ソフトバンク(★1対4☆)日本ハム =リーグ戦21回戦(2021.09.24)・福岡PayPayドーム=
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日本ハム
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ソフトバンク
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勝利投手:上沢 直之(10勝6敗0S)
(セーブ:杉浦 稔大(1勝2敗22S))
敗戦投手:杉山 一樹(1勝1敗0S)

本塁打
【日本ハム】R.ロドリゲス(4号・5回表ソロ),近藤 健介(8号・8回表ソロ),清水 優心(3号・9回表2ラン)
【ソフトバンク】甲斐 拓也(10号・8回裏ソロ)

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◆日本ハムは両軍無得点で迎えた5回表、R.ロドリゲスのソロで先制に成功する。その後は8回に近藤のソロ、9回には清水の2ランが飛び出し、リードを広げた。投げては、先発・上沢が8回1失点11奪三振の快投で今季10勝目。敗れたソフトバンクは、打線が沈黙した。

◆プロ初先発のソフトバンク杉山は、3回まで無安打無得点と上々の立ち上がり。日本ハム先発の上沢も3回まで無安打無得点。 日本ハムは5回、R・ロドリゲスの4号ソロで先制。ソフトバンクは6回まで上沢の前に1安打無得点に抑えられる。 日本ハムが8、9回に3点を加えて逃げ切り。上沢が3年ぶりの2桁10勝目を挙げた。ソフトバンク杉山は今季初黒星。日本ハム杉浦22セーブ。

◆ソフトバンク甲斐拓也捕手が球団の捕手では城島健司(現球団会長付特別アドバイザー)以来となる3年連続の2桁本塁打を達成した。 2点を追う8回1死で、上沢から左翼へ今季10号ソロ。「ビハインドの場面で何とかしたいと、その気持ちだけでした」。完封負けを阻止する意地の1発に、工藤監督も「キャッチャーで10本打つのはそうそういいバッターじゃないと打てない。ずっと(試合に)出ているからこそ本数が積み重なって10本。よくやってると思います」と、うなずいた。

◆ソフトバンクの連勝が「3」で止まった。ビハインドでは今季初めて、岩崎、モイネロ、森の「勝ちパターン」をつぎ込む必勝采配だったが、実らなかった。工藤公康監督(58)は「大事なのはしっかり切り替えて、明日は明日と思って。明日こそはという思いを持ってやってもらえたらと思います」と前を向いた。 打線が苦手の日本ハム上沢に抑え込まれ、6回まで0-1の劣勢だった。この日も含めて今季残り25試合というところで、短期決戦を思わせる「勝負手」を打った。7回には岩崎を投入し、2死一、三塁のピンチを招くも無失点。8回はモイネロが近藤にソロ本塁打を浴び、点差を広げられた。再び1点差に迫った9回には守護神の森がマウンドに上がったが、9番の清水に2ランを打たれた。 森とモイネロがそろって被弾するのは18年7月10日日本ハム戦以来、3年ぶり。投手陣の粘りで逆転を呼び込むつもりが、突き放された。工藤監督は「彼らが打たれて負ける分にはしようがないです。そうやってチームは今まで勝ってきたので」。打線も最後まで上沢を打ち崩せず、最下位日本ハムには前カードから3連敗、5戦未勝利となった。 首位ロッテとのゲーム差は7のままだが、3位楽天とは3差に開いた。指揮官は「まだまだ試合はあるので。巻き返すことは、うちの選手の力からすれば全然難しくない」。浮上に向けて、再び立て直す。【山本大地】

◆ソフトバンクは打線が3安打1得点と沈黙。「勝利の方程式」のモイネロ、森がそれぞれ被弾するなどで、連勝が3でストップした。試合後の工藤公康監督(58)の一問一答は以下の通り。 -プロ初先発の杉山は5回1失点 工藤監督 良かったと思いますよ。前だったら乱れるとなかなか修正できなかったんですけど、そういうところも修正しながらね。ランナーいるところでもクイックしていましたし。先発としては合格。十分、次もしっかり考えていきたい。 -勝ちパターンを送り出したが、モイネロ、森が被弾 工藤監督 いや、彼らが打たれて負ける分にはしようがないです。そうやってチームは今まで勝ってきたので、それを考えれば彼らが打たれる時もありますし、ピッチャーは打たれるんです。そういう中でまた明日というところなんで。大事なのはしっかり切り替えて明日は明日と思って。ロッテ戦でもやられてやり返したように、明日こそはという思いを持ってやってもらえたらと思います。 -僅差なら勝ちパターンを送り出す予定だった 工藤監督 1点差ならね。さすがに2点差になっちゃうとそういうわけにもいかない。1点差だったのでね。8回に1点取ったので9回は森君にいってもらうことになりました。 -上沢を攻めあぐねた 工藤監督 良かったと思います。真っすぐの使いどころも、変化球に意識があるところで使っていたように見えますし。うちの打線は決して当たってないわけではないですし、そういう中であそこまで封じられたというのは上沢君が上だったのかなと見てます。 -今宮がベンチ外 工藤監督 けがではないですけど(足に)張りがあるので。今日は使うつもりがないと(小久保)ヘッドも言ってましたし、本人とも話した上で今日は外れとこうかということだった。長い日にちがかかるとかいうわけではないです。 -甲斐が球団では城島以来の3年連続2桁本塁打 工藤監督 良かったね。あいつには(得意の)北九州があるとホームラン数が増えるね。キャッチャーで10本打つって、そうそういいバッターじゃないと打てない。ずっと出ているからこそ本数が積み重なって10本。よくやってると思います。 -連勝は3でストップ 工藤監督 という形になりましたけどね、まだまだ試合はあるので。巻き返すことは、うちの選手の力からすれば全然難しくない。まずは明日です。明日しっかり取り返すというところです。

◆プロ初先発のソフトバンク杉山一樹投手が5回1安打1失点と好投した。最速157キロの直球を軸に4回までは無安打投球。5回1死でR・ロドリゲスに先制ソロを許したが、先発ローテーションの谷間で役割を全うした。 右腕は「大事な試合に先発させてもらったのに、チームに申し訳ないし、すごく悔しいです」と反省するが、工藤監督は「先発としては合格。次もしっかり考えていきたい」と、次回も先発起用することを示唆した。

◆オフはラッパーとしても活動する"二刀流助っ人"日本ハムのロニー・ロドリゲス内野手(29)が、決勝の4号ソロを放った。陽気なビートを刻みながら、均衡を破った。5回1死走者なし。2球で追い込まれたが、粘って6球目。外角高めの直球149キロを振り抜いた。「ヤチパワー!」。打球を左翼席中段に放り込んだ。 またも「アミーゴ」の力を借りて、痛烈な先制パンチをお見舞いした。絶叫した「ヤチパワー!」とは「アミーゴ(スペイン語で友達)」である谷内のこと。前回アーチを架けて来日初ヒーローになった16日西武戦では、谷内が選ばなかったバットで勝負を決めた。今回も、谷内が選ばなかったバットで本塁打が飛び出し「(谷内のバットを)選ぶと、いつも間違える。谷内さんのは信じられないよ」と陽気に大笑いした。 ベンチでは日本語を教わるなど「特に谷内さんとは仲がいいです」と異国で出来た大切な存在。アミーゴ効果もあってか4本塁打のうち、9月に3本塁打と上り調子だ。「日本の野球に少し慣れてきたのもある」とシーズン終盤を、ノリノリで駆け抜ける。

◆日本ハム上沢直之投手(27)が、ソフトバンク21回戦(ペイペイドーム)で、3年ぶり自身2度目の2桁勝利を手にした。威力ある直球に多彩な変化球を交えて、3者連続を含む11奪三振。8回1死から1発を浴びたものの、8回3安打1失点と文句なしの内容で、勝ち星でチーム単独トップに立った。チームは2連勝。ソフトバンク相手には2試合連続完封勝ちで、3連勝となった。しびれるような投手戦で、まったく隙のない118球を見せた。日本ハム上沢が前回16日西武戦(メットライフドーム)に続き、2戦連続で快投を見せた。8回を、散発3安打の1失点。19年の左膝骨折の大ケガを乗り越え、3年ぶりに目標としていた2桁勝利に到達し「ケガをしてから、辛いこともあったし、こうやって勝つことが出来たのは、周りの家族だったり、治療で支えてくれた裏方さんのおかげ」。支えてくれた人たちへ、感謝の言葉があふれた。 4回までは無安打投球。8回に甲斐に1発を浴びたものの、それ以外に許した2安打は、いずれも内野安打だった。ここ数試合「しっかり両指でボールを押している感じがする」と、直球には自信があった。イニングを重ねても、その威力は落ちず6回は3者連続三振。7回2死一、二塁のピンチでは牧原大を、この日、球場表示最速の151キロで見逃し三振に仕留め「変化球が来そうなタイミングで、あえて真っすぐを腕を振って投げた」と、してやったり。相手の裏をかき「打者の意図をくみ取ってボールを選べた」と、うなずいた。 代名詞の高速フォークだけじゃない。今や、すべての球種が決め球になる。3年前と比べ、持ち球の数も、投球の幅も、打者との駆け引きも、大きく進化した。チームメートのB・ロドリゲスに教わったナックルカーブ、金子に教わったチェンジアップ...。「ヒロミ(伊藤)のスライダーもまねしようとしたけど、無理でした。あれは無理。あんなに曲がらない」と苦笑いも、本人いわく「パクリ投法」で、勝ち星を重ねてきた。 栗山監督は「『さすが』という字を、漢字と平仮名と片仮名で、たくさん書いておいて下さい」と、ご満悦。7試合連続クオリティースタート(QS)達成と、さすが、エースの仕事ぶりだった。【中島宙恵】

◆日本ハムは女房役の清水優心捕手が、エースに大きな援護点をプレゼントした。 9回2死三塁で、真ん中高めの直球を強振。左翼席へのダメ押し2ランとなった。前回上沢が先発した16日の西武戦(メットライフドーム)でも適時二塁打を放っており、2戦連続での援護射撃となった。「ナオさん(上沢)が頑張っていたので、大きな追加点になってよかった」と喜んだ。

◆ソフトバンク・城島健司会長付特別アドバイザー(45)がグラウンドに姿を見せた。 ジャージーに黒髪で一塁ベンチから登場。終始、王球団会長と会話を繰り返し、中には一本足打法のようにポーズをとるシーンも。その後には小久保ヘッドコーチと3人で並び立ち。ダイエー時代を支え、ホークスを常勝軍団に導いたレジェンドがそろった。栗原、松田ら選手と言葉を交わすシーンもあった。 城島アドバイザーはグラウンド内に限らず、アマチュアを視察するなど編成面などでもチームを支えている。春季キャンプ中には「王会長が築いたホークスをみんなが受け継いでいる。10年後、20年後の人が明確に、選手にどういう育成方法をしてきたのか見られるような組織を作ろうと。それがホークスの宝になる」と語っていた。逆転優勝を目指す選手にとっても、刺激になったに違いない。

◆プロ初先発したソフトバンク・杉山一樹投手(23)は5回1失点で白星をつかむことはできなかった。 三菱重工広島から2019年にドラフト2位で入団した右腕は今季は開幕1軍をつかみ、最速160キロをたたき出していた。ウエスタン・リーグでは15試合に登板して5勝2敗、防御率1・40。工藤監督も「誰が一番かと推薦をいただいた。杉山君がいいだろうと、みんながそう言っていたので」とし、自分の力で手に入れた1軍切符だ。 一回、先頭の浅間は146キロのフォークで空振り三振。続く西川には四球を与えたが野村を152キロ直球で空振り三振。スタートを切っていた西川を甲斐が二塁でアウトとし、3人で立ち上がりをしのいだ。四回を終えて3四球も無安打投球と、日本ハム打線を圧倒しようとしていた。 五回1死、ロドリゲスに149キロ直球を左翼席上段にまで運ばれて先制を許した。待望のプロ初先発は5回1失点に終わり、六回から2番手の古谷にバトンを託した。

◆日本ハムのR・ロドリゲスが五回1死で豪快な4号ソロを放った。打線が無安打に抑えられていたプロ初先発の杉山に対し、2ボール2ストライクから高めの直球を完璧に捉えて左翼席まで運んだ。 2試合続けて二塁手として先発出場し、好結果を残した。「与えられたチャンスで集中力を高めて打席に入った」と笑みを浮かべた。 チームにとっては、ペイペイドームで40イニングぶりの得点だった。後半戦最初のカードだった前回の敵地3連戦は、継投での無安打無得点試合の屈辱を味わうなど1点も奪えなかっただけに、待望の一打となった。

◆日本ハムは上沢が8回1失点で3年ぶりの10勝目を挙げた。五回にR・ロドリゲスのソロで先制、八、九回にも本塁打で加点した。ソフトバンクは連勝が3で止まり、プロ初先発の杉山が5回1失点で初黒星。救援陣も粘れなかった。

◆ソフトバンクは投手戦に競り負けた。試合後、工藤公康監督(58)が代表取材に応じた。主な一問一答は以下の通り。 --プロ初先発の杉山は5回1失点 「よかったと思います。前は乱れると修正ができなかったですけど、修正をしたり。走者がいるところでもクイックをしていたし、初先発としては合格点。十分、次もしっかり考えてやっていきたいと思います」 --中6日でいけば10月1日からのオリックス戦(京セラ)になる 「ふっふっふ。さぁ、どうでしょうかね。わかりませんよ、いつ投げるか。でも緊張して乱れるところもあるかと思いましたけど、そういうところもないし。マウンドさばき自体も前よりよくなっていた。ファームでやってきたことがしっかりときょうのマウンドで出せたんじゃないかと思います」 --勝ちパターンの投手をつぎ込んだ 「彼ら(モイネロ、森)が打たれて負けるぶんには仕方ないです。そうやってチームは今まで勝ってきたので。彼らが打たれることもあるので。そういう中でまたあしたというところなので。大事なのは切り替えて、あしたはあしたと思って」 --打線は相手の上沢に苦戦した 「よかったと思います。真っすぐの使いどころも、変化球の意識があるところで使っていたようにも見えましたし。うちの打線も決して当たっていないわけではないので、そういう中であそこまで封じられたのは上沢君が上だったのかなとみています」 --今宮がベンチ外。けがなどではないか 「張りが出たので。きょう使うつもりはないとヘッドもいっていましたし、本人とも話をしたうえで、きょうは外れておこうと。長い日にちがかかるというわけではないです」 --甲斐が3年連続2桁弾となった。球団の捕手では城島会長付特別アドバイザー以来 「あいつには北九州があるとホームラン数が増えるな! 10本打ったのは、おめでとうというところ。全体的には三振が多いので、パワーと引き換えにというところもあるんですけど。捕手で10本打つって、そうそういい打者じゃないと打てない。ずっと出ているからこそ本数も積み重ねて10本になった。よくやっていると思います」

◆ソフトバンクの今宮が左脚の張りで、ベンチを外れた。工藤監督は試合後、「けがではない。そんなに長い日にちがかかるというわけではない」と軽傷を強調した。

◆3年目でプロ初先発に臨んだソフトバンクの杉山は5回1安打1失点で初黒星を喫した。150キロを超す速球で押して無安打を続けたが、五回に打たれた初安打が手痛い一発。「すごく悔しい」と顔をしかめた。 開幕前は先発枠争いに敗れ、中継ぎに回った。2軍降格後は工藤監督から変化球の制球の改善を求められ、先発として調整。「リズムが悪い投球になった」と4四球を反省したが、監督は「前は乱れると修正できなかったが修正していた。初先発としては合格点。次も考える」とまだチャンスはありそうだ。

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<パ・リーグ順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差残試合 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(-)
ロッテ
564417 0.560
(↓0.006)
-
(-)
26506
(+4)
458
(+5)
106
(+1)
100
(+2)
0.246
(-)
3.680
(-)
2
(-)
ORIX
564915 0.533
(↓0.005)
2.5
(-)
23463
(+3)
447
(+4)
111
(+2)
38
(+1)
0.251
(-)
3.540
(-)
3
(-)
楽天
555113 0.519
(↑0.005)
4
(↑1)
24454
(+4)
436
(+3)
93
(-)
44
(-)
0.245
(-)
3.530
(-)
4
(-)
ソフトバンク
495119 0.490
(↓0.005)
7
(-)
24467
(+1)
404
(+4)
105
(+1)
73
(-)
0.249
(↓0.001)
3.230
(↓0.01)
5
(-)
西武
465518 0.455
(↑0.005)
10.5
(↑1)
24452
(+5)
502
(+4)
98
(+2)
76
(+1)
0.246
(↑0.001)
4.040
(-)
6
(-)
日本ハム
425517 0.433
(↑0.006)
12.5
(↑1)
29364
(+4)
427
(+1)
62
(+3)
60
(+1)
0.231
(-)
3.430
(↑0.03)