DeNA(☆8対1★)阪神 =リーグ戦22回戦(2021.09.12)・横浜スタジアム=
このエントリーをはてなブックマークに追加

 123456789
阪神
1000000001610
DeNA
20200130X8903
勝利投手:今永 昇太(4勝4敗0S)
敗戦投手:ガンケル(7勝2敗0S)

本塁打
【DeNA】佐野 恵太(12号・1回裏2ラン),オースティン(24号・3回裏2ラン),オースティン(25号・7回裏3ラン)

  DAZN
チケットぴあ DeNA戦チケット予約 阪神戦チケット予約

DAZN

◆DeNAは1点を追う1回裏、佐野の2ランで逆転に成功する。その後は3回にオースティンの2ランで加点すると、7回にはオースティンのこの日2本目となる3ランが飛び出し、相手を突き放した。投げては、先発・今永が8回6安打1失点の快投で今季4勝目。敗れた阪神は、投打ともに精彩を欠いた。

◆阪神ジェフリー・マルテ内野手(30)が激走で先制点をもぎ取った。 1回2死三塁、今永に打ち取られるが、遊撃右へのゴロで全力疾走。余裕を持って送球した柴田のスキを見逃さず、間一髪で適時内野安打とした。 「全力疾走はタイガースの象徴だから、足でもぎ取った1点だったね。あの瞬間は俊足になった気分だったよ」と冗談交じりに喜んだ。

◆DeNA佐野恵太外野手が12号逆転2ランを放った。0-1の1回1死一塁、ガンケルの初球、134キロを右翼ポール際へ運んだ。推定飛距離131メートルの大アーチに「初球から自分のスイングができ、カットボールをしっかり捉えることができました。先制点を奪われた直後にすぐ逆転でき良かったです。次の打席も頑張ります」と喜んだ。

◆投打がかみ合いDeNAが快勝。1回先制を許した直後、佐野の12号2ランで逆転。オースティンが3回に24号2ラン、7回には25号3ランを放ち5打点をたたき出した。援護を受けた先発今永は8回1失点11奪三振の力投で4勝目。阪神は先発ガンケルが6回5失点の誤算。打線も振るわず連勝は2で止まった。

◆阪神先発のジョー・ガンケル投手(29)が6回を8安打、今季最多かつ自己最多タイの5失点でマウンドを降りた。 1点の援護をもらった直後の初回1死一塁から佐野に右翼ポール際へ逆転12号2ラン。「味方が先制してくれた直後に逆転を許してしまい申し訳ない」。 3回にはオースティンに高めツーシームを捉えられ、バックスクリーン左へ24号2ランを浴びた。6回にも1点を失った。「ボールも全体的に高くなってしまった」と反省した。今季15試合目の登板で、6回以上を投げた試合では初めてクオリティースタート(6回以上、自責3以下)を達成できなかった。 登板前日の11日に「横浜スタジアムは甲子園よりは狭い球場なので、長打には気をつけたい」と話していたが、今季初めて2被弾を食らい、8勝目とはならなかった。

◆阪神は1回、2死三塁からマルテの遊撃内野安打で先制した。DeNAは1回に佐野、3回はオースティンが2ランを放った。 DeNAは6回、2死満塁から桑原の左前適時打で1点を追加。阪神は4~6回に5三振とDeNA先発の今永に抑えられた。 DeNAは7回にオースティンの25号3ランで突き放した。先発の今永は8回6安打1失点で4勝目。阪神はガンケルが2敗目。

◆首位阪神がDeNAに敗れ、連勝は2でストップした。 先発のジョー・ガンケル投手(29)が、2発に泣いた。味方が初回に1点を先制したが、その裏に佐野に逆転2ランを許すと、3回にはオースティンに24号2ランを浴びた。2被弾は今季最多。6回にも1点を失い、今季ワースト、自己ワーストタイの5失点。6回で降板した。 7回に2番手で登板した馬場は連続四球の後、オースティンに25号3ランでダメを押された。打線はDeNA先発左腕今永に8回で1点しか奪えず、今季2戦2敗。昨年から4連敗となった。

◆DeNA今永昇太投手が今季初めて本拠地で勝ち、横浜スタジアムでの通算20勝目を挙げた(史上18人目)。今季最長の8回を投げ6安打1失点。お立ち台で「この日のために頑張っていたといっても過言ではない」と声を弾ませた。 打者の観察眼が生きた。1回に3安打で1失点。「チェンジアップが見切られていた。強引に引っ張ろうとせず、潜り込んで浮いてきたところを打とうとする意図が見えた」。2回以降は直球とフォークを主体に変更した。2年ぶりに11三振を奪った。 5回に梅野、6回は大山を140キロのフォークで空振り三振。「チェンジアップの球速帯だったら、もう1個、体が前に出てレフト前とか。大山選手も梅野選手も拾うのがすごく上手な打者なので」。2球種の握りは一緒で、力を入れる指が中指か薬指かの差だけ。偽装に成功した。 9回2死から田中健が抑えた。「健二朗さんが最後を締めたことが価値の高い試合と感じている。ファームでリハビリしている選手が何人かいますが、彼らに必ず希望やモチベーションを与える姿だったと思う」。今永も昨年左肩を手術した。ともに昨季をリハビリ組で過ごした左腕同士、絆を深めた。【斎藤直樹】

◆8回に3番手で登板した阪神斎藤友貴哉投手が3人斬りで意地を見せた。 最速155キロをマークした直球で押し、大和は126キロのカーブで空振り三振。代打楠本を二直、2安打の桑原を右飛に仕留めた。「打者に向かっていく姿勢は見せることができた。点差はありましたが0点で抑えることができてよかった」。8月25日DeNA戦で1回3失点と炎上し、翌26日に出場選手登録を抹消されていた。その日以来の1軍登板で雪辱を果たした。

◆首位阪神がDeNAに敗れ、連勝は2でストップした。先発のジョー・ガンケル投手(29)が、2被弾に泣き、6回5失点で今季2敗目となった。打線はDeNA先発左腕今永に初回の1点しか奪えず、8回まで毎回の11三振を奪われた。試合後の矢野燿大監督(52)の一問一答は以下の通り。 -ガンケルは球が高かった まあまあ、高いのが全部悪いわけではないんで。それだけではないんだけどね。コースも、(1回の)佐野の(12号2ラン)は甘かったし、(3回の)オースティンに打たれた(24号2ラン)のは結構うまく打ったなっていう感じには思う。 -オースティンをどう抑えることがポイントに うちがやられているときはオースティンにやられているっていうのがある。そこはやっぱり、投手だけでは抑えられない部分なんで。状況も場面もあるんで、そこは捕手も腕の見せどころとなってくるんじゃないかな。 -攻撃面では初回はいい形を作ったが、その後が そうやね。立ち上がりでもうちょっといけたら、よかったけど。序盤、1点で終わってしまったっていうのがこういうことになってしまった。(今永には)結果的には抑えられているんだけど、どうにもならないっていう感じじゃなかったんで。もうちょっといきたかった。 -ガンケルの次回登板は いや、そりゃあいくよ。別に考える必要ないと思うけど。 -マルテの1回に遊撃内野安打にした全力疾走の走塁は ある意味、普通かなと思ってます。

◆9回2死、登場コールに球場がどよめく中、田中健がマウンドに上がった。18年9月16日阪神戦以来、1092日ぶりの登板。顔中に汗を浮かべながら、全力で左腕を振った。代打原口に四球を与えたが、146キロをマーク。続く小野寺をフォークで投ゴロに仕留め、試合を締めた。 「1軍の舞台に戻ってくることができホッとしています。周りの方々のサポートがなければ、今日を迎えることはできなかったと思うので本当に感謝したい」と万感の思いをこめた。 19年に左肘のトミー・ジョン手術を受け、育成契約になった。「手術してすぐ肘の可動域が全然ない時、本当に投げられるのかなと思いましたけど、それ以降は絶対無理だとは思わなかった」。懸命なリハビリ姿は今永、東らの手本となった。試合後「おかえり」と声をかけた三浦監督は「僕も興奮していた」。チーム全員が幸せな気分に包まれた。【斎藤直樹】

◆阪神は大敗の中、1番近本光司外野手が今季11度目の猛打賞で気を吐いた。 初回は今永の147キロ直球を左中間へはじき返し二塁打。その後三塁へ進み、マルテの内野安打で先制のホームを踏んだ。3回は右前打、5回は中前打と広角に打ち分けた。「状態はあんまり良くなかったんですけど、自分のイメージしたことが今日はしっかりできた」。137安打とし、129安打で2位のDeNA佐野らに8本差をつける。阪神では13年マートン以来の最多安打のタイトルに向けてこのまま突っ走る。

◆阪神の4番ジェフリー・マルテ内野手は激走で先制点をもぎ取った。1回2死三塁、今永のチェンジアップを引っ掛けたが、遊撃右へのゴロで全力疾走。余裕を持って送球した柴田のスキを見逃さず、間一髪で適時内野安打とした。先制打の直後には「全力疾走はタイガースの象徴だから、足でもぎ取った1点だったね。あの瞬間は俊足になった気分だったよ」と冗談交じりにコメント。前日11日広島戦では決勝3ランを放っており、これで5試合連続安打となった。

◆阪神初回に1点を挙げ3戦連続先制した打線は、その後追加点を奪えなかった。今永に8回まで毎回の11三振を喫した。 矢野監督は「序盤1点で終わったのが、こういうことになった。結果的には抑えられているけど、どうにもならない感じじゃなかった」と話し、1回の先制後の2死二、三塁、3回1死二塁を生かせなかったことを悔やんだ。今永には今季2戦2敗。昨年から4連敗となった。

◆天敵にまたやられた...。意気揚々と横浜に乗り込んだ首位阪神が最下位だったDeNAに敗れ、連勝が2でストップした。ハマスタの防御率1点台と相性を買われて中7日の先発となったジョー・ガンケル投手(29)ら投手陣が4番オースティンに2被弾し、5打点を稼がれた。矢野監督は「うちがやられているときはオースティンにやられているっていうのがある」と悔しそうな表情を浮かべた。 マウンドのガンケルが悔しそうにバックスクリーン左横に飛び込んだ打球を見つめた。1-2の3回2死三塁。オースティンにカウント2-2から内角ツーシームをうまくはじかれた。初回に3番佐野に浴びた逆転2ランに続いて2本目。7回には2番手馬場が2者連続四球で無死一、二塁としてオースティンに電光掲示板に直撃の3ランを食らった。強烈パンチで試合を決められた。 米国代表としても活躍したハマの主砲を止められない。オースティンの25本塁打のうち、阪神は球団別トップの8本を献上。対戦打率3割8分3厘、18打点と打たれっぱなしだ。矢野監督も「そこはやっぱり、投手だけでは抑えられない部分。状況も場面もあるんで、捕手も腕の見せどころとなってくるんじゃないかな」と頭を悩ませる。 2位ヤクルトも中日に敗れて3ゲーム差は変わらないが、広島戦2戦2勝で乗り込んできただけに嫌なムードが流れる。6回を今季ワーストの5失点で2敗目を喫したガンケルは「ボールも全体的に高くなってしまった。次回の登板までにしっかり修正していきたい」と次戦を見据えた。14日からは敵地神宮でヤクルトとの対戦が待つ。嫌な負けを断ち切って流れを変えたい。【桝井聡】

◆DeNAが自力クライマックス・シリーズ(CS)進出を復活させた試合で、最後を締めたのは田中健二朗投手(31)だった。9回2死、18年9月16日阪神戦(横浜)以来の1軍公式戦のマウンドに上がった。尋常じゃない量の汗をかきながら、1092日ぶりに阪神原口へ投じた初球は144キロの直球。この日一番の大きな拍手が送られた。四球を与えたが、続く小野寺を134キロのフォークで投ゴロに仕留めた。 拍手を浴びながらベンチへと戻る途中、三浦監督から声をかけられた。「ナイスピッチング。お帰り」。頭を何度も下げながら「ありがとうございます」と答えた。昨年は2軍監督と選手として、リハビリ期間をともにしていた。お互いに興奮状態だった。 試合後、球団を通じて「1軍の舞台に戻ってくることができホッとしています。周りの方々のサポートがなければ、今日を迎えることはできなかったと思うので本当に感謝したいです。これからも自分の持ち味である強気で押すピッチングをしていきたいです」とコメントを出した。 選抜優勝投手の看板を背負い、常葉学園菊川(静岡)から07年の高校生ドラフト1巡目で横浜に入団した。愛知県の新城市の実家は最寄りのコンビニまで車で10分ということから「ハマの田舎」と自称していた。入団当初は、なかなか芽が出なかったが、15年に16ホールドを挙げてブレーク。以後は中継ぎとして欠かせない存在になっていたが、19年に左肘のトミー・ジョン手術を受け、育成契約となり、背番号は「046」に。今年6月にようやく支配下登録に復帰した。 いつしか投手陣では最年長となった。国吉佑樹がロッテに移籍し、DeNAになる以前から所属している現役選手は田中健が唯一になった。2軍ではリハビリ組の手本となっていた。「手術してすぐ肘の可動域が全然ないとき、これ本当に投げられるのかなと思いましたけど、それ以降は絶対無理だとは思わなかったです」。周囲の誰もが努力を見ていた。4勝目を挙げた今永は「健二朗さんが最後を締めてくれたことが価値の高い試合だと感じている。ファームでリハビリしている選手が何人かいますが、彼らにも必ず希望やモチベーションを与える姿だったと思う」と力説した。 父の好正さん(61=会社員)は、次男坊の力投を自宅でテレビ観戦していた。「手術が成功して『死んだつもりで頑張る』と言っていました。母親(15年に47歳で急死した巳路子さん)にいい報告ができる。親としては安心できます。せっかく三浦さんの出世番号の46番をもらった。また46をつけて1軍のマウンドで投げられたのは『46を汚さないように』という思いを感じました」。試合後は、1軍復帰を祝福するラインへの返信に追われていた。 三浦監督は9回2死で登場させる、粋な演出をした。「条件が整えばと思っていた。打線もしっかり得点を重ねて状況をつくってくれたので。最後1アウト、9回とは決めていた」。ベンチから投球を見ると、いろいろな思いがこみ上げた。「よかったですね。現役も一緒にやってますし、手術した後のリハビリもずっと見てきましたからね。本当によかったなと。だいぶ緊張もあったと思うが、しっかり腕も振れていた。スタンドからたくさんファンの声援があったし、いい復帰戦になったかな。これからもっとチームに貢献してもらう」。背番号46の後継者に、今後も登板機会を与えるつもりだ。健二朗の復活ロードは、始まったばかりだ。【斎藤直樹】

◆阪神のジェフリー・マルテ内野手(30)が一回、2死三塁から〝全力疾走〟で先制点をもぎとった。先頭の近本が左中間を破る二塁打。2死三塁とし、マルテは今永のチェンジアップを引っかけた。遊撃手の柴田が二塁ベースよりの打球を処理して一塁送球したが、間一髪でセーフとなった。 だが、直後の一回、先発のガンケルが1死一塁から佐野に右越えの2ランを被弾。波乱のスタートとなった。

◆カリスマホストで実業家、ROLAND(ローランド、29)が2年連続の始球式を務めた。背番号「NO・1」のユニホーム姿でマウンドに登場し、ゆっくりしたフォームから思い切り投げたが、昨季に続いて投球は大きく左にそれ、ワンバウンドして左打者の阪神・近本の背後を通過。2年連続の〝暴投〟に思わず天を仰いだ。 大役を終えたROLANDは「やっぱり難しかった。改めて思ったのは、おれはストライクゾーンにおさまる器じゃないなと」と〝ローランド節〟を披露しながらも、最後は「来年機会があればリベンジしたい」と悔しさをにじませた。 ROLAND(ローランド)=横浜スタジアム(撮影・松永渉平) 帝京高の同窓生、DeNA・山崎康晃とは東京五輪前に連絡を取り『必ず金メダルをとるよ』と宣言されていたことを明かし、「さすがだなと。去年は苦しい時期があって、僕もコロナ禍で苦しんでいた中で、世間はいろいろ言うかもしれないけど、結果で世間を黙らせようと話していた。本当に有言実行でかっこいいなと思った」とたたえた。

◆阪神のジェフリー・マルテ内野手(30)が一回、2死三塁から〝全力疾走〟で先制点をもぎとった。先頭の近本が左中間を破る二塁打。2死三塁とし、マルテは今永のチェンジアップを引っかけた。遊撃手の柴田が二塁ベースよりの打球を処理して一塁送球したが、間一髪でセーフとなった。 マルテは「全力疾走はタイガースの象徴だから。足でもぎ取った1点だったね。あの瞬間は俊足になった気分だったよ」と声を弾ませた。 だが、直後の一回、先発のガンケルが1死一塁から佐野に右越えの2ランを被弾。波乱のスタートとなった。

◆先発した阪神のジョー・ガンケル投手(29)は6回を投げて、ともに今季ワーストとなる8安打5失点で降板。8勝目はならなかった。「味方が先制してくれた直後に逆転を許してしまい、チームに申し訳ない。球も全体的に高くなってしまった。次回登板までにはしっかり修正していきたい」。1点を先制した直後の一回、1死から柴田に四球。続く佐野に内角のカットボールを右翼席に運ばれて逆転を許した。三回は先頭の桑原に中前打。2死三塁からオースティンに高めツーシームをバックスクリーン左に被弾した。1-4の六回、2安打と四球で無死満塁を招いた。なんとか2死までこぎつけたが、桑原に左前適時打を浴び、七回に代打を告げられた。

◆阪神は投打に精彩をかいた。先制するも1-8と完敗。連勝は「2」で止まった。 先発したガンケルは6回を投げて、ともに今季ワーストの8安打5失点で2敗目(7勝)。1点を先制した直後の一回、佐野に逆転2ランを浴びると、三回にはオースティンにも2ラン。六回には桑原に左前適時打を許し、七回の攻撃で代打を告げられた。 1-5の七回には、2番手の馬場がオースティンにこの日2本目となる3ランを被弾した。 攻撃陣は今永に8回6安打1得点。11三振を奪われた。一回、マルテの内野安打で先制したが、二回以降は今永の切れのある直球に振り遅れるシーンが多かった。

◆阪神は先発のジョー・ガンケル投手(29)が6回5失点で、7月14日のDeNA戦(甲子園)以来、2敗目(7勝)を喫した。打線は11三振で、完敗した。試合後の矢野耀大監督(52)の一問一答は以下の通り。 ーーガンケルは球が高かった 「高いのが全部悪いわけではないんで。コースも、佐野のは甘かったし、オースティンに打たれたのは結構うまく打ったなっていう感じには思うんだけど」 ーーオースティンをどう抑えるか? 「それはもうね、うちがやられている時はオースティンにやられているっていうのがあるので。そこはやっぱり、ピッチャーだけでは抑えられない部分なんでね。状況も場面もあるんで、そこはキャッチャーも腕の見せ所というか。そういうところになってくるんじゃないかな」 ーー攻撃面では初回はいい形を作ったが、その後が 「そうやね。立ち上がりでもうちょっといけたらね、よかったけど。序盤、1点で終わってしまったのがこういうことになってしまった。バッテリーを含めると、すぐ逆転されちゃったっていうことでね。あのまま粘ってくれていたらあれやけど、ちょっと取られ方にダメージがあるような感じやったんで。そんなに、結果的には抑えられているんだけど、どうにもならない感じじゃなかったんで。もうちょっといきたかったなっていう」 ーーガンケルの次回登板は 「いや、そりゃあいくよ。別に考える必要ないと思うけど」 ーーマルテの走塁は(一回の適時内野安打) 「うん、まぁまぁ。ある意味、普通かなと思ってます」

◆「キッズSTAR☆NIGHT(スターナイト)」として行われた一戦。DeNAのキャプテンが、子供たちを笑顔にした。0―1の一回、佐野恵太外野手(26)が右翼ポール際へ飛び込む逆転の12号2ランを放った。 「初球から自分のスイングができ、カットボールをしっかり捉えることができた。先制点を奪われた直後にすぐ逆転でき良かった」 1回 逆転2ランを放ち生還するDeNA・佐野恵太=横浜スタジアム(撮影・斎藤浩一) 一回、先発の今永が2死三塁から、打ち取ったマルテの遊ゴロがシフトの間を突いて内野安打となり先制を許した。試合開始早々、漂いかけた嫌な流れを主将が一振りで払った。 ■4番オースティンは2発 1死一塁で迎えた第1打席。ガンケルの初球を捉えた。内角に食い込んでくる難しいカットボールだったが、昨季の首位打者は打撃技術でうまくさばき、打球は右翼ポール際で切れることなくスタンドイン。本拠地のベイ党を歓喜に包んだ。 3番が打てば4番も黙っていない。オースティンが2―1の三回2死三塁の好機で左中間席へ24号2ラン、七回にも特大の25号3ランを放った。七回の一発は電光掲示板を直撃し、そのブロックが点灯しなくなる衝撃の〝LED破壊弾〟に。佐野、オースティンのアベック弾は今季3度目だ。 「少し浮いてきた球を良いポイントで捉えることができた」とオースティン。DeNAがアーチ攻勢で、ハマスタに詰めかけた子供たちを喜ばせた。(浜浦日向)

◆DeNAの田中健が左肘の内側側副靱帯再建手術から3年ぶりに復帰登板した。この日に出場選手登録され、九回2死でマウンドへ。原口に四球を与えたが、小野寺を投ゴロで試合を終わらせ「戻ってくることができてほっとしている。周りの方々のサポートがなければ、きょうを迎えることができなかったので感謝したい」と語った。 2016、17年は60試合以上に登板したが、19年に手術を受けた。育成選手となって長いリハビリを乗り越えたサウスポーについて、三浦監督は「本当に良かった。これからチームのためにどんどん投げてもらう」と期待を寄せた。

◆左に右にセンター返し。大敗の中、快音を3度、響かせた。近本が意地の3安打猛打賞。〝スミ1〟に終わった打線の中で、気を吐いた。 「先頭ばかりだったので、とにかくチャンスを作ることが頭にありました。状態としてはあまりよくなかったんですけど、イメージしたことはしっかりできました」 一回、今永の147キロ直球を捉えて左中間へ二塁打を放つと、マルテの適時内野安打で生還。この日、チーム唯一の得点を挙げた。三回先頭ではカーブを引っ張って右前へ。五回2死ではチェンジアップを中前にはじき返した。 チームは今永に2019年9月28日の対戦以来、約2年も黒星をつけられていない。前回7月14日にも10三振を奪われた難敵だが、近本はこれで今季打率・571(7打数4安打)。相性のよさを生かし、8月26日のDeNA戦(京セラ)以来、今季11度目の猛打賞を記録した。 5回、安打を放つ阪神・近本=横浜スタジアム(撮影・門井聡) ここまで137安打でリーグトップ。開幕前に目標の一つに「より多くヒットを打ちたい」と語っていた。後半戦は打率・352と好調を維持しており、このまま順調にいけば、最多安打のタイトルも見えてくる。 14日からは3ゲーム差の2位ヤクルトと対戦。勝って勢いをつけたかったところだが、後ろを振り向いてはいられない。神宮での直接対決に向けて、前を向いた。 「いいピッチャーばかりが続くので、とにかく先制して、中押し、ダメ押し。しっかり自分たちの野球をする。チーム全体で勝っていきたい」 前回7―9日(甲子園)の3連戦では1勝2敗。今回も奥川ら好投手が登板してくる可能性が高い。16年ぶりのリーグ制覇へ。虎のリードオフマンが、し烈な終盤戦でチームを引っ張る。(菊地峻太朗)

◆完全復活の快投を見せた。DeNA・今永昇太投手(28)が今季最長の8回を投げ、112球で6安打1失点。毎回の11三振を奪い、今季4勝目となる後半戦初勝利を挙げた。 「この日のために頑張ってきたといっても過言ではない。また、こうやって帰ってこられてうれしいです」 昨年10月の左肩手術後では初となるハマスタでの白星に、エースは会心の笑みを浮かべた。 一回に3安打を浴びて先制を許したが、ここからが真骨頂だった。「チェンジアップを見切られていた」と相手の動きを察知し、同じ軌道の変化球で球速帯をわずかに変えた。「力を入れるのが中指か薬指か程度の違い」というフォークボールを駆使し、流れを変えた。 BAY☆スタをPRするDeNA・今永 半年に及んだリハビリ生活。暗くなりがちな中、あえて笑顔で過ごすことを心掛けた。同じく手術からの復帰を目指した田中健がこの日、復帰。3年ぶりの1軍マウンドに上がった先輩の姿に、今永は「感慨深いものを感じた。最後を締めて、価値の高い試合になった」とチームに吹く追い風を口にした。 ティー打撃練習するDeNA・宮崎=横浜スタジアム(撮影・斎藤浩一) 左肘の手術から復活を目指す東も1軍復帰が近づいている。「リハビリ中の後輩にも、希望を与えられるような投球をしたいと思っている」と今永。自力でのクライマックスシリーズ(CS)進出の可能性も1日で復活。ここに来て、役者がそろってきた。(浜浦日向) ◆自身が表紙『BAY☆スタ』PR 今永は試合後、サンスポ特別版タブロイド新聞『BAY☆スタ』最新号(22号、7日発売)を手にPR。エース左腕が表紙を務め、巻頭インタビューにも登場している同紙は、球団オフィシャルショップ、神奈川県内のコンビニ、サンスポe-shop、アマゾンなどで発売中だ。 ◆キッズスターナイト DeNAはこの日、子供を対象にした各種イベントを行う「キッズSTAR☆NIGHT(スターナイト)」を開催した。子供たちから募集し最優秀賞に輝いたオリジナルチームウエアを選手、スタッフらが試合前練習で着用。来場者には子供用の特別ユニホームが配布され、試合後にはハマスタのグラウンドで光の軌道によって選手のスピードなどが体感できる「光の野球教室~ライティングハマスタ~」を実施。約500人の小学生と保護者が参加した。

◆え~っ...。ハマスタで阪神が負けた? 六回終了時点で1-5だったけど「大丈夫~、このカードのハマスタでの試合は、終わってみれば点の取り合いになると太古の昔から決まっているもんね~♪」と、余裕をかましていた俺。しかし、馬場が七回、2四球にオースティンの本日2本目のホームランを浴びて皮算用が消えた...ガックシ!! かつてのドラフト1位よ、何しとんねん!! てか、マジに馬場だけじゃなく、エースにならなくちゃいけない藤浪なんかにも言ったるわ!! 『現在(いま)人生かけんと一生悔いるでェ!!』 計算高い大人の話をあえてするけど...。1985年、前回日本一になった虎戦士は、いまなおプロ野球界で生活できているのだ。それこそ優勝という金メダルの恩恵なんだよね。 わが阪神は今季、36年ぶりの日本一に輝くと俺は信じている!! 猛虎戦士よ、残り33試合の活躍が、この先半世紀の人生を決めるのだ! 大勝負に今、全てを出し尽くし勝とうでェ!! シアワセな未来のためにー!!

◆時は来た! 阪神はDeNAに1―8で完敗した。後半戦は勝ったり負けたりが続いている状況に、通算176勝を挙げた球団OB、星野伸之氏(55)=本紙専属評論家=は大山悠輔内野手(26)の4番復帰を提言。ジェフリー・マルテ内野手(30)を3番に戻し、開幕当時の〝原点回帰クリーンアップ〟でVへの正念場を戦うように求めた。 スコアは大差になったが、先発のガンケルは悪くなかった。一回、佐野に浴びた逆転2ランはカットボールをうまく打たれた。三回、オースティンに食らった2ランもインコースの厳しいところに投げた球を、腕をうまくたたんで運ばれた。 今永も非の打ちどころがなかった。Bクラス相手の大敗はダメージが大きそうに見えるが、1敗は1敗でそれ以上ではない。優勝するチームでこの時期、最も大切なことは、大きな連敗をしないことだ。 そういう意味では14日からの2位ヤクルトとの2連戦(神宮)が重要になってくる。阪神打線を見ると好材料も多い。3安打を放った1番近本は絶好調。足が速い中野が2番に定着したので、盗塁でもセーフティーバントでもなんでもできる。この1、2番は替える必要はなく、最大限に生かしたい。だが、3番以降は検討の余地がある。 調子を上げてきた大山は一回、今永がカウント1-1からタイミングを狂わそうと思って抜いた球をしっかり捉え、右中間に運んだ。2、3打席目は三振したが、追い込まれるまでしっかりとバットを振っていた。状態が悪いときは、すべての球に手を出してボールを追いかけていたが、自分のポイントに呼び込めるようになってきた。9月に入って、引っ張って三塁線を破るヒットも出始めた。当たったらホームランになるぞ―という雰囲気は、相手バッテリーにも伝わっている。 調子のいい近本と大山が1番、5番と離れているのは、もったいない。矢野監督が決断することだが、そろそろ大山を4番に戻してもいい時期だろう。首脳陣もどこかで戻そうと考えているだろうし、そのタイミングは近づいている。 大山を4番に戻すならば、3番はマルテがベター。ボールの見極めがいい打者なので1、2番が倒れて2死になっても、簡単に三者凡退で終わらない。マルテが出塁した後に大山、5番に勝負強いサンズという形の方が相手は嫌だろう。もともと前半戦はこの形で戦ってきた。これからペナントは勝負どころ。大山が復調してきたのだから、本来の戦い方に戻した方が、残り試合はドッシリと戦えるのではないか。打順が落ち着くところに落ち着けば、それぞれの役割がはっきりする。 チーム全体でみれば、悲観することはない。調子を戻している打者が多いし、西勇も足踏みしていた通算100勝を達成した。一回の先制点もチーム方針の全力疾走を4番の助っ人が怠らずに、奪ったものだ。調子のいい選手をうまく組み合わせて、大型連敗をしないこと。好調な1番近本でかえすパターンも考えられ、6番以降の人選も大切になってくる。(本紙専属評論家) ◆9月に入って好調 大山は8月に調子を落とし、後半戦スタート時点で・245あった打率が・235まで下がった時期があった。8月28日の広島戦(マツダ)ではスタメン落ちも味わったが、9月に入って復活。すでに5度のマルチ安打を放ち、月間打率は・395にのぼる。シーズン打率も・253まで回復。打点を挙げれば8月14日の広島戦(京セラ)から7連勝中だ。

◆「阪神、ダントツですよ」 紙面総括の酒井哲也局次長兼レース本部長が、メモ書きの『セ・リーグ勝敗表』を手に話しかけてきました。不思議な数字が並んでいます。 ①阪神 187 ②ヤクルト 165 ③巨人 171 ④中日 143 ⑤広島 136 ⑥DeNA 137 これ、何? 「この前、マイナス0・5ゲーム差で2位に落ちたじゃないですか。勝利数は一番多いのになあ、とモヤモヤしたんです。プロ野球は勝率で順位を決めるルールだから仕方ないですけど、延長戦なしの今季だからこそ、納得ができなくて」 Jリーグサッカーの「勝ち点方式」(勝利3点、引き分け1点)で計算してみたのだそうです。すると、12日の試合前時点で阪神は61勝44敗4分けだから、61勝×3の「183」と4分け×1の「4」を足して「187」。同様の計算でヤクルト(51勝40敗12分け)は「165」、巨人(52勝43敗15分け)は「171」になります。 「余裕の1位です。勝率で計算すれば、阪神3連敗、ヤクルト3連勝で逆転されますけど、Jリーグと同じ順位決定法なら、7連敗と7連勝でも抜かれないんですよ」 酒井は「野球は勝率で決めるからこうはいかないけど」と繰り返しながら「それにしても、阪神はなぜこんなに引き分けが少ないんですかね」とぼやいています。 「投手がいいから」 解説(?)を買って出たのはベテランの編集委員三木建次です。 「開幕から、先制した試合は16戦負けなしやった。抑えのスアレスは1敗しかしていない。中継ぎも良かった。追いつかれることが少なかった。顔ぶれは少し変わったけど、先発もずっと6人で回せている」 その先発陣、この日、横浜スタジアムにいたのはガンケルだけでした。 「今回は1試合だけの遠征ですから。14日から神宮でヤクルト2連戦なので、そこで先発する青柳たちは、あしたからの合流になります」 サブキャップ新里公章の報告にも、阪神投手陣の余裕が漂っているように感じました。 「11日の広島戦は、相性の良さとその前の登板で球数が少なかったことで中5日の秋山でしたけど、しっかり抑えました。たしかにうまく回っているなと思います」 そこへまたビヤ樽が割り込んできました。 「巨人はきょう、菅野が中4日で広島戦に投げた。3位に落ちて、阪神との差が開いて、原監督は勝負をかけてきた。先発を間隔を詰めて使っている。阪神は普通にローテーションを回せている。この違いは大きいと思う」 ビヤ樽が余裕をかましたせいではありませんが、中7日のガンケルが打たれました。 「あわてることはない。巨人は勝ったけど、2位のヤクルトは負けた。阪神がこのあと残り33試合を16勝17敗の5割を下回る成績のときでも、ヤクルトがそれを上回るには残り39試合で22勝17敗が必要で、巨人は残り32試合を18勝14敗でいかなあかんのやから」 すごい。よくそんな数字がスラスラと。 「いや、これはサンスポCOMに毎日出ている『虎番ひとりごと』でキャップの長友(孝輔)が書いていた話のパクリ」 どうりで説得力があると思った。ファンの皆さまも気にせんときましょ。ひとつ負けたけど、ヤクルトはお付き合いしてくれたし、巨人は必死のパッチ状態。阪神はまだまだ余裕があります。

DAZN

<セ・リーグ順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差残試合 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(-)
阪神
61454 0.575
(↓0.006)
-
(-)
33447
(+1)
429
(+8)
104
(-)
94
(-)
0.252
(↓0.001)
3.600
(↓0.05)
2
(-)
ヤクルト
514112 0.554
(↓0.006)
3
(-)
39467
(+5)
406
(+9)
105
(+1)
62
(+2)
0.257
(-)
3.660
(↓0.04)
3
(-)
巨人
534315 0.552
(↑0.005)
3
(↑1)
32442
(+2)
423
(+1)
137
(+1)
59
(-)
0.247
(↓0.001)
3.590
(↑0.02)
4
(-)
中日
445314 0.454
(↑0.006)
12.5
(↑1)
32336
(+9)
367
(+5)
62
(+2)
54
(-)
0.241
(↑0.001)
3.190
(↓0.01)
5
(1↑)
DeNA
425414 0.438
(↑0.006)
14
(↑1)
33441
(+8)
496
(+1)
112
(+3)
23
(-)
0.259
(↑0.001
4.290
(↑0.04)
6
(1↓)
広島
425610 0.429
(↓0.004)
15
(-)
35408
(+1)
452
(+2)
92
(+1)
50
(-)
0.260
(↓0.001)
3.890
(↑0.02)