DeNA(★1対2☆)ヤクルト =リーグ戦19回戦(2021.09.22)・横浜スタジアム=
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ヤクルト
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DeNA
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勝利投手:清水 昇(3勝5敗1S)
(セーブ:マクガフ(2勝1敗22S))
敗戦投手:エスコバー(3勝4敗0S)
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◆接戦を制したヤクルトが5連勝。ヤクルトは1点を追う4回表、サンタナの適時二塁打で同点とする。そのまま迎えた9回には、代打・中村の適時打で勝ち越しに成功した。投げては、2番手・清水が今季3勝目。敗れたDeNAは、先発・大貫が好投するも、打線が振るわなかった。

◆両軍のリードオフマンに注目。9月のDeNA桑原将志外野手(28)は打率3割5分7厘を誇り、8日から10試合連続で安打を記録中。 一方ヤクルト塩見泰隆外野手(28)も今月打率3割6分8厘と好調で、直近1週間は6試合で15安打の猛打を見せている。

◆ヤクルトが今季初めて首位に立った。小川泰弘投手(31)が7回1失点と好投。「大事な試合が続くので自分がやれることを、1球に対する意思を持って投げていきたいし、その中で状況を理解して力を発揮したい」と意気込んだマウンドで、堂々の内容だった。 打線は同点の9回、中村悠平捕手(31)の中前適時打で勝ち越した。チームは5連勝。 同時刻に行われた中日-阪神(バンテリンドーム)で、1位阪神が敗れたことで、ヤクルトが勝率で上回った。

◆5試合ぶりに8番捕手でスタメン出場したDeNA伊藤光捕手(32)が先制打を放った。 2回2死三塁から7番ソトが申告敬遠された。一、三塁となって初球、144キロの低め直球を左中間フェンスに当てた。「打ったのはストレートです。チャンスで回ってきたので積極的にいきました。先制点を挙げることができ良かったですが、守備も頑張ります」。試合前まで先発大貫は最近8試合で5連勝中だが、そのうち7試合でマスクをかぶっている。

◆DeNA先発は大貫。ヤクルトは小川。DeNAは2回2死一、三塁、伊藤光が左中間フェンス直撃の二塁打を放って先制した。 ヤクルトは4回2死一塁、サンタナが同点二塁打を放った。二塁後方への飛球が強風で右翼まで流され、二塁牧が落球した。 ヤクルトは9回2死一、三塁で、中村が中前適時打を放ち、これが決勝打。ヤクルトは5連勝で、今季初めて首位に浮上した。ヤクルト清水が3勝目、DeNAエスコバーは4敗目。

◆DeNAは継投策が決まらず2連敗した。1-1の同点で迎えた9回、3番手でエスコバー投手を投入。先頭の村上に安打を許し、次打者オスナから三振を奪って1死一塁とした。西浦の一塁側への送りバントに、エスコバーと捕手の伊藤光が交錯。ボールを捕球できなかった(記録は内野安打)。 1死一、二塁となり、守護神に復帰した山崎康晃投手を投入した。山崎は代打の山田を遊ゴロに打ち取ったが、これが併殺崩れとなり2死一、三塁。代打の中村に150キロ直球を中前打とされ、1点を勝ち越された。 DeNAは攻守にミスが響いた。攻撃は3併殺打が響いて1得点のみ。守備でも4回2死一塁から二塁牧がサンタナの飛球を深追いして適時二塁打とし、同点に追いつかれていた。これで5位に転落した。 三浦監督は「ミスが失点につながった。2イニング(4回と9回)で。きっちりしないといけないですね。(ヤクルト戦は4勝13敗2分けで)何とか1つ取り返せるようにやっていきます」と話した。

◆DeNAは守備のミスが響いて1点差で敗れたが、投手陣は好投した。先発の大貫晋一投手は7回5安打1失点。最速147キロの直球にツーシームを両サイドに投げ分け、スライダーやカットボールも低めに集めた。無四球と制球が抜群だった。「両サイドを使った投球ができ良かったと思います。ピンチでも自分の間合いで落ち着いて投げることができました」と振り返った。三浦監督は「しっかりと低めにボールを集めて、コントロールできていた。真っすぐが両サイドでよかったし、変化球も低めに我慢強く投げた」と評価した。 9回には山崎康晃投手が、守護神に復帰後では初めて横浜スタジアムのマウンドに上がった。登場曲が流れると、試合は一番の盛り上がりを見せた。1死一、二塁のピンチで登場。侍ジャパンで同僚だった山田を遊ゴロに仕留めたが、併殺崩れで一、三塁となった。代打中村の中前打で失点したが、最後は塩見を153キロの直球で空振り三振に切った。三浦監督は「しんどい場面でマウンドに上がってもらった。何とかしようと必死に投げたと思います」とねぎらっていた。

◆DeNA三浦大輔監督(47)は敗因に「声」を挙げた。守備の連係ミスが4回と9回の失点につながった。1点差での敗戦に「やはりミスが重なってのところなので練習するしかない」と話した。 4回2死一塁、ヤクルトのサンタナは二塁の定位置付近へ飛球を打ち上げた。左から右へと吹く強風に流され、打球は右翼の定位置近くに落ちてきた。二塁手のルーキー牧秀悟が深追いし、右翼手のオースティンと交錯。落球した。一塁走者が生還し、同点に追い付かれた。三浦監督は「捕りに行ってだいぶ風に流されて、最後の一声というところ。オースティンとの連係がうまくいかなかった」と分析した。 三浦監督は現役時代、横浜スタジアムでの登板時は、1球ごとに風向きを確認して投げていたという。この試合で、牧が風のチェックを怠ったわけではないという。「よくチェックはしていたと思います。だからこそ、あそこまで追い掛けていったと思う。捕らなくてはいけないが、(落球の原因は)最後のひと声だと思う」と話した。 同点の9回は、1死一塁から西浦の一塁側への送りバントに、投手エスコバーと捕手伊藤光が交錯した。エスコバーが捕球に行くような体勢から捕球をやめ、伊藤光が急きょ捕球に行ったが転倒した。三浦監督は「2人とも捕りにいって。最後のひと声で連係がとれなかった」と話した。これでピンチが拡大し、抑えの山崎康晃投手も流れを止めることができず、勝ち越しを許した。 攻撃面もちぐはぐだった。相手先発の小川から6四球を得ながら、3度の併殺打でチャンスをつぶした。7回は1死一塁からソトが右翼フェンス直撃の飛球を放ったが、全力疾走せずに一塁止まり。1死一、三塁となり、次打者伊藤光の二塁ゴロ併殺打で無得点に終わった。二、三塁としていればという場面ではあったが、三浦監督は「結果いけなかったことなので。打球が、ベンチから角度で見えなかった、風にもだいぶ流されましたので。特にないです」と不問に付した。 これでヤクルト戦は4勝13敗2分けとなり、5位に転落した。【斎藤直樹】

◆リーグ2位のヤクルトは、小川が先発し、7回を投げ3安打1失点と試合を作った。同点の場面で退き、今季9勝目とはならなかった。二回に伊藤光に左中間への適時二塁打を浴びたが、打線は四回、2死一塁からサンタナの飛球を二塁手・牧が落球(記録は適時二塁打)する間に一走が生還。同点に追いついた。八回から2番手・清水がマウンドに上がった。

◆DeNAの大貫は7勝目こそならなかったが、7回5安打1失点と好投した。一回2死一、三塁でオスナを三ゴロに仕留めてピンチを切り抜けて波に乗った。四回2死一塁でサンタナの飛球を追い掛けた二塁手の牧と右翼手のオースティンが交錯して捕れず、不運な適時二塁打となって1点を奪われたが、その後は一人の走者も出さなかった。 これで9試合連続で5回以上を投げて3失点以下。4カ月近く黒星がない。「いっぱいいっぱいだった前半戦に比べると、落ち着いて自分の球を投げられている」と話していたように多彩な球種を操り、四球を与えない安定した投球だった。

◆ヤクルトが競り勝ち、阪神を勝率で上回り、単独首位に浮上した。同点の九回2死一、三塁から中村が中前適時打を放ち、これが決勝点となった。先発の小川は7回を投げ3安打1失点と試合を作り、八回に登板し、無失点の清水が3勝目。九回を無失点で締めたマクガフが22セーブ目。 小川は二回に伊藤光に左中間への適時二塁打を浴び先制されたが、粘りの投球で追加点を許さなかった。打線は四回、2死一塁からサンタナの飛球を二塁手・牧が落球(記録は適時二塁打)する間に一走が生還。同点に追いつき、九回に勝ち越した。 2015年以来となるリーグ優勝を目指すヤクルト。5連勝でセ界の頂点に立った。

◆ヤクルトが競り勝ち、阪神を勝率で上回り、今季初めて首位に立った。同点の九回2死一、三塁から中村悠平捕手(31)が中前適時打を放ち、これが決勝点となった。中村との一問一答は以下の通り。 --代打で決勝点。あの時の心境を 「哲人が一生懸命走ってゲッツー崩れて残ってくれて、ライアンもなんとか踏ん張って、清水も1点取られずになんとか粘って、ここまできて。最後なんとかしようという気持ちがね、あのセンター前につながってくれたんじゃないかなと思いますし、僕が最後打ちましたけど、チーム全員でもぎ取ったすごく大きな1勝だと思います」 --ここ数日、全員で戦うというヤクルトの特色が出ている 「とにかく皆でカバーし合いながら、皆で助け合いながらっていうのをモットーにやっていますし、前の打者が駄目なら次の打者がなんとかするという。とにかく皆で助け合うというのを意識してやれたんじゃないかなと思います」 --阪神が敗れた 「あ、知らなかったです」 --この時点でヤクルトが首位に 「よし」 --まだ試合は少し残っている 「まだ試合数も残っていますし、直接対決もありますし、気の抜ける試合なんて1つもないので。また明日から気を引き締めて一戦一戦、優勝目指して頑張ります」 --ファンにひと言 「僕たちは毎試合毎試合、優勝目指してやってますし、一戦必勝というのを掲げてやっていますので。毎日アツい試合が続きますけど、ファンの皆さんのご声援、これからもよろしくお願いします」

◆DeNAは守備のミスが響いた。1―0の四回2死一塁でサンタナの飛球を追った二塁手の牧と右翼手のオースティンが交錯して捕れず、適時二塁打として追い付かれた。九回1死一塁では投前へのバント処理で投手のエスコバーと捕手の伊藤光が重なり、内野安打にして敗戦につながった。 記録上は残らない連係ミスによる2失点で惜敗。三浦監督は「最後の一声というところ。練習するしかない」と顔をしかめた。

◆ヤクルトは競り勝って阪神と入れ替わり、昨年7月13日以来となる首位に立った。1―1の九回2死一、三塁から代打の中村悠平捕手(31)が中前へ決勝適時打を放った。先発した小川泰弘投手(31)が6四球を許しながらも3併殺打で7回3安打1失点の粘投だった。高津臣吾監督(52)の主な一問一答は以下の通り ――九回に代打攻勢で競り勝った 「きょうは(山田)哲人と中村は後からという試合のスタートだったので、そんなにたくさん点を取れるイメージはなく、ロースコアでどれだけピンチを乗り越えてどれだけ少ないチャンスをものにするかというような試合展開に持っていきたかったのは事実。最後のところで2人の切り札というか、イメージ通りにきょうの試合は進められたのかなと思います」 ――中村が決勝打 「すごく難しいポジションを任せているので、こちらからの注文も多いですし、打順も6番打たせているので、いろんなことを期待しています。期待通りというか、期待以上によく頑張ってくれていると思います」 ――小川は6四球も粘った 「四球が多かったので彼本来の制球力というのはなかったのかなと思います。ピンチはたくさんありましたけど、よく粘れたのかなと思います」 ――今季初めて首位に立った 「まず首位に立ったのを今、知ったので...。初めて聞きました。ただ目の前の試合を全力で戦うだけだと思います。しっかりとしたわれわれの野球を続けていくだけだと思います」 ――サンタナが七回の守備で負傷 「病院にはいっていないです。ベンチにもいたんですけど、ちょっと分からないです、今の時点では。特に報告はきていないので。明日チェックしてからになると思います」 6回、オースティンを併殺打に仕留め、ベンチに戻る小川泰弘=横浜スタジアム(撮影・荒木孝雄) ――途中出場組が高い集中力 「できるだけ役割を明確に選手に分からせてあげることが僕の大きな仕事かなと思っています。そこに対しての気持ちと準備というところは非常によくやってくれている結果が、途中から出ていってもいい結果を導き出す彼らの準備のおかげだと思っています。非常によく試合の流れを理解し、チームにとっての立ち位置を理解してくれている証拠だと思います」

◆ヤクルトは22日、DeNA19回戦(横浜)に2―1で勝ち、2分けを挟む5連勝で今季初めてセ・リーグ首位に立った。1―1の九回、代打で出場した中村悠平捕手(31)が値千金の決勝打を放った。来季の続投が決まった高津臣吾監督(52)がこの日も代打策を的中させ、チームは8試合負けなし。最短で26日に優勝へのマジックナンバーが「21」で点灯する。 打球が中前へ抜けたのを見届けると、走りながら力強く右拳を握った。1―1の九回2死一、三塁、代打で登場した中村が値千金の決勝打。ナインの拍手に〝ドヤ顔〟と大きく右手を挙げるポーズで応えた。ヒーローインタビューでは、阪神が敗れて首位に浮上したことを伝えられ「知らなかったです。よーし」と気合を入れ直した。 チーム力が、確実に上がってきていることを証明する一戦となった。10連戦の6試合目。主力の山田、中村が休養で先発メンバーから外れたが、高津監督は「(試合前から)ロースコアで、どれだけピンチを乗り越えて、どれだけ少ないチャンスをものにするかと考えていた。最後で2人の切り札。イメージ通り」と勝利への青写真がハッキリと描かれていたことを明かした。 両軍ともに得点がなかなか生まれない中、最後に残したカードが、温存した山田と中村の代打起用だった。九回、先頭の村上が中前打で出塁。相手のミス(記録は西浦の捕安)も絡んで1死一、二塁とすると、代打の山田は遊ゴロに一塁へ懸命に走ってリクエストの末、併殺を免れた。その残ったチャンスで、続く中村が殊勲の一打を放った。 ついに首位浮上!! 高津監督(右)は決勝打の中村とハイタッチを交わした 指揮官が動けば、選手が期待に応え、試合が動く。その要因を高津監督は「途中出場で、いい結果を導き出すのは準備のおかげ。(選手が)試合の流れを理解し、立ち位置を理解してくれている証拠」と言う。チームの代打打率・265は12球団断トツ。代打での打率が・375と圧巻の数字を残す「代打の神様」川端を筆頭に勝負強さが際立つ。 まいた種が芽吹いてきている。高津監督は「1点の重み」を伝えるため常々、選手にこう説いてきた。 「相手より先に1点。中盤の競った場面で1点。終盤、最後の1点。1点を取るか、取られるかにこだわっていく」 昨季3・90だった1試合の平均得点は4・42となり、4・91だった平均失点は3・76に改善した。雨垂れ石をうがつ―。準備を徹底する姿勢で、リーグトップの得点数は500に到達した。 首位に立つのは昨年7月13日以来。中村は「みんなで助け合いながらやれている。チーム全員でもぎ取った大きな1勝」とし「先を見据えるのではなく、目の前の一戦を戦い抜いて、その結果、優勝にたどり着けばいい」と口元を引き締めた。6年ぶりの栄冠へ、浮足立つことなく最後まで突っ走る。(横山尚杜)

◆ヤクルトにとっては、首位に立っただけでなく、さらに勢いのつきそうな勝ち方だった。 まず小川。これぞ粘りのピッチングだ。計6四球で、うち3個がイニングの先頭打者に出したもの。野球の確率上、もう1点、2点は覚悟せざるをえないところを、7回1失点で切り抜けた。悪いながらも、慎重に、丁寧に、集中して、アウトを重ねていた。 チームは10連戦中。少しでもリリーフ陣の負担を軽減させるという自覚も、伝わってきた。 打ってはもちろん、中前へ決勝タイムリーの中村だ。山崎の2球目、ほぼ真ん中のストレート。まさに〝教科書〟のような、好球必打、センター返しだった。 エースが踏ん張り、同じく守りの要である捕手がひと振りで、接戦にけりをつけた。優勝争いでは、こういう1勝が大きくモノをいうのだ。 ひいき目なしに、上位3チームを比較しても、投手陣の充実ぶりと打線のつながりという面で、ヤクルトのチーム状態が一番いい。 ここからは、首位にいることを意識せず、これまで通りの野球に徹すること。できないことは追い求めず、できることだけを精いっぱいこなすこと。選手もベンチも、それを自分に言い聞かせていけば、おのずとゴールテープを切れるはずだ。(本紙専属評論家)

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<セ・リーグ順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差残試合 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(1↑)
ヤクルト
564215 0.571
(↑0.004)
-
(↓1.5)
30500
(+2)
425
(+1)
113
(-)
66
(-)
0.259
(↓0.001)
3.540
(↑0.02)
2
(1↓)
阪神
63485 0.568
(↓0.005)
-0.5
(↓0.5)
27457
(+1)
446
(+2)
105
(-)
97
(+1)
0.251
(-)
3.560
(↑0.01)
3
(-)
巨人
564616 0.549
(↑0.004)
2
(↑1.5)
25480
(+13)
449
(-)
147
(-)
62
(-)
0.248
(↑0.002)
3.600
(↑0.03)
4
(1↑)
中日
475814 0.448
(↑0.006)
12.5
(↑1.5)
24355
(+2)
393
(+1)
63
(-)
54
(-)
0.240
(-)
3.200
(↑0.02)
5
(1↓)
DeNA
465714 0.447
(↓0.004)
12.5
(↑0.5)
26472
(+1)
515
(+2)
119
(-)
25
(-)
0.258
(↓0.001)
4.190
(↑0.02)
6
(-)
広島
446011 0.423
(↓0.004)
15
(↑0.5)
28421
(-)
489
(+13)
96
(-)
52
(-)
0.259
(-)
3.950
(↓0.07)