ヤクルト(☆5対2★)DeNA =リーグ戦16回戦(2021.08.29)・東京ドーム=
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DeNA
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ヤクルト
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勝利投手:原 樹理(1勝1敗0S)
敗戦投手:今永 昇太(3勝4敗0S)

本塁打
【DeNA】桑原 将志(9号・9回表2ラン)
【ヤクルト】塩見 泰隆(9号・7回裏3ラン)

  DAZN
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◆ヤクルトは5回裏、古賀の内野ゴロの間に1点を先制する。そのまま迎えた7回には、塩見の3ランと村上の適時打で4点を奪い、相手を突き放した。投げては、先発・原が7回5安打無失点の力投で今季初勝利。敗れたDeNAは、最終回に桑原の2ランが飛び出すも、反撃が遅かった。

◆ヤクルト助っ人のホセ・オスナ内野手(28)は左投手に対して74打数30安打、打率4割5厘。 28日時点の規定打席到達者の中で対左打率が4割以上は両リーグでオスナしかいない。左腕に強いオスナがDeNA今永から安打を打つか。

◆DeNA今永昇太投手(27)が魂の激走を見せた。 5回表1死の打席。0ボール2ストライクから、短く持ったバットで148キロの内角高め直球に食らい付いた。詰まった打球は左前へ飛んだ。これを前進してきた左翼手青木が後逸。全力疾走していた今永は二塁を回り、三塁まで走った。 青木からの送球が早く、今永はスライディングしたが、三塁でタッチアウトになった。ヘルメットを取って、悔しがった。 5回裏、今永はマウンドに上がった。太ももから尻にかけ、ベッタリと土がついていた。4回までパーフェクト投球だったが、先頭の村上に初安打を許した。その後、1死満塁から遊ゴロ併殺崩れで1点を許した。 三塁までの激走で、今永の投球ペースが崩れた可能性はある。だが、2死満塁から塩見に遊撃深くへゴロを打たれた際には、大和がダイビングキャッチでピンチを切り抜けた。投手の激走に、ベテランが好守でこたえた形。両者はベンチ前でグラブタッチ。三塁までの激走で生まれた、投手と野手の一体感が垣間見えた。 今永は6回92球、2安打3四死球1失点で降板した。「前回登板から失点した後の1点を防ぐことをテーマに試合へ臨みました。タイムリーではなかったですが、次の1点を防げたことはよかったです。安打と四球が絡んだ失点は後で重くのしかかってくるので、四球を出しても抑えられるようにしたいです」と振り返った。最速は150キロだった。打率はチーム最高の3割5分になった。それでも、駒大時代からのライバル、ヤクルト原樹理との投げ合いに敗れ、今季4敗目を喫した。【斎藤直樹】

◆ヤクルト先発の原は1回1死一、二塁のピンチをしのぎ、3回まで無失点。DeNA今永も無安打無失点と、投手戦の立ち上がり。 ヤクルトは5回1死満塁、古賀の遊ゴロの間に先制した。DeNAは6回まで4安打も、得点圏で打線が沈黙して無得点。 ヤクルトは7回、塩見泰隆の9号3ランと村上の中前適時打で突き放した。原が6回無失点で今季初勝利。DeNA今永は4敗目。

◆長いトンネルから抜け出した。ヤクルト原樹理投手(28)が、今季初勝利を挙げた。昨年7月29日阪神戦以来の白星。 久しぶりのお立ち台で祝福を受け「ケガや、いろいろなことがあって、すごく苦しい期間がとても長かったけど、頑張ってこられてよかったなと。今すごくほっとしています」と顔をほころばせた。 因縁の対決だった。DeNA先発の今永とは同学年。東洋大4年時、東都大学リーグで駒大との入れ替え戦で2度投げ合った。原は全3戦に登板し、2先発。1部昇格を置き土産にプロへ進んだが、今季開幕時点で通算16勝。ライバル左腕は44勝を挙げ、侍ジャパンにも選出された。プロでは2度目の対決も「実績が違いすぎる。自分のやれることを1つ1つやっていくだけかなと思っていました」と平常心を忘れず。目の前の打者に向かった。 持ち球のスライダーやシュートに、新球の沈む球を加え、的を絞らせなかった。最後は感情を爆発させた。1点リードで迎えた7回2死二塁。桑原を外角スライダーで見逃し三振に仕留めると、グラブをたたいてほえた。「ここ一番というところかなと思っていたので、自然と気持ちが入っていたのかな」とあふれ出る思いを抑えきれなかった。 ようやくつかんだ1勝も満足はしない。「今日は今日。次からも自分のできることをコツコツと積み重ねて、しっかりやっていきます」と先を見据える。ドラ1右腕の底力を見せ、チームの2位浮上に貢献。逆転優勝へ向けてのピースとなる。【湯本勝大】 ▽ヤクルト高津監督(原の好投に) いろいろ考えるところもあったでしょうし、自分の立ち位置も理解しているでしょうし、プレッシャーもあったでしょうし。今日は彼らしいというか、本来のピッチングだったと思う。

◆ヤクルト塩見泰隆外野手が同学年の好投に応えた。 1点リードの7回2死一、二塁で打席が回り、「同級生の(原)樹理が頑張っていた。援護してあげたい気持ちで頑張りました」と高めのカットボールをフルスイング。左中間席へ9号3ランをたたき込んだ。93年生まれコンビで勝利をつかみ、お立ち台では笑顔を見せた。

◆DeNA今永昇太投手(27)が激走した。5回1死の打席で左前打。前進捕球を試みた左翼手が後逸すると、全力疾走で三塁を狙ったがタッチアウトになった。 投げては4回まで完全投球。激走直後の5回に初安打を浴び、併殺崩れで先制点を許した。 「気持ちの入った走塁だと思う」とたたえた三浦大輔監督(47)は、投球への影響については「そのくらいで、どうこうなる選手じゃない。普段からしっかりトレーニングしている。体力的な部分と、しっかり気持ちを落ち着かせてマウンドに上がったと思う」と否定した。 東都大学リーグからのライバル原と投げ合い、今永は6回2安打1失点で4敗目を喫した。「安打と四球が絡んだ失点は後で重くのしかかってくるので、四球を出しても抑えられるようにしたい」と振り返った。

◆DeNA三浦大輔監督(47)が、今永昇太投手(27)の激走を高く評価した。「気持ちの入った走塁だと思う。アウトになったのは残念ですが、打球判断は練習していかないといけないが、すごく気持ちが出ていたと思う」と話した。 5回表1死。今永は左前打を放った。左翼手青木が後逸すると、全力疾走していた今永は三塁まで走った。タッチアウトになったが、ヘルメットを取って悔しがった。記録は二塁打だった。 5回裏、先頭の村上に右前打を許した。4回までパーフェクト投球で、これが初安打だった。四球と安打で1死満塁とした後、遊ゴロ併殺崩れで先制点を許した。大学時代からのライバル、ヤクルト原樹理も7回無失点と好投。今永は6回2安打1失点と好投しながら、今季4敗目を喫した。 三塁までの激走で投球ペースが崩れたのか。三浦監督は「いえ、その辺は感じなかった。そのくらいで、どうこうなる選手じゃないと思う。普段からしっかりとトレーニングしているので。体力的な部分と、しっかり気持ちが落ち着かせてマウンドに上がったと思う」と、きっぱり否定した。今永の意識の高さはチーム随一。ランニングなど投球に関する練習は当然、打撃でも手を抜くことなく、今季の打率は3割5分にも達する。 今永の6回1失点は、先発投手として、十分な仕事ぶりだ。敗因はむしろ、9回2死まで無得点だった打線にあった。最後に9号2ランを放った桑原は「次戦以降は早い段階から投手陣を援護できるようにしたいです」と話した。打線は3連戦で6本塁打を放ち、今季100本目に到達したが、適時打は3試合で1本も出なかった。 ヤクルト、巨人、阪神との戦いが続いた後半戦は、ここまで5勝6敗2分け。三浦監督は「まだまだ借金を減らすことができてない。1戦1戦やっていくしかない」と話した。DeNAは31日から、6月6日以来、86日ぶりに本拠地の横浜スタジアムに戻る。「久しぶり。これまでここまでハマスタを離れたことはなかった。1日空くので気持ち新たに、みんなでやっていきたい」と三浦監督。地元から巻き返しを狙う。【斎藤直樹】

◆ヤクルト・塩見泰隆外野手(28)が、1点リードの七回2死一、二塁から左中間席への9号3ランを放った。 シャッケルフォードの甘く入ったカットボールを捉え「なかなかチャンスで打てていなくて、チームに迷惑を掛けていたので何とかしたかったという気持ちだけで打ちました」。6月8日のロッテ戦(ZOZOマリン)以来となる一発に、笑みがこぼれた。 この日は、同学年の原が今季初勝利を目指して登板。バットで右腕を援護した。

◆ヤクルトが逃げ切った。五回に古賀の遊ゴロの間に三走が生還して1点を先制し、1-0の七回2死一、二塁から塩見が左中間席へ9号3ランを放ち、リードを広げた。さらにこの回、村上も適時打を放った。先発の原は7回5安打無失点の好投で今季初勝利(1敗)を挙げた。 ◆七回に9号3ランを放った塩見 「打ったのはカットボール。なかなかチャンスで打ててなくて、チームに迷惑を掛けていたので何とかしたかったという気持ちだけで打ちました」 ◆七回に適時打を放った村上 「打ったのはストレート。塩見さんがホームランを打ってくれて楽な気持ちにもなりましたし、良い流れに乗って打つことができました」

◆ヤクルトは五回に古賀の遊ゴロの間に1点を先制し、七回に塩見の3ランと村上の適時打で4点を加えた。原が7回無失点で今季初勝利を挙げた。塩見との一問一答は以下の通り。 --本塁打は 「最近、結果を残すことができなかったので、何とか返そうという気持ちで打席に入った。外野を抜けてくれと思って走っていた」 --先発の原を援護 「同級生の樹理ががんばっていて、同級生として援護してあげたい気持ちでがんばった」 --今後へ向けて 「一戦一戦、自分の力を出して、チームに貢献できるようにがんばりたい。声援のおかげで打つことができた」

◆DeNA・今永昇太投手(27)は、6回2安打1失点の力投を見せるも、打線の援護なく4敗目。ヤクルト戦は今季3連敗となった。 「前回登板から失点した後の1点を防ぐことをテーマに臨んだ。次の1点を防げたことはよかった。安打と四球が絡んだ失点は後で重くのしかかってくるので、四球を出しても抑えられるようにしたい」 2015年、駒大4年秋に東都大学野球リーグ1部、2部入れ替え戦にて、ともにドラフト1位指名を受けた後に死闘を演じたヤクルト・原樹理投手との投げ合い。原が度重なるピンチを切り抜ければ、今永も四回まで完全投球と一歩も引かなかった。 五回表、第2打席に立った今永は、左前への打球を左翼手・青木が後逸する間に一気に三塁を狙ったがタッチアウト。チームのため、一つでも先の塁を狙う気迫を見せたが、続く3球目を桑原が打ち上げ3アウト。スパイクに入った土を落とす間もなく上がったその裏のマウンドでは制球が乱れ、1死満塁から併殺崩れで失点。無失点投球を見せた原に対し、この1点が大きかった。 プロ入り後2度目の投げ合い。17年の対戦は今永が七回途中無失点で勝利した。死闘を演じた入れ替え戦も第1戦は今永が勝利。第2戦は登板なく、救援で連投した原が勝利し、第3戦で今永は9失点を喫し敗れた。故障を乗り越え1軍のマウンドへ戻ってきた2人。〝3度目〟の対戦もそう遠くはないだろう。

◆ヤクルトは五回に古賀の遊ゴロの間に三走が生還して1点を先制。七回に塩見の3ランと村上の適時打で4点を加えた。原が7回無失点で今季初勝利を挙げた。原との一問一答は以下の通り。 --投球を振り返って 「(声援が)久しぶりなので、全然実感がわかない。しっかり投げ切れてよかった。泥臭く、一つずつアウトを取ることと、テンポを良くして野手が守りやすいように心がけて投げた」 --打線が援護 「1点が入ったら守り切る覚悟を持っていた。気を引き締めて投球しようと思った」 --塩見が援護弾 「すごく大きな追加点だった。相手も一発がある打線だったので、苦しいところを同級生の塩見が打ってくれて、とてもうれしい」 --今季初勝利 「ファンの声援や野手のおかげでこういう投球ができた。チームに全然貢献できていないので、一つでも勝てるようにがんばっていきたい」 --この1勝は 「けがやいろんなことがあって、苦しい期間が長かった。ファンの声援をもらうためにがんばってきてよかった。ホッとしている」 --今後へ向けて 「チームが優勝できるように全力で腕を振っていく」

◆DeNAは打線がつながりを欠き、今永を援護できなかった。一回1死一、二塁でオースティンが空振り三振、宮崎が遊ゴロに倒れると、0―1の六、七回も好機を逃した。先発原からは1点も奪えず、三浦監督は「シュートが特に良かった。何とかしないといけなかったが、うまく攻められた」と悔しがった。 31日からは、東京五輪開催のため6月6日を最後に離れていた本拠地の横浜スタジアムに戻る。三浦監督は「気持ちを新たにみんなでやっていきたい」と巻き返しを期した。

◆ヤクルトは29日、DeNA16回戦(東京ドーム)に5-2で勝ち、セ・リーグ2位に浮上した。今季2試合目の登板となった原樹理投手(28)が、7回5安打無失点と好投。同学年の塩見泰隆外野手(28)から援護ももらい、昨年7月29日の阪神戦(神宮)以来となる白星をつかんだ。故障や不調に泣かされてきた背番号16が復活ののろしを上げ、チームは逆転Vへ大きな前進を果たした。 高ぶる感情を抑えられなかった。1点リードの七回2死一塁。原は、100球目となる外角へのスライダーで桑原を空振り三振に斬り、右拳を握って叫んだ。普段は冷静な右腕が見せた、勝利への執念だった。 「あそこの場面は、ここ一番というところだと思っていたので、自然と気持ちが入っていた」 テーマは「テンポよく、泥臭くアウトを取る」。武器の左右に曲がるスライダーとシュートに加え、前半戦から取り組んできたシンカー系の落ちる球も要所で駆使した。二回以外は毎回走者を背負いながらも粘り、7回5安打無失点。今季初白星をつかみ「(球種は)全般的に使えた」と納得顔を浮かべた。 2016年に東洋大からドラフト1位で入団した6年目。決して順風満帆な道を歩んできたわけではない。19年は上半身のコンディション不良で離脱し、後半戦はリハビリに終始。昨季は2軍暮らしが続き、5試合登板で2勝に終わった。今季の開幕も2軍で迎え、1軍初登板となった7月10日の広島戦では四回途中で危険球退場と〝迷路〟をさまよった。 転機は、東京五輪による中断期間に行われたエキシビションマッチだった。「投手として他の人にないものを持っている」と期待し続けてくれる高津監督の思いに応えようと日々取り組み、2試合で計9回1失点。アピールに成功し、後半戦の先発枠入りをつかんだ。 そして今月22日の広島戦が雨で流れ、2軍戦を挟んで迎えたこの日のマウンド。昨年7月29日の阪神戦以来396日ぶりの白星という〝晴れ間〟が、そこに待っていた。苦難の日々を「自分一人じゃなく、いろいろな方に助けられた」と振り返る。同学年からの励ましも、その大きな一つ。同学年の選手でLINEグループをつくり、誕生日には「おめでとう」の言葉を送り合っている。コロナ禍以前にはケーキを用意してもらい、祝ってもらったこともある。グラウンドでは、同学年の仲間が白星を後押ししてくれた。1-0の七回に9号3ランを放った塩見に「すごく大きかった。本当にうれしかった」と感謝。東洋大4年時に東都大学リーグの入れ替え戦(対駒大)でも投げ合った相手先発で同学年のライバル、今永にも負けじと腕を振り、投手戦を演じた。勝利の4時間後。首位だった阪神がナイターで敗れ「マイナス1ゲーム差」(詳細は5面)で6月24日以来の2位浮上を果たした。駒がそろい始めた先発陣に、また一人加わった頼もしい右腕は、塩見とお立ち台に上がり「苦しい期間が長かったけど、こういう日のために、ファンの皆さんに声援もらうために頑張ってきて良かった」と表情を崩した。一人じゃない。逆転Vへ、最高の仲間と一歩ずつ進む。(赤尾裕希)◆同級生が援護!塩見が貴重な一発今季初白星を手にした原と同じ1993年生まれの塩見が、勝利を大きく引き寄せた。1点リードの七回2死一、二塁で左中間席へ9号3ラン。6月8日のロッテ戦(ZOZOマリン)以来となる一発で、貴重な追加点をもたらし「同級生の樹理(原)が頑張っていた。援護してあげたい気持ちで頑張りました」と、ともに立ったお立ち台で笑顔を見せた。

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<セ・リーグ順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差残試合 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(1↑)
巨人
503712 0.575
(↑0.005)
-
(↓1.5)
44401
(+5)
363
(+1)
127
(-)
52
(-)
0.248
(-)
3.460
(↑0.02)
2
(1↑)
ヤクルト
473511 0.573
(↑0.005)
0.5
(↓1.5)
50409
(+5)
362
(+2)
96
(+1)
56
(-)
0.255
(-)
3.620
(↑0.02)
3
(2↓)
阪神
55413 0.573
(↓0.006)
-0.5
(↓0.5)
44406
(-)
370
(+5)
99
(-)
89
(-)
0.252
(↓0.001)
3.420
(↑0.01)
4
(-)
中日
374914 0.430
(↓0.005)
12.5
(↑0.5)
43283
(+1)
326
(+5)
53
(-)
53
(+2)
0.235
(↓0.001)
3.150
(↓0.02)
4
(1↑)
広島
374910 0.430
(↑0.006)
12.5
(↑1.5)
47354
(+5)
403
(-)
74
(+2)
45
(-)
0.258
(-)
3.860
(↑0.04)
6
(1↓)
DeNA
365013 0.419
(↓0.005)
13.5
(↑0.5)
44394
(+2)
455
(+5)
100
(+1)
21
(-)
0.258
(-)
4.390
(↓0.01)