ヤクルト(☆3対1★)広島 =リーグ戦15回戦(2021.09.03)・東京ドーム=
このエントリーをはてなブックマークに追加

 123456789
広島
0000000101811
ヤクルト
10200000X3601
勝利投手:スアレス(4勝3敗0S)
(セーブ:マクガフ(2勝1敗19S))
敗戦投手:大瀬良 大地(6勝4敗0S)

本塁打
【広島】鈴木 誠也(20号・8回表ソロ)
【ヤクルト】塩見 泰隆(10号・1回裏ソロ)

  DAZN
チケットぴあ ヤクルト戦チケット予約 広島戦チケット予約
◆ヤクルトは初回、塩見の先頭打者本塁打で幸先良く先制する。そのまま迎えた3回裏には、村上の2点適時打が飛び出し、リードを広げた。投げては、先発・スアレスが6回途中無失点8奪三振で今季4勝目。敗れた広島は、打線が相手を上回る8安打を放つも、つながりを欠いた。

◆ヤクルトのアルバート・スアレス投手(31)が大台に到達した。1回先頭の野間への4球目に投げた直球が160キロを計測。自身最速を更新した。 弟の阪神ロベルト・スアレスも今季163キロをマーク。NPBで初めて"160キロ兄弟"が誕生した。

◆ヤクルトは1回に塩見の10号先頭打者本塁打で先制。3回1死満塁から村上の2点適時二塁打で加点した。広島は3回まで無得点。 ヤクルト先発のスアレスは5回1/3を無失点と勝利投手の権利を持って降板。広島は6回まで6安打無得点と、あと1本が出ず。 ヤクルトは引き分けを挟んでの連敗を2で止めた。スアレスは4勝目。広島は8回に鈴木誠の20号ソロも及ばず。大瀬良は4敗目。

◆広島鈴木誠也外野手(27)が、球団史上5人目となる6年連続の20本塁打に到達した。3点を追う8回2死走者なしから、清水の150キロ直球を完璧に捉え、左中間上段まで放り込んだ。 広島で20本塁打を6年以上続けた衣笠、山本浩(ともに74~86年)金本(95~02年)江藤(93~99年)の4人に続く快挙となった。

◆広島打線が拙攻連発で、チームに流れを呼び込めなかった。 初回から3回まで得点圏に走者を進めながら、好調坂倉が2打席連続三振に倒れるなどで、チャンスを生かせなかった。奪った得点は8回の鈴木誠のソロ1本のみ。佐々岡監督は「1、2、3回の好機であと1本が出なかった。(ヤクルトと)対照的でしょう」と険しい表情だった。

◆広島大瀬良大地投手が6回3失点の粘投も、4敗目を喫した。 初回、この日の1球目148キロ直球を塩見にバックスクリーン左に運ばれ、先制点を献上。3回1死満塁からは村上に右翼線への適時二塁打を浴び、さらに2失点。それでも4四死球と制球面で苦しみながら、4回以降は追加点を許さなかった。 右腕は「点の取られ方がよくなかった。反省して、粘ったところは前向きに捉えてやっていきたい」と切り替えた。自身の連勝は4でストップした。

◆広島鈴木誠也外野手(27)が8回に今季20号ソロ本塁打を放った。劣勢の展開で放ったソロは、球団では5人目となる6年連続20号。メモリアルアーチを含む猛打賞と主砲がひとり気を吐くも、打線はつながりを欠いた。ヤクルトには今季3勝10敗2分けと大きく負け越している。節目の1発にも、鈴木誠は口を横一文字に結び、ダイヤモンドを一周した。0-3の8回2死。ヤクルトのセットアッパー清水の外寄り150キロを強振。ヤクルト外野陣がすぐに背走を止める特大弾は、左中間席中段で弾んだ。広島球団では衣笠、山本浩、江藤、金本に続き、5人目となる6年連続20本塁打。「すごい先輩方に並べたことはうれしいです。チームが勝てるように、また頑張りたいです」とコメントしたが、チームの敗戦に最後まで笑顔はなかった。 今季は打撃フォームを大改造してシーズンを迎え、フォームの微修正を加えながら実戦を重ねてきた。形が定まらない中、新型コロナウイルス感染やワクチン接種の副反応など、予期せぬ事態も起きた。技術だけでなく、それを支える肉体面の調整にも苦労した。今もまだバランスを探っている段階だ。 打撃は徐々に方向性は見えてきているものの、試行錯誤はまだ続く。前日まで3試合連続無安打は今季最長だった。この日は7試合ぶりの猛打賞。1回は追い込まれながら緩い変化球をライナーで中前にはじき返し、6回は粘って9球目156キロを中前打にした。仕上げは特大弾。打率を3割台に再び乗せた。河田ヘッドコーチは「誠也に関しては明日につながるような、非常にいい打席だった。これからのキッカケになってくれればいいと思う」と期待する。 これまで王(巨人)と落合(ロッテ・中日)しか達成していない、6年連続で打率3割と25本塁打も射程圏に入れた。本人は個人記録に興味を示さない。ただ、チームとしての目標を定めにくい今、個人記録はファンの関心事でもある。何より、チームとともに、鈴木誠が意地を見せる姿が見たい、そう願っているに違いない。【前原淳】

◆無欲の一振りだった。ヤクルト塩見泰隆外野手(28)は、1回先頭で打席に入った。「大瀬良さんはすごく良いピッチャーなので、追い込まれる前に積極的にという気持ちでした」と、初球の高め148キロ直球を鋭くスイング。バックスクリーン左へと運んだ。今季10号の先制ソロは、6月8日のロッテ戦(ZOZOマリン)に続くプロ2本目の先頭打者弾。自身初の2ケタ本塁打に到達した。 己の仕事に徹する。開幕当初は6番での起用が多かったが、5月から1番に定着した。いかにチャンスを作って、山田、村上らが控える中軸に託せるか。出塁が求められる。「本当はドカーンとホームランとか打ちたい」とポツリと本音をもらすが、欲求を捨て、コンパクトなスイングを心がけてきた。 ただ、それでも貪欲さは失わない。後半戦ここまで50打数11安打の打率2割2分と不振にあえいでいた。この日、志願の早出練習。バットを振り込み、もがいた。その直後での結果。吹っ切れたかのように3回には遊撃内野安打を放ち、19個目の盗塁も決めた。 信頼してスタメン起用し続けた高津監督も「(今季)104三振は小言ではなく"大言"です」と、いたずらっぽく笑った。「チームのいろんなところで引っ張っていける選手。魅力はたくさんあるんですよ」。走攻守でチームを支える切り込み隊長が先頭で旗を振り、1・5差で首位巨人を追う。【湯本勝大】 ▽ヤクルト村上(3打数2安打2打点の活躍)「とにかく今は優勝すること、それしか見えていない。そのためには上位2チームにしっかり勝たないと、上は見えてこないと思いますし、なんとか食らいついていきたいと思う」

◆「1番・中堅」で先発したヤクルト・塩見泰隆外野手(28)が一回に先頭打者初球本塁打を放った。広島先発・大瀬良が投じた高め直球を振り抜き、バックスクリーン左に運んだ。 今季10号となり、自身初となる2桁本塁打に到達。会心の一発に「大瀬良さんはすごくいい投手なので、追い込まれる前に積極的という気持ちでした。先制することができてよかったです」とコメントした。 塩見は大阪から移動日のこの日、野手でただ一人、早出練習に参加しフリー打撃をこなしていた。

◆ヤクルトが競り勝ち、連敗を2で止めた。一回、塩見の10号先頭打者弾で先制。三回には村上の2点打で加点した。先発のスアレスは六回途中6安打無失点の好投で4勝目(3敗)。その後、坂本、今野、清水、マクガフとつないだ。 ◆4勝目を挙げたスアレス 「カープ打線が非常に粘り強い打者が多くて、球数を多く使って苦しめられた部分もあり、長いイニングが投げれなかった。後半戦の初先発でしたが非常に状態も良く、なんとか0点で抑えたところは良かったと思う」

◆ヤクルトが逃げ切った。一回に塩見の先頭打者本塁打で先制。三回に村上の2点二塁打で加点した。スアレスが六回途中まで無失点で4勝目。スアレスとの一問一答は以下の通り。 --投球を振り返って 「いつも勝てる試合を作ろうと思っている。勝ててうれしい」 --後半戦初登板 「勝つ意識で入っている。打線も点を取ってくれた」 --自己最速160キロをマーク 「気持ちよかった」 好投したスアレス=東京ドーム(撮影・今野顕) --塩見が一回に先頭打者弾、三回には村上が2点打 「しっかり点を取ってもらった。強い気持ちを持たせてくれた」

◆ヤクルトが逃げ切った。一回に塩見の先頭打者本塁打で先制。三回に村上の2点二塁打で加点した。スアレスが六回途中まで無失点で4勝目。村上との一問一答は以下の通り。 --試合を振り返って 「塩見さんが初回に本塁打を打ってくれた。きょうは打線で援護して勝ちたいと思っていたので良かった」 --三回に適時打 「チャンスでなかなか打てなかった。ファンから『チャンスで打てよ』という声が自分の中で聞こえていた。何とかチャンスで打ちたいという気持ちで打席に入った」 --スアレスが好投 「すごく速いと思って守っていた。頼もしかった」 --カード初戦で快勝 「巨人3連戦で、1つも勝つことができず悔しかった。塩見さんが朝から『何でも全力でやることが一番』と言っていたので、きょう一日、そういう気持ちでやった。常に全力プレーを心掛けてやっている。その背中を押してもらえたらうれしい」 --今後へ向けて 「いまは優勝すること、それしか見えていない」

◆広島の大瀬良は6回3失点で4敗目を喫し、連勝が4で止まった。一回に1番打者の塩見に初球の直球を中越えに運ばれた。三回には内野安打と2四死球でピンチを招き、村上に緩い変化球を右翼線へ2点二塁打とされ「点の取られ方が良くなかった。ああいう形で取られてしまって、難しくしてしまった」と唇をかんだ。 三回までに4四死球を与えるなど毎回走者を背負いながらも大崩れせず先発として最低限の責任は果たした。「粘ったところは前向きに捉えてやっていきたい」と努めて気持ちを切り替えた。

◆ヤクルトは1番・塩見泰隆内野手(28)が一回に先頭打者初球本塁打を放つなど2安打1打点1盗塁の活躍。プロ4年目で初めて2桁本塁打に到達した。先発したアルバート・スアレス投手(31)は六回途中6安打無失点で4勝目を挙げた。チームの連敗は2でストップした。高津臣吾監督(52)の主な一問一答は以下の通り――スアレスが粘りの投球 「一回から先頭打者を出すことが多かったが粘り強く投げられたのかなと思います。久しぶりの1軍の登板ということを考えれば、いい投球だったんじゃないかなと思います」 ――交代機 「少し悩みましたけど、そんなにボールも悪くなかったですし、あの(六)回まで彼に託そうと思いました。あそこは投げ切ることはできなかったんですけど、あそこまでよく辛抱強く投げたと思います」 ――先発の頭数はそろってきた 「残り試合も40何試合になってきてますけど、チーム内の競争というのは、やはり常に持たせたいと思っています。競争心というか、ライバル心というか、もちろん敵にも負けたくないと思っていますし、チームメートのライバルにも勝ちたいという気持ちがあるんじゃないかなと思います」 ――大瀬良から3得点 「最初の塩見でしょうね。ちょっと消極的になったり、ナーバスになったりしたところがあったので。きょうはプレーボールの初球からしっかりスイングができた。自分のスイングをして1点を取った。あの立ち上がりの1点というのはチームを勢いづける本塁打だったと思います」 ――塩見は高い能力をたくさんもっている 「塩見はね、魅力はたくさんあるんですよ。チームをやっぱりいろんなところで引っ張っていける選手だと思うので、そういう意味できょうは盗塁も決めましたし、彼にとってはいい1日だったと思います」 ――期待と課題 「塩見に関してはまだまだ注文が多いと思います。ただ、足があるところも長打があるところも彼の魅力ですし、ちょっと1番打者としてこれが100点かどうかといわれたら、100点じゃないと思います。いろいろ小言も言わせてもらいながら、毎日少しずつでも成長しているのかなと思います。「104個の三振? それは小言じゃないですね。大言です(笑)。三振が少なくなって、その足が生かせるような本当の1番打者になるには、まだまだかなと思います」

◆頼もしい助っ人が帰ってきた。ヤクルトのアルバート・スアレス投手(31)が後半戦初登板で、5回1/3を6安打無失点の力投。4勝目(3敗)を挙げ、燕党の拍手に笑顔で応えた。 「しっかりと勝てる試合をつくろうという気持ちで出ているので、勝ててとてもうれしい」 一回に8904人の観客をざわつかせた。1番・野間への4球目は自己最速となる160キロを計測し、「気持ちよかったよ」。弟のロベルト(阪神)は最速163キロで、兄弟そろって剛腕だ。 前半戦終了後の7月15日に家族の健康上の理由で一時帰国し、同25日に再来日。その後は2軍で調整していた。同14日の巨人戦(東京ドーム)以来、51日ぶりの1軍登板で、首位争いのためにこれ以上、上位から離されたくないチームの勝利に貢献した。 高津監督は「久しぶりの1軍登板と考えれば、いい投球だった」と評価。先発陣に厚みが増した。(赤尾裕希)

◆村上が三回1死満塁で一塁線を破る2点二塁打。「チャンスでなかなか打てなかった。ファンの『チャンスで打てよ』という声が自分の中で聞こえていた」と声援を力に変え、大瀬良のカーブを捉えた。試合前に塩見が「何でも全力でやることが一番」と言っていたという。「常に全力疾走、全力プレーを心がけている。その背中をたくさん押してください」とファンに訴えた。

◆セ・リーグ3位のヤクルトは3日、広島15回戦(東京ドーム)に3―1で勝利し、連敗を2で止めた。「1番・中堅」で出場した塩見泰隆外野手(28)が一回に自身初の初回先頭打者初球本塁打を放ち、4年目で初の2桁本塁打をマーク。身体能力の高い〝フィジカルモンスター〟がいよいよ才能を開花させている。投打がかみ合い、首位の巨人とは1・5ゲーム差となった。 目の覚めるような打球がホーム・東京ドームのバックスクリーン左に突き刺さった。1番・塩見が一回に今季2度目の初回先頭打者本塁打。初球をたたき込んだのは初めてだ。自慢の快足を緩めることなく、ダイヤモンドを一周した。 「追い込まれる前に積極的にいこうという気持ちでした」 広島先発、大瀬良の直球をガツン。4年目で初の2桁本塁打もマークした。好不調の波はあるが、波に乗ると止められない。三回1死の第2打席も初球を捉え、遊撃への内野安打。すかさず二盗も決め、村上の適時二塁打で2点目のホームを踏んだ。 帝京大からJX―ENEOSを経て、2018年にドラフト4位で入団。身体能力が高く、チーム内では〝フィジカルモンスター〟と呼ばれている。20メートル走は山田を上回る2秒62。入団時の体脂肪率は4%。一番の持ち味は山田と同じ『バネ』だ。「特に三段跳びは得意だった。記録は覚えていないけど、中学、高校では一番だったと思う」と抜群の能力を持っている。 これまでは故障が多くその才能を1軍で発揮できずにいた。体脂肪率が低いと疲れがたまりやすくなると知り、球団の栄養士と相談して、食事改革を行った。乳製品や野菜など、バランスの良い食事を心掛け、現在の体脂肪率は8-9%。この日も大阪からの移動後に野手でただ一人、早出練習に参加するなど、練習量をこなしながら試合に挑めるようになった。 リードオフマンが勢いをつけたチームは連敗を2でストップ。巨人、阪神とのV争いに踏みとどまった。リーグトップの得点力(422)を誇る打線を背番号「9」が牽引(けんいん)している。(横山尚杜) ◆塩見についてヤクルト・高津監督 「いろいろ小言も言わせてもらってますが、毎日少しずつでも成長している。104三振? それは小言じゃないですね。大ごとです(笑)」

DAZN

<セ・リーグ順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差残試合 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(-)
巨人
523813 0.578
(↓0.006)
-
(-)
40418
(+3)
380
(+7)
131
(-)
54
(+1)
0.247
(↓0.001)
3.480
(↓0.04)
2
(-)
阪神
57423 0.576
(↑0.005)
-0.5
(↓1)
41420
(+7)
382
(+3)
99
(-)
91
(+2)
0.252
(-)
3.420
(↑0.01)
3
(-)
ヤクルト
483712 0.565
(↑0.005)
1.5
(↑1)
46422
(+3)
377
(+1)
99
(+1)
57
(+1)
0.254
(-)
3.640
(↑0.03)
4
(-)
中日
395014 0.438
(↑0.006)
12.5
(↑1)
40293
(+1)
333
(-)
53
(-)
53
(-)
0.237
(-)
3.120
(↑0.03)
5
(-)
DeNA
385213 0.422
(↓0.005)
14
(-)
40411
(-)
475
(+1)
105
(-)
23
(-)
0.259
(↓0.001)
4.400
(↑0.04)
5
(-)
広島
385210 0.422
(↓0.005)
14
(-)
43374
(+1)
423
(+3)
78
(+1)
47
(-)
0.259
(-)
3.920
(↑0.01)