ロッテ(★2対15☆)オリックス =リーグ戦21回戦(2021.09.29)・ZOZOマリンスタジアム=
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ORIX
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ロッテ
0200000002621
勝利投手:山﨑 颯一郎(1勝2敗0S)
敗戦投手:美馬 学(5勝6敗0S)

本塁打
【オリックス】モヤ(10号・5回表3ラン),吉田 正尚(21号・6回表ソロ)
【ロッテ】加藤 匠馬(1号・2回裏2ラン)

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◆オリックスは2点を追う5回表、吉田正の適時打とモヤの3ランなどで一挙6点を奪い、逆転に成功する。その後は、6回に吉田正のソロが飛び出すなど、終わってみれば21安打で15得点を挙げた。投げては、先発・山崎颯が6回途中2失点でプロ初勝利。敗れたロッテは、投手陣が崩壊した。

◆オリックスは15年から昨年までロッテ戦で20本塁打未満だったが、今季は20回戦まで消化してカード別最多の28本塁打。 オリックスが同一カードで30本塁打以上打てば10年楽天戦(31本)以来。ロッテ戦では40本打った90年以来、球団31年ぶりの記録となる。

◆先発はロッテ美馬とオリックス山崎颯。ロッテが2回2死一塁、加藤のプロ初本塁打で2点。トレードで中日から移籍後、初打点。 オリックスが5回、モヤの逆転10号3ランなど打者一巡で6得点。6回には吉田正が21号ソロ。ロッテ美馬は5回もたなかった。 オリックスが7回も3点追加し、2ケタ得点で3連勝。首位ロッテに1ゲーム差。山崎颯プロ初勝利。ロッテ2連敗。美馬6敗目。

◆東京オリンピック体操で史上最年少での個人総合制覇と種目別鉄棒の2冠に輝いた橋本大輝(20=順大)が、ロッテ-オリックス21回戦(ZOZOマリン)の始球式を行った。 千葉・成田市出身で、首に金メダルをかけてリリーフカーで登場。背番号87のユニホーム姿で振りかぶって投げ込んだ。外角高めへのノーバウンド投球で空振りを奪い「マウンドに立ってみると、競技前の感覚に近いような緊張感がありました。ストライクが入らなくて少し悔しいです」とコメント。ロッテ井口監督から花束を受け取った。

◆オリックス3番吉田正尚外野手が21号ソロを含む3安打2打点で、敦賀気比の後輩、山崎颯のプロ初白星を後押しした。 5回は右中間への適時二塁打で一挙6得点の口火を切り、6回は21号ソロで猛打賞とした。「2日前くらいに初勝利したら何かプレゼントするわ! って言ったらすぐに今日勝ちました」。主砲が復帰3戦目でチームは今季最多の21安打15得点。完治していない左太もも裏については「打つ方はいけますけど、走りがまだ。最終的には守備にシーズン中に就きたい」と見通しを明かした。

◆苦労人のイケメン右腕が悲願のプロ初勝利を手にした。 オリックス山崎颯一郎投手(23)がロッテ打線を6回途中2失点に抑え、6度目の先発で初白星を挙げた。 19年にトミー・ジョン手術を受け、育成契約からはい上がった。ロッテのマジック点灯の機会を5度目も阻止。首位に連勝で、1ゲーム差に迫った。艶やかな肌に、大粒の汗が滴る。山崎颯が首位を相手にプロ初勝利を挙げた。 「序盤に2点取られて苦しい展開だったけど、野手のみなさんが打って守ってくれてリラックスして投げられました!」 プロ5年目で6度目の先発マウンド。6回途中を2失点にまとめて記念球をゲットした。ロッテのマジック点灯を阻止。お立ち台でウイニングボールを見せると、端正なマスクにえくぼが輝いた。 悪夢を乗り越えた。19年5月8日の2軍ソフトバンク戦。先発で4回2死を取った、次のタイミングで「投げた瞬間に『ブチッ』って右肘が鳴ったんです...」。その年の8月に右肘内側側副靱帯(じんたい)再建のためトミー・ジョン手術を受けた。 待っていたのはリハビリ生活と育成契約。「絶対にはい上がってやろう」と暗い顔は見せなかった。"けがの功名"もあった。「ボールを持たないじゃないですか? だから、投げ方を忘れちゃって...」。本来の投球フォームを見失い、ゼロから作り上げた。本塁に正対し、三塁側を向いて振りかぶるダイナミックなフォームは「動作が少ないので、ブレが少ない。今年の5月に自分で考えて、投手コーチに相談したんです」と説明。身長190センチから投げ下ろす角度ある直球に威力が増し、今では最速155キロを誇る。 高卒5年目での初勝利は親への恩返しの思いを込める。「遠回りじゃない。(記念球は)実家に。今日は来てないんですけど(先発が)ホームのときはずっと来てくれた。できれば手渡しで」。中嶋監督は「いつか勝つだろうなと。早めに勝ちをつけてあげたかった。1つ勝ってスッと入れるかな」と次回登板にも期待した。 これで貯金10。首位ロッテに連勝でカード勝ち越しを決め、ゲーム差は1。山崎颯が甘いフェイスで波に乗せた。【真柴健】▽オリックスモヤ(5回に3年連続2桁となる10号逆転3ラン)「甘く入ってきたボールはしっかりと捉えていこうと思って打席に入っていた」

◆ロッテが首位攻防戦で今季ワーストの15失点を喫し、2位オリックスに連敗した。5回に先発美馬が先頭から3連打され、1死後に東妻に交代するもモヤに逆転3ランを被弾。この回一挙6失点で、2点リードをひっくり返された。唐川も9回に5失点するなど、打者一巡とされるイニングが2度もあった。1つ勝てば優勝マジック点灯という局面での大敗。井口監督は「大事な試合で一方的なゲームになってしまった。見に来たお客さんに申し訳ない」と声を落とした。 打線がつながりを欠き、守備では藤岡に2失策が出た。2夜連続の3ランによる逆転負けで、ついに1ゲーム差に迫られた。井口監督は「打線も含めて今機能していないところがある。守りも2日連続で1発打たれてますからね。しっかり警戒していきたい」と話し、最後は「もういいですか」と囲み取材を終了した。 ▽ロッテ美馬(5回1死一、三塁で降板して6敗目)「あの回は投げ切らないと...。中継ぎの人に申し訳ないです」 ▽ロッテ加藤(7年目でプロ1号2ラン。トレード移籍後初打点)「今まで打撃の方でチームに迷惑をかけていた。(本塁打は)初めてなのでちょっと興奮してよく分からないです」

◆オリックス3番吉田正尚外野手が21号ソロを含む3安打2打点で、敦賀気比の後輩、山崎颯のプロ初白星を後押しした。 5回は右中間への適時二塁打で一挙6得点の口火を切り、6回は21号ソロで猛打賞とした。「2日前くらいに初勝利したら何かプレゼントするわ! って言ったらすぐに今日勝ちました」。主砲が復帰3戦目でチームは今季最多の21安打15得点。完治していない左太もも裏については「打つ方はいけますけど、走りがまだ。最終的には守備にシーズン中に就きたい」と見通しを明かした。

◆オリックス・吉田正尚外野手(28)が、スタメン復帰後2試合連続で適時打を放った。 「後輩(山崎颯)が頑張って投げていましたし、なんとか勝ちをつけられるように、このあとも頑張ります!」 0─2の五回無死一塁。ロッテ先発・美馬のフォークをとらえ、右中間へ適時二塁打。母校・敦賀気比高の後輩にあたる先発の山崎颯を援護射撃すると、打線全体が奮起。2死一、三塁からモヤがバックスクリーン右へ逆転の10号3ラン。続く伏見は四球、安達は三失で一、二塁とし、福田が左中間へ2点二塁打を放った。 この回、打者一巡の猛攻で一挙6得点。試合をひっくり返した。

◆ロッテの加藤が7年目でプロ初本塁打を放った。0―0の二回2死一塁で山崎颯の甘く入った速球を振り抜いた打球は左翼にせり出すホームランラグーン席に飛び込んだ。通算372打席目での一発に「初めてなのでちょっと興奮して、よく分からない」と振り返った。 6月に中日からトレードで加入した捕手。強肩を生かした守備が持ち味で田村と併用されながら優勝争いをするチームを支えている。今季40試合目の出場で、ようやく移籍後初打点も記録し「今まで打撃でチームに迷惑を掛けていた。打てて良かった」と謙虚に喜んだ。 美馬(五回途中で降板して6敗目)「あの回は投げ切らないと。中継ぎの方々に申し訳ない」

◆オリックスが、ともに今季最多となる21安打15得点の猛攻で3連勝。首位・ロッテとのゲーム差を1とした。2点を追う五回に吉田正の適時二塁打とモヤの3ランなどで6点を奪って逆転。5年目右腕・山崎颯が六回途中2失点で、プロ初勝利を挙げた。 正念場でなんとか踏ん張り続けたい。敵地で、首位ロッテとの3連戦。前夜の初戦を勝利した中嶋オリックスはマジック点灯阻止を狙い、底力を見せた。キッカケを作ったのはやはり、この男。吉田正がスタメン復帰後2試合連続の適時打で、逆転の口火を切った。 「(母校・敦賀気比高の)後輩(山崎颯)が頑張って投げていましたし、なんとか勝ちをつけられるように、このあとも頑張ります!」 試合中に広報を通じ、喜びのコメントを寄せた。0─2の五回だ。先頭の宗が右前打で出塁すると、ロッテ・美馬が投じたフォークをとらえ、右中間へ適時二塁打を放った。流れを手繰り寄せると2死一、三塁からモヤが逆転の10号3ラン。その後も攻撃の手を止めず、この回打者一巡の猛攻で一挙6得点を奪った。 敦賀気比高の先輩から援護点をもらった先発の山崎颯は、二回2死一塁から加藤の左翼席へ先制の2ランを被弾するが、その後は粘りの投球を披露。「こういう状況で投げさせてもらえるのは幸せなこと。チームが勝てる投球をしたい」と意気に感じてマウンドに上がり、プロ5年目で初勝利を挙げた。 6回、吉田正がソロ本塁打を放つ =ZOZOマリンスタジアム(撮影・尾崎修二) 1つでも敗れれば、自力優勝の可能性が消滅するロッテとの3連戦。前日28日の1戦目をT─岡田の逆転弾で勝利したチームは、この日は六回に吉田正が右中間へ復帰後初アーチ。痛めた左足の状態は万全ではないが存在感を発揮した。帰ってきた主砲が逆転Vへ打線を引っ張る。

◆オリックスがともに今季最多となる21安打15得点の圧勝で3連勝を飾った。0―2の五回に吉田正の適時二塁打とモヤの3ランなどで6点を奪って逆転。5年目の山崎颯が六回途中まで2失点でプロ初勝利。ロッテは投手陣が崩れた。

◆オリックスの吉田正が打線を活気づかせる中軸の働きを見せた。0―2の五回無死一塁で美馬から右中間へ適時二塁打を放ち、この回に一挙6得点の口火を切った。四回までは好機を逃し続けただけに「チャンスは来ると思っていた。何とかそこをつかめて良かった」と息をついた。 六回には田中の142キロを振り抜き、この日3安打目となる21号ソロを右中間席へ運んだ。「しっかりといいスイングができた」と自賛する一発だった。主砲に触発された打線はともに今季最多の21安打、15得点と打ちまくった。 左太もも裏の負傷から復帰3試合目。状態が万全ではない中で存在感を示し、首位ロッテに1ゲーム差に迫った。上位争いは混戦模様で「油断すると4位まで落ちる可能性が高い。上を目指していくのがここからの戦い」と表情を引き締めた。 中嶋監督(7試合目の登板でプロ初勝利を挙げた山崎颯に)「早めに勝ちを付けてあげたかった。もっともっと、いい面を出してくれるはず。期待している」 モヤ(五回に逆転の10号3ラン)「甘く入ってきた球はしっかり捉えていこうと思っていた」 福田(五回に2点二塁打)「いい流れで回ってきたチャンスだったので、しっかりと集中して打席に入れた」

◆期待の若手が〝第一歩〟を踏み出し、首位ロッテの優勝マジック点灯をまたも阻止した。オリックス・山崎颯が5回?を2失点でプロ初勝利。高卒5年目で、ついに記念球をつかんだ。 「もう、はい。うれしいです、とにかく。でもまだ1勝なので。これからもっと勝てるように頑張ります!」 二回に加藤の2ランで先制を許すも、粘りの投球に野手陣が応えた。同じ敦賀気比高出身の吉田正が0─2の五回に追撃の適時二塁打を放ち、この回一挙6得点で逆転した。 吉田正は六回にも21号ソロ。試合前、母校の先輩から「祝砲を上げたい。本塁打を打ちたい」と言われていた山崎颯は「その瞬間、裏にいて見ていなかった」と苦笑いも、今季最多15得点&21安打の打線の援護をもらい、「野手の皆さんに打って、守ってもらった」と感謝した。 山岡や山本らと同じ2017年にドラフト6位で入団。ステップアップしていた矢先、悲劇は起きた。19年5月8日のウエスタン・ソフトバンク戦(オセアンBS)だった。「カーブを投げたときに『バチッ』という音が聞こえた」─。右肘を負傷。同年8月に右肘内側側副靭帯再建術(通称トミー・ジョン手術)を受け、長いリハビリ生活を送った。 5回?を投げて2失点の山崎颯。新たなスター候補の誕生だ 「きつかったんですけど、自分がまだキャッチボールができないときに試合を見ていると、同級生の(山本)由伸とか、榊原とか、宮城とかが投げているのを見て、腐ってはいられないなという気持ちはあった」 同年オフに育成契約も、昨年12月に支配下登録復帰。そして今年、後半戦から先発ローテを任されるまでに復活した。 苦労の末、手にした記念球は石川県の実家へ。「自分のなかではスタートラインなんで」。直接対決で2連勝し、ロッテとは1ゲーム差。逆転優勝へ、新たなスター候補が誕生した。(西垣戸理大)

◆ロッテは疲れが出ているように感じる。打者は本来のスイングができていないし、投手は球の力が落ちている。マラソンで先頭を走るランナーが風を受けて、体力を消耗したような感じだ。 その隙に息を吹き返したのがオリックス。吉田正の復帰が大きい。四回まで毎回チャンスを作りながら、あと一本が出ずに無得点。その間に伏兵・加藤の2ランで先制を許し、普通ならロッテのペースになってしまうところだが、そうさせなかった。 五回に吉田正の適時二塁打で1点を返すと、一挙6点のビッグイニングを作った。3番に吉田正が戻ってきたことで、パの本塁打王争いでトップに立つ4番・杉本は力みが抜けて単打4本。パで優勝するチームには、ソフトバンクの柳田とデスパイネ、西武の森と山川のように看板になる中軸がいた。今の2人には、そのくらいの怖さがある。 オリックスの勢いを止めるには、ロッテは何としても3戦目を取って優勝へのマジックナンバーを点灯させるしかない。だが、点灯できたとしても、すんなりゴールするのは難しいだろう。(本紙専属評論家)

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<パ・リーグ順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差残試合 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(-)
ロッテ
584617 0.558
(↓0.005)
-
(-)
22521
(+2)
483
(+15)
109
(+1)
101
(-)
0.245
(-)
3.730
(↓0.08)
2
(-)
ORIX
594916 0.546
(↑0.004)
1
(↑1)
19487
(+15)
454
(+2)
116
(+2)
39
(-)
0.253
(↑0.003
3.480
(↑0.02)
3
(-)
楽天
565314 0.514
(↑0.005)
4.5
(↑1)
20463
(+5)
443
(-)
93
(-)
45
(+1)
0.246
(↑0.001)
3.470
(↑0.03)
4
(-)
ソフトバンク
535119 0.510
(↑0.005)
5
(↑1)
20489
(+9)
409
(-)
111
(+1)
76
(-)
0.249
(-)
3.160
(↑0.03)
5
(-)
西武
465918 0.438
(↓0.004)
12.5
(-)
20459
(-)
527
(+9)
99
(-)
76
(-)
0.243
(↓0.001)
4.110
(↓0.05)
6
(-)
日本ハム
435817 0.426
(↓0.004)
13.5
(-)
25370
(-)
441
(+5)
64
(-)
61
(-)
0.230
(-)
3.440
(↓0.02)