ロッテ(☆3対2★)楽天 =リーグ戦19回戦(2021.09.10)・ZOZOマリンスタジアム=
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楽天
0000110002201
ロッテ
011000001X3502
勝利投手:益田 直也(1勝4敗31S)
敗戦投手:酒居 知史(3勝2敗1S)

本塁打
【楽天】山﨑 剛(1号・6回表ソロ)
【ロッテ】レアード(21号・2回裏ソロ),レアード(22号・9回裏ソロ)

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◆ロッテがサヨナラ勝利。ロッテは2回裏にレアードのソロで先制すると、続く3回には荻野の適時打でリードを広げる。その後同点を許すも、9回にレアードがこの日2本目となるソロを放ち、試合を決めた。投げては、2番手・益田が今季初勝利。敗れた楽天は、2番手・酒居が痛恨の一発を浴びた。

◆首位ロッテと、2ゲーム差で追う3位楽天の3連戦が、今日10日からZOZOマリンで行われる。午後5時45分試合開始の第1戦は、東北にゆかりのある2投手が初の投げ合いに臨む。 ロッテ先発の佐々木朗希投手(19)は、プロ8試合目の先発で初のカード頭を任された。本拠地初勝利をかけて、投げ合うのは少年時代にあこがれた楽天のレジェンド。「しっかりいい投球ができるように頑張ります」と短い言葉に気合をにじませた。前回登板の8月28日は楽天生命パーク初登板で5回3安打無失点と好投し、地元東北でプロ2勝目を挙げた。首位固めへ、再度の鷲狩りを狙う。 楽天先発の田中将大投手(32)は、7月13日以来4戦ぶりの後半戦初勝利を目指す。前回登板の3日西武戦では8年ぶりの120球超えも、8回4失点で白星に届かなかった。「自分が登板する試合の重みは変わらない。カード頭をしっかりととれるようにベストを作っていきたい」。2ゲーム差で追う首位との直接対決。負けられない登板となる。

◆楽天田中将大投手(32)は7月13日ソフトバンク戦から4試合連続で被弾中。メジャー時代の18年に8試合連続被本塁打があるが、日本で4試合連続被本塁打は07年7~8月、同年8~9月に並ぶワースト記録。今日は1発を許さない投球を見せられるか。

◆楽天田中将大投手(32)が2回に先制ソロを許し、日本では初の5試合連続被本塁打となった。 0-0の2回1死、レアードの初球外角高め148キロ直球を左翼席へ運ばれた。7月13日ソフトバンク戦から4試合連続で被弾していた。メジャー時代の18年に8試合連続被本塁打があるが、日本では07年7~8月、同年8~9月の4試合連続被弾がワーストだった。

◆ロッテ佐々木朗希投手(19)が、1軍公式戦では自己最速となる158キロをマークした。 2回、楽天鈴木大への初球の内角直球が「158」と表示された。これまでの公式戦では7月9日の日本ハム戦(ZOZOマリン)の初回、高浜に投じた157キロが最も速かった。 岩手・大船渡高時代の19年4月、国内高校生では歴代最速となる163キロを投げた佐々木朗は、プロ1年目の昨季は公式戦登板なし。プロ2年目の今季は5月にデビュー後、徐々に球速が高まり、非公式試合となる8月3日のエキシビションマッチ中日戦(バンテリンドーム)では初回と4回に、いずれも中日岡林に対して158キロを投げ、空振りさせていた。 ロッテでは93年5月に伊良部秀輝投手が158キロをマークしており、佐々木朗は入団2年目、1軍公式戦8試合目で並んだ。

◆楽天山崎剛内野手(25)がロッテ佐々木朗から値千金の1号同点ソロを放った。 1点を追う6回1死。1ボールから真ん中高め151キロを強振。どよめきに押され、打球はバックスクリーンへと吸い込まれた。軽快にダイヤモンドを1周。ベンチで先発田中将からも笑顔で祝福された。 国学院大から17年ドラフト3位で入団した4年目。不調の浅村に代わり、4日西武戦から二塁を守る。同戦から6戦連続安打となった。「打ったのはストレート。気持ちで打ちました。以上です。(真顔で)」とコメントした。 守備でも存在感を見せる。4回1死、レアードが放った遊撃後方、中堅前への当たりを、やや二塁ベース寄りに守っていた二塁手の山崎剛が俊足を飛ばし、地面すれすれで好捕。周囲を驚かせるプレーで首位攻防第1戦を白熱した展開へと持ち込んだ。

◆楽天田中将大投手(32)が8年ぶりの2試合連続120球超えの力投で8回4安打2失点も、自身後半戦4戦白星なしとなった。 ロッテ佐々木朗との注目の投げ合い。2回1死、レアードに初球外角高め148キロ直球を左翼席へ運ばれ、先制ソロを許すと、3回には荻野に適時打を打たれ、2点を失った。 それでも4回以降はピンチすら招かない。4回から3イニング連続で3者凡退に抑えると、7回1死からレアードに安打を許すも後続を難なく打ち取った。同点の8回も続投。2死から四球も、代打山口を空振り三振に仕留めた。 9回の攻撃は首にタオルをかけながら、ベンチから打者へエールを送ったが、勝ち越せなかった。 後半戦は4試合に登板し防御率2・70も、すべて自身に勝敗はついていない。

◆ロッテは2回、レアードが楽天田中将から21号ソロで先制。3回は荻野の適時打で加点。ロッテ佐々木朗は3回まで無失点投球。 楽天は5回に1点を返し、6回に山崎剛の1号ソロで同点に追いついた。ロッテは中盤は無得点で、同点での終盤勝負となった。 ロッテは9回、レアードがこの日2本目となる22号ソロを放ちサヨナラ勝ち。9回を締めた益田が今季初勝利を挙げた。楽天酒居が2敗目。

◆「令和の怪物」ロッテ佐々木朗希投手と、楽天田中将大投手が初の投げ合い。佐々木朗は1軍公式戦では自己最速となる158キロをマーク。プロ入り最長の8回を投げ被安打2無四球の2失点、9奪三振も勝敗は付かず。試合は9回にレアードがこの日2本目の本塁打を放ち、ロッテがサヨナラ勝ちした。

◆楽天が首位ロッテに痛いサヨナラ負けを喫し、11日にも自力優勝が消滅する。 同点の9回。田中将に代わって登板した酒居が2死を奪うも、レアードにサヨナラホームランを許した。 ロッテ相手に06年(9連敗)以来15年ぶりの7連敗となり、3ゲーム差をつけられた。 以下、石井一久GM兼監督(48)一問一答 -試合を振り返って まあしっかりと田中も抑えてくれて、酒居もクリーンアップからの厳しい場面からいって、最後は浮いてしまったというか自分の考えとは違った球になってしまったというのはあったんですけど、まあまあ。今日は9回に投げているピッチャーがやられるのはしょうがないので。 -田中将は8回2失点 粘り強いピッチングができていると思います。点をとられた後に、これ以上はとられないというピッチングをしっかりとしてくれたと思います。 -打線も2点差を追いついた なかなか少ないチャンスの中でしっかりと点をとれた。ただ、今日は佐々木くんにいいピッチングをされたというのが大きかった。 -佐々木朗は いいピッチングしていました。すごく球も強いし、しっかりと自分のカウントでセットアップしているピッチングができていたので、なかなかああいうボールの強いピッチャーは自分有利に進められるとけっこう厳しい対戦になるなと思いました。

◆4年目の楽天山崎剛内野手(25)が、佐々木朗から1号ソロを放った。1点を追う6回1死、真ん中高めの151キロ直球を強振。バックスクリーンへ運び、2年ぶりのプロ2号でざわつかせた。「(佐々木朗は)真っすぐが速かった。(感触は)あまり覚えていないです」。4回に遊撃後方の飛球を地面すれすれで好捕。不調の浅村に代わり二塁で6戦連続スタメン出場&安打と期待に応えている。

◆楽天田中将大投手が令和の怪物へ、気迫の120球でプライドを示した。 8年前、東北に勇気を与えた自身の姿に、希望を抱いた佐々木朗と初の投げ合い。2回にレアードに先制ソロ、3回に荻野に適時打を許したが、4回以降は1安打で三塁を踏ませず、8回4安打2失点。8年ぶりに2戦連続で120球を超え「バタバタと行きそうなところをしっかりと立て直して、深いイニングまで投げることができたことは良かった」と崩れなかった。 熱投とは裏腹に、白星は遠い。7月13日の4勝目以降、4戦白星なし。5戦連続で7回以上を投げ、リーグ4位の防御率2・82をマーク。17登板中13度のクオリティースタート(6回以上自責3以下)、7度のハイクオリティースタート(7回以上自責2以下)を達成し、勝機は引き出している。同点で降板直後の9回。首にタオルを巻き、ベンチの最前列から味方へ思いを発したが、勝ち越しに至らなかった。 佐々木朗には「ベンチ前のキャッチボール中に何となくしか見られていないので投球は分からない」と前置きし「すごくいい投球をされた。前回、今回と続けていい投球をやられているので、それ(強敵なの)は間違いないと思います」と力を認めた。【桑原幹久】

◆優勝争いの中で、ロッテ佐々木朗希投手(19)がまた大きくなった。10日、楽天戦(ZOZOマリン)でプロ入り後自己最長の8回を投げ、公式戦最速の158キロをマーク。少年時代にあこがれた楽天田中将大投手(32)と投げ合い、同じ8回2失点。本拠地初白星はならずも、進化はまだまだ止まらない。チームはブランドン・レアード内野手(34)のサヨナラ弾で首位をキープした。三日月が美しく浮かぶ球場で、ついにあこがれの存在のそばまで来た。7年10カ月前。朗希少年が仮設住宅のテレビで応援した胴上げ投手は今、優勝争いで投げ合う存在になった。 「子どもの頃の自分に言ってもたぶん信じないと思うんですけど、それくらい...」 止めた言葉に深みを感じさせながら「今、こうやってプロ野球選手でいることに感謝したいと思います」と、田中将と双方8回2失点での白熱の投げ合いを終え、思いを口にした。 プレートの最も三塁寄りからほんの数センチだけ、一塁側を踏む。偶然にも田中将と同じ足跡から、力強く投げた。「あこがれていたので。思いもよぎりながら、一生懸命投げました」。好調ではなかったと言うものの、1回先頭の辰己の6球目に予兆があった。 フォークボールが146キロを計測した。自己最速だ。163キロを投げた高校時代、フォークは140キロが最速だった。2回には鈴木大への初球の内角球が公式戦自身最速の158キロに。球団の公式戦としては93年の伊良部秀輝に並ぶ球速だが「いま、全体的に上がっているので」。時代、とも口にした。 直球の平均球速を155キロ台で保ちながら、毎回15球以内で進めていく。2失点したが自己最多の9奪三振。直球の質向上に加え「相手に少しでもいろいろな選択肢を考えさせることで、うまく三振が取れてるかなと思います」と話す。投球に集中し、相手を見ることに「余裕がなかった」と言う5月のデビュー時とは違う。今の安定感を「全てにおいて、慣れだけです」と言える頼もしさがある。 8回を投げ切ったのは、高3夏の岩手大会準決勝以来20試合ぶりだった。「間隔を空けてもらっているので少しでも長い回をと」。登板間隔は首脳陣の判断になるが、自身は「いつでも行けるように準備はしなきゃいけないと思っているので」と見据える。ヒーローと投げ合い、快速球を投げた勇姿に、強いメッセージを感じた少年たちも多くいるだろう。震災から10年半。地元が月命日を迎える前夜、立派なマウンド姿を星空に見せた。【金子真仁】 ○...井口監督は佐々木朗の好投について「自信じゃないですかね。投げるたびに自分自身に自信を持って投げれていると思います」と高く評価した。「何とか朗希に勝ちを付けてあげたかったですけど、最後は益田も3連投で投げてくれて。その中で勝てたのはチームとして大きかったと思います」と首位キープを喜んだ。

◆ロッテ・レアードの放物線が描かれた瞬間、佐々木朗希はベンチから体を乗り出した。「すごく興奮しました」。プロ野球選手として初めてのサヨナラ勝ち。歓喜の輪へ向かうが「自分、何したらいいんだろうって。隣の人のまねをして」。レアードが本塁を踏むと同時に、軽く跳ねた。輪が解ける中で、ホームベースを踏むようなしぐさも見せた。 レアードはいつも「ホームラン、頼みます」と佐々木朗にお願いされている。頼れる大将はこの日も2回に先制21号ソロで援護し、剛腕の左手をタッチ。最後は9回2死から22号サヨナラ弾と、大トロ何貫分もの仕事をした。佐々木朗とは会話も多く「明るい未来が待っている、素晴らしい才能に恵まれた投手」と頼もしく支えている。 一体感のある雰囲気がうれしい。「本当にファイターズ時代と似ている。本当ね、勝っている時に球場に来るとみんな楽しい雰囲気で野球ができる、準備ができる。しっかりした準備をしながら、みんなと1つになって戦っていきたいね」と願う。パワフルにもたらした白星は、さらにチームを強くした。【金子真仁】

◆佳境を迎えても、どっしりと構える。楽天は10日ロッテ戦でサヨナラ負けを喫し、11日にも自力優勝消滅の危機に立たされた。だが、石井一久GM兼監督は前日9日の48歳誕生日の快勝から一転、痛いサヨナラ負けにも「(2番手)酒居もクリーンアップからの厳しい場面からいって、最後は浮いてしまったというか、自分の考えとは違った球になってしまったというのはあったんですけど。まあまあ、今日は9回に投げているピッチャーがやられるのはしょうがない」と冷静に受け止めた。 ヤマ場は、まだ先にある。指揮官は1カ月前の予測と現状をすり合わせる。「8月の最初にやっぱり9月2、3週目はすごく大事になるな、と思って取り組んでは来ましたけど、今そのあたりに入っているということで言えば、あの時よりはそういう感覚はあまりないかぁ」と素直な思いを口にする。 各チーム100試合以上を消化し"自力●●消滅"といった見出しが、躍るようになった。それでも「ゲーム差というのは見えないもの。2ゲームと言われれば2ゲームかぁ、となりますけど、見えない数字を追いかけてもしょうがない。先の5試合、10試合を計算しながらやるチームじゃないので、目の前に来たものを集中してやりたいなと思います」。大型連敗を避け、上位との僅差を保つことの重要性を日頃から説く。シーズン前からのスタンスは、ぶれる気配がない。 周囲は日々順位表に目をやり、皮算用を繰り返し、1戦1戦に一喜一憂を重ねる。でも、最後の最後にハナ差でも差し切ればいい。指揮官の不動の姿勢が、チームの焦りを取り除き、最後のひと踏ん張りにつながっていく。【桑原幹久】

◆11日の楽天20回戦(ZOZOマリン)に先発するロッテ・小島和哉投手(25)が、試合前に調整を行い「前回と前々回がよくないピッチングだったので、自分の持ち味をしっかり出すことだけを考えて投げたいです」と意気込みを語った。 8月18日の西武戦(ZOZOマリン)で後半戦初登板。白星スタートをきった後、続く25日と9月3日の日本ハム戦で勝ち負けつかず。あと1勝で昨年にマークしたシーズン自己最多タイの7勝目だが「僕に勝ちがつくよりも、チームに勝ちがつけばすごくうれしいというか、先発の役目だと思う。何とかチームが勝てるように投げたいと思います」とチームの勝利を最優先した。 ロッテは首位。首位争いの最中に登板することは「いち投手として幸せなことだと思うので、楽しみながらじゃないですけど、しっかり自分のピッチングをできるように頑張りたいです」と前向きな姿勢をみせた。

◆先発のロッテ・佐々木朗希投手(19)が一回、先頭の辰己に対し、カウント2―2からの7球目に公式戦自己最速タイの157キロを出して空振り三振を奪った。 佐々木朗はプロ2年目の今季、5月16日の西武戦(ZOZOマリン)で1軍戦初登板。プロ入り後の最速は、8月3日に行われたエキシビションマッチの中日戦(バンテリンドーム)では158キロをマークした。

◆先発のロッテ・佐々木朗希投手(19)が二回1死、鈴木への初球に公式戦自己最速、プロ入り後最速タイの158キロをマークした。これまでの公式戦自己最速を1キロ上回った。 佐々木朗はプロ2年目の今季、5月16日の西武戦(ZOZOマリン)で1軍戦初登板。これまでプロ入り後の最速は、8月3日に行われたエキシビションマッチの中日戦(バンテリンドーム)で158キロを出した。 この試合では、一回先頭の辰巳など、それまでの自己最速157キロを連発していた。

◆先発のロッテ・佐々木朗希投手(19)が自身プロ最長7回を投げ、打者23人と対戦して2安打2失点、7奪三振で無四球と好投した。七回は三者三振だった。 5回を投げ終え2―1と勝利投手の権利を得たが、六回1死で山崎剛に中越えソロ本塁打を浴び、2-2の同点に追いつかれた。 佐々木朗はプロ2年目の今季、5月16日の西武戦(ZOZOマリン)で1軍戦初マウンド。10日は8試合目の登板(すべて先発)で、二回1死で公式戦自己最速、プロ入り後最速タイの158キロをマークした。公式戦はこれまでの記録を1キロ上回った。 これまでプロ入り後の最速は、8月3日に行われたエキシビションマッチの中日戦(バンテリンドーム)で158キロを出した。

◆ロッテのレアードが0―0の二回1死無走者で21号本塁打を放った。田中将の甘く入った初球を振り抜き、左中間席へたたき込んだ。8月28日以来となる一発に「久しぶりの本塁打で感触もすごく良かった。まずは先制点を取れて良かった」と喜んだ。 田中将には前回の対戦まで9打数無安打、2三振と封じられていた。相性の悪い相手から鮮やかなアーチをかけ、5試合ぶりに打点も挙げた。 昨年は6本塁打にとどまり、10月に腰椎椎間板ヘルニアの手術を受けた。巻き返しを期す来日7年目の今季は、勝負強い打撃で首位を争うチームをけん引している。

◆ロッテは2―2の九回2死からレアードがこの日2本目となるソロを放ち、サヨナラ勝ちした。佐々木朗は自己最長の8回を投げて9三振を奪う力投で2安打2失点。楽天は田中将が8回2失点と好投したが、打線が援護できなかった。

◆先発のロッテ・佐々木朗希投手(19)が自身プロ最長8回を投げ、2安打2失点、9奪三振で無四球と好投した。 5回を投げ終え2―1と勝利投手の権利を得たが、六回1死で山崎剛に中越えソロ本塁打を浴び、2-2の同点に追いつかれた。その後もマウンドに上がり、七回先頭から八回にかけて5者連続三振も奪った。 ロッテ・佐々木朗希は158キロを計測=ZOZOマリンスタジアム(撮影・田村亮介) 大船渡高時代に163キロをマークしている佐々木朗は、プロ2年目の今季、5月16日の西武戦(ZOZOマリン)で1軍戦初マウンド。10日は8試合目の登板(すべて先発)で、二回1死の鈴木の打席では、プロ入り後自己最速の158キロをマークした。これまでの記録を1キロ上回った。

◆楽天の田中将は8回を4安打2失点と好投したが、5勝目はならなかった。チームはサヨナラ負けで首位ロッテとの3連戦の初戦をものにできず「深いイニングまで投げることができたのは良かった」と言いながらも表情はさえなかった。 二回にレアードのソロで先制され、三回には荻野に適時打を浴びたが、中盤からは立て直した。四回以降は二塁を踏ませず、3日の西武戦に続いて8回を投げ「リズムを持って、しっかりとアウトを取っていけた」と振り返った。 佐々木朗との投げ合いは八回まで2―2と見応えのある投手戦だった。「2安打で8回まで投げて、すごくいい投球をされた」と13歳年下の相手をたたえた。

◆8回を4安打2失点の好投も実らず、楽天・田中将大投手(32)は東京五輪後、4試合目の登板でも白星を手にすることができなかった。 「(序盤の2失点で)ガタガタといきそうなところを立て直して、深いイニングまで投げることができたのは良かった」 後半戦は8月20日の日本ハム戦で、ノーワインドアップから左足を上げて投げ込む際に捕手から一度目線を切り、三塁側に顔を向けることで新たな投球フォームのバランスを模索した。全盛期の元ソフトバンク・斉藤和巳も凝らしていた同様の技巧だ。 加えて、この日はグラブをはめた左腕を以前より高く上げるなど試行錯誤を続け、四回以降は二塁を踏ませず「ある程度の手応えはあった。フォームの中で、いいリズムができていた」と振り返った。 これで今季のロッテ戦は4試合に登板し、対戦防御率1・29。ただ、今後もチームの前にロッテ・佐々木朗が立ちはだかることが予想される。この日初めて投げ合った13歳年下の右腕について、「前回(8月28日)、今回と続けてやられているので、手ごわい相手になるのは間違いない」と厳しい表情を浮かべた。(東山貴実)

◆パ・リーグ首位のロッテは10日、楽天19回戦(ZOZOマリン)に3-2で劇的なサヨナラ勝ち。先発の佐々木朗希投手(19)が自己最長の8回を投げて2安打2失点と好投。白星はつかなかったが、プロ最速となる158キロを計測するなど、9奪三振もマークし、楽天・田中将大投手(32)と初の投げ合いで躍動した。チームはブランドン・レアード内野手(34)のサヨナラ本塁打で首位の座を死守。今季50勝に到達した。 軽やかに一塁側ベンチのフェンスを跳び越えた。熱投99球の後に生まれた初体験のサヨナラ勝ち。レアードの強振した打球が左翼席に飛び込むと、佐々木朗は両手を広げ、歓喜の輪に加わった。 「自分、何したらいいんだろうって...。隣の人のまねをして。何より勝てて良かったです」 日頃はあまり喜怒哀楽を表に出さない19歳が、とびっきりの笑顔だ。自身に勝ち星は付かなかったが、自己最長の8回を投げ、2安打2失点で自己最多の9奪三振。チームの首位キープに大きく貢献した。 憧れの投手との投げ合いで躍動した。8年ぶりに日本球界に復帰した楽天・田中将と初めて同じマウンドに立った。二回1死。5番・鈴木大への初球にプロでの自己最速を1キロ更新する158キロを計測した。 最速146キロの〝高速フォーク〟も効果的に使い、四回まで完全投球。五回は内野ゴロの間に1点、六回は山崎剛にソロ本塁打を浴びたが、七回先頭から5者連続三振を奪うなど、田中将との我慢比べで「底力」を示した。 「憧れていたので、すごくその思いもよぎりながら、一生懸命投げました。コントロールとか抜群にいいし、見て学べたらなと思いました」 佐々木朗は2011年に岩手・陸前高田市で東日本大震災を経験し、大船渡市に移り住んだ。当時から楽天のエースだった田中将は同年19勝。被災地のヒーローだった。13年11月3日の出来事は、はっきりと覚えている。朗希少年の12歳の誕生日。仮設住宅のテレビで、巨人との日本シリーズで胴上げ投手となった背番号18の背中が目に焼き付いて離れない。小学校時代からKスタ宮城(現楽天生命パーク)で3度観戦。球場では田中将のユニホーム、グッズを大量購入し、投球フォームをまねしたこともある。8年後、夢は現実となった。初の投げ合いは、お互いに8回2失点。「子供の頃の自分に言っても信じないと思う。今、プロ野球選手でいることに感謝したい」と目を輝かせた。高卒2年目でデビューした今季は、コンディション作りのために登板翌日に出場選手登録を外れている。今回も同様で2週間近くの登板間隔を空けて、再び先発する。「優勝争いをしている中で投げさせてもらっている。次も長い回を投げて試合をつくれるように頑張りたいです」リーグVの先には、あの日に見た日本シリーズの舞台も待っている。令和の怪物は大きな経験を糧に、進化する。(山口泰弘)◆千金2発 助っ人も19歳を絶賛「素晴らしい才能」 チームを勝利に導いたのはレアードだ。二回1死で先制の21号ソロを放った助っ人は、九回2死で左翼席中段に飛び込む劇的なサヨナラ弾を放った。日本ハム時代の2016年以来、日本では自身4本目の劇弾となり、「いつも彼(佐々木朗)が投げるとき、僕に〝ホームラン、ホームラン。頼むよ〟と言ってくる。期待に応えられて良かったよ」と笑顔。好投した19歳右腕に「明るい未来が待っている。素晴らしい才能に恵まれた投手」と賛辞を贈った。

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<パ・リーグ順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差残試合 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(-)
ロッテ
504016 0.556
(↑0.005)
-
(-)
37474
(+3)
434
(+2)
102
(+2)
91
(-)
0.250
(↓0.001)
3.860
(↑0.02)
2
(-)
ORIX
524215 0.553
(↑0.005)
0
(-)
34436
(+7)
407
(+1)
102
(+2)
33
(-)
0.254
(↑0.002)
3.530
(↑0.02)
3
(-)
楽天
504613 0.521
(↓0.005)
3
(↓1)
34420
(+2)
403
(+3)
84
(+1)
41
(-)
0.246
(↓0.002)
3.550
(-)
4
(-)
ソフトバンク
464518 0.505
(-)
4.5
(↓0.5)
34439
(+4)
362
(+4)
94
(-)
65
(+1)
0.249
(-)
3.210
(↓0.01)
5
(-)
西武
405117 0.440
(↓0.004)
10.5
(↓1)
35417
(+1)
471
(+7)
88
(+1)
73
(-)
0.246
(↓0.001)
4.160
(↓0.02)
6
(-)
日本ハム
365116 0.414
(-)
12.5
(↓0.5)
40325
(+4)
402
(+4)
55
(-)
56
(-)
0.231
(-)
3.550
(-)