日本ハム(★0対1☆)ロッテ =リーグ戦18回戦(2021.09.20)・札幌ドーム=
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ロッテ
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日本ハム
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勝利投手:石川 歩(3勝2敗0S)
(セーブ:国吉 佑樹(2勝0敗2S))
敗戦投手:河野 竜生(2勝4敗0S)
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◆ロッテが接戦を制した。ロッテは両軍無得点で迎えた6回表、藤原が犠飛を放ち、試合の均衡を破る。投げては、先発・石川が6回3安打無失点の好投。その後は3投手の継投でリードを守り、石川は今季3勝目を挙げた。敗れた日本ハムは、先発・河野が力投するも、打線が援護できなかった。

◆ロッテが連勝で、貯金を今季最多の「15」に伸ばした。貯金15は16年7月7日以来で、井口資仁監督(46)が就任した18年シーズン以降は初めてとなる。 これで楽天戦に続き、日本ハム戦での今季勝ち越しが決定した。22日のソフトバンク戦(ZOZOマリン)に勝利し、同日にオリックスが日本ハムに敗れると、ロッテに優勝マジック22が点灯する。 この日は日本ハム河野に苦戦するものの、6回無死から加藤匠馬捕手(29)が二塁打で出塁し、犠打で三塁に進んだ後、藤原恭大外野手(21)の犠飛で生還。先制点を挙げた。 先発の石川歩投手(33)も強い打球を打たれながらも要所で粘り、6回無失点でリリーフ陣に託した。石川は今季、右肘関節のクリーニング手術でシーズン中盤をリハビリに費やした。5月7日のオリックス戦(ZOZOマリン)以来、約4カ月半ぶりの白星となる今季3勝目を手にした。

◆先発は日本ハム河野、ロッテ石川。両チーム初回と3回に得点圏へ走者を進めるも、いずれも得点には結び付かず。 均衡を破ったのはロッテ。6回1死三塁から藤原の右犠飛で先制。石川は要所を締め、6回まで3安打無失点の力投を見せる。 ロッテは7回から継投策。4投手のリレーで1点を守り切り、カード勝ち越しを決めた。石川は3勝目。日本ハムは2試合連続の完封負け。 河野は4敗目。

◆ロッテは6回1死三塁から藤原の右犠飛で先制。先発石川が6回3安打無失点の力投を見せ、4投手のリレーで1点を守り切り、カード勝ち越しを決めた。 ▼ロッテが藤原の犠飛で挙げた1点を守り抜いて勝利。ロッテのスコア1-0試合が犠飛による得点は、13年9月30日の日本ハム戦で福浦が延長10回裏、サヨナラ犠飛を打って以来になる。これで勝ち越し15。ロッテが9月以降に貯金15は07年以来14年ぶり。 ▼ロッテは21日に試合がなく、優勝マジック点灯で明日22日。条件はロッテがソフトバンクに○、オリックスが日本ハムに●でM22が出る。1シーズン制でロッテにマジックが出れば70年以来。

◆ロッテは1-0の9回を国吉が抑え、益田を使わずに3連戦を勝ち越した。 9月に入って守護神の3連投が3度。井口監督は「体もあれなので、今週はやめておこうと」とし「来週からは大丈夫です」と話した。また、前日に右足甲付近に自打球が当たったマーティンが欠場。22日の出場について、指揮官は「腫れもあるので少し様子を見て。(千葉に)帰ってからの診断を見て決めたいと思います」と話すにとどめた。

◆日本ハムはロッテ18回戦(札幌ドーム)で5安打と打線が奮わず、今季4度目の2試合連続完封負け。最少失点でしのぐ投手陣を、援護できなかった。ロッテ戦は3勝11敗4分けとなり、3季連続のカード負け越しが決まった。この3連戦はわずか1点しか奪えず、23イニング連続無得点中。4度の得点機を生かせず、首位を走るロッテに、球際での強さを見せつけられた。首位争いをするチームの強さを見せつけられた。札幌ドームには、何度も日本ハムファンのため息が響いた。7回は近藤の左中間へ伸びた飛球を、中堅・藤原がフェンス手前でジャンピングキャッチ。8回1死二、三塁の絶好機も、西川の中前へ抜けるかという当たりを、遊撃・エチェバリアの横っ跳びのスーパープレーで阻まれた。 さらに2四球で得た、9回1死一、二塁でも無得点。今季4度目の2試合連続完封負け。今カードで脳振とうから戦列復帰し、3試合連続4番に座った近藤も11打数無安打と封じられ、チームは23イニング連続無得点に終わった。決定力不足に泣いた栗山監督は「いろいろな意味合いがあるんだろうなと思っている。日常の生活を含め、全てもう1回見直してやっていきます」と、神妙な表情だ。 ロッテ戦は3勝11敗4分けとなり、3季連続のカード負け越しが決まった。11敗のうち4敗が1点差。この日の敗戦について、小笠原ヘッド兼打撃コーチは「本当に紙一重」と弁明したが、その紙一重の差が積み重なって、首位と最下位、それぞれの順位に直結していることは否めない。 22日からは敵地で2位オリックスと2連戦。上位との対戦が続く。【中島宙恵】

◆日本ハムの先発河野竜生が、今季最長となる6回1/3を3安打1失点と力投。しかし打線の援護がなく4敗目を喫した。再三得点圏に走者を背負ったが、捉えられた打球が野手の正面をつく幸運もあった。「調子が良くない中で、優心さん(清水)がうまくリードをしてくれて、試合をつくれた」と振り返った。先発再転向後は未勝利。5試合目の登板も白星はお預けとなった。

◆右肘関節のクリーニング手術で離脱していたロッテ石川歩投手(33)が、約4カ月半ぶりの白星でチームを貯金15に導いた。 「リハビリは大変だったですけど、間に合って良かったです。チームがすごくいい状態だったので、自分も早く戻りたいなという気持ちで、リハビリやってきました」 昨季終盤から、右肘に違和感があったという。「でも、まぁ、大丈夫かなくらいな感じだったので」の段階から進んでしまい、6月にメスを決断した。 復帰から2登板目。「最初の方はあまりしっくりきてなかったですけど、中盤からまあまあ良かったかなとは思います」と、自身の納得度も上がってきた。 井口資仁監督(46)も「後半戦のキーマンになるんじゃないですか」と期待してきた。この日の好投を受け「真っすぐも本当にコントロールがいいですし。優勝までの戦力になってもらいたい」と、ますます期待値を上げる。 今後は週1回の先発を任される見込みだ。「置いて行かれないように」「しっかり貢献できるように」「迷惑を掛けないように」と3つ続けた。派手なことは言わずとも、仕事人がしっかり優勝戦線に加わった。【金子真仁】

◆フェンス際の大飛球をジャンピングキャッチしたロッテ藤原恭大外野手(21)の口元が動いて見えた。 「危なかった~と思ったので、たぶん」 不安もあった。5日の日本ハム戦で左ふくらはぎに死球を受け、今カードから1軍に復帰した。 「一番怖かったのは守備だったんですけど、この3試合は思ったより動けましたし、全然気にすることなく動けたので、そこは一番自分の中で良かったかなと思います」 7回、先頭の日本ハム近藤の大飛球をキャッチ。得意とする後ろへの打球だけでなく、課題としていた前方のライナーも連日の好捕。3連戦で安打はなかったが、この日は両チーム唯一の得点となる犠飛を放ち、勝利に貢献した。 欠場した9試合、チームは6勝1敗2分けだった。「逆にずっと勝ってたので、自分が入って流れを崩さないかなという心配がありました」。そんな心配も、3連戦の2勝1敗で吹っ飛んだ。実戦感覚も戻り始める頃。ひと振り、ワンプレーで、流れを変える。【金子真仁】

◆中日から移籍し3カ月のロッテ加藤匠馬捕手(29)が、すっかり投手陣を引っ張る存在になっている。 この日本ハム3連戦も岩下大輝投手(24)のフォーク、小島和哉投手(25)のチェンジアップ、そして石川歩投手(33)のシンカー...それぞれの代名詞ともいえる変化球を効果的に使った。先発投手は3戦で21イニング1失点だった。 「それぞれ投手に特徴があるので、それを生かすためにリードするようにしています」 投手陣だけでなく同じ捕手の田村、首脳陣からも声を集め、戦略を練っている。試合前も試合中も。 「イニング間もいろいろ聞きに行ったりとか。会話は大事だと思っています。他の捕手よりも受けている回数が少ないですし、そういうふうにコミュニケーションを取れるようにしています」 入団会見では「僕のアピールポイントは肩の強さだと思うので、そういうところを見ていただきたいかなと思います」とアピールした。いまやその強肩を忘れてしまうほど、さえたリードを続けている。石川は「田村とは違うタイプ」と言う。2つの頭脳で、追いかけてくる5球団を手玉に取る。【金子真仁】

◆首位ロッテが1-0の僅差を制し、井口資仁監督(46)就任4年目で最多の貯金15とした。 6月の右肘手術から復活した石川歩投手(33)が6回無失点。蜃気楼(しんきろう)で有名な富山・魚津市生まれの右腕が、苦しいリハビリを越え、くっきりと優勝戦線に加わった。22日のソフトバンク戦(ZOZOマリン)に勝利し、オリックスが日本ハムに敗れれば、ロッテに51年ぶりとなる優勝マジック「22」が点灯する。札幌ドームの球速表示はいつもと違った。直球で138キロ? さすがに遅い。でも石川は気にもしない。 「昨日おとといから言われてたので。まぁ、そこが良かったかなと。スピードガンが速いとちょっと力んじゃうので、遅いくらいで良かったかなと」 自身の感覚で140キロ台中盤を、低めに集めた。「僕の球威で押せる打者があまりいないので」と自虐しつつも、淡々とアウトを重ねた。結果、6回無失点。4カ月半ぶりの白星で貯金15に貢献した。 右肘に昨季終盤から違和感があり、今年6月にクリーニング手術を決断した。「リハビリ大変だったですけど、間に合って良かったです」。全治3~4カ月の見込みだったが回復は早まった。トミー・ジョン手術のリハビリ中の西野、種市と体を動かした夏。「お先です、って感じっすね」。ドライな言葉とは裏腹に、仲間たちの思いを背負って熱く投げる。表面上は、ひょうひょうと。 好きな言葉は「都市伝説」だ。「好きなんで、単純に。都市伝説全般っすね」と目が輝き始める。UFOの目撃経験はいまだにないが、さすがは魚津育ち。蜃気楼なら「あります、あります」。光の仕業で富山湾の向こうの景色が伸びたり、反転したり。「合図があるんっすよ、出たら。花火が上がって」。故郷の五感が懐かしい。 石川五右衛門にちなんで「絶景です」とお立ち台で言った新人時代から、もう7年がたつ。7回以降はベンチ前列で眺めた。「(佐々木)千隼とか国吉が僕の試合で投げたのがほとんど初めてだったので。新鮮な気持ちで見てました」。変わりゆくチームで、ともに戦う。「投手がみんないいので。負けないように、離脱しないように」。自虐なブラックも入れつつ、この先の週1登板に意気込む。やるべきことは、くっきり見える。【金子真仁】 ◆蜃気楼 大気中で光が屈折し、5~20キロ離れた先に虚像が見える自然現象。気温や風など発生条件は限定的で、魚津市ホームページでは「春(4月から5月)は実際の景色の上側に虚像が出現し、冬(11~3月)は実際の景色の下側に反転した虚像が見える」などとしている。

◆ロッテ藤原恭大外野手(21)は興奮した。 「すごかったですね。僕が見た中でナンバーワンのプレーです」 1点をリードする8回1死二、三塁。日本ハム西川が、佐々木千の2球目をセンター返しした。 「絶対に抜けてきたわ...と思って。2人かえられたと思いながら追いかけていたら。あれで勝ったような試合だったので、すごいなと思いました」 藤原の視界から、ライナーが消えた。遊撃のアデイニー・エチェバリア内野手(32)が瞬時に飛びつき、手足をまっすぐに伸ばしてつかんでいた。 エチェバリアは両手を強くたたき合わせ、尻を突き、両足を投げ出した。三塁に走者がいる中、そちらはケアせず、二塁中村奨にぽーんとボールを投げる。「ナイスプレー」とほめた井口監督も「ああいうところ、ちょっと抜けてるので」と指摘を忘れなかったが、それほどエキサイティングなプレーだった。 理由もある。 「佐々木千隼投手が(9月7日の)オリックス戦で投げた時に、僕がエラーして負けてしまったので、どうにか彼の役に立ちたいと思っていました」 ストップウオッチで計測した。バットに当たった瞬間から1・15秒後、3・5メートルほど横に伸びてきたライナーを、がっちりつかみ捕っていた。【金子真仁】

◆先発した日本ハム・河野竜生投手(23)は6回?を投げ3安打1失点と試合を作った。1点リードを許した場面で降板し、今季3勝目とはならなかった。 「調子が良くない中で優心さん(清水)がうまくリードしてくれて、試合を作れたと思います。ただ七回のマウンドで、先頭にフォアボールを出してしまったところが反省です。健矢さん(鈴木)が抑えてくれたので感謝したいです」 降板後のコメントでは捕手・清水への感謝を示した。六回にロッテに1点を先制されたが、と、藤原の犠飛で先制を許した。この日を含め最近3試合全てクオリティースタート(6回以上で自責点3以下)を達成。後半戦から先発に再転向し、役目を果たしている。

◆ロッテが接戦をものにして、貯金を今季最多の15とした。2位オリックスが敗れたため、22日にロッテ〇、オリックス●で優勝へのマジックナンバー「22」が点灯する。 打線は日本ハム先発の河野の前に五回まで2安打に封じられたが、六回にようやく先制点。先頭の加藤が左翼への二塁打で出塁すると、送りバントで1死三塁のチャンスを作る。ここで藤原が右犠飛を放った。 6回 犠飛を放つロッテ・藤原=札幌ドーム(撮影・三浦幸太郎) ロッテ先発は、6月の右肘関節のクリーニング手術から復帰2戦目の石川。6回3安打無失点と好投した。七回からはハーマン、佐々木千、国吉とつないで1点を守り抜いた。石川は5月7日のソフトバンク戦(ZOZOマリン)以来の今季3勝目。 21日はロッテ、オリックスとも試合がなく、22日からロッテはソフトバンク2連戦(ZOZOマリン)、オリックスは日本ハム2連戦(京セラD)。

◆ロッテが連日の完封勝利。2位・オリックスが敗れたためゲーム差が「3・5」に広がり、最短で22日に優勝へのマジックナンバーが点灯する。先発の石川が要所で粘り、6回を投げ3安打無失点で5月以来の3勝目(2敗)。チームは六回に藤原の犠飛で奪った1点を守り切った。石川の一問一答は以下の通り。 --シーズン中の右肘手術から復帰勝利 「リハビリ大変だったんですけど、間に合ってよかったです」 --シーズン終盤に帰ってこられた思いは 「チームがすごくいい状態だったので、自分も早く戻りたいなという気持ちでリハビリやってました」 --復帰2戦目のマウンド。どんな意識で上がった 「前回あまり良くなかったので、今回はコントロールを意識して丁寧に投げようと思いました」 --無四球の投球。振り返って 「加藤がすごくいいリードをしてくれたので、それが良かったと思います」 --今後に向けて手応えのある投球になったか 「次回は分からないですけど、しっかり準備していきたいと思います」 --チームの状況をどう感じるか 「ずっとチームはいいので、自分が置いてかれないようにというか、しっかり投げて貢献できるように、という思いだけです」 --この後の投球、ファンへ向けて 「迷惑かけないように、しっかり投げたいと思います。また応援よろしくお願いします」

◆日本ハムは終盤の好機を生かせず2試合連続の零敗でロッテ戦の3年連続負け越しが決まった。1点を追う八回1死二、三塁では西川の中前に抜けようかという打球を遊撃手エチェバリアに横っ跳びで好捕され、野村のいい当たりの飛球も中堅手の正面を突いた。 後半戦に入って復調してきた打線が再び沈黙。七回途中まで1失点で粘った河野を援護できず、栗山監督は「最後の一本がね。しっかりやっていきます」とため息だった。

◆ロッテのエチェバリアが遊撃での値千金の好守で勝利に貢献した。1―0の八回1死二、三塁で、西川の二遊間への鋭いライナー性の打球をダイビングキャッチ。不安定だった佐々木千を立ち直らせ、最大のピンチを切り抜けた。 米大リーグで通算922試合に出場した名手で「佐々木千がオリックス戦で投げた時、僕がエラーして負けてしまった。どうにか彼の役に立ちたかった」と胸を張った。超美技に、九回の打席では敵地のファンからも拍手を送られた。

◆日本ハムは打線が精彩を欠き、相手先発・石川の前に六回まで3安打に封じられるなど今季4度目、2試合連続の零封負けを喫した。 1点を追う八回1死二、三塁の一打逆転の好機では、西川の放った強烈なライナーを米大リーグ、マーリンズなどに所属した遊撃手・エチェバリアがダイビングキャッチで好捕。運にも見放される形となった。 九回は1死一、二塁から佐藤が空振り三振、石井が左邪飛に倒れ、ゲームセット。ロッテとの本拠地3連戦でわずか1得点に終わり、1勝2敗と負け越した。 栗山監督は「最後の1本がどこででるか。もう一回見直していきます」と足早に球場を後にした。

◆ロッテ・国吉佑樹投手(29)が1点リードの九回に登板した。ピンチを招いたが無失点に抑え、8月21日のソフトバンク戦(ペイペイD)以来の今季2セーブ目を挙げた。 先頭の近藤を四球で歩かせ、中島の犠打で1死二塁。さらに高濱にも四球を与え、ピンチは拡大した。しかし、佐藤を空振り三振、石井を左邪飛に打ち取り、1点差で逃げ切った。 先発の石川が6回無失点と好投。七回から継投に入ったが、いつもの国吉、佐々木千、益田の〝勝利の方程式〟ではなかった。守護神・益田が9月に入って3連投3度のため温存される中、ハーマン、佐々木千、そして国吉とつないだ。 国吉は交流戦終了後の6月中旬にDeNAからトレード移籍。東京五輪後の8月中旬、後半戦から〝勝利の方程式〟に加わった。今季はこれで2勝0敗、2セーブ、10ホールド。

◆シーズン途中加入のロッテ・加藤匠馬捕手(29)がバットでも勝利をたぐり寄せた。 0ー0の六回、先頭打者で左中間へ二塁打。この32打席ぶりの安打のあと、荻野の犠打で三塁に進塁すると、藤原の右邪飛で先制&決勝のホームを駆け抜けた。 今季は交流戦後の6月中旬に中日からトレードで移籍。東京五輪後の8月以降は、ほぼスタメン出場を続ける。強肩&好リードには定評があったが、19日の小島のプロ初完封に続く2試合連続の完封がその証し。この日はようやくバットでも勝利に貢献した。

◆ロッテ・藤原恭大外野手(21)が0―0の六回、1死三塁から決勝の右邪飛を放った。 「最近、活躍できていなかったけど、最低限の仕事はできた」。5日の日本ハム戦(ZOZOマリン)で左ふくらはぎに死球を受けた。7日からのオリックス戦(ほっともっと)は帯同したが、状態が回復せず登録抹消された。 戦列復帰は18日の日本ハム戦(札幌D)。しかし同日は4打数無安打3三振、19日も4打数無安打1三振といいところがなかった。

◆ロッテ・井口資仁監督(46)は守護神・益田を温存した理由について「体が重たい状態なので。ちょっ今週は...」と説明した。 1ー0とリードの七回から継投に入った。いつもの〝勝利の方程式〟なら国吉、佐々木千、益田だが、ハーマン、佐々木千、国吉という順番になり、守護神を起用しなかった。 益田は今季、56試合に登板してリーグトップの33セーブをマーク。9月に入って3度、3連投していた。

◆エースが復活! ロッテ・石川歩投手(33)が20日、日本ハム18回戦(札幌ドーム)に先発して6回3安打無失点と好投。6月に受けた右肘手術からの復活を遂げる今季3勝目(2敗)を挙げた。首位を走るチームは、敗れた2位・オリックスとのゲーム差を3・5に拡大。最短で22日に優勝へのマジックナンバーが「22」で初めて点灯する。 優勝争いのプレッシャーなど、みじんも感じさせない。石川が復活の白星を挙げた。 「チームがすごくいい状態だったので、自分も早く戻りたいという気持ちでリハビリをやってきました。間に合って良かった」 直球は常時140キロ台中盤と球速を抑え、コースを狙った。三回1死一、三塁では西川に厳しく内角を突いて鋭い打球が一直に。続く野村は外角低めを中心に攻め、遊ゴロに打ち取った。6回3安打無失点、無四球。5月7日以来の白星となる3勝目を挙げた。 今季は下半身のコンディション不良で初登板が4月中旬と遅れた。さらに以前から右肘に違和感を覚えており、6月3日に右肘関節のクリーニング手術を受けた。全身麻酔で「(手術台に)寝ているだけなんで分からないですけど...」。手術は7時間半に及んだ。約2カ月後、2軍戦で登板。3-4カ月と発表された全治より早い復帰に「リハビリ(担当)の人にしっかりと診てもらった」と感謝した。 石川はスタンドのファンの声援に、帽子を掲げて応えた(撮影・三浦幸太郎) 離脱中、新たな仲間が加わった。この日は中日から移籍の加藤匠馬とバッテリーを組み、九回は6月までDeNAに在籍した国吉佑樹が試合を締めてくれた。加藤は昨季を29試合を上回る34試合に出場し、国吉は16試合の登板で2勝2セーブ、防御率1・13。頼もしい新戦力に、石川は「僕の試合で(国吉が)投げたのは初めて。新鮮な気持ちです」とはにかんだ。 19日に入団3年目で初完封を飾った小島に続く好投。チームは日本ハムとの3連戦で、わずか1失点。18日の四回から23イニング連続無失点とした。首位をひた走るチームは貯金を今季最多の15に。2位・オリックスとのゲーム差を3・5に広げた。 22日のソフトバンク戦に勝ち、オリックスが日本ハムに敗れると、1シーズン制では1970年以来51年ぶりに優勝へのマジックナンバーが点灯する。 「今は打線もいい。ゲームをつくることだけ考えている」と石川。米大リーグへの挑戦を封印して臨んだ8年目。優勝を争うシーズン終盤に、心強い戦力が戻った。

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<パ・リーグ順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差残試合 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(-)
ロッテ
564117 0.577
(↑0.004)
-
(-)
29501
(+1)
444
(-)
105
(-)
98
(+1)
0.248
(↓0.001)
3.670
(↑0.04)
2
(-)
ORIX
554715 0.539
(↓0.006)
3.5
(↓1)
26453
(+4)
436
(+6)
109
(+2)
36
(-)
0.250
(-)
3.550
(↓0.02)
3
(-)
楽天
535013 0.515
(↓0.005)
6
(↓1)
27443
(+4)
427
(+5)
92
(+1)
42
(+1)
0.245
(-)
3.540
(↓0.01)
4
(-)
ソフトバンク
475019 0.485
(↑0.006)
9
(-)
27457
(+5)
399
(+4)
101
(+2)
72
(+2)
0.249
(↑0.001)
3.270
(↓0.01)
5
(-)
西武
445418 0.449
(↑0.006)
12.5
(-)
27441
(+6)
491
(+4)
92
(+1)
73
(-)
0.245
(-)
4.050
(-)
6
(-)
日本ハム
405417 0.426
(↓0.004)
14.5
(↓1)
32353
(-)
419
(+1)
59
(-)
59
(-)
0.231
(-)
3.450
(↑0.02)