広島(★1対4☆)中日 =リーグ戦19回戦(2021.09.08)・MAZDA Zoom-Zoom スタジアム広島=
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中日
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広島
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勝利投手:松葉 貴大(3勝3敗0S)
(セーブ:R.マルティネス(0勝2敗16S))
敗戦投手:玉村 昇悟(2勝6敗0S)

本塁打
【中日】福田 永将(5号・7回表2ラン),木下 拓哉(8号・9回表ソロ)
【広島】鈴木 誠也(25号・2回裏ソロ)

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◆中日は1点を追う5回表、木下の適時二塁打で同点とする。そのまま迎えた7回には、代打・福田の2ランが飛び出し、勝ち越しに成功した。投げては、先発・松葉が6回1失点の好投で今季3勝目。敗れた広島は、先発・玉村が力投を見せるも、打線が援護できなかった。

◆規定打席に到達し、打率リーグ1位となった広島の坂倉将吾捕手(23)。昨日はサヨナラ弾を含む2安打を打つなど、マツダスタジアムで打率3割7分3厘を誇る首位打者は今日も打つか。

◆侍ジャパン稲葉篤紀監督(49)が広島鈴木誠也外野手(27)の復調を喜んだ。 広島-中日戦(マツダスタジアム)を訪れ、両首脳陣、選手らにあいさつ。五輪で不調ながら4番を全うした鈴木誠がリーグ再開後に復活し「本人も少しずつ戻りつつあると言っていたが、目を見張るものがある。うれしいですね」と目を細めた。故障で辞退した広島会沢翼捕手(33)にも代表ユニホームを贈っていたが、謝罪を受け「謝る必要はない。現役を長く続けるのが一番大事ですから」と活躍を願っていた。

◆広島鈴木誠也外野手(27)が、5戦連発となる25号ソロを放った。 両軍無得点の2回先頭打席で、カウント0-1からの2球目、中日松葉の105キロカーブを引きつけ、豪快にフルスイング。打球は高々と舞い上がり、左翼席へと吸い込まれた。4試合連続で第1打席で飛び出した先制パンチに「先制することが出来て良かったです」とコメント。球団では05年新井貴浩以来、16年ぶりの5試合連続アーチとなった。

◆侍ジャパン稲葉篤紀監督(49)が8日、広島-中日戦(マツダスタジアム)を訪れ、侍メンバーを激励した。 広島からは12球団最多の4選手を選出(会沢は故障辞退)。6月の代表内定時は当時最下位で批判の声も上がったが、眼力が正しかったことを活躍で証明してくれた。鈴木誠也外野手(27)は五輪では不振だったが4番を完遂。リーグ再開後は21試合で9本塁打(7日時点)と復活した。「本人も少しずつ戻りつつありますと言っていたが、目を見張るものがある。オリンピック終わってからも結果が出るのは非常にうれしいことですよね」と喜んだ。 菊池涼介内野手(31)はキャプテン制をしかないチームの中でリーダーとしてけん引した。「選手をうまくイジったり、そういうのが上手だった。勇人(坂本)とはまた違うチームリーダー的な存在だったので、このバランスというのがジャパンはすごく良かった」と振り返った。 森下暢仁投手(24)はプロ2年目ながら決勝米国戦の先発を務め、好投し、金メダルに導いた。ルーキー栗林良吏投手(25)は2勝3セーブと全5試合で貢献した。「初めてトップチームに入った2人ですけど、本当によく投げてくれた。緊張感の中で自分の投球がしっかりとできる気持ちの強さを見せていただき、非常にありがたかった。これからもっと彼らの成長する姿を見ていきたい」。森下はリーグ再開後、未勝利も「表情を一切変えない。喜怒哀楽もそんなに出るタイプではない。佐々岡真司監督(54)も『今は調子が良くないから何かモヤモヤしたものがあるんじゃないか』と言っていましたけど、そういうのも感じさせない。彼のメンタルの強さというか性格なんでしょう」と評した。 故障で辞退した会沢翼捕手(33)からは頭を下げられた。「全く謝る必要はない。アクシデントで今回は入れなかったけど、僕の気持ちの中では翼(会沢)も一緒に戦ってくれていたんだよ」と伝えた。代表のユニホームも贈っており、プレミア12で世界一に貢献した捕手との絆は不変だった。 中日の大野雄大投手(32)は遠征に同行しておらず、対面はかなわなかった。五輪本番は登板1試合に終わったが、チームに戻ってからは3試合に先発し、2勝1敗、防御率0・90と力を発揮している。「シーズン入ってどうなのかなと心配していたので、すっと入っていってくれたので良かった」と、胸をなで下ろした。

◆先発は広島玉村、中日松葉。広島は2回、鈴木誠が5戦連発となる25号ソロで先制。中日は3回まで1安打無得点。 中日は5回、木下拓の適時二塁打で同点に追いついた。広島は3回以降で2度の好機を逃し、6回まで追加点を奪えず。 中日は7回、代打福田の5号2ランで勝ち越し。9回には木下拓が8号ソロ。そのまま逃げ切り、松葉が3勝目。玉村は6敗目。

◆広島林晃汰内野手が今季6度目の猛打賞をマークした。 「8番三塁」で先発出場。3回、先頭の初打席で右翼線際へ痛烈にはじき返すと、5回1死からは内野安打、8回1死からも右前打をマークした。林は「1打席目からいい入りができた。そのまま継続していったら、3安打につながってくれた」と振り返った。6月26日の中日戦以来37試合ぶりの3安打で、4試合連続ヒットと状態は上向きだ。

◆中日は代打・福田永将内野手(33)の5号2ランで一夜にして4位に復帰した。 チーム8試合ぶりの本塁打が最下位転落の危機を救った。同点の7回1死一塁。先発松葉の代打で起用され、広島玉村のチェンジアップを左中間スタンドにたたき込んだ。 「ランナーが一塁にいたのでゲッツーになるくらいならホームランか三振かという気持ちで打席に入りました。浮いた球をうまくとらえることができました。ホームランは力になると改めて思いました」。9回に4点差を逆転された前夜の悪夢を払拭(ふっしょく)。チームを勝利に導いたヒーローは会心の一撃を振り返った。 チームの長打不足問題は長期化している。本塁打は8月28日のビシエドを最後に途絶えていた。この2試合も5回に木下拓の同点適時二塁打が出るまで18本の安打はすべて単打。与田監督は「あの1本は得点としても欲しいところだった」と福田の決勝弾を喜んだ。 DeNAが勝利しただけに広島に連敗していれば最下位に転落していた。9回には木下拓にアーチが出て、ひとまずその危機を免れた。しかし依然として、チーム本塁打55本、307得点はリーグ最下位。与田監督は長打力不足について「ちょっとずつ増えていけばいいなと思います」。福田の1発が課題解決への転機となることを期待した。【安藤宏樹】 ▽中日松葉(6回1失点で3勝目。移籍後、ビジターでは初勝利。屋外球場での勝利もオリックス時代の16年以来)「(6回は)意図的に投球間隔を短くして相手に考えさせないようにしました。(屋外は)気にしてませんでしたが、(移籍後)ビジターで初めて勝てたのでこれを機に頑張っていきたい」 ▽中日木下拓(5回に同点適時二塁打。9回には3点差とする8号ソロ)「(本塁打は)粘っている間にタイミングが合ってきて、最後の甘いのを仕留められてよかったです」 ▽中日R・マルティネス(前夜のサヨナラ負けから、3点差の9回を抑えて15セーブ目)「昨日、やってしまったので今日はなんとか失敗を取り返せるように頑張っていきたいと思った。昨日は味方に迷惑をかけて申し訳ありませんでした」

◆広島先発玉村昇悟投手が自己最長タイの7回を投げ3失点の粘投も、1発に泣き6敗目を喫した。 同点の6回1死満塁のピンチを無失点で切り抜けたが、7回1死一塁から代打福田に甘いチェンジアップを仕留められ、左中間への勝ち越し2ラン被弾。 左腕は「失投を打たれてしまって、まだまだ力不足というか、情けない」と反省。佐々岡監督は「試合の中で修正できる、ゲームをつくったところは本当に成長していますし、そこは評価したい」と話した。

◆広島鈴木誠也外野手(27)が、球団では05年新井以来となる5試合連続本塁打をマークした。2回に中日松葉のカーブを左翼席に運んだ。4試合連続となる先制弾も、チームは逆転負けで連勝は3で止まり、5位タイに転落した。1人止まらない主砲は、9日中日戦(マツダスタジアム)で球団記録に挑む。獲物を捕らえたように、テークバックを取ったバットのグリップの位置はピタリと止まった。2回、鈴木誠は中日松葉の105キロカーブをしっかり引きつけ、バット一閃(いっせん)。高々と舞い上がった打球は、左翼席後方のコンコースに着弾した。見逃した初球137キロから球速差32キロの緩い変化球にも、自分の間合いから力強いスイングを繰り出し、思い切り振り抜いた。球団では05年新井以来の5試合連続本塁打だ。だが、チームの敗戦に「負けたので」と試合後は多くを語らなかった。 この日の試合前、侍ジャパンの稲葉監督と再会。東京五輪では全試合4番を務め、金メダルを獲得した。国を背負い、1球、1打に喜怒哀楽を爆発させる大舞台が、今季長く苦しむ広島の主砲を原点に立ち返らせた。「野球を楽しむのが、僕のスタイル。侍を通して、本当の自分らしさを感じた」。前夜は今季初のサヨナラ勝利に、ヒーローとなった坂倉と笑顔で抱き合って、喜びをあらわにした。 四六時中、打撃のことを考え「趣味が野球と言えるくらい」の男が、自分らしさを取り戻した。五輪後、22試合で打率3割3分3厘、10本塁打、22打点。前半戦では新型コロナウイルス感染やワクチン接種による副反応があった肉体面の不安は払拭(ふっしょく)され、技術面でも手応えを口にするようになった。それでも、自身初の月間MVPを受賞した会見では「諦めることは簡単なんですけど、もがくことは誰でもできると思うので、本当に諦めず、最後までやりたいなと思います」と、決意の言葉に悔しさをにじませた。 月が替わって、ギアはさらに上がった。9月は7試合で打率4割2分9厘、6本塁打、8打点、OPS15割9分1厘。チームの連勝は止まったが、主砲は止まらない。9日には、6試合連続本塁打の球団記録がかかる。【前原淳】 ▼鈴木誠が3日ヤクルト戦から5試合連続アーチ。5試合以上の連続本塁打は昨年の佐野(DeNA)以来で、広島では05年に6戦連発の新井以来6人目となった。鈴木誠は5試合とも4番での1発。5戦連発をすべて4番で記録したのは、球団では71年衣笠、97年江藤に次いで24年ぶり3人目。

◆東京五輪で金メダルに導いた日本代表の稲葉監督が練習中に訪問し、不在だった中日の大野雄を除く広島の代表4選手らと言葉を交わし、感謝を伝えた。五輪中は不振だった鈴木誠は広島に戻り、本塁打を量産。監督は「ジャパンは超一流の集まりなので、練習法など学ぶものもある。五輪が終わってからでも、結果が出るのは非常にうれしい」と喜んだ。 広島の菊池涼は巨人の坂本とともにリーダーとして信頼を寄せてきた。「久々に会ったけど、キクらしくて良かった。これからも頑張ってほしい」とエールを送った。

◆広島の鈴木誠が自己最長の連続試合本塁打を5に伸ばした。0―0の二回、1ストライクから松葉の真ん中に入ったカーブを力強く引っ張った。左越えに25号ソロを運び「先制することができて良かった」と話した。2005年6月に、新井が球団記録に並ぶ6戦連発を記録して以来の偉業を成し遂げた。 5試合のうち4試合で先制ホームランと、価値あるアーチを重ねてきた。7、8月の月間最優秀選手(MVP)に輝いた強打者は、9月は早くも6本塁打と勢いは落ちるどころか加速している。 上位とは大きく離されているが「僕自身がずっと打てていなかったから、こういう順位にいると思う。なかなか厳しい状況ではあるけど、本当に諦めず、最後までやりたい」と突き進む。

◆中日が4位に上がった。五回に木下拓の二塁打で同点とし、七回は代打福田の2ランで勝ち越した。九回も木下拓のソロで加点。松葉が6回1失点で3勝目。鈴木誠が5戦連続本塁打を放った広島は玉村が一発に泣き、3併殺も響いた。

◆7回3失点と試合をつくった広島の玉村は力投むなしく6敗目を喫した。1―0の五回は木下拓に左中間を破られる二塁打で同点。七回は代打福田に甘く入ったチェンジアップを勝ち越し2ランとされた。「もう一辛抱したかったけど、失投を打たれてしまった。まだまだ力不足というか、情けないと思う」と悔しがった。 福井・丹生高から入団2年目。応援に訪れた野球部同期の前で後半戦初白星はならず、3連敗となった。「成長した姿を見せられれば良かったけど、駄目だった」と肩を落とした。

◆中日の松葉が2019年にトレードでオリックスから入団して以来、初めて本拠地以外で勝利を挙げた。6回6安打1失点と粘って3勝目を挙げ「新聞でビジターで勝てないと言われ、もやもやした部分はあった。これを機にいい投球ができるように頑張っていきたい」と力を込めた。 二回は鈴木誠に真ん中に入ったカーブを捉えられ、先制ソロを浴びた。それでも「状態がいいと分かっていたし、日本を代表する打者なので気にすることなく」と即座に切り替えた。ストライク先行の投球で広島打線を封じ「自分らしくゴロを打たせることができた。テンポよくいくことで術中にはまってくれた」と自賛した。

◆広島は連勝が「3」で止まり、5位タイに転落した。打線は7日は14安打8得点だったが一転、7安打1得点。佐々岡監督の主な一問一答は以下の通り。 ──7回8安打3失点で6敗目(2勝)の玉村の評価は 「ちょっと球のばらつきがあった中で入っていきましたけど、試合の中で修正できる、ゲームを作ったというところは成長していますし、評価したい」 ──1─1の六回1死満塁のピンチをしのぎ成長を見せた 「もうワンランク上の投手を目指すためには、もう1回というところで(七回に)行かせましたけどね。勝たせてやりたいというのもあるし、チームが勝たないといけないのもあるけど、玉村本人に取っても当然あそこは行く場面だったと思いますし、(代打・福田の2ランで)2点取られましたけど、まだ2年目の投手だしね。ゲームの中で修正できる能力は持っている」 ──二回先頭では鈴木誠が5試合連続の本塁打を放った 「きのうの(坂倉の逆転サヨナラ3ランの)勢いの中からの誠也の先制の一発で乗っていけるかなという感じがしましたけど、相手投手(松葉)がうまく緩急を使った。チェンジアップとか、わかった上でもうまくかわされたし、低めに集められた。きのう活発でもきょうこういう試合になるんだから、やっぱり打線は難しい」

◆幸せの黄色い新幹線「ドクターイエロー」が球場近くを走った数分後に幸運をつかんだ。広島・鈴木誠が球団史上6人目の5試合連続本塁打。2005年の新井以来の快挙だったが、表情は冴えなかった。 「負けたので...。特にないです」 0─0の二回先頭で左腕・松葉のカーブをひと振りで仕留めた。左翼席への25号ソロで05年新井と87年ランスが達成した球団記録の6戦連発に王手をかけた。 7─8月の東京五輪では全5試合で4番を務め金メダル獲得に貢献した。7、8月は月間MVPを初受賞。最近12試合で10本塁打と量産モードで、プロ野球記録の7戦連発も射程圏内だ。 チームは逆転負けを喫して連勝が3で止まり、5位タイに転落。悔しい空砲となったが逆転Aクラス入りへ打ち続ける。(柏村翔)

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<セ・リーグ順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差残試合 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(-)
阪神
59434 0.578
(↑0.004)
-
(-)
37435
(+5)
406
(+3)
103
(+2)
92
(+1)
0.251
(-)
3.520
(↑0.01)
2
(-)
巨人
524114 0.559
(↓0.006)
2.5
(↓1)
36430
(+1)
402
(+4)
134
(-)
58
(-)
0.247
(-)
3.520
(-)
3
(-)
ヤクルト
494012 0.551
(↓0.006)
3.5
(↓1)
42440
(+3)
392
(+5)
102
(+1)
59
(+2)
0.255
(-)
3.650
(↓0.02)
4
(1↑)
中日
415214 0.441
(↑0.006)
13.5
(-)
36307
(+4)
345
(+1)
55
(+2)
54
(-)
0.239
(-)
3.120
(↑0.02)
5
(1↑)
DeNA
415313 0.436
(↑0.006)
14
(-)
36426
(+4)
481
(+1)
107
(-)
23
(-)
0.258
(-)
4.290
(↑0.03)
5
(1↓)
広島
415310 0.436
(↓0.005)
14
(↓1)
39393
(+1)
437
(+4)
87
(+1)
50
(-)
0.260
(↓0.001)
3.900
(-)