広島(★0対5☆)巨人 =リーグ戦21回戦(2021.09.23)・MAZDA Zoom-Zoom スタジアム広島=
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巨人
0220010005703
広島
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勝利投手:髙橋 優貴(11勝5敗0S)
敗戦投手:玉村 昇悟(2勝7敗0S)

本塁打
【巨人】中田 翔(2号・2回表2ラン),坂本 工宜(18号・3回表2ラン),ウィーラー(13号・6回表ソロ)

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◆巨人は2回表、2死一塁から中田が2ランを放ち、先制に成功する。続く3回には坂本の2ランが飛び出し、リードを広げた。投げては、先発・高橋が6回3安打無失点の好投で今季11勝目。敗れた広島は、先発・玉村が試合をつくれず、打線も4安打無得点と沈黙した。

◆巨人中田翔内野手(32)が故郷・広島で2号先制2ランを放った。2回2死一塁、広島玉村の143キロを左中間席に放り込んだ。「打ったのは真っすぐです。チームの足ばっかり引っ張っているので、これからもっと打っていけるように、自分のスイングをしっかりしていきます」とコメント。8月22日以来、1カ月ぶりの快音。ベンチの坂本勇人からは、みこしを担ぐ"わっしょいポーズ"で迎えられた。 移籍後は打率1割台の低空飛行が続いた。9月11日に2軍降格を告げられた。降格初日からイースタン・リーグに出場。6試合で打率5割、4本塁打、13打点をマークし、1軍再昇格をつかんだ。 思わぬアクシデントにも見舞われた。6回1死一塁での第3打席。左足に自打球を当て苦悶(くもん)の表情を浮かべた。左翼フェンス際への大飛球も相手の好守に阻まれた。直後の守備からベンチに退き、代わって北村が途中出場した。

◆巨人坂本勇人内野手(32)が、今季18号2ランを放ち、リードを広げた。2点リードの3回2死三塁。「一振りで仕留めることができて、良かったです」と広島玉村の初球のチェンジアップを左翼席に運んだ。 2回には移籍後2本目のアーチを放った中田を、ベンチ前でみこしを担ぐ"わっしょいポーズ"で迎えたが、自らも1発を放ち、チームを盛り上げた。 15日のDeNA戦で2本塁打をマークするなど、ここ7試合では5本目のアーチ。勝負の9月に量産態勢に入った。

◆巨人小林誠司捕手(32)が"西日のいたずら"に陥った。6回2死一、三塁、打者鈴木誠の2ボールからの3球目を打った飛球が三塁側ベンチ前のファウルゾーンに上がった。 一塁側ベンチ方向から差し込む強い西日で、三塁手岡本和は打球を確認できず。ほぼ動けない岡本和を察知して、捕手小林が打球を追ったが、落下地点に間に合わなかった。結局、鈴木誠を四球で歩かせ、2死満塁とピンチが拡大。それでも、坂倉を中飛に抑え、無失点でしのいだ。

◆広島玉村、巨人高橋が先発。巨人は2回に中田の2号2ランで先制し、3回は坂本の18号2ランで加点。広島は3回まで1安打。 巨人は6回にウィーラーの13号ソロでリードを5点に広げた。広島は6回2死満塁も無得点。先発玉村は6回5失点で降板した。 巨人が逃げ切り連勝。6回無失点の高橋はリーグトップ11勝目。広島は2試合連続無得点で連敗。借金は今季ワースト更新の17。 広島玉村が7敗目。

◆巨人松原聖弥外野手(26)が、7回に中前打を放ち、10試合連続安打をマークした。3打数無安打で迎えた7回2死。広島バードの直球をはじき返した。 22日の同戦では6打席に立って今季通算366打席とし、規定打席に到達。この日は右翼の守備でスライディングキャッチするなど、攻守で存在感を示した。

◆巨人高橋優貴投手(24)が、6回3安打無失点の好投でリーグ単独トップの11勝目を挙げた。初回から危なげなく、スコアボードに0を並べたが、ヒーローインタビューでは、野手陣の援護に感謝しきりだった。ヒーローインタビューは以下の通り。 -昨日は快勝。いい流れでゲームに入れたのではないか 「昨日、いっぱい点数を取ってもらい、戸郷も久しぶりに勝ちがついたので、何とか負けずと投げることができました」 -今日も援護点がいいタイミングでいい形で入った 「僕が勝ってる試合は、ほとんど野手の方がすごく打ってくれて、勝っている試合ばかりなので、すごいよかったと思います」 -投球で良かった点は 「(小林)誠司さんから、『ストライクゾーンにどんどん投げてこい』というアドバイスをもらって、それをしっかり実行することができたのが良かったかなと思います」 -6回のピンチ(2死満塁)はどんな気持ち、どんなプランで乗りきったか 「その前にフライがファウルになった時に、これまで誠司さんにずっと引っ張ってきてもらっていたので、何とかここで恩返ししようと思って、投げてました」 -リーグ単独トップの11勝目 「先ほども言いましたけど、僕の試合、全部打ってもらって勝ってる試合なので、しっかり感謝の気持ちを忘れずに、また次しっかりいい準備をして、登板したいなと思います」 -シーズンのラストスパートへの意気込みを 「明日から、また大事な3連戦(阪神戦)が始まりますけど、チームのみなさんは絶対に勝ってくれると思うので、応援よろしくお願いします」

◆巨人中田翔内野手が2回に先制2ラン。広島戦の本塁打は日本ハム時代の14年6月3日以来7本目で、マツダスタジアムでは13年6月18日以来5本目になる。 今季の中田は4月17日楽天戦で田中将から先制のVアーチを放っており、これで日本ハムと巨人でVアーチを記録。同一シーズンに2球団でVアーチは、19年モヤが中日に在籍した5月26日ヤクルト戦(勝ち越し)、オリックスに移籍後の7月27日ソフトバンク戦(先制)で記録して以来2人目。日本人選手では中田が初めてだ。

◆謙虚に、粘り強く、スコアボードにゼロを並べた。巨人高橋優貴投手が、6回3安打無失点の好投でリーグ単独トップの11勝目をマーク。8月29日の中日戦以来の白星に「特にここ2試合、ふがいないピッチングが続いたので、考えることが多かったですね」と1勝の重みをかみしめた。 モヤモヤの中、気付けば朝を迎えた。「やっぱり寝られないですよね。今日も寝ずに来たので」と吐露。「でも、それが責任というものなのかなと。なかなかチームを引っ張るのは難しいかもしれないですけど、マウンドに上がってる以上はそういうつもりで」と逃げずに受け止めた。 攻める気持ちを貫いた左腕を、仲間が攻守で助けてくれた。バッテリーを組んだ小林からは「ゾーンで勝負してこい」と助言され、5回までは無四球。打線からは3発で5点を援護された。「僕の試合は全部打ってもらって勝ってる試合なので、感謝の気持ちを忘れずに」と頭を下げた。 9月は菅野を除き、先発陣に白星がつかなかったが、22日の広島戦で戸郷が自身3カ月ぶりの9勝目。同期入団の右腕の好投に刺激を受け、好結果で続いた。「負けたくないですし、戸郷も僕に負けたくないと思ってやっていると思います。チーム内での競争も大事」と切磋琢磨(せっさたくま)する。【久保賢吾】 ▽巨人原監督(高橋の好投に)「今日はリズムと真っすぐも結構使ってというのが、非常に良かったと思いますね。本来のピッチングだと思います」

◆連日の沈黙-。広島が巨人投手陣の前に、2戦連続となるゼロ封負けを喫した。序盤から4点ビハインドの展開。打つしかない広島打線は巨人高橋の術中にはまり、ハーラートップとなる11勝目を献上した。ゼロ封負けは今季13度目。連敗で借金は今季ワースト17となった。序盤の大量失点をはね返す力は、今の広島打線にはなかった。先発玉村が3回までに2本の2ランで4失点。巨人高橋を相手に、迫力もいやらしさもない攻撃だった。6回まで2度の得点機を逃すと、7回以降は巨人中継ぎ陣の前に二塁すら踏めなかった。佐々岡監督は「沈みがちになって、打破できていない。まずは先発投手が抑えて、試合をつくっていく中で、流れが来れば変わるんでしょうけど。それが続かないというのが現状」と嘆いた。2戦連続、今季13度目のゼロ封負けで借金は今季最多17に膨らんだ。 得点圏に走者を進めた4回、6回はいずれも坂倉がブレーキとなった。4回2死二塁は右飛。6回2死満塁は中飛に倒れた。状態を上げた主砲の後を打つ5番は重要ポストのひとつ。ここまで打線のけん引役を担ってきたが、直近10試合は打率1割3分2厘と調子を落としている。指揮官は「(打線が)つながっていない要因」と指摘するも、「ここを乗り越えて、またひとつ成長があると思う」と奮起に期待する。 重い空気は地元ファンの後押しを受けても変わらない。今季は、7年ぶり本拠地負け越しとなった昨年の本拠地勝率4割8分1厘を下回る4割4分2厘。9連戦もあと3試合、上昇のきっかけは自分たちでつかむしかない。【前原淳】 ▽広島朝山打撃コーチ(2戦連続無得点の打線に)「若い選手は勉強するところもある。とにかく試合は最後まで続くので、次の日に向けて良い準備を。気持ちを切り替えて、何とかいいものを出せるようにやっていきたい」

◆生粋の長距離砲が優勝争いの輪に加わった。巨人中田翔内野手(32)が、故郷・広島で復活の放物線を描いた。2回2死一塁、広島玉村から先制の2号決勝2ラン。大不振での2軍降格からはい上がり、1軍再昇格3戦目で結果を示した。チームを連勝に導く1発で「わっしょいベースボール」に参戦。今日24日からの阪神3連戦(東京ドーム)に向け、勢いをつけた。握りしめたバットからの感触が身に染みた。中田が快音を響かせた。同点の2回2死一塁、広島玉村の143キロ直球を捉えた。故郷の秋空へ大きなアーチをかけた。「チームの足ばっかり引っ張っているので、これからもっと打っていけるように、自分のスイングをしっかりしていきます」。丸まりかけていた背筋をピンと伸ばした。 打つか、打てないか。スラッガーの宿命からは逃げられない。打てなかった11日に2軍降格を告げられた。2軍戦は全試合「DH」で出場。阿部2軍監督からは「ミットは持ってこなくていい。バットだけ持ってこい」と言われた。試合前は早出で振り込んだ。休養日は長嶋終身名誉監督から特訓も受けた。イースタン・リーグ6試合で打率5割、4本塁打、13打点をマーク。打ちまくって1軍再昇格をつかんだ。 「長嶋さんも阿部2軍監督も本当にいろんなアドバイスとか、いろんなことを勉強させてもらった。教えていただいたことを意識しながら打席に立ちました。結果が出た上に、勝てたのはすごく良かったなと、今は安心しています」 少年時代から今までもずっとバットで道を切り開いてきた。身を救うのも当然、バットしかない。フォームは倒れていた手首を立てて微調整した。繊細にこだわって259本の本塁打を積み上げてきた。 ときに自らのバットから放った打球で痛手を負うこともある。6回1死一塁での第3打席。左足に自打球を当て苦悶(くもん)の表情を浮かべた。直後の守備からベンチに退いたが「全然、大丈夫です」と大事には至っていない。 「これだけ選手がそろっているチームですから、足を引っ張らないように頑張ってきたいと思います」。中田の思いは、チーム内に染み渡っている。【為田聡史】

◆巨人・中田翔内野手(32)が、1軍再昇格後、3試合連続で先発出場し、二回に先制の2号2ランを放った。 「7番・一塁」で先発した中田は、二回2死一塁の第1打席で、広島の左腕、玉村の高めの143キロの直球を左中間へ放り込んだ。 8月20日に日本ハムから無償トレードで加入した右の大砲は、16試合で打率・150、1本塁打と低迷し、今月11日に2軍落ち。阿部2軍監督のもとで再生し、2軍戦6試合で22打数11安打の打率・500、4本塁打、13打点をマークし、最短10日で再登録された。 今カード初戦の21日から3試合連続スタメンで起用されたが、これが再昇格後10打席目での初安打となった。

◆巨人・坂本勇人内野手(32)が三回、今月5本目となる18号2ランを放った。 2点リードの二回2死三塁、広島の左腕、玉村の初球、チェンジアップを左翼席へ引っ張った。試合前の時点で9月は打率・381、4本塁打、11打点。スタンスを狭めて構える新フォームで、絶好調の波に乗っている。

◆巨人が本塁打攻勢で快勝。二回に中田の2ランで先制し、三回は坂本の2ラン、六回はウィーラーのソロで加点した。高橋が6回を3安打無失点でリーグ単独トップの11勝目。広島の玉村は制球が甘く、打線は元気なく15度目の無得点。

◆巨人が中田、坂本、ウィーラーの一発攻勢で快勝。投げては先発の高橋が6回無失点で単独トップの11勝目。2試合連続零封勝ちし、9月は初の連勝を飾った。24日からは東京ドームに戻り、首位争いをする阪神と3連戦を行う。原監督が試合を振り返った。 --二回、中田の本塁打で先制 「2死から両方とも出たっていうのが大きいですね。2人(中田と三回の坂本)ね」 --先制して、効果的に中押しも 「そうですね、中押しの5点目(六回、ウィーラーのソロ)もね、良かったと思いますね」 --中田は途中交代。自打球の影響か 「足...そうですね。まあ、特に無理させるというより...大したことはないと思うんですけど」 --明日からも特に問題なさそう 「はい。と思います」 --高橋は11勝目 「今日は非常にリズムと、真っすぐも結構使ってね、非常に良かったと思いますね。本来のピッチングだと思います」 --小林とのバッテリー。緩急も使いながら 「そうそうそう、いいリードしてた。息の合ったね」 --2試合続けて投手陣が無失点。投打がかみあって 「そうですね」 --いい形で週末、阪神戦に 「週末も、って明日からだけどね(笑)」 --重要な首位争い 「いきます!(勢いよく)」

◆巨人・中田翔内野手(32)が六回の第3打席で自打球を当て、直後の守備からベンチに退いた。試合後、中田は状態について「全然、大丈夫です」と気丈に話した。 大事を取っての交代に、原監督も「大したことはないと思う」と説明。24日以降の出場にも問題ないとの見通しを語った。 この日は二回に1軍再昇格後初の安打となる先制の決勝2号2ランを放ち勝利に貢献。「チームの足を引っ張ってしまっていたので。今は安心しています」と話した。

◆先発の巨人・高橋が6回102球3安打無失点と好投し、自身の連敗を2で止めてリーグ単独トップの11勝目を挙げた。左腕は試合後のヒーローインタビューに答えた。 --いい流れで試合に入れた 「昨日はいっぱい点数をとってもらい、戸郷も久しぶりに勝ちがついたので、なんとか負けじと投げることができました」 --今日もいい援護 「僕が勝っている試合は、ほとんど野手の方が打ってくれて勝っている試合ばっかりだったので、凄くよかったと思います」 --投球を振り返って 「(小林)誠司さんから『ストライクゾーンにどんどん投げてこい』というアドバイスをもらって、それをしっかり実行することができたことがよかったのかなと思います」 --六回2死満塁のピンチは 「その前にフライがファウルになったときに、(捕邪飛を取り損ねた小林)誠司さんにずっと引っ張ってきてもらったので、何とかここで恩返ししようと思って投げていました」 --単独トップ11勝 「先ほども言いましたけど、僕の試合は全部打ってもらって勝っている試合なので、しっかり感謝の気持ちを忘れずに、またしっかりいい準備をして登板したいなと思います」 --ファンへ 「明日からまた大事な(阪神との)3連戦がありますけど、チームの皆さんは絶対勝ってくれると思うので応援よろしくお願いします」

◆広島は2試合続けて完敗を喫し、借金は今季最多の17に膨らんだ。 玉村が二回に中田に浮いた球を先制2ランとされ、三回は坂本、六回はウィーラーにも失投を捉えられた。7月2日の阪神戦を最後に白星が遠い20歳のサウスポーは「球の強さはあったと思うが、やっぱり全体的に見て高い」と肩を落とした。 22日に続き、序盤の失点がのしかかり、打線にも反発力はなかった。佐々岡監督は「まずは先発が抑えて試合をつくっていく中で、いい形で流れが来れば変わるのでしょうけど、それが続かないというのが現状」と嘆いた。

◆巨人の高橋が8月29日以来の11勝目でリーグ単独トップに立った。6回無失点。「全部、打ってもらって勝っている試合。感謝の気持ちを忘れずに、また、しっかりいい準備をして登板したい」と殊勝に話した。 最大のピンチだった六回2死満塁ではスライダーで坂倉をフェンス手前の中飛に打ち取り、拳を強く握り締めた。「正直ここ2試合、どうしていいのか分からない状況が続いた。(小林)誠司さんが気持ちで引っ張ってくれたので、それに尽きるかなと思う」と、好リードの先輩に頭を下げた。

◆広島は2試合連続の完封負けを喫して借金は今季ワースト、2011年以来10年ぶりの「17」に膨れ上がった。佐々岡監督の主な一問一答は以下の通り。 ──先発の玉村は自己ワースト3被弾で6回5安打5失点(自責3)で今季7敗目 「ホームラン3本でやられた。長打を気をつけないといけない。相手(高橋)は10勝している投手で、なかなか点を取れないことはわかった中で、最少失点で何とか踏ん張ってほしいなと思っていたが、ホームランというのはね。それも(二回は中田に)2ラン、(三回は坂本に)2ラン。(三回は)自分の(一塁送球)ミスからの失点。一発攻勢は痛いなと感じた」 ──1番上本、6番正随と打線を組み替えた 「(鈴木)誠也が警戒されている中、(5番)坂倉にいいところで回ってくるが、(調子が)落ちているのでつながっていない要因だと思う」 ──無得点試合が多い 「いろんなことをやっているが、沈みがちになって打破できていない。先発投手が抑えて試合を作っていく中で、良い形で流れがくれば変わるんでしょうけど、それが続かないというのが現状」 ──9連戦残り3試合に向けて 「これから(敵地・横浜へ)移動して、あしたの試合(DeNA)に集中したい」

◆迷いのない豪快なスイングだった。巨人・中田翔内野手(32)が二回、広島の左腕、玉村の高めの直球を左中間へ運ぶ2号2ラン。チームを9月初の連勝へ導く先制点を刻んだ。 「チームの足を引っ張ってしまっていた。(再調整中に)長嶋さん、阿部2軍監督にいろんなことを勉強させていただいた。こうして結果として出た上に、勝てたのはすごく良かった」 ◆2軍で激励と助言 21日に再昇格後、3試合連続でスタメン起用されながら、これが10打席目での初安打。試合前まで打率・128の男が、故郷の広島で息を吹き返した。 8月20日に日本ハムから無償トレードで加入後、打率・150、1本塁打で今月11日に2軍落ち。ジャイアンツ球場まで駆けつけて激励をくれた長嶋茂雄終身名誉監督や、阿部2軍監督の助言を脳裏に焼き付けた。 阿部2軍監督からは、テークバックの際に手首を立てるよう勧められ、「調子が悪くなったらフォーム、バットがどうとか意識しがちだけど、意外にそういうところがポイント」と気づかされた。2軍戦6試合で打率・500、4本塁打、13打点。そして、1軍でも待望のアーチが出た。 ◆自打球も「大丈夫」 六回の第3打席で左脚に自打球を当て、直後の守備からベンチに退いたが「全然、大丈夫です」と気丈に話した。チームは中田に続き、坂本、ウィーラーらの一発攻勢で快勝。原監督は「2死から両方(中田、坂本)とも出たのが大きい。中押しの5点目も良かった」とご満悦だ。24日からは阪神と勝負の3連戦。負けられない戦いで、中田が真価を発揮する。(谷川直之)

◆5-0の六回2死満塁。巨人・高橋優貴投手(24)は最大のピンチで坂倉を中飛に打ち取ると、グラブをポンっと叩いた。 「ここ2試合はふがいない投球が続いた。考えることも多かった」 6回無失点。8月29日以来の11勝目でリーグ単独トップに立ったが、2試合連続KOと苦しい時間を過ごしていた。 文字通り、寝られない日々。22日に約3カ月ぶりの白星で9勝目を挙げた戸郷が「やっと眠れそう」と話したように、高橋も「今日も寝られずに来た」と告白する。それでも先発陣の一角を担う「責任感」で奮い立ち、マウンドに上がった。 同期入団で最多勝を争う右腕が刺激だ。「昨日は戸郷も勝ちがついた。負けたくないし、2人で頑張れば優勝に近付く」。これまでは要所で制球を乱していたが、2年ぶりにバッテリーを組んだ小林から「ゾーンで勝負しよう」と口酸っぱく言われ、吹っ切れた。壁を乗り越えた左腕。投手陣は2試合連続零封で、追い風が吹き始めた。(伊藤昇)

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<セ・リーグ順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差残試合 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(-)
ヤクルト
574215 0.576
(↑0.005)
-
(-)
29504
(+4)
427
(+2)
115
(+2)
66
(-)
0.259
(-)
3.530
(↑0.01)
2
(-)
阪神
63486 0.568
(-)
0
(↑0.5)
26460
(+3)
449
(+3)
105
(-)
99
(+2)
0.250
(↓0.001)
3.550
(↑0.01)
3
(-)
巨人
574616 0.553
(↑0.004)
2
(-)
24485
(+5)
449
(-)
150
(+3)
62
(-)
0.247
(↓0.001)
3.570
(↑0.03)
4
(-)
中日
475815 0.448
(-)
13
(↓0.5)
23358
(+3)
396
(+3)
63
(-)
54
(-)
0.240
(-)
3.190
(↑0.01)
5
(-)
DeNA
465814 0.442
(↓0.005)
13.5
(↓1)
25474
(+2)
519
(+4)
119
(-)
25
(-)
0.258
(-)
4.190
(-)
6
(-)
広島
446111 0.419
(↓0.004)
16
(↓1)
27421
(-)
494
(+5)
96
(-)
52
(-)
0.258
(↓0.001)
3.940
(↑0.01)