オリックス(☆3対0★)ソフトバンク =リーグ戦23回戦(2021.10.03)・京セラドーム大阪=
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ソフトバンク
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ORIX
01011000X3701
勝利投手:竹安 大知(3勝0敗0S)
(セーブ:平野 佳寿(1勝3敗25S))
敗戦投手:千賀 滉大(7勝3敗0S)

本塁打
【オリックス】杉本 裕太郎(29号・2回裏ソロ)

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◆オリックスが破竹の7連勝。オリックスは2回裏、杉本の29号ソロで先制に成功する。そのまま迎えた4回には、安達の適時打で1点を奪い、リードを広げた。投げては、先発・竹安が6回無失点の好投で今季3勝目。敗れたソフトバンクは、打線がわずか3安打と沈黙した。

◆マサタカ不在でも、ラオウがいる! オリックス杉本裕太郎外野手(30)が2回に決勝29号ソロを右翼席に放り込み、チームを明るい雰囲気にしてみせた。 ソフトバンク千賀の159キロ直球に力負けせず、流し打ちでアーチを描き「打った感触もよかったです。(吉田)正尚がケガして、ヘッド(水本コーチ)が元気なさそうだったので、これで大丈夫だと思います!」と笑顔を見せた。 試合前には激震が走っていた。前日2日に右手首付近へ死球を受けて負傷交代していた主砲の吉田正が、大阪市内の病院で「右尺骨骨折」の診断を受け、出場選手登録を抹消された。 吉田正の負傷は2カ月連続で、前回は9月3日のソフトバンク戦で左太もも裏の筋損傷を負って5日に離脱。同26日の楽天戦で1軍復帰すると、その後チームは5勝1分けで首位を奪回。ムードを高めてきただけに、無念の離脱となってしまった。 チーム一丸で乗り切るべく、先発竹安も力投。6回76球1安打無失点の好投で、今季3勝目をマーク。「正尚さんが、ああいう形で離脱されてしまって、チームの雰囲気という部分もあったので、なんとか流れを持って来れるように必死に投げました」と完璧な投球で白星に導いた。 これで引き分けを挟んで7連勝。連勝中は9月25日楽天戦(京セラドーム大阪)の山本から、山崎福、山崎颯、田嶋、宮城、山本、竹安と全て先発投手が勝ち星を記録するなど、先発陣の奮闘が目立つ。 貯金は今季最多を更新する14。残り15試合。ベンチメンバーの後藤や大下の帽子には「00(西浦)、34(吉田正)、9(大城)、10(ジョーンズ)」の背番号が記されていた。歓喜の瞬間へ、チーム全員で向かう。【真柴健】

◆オリックスは2回、4番杉本が右翼席へ29号ソロを運び先制。ソフトバンク打線はオリックス竹安の前に3回まで無安打無得点。 オリックスは4回に安達の中前適時打で追加点。5回は宗の内野ゴロの間に1点追加。ソフトバンクは6回まで無得点。 オリックスは引き分けを挟んで7連勝で今季最多を更新する貯金14。竹安が3勝目。平野佳が25セーブ。ソフトバンク千賀は3敗。

◆ソフトバンクが2試合連続の完封負け。試合後の工藤公康監督(58)の一問一答は以下の通り。 -中4日の千賀は6回3失点 工藤監督 球の走りはそんなに悪くなかったと思うんですけど、微妙なところに出たかなと。コントロールだったり。それでも中4日でよく行ってくれたと思いますよ。そうでないと今日、ピッチャーがいなかったので。 -打線は援護できず 工藤監督 援護できていればそれが一番ベストだとは思うんですけどね。スライダーなのかなんなのか、ちょっとタイミングがうまく取れなかったなという印象はありますね。 -走者がなかなか出せなかった 工藤監督 バッターの人たちもなんとかしようと思ってやっているんだけど、そこがなんともならないと。横から見ているだけではわからないところもあるんですけど。早い段階で1点でも2点でも取れたら、また状況は変わったと思うんですけどね。 -9回無死で三森が走塁死 工藤監督 なんとかしたいという思いが先走ってしまったというところにはなると思います。まあ、若いんでね。ああいうミスも出るでしょうし。三森にとってはね、こうやって試合に出ながら悩み、いいことばかりじゃないこともこれからは起こると思う。ただ、試合に出ているのは今だけじゃなくて、将来的な期待もあって出ているのでね。チームを代表した9人なので。プロ野球選手として、期待してもらっている以上、なんとか一人前になれるようにね。成長してほしいと思うんです。一番大事なのは、本人が常に元気を出して、前向きに、ひとつでも成長できるようにやってほしい。そのためのミスだったりエラーは必ず彼の肥やしになってくれるし、成長の糧になると思うのでね。 -重要な3連戦で3連敗 工藤監督 結果は3つ負けたというのはもう出ているのでね。取り返すことはできませんけど、取り戻すことはね、勝つことでできるので。プロ野球選手として、ファンのみなさんが見ている前で野球をやる限り、順位が決まろうが、まだ決まっていませんので、何も悲観する必要はない。とにかく目の前の試合を集中して、戦っていくことが何より大事。応援してもらっているわけですから、それに報いるためにもね。自分の全力プレーと100パーセントに集中して試合に臨むことに関しては、143試合変わってはいけないと思うので。負けは負けとしてしっかり飲み込んで、明後日から地元で2試合ということになるので。しっかりホークスらしい野球を見せるということをしなくてはいけないと思います。 -次は3位楽天と当たる 工藤監督 これからは1戦1戦大事ですよ。負けたから「あー」ってなったって、何もいいものは生まれないでしょう。切り替えと、反省は必要だと思いますけど。次に向けて何ができるかを考える、準備する、試合に臨む。結果が悪ければ監督のせい。結果が良ければ選手のおかげ。それが野球ですよ。そう思ってやってくれればいいです。

◆今季初の中4日で臨んだソフトバンク千賀滉大投手(28)も連敗を止めることができなかった。 2回に杉本に先制ソロを被弾。4、5回にも1点ずつを失った。「先制点が大事になることは分かっていた。2点目がすごく痛かったし、何とか防ぐことができたらよかった」。6回93球を投げ、6安打3失点で3敗目。「チームのため、もう少し粘りたかった」と唇をかんだ。

◆千賀滉大投手(28)を今季初の中4日で投入する勝負手も実らず、ソフトバンクの優勝が絶望的になった。 打線が早めの援護で連敗ストップを狙ったが、1点を奪うことすらできなかった。奇跡の大逆転を目指し、首位オリックスと5ゲーム差で乗り込んだ大阪で、3試合1得点の2試合連続の完封負け。ゲーム差を詰めるどころか、残り16試合で8ゲーム差をつけられてしまった。工藤公康監督(58)は「バッターの人たちもなんとかしようと思ってやっているんだけど...」と厳しい表情を浮かべるしかなかった。 前日の山本に続き、この日は先発で今季初対戦だった竹安の前に打線が沈黙した。6回までわずか1安打に抑え込まれ、4回1死三塁の絶好機も4番柳田悠岐外野手(32)、5番アルフレド・デスパイネ外野手(35)が凡退。3点を追う9回には無死から三森大貴内野手(22)が安打で出たが、相手の投球がワンバウンドする間に二塁を狙って盗塁死。最後は栗原陵矢捕手(25)が併殺打に倒れ、力尽きた。オリックス戦は16年8月以来、5年ぶりの同一カード3連敗となった。 もちろん、工藤監督はファイティングポーズを崩さない。「順位はまだ決まっていませんので、何も悲観する必要はない。とにかく目の前の試合を集中して、戦っていくことが何より大事」。最低でも5年連続日本一への挑戦権を得るべく、5日からはCS圏内浮上へ、3差で追う3位楽天を本拠地に迎える。「結果が悪ければ監督のせい。結果が良ければ選手のおかげ。それが野球ですよ。そう思ってやってくれれば」とナインの奮起を期待。王者の意地が試される。【山本大地】

◆ラオウが、マサタカの分まで...! オリックス杉本裕太郎外野手(30)が2回に決勝の先制29号ソロを放った。 ソフトバンク千賀の2球目159キロ直球を弾丸ライナーで右翼席にぶち込み「(吉田)正尚が打ったような打球で、乗り移ったのかもしれません!」とお立ち台で叫んだ。 主砲の吉田正が右尺骨骨折で離脱。優勝争い真っただ中だが「とても連勝しているチームの雰囲気ではなくなった...」とどんよりムードだった。そんな暗雲をラオウが一振りで明るくしてみせた。2学年下の吉田正とは青学大時代から3、4番を組み、気心も知れている。「今までずっと僕らを支えてくれた。あいつの代わりはいない。僕たちもすごくショックだった。でも一番悔しいのは本人。全員で勝てるように頑張るので、ファンの皆さんも元気を出してください!」。後輩を思ってファンに呼び掛け、さらに盛り上がった。 8試合ぶりの1発が、千賀の今季初被弾と知ると「もう打てないと思うので1本でも打てて良かった」と豪快に笑った。29号はタイトルを争う柳田の頭上をいき、これで2本差。球団日本人右打者では90年石嶺以来、32年ぶり5人目の30号まであと1本に迫ったが「あと1本打ちたい。そしたらもう満足です」と求め過ぎず、謙虚に臨んでいく。 1分けを挟んで7連勝で首位キープ。今季6度目の同一カード3連勝で、貯金は今季最多の14となった。中嶋監督は吉田正について「早く帰ってきて、試合に出たい、優勝したいと本当に思っていた」と語り、「そういう選手が離脱。何とかいい形を見せたい」と思いやった。 残り15試合。最短なら8日にいよいよ優勝へのマジックナンバー9が点灯する。杉本は1日から目の下にアイブラックを使用している。「僕ドライアイで...。ドームは目が乾いてまぶしいんです」。25年ぶりの歓喜が訪れれば、ラオウの目も潤むはずだ。【真柴健】

◆オリックス竹安大知投手(27)が6回1安打無失点の好投で、今季3勝目をマークした。「真っすぐが良く、変化球も要所で決まった」と投球の手応えを示した。76球で救援陣にリレーし「今日はもう精いっぱいでした。あれだけ最初から飛ばすというのは、あまりない」と初回からアクセル全開だった。 仲間にも救われた。4回2死三塁でデスパイネの放ったライナーを三塁手の宗が横っ跳びで好捕。竹安は「打たれた瞬間に絶対抜けたと思ったので本当に助かりました。あれはゲームがどっちに行ったかわからないプレーだったので、ありがとうと言いたい」と感謝した。7連勝中は9月25日楽天戦(京セラドーム大阪)の山本から、山崎福、山崎颯、田嶋、宮城、山本、竹安と全て先発投手に勝ち星がついた。

◆大阪の空は、雲ひとつない秋晴れだった。京セラドーム大阪にオリックスの球団歌が鳴り響き、1万人を超える観衆からは大きな歓声と拍手が巻き起こった。9回表1死一、二塁。ストッパー平野佳が、ソフトバンク栗原を併殺打に打ち取った。四半世紀ぶりのリーグVを目指すオリックスにとって、がっちり首位キープの3連勝。昨年までは消沈気味だった球場の雰囲気は一変していた。対照的にソフトバンクは足取りが重かった。敵地での同カード最終戦。試合後にホークスナインは鷹ファンが陣取る左翼席へ向かってグラウンドにあいさつに出た。工藤監督も深々と頭を下げ、1年間の応援に応えていたが、笑顔はない。屈辱の3連敗。10月逆襲どころか「大阪の陣」は3戦で計1得点。前日2日から2戦連続0封負けと、完璧な返り討ちで終わってしまった。「また明日」と言っているうちに残り試合はどんどん減っていき、首位オリックスとは8ゲーム差となった。飛び立とうにも、これでは滑走路が短すぎるではないか。現実的にはリーグ連覇に赤信号がともっているが、この状態ではAクラス入りすら危ぶまれる状態とも言っていい。5日からは本拠地ペイペイドームに戻って、3差で追う3位楽天との2連戦が待ち受ける。浮上には2連勝が絶対条件となる。いや、もう1つも負けられないのだ。「2021年型」のホークス野球が確立できなかった今、残り試合は積極的に若手を起用してみてはどうか。ジリジリとした緊張感の中でこそ、経験値を高めることができるのではないだろうか。7回、二ゴロに倒れたデスパイネが、巨漢を揺らして一塁へ全力疾走していた。リチャードたちもしっかり目に焼き付けているはずだ。【ソフトバンク担当 佐竹英治】

◆オリックス・杉本裕太郎外野手(30)が、先制の29号ソロを放った。 「打った感触もよかったですし、(吉田)正尚がけがして、(水本)ヘッド(コーチ)が元気なさそうだったのでこれで大丈夫だと思います!」 0─0の二回。先頭打者として打席に入ると、ソフトバンク先発・千賀が投じた1ストライクからの2球目。159キロの直球を右翼席まで運んだ。 この日は主砲の吉田正が右尺骨骨折に戦線を離脱。吉田正の青学大の先輩が、苦しいチームを救う一撃を放った。

◆ソフトバンク・千賀滉大投手(28)が中4日で先発した。6回6安打3失点で、リードを許したまま降板した。 二回無死、杉本に右翼席に29号ソロを浴びて先制を許した。四回には2安打を浴びて2死二、三塁。踏ん張りたいところで安達に中前適時打を浴びて追加点を許した。 五回にも3点目を献上し、6回を投げて93球。打線が相手先発・竹安の前に沈黙し、リードを許したまま、七回に2番手・板東にバトンを託した。 千賀は28日の西武戦(ペイペイドーム)で先発。6回?を投げて2失点で7勝目を挙げていた。逆転Vのためにも2019年以来の中4日を解禁したが、打線の援護のないままオリックスに主導権を渡した。

◆オリックスが7連勝。二回に杉本の29号ソロで先制し、四回に安達が適時打。五回にも1点を加えた。6回無失点の竹安が5月15日以来の3勝目を挙げた。ソフトバンクは2戦連続無得点で4連敗。千賀が6回3失点で3敗目を喫した。

◆オリックスの竹安が6回1安打無失点の好投で3勝目を挙げた。先発登板では今季初勝利となり「何とか5回以上を投げられて良かった」とほっとした様子だった。 140キロ台後半の直球が走り、許した安打は四回1死からの栗原の三塁打のみ。続く柳田をスライダーで三振、デスパイネに打たれた強烈なライナーは、三塁手の宗のダイビングキャッチで切り抜け「打たれた瞬間、抜けたと思ったので助かった」と感謝した。

◆後輩の無念の思いを一緒に背負って、先輩が豪快なアーチを描いた。オリックス・杉本裕太郎外野手(30)が決勝の29号ソロ。青学大の2学年下、吉田正が右尺骨骨折で離脱し、チームに漂う暗いムードを振り払った。頼りになる4番の一撃で引き分けを挟み今季2度目の7連勝。首位をガッチリキープだ。 「(吉田)正尚が打ったような打球で、乗り移ったのかもしれません」 ■4番が火付け!!全員野球で今季最多貯金「14」 お立ち台で後輩への思いを口にした。0─0の二回だ。千賀の159キロの直球をフルスイング。「向こうの力を利用するイメージ」で捉えた打球は、左打者が引っ張ったような弾道で右翼席に着弾した。4番が勢いをつけると、打線は四回、五回にも1点ずつ加え、投手陣は無失点リレー。全員野球で今季最多の貯金「14」とした。 主砲不在でも執念を見せたナインに、中嶋監督は「一番痛い人がいなくなったわけなんで。それを補うには何が必要なのか、それをみんなが分かっている気がする。それは伝えていますし」と、チーム一丸の手応えを口にした。 ■7年連続ホークス戦負け越し止めた 今季のソフトバンクとの対戦成績を12勝10敗1分けとし、2014年から7年続いていたシーズン負け越しをストップさせた。指揮官は「どこのチームにも勝ち越したいのはあるけど、特別、ホークスにはやられているわけですし、チャンピオンチームですし。そこは意識してやってきた」と成長を感じつつ、「まだタイでしょ?」と気を引き締めた。 「『全員で勝つ』とスローガンにもある通り、全員で力を合わせてやるしかない。アイツ(吉田正)の代わりはいない。切り替えてやるしかない」。4番も力を込めた。戦列を離脱した後輩のためにも、必ず25年ぶりのリーグ優勝をつかみ取る。(西垣戸理大)

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<パ・リーグ順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差残試合 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(-)
ORIX
634916 0.563
(↑0.004)
-
(-)
15502
(+3)
458
(-)
119
(+1)
40
(+1)
0.251
(-)
3.390
(↑0.03)
2
(-)
ロッテ
594817 0.551
(↑0.004)
1.5
(-)
19527
(+2)
493
(-)
109
(-)
102
(-)
0.244
(↑0.001)
3.720
(↑0.03)
3
(-)
楽天
585414 0.518
(↓0.005)
5
(↓1)
17477
(-)
451
(+2)
97
(-)
45
(-)
0.246
(↓0.001)
3.430
(↑0.02)
4
(-)
ソフトバンク
535519 0.491
(↓0.004)
8
(↓1)
16497
(-)
428
(+3)
113
(-)
78
(-)
0.248
(↓0.001)
3.210
(-)
5
(-)
西武
486118 0.440
(↓0.004)
13.5
(↓1)
16474
(+2)
541
(+3)
102
(-)
80
(-)
0.242
(↓0.001)
4.090
(↑0.01)
6
(-)
日本ハム
456017 0.429
(↑0.006)
14.5
(-)
21382
(+3)
456
(+2)
65
(+1)
64
(+1)
0.229
(-)
3.450
(↑0.01)