、集中してやっていきたい」と引き締めた。

◆巨人が首位ヤクルトに返り討ちにあった。逆転優勝に向けた3連戦初戦。阿部2軍監督が1軍作戦コーチとしてベンチ入りするなど機運を高めて臨んだが、先発高橋が4回無死から2者連続弾を浴びると3失点で降板。9回も一打逆転まで追い上げたが敗れ、ゲーム差は6・5に広げられた。 命運を握る4番岡本和のバットの沈黙が痛い。4回と6回の得点機をはじめ4打数無安打で、直近5試合は14打数1安打。原監督も「このところ...なかなかね。一生懸命やっているけどね。いいところで結果が出れば良薬なんでしょうけどね」と、振り払う1本を願った。 残り14試合。リーグ3連覇への道は険しさを増してきた。原監督は「現実は現実でしょうけれどもね、明日のゲームという部分でしょうね。それにベストを尽くすということです」と顔を上げた。

◆ヤクルトは三回、村上の遊ゴロの間に1点を先制すると四回は西浦の4号ソロ、サンタナの14号ソロで2点を追加。2者連続弾で巨人の先発・高橋をマウンドから引きずり下ろした。

◆首位のヤクルトが4連勝を飾った。三回、村上の遊ゴロの間に1点を先制すると四回は西浦の4号ソロ、サンタナの14号ソロで2点を追加。2者連続弾で巨人の先発・高橋をマウンドから引きずり下ろした。 西浦は「打ったのはスライダー。打者有利なカウントだったので、取りに来たら思い切って打ちにいくと決めていた。一発で仕留めることができて良かった」と納得の表情。サンタナは「最初の打席でチャンスを広げれなかったので、初球から甘い球は全部打ちにいくと決めていた」を胸を張った。 先発の小川は6回6安打5奪三振2失点で9勝目(5敗)を挙げた。「先にどんどん攻めていこうという気持ちでマウンドに上がった。攻めることもできたし、最少失点で投げて試合はつくれた」と笑みを浮かべた。

◆ヤクルトが接戦を制して4連勝とした。三回に村上の遊ゴロの間に1点を挙げ、四回に西浦、サンタナの連続ソロで加点した。6回2失点で9勝目を挙げた小川との一問一答は以下の通り。 --今季初の中5日 「大事な試合だったので、受けることなく先に攻めていくことを意識して投げた結果。何とかいい流れを作りたいと思っていた。失うものは何もないと思って、とにかく攻めていくことを心掛けて思い切り投げた」 --投球を振り返って 「前回、ちょっと受けてしまったので、その反省を生かして攻めて投げることができた」 --救援陣が好投 「1点差で厳しいマウンドだったと思うが、何とか勝利につなげてよかった」 --ベンチでの心境は 「信頼できる、いい投手がたくさんいるので、祈る気持ちで見守っていた」

◆ヤクルトが接戦を制して4連勝とした。三回に村上の遊ゴロの間に1点を挙げ、四回に西浦、サンタナの連続ソロで加点した。西浦との一問一答は以下の通り。 --今季4号 「先頭打者だったので何としてでも塁に出ようと思って、そういう気持ちが本塁打につながった。いい感じ(打球が)で上がったので、何とか入ってくれと思った」 --先発の小川を援護 「小川さんがいい投球をしてくれていたので、何とか点を取りたいと思っていた」 --ファンに向けて 「大事な試合が続くけど、自分たちの野球をしっかりして1試合1試合勝てるようにがんばる」

◆巨人は接戦を落とし2連敗。直接対決に敗れ、首位・ヤクルトとは6・5ゲーム差に広がった。先発した高橋優貴投手(24)が四回途中6安打3失点でKOされ、7敗目を喫した。打線はヤクルト・小川の前に五回に大城の適時打、六回には坂本の適時打と1点ずつを返したが、あと1本が出なかった。原辰徳監督(63)が振り返った。 -―あと一歩及ばなかった 「そうですね。2点追い上げましたけど」 -―高橋は四回に2被弾。すぐ交代させた 「うん。まあ、やっぱりデッドラインでしょうね」 -―岡本に1本が出ない 「ねえ。このところなかなかね。本人、一生懸命やっているけどね。いいところで結果が出ればね、それが良薬なんでしょうけどね」 -―大城は勝負強さを見せている 「うんうん、そうですね」 -―投手では中川が好調 「変化球で三振が取れるようになったっていうのは大きいね」 -―ヤクルトとのゲーム差が広がった 「まあ、そこはもう現実は現実でしょうけれどね。まあしかし、明日のゲームという部分でしょうね。それにベストを尽くすということです」

◆2軍監督から配置転換した巨人・阿部慎之助(42)1軍作戦コーチがベンチ入りし、新たな役割での初仕事を終えた。 ベンチの原監督の後ろで三塁コーチャーにサインを送るなどした。「責任重大ですし、正直あまり野球を見れていないかなと。その辺の難しさもあると思うけど、その中でちゃんと監督の采配に僕が付いていくようにしないといけない」と振り返った。 1点差で敗れた試合については「ずっと1軍はこういうね、ゲームになってくると思う。あと1点、あと1本というのが佳境になってくるとそれだけの差になってくる」と話した。 1軍でコーチを務めるのは、昨年9月に虫垂炎の手術を受けて入院した元木ヘッドコーチの代行を務めて以来となった。

◆ヤクルトの村上が気迫で先制点をもぎ取った。三回1死一、三塁の場面。強烈な遊ゴロを坂本に好捕されたが、全力疾走と一塁へのヘッドスライディングで併殺を間一髪で免れ、三塁走者をかえした。主砲の故障を恐れない執念のプレーが大一番を挑むチームに活気を呼び込んだ。 高津監督は「ヘッドスライディングがいいか悪いかは別として、全力で戦って1点を取りにいっている証拠」と指摘。四回にソロを放った西浦も「盛り上がるし、俺もやってやろうという気になる。チームにとってプラスなプレーが出ている」と中心選手の姿勢をたたえた。

◆勝利の方程式で逃げ切った。七回から今野、清水、マクガフが1回ずつを投げて無失点。3日の広島戦(マツダ)では八、九回を石山、スアレスに託すなど救援陣を巧みにやりくりして白星を重ねる高津監督は「少ない失点で九回までたどり着けたというのは小川をはじめ、よく粘ったと思いますし、いいピッチングだった」とたたえた。

◆高橋は、四回途中まで6安打3失点で7敗目を喫した。三回1死一、三塁で村上の併殺崩れの間に1点を献上。四回に西浦、サンタナに2者連続本塁打を浴び、交代を告げられた。早めの継投に出た原監督は「やっぱりデッドラインでしょう」と説明。リーグトップの11勝を挙げる左腕で手痛い敗戦を喫した。

◆エースとして負けるわけにはいかなった。ヤクルト先発の小川泰弘投手(31)は6回6安打2失点でチームトップの9勝目(5敗)を挙げ、2年連続4度目の2桁勝利に王手をかけた。 「受けることなく、先に攻めていくことを意識して投げた結果が良かった。(巨人、阪神6連戦の)トップバッターだったので、いい流れをつくりたい、失うものは何もないと、思い切り投げました」 今季初の中5日での登板。前回9月29日のDeNA戦では3回6失点と崩れ、チームの連続無敗が13試合で止まった。同じ轍を踏むまいと低めに制球。1点差とされた六回の1死二塁では変化球で大胆に内角を突き、岡本和を中飛、亀井は空振り三振に仕留めて救援陣にバトンをつないだ。 「信頼できるいい投手がたくさんいる。祈る気持ちで見守っていた」。価値ある勝利をつかみ、右腕は笑みを浮かべた。

◆崖っぷちに追い込まれた。巨人・原辰徳監督(63)は、あと1点届かず敗れ「現実は現実でしょうけれども。明日のゲームにベストを尽くすということです」と淡々と振り返った。 リーグトップの11勝を挙げる左腕・高橋が四回途中3失点でKO。打線はヤクルトを上回る8安打をマークし、五回は大城の適時打、六回は坂本の適時二塁打で差を縮めたが、2―3の九回2死二、三塁で代打・ウィーラーが投ゴロに倒れた。 ここ6試合で打率・111、0本塁打、0打点と当たりがない岡本和は、3度走者がいる場面で打席が回ってきたが、いずれも凡退。指揮官は「なかなかね。一生懸命やっているけどね」と心配顔だった。 この日、阿部2軍監督が1軍作戦コーチとしてベンチ入り。異例の時期の配置転換に、原監督は「ファームが終了したらこういう形にすると、ずいぶん前から伝えていた。兄貴分的な、われわれにはない力がある」と期待する。 練習では坂本に助言を送り、試合では原監督のすぐ横でコーチャーにサインを送るなど精力的に動いた阿部コーチは「責任重大。ちゃんと監督の采配に僕がついていくようにしないと」と気を引き締める。 首位・ヤクルトとのゲーム差は6・5に広がった。残り14試合。シーズン終盤の〝カンフル剤〟は効くか。(伊藤昇)

◆セ・リーグ首位のヤクルトは5日、巨人20回戦(神宮)に3―2で競り勝ち、4連勝。2001年以来、20年ぶりの貯金「20」で首位の座を守った。三回1死一、三塁で遊ゴロを放った村上宗隆内野手(21)が、一塁へのヘッドスライディングで併殺を阻止して、先制点を挙げた。四回は西浦直亨内野手(30)、ドミンゴ・サンタナ外野手(29)の2者連続本塁打で中押し。チーム一丸で3位・巨人、2位・阪神との6連戦初戦を飾った。この勢いで、6年ぶりのリーグ制覇へ突き進む。 一塁ベース付近で土が舞う。セーフだ。三回1死一、三塁。遊ゴロを放った村上は全力疾走で、ヘッドスライディング。併殺を阻止し、先制点をもぎ取った。若き主砲の必死な姿に、高津監督も賛辞を贈った。 「ああやって全力で1点を取りにいっている証拠というか、そういう1点が取れたと思います」 3回、遊ゴロを放ち、一塁にヘッドスライディングするヤクルト・村上宗隆 =神宮球場(撮影・長尾みなみ) 6年ぶりのリーグ制覇へ、勝負の6連戦が始まった。その大事な初戦で村上が、勝利への執念を体現。泥だらけのユニホーム、気迫満点の表情が何よりの証しだった。 38本塁打はリーグ1位タイ、貴重な1打点を加えてリーグ2位の103打点で打撃2冠も視野に入れる主砲が、今季6度目の4連勝に導いた。 魂のヘッドスライディングで、打線が勢いづいた。続く四回。先頭の西浦が、カウント2―1から甘く入ったスライダーを捉え、左翼席へ4号ソロ。2015年の優勝を経験した30歳も、後輩の姿に心を動かされた。 「ああいうプレーをしてくれると盛り上がるし、『俺もやってやろう』という気にもなる。みんなが一つになっている感じがするので、その雰囲気ですごく大きい」 プロ8年目の西浦は今季、自身の不調にD4位・元山(東北福祉大)の台頭もあって出場機会が減った。7月上旬から約2カ月間の2軍生活も経験。試合後に1人、神宮球場の打席に立ち、素振りをしたこともあった。悔しさの中、「自分のベストを尽くすことが大事。できることをやろうと考えてやっている」と選手個々が役割を理解し、全力を尽くすことが、勝利につながることを分かっている。球団も一丸だ。この日の試合前練習では、球団職員が選定した「ファイトソング」が神宮に流れた。ZARDの『負けないで』、ウルフルズの『ガッツだぜ?』など全36曲。電光掲示板には「全力で闘う皆さんをどんな時も応燕してます。最高の景色を、私たちにも見せてください」とメッセージが表示された。チームは3年ぶりのシーズン勝ち越しを決めて、2001年以来、20年ぶりの貯金「20」に到達した。同年はリーグ制覇、日本一も達成し、胴上げで若松監督が1回転したのが、語り草となっている。当時守護神だった高津監督は勝利の瞬間、両拳を何度も握った。「6連戦の最初を取れたというのはすごく大きい。貯金20は20年ぶり? いい数字ですね」と笑みを浮かべ、「謙虚にまた明日どう戦うか」とすぐに表情を引き締めた。残り19試合。一気に頂まで上り詰める。(赤尾裕希)★2001年のヤクルト 若松監督の就任3年目。7月に首位浮上し、終盤は巨人に詰め寄られて一時は2位に後退したが、貯金20となった10月6日の横浜戦(横浜)に勝ち、4年ぶりのリーグ制覇を決めた。胴上げされた若松監督はスピーチで「ファンの皆さま、おめでとうございます」と語り、スタンドが笑いに包まれた。MVP、本塁打王、打点王などに輝いたペタジーニや古田、稲葉らが並ぶ打線はリーグ1位の打率・274。14勝の藤井や12勝の石井一、守護神・高津らが奮闘し、防御率3・41も1位。近鉄との日本シリーズは4勝1敗で制した。

◆チーム力の差を見事に表していたのが、ヤクルトの先制シーンだった。 三回1死一、三塁から村上の遊ゴロが併殺崩れとなり、青木が生還。「併殺崩れ」と文字にすると、しょぼい印象で、ラッキーな面があったと思う人もいるだろう。とんでもない。実に意味のあるプレーだよ。 村上はカウント0-1から、真ん中やや高めの直球をライナーではじき返している。遊撃手が坂本でなければヒットになっただろうし、何より村上は甘い球にも大振りすることなくセンター返しに徹した。両軍無得点の状況で、長打ではなく、まず1点の姿勢。これぞチームバッティングだ。 それに比べて巨人打線は、1番から8番までブリブリ振り回すばかりで、チーム打撃などという意図は見えてこない。これが大きな差だ。 ここまで引き離されたら、巨人はクライマックスシリーズ(CS)を見据えて、短期決戦用の戦力と戦略を練り直すしかない。点が入る、入らない、勝つ、勝てないにかかわらず、細かく、きっちりした攻撃と守りを今から実践しておくこと。目標はあくまで日本一。CSでそのチャンスが残される以上、気持ちと野球を切り替えるしかないね。(本紙専属評論家)

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<セ・リーグ順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差残試合 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(-)
ヤクルト
644416 0.593
(↑0.004)
-
(-)
19559
(+3)
453
(+2)
128
(+2)
67
(-)
0.257
(-)
3.430
(↑0.01)
2
(-)
阪神
69517 0.575
(↑0.004)
1
(-)
16493
(+5)
477
(+2)
114
(+1)
106
(-)
0.247
(-)
3.490
(↑0.01)
3
(-)
巨人
595218 0.532
(↓0.004)
6.5
(↓1)
14509
(+2)
485
(+3)
156
(-)
65
(-)
0.246
(-)
3.570
(-)
4
(-)
中日
516316 0.447
(↑0.005)
16
(-)
13375
(+4)
429
(+3)
67
(-)
56
(-)
0.238
(-)
3.180
(↑0.01)
5
(-)
広島
506511 0.435
(↓0.004)
17.5
(↓1)
17471
(+3)
534
(+4)
107
(-)
57
(+1)
0.262
(↑0.001)
3.930
(-)
6
(-)
DeNA
486515 0.425
(↓0.004)
18.5
(↓1)
15511
(+2)
572
(+5)
129
(-)
26
(-)
0.257
(-)
4.270
(-)