◆楽天は3回表、島内の適時二塁打で2点を先制する。その後は5回に茂木の適時打で加点すると、続く6回には岡島のソロが飛び出し、試合を優位に進めた。投げては、先発・則本昂が9回3安打無失点11奪三振の完封で今季9勝目。敗れた日本ハムは、打線が沈黙した。

◆楽天の守備陣が、相手の隙を見逃さず、ヒットをアウトに変えた。 4点リードの7回、先発則本昂が先頭野村に強烈なゴロを中堅方向へ打たれたが、二塁山崎剛が懸命に追い好捕。一塁へ送球も一塁手鈴木大がつかめず、ボールはバックネット裏方面へ。それを見た野村がファウルゾーン内から二塁へ行くそぶりを一瞬見せてから一塁へ戻ろうとした。カバーに入った捕手太田が一塁へ送球。一塁鈴木大が野村にタッチしアウトとなった。

◆楽天は3回、島内の適時二塁打で2点を先制した。先発則本昂は日本ハム打線を力強く押し、3回までパーフェクト投球を見せる。 楽天は5回に1点追加。6回には岡島が8号ソロを放ち、リードを4点に広げた。則本昂は6回まで2安打無失点投球を見せる。 楽天が4点差を守り2連勝。則本昂が9勝目を挙げた。日本ハムは2試合連続の完封負けで、バーヘイゲンは7敗目。

◆楽天則本昂大投手（30）が自身3年ぶりの完封勝利で、9勝目を挙げ、3年ぶり7度目の2桁勝利に王手をかけた。 石井GM兼監督の48歳の誕生日を白星で飾るために、立ち上がりから全力で飛ばした。最速155キロの直球は威力抜群。6回2死まで無安打投球と圧倒した。9回に浅間からこの日10個目の三振を奪い、通算42回目の2桁奪三振で指揮官の現役時代の回数を超えた。三塁を踏ませず、120球3安打で投げきった。 18年5月12日オリックス戦以来のシャットアウト劇を見せ、チームを2連勝に導いた。

◆楽天石井GM兼監督が48歳の誕生日を最高の形で飾った。 試合前には選手、スタッフらから似顔絵入りケーキなどを贈られると、試合では島内の先制打で主導権を握り、則本昂が完封勝利。右腕から記念球を受け取り「いい展開で野球をしてくれて、本当に野球人生の中でも最高の誕生日だったと思います」と浸った。 10日から2ゲーム差の首位ロッテと敵地で首位攻防戦。「内緒にしていましたけど、明日も誕生日なので、頑張っていただければいいかなと思います」と"石井節"で、選手へ快勝をおねだりした。

◆楽天石井一久GM兼監督が48歳の誕生日を白星で飾った。 練習前、札幌ドームの食堂で選手、コーチ、スタッフからサプライズで祝われた。津留崎、村林の音頭でのバースデーソングを贈られ、似顔絵入りのケーキ、花束、ブランド物のリュックサック、スニーカーもプレゼントされた。 グラウンドでも選手が躍動した。3回に島内が先制2点打。5回には茂木が適時内野安打。6回には岡島が自己最多を更新する8号ソロで貴重な追加点を奪った。先発則本昂は立ち上がりからエンジン全開。3年ぶりの完封勝利で花を添えた。 以下、石井GM兼監督一問一答 －則本昂が完封勝利 回を追うごとに集中力が高まってナイスピッチングでした。 －9回も投げきった ノリがいけるというので行ってもらいました。 －前回登板時に「主力投手としてのプライドを持ってくれているか」と話していた 奮起を促したというより、今日はノリがやってくれると思ったので、信じてマウンドに送りました。一番悔しいのは彼なので、どういうふうにそれを払拭（ふっしょく）していくかが今日というところで、ノリらしい投球をしてくれた。 －攻撃ではバントが目立った 全体的に細かいことがみんなできていたので、札幌ドームは（地面が）硬くて球足が速くて難しいケースも多いですけど、うまくやってくれました。 －明日からロッテと首位攻防 まあでも内緒にしてましたけど、明日も誕生日なので頑張っていただければいいかなと思います。明日も誕生日なのでお願いしたいです。 －誕生日の1日を振り返って 本当にいい展開で野球をしてくれて、本当に野球人生の中でも最高の誕生日だったと思います。

◆日本ハムは9日、楽天21回戦（札幌ドーム）で、打てず、守れず、今季3度目の2試合連続完封負けを喫した。 守っては、先発のドリュー・バーヘイゲン投手（30）が機動力にかき回されて、6回7安打4失点で7敗目。打っては18年まで5年連続パ・リーグ奪三振王の楽天則本昂大投手（30）の前に、打線が11三振を喫して3安打シャットアウト。2戦連続で三塁すら踏めなかった。打てず、守れずの2連敗に、2戦連続上限いっぱいの観客で埋まったスタジアムは、寂しさに包まれた。 日本ハムは先発のバーヘイゲンが弱点を突かれ、楽天打線の餌食となった。3回の守り。死球の走者を一塁に置いて、1番辰己への初球、きっちりセーフティーバントを決められると、続く小深田にもバントで三塁へ転がされ内野安打に。荒木投手コーチは「狙われている感じがすごくかった」。満塁となったところで、3番島内に先制の2点二塁打を浴びてしまった。 来日1年目の昨季から課題だったフィールディングは、克服できていない。5回2死三塁でも、打ち取った打球に、一塁ベースカバーへ入るのが遅れて（記録は内野安打）3点目を失った。結局、相手の機動力に翻弄（ほんろう）されて、6回を7安打4失点。無念の7敗目を喫した右腕は「悪い流れを作ってしまい悔しく思います」と猛省だ。 前日の試合後に「普通にやっていたら何も起こらない。奇抜にではないんだけど、流れを変える何かを、もっと見いださなければいけないと思った」と悟ったという栗山監督だったが、この日も、楽天先発の則本昂の前に、打線が沈黙した。出塁は、わずか4度。2試合連続で三塁すら踏めない状況では、策を講じるのも難しい。 試合後「いろいろ含めて、しっかりやります」と何度も繰り返した指揮官は「こういう風な展開の試合を、しっかり取れるようにやっていきます」。2カード連続の負け越しに、表情は険しかった。【中島宙恵】

◆唯一無二の1日に、ウイニングボールで花を添えた。楽天則本昂大投手（30）が自身3年ぶりの完封勝利で9勝目。48歳の誕生日を迎えた石井GM兼監督に勝利球を贈り「最後まで投げてプレゼントしたいなと思っていたので、できて良かったです」と喜んだ。 何が何でも、勝ちたかった。ここ3戦連続で4失点以上。5回5失点で敗れた前回登板の2日ソフトバンク戦後、指揮官は「うちの主力投手としてプライドを持ってマウンドに上がってくれたか」とチームの看板を背負う自覚を問うた。 右腕もただじゃ、終われない。最速155キロの直球で11奪三振中10個を奪った。最後の120球目は3度首を横に振り、153キロの直球で空振り三振に押し切った。「前回、前々回と情けない投球をしてチーム、中継ぎに迷惑をかけていた。最高の結果になった」と、威厳を見せつけた。 通算42度目の2桁奪三振は、指揮官の日本通算数を超え、歴代単独9位。「成績を残せない中でも声をかけてくれたり、時には指導してもらっているので、すごく感謝しています。まだまだ足元にも及ばないので、少しでも近づきたい」。右肘手術を乗り越え、10年目で7度目の2桁勝利に王手をかけた。恩返しは、まだまだ終わらない。【桑原幹久】 ▼則本昂が毎回の11三振を奪って完封勝利。毎回奪三振は自身初めてで、楽天では17年9月1日ソフトバンク戦の岸以来4人、5度目。毎回奪三振で完封勝ちは、11年8月27日ソフトバンク戦の田中に次ぐ球団2人目だ。また、2桁奪三振は通算42度目で、41度の石井一久（現楽天監督）を抜いて単独9位となった。 ? ▽楽天岡島（6回に自己最多の8号ソロ。石井GM兼監督の誕生日を1発で飾り）「一番は勝ったことだと思いますので、これからも勝てるように頑張ります」 ▽楽天島内（3回に先制の2点適時二塁打でリーグトップの79打点）「監督の誕生日なので、勝ちたかったです。いつも、とんでもない調子でも使ってくださるのでありがたいです」

◆実は...2日あるんです。楽天石井一久GM兼監督が9日、48歳の誕生日を迎え、日本ハム21回戦（札幌ドーム）を快勝した。 島内の先制打で主導権を握り、岡島の1発などで加点。先発則本昂の3年ぶり完封勝利で文句なしに締めた。試合前にはチーム、報道陣から似顔絵入りケーキなどで祝われ、最高の形で飾った。10日からは敵地千葉で2ゲーム差の首位ロッテとの首位攻防3連戦。まさかのカミングアウト？　で、選手へ3連勝をおねだりした。試合後、石井GM兼監督が驚きのひと言を放った。 「内緒にしていましたけど...明日も誕生日なので、頑張っていただければいいかなと思います。明日も誕生日なのでお願いしたいです」。 2021年9月9日。48歳の誕生日は口もなめらかになるほど、思い出に残る1日だった。 練習前、球場の食堂に呼ばれて入ると、村林、津留崎の音頭で選手、コーチ、スタッフからバースデーソングが贈られた。似顔絵入りの特大ケーキに、花束、ブランド物のリュックサックに入手困難なスニーカーもプレゼントされた。直後には報道陣からも似顔絵入りケーキに、好物の世界各地の塩セットを贈られた。 「あんな大勢にお祝いされたことないのですごくありがたいです。いい笑顔でシーズンを終えることが僕の一番の願い。こういう時期に緊張感のあった戦いをさせてくれていることはみんなのおかげなので、感謝をしながらみんなをサポートしていけたらと思います」。 試合に入っても、祝福の嵐は終わらない。2回に島内が先制の2点打。「監督の誕生日なので、勝ちたかった。いつも、とんでもない調子でも使ってくださるのでありがたいです」。6回には岡島が自己最多の8号ソロで貴重な追加点。「一番は勝ったこと。これからも勝てるように頑張ります」。最後は先発則本昂が120球の熱投で、3年ぶりの完封勝利。「最後まで投げてウイニングボールをプレゼントしたいなと思っていたので、できて良かったです」。指揮官は右腕から記念球を受け取り、左手でがっちりと握りしめた。　首位ロッテとは残り35試合で2ゲーム差。ぴりぴりとした緊張感が、節目の日にいっそうの心地よさをもたらしてくれる。「本当にいい展開で野球をしてくれて、本当に野球人生の中でも最高の誕生日だったと思います」。こんな日がずっと続けば...。千葉で白星をつかみ、夢を夢で終わらせない。【桑原幹久】

◆楽天・岡島豪郎外野手（３２）が「６番・右翼」で先発出場し、中押しの８号ソロを放った。３点リードの六回先頭で、バーヘイゲンの初球を左翼席に流し打った。球団広報を通じて、「打ったのはツーシーム。打ててよかったです。チームが勝つように頑張ります」とコメントした。

◆楽天が快勝した。三回に島内の２点二塁打で先制。五回に茂木の適時内野安打、六回には岡島のソロで加点した。則本昂が球威、制球ともに抜群で３安打に抑え３年ぶりの完封で９勝目を挙げた。日本ハムは２試合連続で零敗を喫した。

◆日本ハムは打線が則本昂に球威で圧倒され、三塁を踏めずに２試合続けて無得点で敗れた。栗山監督は「しっかりやっていきます」と疲れた表情で話した。 守備でも０―０の三回無死一塁からまずい連係により２者連続でバント安打を許し、失点につながった。攻守にふがいない内容で、本拠地のファンからは何度もため息が漏れた。

◆楽天・則本昂大投手（３０）が３安打１１三振完封で、９勝目を挙げた。石井一久監督の４８歳の誕生日に花を添えた。指揮官の一問一答は以下の通り。 －－則本昂について 「回を追うごとに集中力が高まって、ナイス・ピッチングでした」 －－九回の続投は予定通り 「のり（則本昂）が『行ける』というので、行ってもらいました」 －－攻撃ではバントを多く仕掛けて得点した 「全体的に細かいことはできていた。札幌ドームは（地面が）固くて球足が速いので、バントも難しいケースが多くなるが、しっかりとできていました」 －－１０日から首位ロッテと３連戦 「内緒にしていましたけど、あしたも誕生日なので、（選手に）頑張っていただきたいです」 ９回、日本ハム・西川遥輝を三振に仕留め、雄たけびをあげる楽天・則本昂大＝札幌ドーム（撮影・三浦幸太郎） －－一日を振り返って 「いい展開で野球をしてくれて、野球人生の中でも最高の誕生日だったと思います」

◆楽天の島内が先制の２点二塁打を放ち、リーグトップの打点を７９に伸ばして勝利に貢献した。三回無死満塁で２ボールから外寄りの１５２キロの速球を右中間へはじき返した。バーヘイゲンとは今季対戦した４試合全てで打点を挙げ、相性の良さを示した。 前日８日にバットを替えて３本の二塁打を記録。２試合続けて同じバットで臨み、一回の右前打に続き快音を響かせた。この日は石井監督の４８歳の誕生日で「監督の誕生日なので勝ちたかった」と喜んだ。

◆記念日に花を添えた。楽天・則本昂大投手（３０）が３安打しか許さず、３年ぶりの完封で９勝目。１０日からの２ゲーム差で追う首位ロッテとの３連戦に弾みをつけた。 「真っすぐが本当によかった。向こうは縦の変化をマークしていた感じで、それを見せ球にして真っすぐを生かせた」 １２０球を投げ、最速は１５５キロ。１１奪三振のうち、１０個を球威抜群の直球で奪った。六回２死まで無安打。抑えの松井を故障で欠き、疲労が蓄積している救援陣を休ませることができた。 ２０１８年５月１２日のオリックス戦（京セラ）以来の完封で、同年以来となる２桁勝利に王手をかけた。２桁奪三振は４２度目で、石井一久（現楽天監督）を抜いて単独９位に浮上した。 この日は、石井監督の４８歳の誕生日。「後半戦はふがいない投球が続いていた。監督の誕生日だし、最後まで投げてウイニングボールをプレゼントしたかった。渡せてよかった」と胸を張る。指揮官は「回を追うごとに集中力が高まって素晴らしい投球。野球人生で最高の誕生日でした」と絶賛した。（広岡浩二）