阪神(☆1対0★)中日 =リーグ戦23回戦(2021.10.03)・阪神甲子園球場=
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中日
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阪神
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勝利投手:ガンケル(9勝3敗0S)
(セーブ:スアレス(1勝1敗36S))
敗戦投手:小笠原 慎之介(7勝10敗0S)

本塁打
【阪神】マルテ(22号・3回裏ソロ)

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◆阪神が同一カード3連勝。阪神は3回裏、マルテのソロで先制に成功する。投げては、先発・ガンケルが7回途中無失点の好投。その後は及川、岩崎、スアレスの継投で無失点リレーを展開し、ガンケルは今季9勝目を挙げた。敗れた中日は、先発・小笠原が粘投するも、打線が振るわなかった。

◆両チームのスタメンが発表された。阪神の怪物ルーキー佐藤輝明内野手(22)は「7番右翼」で5試合ぶりにスタメンに復帰した。55打席連続無安打と苦しんでいるが、今日からトンネルを抜け出したい。 また、小野寺暖外野手(23)が6番左翼で出場する。先発はジョー・ガンケル投手(29)が今季9勝目を目指してマウンドに上がる。

◆「ダイヤのA act2デー」として開催された試合で、声優の逢坂良太(35)が始球式を務めた。人気野球アニメ「ダイヤのA」の主人公、左腕の沢村栄純を担当しており、本家顔負けの? 力強いボールを投げ込んだ。試合前には阪神のシート紹介を務め、ナインをポジションへ送り出した。 野球漫画「ダイヤのA」は週刊少年マガジンで連載され、「-act2」はその続編。青道高校野球部の沢村栄純の活躍を描き、アニメ、舞台、ゲーム版などもある。

◆阪神ジェフリー・マルテ内野手(30)が3戦連続の1発で先制点をもぎ取った。 両チーム無得点で迎えた3回裏2死。中日小笠原の初球、内角高め145キロを豪快に振り抜いた。22号ソロでチームに勢いをつけた。 「ガンケルも頑張って投げてくれているし、先制点が欲しかったから良いホームランになったね。3日連続でチームメートとファンの皆さんと一緒にラパンパラができて最高にうれしいよ」 1日中日戦は1点リードの5回に3ラン。前日2日中日戦は1回に先制3ラン。値千金のアーチが続いている。

◆阪神ドラフト1位ルーキーの佐藤輝明内野手(22)が、1打席目は三振、2打席目は一塁ゴロ、3打席目は三振、4打席目は二飛に倒れた。自身が更新中のNPB野手による連続打席無安打のワースト記録が「59」になった。 9月28日広島戦(甲子園)以来、5試合ぶりに「7番右翼」でスタメン復帰したが、その第1打席を安打で飾ることはできなかった。 試合前の打撃練習でも40スイングで柵越えはわずかに1本。フェンス付近への打球も少なかった。前半戦だけで20本塁打を放った怪物ルーキーに大きな壁が立ちはだかっている。

◆阪神は3回、3番マルテの3戦連発となる22号ソロで先制。中日は2、3回と好機をつくるも、あと1本が出なかった。 阪神ガンケルは打たせて取る投球で6回まで3安打無失点と好投。中日小笠原も粘りの投球を見せ、投手戦が続いた。 阪神が2戦連続の完封勝ちで同一カード3連勝を挙げた。ガンケルは9勝目。スアレスが36セーブ目。中日小笠原は自身3連敗で10敗目を喫した。

◆2位阪神が2戦連続完封勝利を飾り、中日3連戦に3連勝した。 3回2死無走者で3番ジェフリー・マルテ内野手(30)が小笠原の初球、内角高め145キロを豪快に振り抜き、3戦連続の1発となる22号先制ソロが決勝弾となった。 先発のジョー・ガンケル投手(29)は7回途中を4安打1四球無失点と好投し、自身2連勝で今季9勝目。守護神ロベルト・スアレス投手(30)は9回の1イニングを無失点で締め、リーグ最多のセーブ数を36に伸ばした。

◆阪神の守護神ロベルト・スアレス投手(30)がリーグ最多のセーブ数を36に伸ばし、プロ野球界初の兄弟同日セーブを記録した。 1点リードの9回表に登板。最後は5番福留をこの日最速の160キロで空振り三振に仕留め、3人斬りでゲームを締めた。 同時間帯にはヤクルトのアルバート・スアレス投手(31)が広島戦(マツダスタジアム)に登板。3点リードの9回裏、1イニングを無失点で切り抜け、来日3年目で初セーブをマーク。兄弟でプロ野球界初の快挙となった。 弟は「とてもうれしいよ。もちろんチャンピオンを争うライバルではあるけれど、共に日本で戦う仲間として、そして兄弟として、彼の成功をうれしく思うし、これからも共に頑張っていきたいね」と喜んだ。

◆阪神ジョー・ガンケル投手(29)が7回途中4安打無失点の好投で9勝目を挙げた。ジェフリー・マルテ内野手(30)が3回に3戦連続となる先制の22号ソロを放ち、これが決勝点。守護神ロベルト・スアレス投手(30)は最終回を無失点で締め、リーグ最多のセーブ数を36に伸ばした。 チームは2戦連続の完封勝ちで中日に3連勝。お立ち台には助っ人勢登場。最後はマルテお決まりの弓を引く「ラパンパラ」ポーズを3人で披露した。 ヒーローインタビューは以下の通り -ガンケル投手、今日の投球は ガンケル ゴロを打たせて、守備にとらせる、これが自分のピッチングだと思うので、できて良かったです。これからも自分のピッチングをしていきたいと思います。 -9勝目はロースコアでの勝利。どんな1勝か ガンケル この試合しっかり勝たなければいけない試合だったので、この勝利というのは大きかったかなと思います。1試合1試合頑張って、準備して、頑張っていきたいと思います。 -3回にマルテが大きな1発 ガンケル マルテすごい今いい調子で打ってるんで、本当にマルテ選手、ハンパナイッテ。 -マルテはどんな存在か ガンケル 球場の外に打てるパワーがあって、ラインアップにいるだけで、相手ピッチャーが怖がるような存在なので、ラインアップに彼がいることで他の打者も生きますし、いい攻撃につながってるんだと思います。 -最後を締めたスアレスはどんな存在 ガンケル 中継ぎ陣、いいピッチャーがそろっていて、すごくラクに投げることができています。特にスアレス選手が後ろにいることで、思い切って投げることが出来るので、本当にスアレス投手がこの2年間、いいピッチングしてくれて助かってます。 -次はスアレス投手。ガンケルはどんな存在 スアレス 人格としてもすごくいい人ですし、そう言う意味ではすごく、野球でも競争心の強い、すごいいいピッチャーなので、こういう仲間、同僚を持てて、私も誇らしく思っています。 -今季36セーブ目 スアレス チームがしっかりとこういうセーブの機会をつくってくれるので、私自身も自信を持ってこの場に立ててますし、それを生かすことが出来てとても満足しています。 -まずはおふたり、日本語も合わせてファンにメッセージを ガンケル タイガースファンズ、サイコウデス。イツモアリガトウ。 スアレス ミナサン、オウエン、ヨロシクオネガイシマス。 -続いてマルテ選手。3試合連続のホームランで3試合連続のお立ち台 マルテ うれしいですね。自分のホームランもそうですけれども、ピッチャー陣が頑張ってくれたおかげなので、そこに勝ちもセーブもつけることができて、本当に満足しています。 -ホームランの感触は マルテ しっかりといい当たり打てましたけれども、こうして皆さんの前でいい勝負ができたことのほうが、より私的には喜びが大きいので、本当に良かったです。 -今日もあのパフォーマンスで締めて下さい マルテ 皆さん、今日も1、2、3のタイミングで一緒にラパンパラお願いできますでしょうか? 3、2、1...ラパンパラー!

◆阪神佐藤輝明内野手が4打席無安打に終わり、8月22日中日戦から59打席連続無安打。 連続打席無安打の記録は64年嵯峨(東映)の77打席で、59打席は1リーグ時代を含めてワースト4位。セ・リーグでは55年大石(大洋)の57打席を上回り、ワースト記録を更新。

◆中日が今季5度目の同一カード3連敗を喫した。先発小笠原が7回7安打1失点とゲームメークも、打線はガンケルからの継投に散発5安打で、2試合連続完封負けを喫した。 今季は与田監督にとって3年契約3年目。2日に優勝が完全消滅し、CS進出完全消滅も近づく。自身の続投案とともにOB立浪和義氏(52)の監督招聘(しょうへい)案も浮上中。与田監督は来季を見据えた若手への切り替えを報道陣から問われると、「我々がやっていることを見ていただければ、いろんな答えがある。(若手以外の)他の選手を考えなくていいわけじゃない。我々が戦っていること」と、珍しくヒートアップした。 ▽中日小笠原(7回7安打1失点で10敗目) 何もありません。

◆阪神が中日から同一カード3連戦3連勝を挙げた。先発ジョー・ガンケル投手(29)が6回1/3を4安打無失点で9勝目。中継ぎ陣も奮闘し、2試合連続のゼロ封勝利となった。矢野燿大監督(52)との一問一答は以下の通り。 -大事な3連勝となる1勝 欲張ると、もうちょっと点を取りたいところがありますけど、みんな大事な試合と分かっている中で、何とか粘って勝てたというのは大きいと思います。 -前日の高橋に続いてガンケルも好投 丁寧に投げてくれていましたし、ガンケルらしさ、ゴロを打たせて打ち取ることをしっかりやってくれていた。続投しても良かったんですけど、あそこまでの流れを作ってくれたガンケルの投球は大きいですね。 -7回途中で交代 及川も登板ちょっと空いていましたし、明日も休みの日なんで、そういうところでは早めに継投していこうと思っていたんでね。 -岩崎、スアレスは言わずもがなの存在 任せるね、気持ちで送り出せる投手がいてくれるのは心強い。優、スアちゃんを出すのが僕の仕事なんで、もう気持ちの部分でも心の底から信頼しています。 -マルテが素晴らしい3連発。その周りが マルちゃんが歩かされて悠輔というのが2回ぐらいあったのかな。そういうところで悠輔がかえす、その後のケントがかえすのが、そういうあたりが担ってくれると、2、3点というゲームを作れていくんでね。今後この悔しさをぶつけていって、そういう試合を作っていってほしいです。 -佐藤輝が5試合ぶりスタメン 何かきっかけをつかんでくれたらと思いながら。練習ではちょっと良くなってきたかなという感じもあるんですけど、そういう中で輝自身ももがいているんでね。まあ何とか1本出ればいいなと思ったんですけど。 -週明けからDeNA、ヤクルト、巨人と関東で3カード まずは勝負の関東遠征に行く前に全員で3連勝という形で戦う態勢を全員で作れたんで。9試合と考えると、ちょっとしんどくなる部分がありますけど、1試合1試合、僕たちの試合をして、精いっぱい戦ってきますので、ファンの皆さんも一緒に戦ってもらえたらうれしいです。

◆阪神ジョー・ガンケル投手(29)が、7回途中4安打無失点の好投で9勝目を挙げた。後を受けた及川が7回1死三塁のピンチを切り抜けると、ベンチで雄たけびを上げ喜びを爆発させた。 「しっかり勝たなければいけない試合だったので、この勝利は大きかったよ」 低めに丁寧に投げ込み、持ち味を発揮した。2、3、5回と二塁に走者を背負った場面では、全て内野ゴロでピンチを切り抜けた。19アウトのうち12個をゴロで奪った。「ゴロを打たせて、守備にとらせる、これが自分のピッチング。今日、その自分のピッチングができて良かったよ」。これで今季はデーゲームは10試合で7勝0敗。好投した伊藤将、高橋の若手左腕2人に続き、夕暮れの甲子園でお立ち台へ上がった。ベンチへ戻ると、駆けつけたブロンドヘアのメガン夫人からも温かい祝福を受けた。 開幕から6連勝など7月上旬まで負け知らずだったが、9月は2敗と苦しんだ。2回を自己ワースト7失点で3敗目を喫した19日巨人戦の後、フォーム修正に着手。「自分のいつも通り、ベーシックな形に戻したよ」。前回26日巨人戦は見事に修正し、6回1失点で4戦ぶりの勝利をつかんでいた。矢野監督も「ここで2つ勝ってくれたのはすごく大きい。ガンケルで任せられるというチーム内の安心感、そういうのも作ってもらえている」と喜んだ。 秋山と青柳がチームトップ10勝で並び、伊藤将は1日に8勝目を挙げており、夢の「10勝カルテット」も目前だ。阪神では06年の井川、福原、下柳、安藤以来。先発の白星が伸びれば、自然と優勝も近づいてくる。 ガンケル自身はチームの勝利が一番。「個人的な結果よりも1試合1試合の勝利を見据えて、自分の全力を出して頑張っていきたい」。大事な終盤戦で「不敗神話」の助っ人が復活した。【磯綾乃】

◆阪神の守護神ロベルト・スアレス投手(30)が抜群の安定感で9回を3人でピシャリと締めた。 マルテのソロによる1点を守って4番手でバトンを受けた。「ガンケルが良い投球をしてたし、リリーフ陣も良い仕事をした。セーブの機会を生かせるように」。大島を遊飛、ビシエドを空振り三振に仕留めると、追い込んだ福留からこの日最速の160キロで空振りを奪い、リーグトップの36セーブ目を挙げた。 その1分後。ヤクルトの兄アルバート・スアレスも広島戦で来日初セーブを挙げ、NPB史上初の「兄弟同日セーブ」を達成。スアレスは「ライバルではあるけども、共に日本で戦う仲間として、そして兄弟としてうれしく思う」と喜んだ。 チームは広島に3連敗を喫した後、中日に3連勝。ここ5試合は首位ヤクルトと2位阪神の勝敗は毎日同じで1ゲーム差は変わらないままだ。5日からはDeNA、ヤクルト、巨人と全て敵地で9試合を戦う。スアレスにとっては、ヤクルトにも、兄アルバートにも負けられない。天王山の関東遠征が始まる。【前山慎治】

◆阪神梅野隆太郎捕手が好リードで2戦連続完封勝ちに貢献した。 「投手がしっかり投げてくれたことが要因。自分の中でもずっとテーマにしている『粘る』ということをよりバッテリーで意識して戦っていきたい」。投手にしっかりジェスチャーで考えを伝えるなど強い意思疎通が実った。「自分自身もこういう負けられない戦いで、経験だけでは済まされない立ち位置にいる」。プレッシャーを感じながらも中堅としてチームを支えていく。

◆阪神及川雅貴投手がピンチにも動じず無失点リレーをつないだ。 7回1死一塁で先発ガンケルの後を受けて登板。「0点でつないでくれたので、なんとしても抑えるという強い気持ちでマウンドに上がりました」。高橋周を2球で追い込んだ後のスライダーが暴投となり、走者を三塁まで進ませた。絶体絶命の場面で、4球目に内角低めのツーシームで空振り三振。飛び出した三塁走者の福田も挟殺で切り抜けた。矢野監督は「抑え方という中身も成長してきてくれている」と目を細めた。

◆阪神ジョー・ガンケル投手(29)が7回途中4安打無失点の好投で9勝目を挙げた。ジェフリー・マルテ内野手(30)が3回に3戦連続となる先制の22号ソロを放ち、これが決勝点。守護神ロベルト・スアレス投手(30)は最終回を無失点で締め、リーグ最多のセーブ数を36に伸ばした。3日連続で「ラパンパラ」を見せつけられ、中日ビシエドもさすがに苦笑いするしかなかった。 阪神ジェフリー・マルテ内野手(30)がまたも竜を相手にフルスイングを決めた。両チーム無得点で迎えた3回裏2死。左腕小笠原の初球、内角高め145キロを狙い打ちだ。中日3連戦3連発となる先制の22号ソロは決勝弾。1-0の完封勝ちに「投手陣が頑張ってくれたおかげ。そこに勝ちもセーブもつけられて、本当に満足しています」と目尻を下げた。 2歳年上のビシエドとは親交が深い。今夏の球宴ではバットを交換。この1本を8月31日の甲子園中日戦で折った直後、一塁ポジションにいた友人の大笑いに思わず照れ笑いした。それでもめげずに9月下旬、バンテリンドームで2本目を交換。今度こそ長く使用するつもりが、再びポキリ...。この3連戦は自前の相棒で3戦連発を決め、相手チームの先輩を脱帽させた。 アーチの中身がとにかく濃い。1日は1点リードの5回に突き放す3ラン。2日は1回に先制&決勝3ラン。そして、3戦目も先制&決勝ソロだ。「すべてのホームランが勝利に結びついたことがうれしい」。本人も充実感たっぷり。お立ち台では9勝目を手にしたガンケルから「ハンパ、ナイッテ!」と日本語で賛辞を贈られ、再び笑みがこぼれた。 もちろん、甲子園のヒーローインタビューも3戦連続。最後はこれも3日連続で「3、2、1...ラパンパラー!」と球場全体で弓を引くパフォーマンスを共有し、気持ちを新たにした。「まだ試合が残っているので、全部勝つつもりでやりたい」。首位ヤクルトとの1ゲーム差は変わらず。5日からのビジター週間も勢いの手は緩めない。【佐井陽介】

◆「7番右翼」で5試合ぶりに先発した阪神佐藤輝明内野手(22)は、4打席無安打でリーグワースト記録を更新する59打席連続無安打となった。 矢野燿大監督(52)は「何かきっかけをつかんでくれたらと思いながら」と先発起用の意図を説明。「練習ではちょっと良くなってきたかなという感じもあるんですけど、そういう中でテル自身ももがいている」と思いやった。佐藤輝は8月21日を最後に安打がなく、この日の2三振で史上10人目のシーズン160三振となった。 ▽阪神井上ヘッドコーチ(佐藤輝について)「あいつが出ればファンもこれだけ沸くわけだから期待も大きいし、あいつの1本がチームにとっても大きいのは間違いないんで。それに(無安打が)57か58か分からないけど、そこに負けてはならないというのはある。『ここはテルにかけてみるか』となったらもちろんテルを使うし、そこは考えてやっていきます」

◆矢野阪神が虎の子の1点を守り切った。守護神ロベルト・スアレス投手(30)が1-0の9回を無安打無失点とピシャリ。2試合連続の完封勝ちに導き、リーグトップを独走する36セーブ目を記録した。ヤクルトの兄アルバート・スアレス投手(31)とNPB初の「兄弟同日セーブ」も達成。チームは3連敗の後に3連勝と息を吹き返し、5日からDeNAとヤクルト、巨人を相手に関東で9試合を戦う。9回2死無走者。甲子園に詰めかけた1万8012人が、"あと1人"と言わんばかりの手拍子をマウンド上のスアレスに送った。フルカウントからの6球目、この日最速の160キロを福留の外角高めに投じ、空振り三振に仕留めた。梅野は捕球とともにガッツポーズ。スアレスも右の拳をグッと握り、リーグ断トツの36セーブ目を手中に収めた。 「セーブの機会だったのでそれを生かすようにと思って投げました。それが勝利に結びついて良かったです」 スアレスが試合を締めてから1分後。ヤクルトの2つ上の兄も広島戦の9回を締めて来日初セーブを記録し、NPB史上初の「兄弟同日セーブ」となった。 「もちろんチャンピオンを争うライバルではあるけれど、共に日本で戦う仲間として、そして兄弟として、彼の成功をうれしく思うし、これからも共に頑張っていきたいね」 首位争いの垣根を越えてアベックセーブに目尻を下げた。 3連勝を飾った中日3連戦はスアレスが試合前のベンチに駆けつけて円陣の声出しを担当した。1日は「王者(Champion)」について。2日は「機会(Chance)」について。そしてこの日は「自信(Confidence)」について持論を展開。「失敗の原因は自信がないから。勝つために自信、情熱、勇気を持って」とナインを鼓舞した。矢野監督も「(声出しは)試合が始まる前に『よし、行くぞ!』という気持ちをつくってくれる。そういうことをやってくれる外国人選手というのはすごくうれしいし、気持ちは高まる」と守護神の積極的な姿勢に感心した。 チームは広島に3連敗の後、中日に3連勝。直近5試合は首位ヤクルトと同じ勝敗のため、ゲーム差は1のまま並走している。5日からはDeNA、ヤクルト、巨人と3連戦ずつ全て敵地で戦う。天王山の関東遠征。首位奪回へ猛チャージ(Charge)を開始する。【前山慎治】

◆阪神の1番近本光司外野手(26)が今季55度目のマルチ安打で両リーグトップの安打数を163に伸ばした。初回先頭は右前打で出塁。今季1番打者での初回第1打席は123打数で45安打2四球、打率3割6分6厘と打ちまくる。「『いっちゃえ!』という感じですね。思い切って打ちにいけている時は良いと思います」。7回は遊撃内野安打で打率3割1分6厘。首位打者の広島鈴木誠を3厘差で追いかける。

◆阪神は佐藤輝明内野手(22)が「7番・右翼」で出場。9月28日の広島戦(甲子園)以来、5試合ぶりのスタメンとなる。試合前まで、2リーグ分立後の野手ワースト記録となる55打席連続無安打。8月21日の中日戦(バンテリンドーム)以来となる快音に期待がかかる。

◆「ダイヤのA actⅡデー」として行われ、ファーストピッチセレモニーに主人公の沢村栄純役を務める、声優の逢坂良太が登場した。 タテジマのユニホームでマウンドに立つと、ショートバウンドで捕手のミットに収まった。また、試合開始直前にはスタメン選手の呼び出しも行った。

◆阪神のジェフリー・マルテ内野手(30)が先制の22号ソロを放った。 三回2死。小笠原の初球、高めの145キロ直球を完璧に捉えた。打った瞬間に本塁打と確信。打球は左翼席へと飛び込む先制弾となり、ベンチ前では恒例のラパンパラが飛び出した。 マルテは1、2日に続いて、3試合連続となるアーチ。中日との3連戦すべてで一発を放った。

◆阪神・佐藤輝明内野手(22)が「7番・右翼」で5試合ぶりの先発出場するも、第1打席は小笠原の146キロ直球に空振り三振。1―0の四回無死二塁での第2打席は116キロのカーブに一ゴロに倒れた。 これで57打席連続無安打。1955年の大石正彦(大洋)のセ・リーグワースト記録に並んでしまった。

◆阪神・佐藤輝明内野手(22)が連続打席無安打のセ・リーグ記録を更新した。 2打席凡退して迎えた六回1死一塁の第3打席。カウント0―2から小笠原の145キロ直球に空振り三振に倒れた。これで8月21日の中日戦(バンテリンドーム)で中前打を放ったのを最後に、58打席連続無安打。1955年に大石正彦(大洋)が記録した「57」を抜き、セ・リーグのワースト記録となってしまった。

◆阪神は中日に1―0で勝利。同一カード3連勝となった。 三回にマルテが3試合連続となるソロを放ち、先制に成功した。その後は追加点が奪えなかったが、先発したガンケルが6回?を4安打無失点と好投。その後は及川、岩崎、スアレスとつないで1点を守り切った。 また、佐藤輝は「7番・右翼」で5試合ぶりの先発出場も4打数無安打で59打席連続無安打。1955年に投手の大石正彦(大洋)が記録した「57」を抜いてセ・リーグワーストの記録となった。

◆阪神はジェフリー・マルテ内野手(30)の3試合連続となる22号本塁打で挙げた1点を守り切った。先発のジョー・ガンケル投手(29)が6回1/3を投げ、無失点で9勝目(3敗)。ロベルト・スアレス投手(30)は36セーブ目を挙げた。 助っ人トリオによるお立ち台でガンケルは「自分のピッチングができてよかったです。マルテ選手はハンパないです」。スアレスは「応援よろしくお願いします」と日本語で言えば、3試合連続のお立ち台となったマルテは「うれしいです。勝ちもセーブもつけることができて満足しています」。最後は3人によるラパンパラで締めくくった。

◆阪神はジェフリー・マルテ内野手(30)の3試合連続となる22号本塁打で挙げた1点を守り切った。先発のジョー・ガンケル投手(29)が6回1/3を投げ、無失点で9勝目(3敗)。ロベルト・スアレス投手(30)は36セーブ目を挙げた。試合後の矢野耀大監督(52)の一問一答は以下の通り。 (テレビインタビュー) ーーマルテが素晴らしい3連発 「今日もね、マルちゃんが歩かされて悠輔というのが2回ぐらいあったのかな。悠輔がかえす、ケントがかえすというのが、そういうあたりが担ってくれると、2、3点というゲームを作れていくんでね。今後この悔しさをぶつけていって、そういう試合を作っていって欲しいです」 ーー佐藤輝もスタメン 「何かきっかけをつかんでくれたらと思いながら。練習ではちょっと良くなってきた感じもあるんですけど、輝自身ももがいているんでね。まあ何とか1本出ればいいなと思ったんですけど」 ーー関東で3カード 「まずは勝負の関東遠征に行く前に3連勝という形で戦う態勢を全員で作れたんで。9試合と考えると、ちょっとしんどくなる部分ありますけど、1試合、1試合、僕たちの試合をして、精いっぱい戦ってきますので、ファンの皆さんも一緒に戦ってもらえたらうれしいです」 (囲み) ーーガンケルらしい投球だった 「そうやね。その前のジャイアンツ戦もよかったし、その前がちょっと悪くて、前半戦はテンポよくというか、抑えられる、勝ちも付いてっていうところからね。ここで2つ勝ってくれたのはすごく大きい」 ーーシーズン中に修正できるのは性格的なものが大きい 「1年目来たときからそうやし、2年目っていうね、日本の野球がどうなのかっていうことも、精神的には落ち着いてやれるところだと思うし。元々のガンケルの研究熱心さというのは、修正には欠かせないものだと思うね」 ーー及川は暴投でピンチが広がったが三振で切り抜けた 「もちろんリュウとの、何て言うのかな、抑えに行く場面で。本当に、真っすぐ、スライダーだけじゃなくて、あのインコースのボールを使えるというのが、やっぱりすごくバッターにとって嫌な抑え方になっている」 ーースアレスは3日連続円陣の声出しも 「いつも俺らの野球っていうけど、チーム全員で戦うっていうのが俺らのチームなんで。円陣にわざわざ優が来てくれたり、スアちゃんが来てくれたり。また、トレーナーのメンバーが入ったり。みんな何かしら〝何とかしたい〟という思いを作ってくれているのは試合が始まる前に〝よし、行くぞ!〟という気持ちを作ってもらえる。それがどれだけのものかというとわからないものはあるけど、俺らのチームはそういうを大事にしている。そういうことをやってくれる外国人選手というのはすごくうれしいし、気持ちは高まるよね」

◆阪神のスアレスが1―0の九回を完璧に抑え、リーグトップを独走する36セーブ目。ヤクルトに在籍する兄が広島戦で最後を締め、珍しい兄弟で同日セーブとなり「とてもうれしい。チャンピオンを争うライバルではあるが、彼の成功をうれしく思う」と誇った。 試合前には3日連続で円陣での声出し役を務め、仲間を鼓舞。八回を抑えた岩崎とともに、矢野監督は「心の底から信頼している」と口にした。

◆阪神のガンケルが6回1/3を4安打無失点で9勝目。打たせて取る投球で、投手戦を制し「低めに丁寧に投げることができた」と安堵した。 後半戦に入って精彩を欠く内容が続いたが、好調時のフォームに戻るように修正。巨人を6回で1得点に抑えた前回に続く好投に「いい形で投げることができた」と復調に自信を見せた。 近本(2安打)「僕ができることはしっかり塁に出て、ホームまでかえしてもらうこと」 梅野(2試合連続無失点勝利に)「投手がしっかり投げてくれた。ずっとテーマにしている、粘るということをバッテリーで意識して戦っていきたい」

◆中日は打線が2試合連続で沈黙。ガンケルに内野ゴロを打たされ、パウエル打撃コーチは「ボールを低めに集められた。好機での一本が出なかった」と脱帽した。 1点を追う七回は1死から右前打の福田が、暴投で一気に三進。しかし高橋周は空振り三振に倒れ、飛び出していた福田がタッチアウト。痛い併殺について、与田監督は「1点を取るために難しいことは出てくる。戦術の中でのこと」と振り返った。

◆勝てたものの、追加点に苦しむ試合だった。 たとえば1点リードの四回1死三塁では、私なら梅野にスクイズのサインを出す。矢野監督は意表を突くような作戦はあまりしないタイプ。それを相手も分かっている。ならば、それを利用するというのも手だからだ。 ■間もとれずグリップ遠回り〝緩んだ〟状態で打っている 勝負の関東遠征は首脳陣が責任をもち、指示することが大事になる。佐藤輝にしても打てる気配がない。2軍落ちも経験させたが、一体、調整期間で何をさせていたのか。アドバイスをするとすれば一つだけ。「逆方向に本塁打を打て」ということ。今はすべての球を迎えにいっているため、間もとれず、グリップが遠回りして、〝緩んだ〟状態で打っている。「逆方向にヒットを打つ」という意識では手打ちになってしまう。だから「本塁打を打て」。そうすれば自然と体が感覚を取り戻してくるはず。 横浜、神宮、東京ドームと狭い球場が続き、ロハスも不調。佐藤輝を起用したいところだが、期待しすぎてもいけない。あくまでも下位の打者である。だから、他で点をもぎとる。そのためにベンチが動かなければならない。(本紙専属評論家)

◆ガンケルは1-0の九回を締めた守護神を笑顔で出迎えた。先発して七回途中まで4安打無失点と踏ん張り、9勝目をゲット。お立ち台ではマルテ、スアレスとの〝助っ人トリオ〟で喜びを分かち合った。 ■緩急自在にゴロアウト11個 「勝たないといけない試合。ゴロを打たせて、守備に取らせる自分のピッチングできてよかった。この勝利は(チームに)大きいと思います」 緩急自在の投球でゴロアウトは11個。二回、2死一、二塁のピンチは木下拓をスプリットで三ゴロに。三回、2死二塁から大島をツーシームで遊ゴロに打ち取った直後に、マルテの先制弾が飛び出した。 「マルテはすごくいい調子。ラインアップにいるだけで、相手ピッチャーが怖がる存在。彼がいると、他の打者も生きる。マルテ、ハンパないって?」 ■投手4人で2戦連続無失点リレー お立ち台で、日本語をまじえて打のヒーローをたたえると虎党も拍手喝采。まさに、助っ人でつかんだ勝利だった。ガンケルは七回1死から福田に右前打を許して降板。20歳左腕の及川が自らの暴投で三進させたピンチを切り抜けると、八回は岩崎が抑え、九回はスアレスが3人斬り。前日の高橋の完封に続く2試合連続となる無失点勝利は、投手4人のリレーで成し遂げた。 ガンケルは「中継ぎ陣にいい投手がそろっていて、すごく楽に投げられる。特にスアレス選手。彼が後ろ(抑え)にいると、思い切って投げることができる」と、9勝のうち5勝で援護を受けた守護神に感謝した。 ■将最敬礼「流れつくってくれた」 もちろん、先発で試合をつくったガンケルの快投があればこそ。矢野監督は「ゴロを打たせて、しっかり打ち取るという、ガンケルらしさが出ていた。あそこ(七回途中)まで流れをつくってくれた投球は大きかった」と頭を下げた。 球団では青柳、秋山(ともに10勝)に続く3人目の2桁勝利に王手をかけた。11勝でハーラートップの高橋(巨人)を2差で追いかけるが-。 「絶対に勝たないといけない試合が続くので、自分の個人的な結果よりも1試合1試合の勝利を見据えて、全力でがんばっていきたい」 個人記録は二の次。頼もしい助っ人右腕は泣かせるせりふで締めくくった。(三木建次)

◆5試合ぶりに先発出場した佐藤輝は4打数無安打2三振。59打席連続無安打となり、1955年の大石正彦(大洋)の「57」を抜いて投手を含めたセ・リーグのシーズンワースト記録を更新。2016年から18年にかけて岡田幸文(ロッテ)がマークした野手のワースト記録にも並んだ。プロ野球10人目(14度目)のシーズン160三振にも到達。井上ヘッドコーチは「(安打が)出る可能性があるのを信じてやっていくしかない」と復調を期待した。

◆完璧に仕事をこなすと、勝利を喜ぶ虎党の拍手が甲子園に響き渡った。ほぼ時を同じくしてマウンドに上がっていた兄の力も伝わったのか、スアレスが1点リードの九回を3人で終えた。 「セーブの機会だったので、それを生かすようにと思って投げたし、うまくいって、勝利に結びついてよかった」 先頭の大島を遊飛に打ち取った後、ビシエドは空振り三振。簡単に2死を奪うと、福留は160キロ直球で空を切らせた。リーグトップを独走する36セーブ目を挙げた。 どこかで兄の力も感じたのかもしれない。右腕の登板とほぼ同時刻。ヤクルトにいる兄・アルベルトもマツダスタジアムでの広島戦で九回のマウンドに立っていた。そろって無失点で締め、試合終了はわずか1分違い。史上初となる兄弟同日〝ほぼ同時〟セーブとなった。 「チャンピオンを争うライバルではあるけども、ともに日本で戦う仲間として、兄弟として、彼の成功をうれしく思うし、これからもともに頑張っていきたい」 影での活躍もあった。今月1日から試合前の円陣で声出しを担当。「チャンピオン」や「チャンス」について熱くナインに説き、この日のテーマは「自信」だった。 「失敗する一番の原因は自信を持ってないこと。自信と情熱と勇気を持っていきましょう」と話すと、最後は「タイガース!」と全員で声を合わせて締めた。仲間を鼓舞し、3連勝へと導いた。矢野監督も、岩崎とともに「(岩崎)優、スアちゃん(スアレス)を出すのが僕の仕事。心の底から本当に信頼しています」と賛辞を惜しまない。 「しっかりグラウンド立ったときに100%の力を出せるようにしたい」とスアレス。絶対的な守護神がこれからも最後を守り抜く。(菊地峻太朗)

◆またマルテや! 3戦連発や! 阪神は中日に1-0でシビレる勝利。甲子園で竜に3タテを食らわせた。三回にジェフリー・マルテ内野手(30)が左翼席に突き刺す22号先制&決勝弾。3試合連続でお立ち台に上がった。絶好調の助っ人を擁し、5日からは〝勝負の関東遠征〟9試合。首位ヤクルトよ、待っていろ! 3戦3発、3連勝。マルテ、またマルテ、またまたマルテ-。お立ち台の「3、2、1、ラパンパラ!」も3日連続だった。マルテが引っ張り踏ん張った虎は、勢いをつけて「勝負の関東遠征9戦」へ挑める。 「うれしいですね。すべてのホームランが勝利に結びついたことがうれしいですけど、まだ試合が残っているので全部勝てるつもりでやりたい」 この時期はもう、勝利だけがすべてだ。どれだけ打線が沈黙しようが、誰か一人が打って最後に相手より1点でも上回っていればいい。主演・マルテで、3戦ともそんなショーになった。 1万8012人の観衆が酔いしれたアーチは、画面越しに見つめたファンには〝リプレー映像〟に見えたかもしれない。前日や前々日と同じように、またも豪快に引っ張った。三回2死走者なしで、小笠原が投じた初球、内角高め145キロ直球を左翼席へ打ち込んだ。そしてそのソロの1点だけで6月11-13日の楽天戦(楽天生命パーク)以来、約4カ月ぶりで今季5度目の同一カード3連勝をつかんだ。

◆ウッヒョ~! 広島戦の3連敗を中日に3連勝で取り返したよー!! 気分がいいから本日ははしゃいで『プロ野球温故知新クイズ』なのだ!! 本日の虎はマルテのホームランとガンケル、及川、岩崎、スアレスの完封リレーで勝利!! そして、前日はマルテの3ランと高橋の完封で勝ったァ!! 「野球はミーとピッチャーだけで勝てる!!」とマルテは言わなかったけど、1973年8月30日に延長十一回ノーヒットノーラン&サヨナラホームランをやってのけ、「野球は一人でできる」と豪語した(ホントは言ってない)阪神大OB左腕は誰? 答えは江夏豊。ピンポンピンポン!! 続いては、59打席無安打のドラ1ルーキー・佐藤輝を復活させるヒントになるクイズ! 77年9月3日、王貞治に世界記録となった通算756号を打たれたのは、ヤクルトの鈴木康二朗投手ですが、実は打たれるとある景品がついていたのです。さてそれは何? 正解はサイパン旅行!! 分かった貴方はプロ野球通でーす!! ということで歴史に学び、佐藤輝にヒットを打たれた投手に海外旅行のニンジンをぶら下げる復活作戦はどーやろかァ!?

◆勝った、勝った、また勝った♪ 緊急事態宣言が明けてから3連勝! 新型コロナの警戒網を解くことはできないけど、虎の勝利とともに飲むビールはやっぱりうまい! 今季、デーゲームでガンケルは無傷の7連勝。そして、チームは26勝8敗2分け(勝率・765)。虎番の織原祥平は試合前に「原稿の締め切り時間がどうしても気になってしまうので、昼間の試合はありがたいし、とにかく勝ってほしいです」と新聞記者としての思いを語っていたが、マルテの3試合連発が飛び出し零封勝ちとは、こんなにステキな週末はない。 なぜ、昼間に強い? 昨季は13勝10敗。だけど、2018、19年と2年連続で負け越していた。「強い」じゃなくて「強くなった」というのが、正しいかもしれない。 よく見れば、光の強さを和らげる効果があるアイブラックをしている選手は少ない(この日のスタメンだと中野ぐらい)。ということは暑さに強い選手が多いのか...。本拠地が屋根のない甲子園だから? 考えれば考えるほど頭の中でぐるぐる回ってくる。虎番キャップ、長友孝輔の考えを聞いてみることにした。 「以前、トレーニングコーチを務めていた伊藤敦規さんに聞いたことがあるのですが、ビジターでのデーゲームでは、バスがチーム宿舎を出発するかなり前から、エレベーターホールなどに選手を集めてストレッチとかをしていたらしいです」 基本的に夜型のプロ野球選手は昼に弱い。いかに体を〝目覚め〟させるということを阪神は数年前から取り組んでいた。そして、その動きは矢野政権下になり加速。球団関係者に聞けば「ナイター開催のときでも、午前中から矢野監督ら首脳陣も一緒になってウエートルームとかで汗を流していますからね」という。 そういえば矢野監督から聞いたことがある。 「朝はいつも5時ぐらいから起きているよ。そこから本を読んだりするんやけどね。現役時代から眠りは浅い方やから」 18年10月14日、宮崎空港の出発ロビーだった。フェニックス・リーグが行われていた最中に監督就任要請を受け、家族に相談するために緊急帰阪。「昨日の夜は眠れましたか?」と質問すると「寝られるわけないやん」と笑いながら、超がつくほどの朝型人間であることを明かしてくれた。 虎番はウエート室に入ることは禁止されている。だから、想像するしかできないが、きっと学生時代の〝部室〟のような雰囲気なのだろう。前の日の試合でミスを犯していても、矢野監督はおそらく、そこでガミガミと叱ることはない。むしろ、来るもの拒まずで、家族のような温かい空気が流れている。選手たちは早出練習を強制されているわけではないし、前向きな気持ちで体を起こす。オンとオフの切り替えのうまさが体内時計の調整に役立ち、昼間の試合を得意とするのかも。 5日からは横浜、神宮、東京ドームと関東遠征9試合。ビヤ樽編集委員、三木建次がかなり前から「優勝を争うポイントになる」とにらんでいたものだ。確かにヤクルトも広島に同一カード3連勝と負けないが、虎も勢いは十分にある。残り17試合でデーゲームは...ん? 24日の広島戦(マツダ)のみ? マジ? ちなみに今季、虎はナイターで42勝43敗5分け。〝昼虎〟は、もうおなかいっぱい。今から夜行性に戻してくれぃ!

DAZN

<セ・リーグ順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差残試合 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(-)
ヤクルト
634416 0.589
(↑0.004)
-
(-)
20556
(+4)
451
(+1)
126
(+1)
67
(+1)
0.257
(-)
3.440
(↑0.02)
2
(-)
阪神
68517 0.571
(↑0.003)
1
(-)
17488
(+1)
475
(-)
113
(+1)
106
(-)
0.247
(-)
3.500
(↑0.03)
3
(-)
巨人
595118 0.536
(-)
5.5
(↓0.5)
15507
(+3)
482
(+3)
156
(+2)
65
(+1)
0.246
(-)
3.570
(-)
4
(-)
中日
506316 0.442
(↓0.004)
16
(↓1)
14371
(-)
426
(+1)
67
(-)
56
(+1)
0.238
(-)
3.190
(↑0.01)
5
(-)
広島
506411 0.439
(↓0.003)
16.5
(↓1)
18468
(+1)
530
(+4)
107
(-)
56
(-)
0.261
(↑0.001)
3.930
(-)
6
(-)
DeNA
486415 0.429
(-)
17.5
(↓0.5)
16509
(+3)
567
(+3)
129
(+1)
26
(-)
0.257
(↓0.001)
4.270
(↑0.01)