広島(★1対2☆)巨人 =リーグ戦18回戦(2021.09.12)・MAZDA Zoom-Zoom スタジアム広島=
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巨人
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広島
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勝利投手:菅野 智之(4勝6敗0S)
(セーブ:畠 世周(3勝3敗1S))
敗戦投手:床田 寛樹(3勝3敗0S)

本塁打
【巨人】小林 誠司(1号・7回表ソロ)
【広島】鈴木 誠也(28号・2回裏ソロ)

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◆巨人が投手戦を制した。巨人は初回、岡本和の内野ゴロの間に1点を先制する。その後同点とされるも、7回表に小林のソロが飛び出し、勝ち越しに成功した。投げては、先発・菅野が7回1失点の好投で今季4勝目。敗れた広島は、先発・床田が力投するも、打線が振るわなかった。

◆巨人菅野智之投手(31)が、7日DeNA戦から中4日で先発。菅野の中4日先発は15年9月27日ヤクルト戦、17年7月5日広島戦に次いで3度目。15年は敗戦投手、17年は6回を無失点に抑え勝利投手となったが、今回は?

◆巨人は連敗ストップに向け、新外国人のスコット・ハイネマン外野手(28=レッズ傘下3A)が「3番右翼」でスタメン起用された。先発はエース菅野で、捕手は小林が務める。 左投手の広島床田対策として、左翼にウィーラーを起用するなど、右打者7人をスタメンに並べた。両チームのスタメンは以下の通り。

◆巨人が連敗ストップに向け、5試合ぶりに先制した。1回、1番吉川、2番坂本の連打で無死一、二塁。3番に入った新外国人のスコット・ハイネマン外野手(28=レッズ傘下3A)が、詰まりながらも進塁打となる一ゴロを放ち、1死二、三塁から、4番岡本和の三ゴロの間に1点を奪った。

◆6連敗中の巨人が、4試合ぶりに初回を無失点で終えた。 初回に1点の援護を受けた先発の菅野智之投手(31)は早い投球間隔からテンポのいい投球を披露。野間を二ゴロ、小園を左飛、西川を右飛と計8球で3者凡退に仕留めた。

◆広島鈴木誠也外野手(27)が、自身3試合ぶりの1発となる同点の28号ソロを放った。1点を追う2回先頭打席で、追い込まれてからの3球目、巨人菅野の内寄り低め146キロ直球をフルスイング。打球は高々と舞い上がり、左翼ポール際奥の防球ネット上部に直撃する超特大弾となった。主砲は「同点につながるホームランになってよかったです」と喜んだ。 これで今季菅野との対戦で、5戦連発の5発目。球団タイ記録の6試合連続本塁打から阪神戦2試合は不発だったが、再び量産気配だ。

◆巨人小林誠司捕手(32)が今季44打席目で均衡を破る1号ソロを放った。1-1の7回2死、1ボールからの2球目、真ん中に入ってきたスライダーを振り抜いた。打球が左翼ポール際に飛び込むのを確認すると、両手をたたいて喜び、ベンチでは満面の笑みのチームメートから出迎えられた。 19年7月4日の中日戦以来、自身2シーズンぶりの1発で、中4日での先発で力投する同学年の菅野智之投手(31)をバットでも援護。「打ったのはスライダーかカットですね。全員で勝つために一つの方向を向いて戦っている中で、最高の結果が出てうれしいです」とコメントした。

◆巨人がエース菅野智之投手(31)、小林誠司捕手(32)の「スガコバ」バッテリーの投打の活躍で連敗を6で止めた。 先発菅野は、今季初の中4日の先発で7回を5安打1失点と好投。同点の7回2死から、小林が今季1号の決勝ソロを左翼席に運んだ。 1点リードの9回は、11日の中日戦で2イニングを投げた畠世周投手(27)が無失点で締め、プロ初セーブを挙げた。

◆先発は広島床田、巨人菅野。巨人は初回に1点を先制。広島は2回、鈴木誠が菅野から今季5発目の28号ソロで同点に追いついた。 巨人は2回から6回まで無安打無得点。広島も中盤で得点圏に走者を進めながら、追加点を奪えず。6回まで1-1の同点。 巨人は7回に小林の1号ソロで勝ち越し。リードを守り、連敗を6でストップ。菅野が4勝目。畠1セーブ目。広島は3連敗で単独最下位に転落。床田3敗目。

◆巨人菅野智之投手(31)が、今季初となる中4日の先発で7回を5安打1失点に抑えた。17年7月5日の広島戦以来、シーズンでは自身3度目の中4日で、先発の役割を全うし、中川にバトンを渡した。 先発陣の負の連鎖も止めた。8日のDeNA戦から11日の中日戦まで4試合連続で初回に失点したが、わずか8球で3者凡退。2回に天敵の鈴木誠に今季5本目の本塁打を許したが、3回以降はエースの意地で広島床田と投手戦を演じた。 ▽巨人原監督(好投の菅野について)「球持ちが非常に良かった。本来の智之に戻りつつあるというところだと思います。(この1勝を)打撃においても投手においても、いろんな形で呼び水にしてもらいたい。しなければいけませんね。チームとしてもね」

◆巨人小林誠司捕手(32)が、決勝の1号ソロと好リードでチームの連敗を6で止めた。 同点の7回2死、今季44打席目で均衡を破る1号ソロ。リード面でも、7回1失点の菅野から中川、畠のリレーで1点差を守りきった。 高校時代は広陵で3年間プレー。思い入れのある広島の地でヒーローインタビューに答えた。主なコメントは以下の通り。 -本塁打を放った7回2死の場面は、どんな気持ちで打席に入ったのか? 「ここずっと打ててないですし、それでも、打席に立たせてもらえるチャンスがあったので、何とか自分のスイングをしようという気持ちと、ベンチでもみんなが前向いて、すごい声を出していたので、僕も何とかしたいなという気持ちで、たまたまバットに当たりました」 -手応えは? 「手応えはあったんですけど、僕なんで、ファウルになるかなと思ったんですけど、やっぱり広島の地なんで、入ってくれたのかなと思います」 -ポール際に入った瞬間の気持ちは? 「応援してくださるファンの方の声援もありますし、チームは苦しいですけど、すごいみんな前向いて、その試合に勝つという気持ちはすごい出てると思うので、その気持ちに乗らせてもらったという感じです」 -先発の菅野が7回1失点と好投。どんな意識でリードしたか? 「智之に関しては、すごい頼もしいですし、常に背中でチームを引っ張っていってくれる姿というのは、みんなもついていく部分はたくさんあると思うので、智之だけにならずにサポートできたらいいなと思って、今日はやりました」 -チームは連敗を6で止めた。14日からの大事な一戦に向けての意気込みを 「上を向いて、前を向いて、全員が優勝に向かって、日本一に向かってやってるんで、明後日も全力で頑張りたいなと思います」

◆巨人小林誠司が19年7月4日の中日戦以来801日ぶりの1発を決めた。同点の7回2死、広島床田のスライダーを左翼ポール際へ。ベンチ前での「わっしょいポーズ」を忘れるほど値千金の決勝打で同学年の菅野を援護し「みんなが前向いてすごい声を出していたので僕も何とかしたいという気持ちで。ファウルになるかなと思ったんですけど(高校時代を過ごした)広島の地なんで入ってくれたのかな」と笑顔。原監督は「オッという感じで」と笑顔で目をこする動作をとり「練習通り出たというところ」とたたえた。

◆広島鈴木誠也外野手が超特大の28号ソロを放った。 1点を追う2回、先頭で、2球で2ストライクと追い込まれてからの3球目、内寄り低め146キロ直球を強振。左翼ポール際奥の防球ネットを直撃する"場外弾"に「同点につながるホームランになってよかった」。昨季まで本塁打がなかった菅野から、今季5戦連発の5発目。球団タイの6試合連続本塁打達成後から3試合ぶりに出た1発だったが、空砲に。チームは3連敗で1日以来の単独最下位に転落した。

◆巨人は7連敗阻止が懸かった一戦で畠世周投手がプロ初セーブを挙げた。 1点リードの9回に登板。1安打を許すも無失点で切り抜けた。守護神ビエイラが右肘の違和感で離脱中で、状態の良さを買われて抑え役を託された。「みんなを信じてというか、全員で野球する中でできることをやろうとしか考えてなかった」とほっとした表情を見せた。今後のクローザーについて宮本投手チーフコーチは「その日その日でいい投手をぶつけていきたい」と語った。 ▼畠がプロ初セーブ。これで今季巨人ではデラロサ、ビエイラ、高梨、中川、野上、戸根、鍵谷、直江、畠の9投手がセーブを記録。1シーズンに9投手がセーブを記録するのは77年ロッテ、78年ヤクルト、09年西武に並ぶ最多タイ。巨人では77年、04年の8投手が最多だった。

◆巨人が長いトンネルを抜けた。広島との接戦を制し、連敗を6でストップした。 11日ぶりの勝利に貢献したのが、巨人が誇る「スガコバ」バッテリーだった。自身3度目の中4日で先発した菅野智之投手(31)は1点リードの2回に鈴木誠に同点となる一発を浴びたが、その後は丁寧に我慢強い投球で援護を待った。 ロースコアの投手戦に終止符を打ったのが、同学年で女房役の小林誠司捕手(32)だった。7回2死、広島床田のスライダーを振り抜き、左翼ポール際へ今季1号ソロ。19年7月4日の中日戦以来、801日ぶりの一発が決勝打になった。 試合後、原辰徳監督(63)は時折笑顔を見せながら、試合を振り返った。主な一問一答は以下の通り。-連敗が6で止まった 1つの勝利というのはね、ひじょうに険しくという時もあれば、さらっといくときもある。ましてや今回の勝利というのは、かなり険しい状態で勝ったというところですね。 -菅野が7回1失点 球持ちが非常によかったと思いますね。本来の智之に戻りつつあるというところだと思いますね。いろんなものを呼び水としてもらいたいね。打撃においてもピッチャーにおいてもいろんな形で、呼び水にしてもらいたい。しなければいけませんね。チームとしてもね。 -小林が2年ぶりの本塁打 そうですね。まあ少し、こういう感じで(目をこする動作)見ましたけどね(笑い)。ナイスバッティングでしたね。 -目を疑った いや疑ったんじゃなくて!(笑い)。「えー」じゃないな、「オッ」という感じで。バッティングは悪くないんですよ、このところ。練習通り出たというところだと思いますよ。まあ、1本で語ってはいけないよね、まだね。これも呼び水としてもらいたいね、彼自身の中でね。 -9回は畠 一番、今うちではリリーバーとしていいという状態で、ミヤ(宮本投手チーフコーチ)も話して決めたんだと思いますね。 -畠はプロ初セーブ そうですか。もう少し真っすぐを放ってもいいかなという気はするけどね。でも今日はいろんな意味でいい野球人としての呼び水となったと思いますよ。 -本拠地にいい勢いで帰れる ゲームというのはまだまだこれから続きますけれども、1つね、いい状態で、いい精神状態で、明後日から戦うことができるというのは思います。

◆広島が拙攻連発で3連敗を喫し、1日以来の単独最下位に転落した。1点を追う2回、先頭で鈴木誠也外野手(27)が自身3試合ぶりの1発となる特大の28号ソロで追い付いた。だが4回1死から一塁走者の林が、会沢の打席の2球目のボールで二盗を試み、サインミスとみられる攻撃で盗塁死。1点を追う8回無死一塁からは、代打上本が送りバントを決められなかった。ミスも重なり4度の得点機を生かせず、2点目が遠かった。 3試合連続で1得点に終わった打線について、佐々岡真司監督(54)は「あと1本はいつもの課題。つないで、つないでというのができなかったのがこの3試合だった。(作戦面で)ミスがあったから、こういうことになった」と険しい表情だった。

◆広島先発の床田寛樹投手(26)が、7回2失点の力投も援護に恵まれず、今季3敗目を喫した。初回に連打からピンチを招き、1死二、三塁から岡本和の三ゴロの間に先制点を許した。2回以降は最速151キロの直球を軸に凡打の山を築き、安打も許さず。だが1-1の7回2死から小林に低めの変化球を左翼ポール際に運ばれ、これが決勝点となった。 巨人菅野とプロ初の投げ合いで、投手戦を繰り広げた床田は「初回と7回がすべて。(被弾は)張っているところだったと思う。うまく1球で仕留められた。打者の特徴を頭に入れて投げていきたい」と反省。佐々岡監督は「(床田は)今日も球の強さ、腕の振りは、この(床田自身の登板の)3試合は同じ。2失点ですけど、自分の仕事をした。ゲームをつくってよかった」と評価した。

◆「エースとは」の究極の問いに、結果で答えを出した。巨人のエース菅野智之投手(31)が、自身3度目で今季初の中4日の先発で、7回を5安打1失点。チームの連敗を6でストップした。9戦勝ち星なしの今季最大の逆境の中で「粘り強く投げられた」と、再びはい上がる白星をたぐり寄せた。 ? 振り返れば、2年前の19年1月。自主トレ先のハワイの青空の下で「エースとは」の究極の問いの答えを模索した。背番号が「19」から「18」への変更が決定。「ずっと、答えを考えてたんですけど、最近、これだと思ったんです」。 最初に挙げたのは、チームに勇気と希望を与えることだった。「高校野球とかを見てると、劣勢の時や格上が相手でも、エースの投球がチームに力以上のものを与えたりする。現状を打破し、チームに勇気、希望を与えられるのがエースだなと」。 2番目に挙げたのは、信頼と安心感だった。「極論で言えば、マウンドに上がる前にエースの仕事は終わっていると思うんです。試合前に、周りが『菅野なら大丈夫』『何とかしてくれる』と思ってくれるか。そんな雰囲気を作れるのがエースなのかなと」。 最も語気を強めたのはチームの勝利だった。「1番目、2番目の要素を持っているということは、すなわち勝てる投手」と言った。2回に鈴木誠にソロを浴びたが、3回以降は最速152キロをマークし、試合の流れを読みながらギアを上げ、小林の1発を呼んだ。「どれだけ腹くくって、自分の仕事が、力が発揮できるか」。エースはマウンドで覚悟を示す。【久保賢吾】 ▼17年以来となる中4日の先発登板で勝利した菅野だが、鈴木誠には今季5本目の被本塁打。同じ打者にシーズン5本塁打以上も許したのは、18年に松田宣(ソフトバンク)に打たれた十亀(西武)以来。巨人の投手では03年上原が緒方(広島)に打たれて以来、18年ぶり7人目となった。広島相手に限ると、山本浩に6本打たれた80年江川、前記上原に次いで3人目。 ▽巨人宮本投手チーフコーチ(中4日での菅野の好投に)「彼のプライドっていうかね。そういうのを見せてもらえたかなと思いますね」

◆巨人・小林誠司捕手(32)が1-1の七回2死に勝ち越しの1号ソロを放った。 それまで2安打1得点に抑えられていた左腕・床田が低めに投じたスライダーを左翼席へ。2019年7月4日の中日戦(東京ドーム)以来となる本塁打で、先発したエース・菅野へ大きな援護点をプレゼントした。

◆広島・鈴木誠也外野手(27)が二回、菅野キラーぶりを発揮する28号同点ソロを放った。 「打ったのはストレート。同点につながるホームランになって良かったです」 1球目のシュートを見逃しストライク、2球目のフォークを空振りして追い込まれたが、3球目の内よりの146キロを力強く引っ張った。本塁打を確認すると、表情を変えることなくダイヤモンドを一周した。 Gのエースとは試合前時点で12打数6安打、4本塁打と好相性を誇る。昨年まで通算での対戦成績は打率・213、0本塁だったが、4月9日の巨人戦(マツダ)の初本塁打をキッカケに5戦5発とカモにする。 東京五輪は全5試合で4番を務め金メダルを獲得した。7、8月は月間MVPをプロ9年目で初受賞。9月は球団タイ記録の6試合連続本塁打をマークするなど、この一発を含め11試合9本塁打と勢いは加速している。 「ファンの皆さまが楽しみに(球場に)来てくれる。少しでもいい思い出になるように僕自身もチームも頑張る」 野手キャプテンとしてナイン全員の思いを代弁したが...。七回、先発の床田が小林に今季1号ソロを浴びて、万事休す。空砲となってしまった。

◆巨人が連敗を6で止めた。1―1の七回2死無走者で小林の2年ぶりの本塁打で勝ち越した。菅野が中4日で先発し7回1失点で4勝目。畠はプロ5年目で初セーブ。広島は3試合続けて1得点と打線が振るわず3連敗を喫した。

◆巨人が競り勝ち、連敗を6で止めた。1―1の七回に小林の2年ぶりの本塁打で勝ち越した。菅野は中4日で先発し、7回1失点で4勝目(6敗)。畠はプロ5年目で初セーブを挙げた。 連敗脱出へ、菅野が大粒の汗をぬぐいながら懸命に腕を振った。今季初の中4日での先発でリーグ2連覇中のエースの意地を見せた。 チームは11日に2分けを挟んで2年ぶりとなる6連敗を喫した。菅野が先発した1日のヤクルト戦(京セラ)の白星を最後に9試合白星がない苦しい状況だった。 先発陣が4試合連続で一回に失点していた中、この日は三者凡退の好発進を切った。1-0で迎えた二回に試合前までに打率・500(12打数6安打)、4本塁打と打ち込まれている4番・鈴木誠に左翼席への特大ソロを被弾したものの、三-七回は150キロ台の直球を軸にフォークボール、スライダーを駆使して無失点。試合前までにリーグトップのチーム打率を誇る広島打線に追加点を与えなかった。 7回、本塁打を放ち笑顔の小林=マツダスタジアム(撮影・水島啓輔) 打線は一回に岡本和の三ゴロの間に1点を奪い、5試合ぶりに先制。その後は膠着(こうちゃく)状態となっていたが、七回に小林が今季1号となる勝ち越しソロを放ち、菅野に援護点をプレゼントした。

◆広島の床田は1―1の七回2死で小林に低めのスライダーを左翼ポール際へ勝ち越しソロを運ばれて3敗目を喫した。今季最多の112球を投げて7回3安打2失点と力投したが報われず「(狙い球を)張ってるところだったと思う。それをうまく1球で仕留められた」と唇をかんだ。 後半戦に入って3試合連続で6回以上を投げており、試合はつくれている。「真っすぐは質的にも良かったと思うので、それは継続して。あとは勝負どころで間違えないように」と話した。

◆巨人は接戦を制し、引き分けを挟んでの連敗を6でストップした。4年ぶりの中4日で先発した菅野が7回5安打1失点の力投で4勝目を挙げた。打線は1-1の七回に小林が2年ぶりとなる今季1号ソロを放ち、チームに9月1日以来、10試合ぶりの白星をもたらした。原辰徳監督(63)が振り返った。 ーー接戦を勝ち、連敗をストップ 「1つの勝利というのは非常に険しくというときもあれば、さらっといくときもある。ましてや今回の勝利というのはかなり険しい状態で勝ったというところですね」 ーー中4日の菅野が7回1失点 「球持ちが非常によかったと思いますね。本来の智之に戻りつつあるというところだと思います」 ーー七回に小林が2年ぶりの本塁打 「そうですね。少しこういう感じで(目をこする動作)見ましたけど、ナイスバッティングでしたね」 ーーいい勢いで本拠地に戻れる 「ゲームというのはまだまだこれから続きますけれども、1ついい状態で、いい精神状態で明後日から戦うことができると思います」 ーー小林の一発は 「バッティングは悪くないんですよ、このところ。練習通り出たというところだと思いますよ。1本で語ってはいけないよね、まだね。これも呼び水としてもらいたいね、彼自身の中でね」 ーー中川、畠も好リリーフ 「畠は今うちでは、一番リリーバーとしていいという状態でミヤ(宮本投手チーフコーチ)も話して決めたんだと思いますね」 ーー畠はプロ初セーブ 「そうですか。もう少し真っすぐを放ってもいいかなという気はするけどね。でも今日は色んな意味でいい野球人としての呼び水となったと思います」

◆広島は打線が3試合連続1得点と貧打に苦しみ、3連敗を喫した。14日にも自力でのクライマックスシリーズ進出の可能性が消滅する危機。佐々岡監督の主な一問一答は以下の通り。 ──床田が7回3安打2失点と好投したが、七回に小林にソロを浴び今季3敗目 「後半戦上がってきてから、きょうも球の強さや腕の振りはこの3試合で同じだった。2失点ですけど自分の仕事をし、ゲームを作って良かった」 ──打線は菅野に対し鈴木誠のソロによる1点どまり 「この3試合で、1点しか取れておらずこういう結果になっている。(鈴木)誠也の一発でというところで、あとがつながらなかった。あと1本はいつもの課題。誠也が出て、5番(坂倉)というところが、今ちょっと落ちているかなという感じがします。つないで、つないでというのができなかった」 ──四回一死一塁では一走・林が盗塁死。サインミスか 「ミスがあったから、こういうことになったと思います」 4回、二盗を試みるも一二塁間に挟まれた林晃汰。右は巨人の中島宏之=マツダスタジアム(撮影・桐原正道) ──八回無死一塁で小園に代打・上本。意図は 「仕掛けていくしかない。小園がちょっと調子を落としている。(相手投手が)左の中川だったのでいろんな意味、いろんな攻撃を考えた中で、代えました」 ──八回に西川が死球を受け交代したが、けがの具合は 「全然大丈夫ですよ」

◆〝守備型捕手〟が決勝弾!! セ・リーグ3位の巨人は12日、広島18回戦(マツダ)に2―1で競り勝ち、今季最長だった連敗を6で止めた。「8番・捕手」でフル出場した小林誠司捕手(32)が、同点の七回に2年ぶりの本塁打となる1号ソロを放ち、決勝点を刻んだ。捕手としては中4日で先発登板した菅野智之投手(31)を4勝目に導き、チームに1日以来10試合ぶりの白星をもたらした。 左翼席へ打球が飛び込むと、小林は、くしゃっとした笑みを浮かべて右こぶしを握った。ベンチでは、本人以上に大興奮のチームメートたちが手荒い祝福で迎えた。 「手応えはあったんですけど、僕なのでファウルになるかなと思っていた。広島の地なので入ってくれたのかな。本塁打自体が(なかなか)ないので、素直にうれしい」 1-1の七回2死。打線が2安打に抑えられていた左腕の床田が投じた低めのスライダーを左翼2階席まで飛ばした。2019年7月4日の中日戦以来、801日ぶりの本塁打(通算15本目)。後半戦から合言葉と同様にチームに定着した、みこしを担ぐような〝わっしょいポーズ〟を「忘れていました!」と言うほど、本人も仲間もビックリの決勝弾。菅野はベンチで目を丸くさせていた。 小林は試合前まで、今季の出場試合数42を下回る39打席に立ち、打率・114。強打の大城の台頭で、出番の多くは試合終盤の〝抑え捕手〟。今季5安打目は、弱点の打力の進化も予感させる大きな一発になった。今月から復活した「スガコバ」でチームを救った。勝ち越し弾で同じ1989年生まれの菅野を援護し、途中からは変化球主体で相手を惑わす好リードでもアシスト。小林の決勝打は2年ぶり通算16度目で、そのうち6度は菅野の先発登板時。この日も自身の一打で4勝目をプレゼントした。広島は、出身地の大阪から進んだ広陵高で3年間を過ごし、「僕の原点」と位置づける思い出の地。昨年はコロナ禍で不開催だったが、年末は必ずOBたちと母校に集まり、野球教室を開催する。そこで高校時代の恩師、中井哲之監督(59)と言葉を交わすのが、小林が大切にしている時間だ。「(中井監督は)いつでも話を聞いてくれるお父さんみたいな存在。心配かけないように頑張りたい」2年前、中井監督から「笑顔を増やさんと。作り笑顔でも笑ったら、嫌なことは忘れるから」と掛けられた言葉を今も胸に刻む。練習中から人一倍、楽しそうに大声を張り上げる男は、久しぶりに心の底から笑ったに違いない。ゆかりの地で思い出に残るアーチを架けた。「少し、こういう感じ(目をこする動作)で見ましたけどね。疑ったわけじゃない。『おっ!』という感じ。打撃は悪くないんですよ、このところ。練習通りに出た」原監督は少しおどけながら、意外性も魅力の小林をたたえた。前日に今季ワーストの6連敗を喫し、午前中に東京から移動して戦ったタフな試合で勝った意味は大きい。この日敗れた首位・阪神と3ゲーム差の3位。逆転でのリーグ3連覇へ、強肩捕手のド派手な一発がチームの流れを変えた。(谷川直之)

◆巨人が辛うじて逃げ切り、優勝戦線に踏みとどまった。ロースコアでの1点差勝利は「やはり巨人はしぶとい」「結局は強い」というイメージを内外に発信する。この白星を、再奪首へのきっかにしないとね。 勝因は何といっても、菅野の姿だ。中盤から、投球にまとまりが出て、ていねいに低めに変化球を集めていた。 エースが踏ん張ったからこそ、女房役の小林に一発が生まれた。心もとないブルペン陣も、エースに引っ張られて、奮闘したわけだ。 正直なところ、菅野にはまだ不安が残るよ。前回登板時にも指摘した通り、立ち上がりは躍動感がなく、体の切れも感じられなかった。苦手の鈴木誠に対しても、逃げの投球が目につき、またも痛打された。 それでも今は、そんな細かいことを言っている状況ではない。次回はもっとよい結果を出さなければならない。それがエースだ。 中4日の先発が3度目だったなんて、菅野クラスでは自慢にもならない。ここからは、フル回転あるのみだよ。(本紙専属評論家)

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<セ・リーグ順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差残試合 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(-)
阪神
61454 0.575
(↓0.006)
-
(-)
33447
(+1)
429
(+8)
104
(-)
94
(-)
0.252
(↓0.001)
3.600
(↓0.05)
2
(-)
ヤクルト
514112 0.554
(↓0.006)
3
(-)
39467
(+5)
406
(+9)
105
(+1)
62
(+2)
0.257
(-)
3.660
(↓0.04)
3
(-)
巨人
534315 0.552
(↑0.005)
3
(↑1)
32442
(+2)
423
(+1)
137
(+1)
59
(-)
0.247
(↓0.001)
3.590
(↑0.02)
4
(-)
中日
445314 0.454
(↑0.006)
12.5
(↑1)
32336
(+9)
367
(+5)
62
(+2)
54
(-)
0.241
(↑0.001)
3.190
(↓0.01)
5
(1↑)
DeNA
425414 0.438
(↑0.006)
14
(↑1)
33441
(+8)
496
(+1)
112
(+3)
23
(-)
0.259
(↑0.001)
4.290
(↑0.04)
6
(1↓)
広島
425610 0.429
(↓0.004)
15
(-)
35408
(+1)
452
(+2)
92
(+1)
50
(-)
0.260
(↓0.001)
3.890
(↑0.02)