阪神(★5対8☆)中日 =リーグ戦15回戦(2021.08.31)・阪神甲子園球場=
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中日
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阪神
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勝利投手:田島 慎二(2勝0敗0S)
(セーブ:R.マルティネス(0勝1敗13S))
敗戦投手:及川 雅貴(2勝2敗0S)
  DAZN
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◆中日は3回表、ビシエドと高橋周の適時打などで一挙5点を先制する。その後は同点とされるも、7回に福留と高橋周の適時二塁打で3点を挙げ、勝ち越しに成功した。投げては、3番手・田島が今季2勝目。敗れた阪神は、5点ビハインドを追いつく粘りを見せるも、及ばなかった。

◆阪神ジェフリー・マルテ内野手(30)、小幡竜平内野手(20)、藤浪晋太郎投手(27)、湯浅京己投手(22)が中日戦の試合前練習から1軍に合流した。 マルテ、小幡、湯浅はそのまま昇格の見込み。前日30日にはラウル・アルカンタラ投手(28)、山本泰寛内野手(27)、熊谷敬宥内野手(25)が出場選手登録を抹消されていた。 一時帰国し再来日後は「2軍待機」が続いていたマルテについて、矢野燿大監督(52)は「火曜日から上げる」と明言していた。チーム2位の打率2割8分4厘、同3位の16本塁打の助っ人を打線に組み込み強化を図る。 3年目の小幡は約2カ月ぶりの1軍。安定した守備に加え、2軍では65試合で打率2割8分7厘と打撃での成長も光る。この日は通常練習開始の1時間弱前から早出で特打を行い、佐藤輝明内野手(22)ら先輩野手5人とともにバットを振り込んだ。 藤浪は9月2日の中日戦(甲子園)に先発する見込み。26日の2軍オリックス戦では7回1失点12奪三振の快投を見せている。 湯浅は3年目の右腕。6月1日に初の1軍昇格後は2試合で6失点を喫し、同6日に2軍降格。中継ぎ要員としてブルペンで待機する。

◆両チームのスタメンが発表された。阪神は大山悠輔内野手(26)と佐藤輝明内野手(22)が今季初めて同時にスタメンから外れた。 この日1軍復帰したジェフリー・マルテ内野手(30)が、今季初めて三塁で先発し3番に入った。「4番一塁」ジェリー・サンズ外野手(33)、「5番左翼」メル・ロハス・ジュニア外野手(31)の「MSR砲」で、球団初の外国人クリーンアップが結成された。 小野寺暖外野手(23)が「7番右翼」で今季5度目のスタメン。約1カ月半ぶりの甲子園での公式戦は、大山&佐藤輝抜きの打線で連敗ストップを目指す。 阪神先発は青柳晃洋投手(27)。中日は福谷浩司投手(30)が先発する。

◆阪神青柳晃洋投手(27)が5回を投げ、今季ワーストの5失点で降板した。 1、2回は走者を出したがゼロで抑えた。しかし3回に中日打線につかまった。1死一、三塁からダヤン・ビシエド内野手(32)に左前打を浴び、先制点を献上。続く福留孝介外野手(44)にも右前打を許し、1死満塁となった。次打者高橋周平内野手(27)の左翼前方への飛球をメル・ロハス・ジュニア外野手(31)が取り損ね(記録は二塁打)走者2人が生還。さらに1死二、三塁から続く渡辺勝外野手(27)の中前適時打で2点を失い、この回5失点した。 4回、5回は無失点に抑え立ち直ったが、5回裏に打席が回ってきたところで代打を送られベンチへ退いた。 青柳はここまで8連勝中。さらに中日戦は試合前時点で3試合に登板し1勝1敗、防御率0・89と得意にしていたが、うまく攻略された。

◆猛虎打線が5回、一気に5点差を追いついた。5点を追う5回、先頭の6番糸原、7番小野寺の連打で無死一、三塁のチャンスをつくり、続く梅野が「自分も何とか続きたい」と右中間へ適時二塁打を放ってまず1点。28日広島戦(マツダスタジアム)の9回から無得点が続いていたが、15イニングぶりに得点を刻むと、さらに打線が爆発した。 なおも無死満塁とした後、近本の左前適時打でこの回2点目を奪い、中日先発福谷をKOした。近本は「チャンスだったので初球から思い切って打ちにいきました」と笑顔。中野が倒れ1死後、この日1軍復帰し後半戦初出場となるマルテが、右中間を深々と破る同点の適時二塁打。2番手藤嶋の高めスライダーを逃さなかった。約1カ月ぶりの甲子園での試合に、虎党たちはメガホンをたたき、大盛り上がり。マルテも「あの場面で同点に追いつくヒットを打つことができてよかったよ」と、二塁ベース上で右手を挙げ、渾身(こんしん)のガッツポーズを見せた。 大山、佐藤輝をスタメンから外し、球団初の助っ人クリーンアップトリオを形成するなどのテコ入れで、湿りがちだった猛虎打線が勢いを取り戻した。

◆阪神ドラフト1位佐藤輝明内野手(22)が長いトンネルを抜け出せずにいる。3点ビハインドの7回2死一、二塁で代打で登場。1発が出れば同点の場面だったが、フルカウントから祖父江の148キロ直球にバットが空を切った。今季143個目の三振に倒れ、甲子園は虎党のため息に包まれた。 これで自己ワーストをさらに更新する26打席連続ノーヒット。21日中日戦(バンテリンドーム)で安打を放ってから、8試合快音が響いていない。この日は29日広島戦(マツダスタジアム)に続き、今季5度目のスタメン落ち。全体練習が始まる約45分前から早出でティー打撃を開始し、糸井ら先輩野手とフリー打撃で打ち込んだが、実らなかった。 前カードの広島遠征ではサンズから身ぶり手ぶりのアドバイスを受け、矢野監督からも直接指導を受けた。浮上へのきっかけを探し必死にもがいているが、なかなか光が見えない。

◆中日が3回に長短6安打の猛攻で5得点を挙げた。阪神は3回2死二、三塁で中野が空振り三振と好機を生かせず。 阪神が5回に梅野、近本、マルテの適時打で5得点と同点に追いついた。中日福谷、阪神青柳の両先発はともに勝ち負けつかず。 中日が7回に福留の右前適時打で勝ち越しに成功した。阪神は3番手及川が3失点と誤算だった。チームは今季初の4連敗。

◆阪神が今季初の4連敗を喫した。先発青柳晃洋投手(27)が3回にまさかの5失点。だが1度は打線が追いついた。5回、梅野の右中間適時二塁打で15イニングぶりの得点を刻むと打線がつながった。近本光司外野手(26)の左前適時打、この日1軍復帰したジェフリー・マルテ内野手(30)の右中間3点適時二塁打で一気に5点をかえし同点に追いついた。 2番手小川一平投手(24)が6回を無失点。だが、期待の2年目左腕がつかまった。同点の7回に3番手で登板した及川雅貴投手(20)が4連打を浴びるなど5安打3失点。その裏にはスタメンから外した大山悠輔内野手(26)、佐藤輝明内野手(22)と代打攻勢をかけたが無得点に終わった。 この日は約1カ月ぶりの本拠地甲子園での試合となった。1万1312人がスタンドからメガホンをたたき、拍手で声援を送った。打線テコ入れで球団史上初の外国人クリーンアップトリオを形成したが、左翼手メル・ロハス・ジュニア外野手(31)が不安定な守備を見せる場面もあった。五輪中断後、首位でスタートした8月は16試合で7勝9敗と2つ負け越した。

◆阪神が今季初の4連敗を喫した。先発青柳晃洋投手(27)が3回に5失点も打線が5回に一気に5点を挙げ1度は追いついた。だが、3番手左腕及川雅貴投手(20)がつかまり3失点した。大山、佐藤輝をスタメンから外し、球団史上初の外国人3人でのクリーンアップを形成したが、連敗ストップはできなかった。試合後の矢野燿大監督(52)の一問一答は以下の通り。-先発青柳は3回だけ 矢野監督 もちろんね。でもロハスの守備も、あれは捕らなあかんし、ヤギだけじゃないけど、その後の2点もね。あそこもバッテリーで何とか止めにいく努力をして欲しかったなと思います。 -打線が打っただけに 矢野監督 打ったというか。流れでいかなあかんし。及川のところも2死までいっているからね。バッテリーが策が欲しいなと思う。 -外国人クリーンアップは 矢野監督 マルテは選球眼も良いし、勝負強いというところでは今日もその力も見せてくれたし。ジェリー(サンズ)とロハスというところがもちろん打って欲しいと思って使っているんだけど。ロハスもその前にしっかり守らんとね。あれはちょっと。 -中継ぎの台所事情が苦しい 矢野監督 そこを及川で何とかね。小川も今日、よかったし、小川、馬場、及川あたりで何とか、そのイニング、7回をどう乗り切るかを考えているんだけど。及川に関してはまだ若いし、だからこそ捕手が引っ張っていくというところが必要じゃないかと思うんやけどね。 -高橋が2軍戦で好投 矢野監督 今日でこっちに来られる準備が整ったということで。どこに入れるかはまた考えます。

◆ヤクルト●、阪神●の結果、阪神が1厘差で2位に浮上。負けて順位が上がった例には昨年7月29日のロッテがある。28日時点で3位西武が16勝15敗1分け、勝率5割1分6厘、4位ロッテが17勝16敗、勝率5割1分5厘だったが、29日は西武●、ロッテ●で両チームが勝率5割となり、ロッテは4位から3位に。 勝率5割では、負けて順位が上がるケースがしばしば見られるが、78年6月8日大洋は負けて首位に立った。7日時点で1位ヤクルトが25勝16敗6分け、勝率6割1分、2位大洋が28勝18敗5分け、勝率6割9厘だったが、8日はヤクルト●で勝率5割9分5厘、大洋●で勝率5割9分6厘となり、1厘差で大洋が逆転し、試合に負けて首位に立った。

◆阪神ジェフリー・マルテ内野手(30)が、快音とともにカムバックした。3点ビハインドの5回1死満塁。カウント2-2から藤嶋のスライダーを右中間へはじき返した。走者一掃の3点適時二塁打。試合を振り出しに戻すと、あふれる感情を乗せるように右拳を振りかざした。「1軍での試合は久しぶりだったから、なんとか早く打ちたいと。あの場面で打つことができてよかったよ」。 7月14日DeNA戦以来、48日ぶりの1軍戦。試合前に「3番 サード マルテ」のコールが響くと大きな拍手が起こった。「こんなに多くのファンに応援してもらっているから、100%のプレーを約束するよ」。4番サンズ、5番ロハスと続く「MSR砲」で球団初の外国人クリーンアップを形成。その先陣を切りハッスルした。 万全の状態だった。球宴後の一時帰国から再来日後、「2軍待機」の期間も打ちまくった。ウエスタン・リーグ5試合で13打数6安打、打率4割6分2厘、2本塁打。勢いそのまま、7回には遊撃へのゴロに全力疾走し、内野安打をもぎ取った。 「引き続き全力でプレーするために、準備を怠らずにやっていきたいね。前を向いて、チーム一丸で目の前の試合を戦っていくよ」 9回は遊ゴロで最後の打者となったが、復帰戦で5打数2安打3打点。「3番マルテ」。首位返り咲きには欠かせない存在だと、再認識させた夜だった。【中野椋】

◆阪神青柳晃洋投手が5回5失点で試合をつくれなかった。3回につかまった。 1死一、三塁からビシエドに左前適時打を許し、先制点を献上。その後1死満塁とし、高橋周の左翼への飛球をロハスが取り損ね、走者2人が生還した(記録は二塁打)。次打者渡辺の中前打でさらに2点を失い、今季ワースト5失点。矢野監督も終盤に響いた4、5点目の失点に「バッテリーでなんとか止めにいく努力をしてほしかった」と苦言を呈した。 5回の打席で代打を告げられ、今季最短の5回で降板。それでも青柳はベンチの最前列で声援を送り続けた。マルテの3点適時打には身を乗り出してガッツポーズ。幸いにも味方が一時は追いつき、青柳に負けはつかなかった。9連勝は持ち越しとなり、次戦でリベンジを期す。

◆チャンスに強い阪神梅野隆太郎捕手が15イニングぶりの得点をチームにもたらした。 5回無死一、三塁から右中間へ適時二塁打。8月28日広島戦8回以来の得点に虎党も沸いた。「自分も何とか続きたいと思っていた走者をかえすことができてよかった」。得点圏打率は3割9分1厘となった。3回に中前打、8回にも左翼線へ二塁打を放ち今季6度目の猛打賞をマークした。

◆今季初めて2人同時にスタメンから外れた阪神大山悠輔内野手、佐藤輝明内野手は7回に代打で登場したが、2人とも空振り三振に終わった。 3点を追う7回無死一塁で左腕福に大山をぶつけたが空振り三振。大山は8月は打率1割9分6厘、4本塁打、6打点と苦しんだ。さらに2死一、二塁で1発同点のチャンス。佐藤輝が登場すると、甲子園はこの日一番の盛り上がりを見せたが、祖父江の148キロ高め直球に空を切った。佐藤輝は自己ワーストを更新する26打席連続無安打。8月は打率2割2分2厘、3本塁打、8打点に終わった。2人の主砲復活が何よりも待たれる。

◆球界現役最年長の中日福留孝介外野手(44)が、一振りで勝利を呼び込んだ。中日移籍後初めて、8年間慣れ親しんだ元本拠地、甲子園での阪神戦に「5番右翼」で先発出場。5-5で迎えた7回2死一、二塁で決勝二塁打を放ち、今季阪神戦初打点をマークし、古巣ファンにも存在感をアピールした。 「どんな球でも初球から積極的にいこうと思っていた」。阪神3番手及川の147キロの直球を見逃さなかった。打球は勝ち越し阻止の前進守備をあざ笑うかのように右翼フェンスを直撃。二塁ベース上でガッツポーズを作り、24歳差と親子ほど年の離れた及川に貫禄の違いを見せつけた。 今回の遠征は兵庫の自宅から球場入り。この日はチームバスが球場入りする前の阪神練習中にスタンドの外野フェンス沿いをランニング。「チームに無理を言ってやらせてもらっているが、気持ち的に違う」。家族と過ごすリフレッシュ効果も、活躍を後押しした。 チームは今季最多の17安打、8得点で3位阪神に勝利。「みんな自分のできることを1つ1つやって結果が出た。明日につなげるようにやっていきたい」。衰え知らずのベテランが、チームをこれからもけん引する。【伊東大介】 ? ▽中日田島(3番手で1回無失点2勝目)「抑えられて良かったです」

◆阪神及川雅貴投手が痛恨の3失点で2敗目を喫した。 同点の7回に登板。2死一塁としたが、左の福留、高橋周に連続右越え適時二塁打を食らうなど4連打で3失点。3試合連続での失点となった。矢野監督は「2死までいっているから。バッテリーで策がほしい」と苦言を呈したが「小川、馬場、及川あたりで7回をどう乗り切るか考えている」と、期待の大きさは変わらなかった。

◆あぁ今季初の4連敗...。矢野阪神が公式戦では48日ぶりとなる甲子園で大味な試合を演じてしまった。3回に一挙5失点の強烈パンチを食らったが、負けじと5回に5得点とやり返す。押せ押せムードかと思いきや終盤7回にあっけなく突き放された。蒸し暑さと相まって、虎党のフラストレーションが甲子園に充満した。 「マルテは選球眼もいいし、勝負強いというところでは今日もその力も見せてくれた。ジェリー(サンズ)とロハスというところがもちろん打って欲しいと思って使っているんだけど。ロハスもその前にしっかり守らんとね。あれはちょっと...」 試合後の矢野監督はため息交じりだった。虎の歴史で初めて外国人3選手をクリーンアップに並べた。さらに大山、ルーキー佐藤輝の2人を今季初めて同時にスタメンから外し、「7番右翼」には小野寺を据えた。今季屈指の攻撃型オーダーで臨んだが、目を覆いたくなるシーンが続いた。 3回だ。1死満塁で高橋周のライナー性の打球に左翼手ロハスが突進。スライディングキャッチを試みたが、手首付近に当てて落球(記録は2点二塁打)。5回には1死からビシエドのフラフラと上がった飛球に打球判断が遅れて追いつけず。ハッスルプレーが持ち味の助っ人だが、この日は完全に空回り。6回守備からベンチに下がった。 攻撃でも細かいミスがあった。3回に青柳がバント失敗。5-5の6回には無死一塁から小野寺が送りバントを試みるも失敗。勝ち越しの機運が一気に消えた。投手陣は今季ワーストとなる17安打を浴びた。この日は巨人がヤクルトに競り勝ったことで、阪神が2位に浮上。上位3球団がだんご状態だが、このまま黒星が積み重なればトップ集団から脱落することは明らか。引きずるわけにはいかない。【桝井聡】 ▼阪神は8月を7勝9敗で終え、月間負け越しが決まった。開幕から6月まで勝ち越しが続いていたが、7月の5勝8敗に続き2カ月連続で負け越した。 ▼阪神の1試合17被安打は、7月13日DeNA戦16被安打を超え今季最多。矢野監督の就任した19年以降では、19年4月13日中日戦17被安打と並びワーストとなった。 ▼1日阪神○巨人●でも、阪神は勝率5割7分1厘、巨人は5割7分3厘となるため、阪神は2位のまま。このとき阪神は貯金14(56勝42敗3分け)、巨人は同13(51勝38敗12分け)となり、再び巨人は阪神に「マイナス0・5差」の首位となる。

◆「矢野阪神」が公式戦では48日ぶりとなる甲子園で大味な試合を演じ、4連敗を喫した。ただし、巨人がヤクルトに競り勝ったことで、2位に浮上する珍現象となった。 ヤクルト●、阪神●の結果、阪神が1厘差で2位に浮上。負けて順位が上がった例には昨年7月29日のロッテがある。28日時点で3位西武が16勝15敗1分け、勝率5割1分6厘、4位ロッテが17勝16敗、勝率5割1分5厘だったが、29日は西武●、ロッテ●で両チームが勝率5割となり、ロッテは4位から3位に。勝率5割では、負けて順位が上がるケースがしばしば見られるが、78年6月8日大洋は負けて首位に立った。7日時点で1位ヤクルトが25勝16敗6分け、勝率6割1分、2位大洋が28勝18敗5分け、勝率6割9厘だったが、8日はヤクルト●で勝率5割9分5厘、大洋●で勝率5割9分6厘となり、1厘差で大洋が逆転し、試合に負けて首位に立った

◆全国高校野球選手権大会が終了し、甲子園に30日ぶりに帰ってきた阪神・佐藤輝明内野手(22)らが早出練習を行い、汗を流した。 佐藤輝は25打席連続無安打と低迷しており、29日の広島戦(マツダ)では、7月12日のDeNA戦(甲子園)以来となるベンチスタート。この日の早出練習ではフリー打撃練習を行い、63スイングで7本の柵越えを放つなど、久しぶりの本拠地で練習開始前にみっちり体を動かした。 佐藤輝だけでなく、8月の月間打率・200と不振の大山や、後半戦では同・364と好調の糸井らも参加した。

◆3連敗中の阪神は打線を大幅テコ入れした。この日、1軍復帰したジェフリー・マルテ内野手(30)が「3番・三塁」で出場。サンズは「4番・一塁」、ロハスは「5番・左翼」と、球団史上初の外国人トリオによるクリーンアップを組んだ。 右翼で、2年目の小野寺がスタメン出場し、後半に入って調子を落としている大山、25打席連続無安打中の佐藤輝は、ともにベンチスタートとなった。

◆阪神・青柳晃洋投手(27)が0-0の三回に5点を失った。1死一、三塁からビシエドが先制の左前打。続く福留にも右前打を許して満塁のピンチ。高橋周の左翼への打球を、前進したロハスが後ろにそらし2点二塁打となった。なおも1死二、三塁から渡辺に中前2点打を浴び、一挙5点を奪われた。 阪神は3連敗中。青柳は試合前の時点でリーグトップタイの10勝。防御率1・91、勝率・833は投手部門のトップだった。

◆阪神のジェフリー・マルテ内野手(30)が五回に走者一掃の同点二塁打を放った。 「あの場面で同点に追いつくヒットが打つことができて良かったよ」 0-5で迎えた五回、糸原、小野寺の連打で無死一、三塁とし、梅野の右中間への適時二塁打でまず1点。続く代打・糸井は四球を選んで満塁。ここで近本が左前適時打を放った。中日は先発・福谷から藤嶋にスイッチ。中野は浅い左飛に打ち取られたが、1死満塁からマルテがスライダーを右中間へ。3点二塁打となった助っ人は「まだ同点打から、追い越せるように次の打席も頑張るよ」と笑顔。 マルテは東京五輪の中断期間に一時帰国し、7月25日に再来日。隔離期間を経て2軍に合流したが、ロハスが好調だったことや首痛などもあって後半戦16試合目のこの日、ようやく1軍昇格となった。 先発した青柳は5回9安打5失点で降板。チームは五回、同点に追いつき、勝ち負けはつかなかった。

◆5試合ぶりに先発出場した中日の高橋周が三回に2点二塁打を放った。この回、青柳から5連打を含む6安打で5得点した攻勢に加わり「いいところに落ちてくれた」とコメントした。 不振に苦しむ左打者に運も味方した。ビシエドの左前打で先制し、さらに攻め立てた1死満塁で、追い込まれながら外角変化球にバットを繰り出した。打球は逆方向の左翼に鋭く飛び、前進してきたロハスが捕球できず、走者2人が生還した。 昨季は打率3割をクリアしたが、後半戦はこれが3安打目だ。26日には3年ぶりにウエスタン・リーグの試合に出場。復調に向けた必死の努力を結果につなげた。

◆不調でスタメンを外れた阪神・大山悠輔内野手(26)と佐藤輝明内野手(22)が5-8の七回に代打で登場したが、ともに空振り三振に倒れた。 大山は無死一塁から中野に代わって打席へ。1-2からの4球目。左腕・福のスライダーにバットは空を切った。佐藤輝は2死一、二塁で、投手の及川の代打で出場するも、フルカウントから空振り三振。悔しさをにじませた。

◆阪神は今季初の4連敗。0-5の五回、2点をかえし、なおも1死満塁から、この日、1軍復帰したジェフリー・マルテ内野手(30)が右中間に走者一掃の同点二塁打を放った。 だが、5-5の七回に登板した及川が、福留に勝ち越しの右越え二塁打、続く高橋周にも右越えの2点二塁打を浴びた。セ・リーグトップタイの10勝をマークしている青柳は先発して5回9安打5失点で降板。勝ち負けはつかず。及川は今季2敗目(2勝)。 この日はマルテが「3番・三塁」で出場し、サンズは「4番・一塁」、ロハスは「5番・左翼」と、球団史上初の外国人トリオによるクリーンアップを組んだ。不調でスタメンを外れた大山&佐藤輝は七回、代打で出場するも、ともに空振り三振に倒れた。

◆阪神は球団初の助っ人クリーンアップを組み、5点差を追いついたものの、同点の七回、3番手・及川雅貴投手(20)が2死から連続適時打を浴びて、中日に敗れた。今季初の4連敗となった矢野耀大監督(52)は三回1死満塁でのメル・ロハス・ジュニア外野手(31)の〝拙守〟に苦言を呈した。一問一答は以下の通り。 ーー青柳はあの回(三回の5失点)だけ 「まあまあまあ、もちろんね、でもロハスの守備(左翼)もやっぱりアレ(高橋の2点二塁打)は捕らなアカンし。ヤギだけじゃないけど、その後の2点もね、あそこもバッテリーでなんとか、止めにいく努力をしてほしかったなと思うけどね」 ーー打線が打っただけに 「まあ打ったというか、流れでね、行かなアカンし。(七回の)及川のところもツーアウトまでいってるからね。やっぱりバッテリーが策が欲しいなと思うけど」 ーー大山と佐藤輝を外して外国人3人をクリーンアップに並べたが 「うん、まあまあ、マルテはね、選球眼もいいし勝負強いところでは、きょうもその力を見せてくれたし。ジェリーとロハスっていうところがまあね、もちろん打ってほしいと思って使っているんだけど。ロハスもその前にしっかり守らんとね、アレはちょっと...」 --中継ぎの台所事情 「そこを及川で何とかね。小川も良かったし、小川、馬場、及川あたりで何とか、そのイニング、七回をどう乗り切るかを考えているんだけど。及川に関してはまだ若いし、だからこそ捕手が引っ張っていくというところが必要じゃないかと思うんやけどね」 ーー高橋が2軍戦で好投 「きょうでこっち(1軍)に来られる準備が整ったということで。どこに入れるかはまた考えます」

◆ブランクを感じさせなかった。やっぱり、頼りになる助っ人だ。最大5点差。0-5の五回、2点をかえして、なおも1死満塁。マルテが、走者一掃の一時同点となる二塁打を放つと、甲子園の虎党からは、お帰りなさい-とばかりに大きな拍手が巻き起こった。 「あの場面で打つことができてよかったよ。多くのファンの方に応援してもらって、素直にうれしかった」 1軍でプレーするのは前半戦最後の7月14日のDeNA戦(甲子園)以来。3打席目の五回に、快音を響かせた。糸原、小野寺の連打で無死一、三塁とし、梅野の右中間への適時二塁打でまず1点。近本が左前適時打で続いた。2-5の無死満塁から中野が浅い左飛に倒れた直後だ。2番手の藤嶋のスライダーを、右中間にはじき返した。 「1軍での試合は久しぶりだったから何とか早く打ちたいと思っていたんだ」 東京五輪の中断期間に一時帰国し、7月25日に再来日したマルテ。代役のロハスが1軍で好調だったことや首痛などもあって、1軍昇格は後半戦開幕から16試合目。矢野監督は不振の大山、佐藤輝をスタメンから外して3番・マルテ、4番・サンズ、5番・ロハスと球団史上初の外国人トリオによるクリーンアップを組んだ。 指揮官はバットで応えたM砲を「選球眼もいいし、勝負強いっていうところでは、もちろん、きょうも、その力を見せてくれた」とたたえると「ジェリー(サンズ)とロハスっていうところが、もちろん打ってほしいと思って使っているんだけど」と続けた。4打数無安打のサンズ。3打席無安打だったロハスへのハッパだ。 マルテの一打は勝利に結びつかず、今季初の4連敗となったが、2安打と奮闘した助っ人は下を向かず、チームを鼓舞するかのように叫んだ。 「(ファンに)100%のプレーを見せることを約束する。チームが一丸となって目の前の試合を戦っていくよ」 次こそ、チームを勝利に導くホームランを打って「ラパンパラ」で虎党を喜ばせる。(三木建次) 三回、高橋周の飛球を二塁打としたロハス。捕って欲しい打球だ(撮影・林俊志) ■矢野監督、拙守のロハスをバッサリ「捕らなアカン」 助っ人が左翼守備で足を引っ張った。ロハスが記録には残らない〝ミス〟で大量失点を招き、矢野監督が苦言を呈した。 「あれは捕らなアカン。しっかり守らんとね、あれはちょっと...」 三回に1点を先制され、なおも1死満塁。高橋周の飛球に前進し、倒れこみながら捕球を試みたが、打球を左手首に当てて落球。記録上は二塁打となったが、拙守で2点を献上した。 さらに、五回にはビシエドの飛球を目測を誤ったのか、落下地点に入るのが遅れて左前打に。甲子園では初めて就いた左翼で精彩を欠いた。 初の5番で起用されたバットの方でも五回、5―5の同点に追いつき、なおも2死二塁で右飛に倒れるなど、3打数無安打。六回の守備からベンチに退いた。(菊地峻太朗)

◆48日ぶりに地元甲子園に戻ってきて0-5の大劣勢からよっしゃー!!と追い付いたら、誰が考えても勝つやろー!! もー、ええわ。1軍と2軍を総取っ替え!! 2軍は14連勝のウエスタン・リーグ記録を達成。しかも8月は負けなし(12勝1分け)。どないなっとんねん!! 4番・大山と黄金ルーキー、佐藤輝をスタメンから外すのは、個人としては大反対なのだが、SNSとかでは、そーいう虎党の声もあるようだし...。矢野監督、まさかそこにこびたたんじゃないやろなー!!(監督自身の判断ならOK!!) 梅野捕手、この夏の甲子園大会を見ていましたか? 一球の大切さをマジで分かってます? 5-5の七回にビシエド、福留、高橋周と3者連続で初球を打たれてのヒットで負けました...。 野球ファンのじいさんの意見だけど、巨人のV9捕手、森さんはペナント中、パ・リーグの南海や阪急の打者の配球を調べていたそうです(プロ野球ニュースもない時代に)。それは日本シリーズで当たったら、のことを考えてなんだから...そりゃ勝つわ!!

◆帰ってきた甲子園で、景気のいい再スタートを信じていたのに...。球団史上初の外国人クリーンアップも大爆発とはいかずに4連敗。さらには甲子園で負け越している悲しい現実も。3日からの巨人、ヤクルトとの直接対決を前に大丈夫かいな? どうしたらいいの? 編集委員の上田雅昭が、募る不安を阪神OBの〝代打の神様〟、八木裕氏(56)=本紙専属評論家=にぶつけた。上田 タイガース史上初の外国人3人が並んだクリーンアップ。機能すれば勢いもついたのだろうけれど、マルテの2安打のみでは...。 八木 4番打者がコロコロ変わるなんて、チームとしてはおかしいんです。調子の悪い選手が多く、ここ何試合かは仕方なく入れ替えて戦いましたが、ここからは今まで戦ってきた布陣に戻すべきでしょう。 上田 ということは大山、佐藤輝をスタメンに戻す? 八木 はい。日替わりの打線ではチームが腰を据えた戦いができていない。好調だった時のメンバーに戻して、調子が悪い選手は、その中で状態を上げる工夫をすべき。大山の4番で戦ってきたチームだから、残り試合も大山に責任を持たせればいいんです。 上田 甲子園に戻ってきて、本拠地で戦えるから有利かなと思ったら、実はこの1敗で今季の甲子園では19勝20敗。黒星先行です。その甲子園9連戦の初戦を落として、週末からは優勝を争う巨人、ヤクルトと直接対決。まずくないですか? 八木 ここまでの試合内容から判断しづらい部分もあるけれど、この先は「秋風の甲子園対策」がキーポイントになりますね。 上田 秋の甲子園は、浜風が吹く甲子園とは違うんでしたよね。 八木 この試合でも秋風が吹き始めていました。マルテ、梅野の打球が右中間へ伸びていたでしょう。甲子園は右から左への浜風だけと思っていたら大間違い。 上田 風を見るのは鉄則なんですね。ということは、今までとは違う準備が必要になる? 八木 最近は試合前のシートノックを省くケースが多いけれど、秋風を意識しながらの連係、確認は絶対に必要。もう一度、原点に立ち返ること。それが、一番多く試合をする甲子園での必勝法でしょう。残る中日戦2試合を利用してしっかり準備して、正念場の6試合に臨んで欲しい。 上田 ことしはコロナ禍で甲子園のファンが少ないから、声援も小さいから、なんて言い訳は聞きたくないですからね。 データBOX ?東京五輪による一時中断、さらに高校球児に甲子園を明け渡していた阪神は、7月14日のDeNA戦以来、48日ぶりの甲子園での公式戦。これで3連敗となり、19勝20敗2分けと負けが先行した。もしシーズンで貯金がありながら甲子園で負け越すことになれば、2013年以来 ?大山は8月28日の広島戦(マツダ)以来、今季2度目のスタメン落ち。佐藤輝は同29日の広島戦に続いて、今季5度目。2人がそろってスタメンを外れるのは今季初

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<セ・リーグ順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差残試合 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(-)
巨人
513712 0.580
(↑0.005)
-
(-)
43411
(+10)
371
(+8)
129
(+2)
52
(-)
0.249
(↑0.001)
3.500
(↓0.04)
2
(1↑)
阪神
55423 0.567
(↓0.006)
0.5
(↑1)
43411
(+5)
378
(+8)
99
(-)
89
(-)
0.253
(↑0.001
3.460
(↓0.04)
3
(1↓)
ヤクルト
473611 0.566
(↓0.007)
1.5
(↓1)
49417
(+8)
372
(+10)
98
(+2)
56
(-)
0.257
(↑0.002)
3.700
(↓0.08)
4
(-)
中日
384914 0.437
(↑0.007)
12.5
(-)
42291
(+8)
331
(+5)
53
(-)
53
(-)
0.238
(↑0.003
3.170
(↓0.02)
5
(1↑)
DeNA
375013 0.425
(↑0.006)
13.5
(-)
43401
(+7)
461
(+6)
103
(+3)
21
(-)
0.259
(↑0.001)
4.390
(-)
5
(1↓)
広島
375010 0.425
(↓0.005)
13.5
(↓1)
46360
(+6)
410
(+7)
74
(-)
47
(+2)
0.258
(-)
3.900
(↓0.04)