巨人(★4対5☆)中日 =リーグ戦22回戦(2021.09.11)・東京ドーム=
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中日
2300000005901
巨人
00000220041001
勝利投手:柳 裕也(9勝5敗0S)
(セーブ:R.マルティネス(0勝2敗17S))
敗戦投手:メルセデス(7勝2敗0S)

本塁打
【中日】渡辺 勝(2号・2回表3ラン)
【巨人】松原 聖弥(9号・6回裏2ラン)

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◆中日が接戦を制した。中日は初回、福田の適時二塁打で2点を先制する。続く2回表には渡辺の3ランが飛び出し、リードを広げた。投げては、先発・柳が6回途中2失点で今季9勝目。敗れた巨人は、打線が終盤に1点差まで追い上げを見せるも、あと一歩及ばなかった。

◆巨人岡本和真内野手(25)は今季100打点まであと3打点。岡本和は18年に100打点を挙げており、巨人で100打点を2度以上記録すると、07、12年に2度マークした阿部以来、球団8人目の快記録になる。

◆8戦未勝利と苦しむ巨人が、大幅にスタメンを入れ替えた。この日、出場選手登録を抹消された中田に代わって、出場選手登録されたばかりの新外国人のスコット・ハイネマン外野手(28=レッズ傘下3A)が「7番右翼」で初出場。亀井は「3番左翼」で4試合ぶりにスタメンに名を連ねた。1番に吉川を配置し、8試合でわずか1安打と苦しむ丸や、ウィーラー、岸田も先発メンバーから外れ。前日10日の中日戦から野手8人中5人を入れ替えた。 中日は、今季対巨人戦で、2勝0敗、防御率1・00と相性の良い柳が先発マウンドに上がる。

◆巨人新外国人のスコット・ハイネマン外野手(28=レッズ傘下3A)がTwitterのトレンド入りした。11日、1軍に初昇格し、「7番・右翼」で即スタメン出場が決まった。来日後は14日間の自主隔離期間後にイースタン・リーグ2試合に出場。7打数1安打1四球3三振だった。ナインの前で「『ハイニー』と呼んでください」とあいさつ。試合前の練習ではハイテンションでチームメートとグータッチを交わしまくった。 SNS上には「イケメン」との絶賛の声や「勝ったらハイネケンで乾杯」などユニークなコメントが集まった。5連敗で8戦勝ちなし中と苦境に立たされるチームの救世主となるか。

◆「竜のフラミンゴ」中日渡辺勝外野手(27)が東京ドームでの初アーチを放った。 2-0の2回2死一、二塁。巨人先発メルセデスのフルカウントからの144キロストレートを独特の1本足打法で振り抜き、右越えにきれいな弧を描いて突き刺した。 「チャンスだったので、何とかランナーをかえしたいと思い打席に入りました。最高の結果になりました」。8月17日広島戦(バンテリンドーム)でのプロ1号に続く2本目に笑顔でベンチに戻った。 王貞治氏(現ソフトバンク球団会長)を育てた荒川博氏(故人)が主催する「荒川道場」で、中学時代に1本足打法を直接伝授された最後のプロ野球選手として知られる。15年育成ドラフト6位で中日に入団した6年目の苦労人が、得点力不足に悩む竜打線で存在感を見せ始めた。

◆救世主「ハイニー」が重たいムードを切り裂いた。 巨人の新外国人スコット・ハイネマン外野手(28=レッズ傘下3A)が来日初打席で初安打を放った。5点を追う2回2死、フルカウントから中日柳のカットボールを捉え、右中間を破る二塁打。全力疾走で二塁を悠々と陥れ、一塁側ベンチの味方ナインから祝福を受けた。 「(打席に入る際)まだ何も成し遂げていない自分に対し、たくさんの拍手をもらえたことに本当に感激している。ジャイアンツのために1本でも多く貢献できる一打を打ちたい。特別な1本になりました」と振り返った。点にはつながらなかったが、観客から拍手でたたえられ、クールに右手を挙げて応えた。 守備でも大忙し? だった。2回まででハイネマンの守る右翼への安打が3本。渡辺に浴びた3ランも右翼席への一打で、ラッキーボーイに吸い寄せられるかのようだった。 イースタン・リーグでは2試合に出場し、7打数1安打1四球3三振。この日、出場選手登録を抹消された中田に代わって昇格して1軍初出場を果たすと、初打席で結果を出した。8戦勝ちなしで、この試合も序盤に5点を失う重たい雰囲気の中で、今後につながる希望の光となった。

◆東京五輪の卓球日本代表、伊藤美誠(20)が始球式でワンバン投球を披露した。ジャビットと同じ背番号「555」の巨人のユニホームを着用。五輪で1000人以上いる日本選手団の中で割り振られた番号だったという。ワインドアップで大きく振りかぶった投球はワンバウンドで捕手大城のミットに収まった。 事前に意気込んでいた「ドストライク」とはならず、思わず苦笑いを浮かべながら右手で顔面を覆った。「ドストライクを狙っていたので悔しい気持ちはあります。リベンジさせてもらうために、世界選手権優勝して来ます。良い目標ができました」と卓球で頂点に立ってマウンドに戻ると誓った。 伊藤は、8月に開催された東京五輪に出場し、混合ダブルスで金メダル、女子団体戦で銀メダル、女子シングルスで銅メダルを獲得。閉会式では侍ジャパンのメンバーだった楽天田中将や広島鈴木誠らとも交流。「卓球をしたいと言ってくださって、チキータとか逆チキとかをやりたいって。鈴木さんが『逆チキ逆チキ』ってずっと言っていて、卓球をやってみたいと思ってくれるのはすごくうれしいなと思いました。また違う形でもお会いできたらすごくうれしいなと思います」と再会を期待した。

◆一触即発...、からのグータッチ。巨人中島宏之内野手(39)が1点を追う9回2死二塁、中日守護神のR・マルティネスから左肩付近に死球を受けた。 中島は表情をこわばらせ、マウンドに歩み寄った。 R・マルティネスも帽子を取りながらマウンドを降り、中島の方へ向かって歩くなど不穏なムードが漂ったが、2人はグータッチ。一触即発の雰囲気から一転、「和解」が成立した。 その後、一塁走者は中島に代わってウィーラーが代走に送られた。

◆中日は1回に福田の2点適時二塁打で先制。2回には渡辺の2号3ランで加点した。巨人の先発メルセデスは3回5失点で降板。 巨人が6回無死二塁から松原の9号2ランで反撃。中日の先発柳は5回1/3、6安打2失点で2番手福につないだ。 中日が1点差で逃げきり、2連勝で勝ち越しを決めた。柳は9勝目をマーク。R・マルティネスは17セーブ目。巨人は引き分けをはさみ、泥沼の6連敗となった。メルセデスが2敗目。 ▽中日福田(初回に先制2点二塁打)「チャンスの場面でいい形で点がとれて良かった」 ▽中日京田(猛打賞で10試合連続安打)「練習でやってきたことが少し出せている。投手が頑張っているので1点でも多く取れるようにやっていきたい」 ▽中日福(6回1死で登板し、代打広岡、岸田を打ち取り、18ホールド目)「右の代打をしっかりイメージしていたことが、いい結果につながりました」 ▽中日又吉(13試合連続無失点で27ホールド目)「(8回無死一塁での三振併殺は)木下(拓)に助けてもらいました。ボールカウントが先行したことを反省して明日からも頑張ります」 ▽中日木下拓(8回に盗塁阻止で三振併殺)「走者のスタートも良くなく、又吉もいい球を投げてくれたので、落ち着いて送球した」

◆巨人が6連敗に沈んだ。先発メルセデスが1回に2失点、2回に3失点で大量5点のリードを背負った。チームとして4試合連続での初回失点。負の連鎖を断ち切れない。原監督は「やっぱり5点のビハインドがね。重かったかなというのがある」と敗因を挙げた。一方で1点差まで追い上げたことに「諦めずに粘り強くいっているというのは、とてもいいと思いますね」と好材料にも目を向けた。 打線を大幅に組み替えた。スタメンを6人入れ替えて、2番坂本、4番岡本和以外はすべて組み替えた。6回1死から松原が2ラン。7回2死一、二塁から中島、松原の「5、6番コンビ」の連続適時打で反撃ムードはつくった。9回も無死二塁の好機も一歩及ばず。6連敗は19年9月以来2年ぶり。17年6月以来4年ぶりの9試合勝ちなしの泥沼にはまった。

◆巨人の新外国人スコット・ハイネマン外野手(28=レッズ傘下3A)が来日初打席で初安打を放った。 「7番右翼」でフル出場し、5点を追う2回2死、右中間への二塁打。「(打席に入る際)まだ何も成し遂げていない自分に対し、たくさんの拍手をもらえたことに本当に感激している。特別な1本になりました」とかみしめた。原監督は「良いデビューだったと思いますね。非常にベンチでも元気良いしね」と評した。

◆中日渡辺勝外野手(27)が2号3ランで9月初の連勝に貢献した。2-0の2回2死一、二塁。巨人先発メルセデスのフルカウントからの144キロ直球を見逃さず、代名詞の一本足打法から右翼席へ一直線に運んだ。「真っすぐのタイミングで外を待っていました。最高の結果になりました」。1回に見逃し三振を喫した直球を仕留め、追撃弾とした。 東海大相模(神奈川)と東海大の先輩、巨人原監督の前で打てた1発に喜びも倍増だ。「打てたのは光栄です。最近は僕を認識していただけるようになりました。雑談もしゃべれるようになったのがうれしいです」。東海大から15年育成ドラフト6位で入団。3桁の背番号で3シーズンを過ごし、ようやく支配下選手になった。原監督に初対面したのは19年の沖縄キャンプで、今ではようやく試合前に話せるようになった。 王貞治氏(現ソフトバンク球団会長)を育てた荒川博氏(故人)が主催する「荒川道場」で、中学時代に1本足打法を直接伝授された最後のプロ野球選手として知られる。「荒川さんも褒めてくれるんじゃないですかね」。天国の師匠にも朗報を届けられた。 8月13日に今季初めて1軍昇格し、1カ月。2番打者として、3ラン以外に2四球も選んだ。存在感を高める渡辺に対し、与田監督も「効果的だった。渡辺の良さが出ていた。チームの主力になってくれている」と目を細める。ここまで3盗塁、5犠打もマーク。1発だけでなく、俊足も小技も光る「竜のフラミンゴ」が頭角を現している。【伊東大介】 ▽中日福田(初回に先制2点二塁打) チャンスの場面でいい形で点がとれて良かった。 ▽中日京田(猛打賞で10試合連続安打) 練習でやってきたことが少し出せている。投手が頑張っているので1点でも多く取れるようにやっていきたい。 ▽中日福(6回1死で登板し、代打広岡、岸田を打ち取り、18ホールド目) 右の代打をしっかりイメージしていたことが、いい結果につながりました。 ▽中日又吉(13試合連続無失点で27ホールド目) (8回無死一塁での三振併殺は)木下(拓)に助けてもらいました。ボールカウントが先行したことを反省して明日からも頑張ります。 ▽中日木下拓(8回に盗塁阻止で三振併殺) 走者のスタートも良くなく、又吉もいい球を投げてくれたので、落ち着いて送球した。

◆中日柳裕也投手(27)が5回1/3を6安打2失点で9勝目を挙げた。 毎回走者を許しながらも要所で踏ん張り、6回に松原に9号2ランを浴び、この回途中で救援をあおいだ。「打線にも打ってもらい、リリーフに助けられ白星をつけてもらった。次は自分でチームを勝たせられるようにしたい」。防御率と奪三振でリーグ1位。勝利数でも阪神青柳と秋山、巨人高橋の10勝を追い、引き続き投手3冠を狙える位置にいる。

◆中日柳裕也投手(27)からバトンを受けた4人のブルペン陣が巨人の反撃を1点差で止めた。 9回は守護神ライデル・マルティネス投手(24)が先頭坂本に二塁打を許しながら、岡本和を空振り三振に片付けるなど17セーブ目。「(二走を)三塁に進ませずにアウトを取れたことが大きかった。岡本にも低めを意識して投げられた」。7日広島戦の9回に5失点してサヨナラ負けしたが、登板2試合連続のセーブで復調をアピールした。

◆巨人の新外国人、スコット・ハイネマン外野手(28)=前レッズ3A=が1軍初安打をマークした。この日、出場選手登録され、「7番・右翼」で先発出場。0-5で迎えた二回の第1打席にフルカウントから中日・柳のカットボールを捉え、右中間二塁打を放った。 試合前、東京ドームに合流し、打撃練習ではライナー性の鋭い当たりを連発。見守った原辰徳監督(63)は「元気いいね」と評価していた。 前日10日のイースタン・リーグ、ロッテ戦(ロッテ浦和)で来日初安打を放った。3Aの通算成績は166試合で打率・304、20本塁打、86打点、24盗塁をマークしている。

◆東京五輪の卓球で混合ダブルスの金などメダル3つを獲得した伊藤美誠(20)=スターツ=が始球式に登場。大きく振りかぶって投じた1球はワンバウンドでミットにおさまり、場内からは惜しみない拍手が送られた。 東京五輪の選手団で自身に割り振られた番号だという「555」の背番号のユニホーム姿で登場。偶然にも球団マスコットのジャビットと同じ番号ということもあり、会場は盛り上がった。 東京ドームでの始球式は2019年4月以来2年ぶり。「どストライクを狙っていたので悔しい。ブルペンでは50球くらい投げさせてもらった。リベンジさせてもらうために、世界選手権で優勝してきます」と誓っていた。

◆中日が逃げ切った。一回に福田の2点二塁打で先制。二回に渡辺の2号3ランで加点した。柳は5回?を投げて2失点で9勝目。六回途中から4投手の継投で反撃をしのいだ。巨人は序盤の失点が響き、2年ぶりの6連敗を喫した。

◆巨人は接戦を落とし、引き分けを挟んで今季初の6連敗を喫した。先発のメルセデスが二回までに5点を奪われるなど、3回6安打5失点で2敗目。打線は六回に松原の9号2ランで2点を返し、七回にも中島、松原の連続適時打で1点差に詰めよったが、あと一本が出なかった。原辰徳監督(63)が振り返った。 -―あと一歩だった 「そうですね。もう1本だったね」 -―打線を組み替えて臨んだ 「総力的に考えてやっていることなんでね」 -―松原は2ランなど3安打の活躍 「いい役割をしましたね」 -―中島も2安打と食らいついた 「やっぱりああいう気持ちというのは、非常にこれから先は重要になってきますね」 -―投手は初回の失点が目立つ 「5点のビハインドがね、ちょっと重かったというのがあるけど、でも諦めずに粘り強くいっているというのは、とてもいいと思いますね」 -―ハイネマンがデビュー戦で初安打 「いいデビューだったと思いますね。非常にベンチでも元気良くあるしね。非常にいいと思いますね」 -―中田の抹消はコンディションを整えて戻ってきてというところか 「そうですね。そういうことですね」

◆中日の柳は粘り強く投げ、5回1/3を投げて2失点で9勝目を挙げた。今季の巨人戦はこれで5試合に登板して3勝0敗となったが、六回に松原に浴びた2ランを後悔しているようで「申し訳なかった。打線にも助けられた」と笑顔はなかった。 四回2死二、三塁のピンチでは低めに球を集め、陽岱鋼を空振り三振に仕留めるなど多彩な変化球と直球を織り交ぜて要所を抑えた。与田監督は「よく頑張ってくれたと思う」と話した。

◆サヨナラの走者を出したが、あと一本が出なかった。1点差の九回2死一、二塁でこの日3安打の松原が空振り三振に倒れると、場内はいっせいにため息。巨人が2分けを挟んで2年ぶりとなる6連敗を喫した。 「もう一本だったね。5点のビハインドが、ちょっと重かった。でも諦めずに粘り強くというのは、とてもいいと思います」と原監督が振り返った。今季7勝と好調だったメルセデスが5失点を許して3回でKO。これが最後まで響いた。 ただ、勝利への執念は見せた。1番に吉川、5番に中島、6番に松原を置く新オーダーが機能。六回に松原が9号2ランを放ち、七回には吉川の安打から中島、松原の連続適時打で1点差まで詰め寄った。 4-5の九回には左中間への当たりで二塁を陥れた坂本が、ベンチを鼓舞するようにガッツポーズを披露。悪い流れを変えようと誰もが懸命に臨んでおり、指揮官は「ああいう気持ちはこれから先、重要になってくる」と強調した。 二回の来日初打席で二塁打を放ったハイネマン。逆転Vへ、希望の光だ(撮影・桐原正道) チームとして動きも見せた。日本ハムから無償トレードで加入したものの打率・150と不振だった中田を先月20日の移籍後初めて2軍に落とし、2軍戦に2試合出場したハイネマンを「7番・右翼」で初起用。新助っ人は来日初打席で右中間を破る二塁打を放ち、今後への期待を抱かせた。 17人のベンチ入り野手を使い切る総力戦が実らず、阪神との差は4ゲームに広がった。しかし、直接対決は7試合あり、6試合が本拠地開催。まだ、慌てる時間じゃない。(伊藤昇)

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<セ・リーグ順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差残試合 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(-)
阪神
61444 0.581
(↑0.004)
-
(-)
34446
(+4)
421
(+1)
104
(+1)
94
(+2)
0.253
(↑0.001)
3.550
(↑0.03)
2
(-)
ヤクルト
514012 0.560
(↑0.004)
3
(-)
40462
(+9)
397
(+2)
104
(+2)
60
(-)
0.257
(-)
3.620
(↑0.02)
3
(-)
巨人
524315 0.547
(↓0.006)
4
(↓1)
33440
(+4)
422
(+5)
136
(+1)
59
(-)
0.248
(↑0.001
3.610
(↓0.01)
4
(-)
中日
435314 0.448
(↑0.006)
13.5
(-)
33327
(+5)
362
(+4)
60
(+1)
54
(-)
0.240
(-)
3.180
(-)
5
(-)
広島
425510 0.433
(↓0.005)
15
(↓1)
36407
(+1)
450
(+4)
91
(+1)
50
(-)
0.261
(↓0.001)
3.910
(-)
6
(-)
DeNA
415414 0.432
(↓0.004)
15
(↓1)
34433
(+2)
495
(+9)
109
(-)
23
(-)
0.258
(↓0.001)
4.330
(↓0.05)