1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 計 | 安 | 失 | 本 | |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
阪神 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 8 | 1 | 0 |
広島 | 3 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 2 | 0 | X | 5 | 8 | 0 | 2 |
勝利投手:床田 寛樹(2勝2敗0S) 敗戦投手:秋山 拓巳(9勝5敗0S) 本塁打 |
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◆広島は初回、鈴木誠と坂倉の2者連続本塁打で3点を挙げて、先制に成功する。そのまま迎えた7回裏には、坂倉の2点適時二塁打が飛び出し、リードを広げた。投げては、先発・床田が6回無失点10奪三振の好投で今季2勝目。敗れた阪神は、打線が無得点と振るわなかった。
◆左ふくらはぎを痛めていた広島会沢翼捕手(33)が29日、75日ぶりに1軍に合流した。 東京オリンピック(五輪)の野球日本代表選出発表前日の戦線離脱となった。会沢は6月15日西武戦(マツダスタジアム)8回の守備で、三本間の挟殺プレーの際に左足を痛めた。翌16日に出場選手登録を抹消され、日本代表を辞退。「左下腿腓腹(かたいひふく)筋挫傷」と診断された。約2カ月のリハビリをへて、8月19日ウエスタン・リーグのソフトバンク戦で実戦復帰。27日ウエスタンリーグ中日戦は7回までプレーした。 会沢はそのまま出場選手登録される見込みで、代わって中村奨成捕手(22)が2軍に降格するとみられる。
◆阪神小野寺暖外野手(23)、1軍に昇格した。この日の試合前練習に合流。 「前半戦はたくさんチャンスをいただいた中で結果を出すことができなかったので、今度こそは期待に応えることができるように、チームのために何ができるかを考えて、雰囲気を変えられるように精いっぱいやっていきます」と意気込んだ。 7月5日に出場選手登録を抹消されて以来の昇格。五輪中断期間にはエキシビションマッチにも出場しアピールしていた。敵地で連敗中のチームで起爆剤として期待される。 1軍では、今季5試合に出場し12打数1安打。2軍では4番も務めるなど、ここまで打率3割1分9厘はリーグトップ。80安打もトップで、6本塁打をマークしている。
◆両チームのスタメンが発表された。阪神ドラフト1位佐藤輝明内野手(22)が7月12日DeNA戦(甲子園)以来、今季4度目のスタメン落ちとなった。 前日28日広島戦では、3度も得点圏に走者を置いて打席を迎えたが、いずれも凡退。8回にはプロで初めて代打を送られベンチに退いた。自己ワーストをさらに更新する24打席ノーヒット中。長いトンネルを抜け出せずにいた。 佐藤輝に代わり2年目の小野寺暖外野手(23)が、「7番右翼」で今季4度目のスタメンとなった。2軍では打率3割1分9厘でリーグ首位打者。打線の起爆剤となれるか。 前日スタメン落ちした大山悠輔内野手(26)は「6番三塁」でスタメン復帰。「5番二塁」には糸原健斗内野手(28)が起用された。連日の打線改造で連敗脱出を図る。 阪神先発は秋山拓巳投手(30)。広島戦は昨季から8勝無敗で、今季も4勝を挙げ防御率1・84と好相性を誇る。 デーゲームで3位ヤクルトが勝利。2位巨人もリードしており、仮に阪神が負ければ一気に3位転落もある。チームの危機を"鯉キラー"の右腕が救えるか。 広島は床田寛樹投手(26)が先発。5月27日西武戦(マツダスタジアム)以来、約3カ月ぶりの1軍登板となる。
◆阪神が首位死守へ、負けられない戦いに臨む。 ここまで敵地で広島に連敗。この日デーゲームだった2位巨人、3位ヤクルトがともに勝利したため、ナイターで阪神が負ければ、勝率の差で一気に3位転落となる状況になった。 阪神の先発マウンドを託されるのは、秋山拓巳投手(30)。広島には昨季から8勝無敗の好相性。今季すでに4勝を挙げ、対戦防御率1・84を誇る。 「対策の練り合いですし、相手にもすごく変化が出てきていますし、その中でも抑えなければいけないので、ランナーを出しても粘るなどできることをしっかりやっていきたいと思います」。前回対戦した15日(京セラドーム大阪)では、フォークを振らなくなった広島打線の変化にきっちり対応し、5回無失点に抑えた。9勝を挙げている右腕に慢心はない。チームの連敗を止め、危機を救えるか。 なお、阪神はここまで13度の首位陥落危機を回避しており、14度目のピンチもしのげるか、注目される。 ? ▼28日試合終了後の時点で首位阪神とのゲーム差は、2位巨人が1・5、3位ヤクルトが2。この日、中日に勝った巨人は勝率5割7分5厘、DeNAに勝ったヤクルトは同5割7分3厘1毛となった。阪神が広島戦に敗れると、同5割7分2厘9毛となって2チームを下回る。巨人は3位阪神とゲーム差マイナス0・5で首位、ヤクルトは同マイナス1で2位になる。
◆阪神が初回に失策から3点を失った。 先発秋山拓巳投手(30)が1番野間、2番西川を打ち取り簡単に2死としたが、3番小園の一ゴロをサンズが後逸。サンズは今季7個目、チームとしてはリーグワーストとなる今季66個目の失策で2死二塁とすると、4番鈴木誠に左翼席へ今季19号2ランを浴び2点を献上した。さらに続く5番坂倉に右中間への8号ソロを許し、3点ビハインドの苦しい船出となった。 デーゲームで2位巨人、3位ヤクルトが勝利。仮に阪神が負ければ一気に3位転落となる正念場で、ミスから痛い失点を喫してしまった。
◆阪神佐藤輝明内野手(22)に代わり「7番右翼」でスタメン出場した小野寺暖外野手(23)が、さっそくチャンスをものにした。 3点ビハインドの2回2死。左腕床田の初球118キロのカーブを引きつけ中前に運んだ。6月10日の日本ハム戦(札幌ドーム)以来、プロ2本目の安打となった。 ウエスタン・リーグでは打率3割1分9厘でリーグ首位打者。好調なバットでいきなり存在感を示した。
◆阪神がリーグ最下位の広島に3連敗した。デーゲームで2位巨人、3位ヤクルトがともに勝利したため、勝率により1位巨人、2位ヤクルト、3位阪神となった。阪神は4月3日以来、148日ぶりに首位を陥落した。 阪神先発の秋山拓巳投手(30)は広島戦8連勝中だったが、初回につかまった。簡単に2死を取ったが、小園海斗内野手(21)のゴロを一塁ジェリー・サンズ外野手(33)が後逸。2死二塁となり、鈴木誠也外野手(27)に左中間へ先制の19号2ランを被弾した。続く坂倉将吾捕手(23)にも右中間へ8号ソロを浴びた。 打線は佐藤輝明内野手(22)が今季4試合目のベンチスタート。糸原健斗内野手(28)を今季初の5番に置くなどテコ入れしたが、広島の先発床田寛樹投手(26)の前に10三振を喫するなど、振るわなかった。
◆広島は床田、阪神は秋山が先発。広島は1回2死二塁から鈴木誠の19号2ランで先制。坂倉が8号ソロで続き、3点をリードした。 中盤は両先発の投げ合い。広島床田は6回まで阪神打線を5安打無失点。自身初の2桁三振を奪い、降板となった。 広島が4連勝で同率4位に浮上。床田が3月31日以来の2勝目。阪神は秋山の対広島戦の連勝が8で止まり、3連敗で3位転落。
◆阪神佐藤輝明内野手(22)が長いトンネルを抜け出せない。5点ビハインドの9回2死二、三塁で代打で登場。フルカウントから右腕島内の151キロ直球にバットが空を切り、今季142個目の三振を喫した。 7月12日DeNA戦(甲子園)以来、プロ4度目のスタメン落ち。9回は糸原、大山が安打を放ち、代打糸井が告げられた時点でようやくネクストバッタースサークルに現れた。今季99試合目で初の欠場の可能性もあった。 前日28日広島戦では、3度も得点圏に走者を置いて打席を迎えたが、いずれも凡退。8回にはプロで初めて代打を送られベンチに退いた。この日も凡退し、自己ワーストをさらに更新する25打席ノーヒット。試合前には矢野監督から直接指導を受けるなど試行錯誤を重ねていたが、結果には結びつかなかった。
◆阪神が広島に3連敗を喫し、4月4日から守り続けていた首位の座から陥落した。 佐藤輝明内野手(22)をベンチスタートに、糸原健斗内野手(28)を5番の置くなど打線のてこ入れを図ったが、広島先発の床田寛樹投手(26)に6回で10三振を喫するなど、無得点と振るわなかった。チームは3位転落となった。試合後の矢野燿大監督の一問一答は以下の通り。-秋山の初回 もちろん、(失策がついた)ジェリー(サンズ)が捕ってやらなあかんと思うし。使っている俺の責任ももちろんあるし。でも全てをそっちのせいにはできないんで。アキ(秋山)もやっぱり味方がエラーした時は自分が頑張るという気持ちで投げてくれているとは思うけど、そういうところでチームワークというのが出てくると思うんで、ちょっと粘ってほしかったかなと。あまりにも簡単に打たれたんで。そこはバッテリーでもうちょっと考えないと。 -カウントの部分か いやいや、鈴木誠也というバッターに対しての。バッテリーで協力してやっていかないと。 -打線を組み替えたが、あれだけ三振が多いとつながらない まあまあ、それは三振もアウトやし、別にアウトやから、それはある意味割り切らなあかん部分はあるけどさ、でも相手ピッチャーも、久しぶりに床田見たけど良かったっていうのもあるし、でもそれだけではあまりにも寂しいね、ちゃんと対応できてるのはチカ(近本)だけだったんで、きっかけが何か見つけていかないと。 -佐藤輝のベンチスタートは最近の状態や成績を見てか もちろん。 -数字上では3位に転落したが、1戦1戦を戦うことは変わらないか いやいや、まあまあ、もちろん、ずっと上でね、1番でいれることはもちろん一番いいことだし、最終的に一番上にいることが大事だから。それはこういうことは受け止めてるし、別に今どうやから気持ちが下がって落ち込む必要もないしね、前向いてやっていくしかないんでね、今までの自分たちの野球をどうやっていくかだと思うんで。 -甲子園に帰る。切り替えも重要 もちろん、明日休みだけど、毎日試合あるのがプロなんで。そういうところでは自分たちで切り替える努力をしていかなあかんし、他力で変えられるということじゃないんで。自分たちでどう変えるかということをやっていく必要がある。
◆阪神が、4月4日から守ってきた首位から148日ぶりに陥落した。1位から落ちる恐れのあった試合で13度危機をしのいだが、14度目でついに転落となった。前日28日の2位巨人、3位ヤクルトが勝ったため、一気に3位にまで下がった。阪神の3位以下は、4月2日以来149日ぶり。 ▼貯金の数で比べると、阪神14(55勝41敗3分け)巨人13(50勝37敗12分け)ヤクルト12(47勝35敗11分け)と阪神が依然セ・リーグ最多。だが、勝率は阪神の5割7分2厘9毛に対し、巨人5割7分5厘、ヤクルト5割7分3厘1毛。順位は勝率で決めるため、阪神は3位となる。ゲーム差で見ると、阪神に対し、1位巨人はマイナス0・5差、2位ヤクルトはマイナス1差となる。 ▼阪神の3連敗は8月19日DeNA戦~21日中日戦以来、今季5度目。同一カードでは6月25~27日DeNA戦に次ぎ2度目。広島戦の同一カード3連戦3連敗は、19年5月17~19日の甲子園以来。マツダスタジアムに限ると、17年9月5~7日以来、4シーズンぶりの屈辱となった。 ▼阪神の1試合16三振は今季最多で、8月25日DeNA戦15三振を超えた。9イニングの試合での16三振となると、16年4月29日DeNA戦16三振以来、5年ぶり。 ▼阪神は今季の長期ロードを、7勝8敗の借金1で終えた。同期間の負け越しは昨季の6勝8敗1分けに続き、2年連続。18、19年はちょうど5割で終えており、4年連続で勝ち越しを逃した。
◆広島坂倉将吾捕手が8号ソロを含む2長打3打点を記録した。 2点を先制した直後の1回は秋山の真っすぐを右中間席に運ぶソロ。3点リードの7回は2死一、二塁で、左翼頭上を襲う2点二塁打で阪神を突き放した。「甘い球をしっかり捉えられている。(8本塁打は)強く振れて、芯に当てる確率が上がっているからだと思います」。5試合連続打点と勝負強さが光る。
◆75日ぶり1軍復帰の広島会沢翼捕手が、即スタメンフル出場でゼロ封勝利に貢献した。 左ふくらはぎを痛めた6月15日西武戦以来の1軍で、先発床田ら投手陣を好リード。打撃でも1回の復帰初打席で二塁打を記録した。「前々からみんながいい試合をしてくれていたので良い流れで入ることができたと思います」。上向き傾向のチームに、頼れるリーダーが帰ってきた。
◆セ・リーグ首位阪神と最下位の広島が対戦。先発は広島が床田寛樹、阪神は秋山拓巳。広島は1回2死二塁から鈴木誠の19号2ランで先制。坂倉が8号ソロで続き、2者連続弾で3点をリードした。中盤は両先発の投げ合い。広島床田は6回まで阪神打線を5安打無失点。自身初の2桁三振を奪い、降板となった。阪神は広島投手陣から1点も奪えず完封負け。広島が4連勝で同率4位に浮上。床田が3月31日以来の2勝目。阪神は秋山の対広島戦の連勝が8で止まり、3連敗で3位転落となった。デーゲームで2位巨人、3位ヤクルトがともに勝利したため、勝率により1位巨人、2位ヤクルト、3位阪神。阪神は4月3日以来、148日ぶりに首位を陥落した。
◆阪神及川雅貴投手が痛恨のタイムリーを浴びた。 3点ビハインドの7回に2番手で登板。1死から西川を四球で歩かせると2死一、二塁とピンチを拡大させ、5番坂倉の左越え適時二塁打で2点を失った。27日広島戦に続き、2試合連続で失点。勝ちパターンの一角として期待された後半戦だが、6試合で防御率7・20と不安定な投球が続いている。
◆復活星だ。広島床田寛樹投手(26)が6回5安打無失点で2勝目を手にした。5月27日西武戦以来の1軍登板で、立ち上がりから飛ばし、自身初の2桁奪三振。6回まで三塁を踏ませぬ好投で3月31日以来の白星を挙げた。佐々岡監督も絶賛する投球でチームを4連勝に導き、最下位から同率4位に浮上させた。94日ぶりの1軍マウンドとなった1回の投球に、新たな床田の姿を見た。先頭近本に初球真っすぐを中前にはじき返されても、会沢の強気なリードに自信を持って腕を振った。1回の全13球のうち9球が真っすぐ。2番中野を147キロ外角高めで空を切らせ、続くロハスはカウント2-2から外角低めに147キロをズドン。サンズは真っすぐ2球で追い込むと、スライダーで3者連続三振を奪った。 「初回からどんどん真っすぐで行けた。スピードも出ていましたし、それを継続できたので良かった」 立ち上がりの投球で"剛"のイメージを植え付けた。2回以降は75日ぶり1軍復帰の会沢の好リードもあり、スライダーやツーシーム、カーブを巧みに交えた。2回までに奪った4三振のうち3個は真っすぐが決め球。3回以降に奪った6三振のうち5個は変化球だった。5回までは二塁すら踏ませず、6回2死一、二塁も、糸原を空振り三振。6回にはこの日最速149キロを計測するなど剛と柔を使い分け、阪神打線に的を絞らせなかった。「真っすぐがすごく良かったので、変化球が生きて振ってくれたと思う。データ的にも(相手打者の頭には)変化ってなっていたと思うので。追い込んだら(三振を)取ろうと」。狙って、自身初の2桁三振を奪った。 開幕ローテ入りし、今季初登板初勝利も、その後は勝てずに6月4日に降格となった。2軍でも勝てずに、7月以降は大量失点する登板が続いた。「真っすぐは走っているように感じているが、変化球に頼って痛打される。変化球ばかり投げていては、いざ真っすぐを投げても行かなくなった」。7月下旬、九里の助言から思い切って筋トレの量を増やした。実戦では直球の割合を増やし、肘も少し上げるようにした。直球にキレと球威が戻り、1軍昇格の切符をつかんだ。 開幕前は先発の柱の1人として期待した左腕が3月31日以来の2勝目を手にした。今季2度目の同一カード3連勝。前カードから4連勝で最下位から同率4位に浮上した。佐々岡監督は左腕の復活登板に「気合も入っていた。本当に素晴らしい投球。ずっとこれを期待していた。本当に100点満点です」と手放しでほめた。シーズン終盤、ようやく殻を被った左腕がローテーションに加わった。【前原淳】
◆広島4番鈴木誠也外野手が2戦連発の決勝19号2ランを放った。 失策で得た1回2死二塁の好機に、阪神秋山の初球カットボールをとらえて左中間席に運んだ。「先制することができてよかった」。26日巨人戦から4戦4発と量産し、6年連続20号に王手をかけた。主砲の1発から坂倉もソロで続き、昨季から8連敗中だった天敵秋山に2年ぶりに黒星を付けた。チームも4連勝で4位タイに浮上した。
◆阪神が4月から約5カ月守ってきた首位を陥落し、3位まで落ちた。初回に両リーグ最多66個目の失策となるサンズのミスが傷口になり、秋山が鈴木誠と坂倉に連続弾を浴びて3失点。打線も不振の佐藤輝をスタメンから外し、5番糸原、6番大山、7番小野寺の新打線を組んだが、今季ワースト16三振を喫して0行進。2位に最大7差をつけながら、逆転された状況を象徴する惨敗になった。31日の中日戦で1カ月半ぶりに戻る甲子園で巻き返したい。大転落だ。阪神が14度目の首位陥落危機で土俵を割った。0-5で迎えた9回2死二、三塁。島内の151キロに代打佐藤輝のバットが空を切った。今季最多の16三振。下位の広島にまさかの3連敗を喫し、一気に3位まで転がり落ちた。敗戦の瞬間に顔をゆがめた矢野監督は、自身に言い聞かせるように前を向いた。 「最終的に一番上にいることが大事だから。こういうことは受け止めてるし、別に今どうやから気持ちが下がって落ち込む必要もない。前向いてやっていくしかない。今までの自分たちの野球をどうやっていくかだと思う」 チームの現状を象徴する幕開けだった。初回。2死から3番小園の打球を一塁サンズが後逸。先発秋山が踏ん張れず、鈴木誠、坂倉に2者連続弾を浴びて3点を失った。昨季から広島戦8連勝だった右腕が味方のミスから流れにのみ込まれ、7回から登板した成長株及川も2失点を喫した。 苦心のオーダーも機能しない。この試合まで24打席無安打の佐藤輝を17試合ぶり4度目のスタメンから外し、昇格させた小野寺を7番右翼で起用。5番に糸原、6番に前日スタメン落ちの大山を据えた。大胆な組み替えを敢行したが、指揮官は「ちゃんと対応できてるのはチカ(近本)だけだった」と厳しい表情。試合が進むにつれ、Kマークが積み上がるだけだった。 一時は2位ヤクルトに最大7差をつけた。巨人には6月18日に最大8差をつけた。だが翌19日から15勝22敗、1分けで借金7。五輪中断前に下降線をたどると、リーグ戦再開で今月13日から始まった夏の長期ロードはBクラス3球団に7勝8敗。低空飛行が続く。4番大山、5番佐藤輝が同時に打撃不振に陥り、打線が分断。投手陣も頼みの西勇が通算100勝を前に足踏み。投打がかみ合わない。 「毎日試合あるのがプロ。自分たちで切り替える努力をしていかなあかんし、他力で変えられるということじゃない。自分たちでどう変えるかということをやっていく必要がある」 久しぶりに「わが家」に帰る。31日からは約1カ月半ぶりの甲子園で中日を迎え撃つ。残り44試合。ズルズルいくわけにはいかない。【桝井聡】
◆阪神ドラフト1位佐藤輝明内野手(22)が、長いトンネルを抜け出せずにいる。5点ビハインドの9回2死二、三塁で代打で登場。フルカウントから右腕島内の151キロ直球にバットが空を切り、今季142個目の三振を喫した。これで自己ワーストをさらに更新する25打席連続ノーヒット。歓喜の広島ナインを目の前に、立ち尽くすしかなかった。 この日は7月12日DeNA戦(甲子園)以来、プロ4度目のスタメン落ち。9回は1死から糸原、大山が安打を放ち、7番小野寺に代打糸井が告げられた時点で、ようやくネクストバッタースサークルに現れた。今季99試合目でプロ初の欠場となる可能性もあった。 井上ヘッドコーチも「苦しみを今味わっている。そういう苦しみがあってこその成長しなきゃいけない部分。(悔しさを)持ってるとは思うんだけど、それに期待するしかない」と悩めるルーキーの奮起を待つしかない状況だ。不振の霧はなかなか晴れてくれない。 前日28日広島戦では、3度も得点圏に走者を置いて打席を迎えたが、いずれも凡退。8回にはプロで初めて代打を送られベンチに退いた。同日の試合前練習ではサンズから身ぶり手ぶりのアドバイス。この日も矢野監督から直接指導を受けるなど試行錯誤を続けている。悠長に復調を待っているわけではないが、すぐさま結果には結びつかなかった。 後半戦開幕カードのDeNA戦では3戦3発と好発進したものの、これで9試合連続本塁打なし。31日から約1カ月半ぶりに甲子園に帰り中日戦、そして9月3日からは優勝を争う巨人との対戦が待ち受ける。チームも佐藤輝も浮上するために、1日も早くきっかけをつかみたい。【中野椋】
◆広島に8連勝中だった阪神秋山拓巳投手が、6回7安打3失点(自責0)と粘投したが、5敗目を喫した。初回にすんなり2死を奪ったが、サンズのエラー後、4番鈴木誠と坂倉に連続被弾で3失点。2回から6回までは0を並べたが、0行進の打線に援護はなかった。 好相性の広島に19年5月19日以来の黒星。矢野監督は「ジェリー(サンズ)が捕ってやらなあかんと思うし。使っている俺の責任ももちろんある」と話した上で、4番に対する粘りやバッテリー間の工夫を求めた。「アキも味方がエラーした時は自分が頑張るという気持ちで投げてくれているとは思うけど、そういうところでチームワークというのが出てくると思うんで、ちょっと粘ってほしかったかなと。あまりにも簡単に打たれたんで。そこはバッテリーでもうちょっと考えないと」。実力を認め、期待するからこその言葉だ。 秋山もリベンジを誓った。「流れを変えるピッチングをしたかったけど、やり返すチャンスはあるので、また次に向けて頑張ります」。次回は9月初旬の巨人戦が予想される。悔しさを胸に、V争いのライバルを倒しに行く。【磯綾乃】
◆阪神・佐藤輝明内野手(22)が7月12日のDeNA戦(甲子園)以来となるベンチスタートとなった。自己ワーストの24打席連続無安打と不振。前日は得点圏で3度凡退し、プロ初の代打を送られた。 代わって、この日昇格した小野寺が「7番・右翼」で先発出場。また、「5番・二塁」で糸原、前日はスタメンを外れた大山も「6番・三塁」でスタメンに名を連ねた。
◆阪神の先発・秋山拓巳投手(30)が、一回から広島打線に捕まった。 簡単に2死を奪うと、3番・小園の打球を一塁手・サンズが失策。ここから負の連鎖が始まった。続く4番・鈴木誠に初球を捉えられ、左中間へ先制の2ランを被弾すると、坂倉には右中間へソロを許した。自身8連勝中と好相性の広島打線だったが、流れを切ることができなかった。 2位・巨人、3位・ヤクルトがデーゲームでいずれも勝利したため、負ければ4月4日から守り続けていた首位を陥落し、一気に3位まで転落する。大事な一戦で虎が早くも追い込まれた。
◆先発した秋山拓巳投手(30)は6回7安打3失点(自責0)と粘った。 「流れを変える投球をしたかったですけど、やり返すチャンスはあるので、また次に向けて頑張ります」 【プロ野球広島対阪神】 投球する先発の阪神・秋山拓巳 =マツダスタジアム(撮影・村本聡) 一回2死から3番・小園の打球を一塁手・サンズが失策。その後、4番の鈴木誠に先制の2ランを許した。さらに坂倉にもソロを被弾。それでも、二回以降は立ち直った。 四回、五回はいずれも先頭に安打を許すも、後続をしっかりと断って流れを渡さず、粘りの投球で味方の援護を待った。秋山は七回の攻撃で代打を送られて降板。2年連続、自身3度目の2桁勝利は次戦におあずけとなった。
◆この日1軍に昇格した広島の会沢が「6番・捕手」で先発し、一回の1打席目に安打を放った。秋山の初球の速球を右中間二塁打とした。 東京五輪の日本代表を辞退する原因となった左脚の故障から、6月15日以来の復帰を果たした。若手捕手が多いチームの中で、経験豊富な打てる捕手の存在は頼もしい。
◆阪神は広島に敗れ、4月4日から守り続けていた首位を陥落した。先発の秋山は一回2死から味方の失策で走者を背負うと、鈴木誠に2ランを被弾。続く坂倉にもソロを浴びた。6回7安打3失点も自責は0。課題とする守備のもろさがこの日も露呈した。 2回、汗を拭う先発の阪神・秋山=マツダスタジアム(撮影・村本聡) 打線は広島の先発・床田の前に散発の5安打とチャンスを作れず。佐藤輝をスタメンから外し、5番・糸原、右翼にはこの日1軍に昇格した小野寺を起用と打線の改造を図ったが機能しなかった。 この日、デーゲームで巨人、ヤクルトがいずれも勝利。阪神が勝率・572、巨人が同・5747、ヤクルトが同・5731となり勝率の差で、阪神は3位に転落した。
◆阪神・矢野耀大監督(52)は佐藤輝明内野手(22)をベンチスタートさせ、大山悠輔内野手(26)をスタメンに復帰させたものの、広島に完敗した。4月4日から守り続けた首位から陥落し、3位に転落した。試合後の一問一答は以下の通り。 ーー秋山の初回(サンズの失策から3失点) 「ジェリーが捕ってやらなあかんと思うし。使っている俺の責任もあるし。でも全てをそっちのせいにはできないんで。アキも味方がエラーした時は自分が頑張るという気持ちで投げてくれているとは思うけど、そういうところでチームワークというのが出てくると思うんで、ちょっと粘ってほしかったかなと。あまりにも簡単に打たれたんで。そこはバッテリーでもうちょっと考えないと」 ーーカウントの部分か 「いやいや、鈴木誠也というバッターに対しての、バッテリーで協力してやっていかないと」 ーー打線を組み替えたが三振が多いとつながらない(16三振) 「三振もアウトやし、別にアウトやから、ある意味、割り切らなあかん部分はあるけどさ、久しぶりに床田見たけど良かったのもあるし。でもそれだけではあまりにも寂しいね、ちゃんと対応できてるのはチカだけだったんで、えー、何やろ、きっかけが何か見つけていかないと」 ーー佐藤輝のベンチスタートは最近の状態や成績を見てか 「もちろん」 ーー3位に転落したが、一戦一戦は変わらない 「いやいや、まあまあ、もちろん、ずっと上でね、一番でいれることはもちろん一番いいことだし、最終的に一番上にいることが大事だから。それはこういうことは受け止めてるし、別に今どうやから気持ちが下がって落ち込む必要もないしね、前向いてやっていくしかないんでね、今までの自分たちの野球をどうやっていくかだと思うんで」 ーー甲子園に帰る。切り替えも重要 「もちろん、明日休みだけど、毎日試合あるのがプロなんで。自分たちで切り替える努力をしていかなあかんし、他力で変えられるということじゃないんで。自分たちでどう変えるかということをやっていく必要がある」
◆阪神は3連敗で3位転落。西武、中日でコーチを務めた通算465本塁打の土井正博氏(77)=本紙専属評論家=は、無死からの走者が4度も出ながら、一塁にくぎ付けばかりの攻撃を疑問視。「ベンチが無策。打って勝つだけの横綱相撲の試合をしていては優勝争いに残っていけない」と一刀両断した。 ■無死一塁から3者三振 阪神の無策ぶりが気になった。近本が一、六回に安打で出塁。五回に小野寺が四球。七回には大山が安打。4度の無死一塁があった。ところが、その走者が進んだのは六回2死からサンズが左前打を放ったときだけ。ほぼくぎ付け状態だった。 広島先発・床田の投球内容は素晴らしかった。投手が本来の力を発揮すれば、そう簡単に点は取れない。そこで工夫するのがベンチだ。たとえばエンドラン。たとえばランエンドヒット。相手を揺さぶる作戦が全くなかった。 エンドランのサインなら、打者は何とか食らいついてバットに当てようとする。ヒットにならなくても走者は進む可能性が出てくるし、何より相手が「何かしてくるのでは」と平常心での投球ができなくなる。ベンチの動きが出ていれば、無死一塁から3者三振などという悲惨な攻めは起きない。無策ゆえの結果だ。 相手が一発攻勢で先制したから、阪神も一気に打って対抗しようとしたのか。調子のいい投手相手に打つだけで点を取るのは至難。毎度毎度、横綱相撲の野球で勝てるわけもない。ときには「けたぐり」などの奇襲も必要。この先、優勝を争う中では、相手も好投手をぶつけてくる。ますますベンチの作戦が重要になってくる。 ■ヤマ張りタイプばかりで三振多い 三振が多すぎるのも気になる。理由は簡単。ヤマ張りタイプの打者が多いからだ。「真っすぐを待って変化球に対応する」考え方の打者は近本ぐらい。ヤマを張って当たればいいが、優秀な捕手が相手だと見抜かれて〝様子見の球〟を投げられ、崩される。オーソドックスに臨み、しつこく、ファウルで粘る。そうしないと三振が増え、打線が線にならない。 調子の悪い選手が多く、打線の組み換えが頻繁に起きるのは仕方がない。大山、佐藤輝らは頭の中をリフレッシュさせることも必要。ただ、選手の入れ替え以外にも工夫はできる。たとえば、調子のいいロハスだが右打席の内容が左打席に比べると悪すぎる。ならば左投手が相手でも左打席に立ってもいいのではないか。優勝争うチームになるために、やるべきことはいっぱいある。 この日のような寂しい試合はなくさなければいけない。(本紙専属評論家)
◆広島が阪神に今季後半戦初の同一カード3連勝で連勝を「4」に伸ばした。佐々岡監督の主な一問一答は以下の通り。 ──床田が6回無失点 「久々の1軍で気合も入っていた。本当に素晴らしい投球。ずっとこれを期待していた。しっかり腕を振った中での真っすぐ、変化球。本当に100点満点です」 ──打撃陣が良い点の取り方ができた 「つながりが出てきたし長打も出てきた。きょうの秋山投手。なかなか攻略できていなかったが、初回の2死から(一塁手サンズの)エラー絡みで(鈴木)誠也が先制パンチ。相手にとってはダメージがあったんじゃないかなと。3点というのは大きかった」 ──鈴木誠の当たりが戻ってきた 「あそこで先制できたというのは、相手にとってダメージがあったと思う。秋山だっただけにね」 ──会沢が復帰で完封勝利に導いた 「やっぱりさすがだったね。そういうリードをしてくれた。チームが引き締まるし、完封リレーを引き出してくれたアツの力は、さすがです」 ―阪神に3連勝 「ドームの最後からいい戦いができている。続けられるようにやるだけです」
◆悪夢の一回だった。三者凡退に打ち取ったと思ったら、一塁・サンズがまさかの後逸。秋山は直後の鈴木誠、坂倉に2者連続で被弾し、3失点。打線の援護にも恵まれず、今季5敗目(9勝)となり、2年連続3度目の2桁勝利はお預けとなった。 「流れを変えるピッチングをしたかったけど」 二回以降は立ち直り、6回3失点(自責0)でまとめた。三回には鈴木誠を見逃し三振、坂倉は左飛に打ち取ってリベンジを果たすと、五回2死一、二塁も無失点に切り抜けた。それだけに一回の連続被弾が悔やまれる。 1回、2点本塁打を放つ広島・鈴木誠=マツダスタジアム(撮影・宮沢宗士郎) 矢野監督は「ジェリー(サンズ)が捕ってやらなあかんと思う。アキ(秋山)も味方がエラーしたときは、自分が頑張るという気持ちで投げてくれているとは思うけど」とかばった。それとともに「ちょっと粘ってほしかったかなと。あまりにも簡単に打たれたんで。そこは(梅野との)バッテリーでもうちょっと考えないと」と苦言を呈した。青柳も10勝を挙げており、阪神の2投手が8月までに10勝を挙げれば2017年の秋山12勝、メッセンジャー11勝以来、4年ぶり。日本投手に限定すれば08年安藤12勝、下柳11勝以来、13年ぶり。先発の柱の一人として期待しているからこそ求めるレベルも高い。 1回、本塁打を放つ広島・坂倉=マツダスタジアム(撮影・宮沢宗士郎) 秋山は今季、広島には今季5戦4勝負けなしと抜群の相性だったが、6試合目で初黒星。昨年7月からの連勝は8で止まった。 「やり返すチャンスはあるので、また次に向けて頑張ります」 次回登板は9月5日の巨人戦(甲子園)が有力。マツダスタジアムでの悔しさを、甲子園での伝統の一戦で晴らす。(三木建次)
◆何をやっても空振り...。阪神は広島に0-5で完敗。今季7度目の零封負けを喫し、4月4日から守っていた首位の座を巨人に明け渡し、一気に3位に転落した。矢野燿大監督(52)は不振の佐藤輝明内野手(22)をスタメンから外したが、打線は球団ワーストタイの16三振(延長戦は除く)と散々。失速の歴史を繰り返すな! 高めの直球が佐藤輝のバットの上を通過した瞬間、矢野虎が首位から一気に3位転落という〝空振り陥落〟を迎えた。この三振で1試合のチーム三振数は「16」で、今季ワーストを更新。しかも延長を除けば球団タイ記録という不名誉も上塗りされた。矢野監督も今季7度目の完封負けを喫した打線に苦言を呈し、無残な1敗に唇をかむしかなかった。 「三振もアウトやし、別にアウトやから、それはある意味割り切らなあかん部分はあるけどさ。でも、久しぶりに床田を見たけど、良かったっていうのもあるし、でもそれだけではあまりにも寂しいね。きっかけが何か見つけていかないと」 開幕2カード目の3月31日(マツダ)以来の対戦となった鯉の左腕の力強い直球、切れ味鋭い変化球に面白いようにバットがクルクルと回った。一回に近本がヒットを飛ばしたが、そこから3者連続三振を奪われ、その裏に秋山が3点を失って攻守で気勢をそがれた。 その後も広島の4投手の継投の前に1点が遠く、最後までスコアボードに得点が刻まれることはなかった。不振の佐藤輝は7月12日のDeNA戦(甲子園)以来となるベンチスタートとなり、最近の状態を考慮しての判断か問われた指揮官は「もちろん」と説明。糸原を2年ぶりに5番起用した打線改造も〝空振り〟だった。6月18日に最大8ゲーム差をつけた2位・巨人が中日に、3位・ヤクルトもDeNAにともにデーゲームで勝利。14度目の首位陥落危機でのプレーボールとなり、4月4日から守ってきた座を148日ぶりに明け渡した。先制されると10勝29敗と反発力の無さも露呈した。 「最終的に一番上にいることが大事。こういうことは受け止めてるし、別に今どうやから気持ちが下がって落ち込む必要もない。前向いてやっていくしかない。今までの自分たちの野球をどうやっていくかだと思うんで」 指揮官は前を向き、ナインに奮起を促したが、2008年は一時は2位に最大13ゲーム差をつけるも主力の故障が相次ぎ、優勝した巨人との直接対決は7連敗フィニッシュの大失速。15年も夏場に勢いが陰り、頂点に届かなった。もうあんな悪夢は、夏場に失速する負のジンクスは繰り返してほしくない。 約1カ月半ぶりに甲子園に戻る31日からの中日3連戦から、虎の底力が試される。「自分たちで切り替える努力をしていかなあかんし、他力で変えられるということじゃないんで。自分たちでどう変えるかということをやっていく必要がある」と闘志を燃やした。16年ぶりの優勝まで〝空振り〟に終わるわけにはいかない。虎の総力をぶつけ、首位を奪い返す。(新里公章)
◆どん底や~!! 虎の4番・大山を6番に降格させ(28日はスタメン落ち)、怪物ルーキーの佐藤輝も先発メンバーから外して挑んだが...。広島に相性の良い秋山でも勝てなかった。 ハッキリ言ったるわー!! 優勝のために必要なことは、そーいう打順の変更やスタメンの入れ替えじゃねーって、前から言ってるやろー!! 阪神が優勝する最も近道は『エラーをなくすこと!!』。ところが、秋山は一回にポンポンと2アウトに取ったのに、3番・小園の打球を一塁手・サンズがエラー(微妙にイレギュラーしていたけど、一塁手だから体で止めんかい!!)。そこから2本のホームランでTHE END!! 優勝のために『絶対におろそかにしてはいけないコト!!』。もう一度言うけど。エラーを少しでもなくすことがVへの近道やろー!! 打つ打たないは、もーええわー!! マジで優勝を目指すなら、目の前の打球をしっかりと処理をすること。そこから始めたれー!! 俺はどこまでも夢を捨てんからなー!!
◆阪神が4月4日から守り続けてきた首位の座から陥落した。14度目の危機を迎えた29日、デーゲームで巨人、ヤクルトが勝って、阪神は負け。一気に3位まで転落してしまった。 「ずっと上でね、一番でいれることはもちろん一番いいことだし、最終的に一番上にいることが大事だから。こういうことは受け止めてるし、別に今どうやから気持ちが下がって落ち込む必要もないしね、前向いてやっていくしかないんでね、今までの自分たちの野球をどうやっていくかだと思うんで」 29日の試合後の矢野監督のコメントがこれ。感情の発露がどこにあるのかわからない。「自分たちでどう変えるかということをやっていく必要がある」。巨人に最大8差つけたのに...。対戦成績で10勝3敗2分と大きく勝ち越しているヤクルトにまで抜かれたのに...。悔しさや歯がゆさは伝わらなかった。 胸突き八丁の正念場。阪神のキーマンは、やっぱり矢野監督自身だと思う。いつものように不振に陥った大山でも、長いトンネルに入った佐藤輝でも、相変わらず勝てない西勇でもない。虎将の手腕が頼り。そこにかかっている。 巨人に13ゲーム差をつけながらも、世紀の逆転Vを許した2008年が思い出されるが、あの悪夢よりも、個人的には07年の岡田阪神の方が印象に残っている。シーズン序盤から負けが込み、上昇カーブを描けない。そんな時、岡田監督は選手を集めて、こう言った。 「今年、Aクラスに入れへんかったら、監督を辞めなアカンねん」 そんなニュアンスの発言だったと思う。指揮官が契約内容を明かすなんて前代未聞。プライドなんて、かなぐり捨てて、勝利にこだわった。そして怒涛の快進撃が始まった。8月末から藤川が〝10試合10登板〟で、チームは10連勝を飾り、首位に浮上した。最後は力尽きたが、指揮官の執念は伝わってきた。 あの時とは、もちろん状況は違う。言いたいのは将の熱い思いを試合から感じたいということ。矢野監督だけはない。他の監督もそうだし、評論家もそう。こういう時、「勝負はまだまだ先」と口をそろえる。でも、ムチを入れることなく、ズルズルと負け続け、シーズンが終わったことが何度あったか。 阪神は8月31日から甲子園で中日、巨人、ヤクルトを迎え撃つ。9月の試合数は「25」で、そのうち、巨人とは「7」、ヤクルトとは「5」。半数近くが直接対決だ。今しかない。一回からのエンドラン、スアレスの回またぎ...。一度でいいから矢野監督の〝明日なき戦い〟を見てみたい。普段着野球はいらない。メリハリ効いた矢野采配だけが『逆転優勝』への道しるべとなる。
<セ・リーグ順位表推移>
順位 | チーム名 | 勝数 | 負数 | 引分 | 勝率 | 首位差 | 残試合 | 得点 | 失点 | 本塁打 | 盗塁 | 打率 | 防御率 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
1 (1↑) |
巨人 |
50 | 37 | 12 | 0.575 (↑0.005) | - (↓1.5) |
44 | 401 (+5) | 363 (+1) | 127 (-) | 52 (-) |
0.248 (-) | 3.460 (↑0.02) |
2 (1↑) |
ヤクルト |
47 | 35 | 11 | 0.573 (↑0.005) | 0.5 (↓1.5) |
50 | 409 (+5) | 362 (+2) | 96 (+1) | 56 (-) |
0.255 (-) | 3.620 (↑0.02) |
3 (2↓) |
阪神 |
55 | 41 | 3 | 0.573 (↓0.006) | -0.5 (↓0.5) |
44 | 406 (-) | 370 (+5) | 99 (-) | 89 (-) |
0.252 (↓0.001) | 3.420 (↑0.01) |
4 (-) |
中日 |
37 | 49 | 14 | 0.430 (↓0.005) | 12.5 (↑0.5) |
43 | 283 (+1) | 326 (+5) | 53 (-) | 53 (+2) |
0.235 (↓0.001) | 3.150 (↓0.02) |
4 (1↑) |
広島 |
37 | 49 | 10 | 0.430 (↑0.006) | 12.5 (↑1.5) |
47 | 354 (+5) | 403 (-) | 74 (+2) | 45 (-) |
0.258 (-) | 3.860 (↑0.04) |
6 (1↓) |
DeNA |
36 | 50 | 13 | 0.419 (↓0.005) | 13.5 (↑0.5) |
44 | 394 (+2) | 455 (+5) | 100 (+1) | 21 (-) |
0.258 (-) | 4.390 (↓0.01) |
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