阪神(★0対2☆)広島 =リーグ戦19回戦(2021.09.28)・阪神甲子園球場=
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広島
0001100002701
阪神
0000000000220
勝利投手:床田 寛樹(5勝3敗0S)
(セーブ:栗林 良吏(0勝1敗27S))
敗戦投手:秋山 拓巳(10勝6敗0S)

本塁打
【広島】鈴木 誠也(30号・4回表ソロ)

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◆広島が4連勝。広島は0-0で迎えた4回表、鈴木誠のソロで先制に成功する。続く5回には、無死一三塁から上本が犠飛を放ち、リードを広げた。投げては、先発・床田が6回2安打無失点の好投で今季5勝目。敗れた阪神は、打線が散発2安打と振るわなかった。

◆この日34歳の誕生日を迎えた阪神ジェリー・サンズ外野手が、バースデーサプライズを受けた。 試合前練習でサンズがフリー打撃の順番を待っている時だった。突然、球場に英語のバースデーソングが大音量で流れると、坂本誠志郎捕手(27)が特大のチョコレートケーキを手に登場した。実はこのケーキは、8月に米国に帰国したサンズの家族からのプレゼントで、代表して坂本が手渡した。 「本当にうれしいね。奥さんがケーキをプレゼントしたいということは言ってくれていたけれども、まさかこういう形でチームメート通じてプレゼントしてもらえるとは思っていなかったし、チームメートと一緒にこうして楽しむこともできたから、本当にありがたいよ」。 サンズは突然の出来事に驚きながらも、バースデーケーキを目の前に満面の笑み。野手陣が集まり拍手で祝福すると、手を挙げて応えた。離れて暮らす家族からこれ以上ないパワーをもらった様子。「彼らは学校やいろいろすることがあって帰国したから、離れて暮らすことは仕方のないことだけれども、力に変えてまた家族のためにも頑張ろうと思う」と、意気込みをあらたにした。 阪神はこの日から甲子園6連戦。逆転Vへ負けられない戦いが続く中、チームがまた心を1つにする時間となった。

◆広島鈴木誠也外野手(27)が4回、阪神秋山から自己最多タイのシーズン30号先制ソロ本塁打を放った。 両軍無得点の4回1死。秋山の初球外角球をとらえてセンターバックスクリーン左に放り込んだ。「先制することができて良かったです」。18日DeNA戦以来、9試合ぶりの1発が貴重な先制弾となり、18年シーズン以来の30号到達となった。

◆阪神佐藤輝明内野手が、23日に1軍復帰後、5試合連続「7番右翼」でスタメン出場した。 第1打席は0-0の2回1死一、二塁。広島床田に2球で追い込まれると、最後は外角148キロ直球に見逃し三振に倒れた。今季157個目の三振となった。 これで51打席連続ノーヒット。投手を含め2リーグ分立後の新人最長記録を更新した。今試合前までは50打席連続無安打で、56年秋山登(大洋)の記録に並んでいた。 第2打席は2点ビハインドの5回先頭。カウント2-1から、144キロ直球を引っ張り、一ゴロに倒れた。自己ワーストをさらに更新する52打席連続ノーヒットとなった。 第3打席は7回1死。2番手右腕島内に2球で追い込まれると、カウント1-2から155キロ直球に空振り三振。これで53打席連続ノーヒット。93年トーベ(オリックス)が記録した、野手の連続打席無安打プロ野球記録に並んだ。

◆2位阪神は今季10度目の完封負けを喫し、連勝が2でストップ。首位ヤクルトとのゲーム差を1に広げられた。 先発の秋山拓巳投手(30)は7回2失点で今季6敗目(10勝)。4回、4番鈴木誠に先制ソロを被弾。5回には味方失策も絡んで犠飛を許した。試合前時点で今季広島戦は7試合先発で5勝1敗、防御率1・49と好相性だったが、援護に恵まれなかった。 打線は広島先発床田に6回無失点の好投を許した。2回無死一、二塁、6回1死一、三塁の好機も生かせなかった。ドラフト1位ルーキーの佐藤輝明外野手(22)は3打数無安打2三振。3打席目の空振り三振で53打席連続ノーヒットとなり、93年のオリックス・トーベが記録した野手の連続打席無安打プロ野球記録に並んだ。

◆序盤は両チームともに無得点。広島は3回、会沢の安打と敵失で1死二、三塁の先制機も、上本、小園が連続三振に倒れた。 広島が4回、鈴木誠の30号ソロで先制。5回には上本の犠飛で2点目を追加。阪神は6回1死一、三塁の好機をつくるも無得点。 2点を追う阪神は8回、先頭・糸井が出塁も、近本が二塁ゴロ併殺で逸機。広島は4連勝で先発の床田は5勝目を挙げた。栗林27セーブ。阪神秋山6敗目。

◆広島床田寛樹投手が6回2安打無失点で5勝目を手にした。 0-0の2回無死一、二塁のピンチを2者連続三振などで切り抜けると、勢いに乗った。わずかな制球ミスがありながらも、両サイドを丁寧に突いた。「今日はあまり良くなかったですけど、会沢さんがうまくリードしてくれたかなと思います」。前回完封勝利の21日巨人戦から15イニング連続無失点。後半戦は5戦4勝、防御率0・77と好投が続く。

◆阪神4番手ラウル・アルカンタラ投手が3人斬りで仕事を果たした。 2点ビハインドの9回に登板。この日最速154キロをマークした直球を軸に坂倉、菊池涼、林を11球で料理した。「チームにチャンスがくるようにと思って、流れを持ってきたいと思っていました」。22日に1軍再昇格後、2試合連続無失点。今後も場面を問わずフル回転する。

◆広島鈴木誠也外野手が自己最多タイ、3年ぶりの30本塁打をマークした。 0-0の4回1死。秋山の初球外角球をとらえ、先制ソロをセンターバックスクリーン左に運んだ。9試合ぶりの1発が今季5敗を喫していた天敵右腕を破る決勝弾。チームを今季初の甲子園勝利&3度目の4連勝に導いた。「自分のことより、チームが勝てたことがよかったです」と淡々と振り返った。

◆2位阪神は今季10度目の完封負けを喫し、連勝が2でストップ。首位ヤクルトとのゲーム差を1に広げられた。 先発の秋山拓巳投手(30)は7回2失点と粘投するも6敗目。打線が広島先発の床田に2安打に抑え込まれ、リリーフ陣も打ち崩すことができなかった。 佐藤輝明内野手(22)は3打数無安打2三振に倒れ53打席連続ノーヒット。93年のトーベ(オリックス)が記録した、野手の連続打席無安打プロ野球記録に並んだ。 阪神矢野燿大監督(52)の一問一答は以下の通り ? -先発の秋山は持ち味の粘りを見せた 「内容は申し分なかったと思う。ホームランとか自分のミスもあったけどね。その後も粘れたし、まあアキの仕事はしてくれたかなと」 -2回はサンズのアンラッキーな当たりもあった 「アンラッキーではない。野球やん。それが」 -序盤のチャンスで仕留められたら 「そりゃそうよ」 -下位打線の調子が 「点を取らんとね。どうしようもないし、内容自体がちょっと寂しいかなという内容なので。打線かな」 -佐藤輝は1本出れば 「毎日そうやで」 -今後もスタメンで 「そんなん、今のことではわからへん」

◆阪神がわずか2安打で10度目の完封負けを喫し、30日にも自力Vが消滅する危機に立たされた。 ▼今季の阪神は巨人戦で4度勝ち越しているが、直後のカードで苦戦が目立つ。特に初戦は1勝後3連敗で、チームが波に乗れない要因のひとつになっている。4月6日からの巨人戦で勝ち越した直後のDeNA戦こそ3連勝したが、5月に巨人に勝ち越した際は直後のヤクルトとの初戦に14失点で大敗。9月3日からの巨人戦は大山の逆転サヨナラ弾や6点ビハインドを追いつくなど劇的な試合の連続で2勝1分け。だが、直後のヤクルト3連戦はその反動か、2試合で2桁失点するなど1勝2敗に終わった。巨人に2勝1分け直後の今回の広島3連戦も初戦を落としたが、この後踏ん張れるか。

◆広島栗林良吏投手(25)が、新人のプロ野球新記録となる10試合連続セーブの快挙を成し遂げた。 2-0の9回に登板。公式戦では初の甲子園のマウンドで、1死から大山に四球で出塁を許すも、糸原をカットボールで空振り三振、最後はサンズを直球で右飛に。難なく無失点で金字塔を打ち立てた。大記録を前回登板まで「全然気にしてなかった」という右腕は「今日はちょっと勝手に意識しちゃったところもありました」と思わず本音をこぼした。 新人最多37セーブを記録したDeNA山崎康晃投手の連続試合セーブ記録「9」を塗り替えた。山崎とは東京五輪の侍ジャパンでチームメートで「見習いたいところがたくさんあった」と話す。試合に臨む際の心構えとして「ビハインドでも、『逆転するかな』と思うんじゃなくて、『逆転してくれる』と思って準備するのは大事だよね」と考え方を教わった。勝利時に仲間がマウンドに集まって喜びを分かち合う9回の「やりがい」の話など、「守護神トーク」に花を咲かせたという。 これで球団新人記録を更新する27セーブを手にし、チームを今季初の甲子園勝利&3度目の4連勝に導いた。黄金ルーキーが、デビューからの連続無失点記録に加え、また1つ球史に名を残した。【古財稜明】 ▽広島佐々岡監督(栗林のプロ野球新人記録に) すごいこと。四球を出してもズルズルいかないところが本当に新人らしくない。任せているし、安心してみています。

◆阪神秋山拓巳投手が7回6安打2失点と粘投したが、打線の援護なく6敗目を喫した。「先制点を与えてしまい、チームに勝ちをつけることができなかったことが全てです。悔しい気持ちです」。 4回に鈴木誠に、初球カットボールをバックスクリーン左横へ運ばれ先制点を献上。5回は先頭の会沢に二塁打を許すと、マルテの悪送球でピンチを広げ、2点目を失った。現在10勝で最多勝を争う中、2戦連続で勝ち星をつかめず。矢野監督は「内容は申し分なかった。ホームランとか自分のミスもあったけどね。その後も粘れたし、アキの仕事はしてくれたかな」とねぎらった。

◆阪神がわずか2安打で10度目の完封負けを喫し、30日にも自力Vが消滅する危機に立たされた。 不振の佐藤輝明内野手(22)が3打席無安打で、NPB野手ワーストタイの53打席無安打。貧打の象徴となり、甲子園にため息が充満した。ジェフリー・マルテ内野手の両リーグ最多79失策目が手痛い失点につながるなど、週末巨人戦で勝ち越した勢いはどこへ? 連勝を9に伸ばした首位ヤクルトに1ゲーム離され、リーグVへ正念場の戦いが続く。次打者席の佐藤輝は、サンズが打ち上げた打球を悔しそうに見つめた。0-2の9回2死一塁。6番サンズが右飛に倒れて万事休す。チームは近本、糸原のわずか2安打。今季10度目の完封負けを喫した。首位ヤクルトはDeNAに快勝して連勝を9に伸ばし、「0」だったゲーム差は「1」に開いた。矢野監督も「点を取らんとね。どうしようもないし、内容自体がちょっと寂しいかなという内容なので。打線かな」と表情はこわばったままだ。 怪物ルーキーがまだ、トンネルから抜けられない。左腕床田に2回見逃し三振、5回一ゴロで迎えた7回の第3打席。2番手右腕島内に2球で追い込まれると、155キロの直球に空振り三振。これで53打席連続ノーヒット。93年トーベ(オリックス)が最長だった、野手の連続打席無安打プロ野球記録に並んだ。再昇格後は5試合連続で「7番右翼」で出場しているが、まだHランプがともらない。 締まらない守備も追い打ちをかけた。3回には秋山が1死一塁から床田のバントで二塁封殺を狙ったが悪送球。5回には無死二塁から床田のバントを一塁手マルテが、一塁ベースカバーに入った糸原に悪送球。上本の犠飛で1点を失った。バント処理でまさかの2失策。チームの失策数は両リーグ最多の79に膨らんだ。 燃え尽き症候群なのか。週末の東京ドームで2勝1分けと虎党を熱狂させたチームとは思えない。今季の阪神は、巨人戦に勝ち越した後の次カードで元気がない。前回9月上旬の巨人戦も2勝1分けと圧倒した直後のヤクルト戦が2安打で0-12の大敗。不吉なデータだ。さらに、この日の黒星で本拠地の甲子園成績が今季24勝24敗3分となった。矢野政権下で2年間無類の強さを誇った聖地で、強さを発揮できていない。 7番佐藤輝に1本出ていれば試合展開は変わってくる? 指揮官はそんな質問に「毎日そうやで」と返したが、その言葉に苦しさがにじむ。29日以降のスタメン起用については「今のことではわからへん」と否定も肯定もしなかった。早ければ30日にも自力Vの可能性が消滅する。指揮官の決断はいかに-。16年ぶりリーグ優勝への道のりは、平坦ではない。【桝井聡】 ▼阪神は最短30日に自力優勝が消滅する。ヤクルトが29、30日にDeNAに○○なら、阪神は広島に●●、●△で、ヤクルトが○△の場合は阪神●●が条件。 ▼今季の阪神は巨人戦で4度勝ち越しているが、直後のカードで苦戦が目立つ。特に初戦は1勝後3連敗で、チームが波に乗れない要因のひとつになっている。4月6日からの巨人戦で勝ち越した直後のDeNA戦こそ3連勝したが、5月に巨人に勝ち越した際は直後のヤクルトとの初戦に14失点で大敗。9月3日からの巨人戦は大山の逆転サヨナラ弾や6点ビハインドを追いつくなど劇的な試合の連続で2勝1分け。だが、直後のヤクルト3連戦はその反動か、2試合で2桁失点するなど1勝2敗に終わった。巨人に2勝1分け直後の今回の広島3連戦も初戦を落としたが、この後踏ん張れるか。 ▼ルーキー佐藤輝が3打席無安打に終わり、8月22日中日戦から53打席連続無安打。連続打席無安打の記録は64年嵯峨(東映)の77打席だが、2リーグ制後の野手では、93年トーベ(オリックス)の53打席に並ぶワースト。また、新人では56年秋山(大洋)の50打席を抜き、2リーグ制後のワースト記録を更新。 ▼大リーグではクリス・デービス(オリオールズ)が18年9月14日~翌19年4月12日まで記録した62打席。13年と15年に本塁打王にも輝いた大砲だが、16年以降は低打率が続き、年俸25億円超の今季はプレーせず8月に引退表明

◆阪神佐藤輝明内野手が、23日に1軍復帰後、5試合連続「7番右翼」でスタメン出場した。 第1打席は0-0の2回1死一、二塁。広島床田に2球で追い込まれると、最後は外角148キロ直球に見逃し三振に倒れた。今季157個目の三振となった。 これで51打席連続ノーヒット。投手を含め2リーグ分立後の新人最長記録を更新した。今試合前までは50打席連続無安打で、56年秋山登(大洋)の記録に並んでいた。 第2打席は2点ビハインドの5回先頭。カウント2-1から、144キロ直球を引っ張り、一ゴロに倒れた。自己ワーストをさらに更新する52打席連続ノーヒットとなった。 第3打席は7回1死。2番手右腕島内に2球で追い込まれると、カウント1-2から155キロ直球に空振り三振。これで53打席連続ノーヒット。93年トーベ(オリックス)が記録した、野手の連続打席無安打プロ野球記録に並んだ。 ? ▼93年オリックスのケルビン・トーベの53打席無安打 右投げ左打ちの一塁手で、ダイエーに移籍したブーマーに代わり92年に入団。1年目はリーグ2位の打率3割5厘、11本塁打をマークした。だが、93年は8月7日のロッテ戦から無安打が続いた。9月1日のダイエー戦で51打席無安打まで伸び、当時の野手最長だった河合保彦(西鉄)の52打席に迫った。同2日から約1カ月間、2軍で調整。10月2日に1軍復帰し、同日の日本ハム戦に先発出場。2打席目まで凡退で、53打席無安打の野手最長記録を更新。第3打席で安打を放って不名誉記録をストップした。2年目は打率2割3分2厘、9本塁打に終わり、同年限りで退団した。 ◆大リーグの連続打席無安打 クリス・デービス(オリオールズ)が18年9月14日~翌19年4月12日まで記録した62打席。13年と15年に本塁打王にも輝いた大砲だが、16年以降は低打率が続き、年俸25億円超の今季はプレーせず8月に引退表明。

◆阪神がわずか2安打で10度目の完封負けを喫し、あす30日にも自力Vが消滅する危機に立たされた。不振の佐藤輝明内野手(22)が3打席無安打で、2リーグ制後の野手では、93年トーベ(オリックス)に並ぶワーストタイの53打席無安打。貧打の象徴となり、甲子園にため息が充満した。 ▼93年オリックスのケルビン・トーベの53打席無安打 右投げ左打ちの一塁手で、ダイエーに移籍したブーマーに代わり92年に入団。1年目はリーグ2位の打率3割5厘、11本塁打をマークした。だが、93年は8月7日のロッテ戦から無安打が続いた。9月1日のダイエー戦で51打席無安打まで伸び、当時の野手最長だった河合保彦(西鉄)の52打席に迫った。同2日から約1カ月間、2軍で調整。10月2日に1軍復帰し、同日の日本ハム戦に先発出場。2打席目まで凡退で、53打席無安打の野手最長記録を更新。第3打席で安打を放って不名誉記録をストップした。2年目は打率2割3分2厘、9本塁打に終わり、同年限りで退団した。

◆28日に34歳の誕生日を迎えたサンズがサプライズを受けた。 試合前練習でフリー打撃の順番を待っていると、球場に英語のバースデーソングが大音量で流れ、坂本が特大のケーキを手に登場。8月に米国に帰国したサンズの家族から、球団を通じて贈られたものだった。「本当にうれしいね。チームメートと一緒に楽しむこともできたから、本当にありがたいよ」。矢野監督をはじめ、野手陣が集まって拍手で祝福すると、笑顔で手を挙げて応えた。気合十分で広島戦に臨んだが、4打数無安打で誕生日を飾れなかった。

◆阪神・佐藤輝明内野手(22)が七回の第3打席で空振り三振に倒れて53打席連続無安打となり、93年のトーベ(オリックス)が記録した野手ワースト記録に並んだ。8月21日の中日戦(バンテリンドーム)の第4打席を最後に安打から遠ざかっている。

◆阪神はリーグ5位の広島に痛すぎる完封負けを喫した。 先発の秋山は7回2失点で粘投したが、打線に元気がなかった。二回に安打と四球で無死一、二塁の先制のチャンスを作ったが、先発・床田の前にサンズが左飛、佐藤輝、梅野が連続三振に倒れて無得点。0―2の六回にも近本の二塁打から好機を作ったが、ここでもクリーンアップに一本が出なかった。 「7番・右翼」で5試合連続スタメン出場した佐藤輝は3打数無安打2三振。これで53打席連続無安打となり、93年のトーベ(オリックス)が記録した野手ワースト記録に並んだ。 チームは2安打無得点で今季10度目の完封負けし、首位ヤクルトがDeNAに勝利したことで1ゲーム差に広がった。

◆広島のドラフト1位・栗林良吏投手(25)=トヨタ自動車=がプロ野球新人最長新記録の登板10試合連続セーブを挙げ、自身の球団新人セーブ記録を「27」に伸ばした。 2─0の九回に甲子園初登板の機会が巡ってきた。先頭・マルテを外角低め150キロ直球で中飛に打ち取った。大山を四球で歩かせたが、糸原を148キロの直球で空振り三振、最後はサンズを150キロの直球で右飛に仕留め、チームの2安打完封勝利に貢献した。 26日のDeNA戦(横浜)で2015年の山崎(DeNA)に並ぶ、新人最長の登板9試合連続セーブを挙げ、1日の休みを挟み迎えたこの日に新人記録を「10」に塗り替えた。プロ野球記録は1998年の佐々木主浩(横浜)の「22」、パ・リーグは2002年の小林雅英(ロッテ)、17年のサファテ(ソフトバンク)の「17」となっている。

◆甲子園に響き渡るすさまじい打球音とともに、白球がバックスクリーン左に着弾した。四回1死、広島・鈴木誠也外野手(27)が2018年の自己最多に並ぶ30号ソロで先制点をたたき出した。 「先制することができて良かった」 秋山の1球目、外角カットボールを振り抜いた。1打席目は1─2からの4球目の外角直球を見送って三振したが、2打席目に微調整。今季試合前時点で7度対戦し、1勝5敗、対戦防御率1・49と苦手とする右腕から、貴重な1点をもぎ取った。 自身9試合ぶりの一発とややペースダウンしたものの、今月は球団タイ記録の6戦連発をマークするなど23試合で11本塁打。残り2試合で江藤智が達成した球団記録の月間16本(94年8月)は厳しそうだが、自己最多の12本(18年8月)の更新に期待がかかる。

◆阪神は先発の秋山拓巳投手(30)が7回2失点と好投したものの、わずか2安打で、今季10度目の完封負けを喫した。首位ヤクルトと1差となった矢野耀大監督(52)の一問一答は以下の通り。 ーー先発の秋山は持ち味の粘りを見せた 「内容は申し分なかったと思う。ホームランとか自分のミスもあったけどね。その後も粘れたし、まぁあアキの仕事はしてくれたかなと」 ーー二回のサンズのアンラッキーな当たりもあった 「アンラッキーではない。野球やん。それが」 ーー序盤のチャンスで仕留められたら 「そりゃそうよ」 ーー下位打線がちょっと 「点を取らんとね。どうしようもないし、内容自体がちょっと寂しいかなという内容なので。打線かな」 ーー佐藤輝は一本出れば 「毎日そうやで」 ーー今後もスタメンで 「そんなん、今のことではわからへん」

◆広島が4投手で2安打完封勝利を飾り、チームの連勝を「4」に伸ばした。先発の床田寛樹投手(26)は6回2安打無失点で今季5勝目(3敗)。試合後のヒーローインタビューは以下の通り。 ──今の気持ち 「勝つことができて良かったです」 ──チームが3連勝で迎えたカード初戦 「前回(DeNA戦、横浜)3連勝をしていい流れで来たので、何とかその流れに乗りたいと思って入りました」 ──6回無失点の投球を振り返って 「全体的にボールはあんまりよくなかったが、うまく会沢さんがリードしてくださって、何とか無失点でいくことができました」 ──2点リードの六回1死一、三塁で4番・大山を投ゴロ、5番・糸原を投直に打ち取った 「絶対にゼロで抑えてやろうと思って投げていました」 ──2軍を経て1軍復帰後は登板5試合で4勝 「下から上がってきてからすごく真っすぐが良いと思う。変化球が生きてきていると思う」 ──次回登板へファンにメッセージを 「1試合でも多く勝てるように頑張ります。応援よろしくお願いします」

◆打てなければスタメンを外す選手もいれば、打てなければ2軍落ちの選手もいる。だが、どれだけ打てなくても使い続けなければいけない選手も存在する。それが佐藤輝だ。使い続けて育てなければいけない逸材、と表現してもいい。 私は西武コーチ時代、清原和博、松井稼頭央、中島宏之、中村剛也らを使い続ける中で鍛え上げた。ただし、これは我慢してくれた、その時、その時の監督のおかげ。だから矢野監督にもお願いしたい。佐藤輝を使い続けてください、と。今、外せば、来年、また一から出発になりかねない。 私が佐藤輝に声を掛けるとしたら「10打席のうち2打席でいいんだよ」という気持ちの持ち方。全打席、全球、ホームランを打たなければいけないと追い詰められているように映る。同時に、2ストライク後はしぶとく、粘り強く臨んでもらいたい。これは清原、中村らスラッガーにも言った。追い込まれたら食らいつくことで、ヒットも生まれやすい。技術的には打席のリズムのなさが気になる。リズムさえ取り戻せば、狙った球でなければバットは止まる。 監督、コーチ、スコアラー...。みんなで支えて、育ててほしい。(本紙専属評論家)

◆阪神は広島に0-2で敗れ、今季10度目の零封負け。首位ヤクルトと1ゲーム差に開き、30日にも自力優勝の可能性が消滅する。「7番・右翼」で先発した佐藤輝明内野手(22)は3打数無安打で、2リーグ分立後、野手ワーストタイの53打席連続無安打。矢野燿大監督(52)は今後の起用法を問われ「わからん」と首をひねった。 本当は輝かしいレジェンドたちの記録を掘り起こしてほしいところだが、佐藤輝の試練のときに終わりが見えない。連続打席無安打は「53」に伸び、不名誉な野手ワースト記録に並んでしまった。矢野監督は「一本出れば」という質問に多くを語ることはなかった。 「毎日、そうやで」 指揮官の会見はわずか90秒で終わった。その短さに、この一戦への落胆ぶりがにじむ。そして、29日のスタメンについて聞かれると...。 「そんなん、今のことではわからへん」 明言を避けたのだった。佐藤輝は二回に床田の外角148キロに見逃し三振に倒れると、五回は力ない一ゴロに打ち取られ、七回は島内の高め155キロにバットが空を切った。3打数無安打に終わり、Hランプは8月21日の中日戦(バンテリンドーム)を最後に1カ月以上も灯せていない。 快音が響く瞬間を待ちわびる虎党からは何度もため息がもれ、打線も2安打無得点で今季10度目の零封負けと散々だ。24-26日の巨人戦(東京ドーム)を2勝1分けで終え、指揮官も怪物ルーキーについて「底は抜けている」と上がり目を期待していたが...。1993年にはトーベ(オリックス)が野手ワーストの53打席連続無安打を記録。その隣に、虎の未来を背負う男の名も刻まれた。 開幕スタメンを勝ち取り、ルーキーとは思えない存在感と輝きを放って猛虎打線をけん引。首位に立つ虎をときには4番として支え、堂々の23本塁打を積み上げた。だが、勢いは徐々に消える。トンネルから抜け出させるために矢野監督は2軍に落とすことを決断。徹底的にバットを振り込ませ、23日に再登録させると、そこから使い続けているが、いまだにフェアゾーンで白球が弾んでくれない。 この日、DeNAに勝利した首位のヤクルトとは1ゲーム差に開いてしまった。30日にも自力優勝の可能性が消滅。燕に優勝マジック18が点灯する。佐藤輝の復活を待つのか、大胆な策を講じるのか。虎将が模索している。(新里公章)

◆矢野虎の鬼門は甲子園? 零封負けを喫した後、矢野監督らは整列し、1万2628人が詰めかけたスタンドに向かって深々と頭を下げると、激励の拍手と、ため息が入り乱れた。これで今季、甲子園で通算24勝24敗1分け。貯金がゼロになってしまった。 「先制点を与えてしまい、チームに勝ちをつけることができなかったことがすべて。悔しい気持ちです」 先発した秋山は声を絞り出した。7回6安打2失点と踏ん張ったが、四回、鈴木誠に先制アーチを許したことを反省。失点にはつながらなかったものの、三回無死一塁で床田の犠打を二塁へ悪送球していた。 三回には秋山が二塁へ悪送球 中野(左)も捕れず、会沢を直撃した それに連鎖するかのように五回無死二塁では一塁手・マルテがバント処理後、一塁悪送球。一、三塁とされると、秋山は上本に右犠飛を許した。 勝負の秋を迎えているが、最近10試合は4勝4敗2分けと波に乗りきれない。12球団ワーストの79失策と自滅していては加速はできない。 甲子園で勝つ。これが優勝への絶対条件だ。2003年、星野監督の下、リーグ制覇をしたときは46勝15敗。05年の岡田阪神も35勝21敗4分け。2リーグ分立後、本拠地で負け越して頂点に立ったことはない。矢野監督は開幕前に「甲子園が一番試合が多いし、勝ってファンに喜んでもらいたい」と話していたが...。 残り22試合で甲子園は半分の11試合を数える。ヤクルトとのマッチレースを制するためには甲子園の戦い方次第。これだけミスが出てしまっては絵に描いた餅となる。(三木建次)

◆「アホかァ!! 防御率1位の中日・柳や勝利数トップの巨人・高橋ならまだしも、何で広島の4投手による継投で2安打完封を食らっとんじゃー!! マジに優勝する気あるんか~!!」と激高している虎党の貴方、一休さんになって「あわてないあわてない、一休み一休み...」でいーんじゃないの? 佐藤輝は53打席ノーヒット...。でも、その打てなさぶりに隠れて目立たないけど、サンズは36打席で2安打。得点圏打率トップで騒がれていた梅野は45打席で3安打という...。正直、この優勝争いにいてもいーの? なのだ。 でもね、俺はもう長年打てないタイガースを見てきているから、今さら腹も立ちませ~ん!! むしろ、その反動で打線大爆発での連勝、連勝しか俺には見えないのだ!!

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<セ・リーグ順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差残試合 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(-)
ヤクルト
604216 0.588
(↑0.004)
-
(-)
25527
(+4)
427
(-)
120
(+1)
66
(-)
0.258
(-)
3.400
(↑0.03)
2
(-)
阪神
65497 0.570
(↓0.005)
1
(↓1)
22473
(-)
460
(+2)
108
(-)
101
(-)
0.248
(↓0.001)
3.530
(↑0.01)
3
(-)
巨人
574917 0.538
(↓0.005)
5
(↓1)
20496
(+2)
467
(+5)
153
(-)
62
(-)
0.247
(-)
3.600
(↓0.01)
4
(-)
中日
486016 0.444
(↑0.005)
15
(-)
19363
(+5)
417
(+2)
65
(+2)
55
(+1)
0.239
(↑0.001)
3.240
(↑0.01)
5
(-)
広島
486111 0.440
(↑0.005)
15.5
(-)
23445
(+2)
506
(-)
101
(+1)
54
(-)
0.261
(-)
3.900
(↑0.03)
6
(-)
DeNA
466214 0.426
(↓0.004)
17
(↓1)
21486
(-)
545
(+4)
122
(-)
26
(+1)
0.257
(↓0.001)
4.250
(-)