中日(☆10対1★)広島 =リーグ戦21回戦(2021.09.14)・バンテリンドーム=
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広島
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中日
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勝利投手:松葉 貴大(4勝3敗0S)
敗戦投手:森下 暢仁(6勝7敗0S)
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◆中日は2回裏、木下の適時打で先制する。その後は、6回に堂上が走者一掃の適時打を放つなど着実に得点を重ね、終わってみれば11安打で10得点を挙げた。投げては、先発・松葉が6回1失点の好投で今季4勝目。敗れた広島は、先発・森下が振るわず、打線も沈黙した。

◆9月に入って打率4割1分、9本塁打と絶好調の広島鈴木誠也外野手(27)。 月間10発を打つと、12本打った18年8月以来自身2度目になる。相手先発松葉には今季5打数3安打、2本塁打の好相性だが、今日も1発が出るか。

◆中日は2回に木下拓の適時二塁打で1点を先制。3回に2死一、二塁から福留の左前適時打で2-0とリードを広げた。 広島は4回、会沢の適時打で1点を返す。中日は5回に大島の適時打。6回には堂上の走者一掃の二塁打で6-1とした。 中日は8回に4点を加えて快勝。今季初の5連勝とした。先発松葉は4勝目。広島は4連敗で、森下は6回6失点で7敗目。

◆中日が広島森下の攻略に成功し、今季初の5連勝を飾った。京田陽太内野手(27)が初回先頭打者で浴びせた三塁線突破安打が連勝への合図となった。京田は8回、ダメ押しの適時打も含む4安打4得点をマーク。2試合連続猛打賞で自己最長タイの13試合連続安打として打率も2割7分4厘まで引き上げた。 打撃不振に悩み抜いた日々からようやく脱却しようとしている。3回、5回も先頭安打で出塁し、福留、大島の適時打で生還した。4勝目を挙げた松葉ととものお立ち台に立った選手会長は好調の秘訣を問われると「正直わかりません。松葉さんがいいテンポで投げてくださるので守りやすいし、攻撃にもいいリズムで入れます」と謙遜した。 8月末に2割4分7厘だった打率が9月に入り急上昇。月間打率4割1分7厘(48打数20安打)で文字通りチームをけん引し始めた。7日にスタートした9連戦も8試合を消化して6勝2敗。13日の最終打席から6回の死球を挟み、5打数連続安打と連続出塁も継続中だ。京田のバットが勝利に直結している。好調の理由を改めて問われると「本当にわかりません。すいません。バットを短く持ったことくらいでしょうか」と結んだ。【安藤宏樹】 ▽中日与田監督(広島森下を攻略して今季初の5連勝) これまでずっと策を練ってきて、やっとそれが形になった。 ▽中日松葉(6回4安打1失点で4勝目) 前回のいいイメージがあったのでそのイメージのままいこうと思いました。自分の持ち味を出してゲームを作れました。 ▽中日木下拓(2回、先制の適時二塁打) 2アウトでしたし、自分が一塁ランナーを返すつもりで思い切っていきました。 ▽中日堂上(途中出場で走者一掃の適時打など5打点) いい流れに乗っていけました。次もいい場面で打てるようにしっかり準備していきます。

◆広島打線は先発森下暢仁投手(24)を援護できず、4試合連続1得点に終わった。2点を追う4回2死一、三塁から会沢翼捕手(33)の中前適時打で1点を奪うのが精いっぱい。散発5安打でつながりを欠き、9日中日戦の6回3得点を最後に1イニング複数得点がない。 佐々岡真司監督(54)は「そうですよね、結局は。点が取れていない、つながっていないというところ。(対策を)練っている中でもなかなかね。打たされている感じがします」と低調な打線の奮起を促した。 またしても苦手左腕にやられた。朝山打撃コーチは「丁寧さは非常に感じるが、投げミスもあった中で、うちの打者の打ち損じもあったかなとは思う」と振り返る。松葉にはチーム3連敗。今季4勝中3勝目を献上した。広島打線は阪神秋山にも今季10勝中5勝を献上と、シーズン終盤になっても苦手投手を攻略できていない。

◆広島森下暢仁投手(24)が、プロ入りワーストの6失点で黒星先行の7敗目を喫した。好調の中日打線に5回まで3失点。6回は2死満塁から堂上に勝負を決定づける3点適時二塁打を浴び、無念の降板となった。後半戦5度目の登板でも勝ち星がつかめず、自身最悪の3連敗。チームは4連敗で借金は15まで膨らんだ。早ければ15日にも自力CSが消滅する。森下がベンチでタオルを首にかけ、うなだれた。後半戦5度目の登板で初勝利を目指したが、またも勝ち星は巡ってこなかった。6回を投げ、プロ2年でワーストの6失点。5試合連続で白星なしも最長で、自身3連敗、3暴投と最悪の数字が並んでしまった。「点を取られちゃいけない場面で取られている。相手が点を取りやすい流れになって、そのままやられている」と反省の言葉をつづった。 慎重な立ち上がりだった。最速152キロの直球を中心に、ストライク先行の投球を継続。だが、2回2死一塁から木下拓に右中間へ二塁打で先制点を献上。3回には福留、5回には大島に適時打を許し追加点を奪われた。6回には2死満塁から堂上に低め150キロ直球を右中間へ弾かれ、走者一掃の3点適時二塁打を浴びKO。京田には3安打を許すなど「同じバッターに何度も同じことを繰り返している」と自分を責めた。 トンネル脱出へ、復調の糸口を探し続けた。これまでの黄色いグラブではなく、東京五輪用に新調した黒を基調としたグラブに変更。「何かしないといけないと思って、やってました」と、走者を出したセットポジションでは、グラブの位置を顔の前から腰まで下げ、きっかけを自らつかもうと行動に移していた。しかし、「勝利」は遠かった。 佐々岡真司監督(54)は苦戦が続く森下について「極端に悪い感じには見えないけど、大胆さが無くなっているし、自信が揺らいでいるから『慎重に...』と、なるのかなと思う」と指摘。2軍再調整の可能性について指揮官は「僕の頭の中にその選択はないんだけど。明日(本人と)話をしてみて」と話すにとどめた。 森下は冷静に自己分析した。「(打たれる)タイミングだったり、四球を出したりというところが(失点に)つながっているので、そこを意識して直していかないといけない」と切り替えた。チームは4連敗で借金は15まで逆戻り。負の連鎖を打破するには、チーム一丸となって助け合っていくしかない。【古財稜明】

◆中日の福留が勝負強さを発揮した。1点リードの三回2死一、二塁から左前へ適時打を放ち「追い込まれていたし、何とか後ろにつなごうという気持ちだった。うまく打てた」と自賛した。 チャンスでの心構えについて「特にない。どれだけ腹をくくるか」と言う44歳のベテランは、積極的にバットを出した。151キロの直球、115キロのカーブと急速差のあるボールに手を出してともにファウル。凡打を恐れずに仕掛け、最後は2ボール2ストライクから外角のカットボールを流し打った。 12日のヤクルト戦では七回に同点2ランを放ち、谷繁元信さんが持っていた球団の最年長本塁打記録を更新するなど元気な姿を印象付けている。

◆中日が今季初の5連勝。二回に木下拓の適時二塁打で先制し、三回は福留の適時打で加点した。3―1の六回は堂上の3点二塁打で突き放した。松葉は6回1失点で4勝目。広島は4連敗。森下は3暴投6失点と乱れ、7敗目となった。

◆中日は打撃力で圧倒し、今季初の5連勝。与田剛監督(55)の主な一問一答は以下の通り。 ――森下を攻略 「これまでずっと策を練ってきて、やっとそれが形になった。選手たちもスコアラーやコーチとともに粘り強く、しつこく、今やられても次にやってやる、という気持ちで(やってくれた)」 ――京田が4安打。13試合連続安打と好調 「スイングの力強さであったり、見ていても動きに安心感が出てきた。空振りをしても見逃したとしても、次にやってくれるんじゃないかという体の動きというかね」 ――調子が上向いたきっかけは 「何がきっかけだ、と簡単なものではないと思う。うまくいかなくてもキャンプであったり、春先、2軍(降格後の取り組み)、全てのものがつながってくると思う。この考え方、この動きで急によくなった、ということではないと思う」 ――松葉は6回4安打1失点と好投 「立ち上がりがすごく安定しているので、打撃のリズムが作りやすい。守る時間も短くなっていますし、そういうリズムを作るのは非常にうまいな、と思います」 ――前回登板もリズムやテンポを意識していた 「松葉の投球は、僕もパ・リーグにいた時に見ていましたし、去年の途中に1軍に上がってきて、連敗を止め始めたあのころから、松葉のテンポの良さ、ゾーンにどんどん積極的に投げ込んでいく良さはずっとあったので、それが今年もいい状態なんじゃないかなと思う」 ――堂上は途中出場で2安打5打点 「全体的にベンチの控え選手が途中から出て、いい形で活躍してくれた」 ――昨年も9、10月にチームが好調。要因は 「勝てる時というのは選手が一生懸命、コーチとともにやっていることが結果になっていると思う。単純なきっかけではないと思いますけど、選手のあきらめない姿勢というものがうまくこういう形になっているんじゃないですかね」 ――大型連戦の中で大量得点は救援陣にも大きい 「5点差以上離すことでリリーフの起用はずいぶん変わってきますし、そういった部分では打線の後半の得点というのは大きい」

◆昨季の新人王がもがいている。広島の森下は6回8安打で自己ワーストの6失点と打ち込まれ、7敗目で黒星が先行。「点数を取られちゃいけない場面で取られている」と自らを責めた。後半戦は5度の登板で0勝3敗と苦しい投球が続く。 申告敬遠も含めて4四死球を与え、3暴投が失点に絡む乱調。1番京田には3安打を許し「同じ打者に何度も同じことを繰り返している」と反省した。チームは最下位脱出が遠のき、クライマックスシリーズ(CS)進出はますます厳しくなってきた。

◆中日が今季初の5連勝。11安打10得点の立役者は1番・京田だ。 「1、2打席目は追い込まれて、何とかファウルで粘って、逆方向にいい形で打てた」 好投手・森下相手に一回は2球で追い込まれながらフルカウントに持ち込み、7球目の高めカットボールをとらえて三遊間を破った。自己最長に並ぶ13試合連続安打で勢いづくと、1―0の三回も先頭で打席に入り、フルカウントからの7球目、内寄りのカットボールを逆方向に弾き返し、その後の福留の左前適時打で2点目のホームを踏んだ。 好調の要因は「正直、わからない...」と首をひねる一方で「追い込まれてから、1球でも多く投げさせよう、と思って」と、バットを短く持つことは後半戦でも徹底。相手投手との間合いを図りながら的確にミートし、安打を積み重ねている。五回には右前打を、6―1の八回1死満塁ではダメ押しとなる右翼への適時打を放った。4安打は2019年9月21日のヤクルト戦(神宮)以来、2年ぶり。9月の打率・417(48打数20安打)と、その打棒がチームの好調の大きな要因だ。 「とにかく目の前の試合を全力で戦っていこうという話をしているので1試合1試合、頑張っていきたい」 選手会長の快音が響き続けることを期待するファンの拍手が、球場を包んだ。

◆中日・松葉貴大投手(31)が先発し、6回4安打1失点で今季4勝目を挙げた。 「中継ぎにいい投手がいるので、何とか粘っていい形でつなげたいと思っていた」 前回登板した8日(マツダ)に続く、広島打線とのマッチアップ。直球にスライダーやカーブを織り交ぜ、ストライク先行の投球で凡打の山を築いた。前回に一発を許した鈴木誠には二回の最初の対戦で、ツーシームを低めに決めて空振り奪三振。四回は四球で歩かせたが、六回は再び低めへのツーシームで中飛に打ち取ってみせた。 「最初は開幕ローテーションに入れていましたけど、成績が出ずに2軍での生活が長くなってしまったので、ここからは必ず最後まで守り切るんだ、という強い気持ちを持ってやっています」 柳や小笠原、大野雄に福谷と開幕ローテメンバーが1軍で先発として投げ続ける中、4月下旬に2軍降格。再昇格には約2カ月半もかかった。それでもその期間には、移籍時から周囲に評価されてきたテンポの良さについて、仁村2軍監督や小笠原2軍投手コーチからアドバイスももらいながら見つめ直し、そのスタイルを確立。今回の投球でも相手に向かっていく投球で。立ち上がりを難なく切り抜けると勢いに乗り、攻撃への流れも作った。 「改めて自分のスタイルの大切さというか、プロの世界で生きていくために必要なことがわかった。結果として表れているので、そこはこれからどうなったとしても貫いていきたい」 エース候補の若手投手がひしめく中で、結果が求められる立場にいることを自覚する。ここから先に10連戦が控えるなかでも奮投し、最後まで先発ローテを守り抜く。

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<セ・リーグ順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差残試合 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(-)
阪神
61455 0.575
(-)
-
(-)
32451
(+4)
433
(+4)
105
(+1)
94
(-)
0.253
(↑0.001)
3.600
(-)
2
(1↑)
ヤクルト
514213 0.548
(-)
3.5
(-)
37471
(+4)
411
(+4)
106
(+1)
64
(-)
0.256
(-)
3.640
(-)
3
(1↓)
巨人
534415 0.546
(↓0.006)
3.5
(↓0.5)
31444
(+2)
426
(+3)
137
(-)
59
(-)
0.246
(↓0.001)
3.580
(↑0.01)
4
(-)
中日
465314 0.465
(↑0.006)
11.5
(↑0.5)
30347
(+10)
368
(+1)
62
(-)
54
(-)
0.243
(↑0.001
3.140
(↑0.02)
5
(-)
DeNA
435414 0.443
(↑0.005)
13.5
(↑0.5)
32444
(+3)
498
(+2)
114
(+2)
23
(-)
0.258
(↓0.001)
4.270
(↑0.02)
6
(-)
広島
425710 0.424
(↓0.005)
15.5
(↓0.5)
34409
(+1)
462
(+10)
92
(-)
50
(-)
0.259
(↓0.001)
3.950
(↓0.06)