西武(★0対6☆)日本ハム =リーグ戦14回戦(2021.08.29)・メットライフドーム=
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日本ハム
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西武
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勝利投手:伊藤 大海(8勝5敗0S)
敗戦投手:本田 圭佑(0勝2敗0S)
  DAZN
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◆日本ハムが完勝。日本ハムは4回表、王の走者一掃の適時二塁打などで一挙4点を奪い、先制に成功する。続く5回には、近藤の犠飛が飛び出し、リードを広げた。投げては、先発・伊藤が9回4安打無失点の快投。今季8勝目をプロ初完封で飾った。敗れた西武は、投打ともに振るわなかった。

◆今季の西武栗山巧外野手(37)は日本ハム戦と好相性。このカードは出場9試合で33打数13安打、打率3割9分4厘で、安打が出なかったのは5月23日9回戦だけ。得意カードで安打を打って残り5本の2000安打に近づけるか。

◆西武先発本田圭佑投手が突如崩れた。3回まで無安打無失点と安定の投球も、4回に制球を乱し、無死満塁から王柏融に走者一掃の3点適時二塁打を浴びた。さらに2死二塁から石井にも適時二塁打を浴び4点の先制を許した。 4回を87球、4安打4失点で降板となり「(4回は)ランナーをためた状態で長打を打たれてはいけない場面だったので、もったいなかったと思います」と振りかえった。

◆西武先発本田は制球良く丁寧に3回まで無安打無失点。日本ハム先発伊藤も力強い直球を軸に、3回まで無安打無失点に抑えた。 日本ハムは4回無死満塁から王柏融の3点適時二塁打などで4点を先制。5回には近藤の左犠飛でさらに1点を追加した。 日本ハムが引き分けを挟んで2連勝。伊藤が4安打初完封で8勝目を挙げた。打線が沈黙した西武は2連敗。本田が2敗目。

◆西武栗山巧外野手(37)が右前打を放ち、通算2000安打まで残り4本とした。 6点を追う9回無死の第4打席、日本ハム伊藤の初球カットボールをしぶとくはじき返し「詰まってしまったので、何とか落ちてくれと思っていました」と振りかえった。 本拠に詰めかけたファンは栗山の安打数を示す"クリメーター"をカウントアップし、大きな拍手を送った。高卒20年目の大ベテランが、疲れも蓄積する8月末に4試合連続安打をマーク。「変わらず1本1本という気持ちです」と大記録を見据えた。

◆日本ハム王柏融が連夜の大活躍だ。0-0で迎えた4回無死満塁で、低めの直球をうまく仕留めて走者一掃の先制3点タイムリー。好投の新人、伊藤を強力アシストした。前日28日にも満塁の場面で2点適時二塁打を放っており、満塁打率5割4分5厘の"満塁男"だ。「ファーストストライクをしっかり捉えることが出来て良かった」と振り返った。

◆西武は山川穂高内野手が1軍復帰したが完封負けで2連敗。100試合目を終え借金は今季最多9となった。個人契約するマネジャーが26日に新型コロナウイルス陽性判定を受け、濃厚接触者となる疑いで「特例2021」により登録抹消。同日中にPCR検査を受け陰性判定を受けていた。この日、出場選手登録され、5点を追う8回無死で代打に立ち四球を選んだ。辻監督は「打席を見た限りでは(1軍を)離れる前よりは、非常にリラックスできた形でいけてるので、楽しみかな」と評価。同じく抹消となっている森については「(31日ロッテ戦から)行けると思うんだけどね。ゴーサインが出れば即行きます」との見解を示した。 ? ▽西武本田(4回4失点で2敗目)「全体的にある程度自分のなかでコントロールできていたと思いますが、ピンチになると力が入ってしまったりバランスが崩れてしまっていました」

◆必死の思いが、勝利につながった。 日本ハム石井一成内野手は3-0の4回2死三塁から、左中間へ追加点の適時二塁打。2球で追い込まれながら、粘りに粘って8球目を捉えた。 「なんとか粘っていった結果がタイムリーにつながったと思います」。四球で出塁した9回は、相手のダブル失策に乗じ、二塁から一気にダメ押しとなる6点目のホームに滑り込むなど打撃に走塁に大活躍だった。

◆台湾の「大王」が「満塁男」を襲名だ。日本ハム王柏融外野手(27)が、技ありの一打で好投するルーキー伊藤を強力アシストした。4回無死満塁で迎えた第2打席だった。「最低でも外野フライ、1点でも取ろうという意識で打席に入りました」。1ボールからの2球目、西武本田が投じた低めの142キロ直球を、腰を回転させ、きれいに打ち返した。打球は右中間を真っ二つに破る、走者一掃の先制3点適時二塁打。「ファーストストライクをしっかり捉えることが出来て良かったです」と、涼やかに振り返った。 28日西武戦(メットライフドーム)でも、満塁機に2点二塁打を放ち、さらには7号ソロアーチと乗っている。2夜連続で満塁機をものにして、これで満塁機は11打数6安打16打点で、打率5割4分5厘。長打率は8割1分8厘にのぼり「満塁男」ぶりを発揮している。後半戦再開後は当たりが止まっていたが、ここへ来て目の覚めるような活躍。栗山監督は「ちょっと感じが戻ってきたね」と、一安心だ。 練習熱心なのは、昔から。王は「いい感触を体に染み込ませられるように練習をしています。練習するだけです」。おごることなく、残り試合を見据えた。

◆日本ハム4番近藤健介外野手(28)が、いぶし銀の活躍だ。 4回、フルカウントから低めいっぱいの微妙なコースをきっちり見極め四球を選び、得点につなげると、5回1死一、三塁では左犠飛で貴重な追加点を挙げた。これで3試合連続打点。「浅いフライだったけど(三走の)大基(浅間)がよく走ってくれた」と横浜高の後輩に感謝した。

◆日本ハム伊藤大海投手が西武14回戦(メットライフドーム)でプロ初完投初完封勝利を挙げた。9回を自己最多134球で投げきり、山賊打線を4安打のみで封じた。西武相手には初勝利となり、これでパ・リーグの他5球団からの白星をコンプリート。東京五輪後の初勝利、新人トップの8勝目も重なり、31日に24歳の誕生日を迎える次代のエースが、23歳のラスト登板を最高の形で締めくくった。「疲れました」と、伊藤は試合後、笑顔でえくぼをつくって答えた。出来ることを尽くしてたどり着いたプロ初完投は初完封勝利。チームでも今季初の快投は、数々の悔しさを力に変えてきたから現実となった。 「思い入れのあるところ」と表現するのがメットライフドーム。試合前まで2戦2敗だった。4月14日は先制点を与えて2敗目を喫し、5月21日は変化球に頼りすぎて4敗目を喫した。 「ここで負けてからですよね? 」。4敗目の後から自身6連勝を飾ったのは、突きつけられた課題と真っすぐに向き合って成長できたから。勝つために必要なことを教えてもらってきた場所で、先制点は与えず、直球を軸にした投球をみせた。8回終了時に続投の意思を聞きに来た荒木投手コーチに「はい、いきます!」。最後まで自分の力と経験値を出し尽くした134球だった。 「今日は絶対、野球を楽しむ」と、決めていた。五輪後の初登板となった21日楽天戦は5回6失点(自責5)で黒星。直後から、その映像を「ずっと見ていました」と要因を探っていた。客観視して気付いたのは自身が「楽しそうに野球ができていない」ことだった。大きく反省した。 「ここで(野球が)できるのも当たり前じゃない。そういう部分をしっかりかみしめるじゃないですけど、昨日もいろいろYouTubeで野球の動画を見たりして、気持ちを高めて入ってきました」。5回には同学年で8月上旬まで同僚だった平沼に対して計測不能の超スローカーブを投じた。「練習の時に平沼が『真っすぐ勝負でみたいなジェスチャー』をしてきたので、何とか見事な空振りをさせたいなと思って」と遊び心も交えながら、直球も力加減をケースごとに調整した。「今日は少しでも後に余力を残してっていう形で投球の中でのメリハリがあった」と納得の内容だった。 「人としてもしっかり成長できるように、ですね。野球だけでなく、大人に、社会人になっていけたら」と23歳のラスト登板を飾り、24歳の抱負を語った右腕。日本ハムの新時代を築いていく。【木下大輔】

◆西武の本田は4回4失点と踏ん張れなかった。四回に連打と四球で無死満塁のピンチを招くと、王柏融に走者一掃の二塁打、石井にも適時二塁打を浴びて一気に崩れ「2巡目というところで先頭を出してしまい、流れが良くなかった。ランナーをため、長打を打たれてはいけない場面だった」と悔やんだ。 三回までは制球良く低めに集めて無安打に封じていただけに、もったいなかった。「ピンチになると力が入ってしまい、バランスが崩れてしまった。五回を投げ切れないというところが自分の一番の課題。ここまで何度も同じことをしている。ここで変わらないと先はない」と反省の言葉を並べた。

◆日本ハムは四回に王柏融の3点二塁打と石井の適時二塁打で4点を先行し、五回に近藤の犠飛で1点、九回にも1点を加えた。伊藤が4安打で9三振を奪い、プロ初完投を完封で飾って8勝目を挙げた。西武は投打に精彩を欠いた。

◆西武打線は東京五輪でも活躍した相手先発の伊藤を攻略できず、わずか4安打の完封負けを喫した。チームとして今季100試合目。37勝46敗17分けの借金9は、辻監督の就任5年目でワーストの数字となってしまった。 試合後、指揮官は「まあそうやって新聞の記事になるんでしょうね。そんなことは気にしてないし。それはもう必死に一戦一戦、選手はそういう気持ちで戦っているからね。勝つことだけしか道はないと思っているから。一人一人が自分の仕事をきっちりと、(最大7点差を追いついた)昨日みたいなこともあるわけだから。より強くその気持ちを持って攻めていかないと」と必死に前を向いた。

◆西武の山川が、新型コロナウイルス感染者の濃厚接触者となる可能性があったための離脱から復帰し、八回に代打で出場した。先頭打者でフルカウントから四球を選んだ。 ただ、そのまま一塁の守備に就き、九回1死二塁では浅間の打球を後逸して失策を記録。辻監督は「捕ってもらいたかったけどね。打席を見た限りでは、非常にリラックスできた形でいけている」と話した。

◆日本ハム・西川遥輝外野手(29)が21年ぶり3度目の優勝を果たした母校・智弁和歌山に祝福の言葉を送った。 「大変なコロナ禍の中、全国の野球ファンに感動を与えた選手たちに改めておめでとうと言いたいです。(日本ハムの)試合前も(甲子園の)試合結果を気にしながら練習していました。後輩たちにはゆっくり休んでくださいと伝えたいです」 後輩の活躍に負けじとこの日「2番・左翼」で先発出場すると、4打数2安打を放ち2試合連続の複数安打を記録。引き分けを挟んでチームの後半戦、初の連勝に貢献した。(加藤次郎)

◆西武の栗山が1安打し、通算2000安打まで残り4本に迫った。九回に先頭打者でルーキー伊藤の真ん中に入った変化球を右前へ打ち返し「詰まってしまったので、何とか落ちてくれと思っていた」とうなずいた。 それまでの3打席は伊藤に遊ゴロ、二ゴロ、一ゴロと内野ゴロを打たされていた。チームは完封を許し「伊藤投手がいいピッチングをしていて、なかなか打ち崩せなかった」と振り返った。

◆日本ハムの王柏融が四回に走者一掃の3点二塁打で均衡を破り、勝利に貢献した。近藤の四球で無死満塁となった直後に1ボールから右中間を破り「ファーストストライクをしっかり捉えることができた」と喜んだ。 ソロ本塁打と2点二塁打を放った28日に続き、2試合連続で3打点。栗山監督は「感じがだいぶ戻ってきたね」と評価した。

◆134球の力投だった。日本ハムのドラフト1位・伊藤大海投手(23)=苫小牧駒大=が4安打に抑え、プロ初完投を完封で飾った。 「疲れました。要所をしっかりと締めることができた」 一回の立ち上がりを8球で三者凡退に封じ、リズムに乗った。この日最速、149キロの直球と多彩な変化球を両コーナーに投げ分けて三塁を踏ませない。金メダルを獲得した東京五輪後では初白星となる今季8勝目をマークした。 五輪では巨人・菅野らの出場辞退により追加招集され、救援で目覚ましい働きを見せた。韓国との準決勝では、リリース時に舞うロージンバッグの白い粉末にクレームを受けながら好投。〝追いロジン〟のワードが話題となった。高温多湿の敵地メットライフドームでも指先をケア。快投につなげた。 21日の楽天戦では5回6失点の乱調で自身の連勝が6で止まり「自分のレベルの低さを感じた」と気を引き締め直して臨んだ。見違えるような投球でチーム初完封を果たした伊藤について、栗山監督は「1点を取られるまでは(続投)と思っていた。バランスよく投げていた」と目を細めた。 伊藤は31日に24歳の誕生日を迎える。23歳最後の登板を白星で飾った最速155キロ右腕が、最下位に沈むチームを押し上げる。(加藤次郎)

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<パ・リーグ順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差残試合 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(-)
ORIX
493713 0.570
(↑0.005)
-
(-)
44404
(+6)
352
(+3)
92
(-)
31
(+1)
0.254
(-)
3.330
(-)
2
(-)
ロッテ
453814 0.542
(↑0.005)
2.5
(-)
46438
(+1)
401
(-)
94
(-)
83
(-)
0.252
(↓0.001)
3.910
(↑0.05)
3
(-)
楽天
454213 0.517
(↓0.006)
4.5
(↓1)
43376
(-)
373
(+1)
78
(-)
34
(+1)
0.244
(↓0.001)
3.570
(↑0.04)
4
(-)
ソフトバンク
424217 0.500
(↓0.006)
6
(↓1)
42389
(+3)
334
(+6)
85
(+2)
62
(-)
0.249
(-)
3.180
(↓0.02)
5
(-)
西武
374617 0.446
(↓0.005)
10.5
(↓1)
43380
(-)
418
(+6)
83
(-)
70
(-)
0.246
(↓0.001)
3.980
(↓0.01)
6
(-)
日本ハム
334713 0.413
(↑0.008)
13
(-)
50287
(+6)
364
(-)
52
(-)
49
(-)
0.228
(-)
3.570
(↑0.04)