中日(★1対5☆)巨人 =リーグ戦20回戦(2021.08.29)・バンテリンドーム=
このエントリーをはてなブックマークに追加

 123456789
巨人
0012002005900
中日
0000001001500
勝利投手:髙橋 優貴(10勝3敗0S)
敗戦投手:小笠原 慎之介(6勝7敗0S)
  DAZN
チケットぴあ 中日戦チケット予約 巨人戦チケット予約
◆巨人は1点リードで迎えた4回表、松原と高橋の連続適時二塁打が飛び出し、追加点を挙げる。そのまま迎えた7回には、坂本の適時打などで2点を奪い、リードを広げた。投げては、先発・高橋が5回2安打無失点で今季10勝目。敗れた中日は、打線が中盤以降の好機を生かせなかった。

◆貧打に苦しむ巨人が打線を組み替えた。後半戦の打率が1割4分9厘に落ち込む丸佳浩外野手(32)はスタメンから外れ、1番はゼラス・ウィーラー内野手(34)が務める。広岡大志内野手(24)は移籍後初めて外野手としてスタメン出場となる。 26日広島戦(東京ドーム)から3戦未勝利の巨人は3試合で計4得点と貧打に苦しむ。前日28日の中日戦から野手3人を入れ替え、勝てば首位浮上の可能性のある一戦に臨む。

◆巨人は3回、吉川尚の犠飛で1点先制。中日は3回まで巨人先発の高橋に堂上の内野安打1本に抑えられ無得点。 巨人は4回、松原、高橋の連続適時二塁打で2点追加。中日は5回、3四球で1死満塁も京田、代打福田が倒れ、得点できない。 巨人は7回、坂本の適時打などで2点を加え、3連敗を阻止した。5回無失点の高橋が10勝目。中日小笠原が7敗目。

◆中日は7回に代打高橋の適時二塁打で完封負けこそ免れたが、貧打病は深刻で対巨人3連戦の勝ち越しを逃した。 以下は与田剛監督(55)との一問一答。 -先発の小笠原が5回3失点 与田監督 コントロールが甘く、思い通りにできなかったのかという感じがする。 -5回の攻撃では3四球でもらったチャンスで得点できなかった 与田監督 きょうは5安打1点か。昨日は2安打。(巨人3連戦は)3試合で6点か。もう少し点を取らないとなかなか勝つことも難しいと思うし...。みんな取り組んでいるんだけど。点を取れなかったので取れるようにしないといけない。根気よく取り組んでいくしかない。 -7回に高橋が代打で18打席ぶりの安打 与田監督 周平の得意な左中間方向に伸びる打球が出たのでね。ちょっとだけよかったかな。まだこの1本で喜びを表現できるわけではないが、打点もついたのでね。少しずつこういう形で状態を上げていってくれたらと思います。

◆中日は7回に代打高橋周平内野手(27)の適時二塁打で完封負けこそ免れたが、貧打病は深刻で対巨人3連戦の勝ち越しを逃した。 今季100試合目で通算283得点。1試合平均2・83点の打線が4回までに失った3点をはね返す力はなかった。再び借金12となった与田剛監督(55)は「きょうは5安打1点か。昨日は2安打。(巨人3連戦は)3試合で6点か。もう少し点を取らないとなかなか勝つことも難しいと思う」と力なく話した。 ▽中日大島(4回、8回に二盗を決め昨季の16盗塁に並び、通算250盗塁に王手) 隙があればこれからもどんどん狙っていきたい。

◆巨人ゼラス・ウィーラー内野手(34)が打線活性化の起爆剤として1番に抜てきされた。 3回先頭で二塁打で出塁し、先制点につなげた。ここ2試合で1番に入っていた丸はベンチスタート。7回に代打で登場し、9回には中前打をマークした。原辰徳監督(63)は「久しぶりに1番が2本ヒットを打った。丸も入れるとね。なかなか1番が動いてくれていない。そういう意味では今日はよかったと思いますね」とうなずいた。

◆必死のパッチで大台をつかんだ。巨人高橋優貴投手(24)が中日打線を5回2安打無失点に封じ、プロ初の2ケタ10勝目を挙げた。 4回には今季初安打となる適時二塁打をマーク。勝利投手目前の5回2死満塁では左足がつり、1度ベンチに下がった。あと1死。再びマウンドに戻り、代打福田を三直に仕留め、7月11日以来の勝ち星でリーグトップタイに浮上した。こん身の100球を雨で涙をのんだ後輩たち、自宅で待つ愛娘に届けた。見せたい姿があった。高橋は100球の粘投で49日ぶりの白星を挙げた。勝利投手の権利をかけた5回、突如制球が乱れ3四球で満塁。2死として、代打福田への初球142キロ直球を投じた後に左足がつった。1度ベンチに下がって治療を受け「痛かろうが、何があろうが、投げると思っていた。どうなろうが、この回だけは」とマウンドへ。3球連続のスクリューで三直に仕留めた。 後輩たちに、大きな背中を見せた。今夏の甲子園に出場した母校・東海大菅生は17日の大阪桐蔭戦で追い上げムードの8回途中、無念の雨天コールド負けを喫した。「悔しい思いが、これから良いものに変わってくると思う」と思いやった。自身も高校3年の夏、西東京大会決勝でリリーフ登板も、9回サヨナラ負け。悔しさを味わったからこそ、今の輝きがある。 1歳半の愛娘には、かっこいいパパの姿を示した。テレビの画面越しで父親の存在を認識できるようになってきたという。「『お父さんはこういうことやってるんだよ』って言ってもらえるようになってくれれば。映るということも意識したい」と娘の記憶に焼き付けた。4回1死二塁の打席では、右中間への適時二塁打を放ち、自らを援護。今季38打席目での初安打に、二塁ベース上で笑顔で右拳を掲げた。 チームの勝ち頭としての使命を果たした。元日に「1年間投げきる」と決意し、開幕から唯一、ローテを守る。この試合が五輪中断から再開後の14戦目で、24日広島戦のメルセデス以来となる先発投手の白星を挙げた。初めて2ケタ10勝に到達し「活躍して結果を出したら、もっといろんな人に夢を与えられる」。ペナントレースは大詰めへと進む。後輩たち、娘、そしてファンに、見せたい姿がもっとある。【小早川宗一郎】

◆巨人が4月1日以来の首位に立った。6月18日の巨人は首位阪神から8ゲーム差の3位。巨人が8ゲーム差以上つけられてから首位は10差の92年、11・5差の96年、13差の08年に次ぎ4度目で、大逆転首位はすべて五輪イヤーだ(92年バルセロナ、96年アトランタ、08年北京)。過去3度のうち92年は優勝を逃したが、今年はどうか。 貯金は首位巨人13、3位阪神14。下位チームより貯金が少ない「マイナスゲーム差首位」は17年7~8月に楽天(2位ソフトバンク)が記録しているが、巨人は03年4月8日の(1)巨人貯金3(勝率・714)(2)中日貯金4(勝率・700)以来で、球宴後では56年8月20日の(1)巨人貯金23(勝率・617)(2)阪神貯金24(勝率・615)以来。

◆巨人は高橋が緩急を生かした投球で5回2安打無失点と好投し、3年目で自身初の10勝目を挙げた。打線は三回に吉川の犠飛で先制し、四回も松原、高橋の連続二塁打で加点。中日はわずか5安打と打線が低調だった。

◆先発の高橋が5回無失点で自身初の2桁となる10勝目を挙げた。連日の打線改造でこの日はウィーラーが来日7年目で初の1番に入り、三回に二塁打を放って先制のホームを踏んだ。原監督が試合を振り返った。 --先制点の場面は1番のウィーラーから。1番に起用したのは 「...あみだ(くじ)! ?だよ(笑)へっへっへ。久しぶりに1番が2本ヒット打ったよな。(途中出場の)丸も入れるとね。なかなか1番が動いてくれていないというのはあるね。まあ1番だけじゃないけどね。そういう意味では今日はよかったと思いますね」 --ウィーラーへのメッセージでもあったのか 「それはいかようにもお考えくださいませ。わが軍はワンチームだから、誰がどこを打とうが決められたポジションでベストを尽くすということ」 --状態を考えて、ウィーラーと丸の2人で1つのポジションを、という感じだったのか 「まあ自分の中では最善策。最善策の中で、もちろんそこには調子がいいとか悪いっていうデータとか、やっぱり体力面も含めてね、ややちょっと疲労困憊(こんぱい)かなというときもあるしね。そこは(起用を決める)定義みたいなものはないけど」 --高橋は初の2桁勝利 「今日はついてたね。よく5回で0点に抑えたなというね。もちろんいいイニングもあったけどね。非常に〝もってた〟なという感じがしますね。日々努力できる人だから、10勝目という部分でね、野球の神様もほほ笑んだのかな、と。これを次へのステップにしてほしいね」 --5回で代わったのは足の状態もあって 「いやもう、いっぱいいっぱいかなと」 --松原もパンチ力があって、吉川とともに(状態が)上がってくると打線にも厚みが出る 「彼らはどちらかというと脇役の部類で、やっぱり主役たちが引っ張っていくようになり、彼らが何とかしがみついて一緒についていくというのが本来の姿ですよ」 --来週はヤクルト、阪神と続く 「いやいや、まだ考えてないですよ。そんなに変わることはないですね」

◆巨人の吉川が2打点を挙げ、6月6日以来の打点をマークした。6月10日に投球を受けて左手中指を骨折し、今月13日の後半戦初戦から戦列に復帰した。2試合続けて3番で起用されており「何とか和真(岡本)につなげられるような打席を意識して」と心掛けを語った。 三回に先制の中犠飛を放つと、七回も遊ゴロの間に追加点をもたらした。しぶとい働きに、原監督は「なかなかいいものが出るね」と満足そうだった。

◆甲子園大会でこの日優勝した智弁和歌山高出身の中日・岡田は六回に2番手で登板し、三者凡退に抑えた。準優勝だった奈良・智弁学園高OBの巨人・広岡を遊ゴロに打ち取り「智弁対決」を制した。 高校1年夏から4度甲子園の土を踏み、強豪を引っ張ってきたサウスポーは「姉妹校で甲子園決勝をできることはうれしい。今後の野球人生に生かしてもらいたい」と選手たちをねぎらった。

◆ついに奪首! 巨人は29日、中日20回戦(バンテリンドーム)に5―1で勝って連敗を2で止め、4月1日以来150日ぶりの首位浮上を果たした。先発した巨人・高橋優貴投手(24)が、5回2安打無失点で自身初の2桁となる10勝目。左脚がつるアクシデントに見舞われながら五回を投げきり、自ら適時二塁打も放つなど投打にわたって躍動した。これまで13度、首位陥落の危機を免れてきた阪神は3位に転落した。 テレビ中継のカメラが、必死の形相を捉える。五回2死満塁。ベンチ裏で治療を終えた高橋は、気合十分に大ピンチの渦中に戻った。 「痛かろうが、何があろうが、どうなろうが、この回だけは投げる...と思っていました」 3四球で招いた満塁の場面。代打・福田への初球後に左脚をつるアクシデントに見舞われた。それでも、続投を志願。1ストライクから決め球のスクリューボールを3球続けて福田を三直に仕留め、勝利投手の権利を持って救援陣につないだ。 5回 足を痛めた様子の巨人・高橋=バンテリンドームナゴヤ (撮影・中井誠) 2点リードの四回1死二塁には、今季38打席目で初安打となる右中間への適時二塁打を放つなど、投打で活躍を見せた。7月11日の阪神戦(甲子園)以来、49日ぶりの白星をゲット。3年目で初めて勝利数を2桁に乗せ「(9勝目から)長かったですね。でも、やっと後半戦一つ勝てたこと、チームが勝てたことがうれしい」と口元をほころばせた。 東京・東海大菅生高から八戸学院大に進み、2019年にドラフト1位で入団。謙虚な姿勢を崩さない左腕だが、最近意識する〝視線〟がある。 昨年2月に娘が誕生。テレビ画面に映る父に気づくようになったことを夫人から聞き「『自分のお父さんは、こういうことをやってるんだよ』と言ってもらえるようになりたい。そういう意味で、(テレビに)映ることも意識している」と奮い立った。この日もパパはヒーローインタビューに登場。娘の目に雄姿をしっかりと焼き付けた。 その後のナイターで阪神が敗れ、チームは4月1日以来の奪首に成功。首位浮上に導いた24歳に、原監督は「今日はツイていたね。よく五回(満塁)で0点に抑えたな。日々努力できる人だから、野球の神様もほほ笑んだのかな、と。これを次へのステップにしてほしいね」と目を細めた。開幕当初は先発ローテの6番手だった高橋だが、今や勝ち頭。リーグ3連覇へ、若き左腕が〝投の主役〟になる。(谷川直之)

DAZN

<セ・リーグ順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差残試合 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(1↑)
巨人
503712 0.575
(↑0.005)
-
(↓1.5)
44401
(+5)
363
(+1)
127
(-)
52
(-)
0.248
(-)
3.460
(↑0.02)
2
(1↑)
ヤクルト
473511 0.573
(↑0.005)
0.5
(↓1.5)
50409
(+5)
362
(+2)
96
(+1)
56
(-)
0.255
(-)
3.620
(↑0.02)
3
(2↓)
阪神
55413 0.573
(↓0.006)
-0.5
(↓0.5)
44406
(-)
370
(+5)
99
(-)
89
(-)
0.252
(↓0.001)
3.420
(↑0.01)
4
(-)
中日
374914 0.430
(↓0.005)
12.5
(↑0.5)
43283
(+1)
326
(+5)
53
(-)
53
(+2)
0.235
(↓0.001)
3.150
(↓0.02)
4
(1↑)
広島
374910 0.430
(↑0.006)
12.5
(↑1.5)
47354
(+5)
403
(-)
74
(+2)
45
(-)
0.258
(-)
3.860
(↑0.04)
6
(1↓)
DeNA
365013 0.419
(↓0.005)
13.5
(↑0.5)
44394
(+2)
455
(+5)
100
(+1)
21
(-)
0.258
(-)
4.390
(↓0.01)