中日(☆2対1★)阪神 =リーグ戦19回戦(2021.09.22)・バンテリンドーム=
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阪神
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中日
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勝利投手:松葉 貴大(5勝3敗0S)
(セーブ:R.マルティネス(0勝3敗19S))
敗戦投手:青柳 晃洋(10勝4敗0S)
  DAZN
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DAZN

◆中日は初回、2死一塁からビシエドの適時二塁打で1点を先制する。そのまま迎えた6回裏には、木下の適時二塁打が飛び出し、貴重な追加点を挙げた。投げては、先発・松葉が6回無失点の好投で今季5勝目。敗れた阪神は、9回に一打同点の好機をつくるも、あと1本が出なかった。

◆今季の中日高橋周平内野手(27)はここまで打率2割5分6厘だが、阪神戦は打率3割4分5厘の好成績。反対に相性が悪いのが大島洋平外野手(35)で、このカードは打率2割1分9厘でバットが沈黙気味。

◆阪神ラウル・アルカンタラ投手(28)が、1軍に昇格した。中日戦の試合前練習から合流し、ブルペン待機する見込み。 アルカンタラは8月30日に2軍降格後、ウエスタン・リーグに救援で4試合に登板し、いずれも1イニング無失点。直近では19日の2軍中日戦(ナゴヤ)で、1イニングを19球で無失点に抑えている。 チームは前日21日の中日戦(バンテリンドーム)で2点リードの6回から継投に入り、2番手小川一平投手(24)が登板。四球と安打でピンチを作りマウンドを降りると、後を継いだ3番手及川雅貴投手(20)がタイムリーを浴び、同点に追いつかれた。盤石な岩崎優投手(30)、守護神ロベルト・スアレス投手(30)につなぐため、中継ぎにさらに厚みを持たせるもようだ。 代わってメル・ロハス・ジュニア外野手(31)が出場選手登録を抹消された。前日21日の中日戦は「5番右翼」で先発し、3打数無安打に倒れていた。 これで阪神の1軍外国人枠5人はジェリー・サンズ外野手(33)、ジェフリー・マルテ内野手(30)、ジョー・ガンケル投手(29)、スアレス、アルカンタラで、野手「2」、投手「3」。ベンチ入りは4人までとなっている。

◆中日ダヤン・ビシエド内野手(32)が、1回に阪神先発青柳から中堅への先制適時二塁打を放ち、今季113安打目を記録。来日6年目でNPB通算765安打とし、パウエル打撃コーチが持つ球団外国人選手最多安打に並んだ。 3ボール1ストライクからの4球目ツーシームを見逃さなかった。ビシエドは、「しっかりボールを捉えられたが、高松が良く走ってくれた。先制点が取れて良かったよ」と、一走の高松の好走塁で、8試合ぶりの打点もつく先制打につながったことを喜んだ。「パウエルコーチは偶然にも今、ドラゴンズでコーチをしてくれている。日本で素晴らしい成績を残したパウエルコーチの安打の記録に並んだということは、とても光栄なことです」と、偉大な先輩の前で記録に並べたことも笑顔を見せた。 ビシエドは16年に来日、18年に首位打者、最多安打を獲得し、18、19年にベストナインを連続受賞、20年にはゴールデングラブ賞も受賞した。パウエルコーチは92年から97年まで中日に在籍し、94年から助っ人初の3年連続首位打者を獲得している。

◆阪神青柳晃洋投手(27)が6回8安打2失点で降板し、勝利投手の権利はまたも得られなかった。「初回から先制点を与えてしまったので、全体的にはランナーを出してからもなんとか粘ることができたと思いますが、いい流れをつくる投球ができなかったことが反省です」。8月24日のDeNA戦(京セラドーム大阪)を最後に4戦連続で白星から遠ざかっている。 初回2死一塁から4番ビシエドに先制適時二塁打を浴びるも、そこから粘りの投球。毎回走者を出しながら5回まで0を並べた。しかし味方の援護がないまま6回、先頭の高橋周に左越え二塁打を浴びると、1死二塁から木下拓に2点目の右越え適時二塁打を許した。 0-2の7回に代打を送られ降板。5月途中から8連勝するなど、リーグトップタイ10勝を挙げているが、後半戦は6試合の登板で2勝1敗。次こそ白星をつかみたい。

◆阪神の4番ジェフリー・マルテ(30)が、2点を追う8回1死一、二塁で左翼へ適時打を放ち1点差に詰め寄った。 前日21日も8回1死一、二塁で中日又吉と対戦し遊ゴロ併殺に打ち取られていたが、この日は外角のカットボールを鮮やかに左前へ運び、やり返した。

◆中日は1回2死一塁からビシエドの先制適時二塁打で先制。中日先発松葉は毎回走者を許しながら3回まで4安打無失点と粘った。 中日は6回に木下拓の適時二塁打で1点を追加。松葉は6回無死二塁のピンチを切り抜け、6回6安打無失点で降板した。 中日は8回に1点を返されたが、継投で逃げ切り連敗を5で止めた。松葉は5勝、R・マルティネスは19セーブ。阪神青柳は4敗。

◆2軍調整中の阪神佐藤輝明内野手(22)が、23日の中日戦(バンテリンドーム)から1軍復帰する。 この日の1軍中日戦の試合後、矢野監督が「明日から上げる」と明言。「ファーム行って気持ちの変化やいろんなことがあったと思うんでね。輝らしくやってくれれば」と話し「こっちでいる時のような気持ちじゃなくて、何かいろんなことをチャレンジしたり、またいろんな人にアドバイスもらったり。そういう時間を経て戻ってくる。リフレッシュして帰って来てくれたらと思います」と期待した。 佐藤輝はこの日のウエスタン・リーグの広島戦(由宇)で、8月19日の1軍DeNA戦以来、約1カ月ぶりのアーチを含む2安打を放った。同点の9回1死一塁、右腕中田の外角の直球をとらえて左翼へ決勝2ラン。「(感覚が)戻ってきた。一番求められているのは本塁打なので打てて良かった」と納得の一打だった。平田2軍監督は「4番の仕事をしてくれた。期待通りの1発だ」と絶賛。2軍での直近4試合は16打数8安打の打率5割で、復活の気配を十分に感じさせる打撃内容だ。 1軍はこの日、8安打を放つも1-2と敗戦。阪神の敗戦後、ヤクルトがDeNAに勝利し、3日以来、19日ぶりの首位陥落となった。優勝争いが日々混沌(こんとん)とする中で、残り27試合。最終盤で間に合わせた怪物ルーキーが、チームを救う。

◆盗塁数でリーグトップを走る阪神中野拓夢内野手が23個目を決めた。 21個で2位近本、20個で3位のヤクルト塩見に差をつけた。3回2死一塁での第2打席、詰まりながらも左前安打を放ち、今季101安打目を放った。2死一、三塁の一塁走者で、3番糸原の2球目に二盗を決めた。得点にはつながらなかったが、打撃好調の1番近本、3番糸原とともに上位3人で、チャンスを演出した。

◆阪神が中日に競り負け、ヤクルトが勝ったため、9月3日以来の首位陥落となった。勝率5割7分1厘のヤクルトが5割6分8厘の阪神を上回り、マイナス0・5ゲーム差で首位となった。 痛い1敗となった。先発青柳は毎回安打を許しながらも6回8安打2失点と粘りの投球を見せた。だが、打線が中日先発の左腕松葉に6回無得点に抑えられた。8回にマルテの左前適時打で1点差に迫ったが、9回は前日21日に攻略した中日守護神R・マルティネスに抑え込まれた。 ここ5試合で6得点、1試合平均1・2点と打線が投手陣を援護できず、2勝3敗と苦しい戦いが続いている。矢野監督は試合後、「かえすところが、かえされへんから」と主軸の不調を嘆いた。

◆阪神青柳晃洋投手が6回8安打2失点と粘るも4敗目を喫した。「全体的にはランナーを出してからもなんとか粘ることができたと思いますが、いい流れをつくる投球ができなかったことが反省です」。初回2死一塁から4番ビシエドに先制適時二塁打を浴びるも、そこから踏ん張った。毎回走者を出しながら5回まで0を並べた。 しかし味方の援護がないまま、6回に2本の二塁打で2点目を献上。リーグトップタイの10勝を挙げながら、8月24日のDeNA戦を最後に4戦連続で勝利から遠ざかる。矢野監督は「状態も、調子自体よかったと思う。バッテリーで粘ってくれていたんで。打線やね、やっぱり」と思いやった。

◆中日ダヤン・ビシエド内野手(32)が、球団外国人選手最多記録の765安打目を放った。1回2死一塁で阪神先発青柳から右中間へ先制適時二塁打。来日6年目でパウエル打撃コーチが持つ記録に並んだ。 低くコーナーをつく青柳のツーシームを見逃さなかった。メモリアル安打を決めたのは、今季球宴出場時に阪神マルテと交換したバット。「何か変えたかったんだ」。普段より0・5インチ短い黒バットで、8試合ぶりのタイムリーとともに、チームの5連敗を止めた。 「パウエルさんは偶然にもいま中日のコーチでいる。いい打者だったパウエルさんの目の前で打てたのは、特別なことだ。うれしいよ」。3年連続首位打者も獲得した偉大な先輩と、ベンチでしっかりと喜びを分かち合った。それでも「今日は通過点。もっと決めて、いい仕事をしていきたい」。不動の主砲は、さらに先をにらんだ。 ▽中日パウエル打撃コーチ(ビシエドが自身の外国人最多安打記録に並んだことに)「記録は破られるもので、破ってくれることをうれしく思う。1000本以上の安打を狙って欲しい」

◆阪神が中日に競り負け、ヤクルトが勝ったため、9月3日以来の首位陥落となった。 打線が中日先発の左腕松葉に6回無得点に抑えられ、8回にマルテの左前適時打で1点を奪うのがやっとだった。矢野燿大監督(52)は試合後、低調な打線の起爆剤として、23日から佐藤輝明内野手(22)を1軍に昇格させることを明言した。一問一答は以下の通り。-先発の青柳は粘った そうやね。状態も、調子自体よかったと思うし。まあバッテリーで粘ってくれていたんで。打線やね。やっぱり。 -中日先発の松葉はタイミングが取りづらかったか そんなふうには思わないけど、こっちの(打線の)状態じゃないの。 -安打は出ているがつながりが 見たら分かるやん、かえすところがかえされへんからや。 -展開的にも序盤で取りたかった 上位がチャンス作っていいところで回ってんねんけど、そこでマルちゃん最後(8回の適時打)に出たけどさ、4、5、6(番)がね、かえすところでかえせないっていうのは、形はできているけどそこでかえせないから点が入らないっていう。そこの状態がちょっと上がってもらわないと、という。投手が頑張っているんで。 -8回はたたみかけたかった 結果的にはそうなんだけど...。又吉だって防御率を見ても1点台前半の投手だから。そんな簡単にたたみ込んでいけるとは思わないけど。まあまあでも。もちろんたられば言えばいろんなことは出てくるけど、1つのことにスポットを当てられないようないろんなところに原因はあるかなと思っている。 -2軍戦で佐藤輝が本塁打を放ったが うん、明日から(1軍に)上げる。 -期待するところは まあ、輝だけに期待するということはないけど、ファームに行っていろんな気持ちの変化や、いろんなことがあったと思うんでね。また輝らしくやってくれたらいいかな。 -状態は上がっているという判断か どこまでというのは分からんけどね。(相手)投手だって1軍と2軍ではレベルが違うんで。まあでも、こっちでいる時のような気持ちじゃなくて、何かいろんなことをチャレンジしたり、またいろんな人にアドバイスもらったり、そういう時間を経て、また戻って来る。リフレッシュして帰って来てくれたらと思います。

◆阪神糸原健斗内野手が2安打2四球と全打席で出塁した。初回2死から遊撃への内野安打を放つと、6回先頭の第3打席に左中間へ二塁打。 3回と8回は四球を選び「塁に出たり、いい形でつないだり、そういったところが自分の役割」。3番に入った14日ヤクルト戦から6戦連続安打。打線が苦戦する中で奮闘が目立つ。「やるしかないですし、また明日からチーム一丸となって目の前の試合を勝てるように頑張っていきたい」と気合を入れ直した。

◆中日松葉貴大投手(31)が自身3連勝で5勝目を手にした。 4回まで毎回走者を背負い、6回先頭糸原に二塁打を許したが、後続を打ち取りガッツポーズ。「三振をバンバン取る投手じゃないので、相手のタイミングをずらして、内野ゴロを多くという自分の持ち味が変わらず出せた」と胸を張った。後半戦6戦4勝1敗とオリックスから移籍3年目で存在感を示している。 ▽中日又吉(5年ぶり60試合登板で30ホールド)「60試合登板はあまり気にしていない。走者をため失点したので反省したい」 ▽中日木下拓(6回適時打を含む2試合連続マルチ)「いつもやられている相手(青柳)なので、しっかり準備して試合で打てて良かった」

◆不振の阪神サンズ外野手が4回の第2打席で、19打席ぶりの安打を放った。 4回1死でカウント2-2から左腕松葉の5球目チェンジアップをコンパクトに振り抜き、中前へはじき返した。だが、6回2死二塁では投ゴロ、1点差の8回2死一、三塁では又吉に外角低めへ145キロの球を決められ見逃し三振。10日広島戦で代打で放った適時打以来となる打点は挙げられなかった。

◆阪神近本光司外野手(26)が、今季49度目のマルチ安打&中堅守備のスーパープレーで気を吐いた。3回、左腕松葉の外角カットボールに逆らわず、左前へ流し打ち。8回も又吉の外角スライダーを左前に運び、両リーグ最多の148安打に積み上げた。 タイトル争いは「意識しすぎてもいい結果にはつながらない」と口にしてきたが、それを無視できないほど好調だ。7試合連続安打で打率3割1分4厘。広島鈴木誠、DeNAオースティン、同桑原が3割1分5厘を記録し、鈴木誠がオースティンに「2糸」差でトップに立つ。白熱の首位打者争いに近本は「1厘」差で今季最接近。直近10試合で41打数18安打、打率4割3分9厘の勢いで、23日にも一気にまくってセ界のトップに躍り出る可能性もある。 8回裏には福留の中堅右への大きな飛球を、フェンスに激突しながらグラブの先でキャッチ。1度はセーフの判定も、矢野監督からリクエストが要求されアウトに覆った。ジャンプ一番、超ファインプレーで反撃の機運を高めた。 直後、1点ビハインドの9回2死二塁では空振り三振に倒れゲームセット。攻守に躍動した半面、首位陥落で誰よりも悔しさをかみしめたのも近本だろう。この借りはバットで返す。【中野椋】

◆輝よ、首位奪回は任せたぞ。阪神が中日に敗れ、2位ヤクルトが勝ったため、19日ぶりに首位から陥落した。この日も1点しか取れない貧打が顕著で、矢野燿大監督(52)は敗戦後、2軍調整中の佐藤輝明内野手(22)の昇格を明言。この日、2軍戦で約1カ月ぶりの本塁打となる決勝2ランを放つなど、状態を上げている大砲を起爆剤に指名した。いきなりのスタメン復帰が濃厚で、セ界トップを奪い返す大暴れに期待だ。貧打にあえぐ虎が、ついに陥落した。1-2と1点を追う9回2死二塁。最後は近本が空振り三振に倒れ、万事休した。阪神の敗戦から30分後、2位ヤクルトがDeNAを突き放して勝利。3日以来、19日ぶりに首位の座を明け渡した。大山をスタメン復帰させ、ロハスを降格させるなど手を尽くしたが1点止まり。矢野監督は起爆剤として、23日から佐藤輝を1軍に呼び寄せることを明言した。 矢野監督 明日から上げる。ファームに行って気持ちの変化やいろんなことがあったと思うんでね。輝らしくやってくれれば。 危機的状況に陥っている。チームは佐藤輝の降格後の9試合は19得点で、平均得点はわずか2・1点。5試合本塁打なしも今季3度目のワーストで低調が続く。この日も6回無死二塁の好機で4番マルテ、5番大山、6番サンズが凡退。指揮官も「4、5、6(番)がね。かえすところでかえせないから点が入らない」とため息は深い。背番号8への期待は、一層膨らむ。 佐藤輝はこの日、ウエスタン・リーグ広島戦(由宇)に「4番右翼」で出場。3-3同点の9回1死一塁。右腕中田の外角の直球に逆わず左翼へ運んだ。打った瞬間、本塁打を確信し、ゆっくりと歩き出した。8月19日の1軍DeNA戦(東京ドーム)以来約1カ月ぶりの1発でZポーズもばっちり。しかも2軍優勝に王手をかける千金弾となった。マルチ安打も決め、直近の4試合は17打数8安打、打率4割7分1厘と状態を上げて1軍に合流する。 佐藤輝 一番求められているのはホームランだと思いますし、それが自分自身の長所だと思っているので、打ててよかったです。 輝スマイルも出た。厳しい内角攻めもあり、35打席ノーヒットで10日に2軍落ち。だが復活へ徹底的にフォームを見直し、濃密な2軍タイムを過ごしてきた。 佐藤輝 いろんな練習への意識が、ファームでいい経験になった。上に戻ったときも生かしていきたい。 この日の1発も外角球を懐に呼び寄せ、本領発揮の逆方向アーチだった。試行錯誤を積み重ね、しっかり感覚をつかんだ。23日の中日戦はスタメン起用が濃厚だ。待ってたぞ、輝! 再奪首の使者が、満を持して帰ってくる。【前山慎治】 ▽阪神井上ヘッドコーチ チームの活気を上げるために、ここぞというところでの1本が出ない。今は1、2、3番が調子いいから、4、5、6番あたりが鍵になってくる。(佐藤輝に)プレッシャーをかけるようなことは俺はしたくない。チーム的にもテル来た、上昇気流に乗ってきたという方向にもっていけば、ルーキーだけど開幕からずっと頑張ってきたメンバーなんで、共に戦う戦力としてなじんでくれると思います。 ▼阪神は9月3日以来、19日ぶりに2位へ落ちた。なおヤクルトの貯金14に対し阪神は15あるため、ヤクルトは阪神にマイナス0・5差の首位となった。 ▼阪神の23日首位復帰の条件は、阪神○でヤクルト△または●、阪神△でヤクルト●。仮に阪神○でヤクルト△なら、ともに勝率5割7分1厘。ただし阪神は64勝48敗5分け、ヤクルトは56勝42敗16分け。セのアグリーメント(申し合わせ事項)では、勝率が同じ場合には勝利数が多いチームを上位にすると定めており、阪神が首位となる。

◆阪神のラウル・アルカンタラ投手(28)が22日、バンテリンドームの1軍に合流した。この後、出場選手登録され、中継ぎ要員としてブルペン待機になる見込みだ。 右腕は後半戦から中継ぎに配置転換されていたが、成績が振るわず8月30日に抹消。その後は2軍戦4試合に登板し、無失点に抑えて復調をアピールしていた。 前日に「5番・右翼」でスタメン出場し、3打数無安打終わったメル・ロハス・ジュニア外野手(31)の姿はなく、右腕の代わりに登録を抹消されるとみられる。 R砲は後半戦27試合に出場し、打率・241、5本塁打、13打点。先発で出場した最近4試合では同・083(12打数1安打)、0打点だった。

◆中日のビシエドが通算765本目の安打を放ち、球団の外国人選手の通算安打で最多だったパウエル打撃コーチの現役時代の記録に並んだ。一回に先制の適時二塁打を放って達成。「日本で素晴らしい成績を残したパウエル・コーチの記録に並んだことは、とても光栄」と喜んだ。 一回2死一塁から積極的にバットを出した。3ボール1ストライクから青柳の甘い速球を逃さずに鋭い打球で右中間に運ぶと、一塁走者の高松が俊足を飛ばして一気に生還した。節目の記録に近づいても「意識しない。毎日いい仕事をするだけ」と繰り返す不動の4番打者がチームの歴史に名を刻んだ。

◆阪神は中日の先発・松葉の前に六回まで無得点と沈黙した。 0―1の三回、2死から近本、中野の連打と糸原の四球で満塁と絶好機を迎えたが、4番・マルテが三ゴロに倒れた。チームはこれで満塁機で8打席連続無安打となった。 六回には先頭の糸原が左中間二塁打で好機を演出したが、マルテは空振り三振、大山は遊ゴロ、サンズも一ゴロに凡退。ホームが遠かった。

◆阪神・青柳晃洋投手(27)は6回8安打2失点と粘り強い投球で試合を作ったが、打線の援護に恵まれなかった。 一回、先頭の京田に遊撃内野安打。続く高松の二ゴロで走者が入れ替わり、大島を右飛に仕留めて2死までこぎつけたが、対戦打率・333(試合前時点で12打数4安打試)の4番・ビシエドに右中間へ先制の適時打二塁打を許した。これで自身は最近4試合連続で先制点を献上。登板前には「先制点を与えないように投げていきたい」と話していたが、またも主導権を握られた。 二回以降も毎回走者を背負いながらも最少失点で踏ん張っていたが、中盤の六回に手痛い追加点を奪われた。先頭の高橋周に左越え二塁打でピンチを招くと、1死後に木下に右越えの適時二塁打。七回の攻撃で代打が送られ、無念の降板となった。

◆阪神のジェフリー・マルテ内野手(30)が0―2の八回にタイムリーを放ち、1点差とした。 先頭の近本がこの日2本目となる左前打で出塁。1死後、糸原が四球でつないで一、二塁と好機を広げ、M砲が打席へ。3番手・又吉の4球目、外角の144キロのカットボールを左前へとはじき返した。 続く大山の深めの中飛で二走がタッチアップして2死一、三塁となったが、サンズが見逃し三振に倒れて反撃は終了した。

◆阪神は中日に敗れた。三回に2死満塁と絶好機を作ったが、4番・マルテが三ゴロ。六回には先頭の糸原が左中間への二塁打を放ったが、マルテが空振り三振、大山は遊ゴロに倒れると、サンズも投ゴロで得点を挙げることはできなかった。 反撃は八回。近本の安打と糸原の四球で1死一、二塁と3番手の又吉を攻めた。ここで3打席凡退していたマルテが左前適時打。1点を返したが、あと1点及ばなかった。 先発した青柳は一回にビシエドに適時二塁打を浴び、先制を許した。その後は走者を背負いながら踏ん張っていたが、六回に木下の適時二塁打で2点目を献上。6回8安打2失点と試合は作ったが、打線の援護がなかった。

◆阪神は1ー3番で7度出塁(5安打2四球)しながらも、八回のジェフリー・マルテ内野手(30)の適時打による1点に終わり、痛い1敗を喫した。試合後、矢野耀大監督(52)は佐藤輝明内野手(22)の1軍昇格を明言した。 ーー青柳は粘っていた 「状態も、調子自体よかったと思うし。まあバッテリーで粘ってくれていたんで。打線やね、やっぱり」 ーー松葉はタイミングが取りづらかったか 「そんなん、そんなふうには思わないけど、こっちの状態じゃないの」 ーーヒットは出ているがつながりが 「見たら分かるやん、かえすところがかえされへんからや」 ーー展開的にも序盤で取りたかった 「まあまあ、いいところでな、上位がチャンス作っていいところで回ってんねんけど、そこでマルちゃん最後に出たけどさ、4、5、6(番)、そこがね、かえすところでかえせないっていうのは、形はできているけどそこでかえせないから点が入らないっていう。そこの状態がちょっと上がってもらわないと、という。ピッチャーが頑張っているんで」 ーー八回はたたみかけたかった 「結果的にはそれはそうなんだけど...。又吉だって防御率見ても1点前半のピッチャーだからさ。そんな簡単にたたみ込んでいけるとは思わないけど。まあまあでも。もちろん、たられば言えば色んなことは出てくるけど、一つのことにスポットを当てられないような色んなところに原因はあるかなと思っている」 ーー2軍戦で佐藤輝が 「うん、明日から上げる」 ーー期待するところは 「まあ輝だけに期待するということはないけど、ファームに行って色んな気持ちの変化や、色んなことがあったと思うんでね。また輝らしくやってくれたらいいかな」 ーー状態は上がっている判断か 「どこまでというのは分からんけどね。ピッチャーだって1軍と2軍ではレベルが違うんで。まあでも、こっちでいる時のような気持ちじゃなくて、何か色んなことをチャレンジしたり、また色んな人にアドバイスもらったり、そういう時間を経てまた戻ってくる。リフレッシュして帰って来てくれたらと思います」

◆中日が連敗を5で止めた。一回にビシエドの二塁打で先制。六回は木下拓の適時二塁打で加点した。松葉は6回無失点と好投し、自身3連勝で5勝目。青柳が6回2失点と粘った阪神は好機を生かせず、反撃は1点止まりだった。

◆中日の松葉が阪神を6回6安打無失点に封じ、5勝目を挙げた。三者凡退は五回だけで走者を背負う場面が続いたが、強気の投球で崩れない。「いつも通りテンポを意識し、意図的に早くした回もあった。五回はいい形で終わりたかったので少し上げた」としてやったりだった。 六回無死二塁ではマルテをチェンジアップで空振り三振。続く大山とサンズも内野ゴロに抑えてピンチを切り抜け、気迫十分の表情でグラブをたたいた。3連勝と上り調子でも「前半はほとんど役に立っていない。いろいろな投手の流れを引き継いでいるだけ」と気の緩みはなかった。

◆中軸打者の不振で極度の得点力不足に陥っている矢野阪神に対し、通算465本塁打を放ち、西武、中日で打撃コーチなどを務めた土井正博氏(77)=本紙専属評論家=が「今こそ矢野監督が腹をくくるとき」と熱く訴えた。「佐藤輝の昇格は大賛成。打線を固定して、俺が責任を取るぐらいの気持ちで戦い抜け」とエールを送った。 ■「きょうこそ、打ってくれ」ではダメ 私自身、コーチとして過去に何度も打線が沈黙する経験をした。さまざまな記憶がよみがえる。今、毎日のように打線を組み替えて戦う阪神を見ていると、ズルズルいってしまう危険性を感じている。いろんな選手を出したり引っ込めたりで使って、「きょうこそ、打ってくれ」ではダメなのだ。 まずは、監督がドシッと構える。一番分かりやすいのは、原点に戻って打線を固定すること。ルーキー佐藤輝を昇格させると聞いた。大賛成だ。ことしの阪神に勢いをつけてくれた最大の功労者なのだから。 もう一人、私なら糸井を使う。ヒットが出なくても、ファウルで粘って相手が嫌がる打撃ができるからだ。 ■4番以降は、ほぼ機能していない 現状の阪神打線を見ると、1番から3番までは合格点というより、満点に近い頑張りを見せている。この日も3番までが7出塁。ところが、4番以降はマルテにようやく適時打が生まれたが、ほぼ機能していないと言っていい。 この日のスタメンからサンズ、陽川に代わって糸井、佐藤輝を入れて打線を組む。私なら4番以降は、マルテ、糸井、大山、佐藤輝という並びか。ここは矢野監督が決めればいい。そして、固定する。腹を据えて、このメンバーで戦い抜くんだという姿勢を見せること。打てなければ俺が責任を取る、という決意が伝わって来れば、誰も文句は言わない。 そして、勝負に徹する。たとえば、この日の二回無死一塁で不振のサンズの場面は当然、送りバントだ。調子のいい打者は打たせればいい。この先、固定メンバーの調子が落ちたら、誰であろうと送りバント、エンドラン。「打ってくれ」はダメ。監督の腹ひとつでできる。 優勝へ向けて、まだ阪神が有利だと感じる。腹をくくって、残り試合、戦い抜いてもらいたい。(本紙専属評論家)

◆1軍に帰ってくる黄金ルーキーに最高の形でつなぐことができるのは糸原しかいない。わずか1得点と振るわなかった打線の中で孤軍奮闘した28歳が、虎の希望の光だ。 「塁に出たり、良い形でつないだり、そういったところが自分の役割だと思う。明日(23日)はチームの勝ちにつながるよう、また頑張ります」 敗戦ムードの中で全力を尽くし、味方を鼓舞し続けた。バットでは一回2死走者なしで遊撃内野安打。三回は四球を選んで満塁へと好機を広げれば、六回には先頭で左中間二塁打でチャンスメーク。八回にも四球でマルテのタイムリーをお膳立てし、全4打席で出塁する大ハッスルを見せた。 二塁の守備では一、二塁間への深い打球にも必死に追いつき、投手を救う場面も。最近ではチーム状況によって本職の二塁以外の三塁を守ることもある。さらに打順も後半戦に入って2、3、5、6番とさまざまな場所を任されている中でも6試合連続安打と安定感は増すばかり。井上ヘッドコーチは「今は1、2、3番あたりが調子いいから、4、5、6番あたりが鍵になってくる」と主軸の奮起を求めた。 そんな状況で佐藤輝が昇格する。首脳陣は貧打解消への一手を打ったが、大事なのはその前に塁を埋めておくこと。だからこそ、近本、中野、糸原という好調トリオの働きがポイントになる。最近6戦連続で3番を打つ糸原が自己犠牲もいとわない〝つなぎ〟の打撃で佐藤輝をアシストしていく。 「やるしかない。また明日から、チーム一丸となって、目の前の試合を勝てるように頑張っていきたい」 順位は変わってもリーグVへの思いはブレない。誰よりも頼りになる背番号33が泥臭いプレーでもう一度、虎を立ち上がらせる。(織原祥平)

◆頼みの綱だ! 阪神は中日に1-2で敗れ、首位をマイナス0・5ゲーム差でヤクルトに明け渡した。矢野燿大監督(52)は打撃不振で2軍落ちさせていた佐藤輝明内野手(22)を23日の同戦から昇格させることを決断。今季23本塁打を放つルーキーはこの日のウエスタン・広島戦(由宇)で降格後初の一発を放つなど、完全に復調。破壊力不足の打線を救ってくれ! 走者をかえせる男も、一発で流れを持ってこられる男も、いっぺんに姿を消した。燕の連勝は止まらず、虎の勝負弱さだけは続く。陥落するべくして、首位陥落だ。相手先発の松葉について問われても、捕まえ損ねた中軸こそが問題だと、矢野監督は語気を強めた。 「こっちの状態じゃないの? 見たら分かるやん、かえすところがかえされへんからや」 16年ぶりVへ手を伸ばそうという時期に、頼りたい男がそろいもそろって不振に陥った。一度は陥落し、奪い返して守ってきた首位の座を、19日ぶりに手放す事態に陥った。どう巻き返すのか。手を尽くし、どれも実らなかったが、今季の虎には2軍で牙を研ぐ〝あの男〟がいた。中日戦後、昼間に行われたウエスタン・広島戦で降格後初アーチを放っていた佐藤輝について問われた指揮官は即答した。

◆ムカムカムカ...。わが阪神打線はここのところ先頭の近本、中野、糸原、せいぜい4番のマルテまでしかバットを持っとらんやろー!! いやいや、終盤戦に入って頭ごなしに怒るのはやめましょう。みんな若いんだもん!! プロ野球の世界でみたら、中堅でしっかりしているように思えても、世の中に照らし合わせたら、まだまだ人生勉強中。まして、褒めて伸ばす時代。怒っちゃいや~よ!! と、現代にこびる俺の怒りの矛先は否が応にも矢野監督へ...。矢野は~ん! 1点を追う九回の先頭打者をそのまま島田はないやろー!! 相手はコントロールに少々難のあるR・マルティネスなら速球も、厳しいコースも、ファウルで逃げて、四球を選べる確率のある原口を起用せんでどないすんねん!! いや、俺も半世紀以上プロ野球を見ているから本当の勝負はまだまだ後(残り15試合から)と分かっちゃいるから...。この優勝争いの状況で、若虎をなお育てるチャレンジをした監督を信じます! てか、多分この窮地は佐藤輝明が最後に全て持っていくための前座なんでしょう~?

DAZN

<セ・リーグ順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差残試合 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(1↑)
ヤクルト
564215 0.571
(↑0.004)
-
(↓1.5)
30500
(+2)
425
(+1)
113
(-)
66
(-)
0.259
(↓0.001)
3.540
(↑0.02)
2
(1↓)
阪神
63485 0.568
(↓0.005)
-0.5
(↓0.5)
27457
(+1)
446
(+2)
105
(-)
97
(+1)
0.251
(-)
3.560
(↑0.01)
3
(-)
巨人
564616 0.549
(↑0.004)
2
(↑1.5)
25480
(+13)
449
(-)
147
(-)
62
(-)
0.248
(↑0.002)
3.600
(↑0.03)
4
(1↑)
中日
475814 0.448
(↑0.006)
12.5
(↑1.5)
24355
(+2)
393
(+1)
63
(-)
54
(-)
0.240
(-)
3.200
(↑0.02)
5
(1↓)
DeNA
465714 0.447
(↓0.004)
12.5
(↑0.5)
26472
(+1)
515
(+2)
119
(-)
25
(-)
0.258
(↓0.001)
4.190
(↑0.02)
6
(-)
広島
446011 0.423
(↓0.004)
15
(↑0.5)
28421
(-)
489
(+13)
96
(-)
52
(-)
0.259
(-)
3.950
(↓0.07)