巨人(☆7対6★)DeNA =リーグ戦20回戦(2021.09.15)・東京ドーム=
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DeNA
3000010116802
巨人
000201013X71103
勝利投手:デラロサ(1勝0敗7S)
敗戦投手:三嶋 一輝(1勝5敗21S)

本塁打
【DeNA】牧 秀悟(18号・6回表ソロ),オースティン(26号・8回表ソロ)
【巨人】坂本 工宜(14号・4回裏2ラン),坂本 工宜(15号・6回裏ソロ),岡本 和真(37号・8回裏ソロ)

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◆巨人が逆転サヨナラ勝利。巨人は2点ビハインドで迎えた9回裏、代打・八百板の移籍後初安打となる適時打で1点差に迫る。その後は、1死満塁から坂本の適時打で同点とすると、続く岡本和が犠飛を放ち、試合を決めた。敗れたDeNAは、5番手・三嶋が誤算だった。

◆巨人八百板卓丸外野手(24)が、1軍の試合前練習に合流した。出場選手登録されれば、楽天時代の18年以来3年ぶりで、巨人加入後は初めてとなる。 19年オフに楽天から戦力外通告を受けた経験を持つ苦労人。同年の12球団合同トライアウトの末、巨人と育成契約を結んだ。今年の春季キャンプ中に「超積極的打法」が評価され、自身2度目の支配下契約を勝ち取った。 今季、イースタン・リーグではチーム最多の86試合に出場し、打率2割8分5厘、3本塁打の成績を残していた。丸が不振に苦しむ中、同じ左打ちの外野手として、活躍が期待される。

◆巨人が「全集中」で"ハマの呪縛"を解く。同カードでは8戦勝ちなしの6連敗中。前日14日も先発山口俊投手(34)が7回1死、ソトへの頭部死球で危険球退場。緊急登板の田中豊樹投手(27)が牧に初球を仕留められて決勝2ランを浴びた。 試合前の円陣の声出し役は、1番二塁でスタメン出場する吉川尚輝内野手(26)。「まず今日の試合を全員で、3時間、集中して戦っていきましょう!」と気合を入れた。9月は2勝7敗3分けと波に乗れず、DeNA戦に限っては3敗1分け。DeNA戦の連敗ストップなるか。

◆DeNA戦6連敗中の巨人に、流れが少し来はじめた!?  3点ビハインドの4回無死一、三塁の守備。DeNAの9番大貫が、初球で犠打を試みた。打球は捕手の前へ。大城が一塁へ送球した直後にファウルをアピール。打球がもう1度バットに当たったとして、判定はファウルになった。直後の2球目、DeNAがスクイズを試みたがファウルで失敗を誘った。 大貫は最終的に犠打を決めたが、1死二、三塁から桑原を一飛に仕留めて2死。続く柴田を二ゴロに抑え、先発戸郷が大ピンチを無失点で切り抜けた。 その直後の攻撃で、眠れる打線が目を覚ました。2番松原が中前打で出塁すると、2試合連続で3番に座るキャプテン坂本がバックスクリーンへ14号2ランを放った。8月24日広島戦以来の一発に右手でガッツポーズを見せると、ベンチ前ではチームメートとともに笑顔で「わっしょいポーズ」を披露。「つなぐ意識を持って、その中でしっかりと強くスイングができました。いい流れになってくれればいいですね」とコメントした。

◆"スーパーマン"ならぬ"ハイネマン"見参! 巨人の新外国人スコット・ハイネマン外野手(28=レッズ傘下3A)が、スーパーキャッチでチームを救った。 坂本の2ランで2点を返し、2-3と追い上げムードの5回先頭。DeNA佐野が放った強烈な打球を右翼手ハイネマンがジャンプして、フェンスにぶつかりながら好捕。流れを引き寄せるプレーに投手戸郷もマウンドから拍手で感謝した。 直後の5回先頭で打席に向かうと、左手首付近に死球を受けた。トレーナーが駆け寄るも、軽やかな小走りでさっそうと一塁へ向かった。

◆巨人のキャプテンが攻守でノリにノる。坂本勇人内野手(32)が今季初の2打席連続弾で反撃ムードを作った。 2点を追う6回先頭、DeNA大貫の初球スライダーを引きつけて逆方向へ。右翼席へと運ぶ15号ソロで1点差に迫った。「点を取られた次の回だったのでまずは1点取り返せてよかったです。いい打ち方ができました」と手応えを口にした。 4回にも14号2ランを放っており、3打席連発の昨年9月9日中日戦以来の2打席連発。ベンチ前ではチームメートとともに、この日2度目の「わっしょいポーズ」を笑顔で披露した。 直前の6回には、先頭のソトの三遊間への当たりに左腕を目いっぱい伸ばしてダイビングキャッチで、反撃ムードを作った。

◆巨人が岡本和真内野手(25)の100打点目となる左犠飛で劇的サヨナラ勝利を収めた。 2点を追う9回、先頭の新外国人ハイネマンが中前打で出塁し口火を切った。1死一、二塁からは巨人入団後初打席となった八百板の中前適時打で1点差に迫る。1死満塁からは坂本が左前適時打で同点に。さらに4番岡本和が自身2度目の100打点に到達する左犠飛でサヨナラ。ナインは大喜びで岡本和へ駆け寄った。

◆DeNAは1回2死満塁から押し出し四球と牧の2点適時打で3点を先制。先発大貫は3回まで1安打無失点と上々の立ち上がり。 巨人は坂本が4回に14号2ラン、6回には15号ソロと2打席連続アーチで反撃。DeNAは6回、牧の18号ソロで加点した。 巨人は2点を追う9回に八百板、坂本の適時打で同点。岡本和の犠飛でサヨナラ勝ちし、DeNA戦の連敗を6で止めた。三嶋5敗目。巨人デラロサ今季初勝利。

◆DeNAが今季3度目のサヨナラ負けを喫した。 6-4で迎えた9回。抑えの三嶋一輝投手が同点に追い付かれ、なお1死満塁から4番岡本和に左犠飛を打たれた。三嶋は4安打1四球の3失点で5敗目。チームの巨人戦連勝は6で止まった。 1回にソトの押し出し四球と牧の2点適時打で3点を先制した。6回に牧の18号、8回にオースティンの26号のソロ2本で加点し、9回にも相手野選で1点を追加したが、踏ん張れなかった。 三浦監督は9回、代打八百板の適時打で1点差に迫られた際に、三嶋が立つマウンドへ今季2度目の激励に行った。「雰囲気にのまれるな。リードしてるのだから」と声をかけたが、その後は同点打、サヨナラ打を許した。「ボールどうこうというより。ヒット1本出たら、守りに入ってしまうのか。ああいうピッチングになってしまいますね」と話した。 巨人戦の連勝ストップについては「最後はああいう形で結果は負けましたから、1個ずつ勝っていくしかない。勝てなかったのは、あそこで判断したのは自分なので申し訳なかったと思う」と話した。

◆巨人が岡本和真内野手(25)の100打点目となる左犠飛で劇的サヨナラ勝利を収めた。 ▼巨人岡本和真内野手が3年ぶり2度目の100打点。 巨人で100打点を2度以上マークは07、12年阿部以来8人目。岡本和は今年で25歳で、25歳シーズンまでに100打点を2度以上は王、松井、山田(ヤクルト)に次いでプロ野球4人目だ。また、今季の岡本和は4番で100打点。巨人4番で100打点は10年ラミレス(129打点)以来7人目。日本人打者に限れば02年松井(107打点)以来、球団19年ぶり。 ▼この日は9回にサヨナラ犠飛。岡本和のサヨナラ打は今年5月9日ヤクルト戦の9回に石山から逆転3ランを放って以来自身2度目。

◆DeNAルーキー牧秀悟内野手が2試合連続の18号。 巨人戦で2戦連発した新人は今年の佐藤輝(阪神)がいるが、球団では60年近藤昭以来61年ぶり。また、このカードでは今季5発目。巨人戦で5本塁打以上の新人は、99年に7本の福留(中日)以来で、球団では59年に6本打った桑田に次いで2人目。

◆"ハマの呪縛"を「4番の100打点目」で振りほどいた。巨人は9回に2点差を追いつき、なお1死満塁で岡本和真内野手(25)が左犠飛を放ってサヨナラ勝ち。劇的勝利でDeNA戦の連敗を6で止めた。岡本和は8回に37号ソロを放つなど2安打2打点で、18年の自己最多に並ぶ100打点目をマーク。巨人では10年ラミレス、日本人では02年松井秀喜以来の1シーズンでの「4番100打点」に到達した。ナインにもみくちゃにされながら歓喜のスプラッシュを体いっぱいに浴びた。岡本和が両リーグ最速の100打点目で劇的サヨナラ勝利をもたらした。同点の9回1死満塁、内角低めの153キロ直球に詰まりながらも、振り切った。やや浅めの左犠飛で、三塁走者の八百板がヘッドスライディングで本塁生還。「僕だったら走ってないなと。(八百板)卓丸が走ってくれたので、感謝の気持ちでいっぱいです」とお立ち台でびしょぬれになりながら、同学年の好走塁に感謝した。 「不動の4番岡本和真」にとって打点とは-。「打点は勝ちにつながってくるところ。それが僕の仕事なので」。チームメートが1人1人、4番を信じてチャンスを作ってくれる。期待と責任を一身に背負いながら、勝敗を左右する重要な役割を遂行してきた。球団の4番での100打点は10年ラミレス以来。日本人選手では02年松井以来とレジェンドに肩を並べたが、「みなさんがチャンスで回してくれたり、塁に出てくれたからこそ」と感謝を忘れなかった。 早出の特打が実った。直近3試合は無安打。「あまり(状態が)良くないというのもあった。大事な試合になって来るので、ズルズル行くのはいけない」と、石井野手総合コーチの指導の下、スイング軌道を修正した。2点を追う8回には37号ソロを放つも表情を変えず、定番の「わっしょいポーズ」も封印。反撃ムードを醸し出した。 チームの勝利を最優先に考え、たどり着いた100打点。自身2度目のサヨナラ打で、優勝争いにどっしり踏みとどまった。「今日の試合が良い方向につながってくれると良い」。期待を背負った4番のバットが、大きな歓喜へとつなげる1点を積み重ねる。【小早川宗一郎】 ▽巨人原監督(サヨナラ打の岡本和について)「ノースリーというカウントになったんですけど、迷わず『打て』という中で打ちにいき、そしてワンスリーでも打ちにいき、そこがやっぱり彼の最後の外野フライ、サヨナラ打という形になったと思いますね」

◆巨人原辰徳監督が打線の奮起を喜んだ。 先発戸郷をはじめ中継ぎ陣も失点する展開の中、2ケタ11安打で8月31日ヤクルト戦以来の7得点でカバー。「7点とったのも久しぶりじゃないか。なかなか投打のバランスがかみ合わなかったところがあるので良かった。平常心の中、1人1人がベストを尽くすことを心掛けさせながら戦っていきたい」と振り返った。 ▽巨人戸郷(7回4失点122球の粘投も9勝目はならず)「初回から点を取られて、流れを悪くしてしまったので申し訳ない。次はチームの流れを良くするような投球がしたい」

◆DeNAはサヨナラ負けで、巨人戦の連勝が6で止まった。2点リードの9回、抑えの三嶋一輝が踏ん張りきれなかった。1死一、二塁から代打八百板に適時打を許した。ここで三浦大輔監督が5月28日楽天戦以来、今季2度目のマウンドに向かった。「雰囲気にのまれるな。リードしてるのだから」と声をかけ、三嶋もうなずいた。だが、続く松原、坂本と3連打を許し、最後は岡本和に中犠飛を浴びた。 三嶋は開幕戦でサヨナラ本塁打を浴びるなど、巨人戦だけで3敗目となった。このカードの防御率は11・17。一方で他のカードは同通算1・73と安定している。三浦監督は「ボールどうこうというより、ヒット1本出たら、守りに入ってしまうのか。ああいうピッチングになってしまいますね」と首をかしげた。最速154キロと球は走っていただけに、原因は精神面かと問われると「それもあると思います。四球も絡みますし」。今後の起用については「現時点で決まっていることはない」とした。 これで再び自力CS進出が消えた。三浦監督は「最後はああいう形で結果は負けましたから、1個ずつ勝っていくしかない。勝てなかったのは、あそこで判断したのは自分なので、申し訳なかった」と背負った。【斎藤直樹】

◆巨人八百板卓丸外野手が楽天時代の18年以来1089日ぶりに1軍で安打を放った。 巨人入団後初めて1軍登録されると、2点を追う9回1死一、二塁、代打で登場。1点差に迫る中前適時打を放った。さらに三塁走者として岡本和の左犠飛でサヨナラのホームに頭から飛び込んだ。「気持ちで打ちました!やっと巨人の一員になれた気持ちです」と2度育成からはい上がった苦労人が喜びを爆発させた。原監督も「非常に大きな一打でした。まだまだ若いし、洋々と未来が開けていると思います」とたたえた。

◆この笑顔を待っていた。巨人のサヨナラ勝利が決まると、一塁走者坂本勇人内野手(32)は殊勲打の岡本和に勢いよく飛び付いた。土壇場の9回、7番ハイネマンから安打と四球でつないだ逆転の芽。坂本は1死満塁から同点適時打を放ち、4番の劇的打を咲かせた。「最近本当に苦しい戦いが続いていて、みんなで何とか勝ちたいと思ってやっているけど、なかなか結果がついてこなくて。今日何とか1つ勝てたんで、いい勝ちだったと思います」。ファンの笑顔をお立ち台から見渡すと、さらに目尻を下げた。 対DeNA6連敗中と"ハマの呪縛"に苦しめられるチームに息吹を与えた。3点を追う4回無死一塁ではバックスクリーンへの反撃弾。6回には昨年9月以来となる2打席連続アーチを右翼席へ。仲間と「わっしょいポーズ」を連発した。14試合ぶりの打点となる2発を含め3安打4打点。「もっとバッティングで貢献したいと思ってやってるんですけど、なかなかチームを助けるホームランだったりを打ててなかった。こういう苦しい中で少しでも貢献できて良かった」と喜びをかみしめた。 守備でも6回に三遊間のライナーをダイビングキャッチ。懸命なプレーで呪縛解除に導いた主将に、原監督も「やっぱり中心選手がやってくれると勢いがつく。そういう意味では少々勢いがつくのではないかなという感じがしますね」と目を細めた。首位阪神と2・5ゲーム差で残り30試合。17日からは2位ヤクルト2連戦に首位阪神戦が控える。坂本は「残りがすごく少ないので、僕たちは1試合1試合何とか勝つという気持ちだけで頑張っていきたい」と、表情を引き締め直した。【浜本卓也】

◆DeNA牧秀悟内野手(23)が、あと三塁打が出れば、史上初のシーズン2度のサイクル安打という活躍を見せた。 1回2死満塁、巨人戸郷が内角に投じた151キロを捉えて左前へ2点適時打を放った。「みんながつないだチャンスだったので、積極的にいきました。追加点を挙げることができ良かったです」。4回の第2打席は、147キロ直球を左翼線へ引っ張り、今季22本目の二塁打とした。 ここまでの2安打は、いずれも初球だった。14日の17号2ランから、3打席連続で初球を安打した。今季の初球成績は49打数21安打で打率4割2分9厘(規定打席以上でリーグ7位)、6本塁打(リーグ2位)、16打点(リーグ2位)。三浦監督は「積極的に、打席でもしっかり自分の絞り球を準備して打席に入れている」と好成績の要因を分析した。 第3打席は、カウント2-1から、シュート回転して甘く入った147キロをバックスクリーンまで運ぶ18号ソロとした。「流れが相手に行きかけていたので、なんとか出塁しようと思い打席に向かいました。いい感触で捉えられたので本塁打になってくれて良かったです」と振り返った。これで史上初の「シーズン2度目のサイクル」にリーチをかけた。 8回の第4打席は、2番手の畠が相手投手だった。8月25日阪神戦では、最終打席に三塁打を放って、史上初の「新人サイクル安打」を達成した。注目が集まる中、1ボール2ストライクからの5球目を打ち上げ、遊撃飛球に倒れた。 この日は4打数3安打3打点で、新人王を争う佐藤輝明(阪神)に安打数で9本差、打率で2分8厘差をつけ、打点は3差、本塁打は5差に縮めた。三浦監督は「状態はいいですね。いい打撃で勝負強い。今日もしっかりと自分の打撃をできている」と評価した。【斎藤直樹】

◆巨人原辰徳監督(63)が2試合連続の「代打攻勢」で"ハマの呪縛"を振り払った。2点を追う9回にハイネマンが中前打で出塁。無死一塁で代打若林を起用。三邪飛に倒れたが、すかさず岸田に代えてウィーラーを投入。四球で好機を拡大すると、この日1軍に昇格したばかりの八百板を送って中前適時打。前日に1点差に追い上げた4者連続代打に続き、この日は3者連続代打で、岡本和のサヨナラ犠飛へのストーリーを作った。 試合後、原監督の主な一問一答は以下の通り。 -見事なサヨナラ勝ち 先頭バッター含め、ウィーラーも大きいし、まあ同点打の(坂本)勇人もね、松原もね。もうどれがっていうのはないけどね。土壇場ではあるけど粘り強く戦って、最後、追いつき、そして追い越しというのが良かったと思います。 -初回3失点から粘り強く でも、点の取られ方は決して褒められたものではないですね。4点目も5点目も、あるいは6点目もというね。その辺は反省するところがある。ただ、投打が今日はかみ合った中で1点上回ったところがね、やっぱり良かったんじゃないですか。 -17日からはヤクルト2連戦と、そして阪神戦 いい形で入れるとは思います。ただ、そんなに力み返る必要はないと思いますね。平常心の中、1人1人がベストを尽くすことを心掛けさせながら戦っていきたい。

◆巨人の「スーパーヒーロー ハイネマン」が、劇的サヨナラ勝利を演出した。 新外国人スコット・ハイネマン外野手(28=レッズ傘下3A)は2点を追う9回には、中前打で出塁してチャンスメーク。右翼の守備ではフェンスを恐れないジャンピングキャッチを2度も決めてピンチを防いだ。打っても守っても常に全力プレーに徹するハイネマンに、原辰徳監督(63)も「守備も非常にいいものを(見せてくれた)」と笑顔。「ファイティングスピリットというかね、そういうものが非常に、もう最高に、何て言うか、(9回も)いい先頭バッターだったですね」と賛辞を惜しまなかった。

◆巨人・坂本勇人内野手(32)が3点を追う四回、19試合ぶりの一発となる14号2ランを放った。 9月に入ってから変えた、スタンスを狭めて楽に構える新ファームで、DeNA・大貫のスライダーをフルスイング。打った瞬間は悔しそうな表情を浮かべて一塁へ向かったが、打球がバックスクリーンへ着弾すると、驚いた様子でガッツポーズ。8月24日の広島戦(東京ドーム)で森下から放って以来のアーチで追撃ののろしを上げた。

◆DeNAのドラフト2位ルーキー牧が初球打ちで複数安打をマークした。1―0一回2死満塁で戸郷の151キロの直球を左前へ2点適時打。ソトの押し出し四球で1点を挙げた直後で、投手にとってはストライクが欲しいところを狙った。四回は先頭打者で三塁線を破る二塁打を放った。 前日14日には1―1の七回1死一塁で、代わったばかりの投手の初球を捉えて勝ち越し2ランとした。思い切りのいい打撃で好結果を続け「みんながつないだチャンスだったので、積極的にいった。追加点を挙げることができて良かった」と振り返った。 開幕直後から新人離れした打力で脚光を浴び、8月25日の阪神戦でレギュラーシーズンではプロ野球史上初の新人でのサイクル安打を達成した。佐藤輝(阪神)が不振で2軍落ちしている中、新人王争いでアピールを続けている。

◆巨人・坂本勇人内野手(32)が2打席連続本塁打を放った。まずは3点を追う四回無死一塁、DeNA・大貫のスライダーを19試合ぶりの本塁打となる14号2ラン。9月に入ってから変えた、スタンスを狭めて楽に構える新ファームでバックスクリーンへ運び、8月24日の広島戦(東京ドーム)で森下から放って以来、19試合ぶりの一発を放った。 さらに、2点を追う六回先頭でも初球のスライダーを右翼席へ運ぶ15号ソロ。3打席連続本塁打した2020年9月9日の中日戦(バンテリンドーム)以来の2打席連発をマークした。

◆巨人が逆転サヨナラ勝ちで、DeNA戦の連敗を6で止めた。2点ビハインドの九回には代打・八百板の適時打と坂本の適時打で同点。最後は岡本和の左犠飛で劇的な勝利を収めた。坂本は2本塁打など5打数3安打4打点の活躍。九回に登板したデラロサが今季初勝利を挙げた。 主将が湿り気味の打線を鼓舞するアーチを放った。3点を追う四回無死一塁。巨人・坂本が体を駒のように回転させてフルスイングした打球は、大きな弧を描いてバックスクリーンへ一直線に伸びていった。 「つなぐ意識を持って、その中でしっかりと強くスイングができた。いい流れになってくれればいいですね」 DeNA・大貫のスライダーを捉え、追撃の14号2ラン。打った瞬間は悔しそうな表情を浮かべたが、打球がバックスクリーンへ着弾すると、驚いた様子でガッツポーズを見せた。8月24日の広島戦(東京ドーム)以来、19試合ぶりの一発で劣勢ムードだった試合の雰囲気を変えた。 9月に入ってからは試合前までの12試合で打率・341をマークするも、本塁打が出ていなかった。現状打破へ、試合前練習で原監督から打撃指導を受け、スタンスを狭めて楽に構える新ファームに変更した。指揮官も「勇人よくなったでしょ。構えが楽になった」と目を細めていた通り、しっかり結果で応えた。 2-4とされた六回にも右翼席に飛び込む、2打席連続となる15号ソロを放った。これだけでは終わらない。九回には1点を返した後、三嶋から、左前に同点打。次打者・岡本和のサヨナラ左犠飛につなげた。

◆巨人が逆転サヨナラ勝ちでDeNA戦の連敗を6で止めた。4―6の九回に代打八百板の適時打と坂本の適時打で追い付き、岡本和の左犠飛で試合を決めた。DeNAは序盤から試合を優位に進めながら抑えの三嶋が誤算だった。

◆DeNAの三嶋がまたも巨人戦でセーブに失敗し5敗目を喫した。6―4の九回に登板し、3失点で逆転サヨナラ負け。今季は巨人戦11試合に登板し6試合で失点している。チームの巨人戦連勝も6で止まり、三浦監督は「判断したのは自分。申し訳なかった」と沈痛な表情で話した。 1点差に迫られると三浦監督自らマウンドに行き「雰囲気にのまれるな。まだリードしている」と激励したが、悪い流れは変わらなかった。防御率が3・72まで悪化した三嶋の今後の起用については「現時点で決まっていることはない」と話すにとどめた。

◆DeNAのD2位・牧秀悟内野手(23)=中大=が3安打3打点をマークし、球団新人単独2位となる57打点に到達した。 まずは一回、2死満塁で押し出し四球を選んだソトに続いて左翼へ2点打。戸郷が投じた初球の151キロの速球を迷わず振り抜き「みんながつないだチャンスだったので、積極的にいきました。追加点を挙げることができ、良かったです」と笑顔で振り返った。 さらに四回先頭ではまたも初球の147キロの直球をとらえて左翼線へ。二塁打で好機を演出して今季15度目のマルチ安打をマークすると、勢いは止まらない。六回1死にはバックスクリーンへ2戦連発となる18号ソロを放り込み、この日3打点目。これで1年目で通算56打点を記録した村田修一(現巨人1軍野手総合コーチ)を抜き、単独2位につけた。連日の活躍ぶりに三浦監督は「勝負強い打撃。しっかりと自分の打撃ができていて状態がいいと思う」と目を細めた。 1959年に桑田武がマークした通算117安打、84打点の球団新人最多記録の更新も射程圏内だ。かねてから「新人の時しかできない記録。どんどん塗り替えていきたい」と意欲を見せる牧。残り31試合、さらなる高みを目指す。

◆巨人の八百板が今季初めて1軍に昇格し、逆転サヨナラ勝ちに貢献した。4―6の九回1死一、二塁で代打で三嶋から中前打を放ってプロ初打点を挙げた。さらに1死満塁では岡本和の浅い左飛で三塁からタッチアップ。ヘッドスライディングで生還し「本当にうれしい気持ち」とさわやかに笑った。 2015年に育成ドラフト1位で楽天に入団。17年に支配下選手となったものの、19年限りで自由契約となり、巨人と育成契約した。今春のキャンプで再び支配下選手契約を勝ち取り、移籍後初の1軍出場で躍動。「やっと巨人の一員になれた」と言葉に実感を込めた。

◆チームは敗れたが、DeNAのドラフト2位・牧秀悟内野手(23)=中大=が3安打3打点と気を吐いた。シーズン57打点は、村田修一(現巨人野手総合コーチ)を抜く球団新人単独2位(1位は1959年の桑田武、84打点)。「みんながつないだチャンスだったので積極的にいきました」と振り返った。 一回2死満塁では押し出し四球を選んだソトに続いて2点打。四回先頭では左翼へ二塁打。極めつけは六回2死でのバックスクリーンへの18号ソロだ。8月25日の阪神戦(京セラ)に続く今季2度目のサイクル安打も期待させる活躍だった。 既に猛打賞9度、22二塁打は新人の球団最多記録。さらに今季104安打とし、桑田武が持つ球団新人記録(117安打)の更新も視野に入る。かねて「新人でしかできない記録。塗り替えていきたい」と話す牧。さらなる高みを目指す。(箭内桃子)

◆つないだ仲間の執念に4番が応えた。巨人・岡本和真内野手(25)が2点差を追い付いた九回1死満塁で左犠飛を放ち、ナインからの手荒いウオーターシャワーを浴びた。 「僕がランナーやったら(三塁から)走っていない。(八百板)卓丸が走ってくれたので、感謝の気持ちでいっぱいです」 フルカウントから三嶋の153キロの直球を打ち返した。浅めの左飛だったが、三塁走者の八百板はヘッドスライディングでホームに生還した。4番がチームの劇的な逆転サヨナラ勝ちを呼び込み、30試合を残して2018年のキャリアハイに並ぶ100打点に到達。「皆さんが塁に出てくれたからこそ。打点は勝ちにつながってくるところで、それが僕の仕事」と頼もしく言い切った。 25歳シーズンまでに2度以上100打点を記録するのは王貞治、松井秀喜(ともに巨人)、山田哲人(ヤクルト)に次ぐ4人目。3-5の八回にはリーグ最多を快走する37号ソロをライナーでほうり込み、東京ドーム通算本塁打(67本)で〝原監督超え〟も果たした。 原監督は「ボールスリーになったけど、(岡本へのサインは)迷わず『打て』。そこが最後のサヨナラ外野フライという形になった」と目を細めた。対DeNAの連敗を6で止め、17日からは2位・ヤクルト、首位・阪神と計3試合を戦う。これ以上ない劇的勝利を、再浮上への足がかりとする。(樋口航)

◆巨人の九回の攻撃は、久しぶりに興奮した。追い上げては突き放され、直前まで完全な負けゲーム。つないでつないで同点からサヨナラ勝ちまで持っていけたのは、執念以外にない。 クリーンアップの坂本や岡本和は打って当然。九回の先頭打者として中前打で出塁したハイネマンの働きも大きかったが、ヒーローは何といっても九回に代打で中前適時打を放った八百板だ。 巨人での初打席が2点を追う1死一、二塁のしびれる場面。プロ初打点まで7年かかったことになるが、巡ってきたチャンスを生かせるのは運を持っている証拠だ。まだ24歳だから、これから伸びてくる遅咲きの選手だと思う。 首脳陣は今後、思い切った使い方ができるし、何より若手の活躍はベテラン勢への刺激になる。調子を落としている同じ外野手の丸は、うかうかしていられない。 首位の阪神が敗れた日に、敗色濃厚な試合を拾った。こういう勝ち方ができると、チーム全体に自信がつく。原監督は最高の気分だろう。(本紙専属評論家)

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<セ・リーグ順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差残試合 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(-)
阪神
61465 0.570
(↓0.005)
-
(-)
31451
(-)
434
(+1)
105
(-)
95
(+1)
0.252
(↓0.001)
3.580
(↑0.02)
2
(-)
ヤクルト
524213 0.553
(↑0.005)
2.5
(↑1)
36472
(+1)
411
(-)
106
(-)
65
(+1)
0.256
(-)
3.610
(↑0.03)
3
(-)
巨人
544415 0.551
(↑0.005)
2.5
(↑1)
30451
(+7)
432
(+6)
140
(+3)
60
(+1)
0.247
(↑0.001
3.600
(↓0.02)
4
(-)
中日
465414 0.460
(↓0.005)
11.5
(-)
29350
(+3)
373
(+5)
63
(+1)
54
(-)
0.242
(↓0.001)
3.160
(↓0.02)
5
(-)
DeNA
435514 0.439
(↓0.004)
13.5
(-)
31450
(+6)
505
(+7)
116
(+2)
23
(-)
0.258
(-)
4.300
(↓0.03)
6
(-)
広島
435710 0.430
(↑0.006)
14.5
(↑1)
33414
(+5)
465
(+3)
93
(+1)
51
(+1)
0.260
(↑0.001)
3.940
(↑0.01)