中日(☆9対5★)ヤクルト =リーグ戦17回戦(2021.09.12)・バンテリンドーム=
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ヤクルト
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中日
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勝利投手:又吉 克樹(2勝2敗8S)
敗戦投手:清水 昇(2勝5敗1S)

本塁打
【ヤクルト】村上 宗隆(33号・1回表3ラン)
【中日】福留 孝介(3号・7回裏2ラン),木下 拓哉(10号・8回裏ソロ)

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◆中日が逆転勝利。中日は2点ビハインドで迎えた7回裏、福留の2ランが飛び出し、試合を振り出しに戻す。続く8回には、木下のソロなどで4点を挙げて、勝ち越しに成功した。投げては、4番手・又吉が今季2勝目。敗れたヤクルトは、救援陣がリードを守りきれなかった。

◆ヤクルトは今季の中日戦が10勝2敗4分けの成績で、勝つと18年以来のシーズン勝ち越しが決まる。 このカードで打率3割5分2厘と好相性のホセ・オスナ内野手(28)が、中日投手陣から今日も打つか。

◆中日笠原祥太郎投手(26)が今季初めて1軍に合流した。2年ぶりの1軍合流に「チャンスをもらったので、モノにできるように頑張ります」。14日からの広島2連戦(バンテリンドーム)での先発が濃厚だ。 笠原はチェンジアップを武器に18年に20試合6勝4敗の成績を残し、19年に開幕投手の大役をゲット。しかし、開幕後に不整脈の手術を受け、8試合登板で終えた。20年は左脇腹痛で1軍登板なし。今季は2軍スタートだったが、ウエスタン・リーグで15試合4勝4敗1セーブ、防御率3・99の成績を残し、2年ぶりの1軍合流をたぐり寄せた。 また、この日、大野奨太捕手(34)との入れ替えで佐藤優投手(28)が出場選手登録された。7月に1軍昇格したが、2試合登板だけで降格。2軍で27試合、1勝1敗2セーブ、防御率1・35とリリーフとしての安定感を高め、2度目の1軍を手にした。佐藤は「ファームでやってきたことを出すだけです」と、秘めた闘志を口にした。

◆前日11日に死球を受けて途中交代したヤクルト坂口智隆外野手(37)が、ベンチ入りメンバーを外れた。 「1番中堅」で先発出場した前夜、6回1死二塁の場面で、左手に死球を受けて途中交代していた。この日の試合練習ではリラックスした表情でウオーミングアップに参加していたが、ベンチメンバーから外れることとなった。 この日から出場登録された太田賢吾が「1番中堅」で出場した。

◆ヤクルト村上が33号3ランを放ち、NPB史上最年少となる通算100本塁打へあと2本に迫った。1回1死一、二塁、中日ロドリゲスの外角フォークに逆らわず、ライナーで左翼席最前列へ突き刺した。「先制のチャンスだったのでコンパクトにランナーをかえすことを考えて打席に立ちました。良い角度で上がってくれました」。試合は逆転で敗れたが、若き主砲が広いバンテリンドームをものともしない技ありの1発で存在感を発揮した。 チームは前夜11日に7月10日以来、2カ月ぶりの本拠神宮での試合で勝利したばかり。久々にホームの雰囲気を味わったのもつかの間、この日、名古屋に移動して即試合という慌ただしい状態。それでも初回から勝負強さを見せた主砲に対し、高津監督も「ムネの1発で、すごくいいスタートがきれた」と評価した。 狭い神宮はもちろん、広い敵地の逆方向に放り込める真のホームランアーチスト。これまでの100号最年少記録は、89年に到達した西武清原和博の21歳9カ月。現在21歳7カ月の村上が、記録更新へ秒読み段階へ入った。【鈴木正章】

◆ヤクルトは初回、村上の33号3ランで先制し、2回に1点を追加。中日は3回にビシエドの適時打などで2点を返した。 中日は5回に高橋周の適時二塁打で1点差に追い上げた。中日藤嶋は5回無死一、二塁から2番手登板し、6回まで無安打無失点。 5-5で迎えた8回、中日は木下拓のソロなどで4点を勝ち越し3連勝を決めた。又吉は2勝。ヤクルト清水は5敗目。

◆ヤクルト川端慎吾内野手が、代打でまたも結果を出した。1点差に迫られた7回2死一、二塁で起用され中日田島から中前適時打。「良い流れできてなかったので、何とか流れを変えたいと思っていました。いいところで打てて良かった」と振り返った。今季代打で58打数22安打の打率3割7分9厘。試合には敗れたが"代打の神様"が相変わらずの勝負強さを発揮した。 ▼川端が7回に代打で適時打を放ち、今季は代打で22安打、17打点。2リーグ制後、代打のシーズン安打記録は07年真中(ヤクルト)の31本だが、22本は8位タイとなり、球団では2位の88年若松に並んだ。なお、代打打点はシーズン記録が94年真弓(阪神)の30打点、ヤクルトでは88年若松の18打点が最多で、球団記録にあと1と迫った。

◆中日が今季4度目、後半戦初の3連勝を飾った。 序盤に4点を先制されたが、2点差で迎えた7回2死一塁で、44歳の福留が田口から同点の3号2ランを決めて打線を鼓舞。8回は木下拓が清水から自己最多となる10号ソロを放って勝ち越した。同じ44歳4カ月で谷繁元信がマークした球団最年長本塁打を5日更新したベテランは「打った瞬間に確信できた。振っていかないと何も起きない。けん制が続いたりする中でも、集中して待てていた」と胸を張った。 ▽中日木下拓(8回に自身初の2桁本塁打となる勝ち越し10号ソロ)「途中出場でも集中できていた。試合に出させてもらったら結果で応えたい」

◆中日ドラフト3位ルーキー土田龍空内野手はほろ苦の初スタメンになった。「8番二塁」で出場したが、初回先頭太田の二ゴロを悪送球。 6回にも代打宮本のゴロをファンブルして2失策。打撃も2打数2三振1四球で、6回の三振後ベンチに下がった。「なかなか自分のプレーができなかったのが非常に悔しいです。課題が出たので、しっかり取り組んでいきたい」と雪辱を誓った。

◆中日木下拓哉捕手が決勝アーチを放った。5-5同点の8回先頭。5番手清水の148キロの直球を左中間席へ運んだ。これがプロ6年目で初の2桁弾。 「途中出場でも集中できていた。試合で出させてもらったら結果で応えたい」と会心だ。この日、自宅を出る際に長女からプレゼントされた人形が幸運を呼んだようで、今後もロッカーに飾り続けるという。

◆中日のドラフト3位・土田龍空内野手(18)=滋賀・近江高=が「8番・二塁」でプロ初スタメン出場する。 今月3日にプロ入り後初の1軍昇格を果たし、9日の広島戦(マツダ)でプロ初安打をマーク。さらに翌10日の巨人戦(東京ドーム)には右翼線への2点二塁打を放ち、プロ初打点も記録した。2分けを挟んで4連敗中のヤクルト相手の一戦で存在感を出せるか。 打撃はもちろん、華麗な守備もセールスポイントの一つ。遊撃・京田との〝キョウリュウコンビ〟にも注目だ。

◆ヤクルト・村上宗隆内野手(21)が一回1死一、二塁から左翼席へ先制の33号3ランを放った。 「先制のチャンスだったので、コンパクトに走者をかえすことを考えて打席に立ちました。いい角度で上がってくれました」と村上。カウント1―2と追い込まれてから、中日先発ロドリゲスのスプリットを左翼席へ運んだ。 これで通算98号とし、節目の100本塁打まで残り2本となった。

◆ヤクルトは終盤に救援陣がつかまり、逆転負け。連勝は2で止まった。一回に村上の通算100本塁打にあと2に迫る33号3ランで先制。二回に太田が右翼線へ適時二塁打を放ち主導権を奪ったが、中日は三回にビシエドが中前適時打などで2点を返し、五回には高橋が適時二塁打を放った。 試合前、ドアラとつば九郎=バンテリンドームナゴヤ(撮影・甘利慈) ヤクルトは七回に1点を追加したが、その裏に福留の2ランで同点に追いつかれた。ヤクルトは八回に清水を投入。しかし、木下拓のソロで勝ち越されると、この回に4点を奪われた。

◆中日が最大4点差を逆転して3連勝。2点ビハインドの七回に福留孝介外野手(44)が右中間へ3号2ランを放ち、流れをつかんだ。 「しっかりと打てて良かったです」 左腕・田口が投じた外角への142キロ直球を一閃。大きな弧を描いた打球はそのままスタンドに消え、悠然とダイヤモンドを一周した。 八回は途中出場の木下拓が「先頭だったので、絶対出ようという気持ちでいきました」。勝ちパターンの一角を担う清水から左翼へ、本塁打数を自身初の2桁に乗せる勝ち越しソロを放った。この試合初めてとなるリードをつかむ一発はこの回一挙4得点につながり、2分を挟んだヤクルト戦の連敗も「4」で止めた。

◆ヤクルトは4点リードから逆転負けを喫し、連勝が2でストップした。一回1死一、二塁から村上宗隆内野手(21)が33号3ランを放ち、先制したが、先発した原樹理投手(28)が三回途中3安打2失点で降板。救援陣もリードを守り切れなかった。高津臣吾監督(52)の主な一問一答は以下の通り ――先発の原が試合をつくれなかった 「相手のミスに乗じて、ムネ(村上)の一発ですごくいい形でスタートを切れたんですけど、攻撃の方はそのあとの1点というところ。(原は)立ち上がりこそよかったですけど、二回の2死走者なしから雰囲気が変わりましたね。(二回の)3つの四死球は...。二回は無失点だったけれども、なんとなく変なムードになりましたね」 ――三回も修正できなかった 「先に4点とってくれたので、別に守りにいくイニングでもないでしょうし、どんどん攻めていってほしいとは思ったんですけどね、ちょっと逃げに回ってしまいましたね」 ――2点リードの七回は今野ではなく田口を起用 「きょうは最初から使うのはやめておこうと思っていました」 ――途中出場した塩見の状態は 「スタメンで出られるような状態ではいます」 ――昇格した太田が二回に適時二塁打を放った 「ファームで非常に状態がよかったので、いつか上げたいなとは思っていたので、きょうがそのタイミングでした」

◆村上の33号3ランなどで二回までに4―0としたヤクルトは、投手陣が崩れて逆転負けした。原は2回?を3安打4四死球と大荒れ。相手の先発投手より先に交代し「先制してリズムをつくってもらったのに、そのリズムに乗ってゲームをつくれず悔しい」とうつむいた。 リードしながら中継ぎを総動員する展開。七回は中継ぎに回ったばかりの田口が福留に同点本塁打を浴び、八回も清水が4失点して勝負あり。高津監督は「(原が)逃げに回ってしまった」と嘆息した。

◆中日の福留が2点を追う七回2死一塁から同点の2点本塁打を放った。1ボールから甘く入った直球を右中間へ運び、表情を変えることなく淡々とダイヤモンドを1周。「振っていかないと何も起きない。けん制が続いたりする中で集中して待てていた」と事もなげに言った。 44歳のベテランは若手への打撃指導でも一役買っている。この日はキャンプで打撃のアドバイスを送った18歳の土田がプロ初先発で2失策。福留は「ミスは僕らでもやってきた。ミスして当たり前。この後、彼がどうしていくか」と新人の背中を押した。

◆川端が七回に代打で出場し、中前適時打を放った。代打でのシーズン17打点は、若松勉(1988年)の球団記録にあと1と迫る2位タイ。22安打は球団2位の若松勉(1位は真中満の31安打)に並ぶ記録となり「何とか流れを変えたかった」と振り返った。

◆大台が見えてきた。一回1死一、二塁で、ヤクルト・村上宗隆内野手(21)が33号3ランを放った。「先制のチャンスだったので、コンパクトに走者をかえすことを考えて打席に立ちました。いい角度で上がってくれました」。体勢を崩されながらも、軽く捉えるようなスイングで左翼スタンドまで運んだ。 これで通算100号に2本と迫った。今季中に達成すれば、1989年の清原和博(西武)の21歳9カ月を更新するプロ野球最年少記録となる。 4番が3試合連続で一回に先制打を放ってチームを勢いづけたが、投手陣が崩れて4点のリードを守れなかった。ただ、阪神も敗れ、1試合を経て14日から直接対決を控える首位チームを3ゲーム差で追いかける構図は変わらない。残り39試合。主砲がリーグトップの467得点を誇る打線を強力に引っ張る。(横山尚杜)

◆年齢を感じさせない弾道が右中間へと伸びた。七回に球界最年長の中日・福留が同点2ラン。最大4点差の逆転劇を呼び込み、3連勝に貢献だ。 「打った瞬間に確信できるものはありました」 二回から4点を追う展開となったが、打線が地道に反撃。福留が田口の142キロ直球を深い右中間席に運んで追いつくと、八回は木下拓の勝ち越し弾など4得点。ビッグイニングにつなげた。 44歳4カ月17日の福留の今季3号は2015年の谷繁元信を超える球団最年長アーチ。衰え知らずの現役バリバリだ。 「みんなが少しずつ点を返して、投手陣も我慢して投げていたので、みんなで作った流れの中で僕が打たせてもらった」 チーム一丸でヤクルト戦の連敗も「4」でストップ。連勝街道の中心として戦っていく。(須藤佳裕)

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<セ・リーグ順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差残試合 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(-)
阪神
61454 0.575
(↓0.006)
-
(-)
33447
(+1)
429
(+8)
104
(-)
94
(-)
0.252
(↓0.001)
3.600
(↓0.05)
2
(-)
ヤクルト
514112 0.554
(↓0.006)
3
(-)
39467
(+5)
406
(+9)
105
(+1)
62
(+2)
0.257
(-)
3.660
(↓0.04)
3
(-)
巨人
534315 0.552
(↑0.005)
3
(↑1)
32442
(+2)
423
(+1)
137
(+1)
59
(-)
0.247
(↓0.001)
3.590
(↑0.02)
4
(-)
中日
445314 0.454
(↑0.006)
12.5
(↑1)
32336
(+9)
367
(+5)
62
(+2)
54
(-)
0.241
(↑0.001
3.190
(↓0.01)
5
(1↑)
DeNA
425414 0.438
(↑0.006)
14
(↑1)
33441
(+8)
496
(+1)
112
(+3)
23
(-)
0.259
(↑0.001)
4.290
(↑0.04)
6
(1↓)
広島
425610 0.429
(↓0.004)
15
(-)
35408
(+1)
452
(+2)
92
(+1)
50
(-)
0.260
(↓0.001)
3.890
(↑0.02)