巨人(★1対10☆)中日 =リーグ戦21回戦(2021.09.10)・東京ドーム=
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中日
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巨人
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勝利投手:大野 雄大(6勝8敗0S)
敗戦投手:髙橋 優貴(10勝4敗0S)

本塁打
【中日】京田 陽太(2号・1回表ソロ),福田 永将(6号・2回表ソロ),京田 陽太(3号・5回表2ラン),木下 拓哉(9号・8回表2ラン)
【巨人】岡本 和真(36号・4回裏ソロ)

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◆中日は初回、京田の先頭打者本塁打が飛び出し、先制に成功する。その後は、5回表に京田が今度は2ランを放つなど得点を重ね、終わってみれば12安打で10得点を挙げた。投げては、先発・大野雄が7回1失点の好投で今季6勝目。敗れた巨人は、投打ともに精彩を欠いた。

◆今季の巨人高橋優貴投手(24)は中日戦に3戦3勝で防御率0・45。 20イニングを投げて長打は大島の二塁打1本しかなく、失点は失策と犠飛による2点だけ。このカードでは適時安打を1本も許していない。

◆"通天閣打法"とは、ならなかった。 巨人が1点を追う1回1死、坂本勇人内野手(32)は1ストライクからの2球目、中日先発大野雄の146キロ直球を強振。打球は中堅方向に高々と上がると、東京ドームの天井を直撃。場内がどよめく中、打球の角度は少し変化しただけで、中堅手大島は冷静に落下点に入って捕球して中飛となった。

◆今季10勝を挙げている巨人の勝ち頭・高橋優貴投手(24)が、5回途中7安打5失点3被弾でKOされた。 1回先頭、初球の直球を中日京田に右中間席に運ばれ、わずか1球で先制を許した。2回にも先頭福田にソロを浴びるなど、精彩を欠いた。5回1死からは投手大野雄に中前打を打たれ、続く京田にこの日2本目となる2ランを食らった。渡辺にも中前打を浴びたところで降板。2番手戸根にマウンドを託した。 得意にしていた中日打線に捉えられた。試合前時点で今季3戦3勝で防御率0・45、20イニングを投げて長打を1本しか打たれていなかったが、この日は一転して4本の長打を浴びた。3回1/3で降板した6月1日西武戦以来、今季2番目に短い4回1/3でマウンドを降り、7戦勝ち星なしのチームを救う投球は見せられなかった。

◆中日京田陽太内野手(27)が強打者に変貌した? 初回、巨人先発高橋の第1球142キロの直球を捉えて右中間へ先制2号ソロ。プロ5年目で初の先頭打者アーチに「初球から思い切っていこうと思っていました。1番打者としてチームを勢いづけるバッティングができました」と喜んだ。今季はここまで高橋に3戦3敗だけに大きな先制点となった。 5回の第3打席では1死一塁で、再び高橋の117キロスライダーを完璧にとらえ、右翼席中段へ3号2ラン。「後ろにつなぐ気持ちで打席に入りました。前の打席にチャンスで打てなかったので良かったです」。これでプロ初の1試合複数本塁打にもなった。

◆中日ドラフト2位森博人投手(23=日体大)が初めて出場選手登録された。2軍では中継ぎ20試合を含む25試合に登板し、2勝2敗、防御率2・20。 中日は9日広島戦(マツダスタジアム)で5投手で15安打を浴び、今季最多の12失点と大炎上。リリーフ再編で最速155キロ右腕に白羽の矢が立った。試合前には東京ドームのマウンドをチェック。「2軍でやってきたことをしっかり1軍の舞台で出せるように頑張っていきます」と抱負を口にした。 森は地元愛知出身で、豊川から日体大に進んで元中日辻孟彦コーチの指導で才能が開花した。177センチ、80キロ。右投げ右打ち。 森の昇格に伴い、勝野、三ツ間が登録を抹消された。

◆中日は1回、京田の先頭打者本塁打で先制。2回には福田の6号ソロと木下拓の左前適時打でリードを広げた。 巨人は4回、岡本和が36号ソロ。先発高橋は5回に京田に2ランを浴びるなど4回1/3を5失点で降板。中日は6回にも1点を追加。 中日は8回、木下拓の9号2ランでダメ押し。先発大野雄は7回1失点で6勝目。巨人は今季初の5連敗で3位に転落した。

◆2試合ぶりにスタメン復帰の中日木下拓哉捕手(29)が、3打数2安打4打点と存在感を見せた。 8回1死一塁の第4打席ではファウルで粘って大江の7球目を捉えて左翼へ9号2ラン。2試合ぶりの1発に「粘っている間にタイミングが合ってきて、最後、甘い球を仕留められて良かった」と自画自賛した。マスクをかぶっては大野雄大投手(32)の3連勝をサポートした。

◆完敗だった。巨人が中日に先制、中押し、ダメ押しと完璧に試合を支配された。今季初の5連敗、10失点で今季8度目の2ケタ失点、8戦未勝利、6月24日以来の3位転落-。これでもかと突きつけられたマイナスの事実を、原辰徳監督(63)は「勝負の世界、いろんなことが起き得るんでね。しっかり受け止めて、明日からまたっていうところですね」と直視した。 前夜に見えた復調への薄明かりは、開始10秒でかすんだ。1回、先発高橋が京田に初球で先頭打者アーチを浴び、前日DeNA戦で9回2死三塁から3点差を追いついた勢いに水を差された。その後も2発を食らうなど立て直せず、5回途中5失点でKO。今季の中日戦で3戦3勝、防御率0・45だった左腕が踏ん張れずに主導権を逸した。 攻撃陣も中日大野雄の前に1得点と沈黙した。岡本和は8戦4発となる36号ソロと好調を持続するが、4打席で塁上に走者がいたのは1度だけ。今季初先発で1番起用の陽が1安打を放つも、起爆剤とまではいかなかった。手は打てども決まり切らない現状に、元木ヘッドコーチは「やっぱり打線って難しいね」と胸の内を明かした。 11日も難敵が待つ。中日先発の柳には今季4戦2敗、計27回で4点しか奪えていない。残りは34試合、首位阪神とは3ゲーム差。直接対決を7試合も残しているが、悠長に構えられる状況ではなくなってきた。今こそ、巨人の踏ん張りどころだ。【浜本卓也】 ▽巨人高橋(4回1/3を7安打5失点で4敗目)「昨日作った良い流れを自分の投球で悪い流れにしてしまい申し訳ないです」

◆中日のドラフト3位土田龍空内野手(18)が、プロ初適時打となる2点二塁打で今季初の2桁得点をもたらした。8回に二塁守備から出場し、8-1の9回2死一、二塁で迎えた打席。巨人4番手大江をクレバーに攻略した。 「初球のスライダーの軌道を頭に入れて、うまく捉えることができました。その前の球も詰まらされましたが、うまくファウルにできたので良かったです」 1ボール2ストライクと追い込まれたが、落ち着いて5球目スライダーを引っ張った。打球は一塁手の頭上を抜け、右翼線へ転がった。前夜の広島戦で今季ワースト12失点で大敗したばかり。新人の一振りで2点を加えて10得点に乗せた。 今夏の甲子園大会で4強と躍進した近江出身で、自身も1、2年の夏に聖地に立った。東京ドームは初めてで「テレビでしか見たことない場所だったので、そこで自分がプレーしているのが変な感じでした」と初々しかった。8回無死一塁の守備では、吉川の浅いフライをショートバウンドで捕って二塁封殺に仕留めた。言葉とは裏腹に攻守で冷静なプレーを見せた。 3日に新人野手では1軍に一番乗り。前日9日のプロ初安打に続き、存在感を高めている。与田監督も「若い力が(先輩たちに)負けないように頑張ってほしい」と称賛。18歳の新星がこの秋のカンフル剤になりそうな予感だ。【伊東大介】

◆中日京田陽太内野手(27)が5年目で初の先頭打者本塁打と1試合複数本塁打を決めた。 初回高橋の初球142キロ直球を右中間席へ。5回の第3打席では再び高橋から右翼中段へ2ランを放った。「2打席目の三振の後に福留さんにもらったアドバイス通りに打ったら本塁打になった。あの人はすごい。(広島からの)移動ゲームの言い訳もしたくなかった」。前半戦はプロ初の2軍降格もあったが、ここにきて9試合連続安打と上向きだ。 ▽中日高橋周(10試合連続安打) しっかりタイミングを合わせることだけ意識してやっています。

◆巨人宮本和知投手チーフコーチ(57)が8戦勝ちなしの責任を口にした。 8試合で46失点、直近3試合連続で1回に先制を許す展開が続いている。「これは投手陣をまとめている私の責任であろうと思っています」と背負った。 6連戦を5枚の先発投手で回しているとは言え、4日阪神戦で6回2失点の高橋以来、ローテーションの全投手が5試合連続で6回まで投げきれずに降板している。「チーム状況の悪い時は先発は先制点をあげない、無駄な四球を出さない、抑えられる打者、投手とかにはヒット打たれない、四球の後の本塁打(を防ぐ)。こういう事をやっていかないと、この流れを断ち切ることは出来ないと思っている。チームには迷惑をかけているなと、私も反省しています」と受け止めた。 先発だけでなく、中継ぎも万全とは言えない。4番手の大江は、2回4失点で3試合連続失点。前半戦から23試合連続無失点を達成した安定感は見せられなかった。宮本投手チーフコーチは「こういうところで力を出す投手がこの世界で生き残れると思う。そういう意味では投手陣、非常にまだ一流選手、そこまで登っていないという気がします」と奮起を促した。【小早川宗一郎】

◆中日の京田が初の先頭打者本塁打を放った。高橋の1球目の直球を力強く振り抜いて右中間席へソロを運んだ。涼しい顔でダイヤモンドを一周し「初球から思い切っていこうと思っていた。1番打者として、チームを勢いづけるバッティングができた」と納得の一打に胸を張った。 9試合連続安打をマークして勢いに乗ると、五回1死一塁でも、高めのスライダーを捉えて右翼席へ3号2ラン。プロ5年目で初の1試合複数本塁打を記録した。 1年目から正遊撃手を務めてきたが、今季は課題の打撃で精彩を欠き、5月にプロで初めて出場選手登録を外れた。約1カ月間、打撃を見つめ直して1軍に戻り、徐々に本来の調子を取り戻してきた。

◆中日が大勝した。一回に京田の先頭打者本塁打で先制。二回に福田のソロなどで2点を奪い、五回に京田の2ラン、八回には木下拓の2ランで突き放した。大野雄が7回1失点で6勝目。巨人は今季ワーストの5連敗で3位に転落した。

◆中日の大野雄は7回1失点と好投し、3連勝で6勝目を挙げた。球威のある直球と落差のあるフォークボールでタイミングを外し「木下拓が強気のリードをしてくれて、逃げることなく7イニング投げることができた」と満足げだった。 立ち上がりから制球が良かった。四回、岡本和に甘く入った直球を捉えられ左翼席へソロを浴びた以外は危なげない投球。後半戦に入って波に乗ってきた。

◆巨人は中日に大敗し、8戦勝ちなしで今季ワーストの5連敗。試合のなかったヤクルトに勝率で上回られ、ゲーム差なしの3位に転落した。先発の高橋は五回途中5失点でKO。打線もつながらず、岡本和の36号ソロの1点のみにとどまった。原監督が試合を振り返った。 --高橋は立ち上がりに先頭打者本塁打を浴びて失点 「うーん、(本塁打では)われわれ、なかなかフォローできませんね」 --打線も岡本の1本だけ 「そう、和真だけだったね」 --今季初先発となった陽岱鋼は 「1本出たというところはいいと思いますよ。練習では非常にいい状態で来ていると思っているので」 --1番での起用は起爆剤として 「うん、そうですね」 --これで8試合勝ちがない 「ねえ。まあ、勝負の世界はいろんなことが起き得るんでね。そこはしっかり受け止めて、明日からまた、っていうところですね」 --ハイネマンが11日に合流する。練習の状態を見て 「それもあるしね。でも、状態はいいみたいですよ」 --中田やウィーラーの状態が上がらないと苦しい 「個人的な名前を挙げるとね、彼ら2人だけではないよね」

◆巨人の高橋は五回途中5失点で7月4日以来の4敗目を喫した。今季は過去3戦全勝と相性の良かった中日打線に打ち込まれた。前日9日にチームが九回に3点差を追い付き引き分けに持ち込んでいただけに「いい流れを自分の投球で悪い流れにしてしまい、申し訳ない」とうつむいた。 一回、京田に初球の直球を先頭打者本塁打にされて出ばなをくじかれ、二回も福田にソロを浴びるなど2点を失った。五回1死では投手の大野雄に中前打され、続く京田に肩口へのスライダーを右翼席へ運ばれた。 セ・リーグ最多に並ぶ10勝をマークしているが、後半戦は苦戦。先発投手の駒不足で短い間隔での登板を強いられ、5試合でわずか1勝。優勝争いが本格化する中で踏ん張りどころを迎えている。

◆巨人・菅野智之投手(31)が12日の広島戦(マツダ)に今季初の中4日で先発することが決まった。宮本和知投手チーフコーチ(57)が「彼には(中4日と)伝えています」と明言した。 菅野は前回7日のDeNA戦(横浜)では五回途中7安打7失点で6敗目を喫したが、先発陣の台所事情が厳しいこともありエースに託すことを決めた。チームは8試合白星から遠ざかっており、同コーチは「こういう状況なので、どうしても頼らないといけない。エースのピッチングはわれわれも期待するし、それに応えてもらいたい」と完全復活を願った。

◆巨人の宮本投手チーフコーチは10失点と崩れた投手陣に厳しい表情だった。3試合連続で先発が一回に失点し「投手陣をまとめている私の責任。初心に戻って、基本を大切にやっていくしかない」と首を振った。 12日の広島戦に菅野を中4日で先発させることを明らかにした。「こういう状況なので頼らないといけない。エースの18番の投球はわれわれも期待するし、それに応えてもらいたい」と話した。

◆岡本和が四回、左翼席上段に36号ソロを放ち、東京ドームで通算66本目とした。球団では原辰徳と並ぶ歴代10位(歴代最多は阿部慎之助の219本)。この一発で打点を昨季に並ぶ97に伸ばし、本塁打数では2位のヤクルト・村上に4本差をつけた。

◆2週間ぶりに戻った東京ドームでも、巨人にトンネルの出口は見えなかった。打っては岡本和の1点止まりで、投げては4被弾で2桁失点。8戦勝ちなしの今季ワースト5連敗で3位に転落し、本拠地には深いため息がこだました。 「勝負の世界はいろんなことが起き得る。そこはしっかり受け止めて、明日からまた」 原辰徳監督(63)が振り返った。先発左腕の高橋が一回、いきなり京田に先頭打者本塁打で先制を許すと、二回に福田、五回にまたも京田に一発を浴びるなど乱調。先発陣は中5日が続く中、10勝を挙げている勝ち頭も踏ん張れず、「昨日作ったいい流れを自分の投球で悪い流れにしてしまい申し訳ない」とうなだれた。 これで試合のなかったヤクルトに勝率で上回られ、ゲーム差なしの3位。6月24日以来78日ぶりの転落で、首位・阪神とは3ゲーム差に開いた。 首脳陣は起爆剤として、この日の2軍戦で来日初安打を放った右打ち外野手、ハイネマン(前レッズ3A)の1軍合流を決めた。停滞ムードを吹き飛ばす新風に大きな期待がかかる。(伊藤昇)

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<セ・リーグ順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差残試合 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(-)
阪神
60444 0.577
(↑0.004)
-
(-)
35442
(+4)
420
(+1)
103
(-)
92
(-)
0.252
(↑0.001)
3.580
(↑0.02)
2
(1↑)
ヤクルト
504012 0.556
(-)
3
(↓0.5)
41453
(-)
395
(-)
102
(-)
60
(-)
0.257
(-)
3.640
(-)
3
(1↓)
巨人
524215 0.553
(↓0.006)
3
(↓1)
34436
(+1)
417
(+10)
135
(+1)
59
(-)
0.247
(↓0.001)
3.600
(↓0.06)
4
(1↑)
中日
425314 0.442
(↑0.006)
13.5
(-)
34322
(+10)
358
(+1)
59
(+4)
54
(-)
0.240
(↑0.001
3.180
(↑0.02)
5
(1↓)
広島
425410 0.438
(↓0.004)
14
(↓1)
37406
(+1)
446
(+4)
90
(-)
50
(-)
0.262
(-)
3.910
(↓0.01)
6
(1↓)
DeNA
415314 0.436
(-)
14
(↓0.5)
35431
(-)
486
(-)
109
(-)
23
(-)
0.259
(-)
4.280
(-)