広島(★4対5☆)ヤクルト =リーグ戦20回戦(2021.10.01)・MAZDA Zoom-Zoom スタジアム広島=
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ヤクルト
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広島
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勝利投手:今野 龍太(6勝0敗0S)
(セーブ:マクガフ(2勝2敗24S))
敗戦投手:ケムナ 誠(2勝2敗0S)
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◆ヤクルトがシーソーゲームを制した。ヤクルトは1点を追う6回表、オスナが2点適時打を放ち、逆転に成功する。再びリードを許して迎えた8回には、オスナと中村の適時打などで3点を挙げ、試合をひっくり返した。投げては、2番手・今野が今季6勝目。敗れた広島は、2番手・ケムナが誤算だった。

◆ヤクルト村上宗隆内野手(21)は今季広島戦で打率2割2分1厘だが、大瀬良とは好相性。 両者の通算対戦成績は20打数8安打、2本塁打、9打点で打率4割。今日も得意相手から安打を放ち、連敗ストップに貢献できるか。

◆セ・リーグ首位ヤクルトと5位広島が対戦。先発はヤクルトが原樹理、広島は大瀬良大地。

◆広島大瀬良、ヤクルト原が先発。広島は1回無死一、三塁から西川の左犠飛で先制。序盤3回は両軍計3安打の投手戦。 ヤクルト原は2回以降、6回まで無安打投球。打線が6回2死満塁からオスナの右前2点適時打で逆転した。 ヤクルトは7回に3失点も、8回に中村の適時打などで3点を奪い再逆転。6年ぶり広島戦勝ち越し。広島は連勝が6でストップ。ケムナ2敗目。ヤクルト今野6勝目、マクガフ24セーブ。

◆ヤクルトは不穏な流れの序盤を切り抜け、連敗を2で止めた。1回、先頭を遊撃失策で出塁させると、犠飛を打たれて先制点を献上。打線も大瀬良を前に5回まで2安打無失点と封じ込められた。高津臣吾監督(52)は「重い感じでゲームが進んだ」と振り返る。 波に乗りきれない中、6回2死一、三塁のチャンスで村上が打席に。広島野手陣がマウンドに集まった瞬間、マツダスタジアムの左翼後方にある線路を、ドクターイエローが走った。線路のゆがみや架線の状態をチェックするための車両で、運転回数が少なく、走行時刻も非公開。「見ると幸せになれる」という縁起物が、駆け抜けた。 "幸せの黄色い新幹線"が流れを変えた。村上が死球で2死満塁に。続くオスナが初球を振り抜き、右前2点適時打で一気に逆転。7回3失点で再びリードを許したが、直後の8回に反撃。1死二、三塁から、村上の遊ゴロで1点を取ると、オスナの適時三塁打と中村の適時中前打でひっくり返した。その後はピンチもしのぎ、なんとか勝利。指揮官は「よく耐えて、よく粘った。連敗してここに来て、疲れている中、精神的な強さもついてきた」とたたえた。2位阪神との差を1のままキープ。最短3日にもマジック15が点灯する。【湯本勝大】 ▽ヤクルト・オスナ(8回1死三塁で左中間へ同点適時三塁打)「追い込まれるまでストレートを捉えきれなかったが、追い込まれて次のストレートは必ず捉えるためにコンパクトに打ちました」 ▽ヤクルト原(6回2/3を4失点)「今日は立ち上がりに失点してしまった。切り替えて粘り強く投げていましたが、最後粘り切れず悔しい」

◆広島は救援陣が打たれ、逆転負けで連勝が6で止まった。4-2と逆転した直後の8回にセットアッパーのケムナが同点に追い付かれ、代わった島内は中村に勝ち越し打を浴びた。これで今季8回はイニング別最多の92失点。固まりつつあった勝ちパターン2投手を投入しての誤算にも、佐々岡監督は「ケムナがうちの8回。昨日は打たれましたが信用した」と敗戦投手の右腕をかばった。6年ぶりのヤクルト戦負け越しとなった。 ▽広島ケムナ(2点リードの8回に登板も1/3回3失点で2敗目)「(大瀬良)大地さんの勝ちを消してしまって、申し訳ない。先頭に打たれた後に、四球を出して流れを悪くしてしまった。明日からもう1度、同じ状況を任せてもらえるならチームに勢いをつける投球をしたい」 ▽広島横山投手コーチ(勝ちパターンを投入して逆転負けし)「疲労があるにしても、何とか自分の投球をしてほしかった。抑えないといけないという力みの方が強くなってしまっていたように見えた」

◆ヤクルト中村悠平が意地の一打を放った。7回無死満塁の守備では、三塁走者の曽根と交錯。治療で一時ベンチに引き揚げるも、プレーを続行した。直後、同点で迎えた8回1死三塁で決勝の中前適時打。塁上では険しい顔つきを変えなかった。「向こうもぶつかろうと思ってきている訳ではない」とした上で「やられっぱなしじゃ嫌だなというのがあって。怒りではないが、煮えたぎる気持ちをバットにぶつけた」と振り返った。 ▼1球勝利=今野(ヤクルト) 1日の広島戦で記録。今年の塹江、菊池保(広島)に次ぎ、プロ野球45人、46度目。ヤクルトでは06年五十嵐、10年渡辺以来3人目。

◆広島大瀬良大地投手が7回2失点と好投も、中継ぎ陣が打たれ、8勝目はならなかった。 1点リードの6回2死満塁からオスナに右前適時打で2失点。7回1死一塁をしのいだ直後に打線が逆転して勝ち投手の権利を得るも、代わった中継ぎ陣が再逆転を許した。 「内容自体は悪くない。これを継続できるようにしていきたい。ただ、結果的にチームが負けてしまっているので、そういう投球になってしまったのは申し訳ない」。チームの敗戦に、反省の弁を口にした。今季残り3度か4度の登板で2桁勝利を目指す。

◆首位のヤクルトが逆転勝ちで連敗を2で止めた。2-4の八回、村上の遊ゴロの間に1点を返すと、オスナの左越え適時三塁打で同点に追いつき、中村の中前適時打で勝ち越した。オスナは「追い込まれるまでストレートを捉えきれなかったが、追い込まれて次のストレートは必ず捉えるためにコンパクトに打った」と胸を張り、中村は「気持ちで打った」と話した。

◆ヤクルトが逆転勝ちで連敗を止めた。2点を追う八回、無死二、三塁から村上の遊ゴロの間に1点を奪うと、オスナが同点の適時三塁打。続く中村の中前打で一気に試合をひっくり返した。中村の一問一答は以下の通り。 --七回の守備で交錯プレーがあった。身体の方は 「大丈夫です」 --八回の決勝タイムリー、どんな気持ちで打席に入った 「七回にああいうプレーがあって逆転されてしまって、チームは連敗してて。いいところでまわってきてくれたので、自分も最近打つ方で貢献できてなかったので、絶対打ってやろう、って気持ちだけで打ちました」 --一塁塁上でガッツポーズをしていた。あのときの気持ちは 「素直に嬉しかったです。八、九回の守りも控えてたので、なんとかこのまま逃げ切って勝って連敗止めるんだ、ってそういう気持ちでいました」 --連敗で広島へ来てシーソーゲームを制した。チームとしても大きい 「昨日連敗してしまって。ビジターの初戦ですし、相手も6連勝で勢いがあるチームだったので、なんとか粘っていきたかったですけどね。逆転されてしまって。でも味方がいい流れで同点に追いついてくれて、ああいった場面で(打席が)まわってきたので、なんとかしたかった、という気持ちでした」 --明日以降の戦いへ向けて一言 「1戦1戦、目の前の試合をなんとか勝って。すべての試合が終わった頃にはみんなで笑っていられればいいかな、という気持ちなので。とにかく明日の試合へ向けてまた頑張りたいと思います」

◆広島の大瀬良は球に力があり、7回6安打2失点と好投した。10奪三振。「内容自体は悪くない。これを継続できるようにしていきたい」と話した。 八回に救援陣が打たれ、逆転負けでチームの連勝は6でストップ。エースは「僕の勝ち負けというよりは投げるときにチームが勝てないことが多い。そこに対するふがいなさもある」と唇をかんだ。

◆広島は4─2の八回にケムナがつかまり、逆転負けで連勝が「6」で止まった。今季対ヤクルト5勝12敗3分けとなり、5試合を残して2015年以来のシーズン負け越しが決定。佐々岡真司監督(54)の主な一問一答は以下の通り。 ──1点差の逆転負け 「(大瀬良)大地は立ち上がりから真っ直ぐがよくていいなという感じで見ていた。でも、打線は原樹理に低めを突かれてなかなか点を取れなかった。大地もしっかり粘り強くね、最小失点というところでね、勝ち星の権利というところまではいった。(ただ)ケムナが、うちの八回、七回ははね、昨日は打たれましたが信用してね(起用した)」 ──昨季とヤクルトの印象は変わりましたか 「1番から元気ですし、山田のね、3、4番の長打というところを警戒しないといけない中で、そつのない野球をしてくる。足も絡めながら、つなぎ、一発もある。外国人が2人がいて、下位打線でも長打があるというところがね、(打線の)厚みを増していると思う」 ──連勝が6でストップ。2日以降が大事 「ロードで6連勝をして帰ってきて、マツダでもいい試合をしないといけない。明日は集中してね、デーゲームですし、たくさんのお客さんの前でいい試合ができるように頑張りたいです」

◆セ・リーグ首位のヤクルトは1日、広島20回戦(マツダ)に5―4で逆転勝利。連敗を2で止め、6年ぶりに広島戦の勝ち越しを決めた。2―4の八回に同点とすると、中村悠平捕手(31)の中前適時打で勝ち越した。七回の守備では交錯プレーで腰付近を痛め、一度ベンチ裏に下がったが「優勝争いの中で離脱したくなかった」とプレーを続行。扇の要が勝利への執念を見せ、2位・阪神との1ゲーム差を守った。 強烈な打球が中前に抜けた。同点とした直後の八回1死三塁。中村が勝ち越し打を放ち、一塁上でガッツポーズ。一時はプレーが危ぶまれたが、扇の要が堂々たる働きを見せた。 「交錯プレーがあって『目が覚めた』じゃないですけれど、やられっぱなしじゃ嫌だなというのがあった。絶対にここで逆転してやるという思いでした」 七回の守備では三走・曽根(手前)に激突されたが、プレーを続けた チームは9連勝を含む13試合無敗の球団新記録をつくったが、その後2連敗で広島に乗り込んだ。七回無死満塁の守備。遊ゴロを処理した西浦からの返球を受け、一塁に送球する際に三走・曽根が激突した。中村は腰付近を押さえて倒れ込み、ベンチ裏で治療を余儀なくされた。それでも強い意思で再びグラウンドに戻ってきた。 「当たった瞬間、(記憶が)蘇りました」。昨年9月9日の広島戦。同じマツダスタジアムで左脚が走者のスライディングに巻き込まれ、途中交代。翌10日に出場選手登録を抹消され、約1カ月間戦線離脱した。「(七回は)選手生命に関わるプレーだったかもしれないけど、相手もぶつかろうときたわけではない。優勝争いをしている中で離脱したくなかった」。腰に手を添えながらも言葉は力強かった。 昨季・175だった打率は・288。チーム防御率3・45はリーグ2位と、首位を走るチームを支える〝影のMVP〟だ。高津監督は「思い切りがいい。割り切ってスイングできるのが彼の特長。いいポイントでいい打撃をしてくれる」と背番号2をたたえた。 前回リーグ優勝の2015年以来、6年ぶりに広島戦の勝ち越しを決めた。2位・阪神との1ゲーム差を死守し、残すは22試合。ムーチョの愛称で呼ばれる選手会長は「一戦一戦勝って、全ての試合が終わった頃にみんなで笑っていられたらいい」と表情は緩めなかった。歓喜に浸るのは、もう少し先だ。(横山尚杜)

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<セ・リーグ順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差残試合 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(-)
ヤクルト
614416 0.581
(↑0.004)
-
(-)
22543
(+5)
445
(+4)
123
(-)
66
(-)
0.257
(-)
3.450
(↑0.01)
2
(-)
阪神
66517 0.564
(↑0.004)
1
(-)
19484
(+5)
475
(+2)
111
(+2)
104
(-)
0.248
(-)
3.560
(↑0.02)
3
(-)
巨人
585117 0.532
(↑0.004)
5
(-)
17499
(+3)
475
(+2)
153
(-)
63
(-)
0.246
(-)
3.570
(↑0.01)
4
(-)
中日
506116 0.450
(↓0.005)
14
(↓1)
16371
(+2)
422
(+5)
67
(+2)
55
(-)
0.239
(-)
3.200
(↓0.02)
5
(-)
広島
506211 0.446
(↓0.004)
14.5
(↓1)
20462
(+4)
517
(+5)
106
(-)
55
(-)
0.260
(↓0.001)
3.880
(-)
6
(-)
DeNA
486314 0.432
(↓0.004)
16
(↓1)
18502
(+2)
559
(+3)
128
(+1)
26
(-)
0.257
(↓0.001)
4.270
(-)