中日(☆5対0★)巨人 =リーグ戦24回戦(2021.09.29)・バンテリンドーム=
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巨人
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中日
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勝利投手:松葉 貴大(6勝3敗0S)
敗戦投手:髙橋 優貴(11勝6敗0S)
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◆中日は1-0で迎えた5回裏、木下の適時打と岡林の犠飛で2点を追加する。その後は、6回に福留の適時打、7回には代打・渡辺の適時打が飛び出しリードを広げた。投げては、先発・松葉が5回無失点と試合をつくり今季6勝目。敗れた巨人は、散発7安打で無得点と打線がつながりを欠いた。

◆今季の巨人高橋優貴投手(24)はビジターで14試合投げて8勝2敗。巨人投手が1シーズンにビジターで9勝以上挙げれば17年マイコラス(9勝2敗)以来。球団の日本人投手に限ると11年内海(9勝3敗)以来、10年ぶり。

◆中日松葉貴大投手(31)が左顔面付近に打球を受け、マウンドに倒れ込んだ。1回1死、140キロ直球を捉えた丸の強烈な弾丸ライナーが襲った。 ベンチから与田監督、トレーナーが慌ててマウンドに向かい、一時球場内は騒然となった。しばらくして、自力で立ち上がり治療のために、歩いてベンチ裏に下がったが、再びマウンドに向かい続投。スタンドからは大きな拍手が沸き起こった。 1死一塁から試合が再開され、坂本をチェンジアップで中飛、岡本和を144キロ直球で空振り三振に仕留め無失点。アクシデントにも動じずスコアボードに「0」を刻んだ。

◆"メガゴジラ"がプロの世界で第1歩を踏み出した。巨人の長身ルーキー秋広優人内野手(19)が、プロ初出場を果たした。 5点を追う9回1死、小林の代打で登場した。中日の5番手藤嶋に対し、初球カーブを見逃しボール。2球目の外角の135キロスプリットを、こすりあげ、浅めの左飛に倒れた。高卒野手1年目でのデビューは19年山下以来となった。 秋広はプロ初打席を「1軍出場というのを目標にやってきたので、素直にうれしかったですし、すごい楽しかった。ずっと積極的に振っていくというのは自分の中で続けてきた。それができたことは良かったです」と振り返った。 開幕直後の4月4日に1軍選手に新型コロナ感染者が出た際に初昇格したが、出場機会はなく、同6日に登録を抹消された。2軍ではチーム内で4位の80試合に出場。同3位の8本塁打をマークしている。9月に入ってからは16試合で打率2割9分、2戦連発を含む3本塁打と好調を維持してきた。 要因の1つはフォームの修正。阿部2軍監督に指導を受けながら、構えたときのグリップの位置を低めに設定した。「追い込まれてからも、ヒットだったりが増えて、長打も打てるようになった。すごく良い感じに来ていると思います」と手応えを口にした。 28日に約5カ月ぶりに1軍に昇格。阿部2軍監督からは「素直に頑張れよ」と言葉をかけられ、「頑張ります」と返した。1年目で初本塁打を放てば15年の岡本和、93年松井秀喜に肩を並べる。大きな体に大きな可能性を秘めた超大型新人が、プロの舞台に足を踏み入れた。【小早川宗一郎】

◆巨人は2回に1死一、三塁、3回に1死二塁のチャンスを作るも無得点。中日は巨人先発高橋に3回まで無安打無得点。 中日は4回、小林の捕逸で1点先制。5回に木下拓の適時打と岡林の犠飛で2点追加。6回には福留の適時打で4-0とした。 中日は7回にも1点を追加し、完封リレーで連勝を決めた。5回4安打の先発松葉は6勝目。巨人は4連敗。高橋が6敗目。

◆巨人高橋優貴投手が、踏ん張りきれず、12勝目を逃した。3回までノーヒットピッチングを見せていたが、4回先頭の中日京田に浴びた右翼線二塁打から崩れた。犠打で1死三塁とされ、大島への4球目。外角高めに外れた143キロ直球を捕手小林がパスボール。ミスで先取点を献上した。高橋にとって、バンテリンドームは今季2戦2勝と得意にしていたが、16イニング目での初失点となった。 5回にも先頭福留からの3連打などで2点を許し、5回4安打3失点(自責1)、65球で降板した。チームは試合前時点で、25日阪神戦から3連敗中。首位ヤクルトとは5ゲーム差と離されていた。高橋は優勝への希望をつなぐべく、前日には「もう負けられないので、チームが勝つためだけに集中します。絶対に勝ちたいです。それしかありません」と意気込んでいたが、チームを救う活躍は見せられなかった。

◆巨人が今季9度目の完封負けに沈んだ。5回以外は毎回安打もいずれも散発。不振から抜け出せない丸を2番に据える新オーダーは不発に終わった。秋本番の勝負どころでの失速でリーグ3連覇へ暗雲が垂れこめた。 試合後の原辰徳監督(63)の主な一問一答 -チャンスは序盤に多く作りたったが、あと1本というところが 「なかなかつながらないね」 -先制点の失点がバッテリーエラー、もったいなかった 「まあまあ、重箱の隅をつつけばそういうものよ。しかし、バッターはやっぱり0点じゃいかんし、バッテリーは何とか我慢してね。先制点を与えないということに集中するということでしょうな」 -丸が今季初めて2番で先発した 「ねえ。丸...やっぱりね。頑張ってもらいたいですね。やっぱり、うん、そうね。まあ、どうだからどう、という打順にしたとか、そういうんじゃなくてね。何とか、先頭で引っ張ってもらいたいですね」 -それは中田にも同じようなことが 「いや、みんな今のところ、全員が何となく本来の力を出してないっていうことでしょうね」

◆巨人が今季9度目の完封負けで3度目の4連敗に沈んだ。丸を2番に据えるも、打線がつながらず。散発7安打で1点が遠かった。 11勝を挙げている勝ち頭の先発高橋も4回にバッテリーミスで先制点を献上し、5回に3連打と犠飛で2点を追加されKO。原監督は「打者はやっぱり0点じゃいかんし、バッテリーは何とか我慢してね。先制点を与えないということに集中するということでしょうな」と話した。

◆中日松葉貴大投手(31)が初回打球が首付近を直撃するアクシデントも乗り越え、5回4安打無失点で自身7年ぶりの4連勝を飾った。 「当たったときは痛くて動けなかったのですが、あんなところでマウンドを降りるわけにはいかない。いけるとこまで行く気持ちでした」と不屈の精神で今季6勝目を手にした。 試合開始直後、場内は騒然となった。1回1死。2番丸の放った強烈な投手ライナーが松葉を襲う。グラブを差し出し、捕球を試みたが、打球は左首付近を直撃した(記録は強襲安打)。そのままマウンドにうずくまり、動けない。ベンチからトレーナーと首脳陣がかけつけた。その後、自ら立ち上がり、ベンチに下がって状態を確認すると再びマウンドに戻ってきた。 ここから持ち味の投球が展開された。坂本を中飛、岡本を144キロ直球で空振り三振。2回以降もピンチの連続だったが、バックの好守にも助けられ5回まで「0」を並べて救援陣にバトンを渡した。 9月はこれで5戦4勝。「求められているのはゲームを作ること。中継ぎと野手のサポートで勝ちがついている。自分の力だけじゃないと思っています」。絶好調の左腕は謙虚に締めくくった。【安藤宏樹】

◆中日2年目の岡林勇希外野手が昨年8月以来となるスタメン起用に攻守で躍動した。 守りでは4回2死三塁のピンチで小林の打球を左翼で好捕。打っては5回に3点目の犠飛でプロ初打点を挙げ、7回には左翼線二塁打で出塁し、5点目のホームを踏んだ。プロ初のお立ち台に「すごく緊張しています。これからもチャンスで打てるように頑張っていきたい」と初々しく話した。

◆巨人の高橋は5回3失点で降板し、リーグトップの12勝目はならなかった。四回1死三塁のピンチでは外角のボールゾーンに投じた直球を小林が捕逸し、先制点を献上した。五回は福留、高橋周、木下拓の3連打に失策も絡み、さらに岡林の右犠飛で2点目を失って65球で交代を告げられた。 セ・リーグ3連覇を狙うチームは9月に入ってから失速している。登板前日には「もう負けられないので、チームが勝つためだけに集中する」と意気込んでいた高橋。バンテリンドームナゴヤでは今季2戦2勝、防御率0・00を誇っていたが、好結果は得られなかった。

◆中日の岡林が五回、右犠飛でプロ初打点を記録した。1軍昇格2日目にして「8番・左翼」で昨年8月以来の先発出場。さっそく巡ってきたチャンスを生かし「思い切っていった結果、最低限仕事になって良かった」と謙虚に話した。 五回は無死二、三塁の絶好機で打席が回ってきた。3連打した味方の流れを断ち切るまいとばかりに緩い初球をはじき返し、三塁走者を本塁に迎え入れた。七回は二塁打も放ち、渡辺の二塁打で5点目のホームも踏んだ。 四回の守備では小林の飛球に前進し、ぎりぎりで捕球するファインプレーも見せた。周りの選手に頭をたたかれ、はにかみながらベンチに戻った。

◆中日は四回に捕逸の間に先制し、五回は木下拓の適時打と岡林の犠飛で加点した。六回は福留の適時打、七回も渡辺の適時二塁打で突き放した。松葉は5回無失点で自身4連勝の6勝目。巨人は7安打も本塁が遠く4連敗となった。 与田監督(プロ初打点の岡林に)「守備もだいぶ良くなったし、機動力と打撃の状態もいいということで1軍に上げた。今言った全部において、期待して使った」

◆巨人のドラフト5位・秋広優人内野手(19)=二松学舎大付高=がプロ初出場を果たした。 0-5の九回1死で小林の代打で登場。カウント1ボールから中日5番手の藤嶋が投じたファーストストライクを打ち上げ、左飛に倒れた。高卒1年目のデビューは球団では2015年の岡本和、19年の山下以来となった。 1軍初出場を終え、身長200センチの超大型ルーキーは「1軍出場というのを目標にやってきたので、素直にうれしかったですし、すごい楽しかった」と振り返った。

◆巨人は今季9度目の零封負けで、4連敗を喫した。先発の高橋が5回4安打3失点で6敗目。打線は中日投手陣の前に散発7安打とつながりを欠いた。9月はこれで6勝13敗5分け。最大15あった貯金が7まで減った。原辰徳監督(63)が試合を振り返った。 --あと1本が出ず 「なかなかつながらないね」 --先制点の与え方ももったいなかった 「まあまあ、重箱の隅をつつきゃそういうものよ。しかし、打者はやっぱり0点じゃいかんし、バッテリーは何とか我慢してね、先取点を与えない、先制点を与えないということに集中するということでしょうな」 --丸は今季初めて2番に 「ねえ、丸。やっぱりね、頑張ってもらいたいですね。まあ、どうだからどうという打順にしたとかそういうんじゃなくてね。何とかやっぱり先頭で引っ張ってもらいたいですね」 --中田選手も同じことか 「今のところこう、全員が何となく本来の力を出していないっていうことでしょうね」 --秋広が初打席に立って積極的に振りにいった 「そうね。そうそうそう」

◆中日の松葉は5回無失点で自身4連勝となる6勝目を挙げた。丁寧に投げるスタイルを貫き「走者を出す場面が多かったが、自分の持ち味をしっかり出して粘れた」と納得顔だった。一回は打球が首に直撃。思わずうずくまったが「痛かったが、こんなところで降りられない気持ちが強かった」という。大事がないことを確認し、マウンドに戻った。 自己最多の8勝を記録したオリックス時代の2014年と比べて「今は年齢も含めて自分が置かれている立場も、1試合にかける気持ちも1週間の取り組みも全て違う」と手応えを口にした。

◆巨人は今季9度目の零封負けで、5試合勝利なしの4連敗を喫した。中日と同じ7安打を放ったもののスコアは0-5の完敗。最近4試合の合計得点がわずか5点にとどまり、原辰徳監督(63)は「なかなかつながらないね。全員が、何となく本来の力を出していないということでしょうね。打線はやっぱり0点じゃいかん」と頭を抱えた。 新オーダーが不発に終わった。好調の松原を1番、丸を今季初めて2番に起用してテコ入れ。しかし、28日の第1戦に続いて連打は一度もなく、毎回のように走者を出しながら4度の得点圏で決定打が出なかった。 8回、試合の行方を見つめる巨人・原辰徳監督=バンテリンドームナゴヤ(撮影・桐原正道) 打線復調のカギを握るのは、やはり丸だ。9月は打率・149と苦しみ、チームも同時に失速。この日は一回に投手強襲の内野安打を放った後は3打席無安打。0-4の七回2死一、二塁では二ゴロに倒れた。連日のように丸に直接指導している指揮官は「丸...。何とか、やっぱり先頭で引っ張ってもらいたい」と願った。 3試合ぶりに先発出場した中田も四回に14打席ぶりの安打となる二塁打を放ったものの、その後2打席は空振り三振に終わった。中日戦は4連敗となり、4位のチーム相手に今季カード勝ち越しがなくなった。下位にきっちり勝ち越すヤクルト、阪神に対して〝取りこぼし〟をした分、差が開いている状況だ。 9月はこれで6勝13敗5分け。セ・リーグ3連覇が遠のいている。(谷川直之)

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<セ・リーグ順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差残試合 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(-)
ヤクルト
604316 0.583
(↓0.005)
-
(-)
24532
(+5)
434
(+7)
120
(-)
66
(-)
0.257
(↓0.001)
3.430
(↓0.03)
2
(-)
阪神
65507 0.565
(↓0.005)
1
(-)
21475
(+2)
468
(+8)
108
(-)
102
(+1)
0.248
(-)
3.560
(↓0.03)
3
(-)
巨人
575017 0.533
(↓0.005)
5
(-)
19496
(-)
472
(+5)
153
(-)
63
(+1)
0.247
(-)
3.600
(-)
4
(-)
中日
496016 0.450
(↑0.006)
14
(↑1)
18368
(+5)
417
(-)
65
(-)
55
(-)
0.239
(-)
3.210
(↑0.03)
5
(-)
広島
496111 0.445
(↑0.005)
14.5
(↑1)
22453
(+8)
508
(+2)
103
(+2)
54
(-)
0.261
(-)
3.880
(↑0.02)
6
(-)
DeNA
476214 0.431
(↑0.005)
16
(↑1)
20493
(+7)
550
(+5)
125
(+3)
26
(-)
0.257
(-)
4.260
(↓0.01)