中日(★1対3☆)DeNA =リーグ戦17回戦(2021.09.04)・バンテリンドーム=
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DeNA
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中日
1000000001800
勝利投手:ロメロ(1勝2敗0S)
(セーブ:三嶋 一輝(1勝4敗19S))
敗戦投手:田島 慎二(2勝1敗0S)

本塁打
【DeNA】佐野 恵太(11号・7回表2ラン)

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◆DeNAは1点ビハインドの6回表、2死一塁から宮崎が適時二塁打を放ち、試合を振り出しに戻す。続く7回には佐野の2ランが飛び出し、勝ち越しに成功した。投げては、先発・ロメロが6回1失点で来日初勝利。敗れた中日は、先発・柳が試合をつくるも、打線が1得点と振るわなかった。

◆中日柳裕也投手(27)が、DeNA戦今季初登板。昨季までの対戦成績は通算8試合で2勝5敗と、セ・リーグ相手では最も勝てていないカード。現在リーグの防御率、奪三振で1位の柳が、今日は苦手チームから勝てるか。

◆中日ドラフト3位、土田龍空内野手(18=近江)が9回から二塁の守備に就き、プロ初出場した。守備機会はなく、打席は回らなかった。 2軍では82試合出場、打率2割3分8厘、1本塁打、22打点、9盗塁で、3日に出場選手登録されていた。

◆6回1失点で来日初勝利を挙げたDeNAフェルナンド・ロメロ投手(26)は、日本語力の上昇とともに日本野球に急激に順応してきた。 最近覚えた日本語は、アントニオ猪木の「元気ですか?」やタレントIKKOさんの「背負い投げ」「どんだけー!」など。ラテン系の明るい乗りで、チームメートにツッコミを入れられるまでに成長した。三浦大輔監督(47)は「見えないところでも普段からコミュニケーションしている。ロメロから話もするようになってきた」と目を細めた。 日本語での会話も上達してきた。以前、ロメロがミーティング後に「ガンバッテ」と言ってきたため、三浦監督は「お前が頑張れよ!」とジミー大西ばりに突っ込んだ上で「ガンバリマスやろ」と教えていた。先日、これがネット用に記事化されると「あの後、記事を見たのか『ガンバリマス』と言いに来た。表情も明るくなった」と三浦監督は明かした。 ロメロは最後を締めた三嶋一輝投手からウイニングボールを受け取った。「ドミニカ共和国に置いてきている自分の息子にささげたい。1歳です」。名前は「ジャスティン君か」と問われると「そうです。(米人気歌手の)ジャスティン・ビーバーと同じジャスティンです」と笑顔で語った。息子とは毎日のようにネットで連絡を取っているが、寂しさは募る。日本の仲間とお笑いを絡めたコミュニケーションをとることで、心の隙間を埋め、活躍する土壌をつくった。【斎藤直樹】

◆中日は3戦連続の1得点に終わり競り負けた。柳は6回1失点と好投も、継投に入った7回に3番手福が佐野に勝ち越し2ランを浴び、2番手田島に初黒星がついた。4位以下の3チームは0・5ゲーム差で密集。中日は5日も敗れると今季初の単独最下位になる可能性がある。与田剛監督(55)の試合後の一問一答は以下の通り -7回に福が初球を被弾した 「甘いところに入って、打たれてしまった。次抑えてもらうしかない」 -田島からのスイッチは左対左を考慮 「いろいろ理由があって代えた」 -柳の投球内容は 「6回1失点で114球か。球数は多くなったがよく投げてくれた。1点も与えてはいけない展開だったので、どうしても球数も増えてしまった。何とか点を取っていかないと苦しい展開になる」 -3試合連続1得点 「何とかしないといけない。練習してやっていくしかない」 -新人の土田が守りについた 「ファームではしっかりした動きができていた。守備は問題ない。バッティングもどこかでチャンスがあれば使いたい。打球は(二塁に)飛ばなかったけど、雰囲気は持っている」 -祖父江が(緊急降板した1日の)阪神戦以来の登板 「これから確認する。明日の状況を含めて」 -6回2死一、二塁での代打福田もいい当たりだった(一ゴロ)が 「バッティング自体は良かった。あれがヒットになれば良かった。流れとはそんなもの。もっと違う場面で点が取れるようにしないといけない。無死の走者は1回の京田だけ。どうしてもチャンスに1本が出ないのは去年も今年も課題。何とか変えないといけない」 -1本が出ないと流れが来ない 「勝負事はそういう形になる。昨日みたいな勝ち方はそう何回もできない。何とか勝たせてあげるようにがんばります」 -3試合1得点と点が取れない状況が続く 「それでやっていくしかない。きつい状況でも打ち勝っていくしかない。1点を守って勝つしかない。投手、バッテリーが強くなるしかない。野手はしっかり打てるように。それしかない」

◆中日ドラフト3位土田龍空内野手(18=近江)がDeNA戦でプロ初出場した。9回から二塁の守備に就き、守備機会はなく、初打席も回らなかった。 守備に就く際には声援を送るファンに帽子を取ってあいさつした。試合後は「緊張するかなと思っていましたが、いつも通りでした。長く1軍で野球ができるように、自分のできることをしっかりやっていきたいです」と初々しくコメントした。 土田は近江で1年からレギュラーで、1年と2年で夏の甲子園大会に出場。50メートル6秒0の俊足と、高校通算30本塁打の遊撃手として注目された。1年目の今季は2軍では82試合出場、打率2割3分8厘、1本塁打、22打点、9盗塁。3日に初めて出場選手登録され、与田監督も「ファームでもしっかりした動きができていた。守備は問題ない。打撃もどこかでチャンスがあれば使いたい。雰囲気は持っている」と期待を寄せていた。今夏の甲子園で母校は20年ぶりの4強進出。刺激を受けて、18歳の若竜がプロで節目の1歩を刻んだ。【伊東大介】

◆DeNAがセの投手2冠(防御率、奪三振)に君臨する難敵、中日柳裕也投手を6回で降板させた。奪った得点は、6回に宮崎敏郎内野手の適時二塁打で挙げた1点だけ。だが、114球を投げさせていた。7回から登板した救援の田島、福を打って2得点。勝ち越しに成功した。 ヒットを積み重ねるだけが、先発投手を降板に追い込む方法ではない。3回までに59球。8三振を奪われ、4安打しか打てなくても、4四球を選び、6回で114球を投げさせた。ファウルで粘ったわけではない。柳に対した打者のべ26人でファウルは17球にすぎない。三浦大輔監督は「粘らせて球数を投げさせてというより、積極的にいこうという話はしていました」と明かした。 打ちにいく中で、低めの変化球を見極めた。柳の変化球はカットボール、スライダー、カーブとチェンジアップ。チェンジアップ以外は、同系統の球種となる。三浦監督は「甘い球は少なかった。その中でボール球を振らなかった。ヒットは少なかったけど、カウントをもってこれたのも1つの勝因だと思います」と話した。柳と対戦した打者26人のうち、のべ14人が2ボール以上のカウントに持ち込んだ。1、3、6回と20球以上を投げさせたイニングが3度あった。いつも積極打法の1番桑原将志が、3打席で18球を投げさせていた。 前日に対戦した昨年の沢村賞投手、大野雄大には、同じ6回までに90球しか投げさせていなかった。そのため7回まで105球で投げられてしまい、8回から又吉克樹-R・マルティネスと勝ちパターンに直接つながれた。その結果、57試合ぶりの完封負け。2日連続で相手先発はリーグ屈指の好投手だったが、同じ轍(てつ)は踏まずに、逆転勝ちへとつなげた。 自力CS消滅危機を乗り越えた三浦監督は「また明日頑張るだけ。目の前の1試合を全力で戦うだけ。まだ借金があるので、借金をなくさないと」と見据えた。【斎藤直樹】

◆DeNA佐野恵太外野手が、勝負を決める1発を放った。 1-1の7回2死、代打楠本泰史が左翼線安打で出塁。投手が2番手の右腕田島から左腕の福に交代した。佐野は今季、右投手には打率2割9分5厘、左投手には同3割3分1厘と相性がいい。初球。141キロの直球が高めに浮いてきた。「しっかり自分のスイングができ、いい感触で捉えることができました」。決勝の11号2ランを右中間に突き刺した。軽快にダイヤモンドを1周した。 6回まで先発ロメロが1失点と好投していた。7回、ロメロに代打が送られた。リミットとなった7回に点を取ることで、ロメロに来日初となる勝利投手の権利を与えることができた。「ロメロがずっと好投していたので初勝利を飾れて僕自身もうれしいです」。ロメロはここまで3試合連続で5回以上を投げて自責点は2以下だったが、初白星が遠かった。主砲として、面目躍如の一打となった。 三浦大輔監督も、勝負を決めた主将の打撃を評価した。「2死走者なしから楠本がつないで佐野が狙い球を絞って、ミスショットすることなく1発で決めてくれた」。連敗を2で止めた一打に、目を細めた。【斎藤直樹】

◆DeNA三嶋一輝投手が、自己最多の19セーブ目を挙げた。2点差の9回に登場。この日最速の154キロ直球で渡辺を中飛に打ち取った。続く木下拓を一飛、代打のA・マルティネスを遊ゴロと3者凡退で試合を締めた。 試合後、三嶋は冷静だった。「正直、自己最多に関しては気にしてないです。そのことより、負けが4個ついているし、チームが大事な時に踏ん張れなかった気持ちの方が強いです」。クローザーとして、借金13を背負うチームへの責任を口にした。 4敗を喫しているが、黒星はすべて前半戦でのもの。8月以降は6試合に投げて3セーブを挙げ、失点はわずかに1しかない。「後半戦は何としてもチームが勝っている状況で試合を終わらせることだけ考えていきたいです。数字に一喜一憂せず、自分の役割を果たしていきます」。クールな右腕は、淡々と仕事をこなしていく。【斎藤直樹】

◆中日は3戦連続の1得点に終わり競り負けた。柳は6回1失点と好投も、7回に3番手福が佐野に勝ち越し2ランを浴び、2番手田島に初黒星がついた。 与田監督は「柳はよく投げた。投手、バッテリーが強くなるしかない」とため息。4位以下の3チームは0・5ゲーム差で密集。中日は5日も敗れると今季初の単独最下位になる可能性がある。

◆DeNA・宮崎敏郎内野手(32)が0―1の六回2死一塁で左中間へ適時二塁打を放ち、同点に追いついた。 「自分のスイングで捉えることができました。ホームまでかえってきてくれたオースティンに感謝したいです。同点に追いつくことができうれしいです」 相手先発の柳に対し、五回まで散発3安打に抑え込まれていたDeNA打線。六回、2死からオースティンが四球を選んで出塁すると、宮崎が決めた。1ストライクからの2球目、142キロ直球を狙いすましたように一閃。左中間を割る二塁打でオースティンが一塁から激走で生還し、1―1と試合を振り出しに戻した。

◆DeNAが逆転勝ちした。0―1の六回に宮崎の適時二塁打で追い付き、七回は佐野の11号2ランで勝ち越した。ロメロは6回7安打1失点と粘り、来日初勝利。中日は同点の七回、交代直後の福が一発を浴び、2番手田島が初黒星。

◆DeNA・三嶋一輝投手が(31)が昨季を上回る自己最多の19セーブ目をマークした。 「正直、自己最多に関しては気にしていないです。数字に一喜一憂せず、自分の役割を果たしていきます」 2点リードの九回に登板し、渡辺を中飛、木下を一飛、代打のA・マルティネスを遊ゴロに仕留めて13球でゲームセットに。今季は開幕から守護神を務め1勝4敗19セーブ、防御率2・76。スアレス(阪神)、栗林(広島)に次ぐリーグ3位のセーブ数も「負けが4個ついているし、チームが大事な時に踏ん張れなかった気持ちの方が強いです」と振り返った。 これでシーズン再開後の後半戦では6試合で失敗なしの3セーブと頼もしい。「後半戦は何としてもチームが勝っている状況で試合を終わらせることだけ考えていきたいです」と言葉に力を込めた。

◆中日の柳は、またも好投が報われなかった。この日も8奪三振の6回1失点だったが、1点リードの六回に宮崎に適時二塁打を打たれ、同点で降板。「(六回は)2死から失点してしまったので、そこは反省したい」とコメントした。 後半戦も好調で、ここまでの3試合は6回1失点、完封、6回無失点。奪三振は140で堂々のリーグトップを走っているが、それでも勝ちが付いたのは一度しかない。

◆中日のドラフト3位ルーキー土田がプロ初出場を果たした。九回に二塁に入り、守備機会はなかった。「緊張するかなと思ったが、いつも通りだった」と言い、冷静にプロでの第一歩を踏み出した。 3日に溝脇に代わり、昇格した。新人野手では一番乗り。滋賀・近江高出身で抜群の守備力が持ち味の内野手は「長く1軍で野球ができるようにしっかりやっていきたい」と今後の活躍を誓った。

◆DeNAのフェルナンド・ロメロ投手(26)が6回7安打1失点の力投。最速154キロの直球で押し込む一方、打たせて取る投球で来日初勝利を挙げた。 中日戦に先発し、6回を1失点で来日初勝利を挙げたDeNA・ロメロ=バンテリンドーム ■6回1失点 記念球は「息子にささげたい」 「日本に来て、やっと勝利をつかむことができた。チームの勝利に貢献できてうれしい」 後半戦は2試合で防御率2・38と状態を上げていた。1―1で降板したが、七回に味方が勝ち越しに成功。記念球を大事に握りしめ「ドミニカ共和国にいる息子にささげたい」とうなずいた。 来日1年目。異国での暮らしにも慣れてきた。日本語も勉強中で覚えた言葉は三浦監督に披露。試合前のミーティングが終われば指揮官に「ガンバッテ!!」。「お前が頑張れよ」と突っ込まれると後日「ガンバリマス」と修正する。最近では「元気ですか?」「背負い投げ~」「どんだけ~」とお手の物だ。 「粘り強く投げていた。ゾーンの中で力強いボールで勝負できていた」と三浦監督。陽気なドミニカンは「これからも勝ち続けられるように頑張ります」と力を込めた。(箭内桃子)

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<セ・リーグ順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差残試合 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(1↑)
阪神
58423 0.580
(↑0.004)
-
(↑0.5)
40424
(+4)
385
(+3)
101
(+2)
91
(-)
0.252
(-)
3.420
(-)
2
(1↓)
巨人
523913 0.571
(↓0.007)
1.5
(↓1.5)
39421
(+3)
384
(+4)
132
(+1)
56
(+2)
0.247
(-)
3.490
(↓0.01)
3
(-)
ヤクルト
483812 0.558
(↓0.007)
3
(↓1.5)
45424
(+2)
381
(+4)
99
(-)
57
(-)
0.254
(-)
3.640
(-)
4
(-)
中日
395114 0.433
(↓0.005)
14
(↓1.5)
39294
(+1)
336
(+3)
53
(-)
54
(+1)
0.237
(-)
3.120
(-)
5
(-)
DeNA
395213 0.429
(↑0.007)
14.5
(↓0.5)
39414
(+3)
476
(+1)
106
(+1)
23
(-)
0.258
(↓0.001)
4.360
(↑0.04)
5
(-)
広島
395210 0.429
(↑0.007)
14.5
(↓0.5)
42378
(+4)
425
(+2)
81
(+3)
48
(+1)
0.259
(-)
3.900
(↑0.02)