西武(★2対7☆)日本ハム =リーグ戦12回戦(2021.08.27)・メットライフドーム=
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日本ハム
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西武
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勝利投手:井口 和朋(1勝0敗0S)
敗戦投手:松本 直晃(7勝6敗0S)

本塁打
【西武】外崎 修汰(3号・2回裏ソロ),栗山 巧(4号・6回裏ソロ)

  DAZN
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◆日本ハムは1点を追う4回表、近藤の2点適時三塁打で逆転に成功する。その後4-2となって迎えた8回には、野村の犠飛と高濱の適時打などで3点を挙げ、相手を突き放した。投げては、2番手・井口が今季初勝利。敗れた西武は、打線が好機を生かせなかった。

◆西武外崎修汰内野手(28)が3号ソロを放ち先制した。 2回先頭の打席、カウント2-1からの4球目の直球を左中間スタンドへ運んだ。飛距離126メートルの1発に「真っすぐを待っていて、来た球にうまく反応できました。先制点を取れて良かったです。アップルパンチ!」。8月17日以来の本塁打。森と山川が濃厚接触者の疑いがあり、戦線離脱の苦境で、持ち前のパンチ力を発揮した。

◆先発した日本ハム池田隆英投手(26)が、約2カ月半ぶりの勝利の権利を目前にして緊急降板した。 2点リードの5回のマウンドで異変が起きた。先頭の西武柘植に中前打を浴びた直後に荒木投手コーチとトレーナーがマウンドへ駆け寄り、少し話をしてから一塁側ベンチへ引き揚げた。何らかの治療かと思われたが、栗山監督は交代を決断。2番手で井口がマウンドに上がった。 4回まで3安打1失点と好投していた池田は、6月12日DeNA戦(札幌ドーム)以来となる4勝目を目指していた。

◆プロ20年目の西武栗山巧外野手が、本塁打を含む3安打で通算2000安打へ「M6」と急接近した。 6回、日本ハム宮西の初球スライダーをとらえ、右翼席へ4号ソロ。1回の右前打に続く1発に「振り抜きも感触も良かったので、ホームランになるんじゃないかなと思いました」。5点差となった8回にも左前打を放ち、7月6日の日本ハム戦以来、今季2度目の猛打賞で気を吐いた。 劣勢の展開で終盤に入っても、流されないのが栗山の神髄。直前の守備で左腕ダーモディが打たれ、接戦の展開から5点差に突き放された。その直後の先頭の打席で3安打目をマーク。不屈の精神で積み上げ、通算1994安打とカウントアップを加速した37歳は「毎試合、いい打撃をしたいと思っている中で、今日はたまたま3本出てよかったです。日々1本ずつというところに変わりはないです」。チームの屋台骨を支えながら、着実に偉業をたぐり寄せる。

◆日本ハム西川遥輝外野手(29)が現役最多となる通算300盗塁を達成した。 8回1死一、三塁の場面で二盗を決め(今季13個目)、節目の記録を刻んだ。通算300盗塁はプロ野球史上30人目。13日ソフトバンク(ペイペイドーム)で1盗塁を決めて阪神糸井と並ぶ通算299盗塁としていたが、自主トレもともに行う背番号7の"先輩"より一足先に300盗塁に到達した。 西川のプロ初盗塁は12年4月1日の西武3回戦(札幌ドーム)。最多盗塁は過去3度受賞(14年、17年、18年)しており、13年から今季まで9年連続で2桁盗塁を継続中。77年から90年まで日本ハムに在籍した島田誠が持つ球団最多盗塁記録まで51盗塁となった。 ▼通算300盗塁=西川(日本ハム) 27日の西武12回戦(メットライフドーム)の8回に二盗を決めて達成。プロ野球30人目。初盗塁は12年4月1日の西武3回戦(札幌ドーム)。西川は盗塁死が50度で成功率8割5分7厘。通算300盗塁以上の選手では広瀬(南海)の8割2分9厘を抜く歴代1位の成功率。

◆西武は2回、先頭の外崎が3号ソロを放ち先制した。先発の松本は3回まで無安打投球で、日本ハム打線を封じた。 日本ハムは4回無死二、三塁から近藤の2点適時三塁打で逆転。西武は2点を追う6回、栗山が4号ソロを放ち1点差に詰めよった。 西武は6回に栗山が4号ソロを放つも、終盤に失点を重ね、借金は再びワーストタイの8。日本ハムは3試合ぶりの勝利を挙げた。井口が今季初勝利。西武松本は6敗。

◆西武は競った展開で中継ぎ陣が踏ん張り切れなかった。1点を追う7回にギャレットが1失点。8回の左腕ダーモディは自らの適時失策を含め3失点。終盤に突き放され、勝機を逸した。 濃厚接触者の疑いで特例2021の対象選手となり登録抹消された森と山川を欠く中で、粘れず。辻監督は「7回の1点があまりにも痛かった。あの1点がもったいなかった」。借金は再び今季ワーストタイの8となった。

◆日本ハム「4番」近藤健介外野手が後半戦初打点を挙げ勝利に導いた。 1点を追う4回無死二、三塁で右翼線へ逆転の2点適時三塁打。「なかなか打点を挙げられずチームに迷惑をかけていたのでよかった」と7試合連続安打で好調ぶりを示した。 チームは自力優勝の可能性が復活。「厳しい状況が続いていますけど、勝つために頑張りたい」と意気込んだ。

◆日本ハム西川遥輝外野手(29)が西武12回戦(メットライフドーム)でプロ野球史上30人目、現役選手では単独トップとなる通算300盗塁を達成した。8回1死一、三塁の場面で、一塁走者として今季13個目の盗塁となる二盗に成功。スピードスターのメモリアル盗塁からチームも3得点を追加して試合を決め、25日に消えていた自力優勝の可能性を復活させた。成功への確信を持って、スタートを切った。8回1死一、三塁。一塁走者の西川は打者野村の2球目に二盗を試みた。2点リードの終盤。次の1点が重くなる試合展開。三塁走者は俊足の浅間。相手バッテリーが重盗を警戒し、二塁へは投げてこない可能性が高いケース。300盗塁以上の選手で歴代1位の成功率8割5分7厘を誇る男は、記録達成への状況が、ことごとくそろった条件下で二塁へ滑り込むことなく、今季13個目、史上30人目で現役では単独1位となる通算300盗塁に到達した。 西川 前回の200盗塁も盗塁が付かなくて、やり直しの200盗塁とか...。僕らしいですね。 3年前の18年シーズンに達成した通算200盗塁は一度、幻の記録達成があった。3点差の9回1死二塁で三盗を決めたはずが、相手内野陣が無警戒で記録は認められず、後日に達成。この日は僅差の中での二盗で記録員からも「記録は盗塁」と、すぐにアナウンスされた。試合を完全に決める3点が入った、勝利へつながる大きな節目の盗塁となった。 記念パネルを手に場内のファンへ頭を下げた場面は、少し笑みもこぼれた。「長いこと、チームがパネルを遠征に持ち歩いてもらったので申し訳なかったです」と、内心では思っていたという。13日ソフトバンク(ペイペイドーム)で通算299個目の盗塁を決め、日本ハムの背番号7の先輩でもあり、オフの自主トレでも世話になってきた阪神糸井と並んでいたが、2週間後、ついに大きな背中を追い越した。 もちろん盗塁だけではなく、この日は3四球を選んで出塁を続け、攻撃の核となって勝利に貢献した。「(1番浅間)ダイキも調子いいので何とかつなげたらなと思って打席に入っていた。1、2番が機能したら、こういう試合展開になるということが分かった」。シーズンは残り52試合。前キャプテンはやれることを尽くしていく。【木下大輔】

◆西武水上由伸投手が、パ・リーグ記録を更新した。5回1死一、二塁で、2番手として登板。 近藤に四球を出し、満塁のピンチを招いたものの高浜を空振り三振、元同僚の木村を左飛に打ち取った。これでデビューから15試合連続無失点でパ・リーグ記録を更新。水上は「とりあえずランナーを返さない、そこに集中して投げました。近藤さんはいい打者ですし(四球で)ビビってしまいましたが、その後しっかり抑えることができて良かったです」と振り返った。

◆日本ハム栗山英樹監督(60)が現役最多となる史上30人目の通算300盗塁を達成した西川遥輝外野手(29)を祝福した。 試合後に西川の記録について問われた栗山監督は「よかったね」と笑顔。続けて「本当に20代での記録はすごいけど、ハルキならもっと加速できるので。ここからガーッとまた走ってほしいね。信じています」と、さらなる盗塁の積み重ねに期待した。

◆緊急登板した日本ハム井口和朋投手が1回を無失点に抑え今季初勝利を挙げた。 2点リードの5回に先発池田が緊急降板。無死1塁からマウンドに上がって鈴木、岸、源田を3人で抑えた。「自分のパフォーマンスを出して結果を残していって、常に使ってもらえるようにならないと、中継ぎとして上がっていけない」と気を引き締めた。

◆先発した日本ハム池田隆英投手(26)が、約2カ月半ぶりの勝利投手の権利を得る目前で緊急降板した。 2点リードの5回のマウンドで異変が起きた。先頭の西武柘植に中前打を浴びた直後に荒木投手コーチとトレーナーがマウンドへ駆け寄り、少し話をしてから一塁側ベンチへ引き揚げた。試合後に栗山監督は「大丈夫。つりそうになったみたいだから」と説明。指揮官は大事に至る前に交代を決断し、2番手で送り込んだ井口がしっかり後続を断った。 4回まで3安打1失点と好投していた池田は、6月12日DeNA戦(札幌ドーム)以来となる4勝目を目指していたが、次回登板以降へ持ち越し。降板後は球団を通じて「(2回に外崎に)ホームランを打たれた1球に悔いが残ります。ただ、ホームランを打たれた後は、しっかりと切り替えて投げることができたと思います。早い回で降板する形になってしまい申し訳ない気持ちです」と、コメントした。

◆日本ハムの〝元西武コンビ〟の木村文紀外野手(32)が「6番・右翼」で、佐藤龍世内野手(24)が「7番・二塁」でともにスタメンで出場した。両選手は12日に日本ハムの公文克彦投手(29)と平沼翔太内野手(23)との2対2の交換トレードをされており、移籍後初の古巣本拠地・メットライフドームは温かい拍手に包まれた。

◆西武の松本は五回途中まで4四球と制球に苦しみ4安打3失点だった。1―0の四回に先頭打者の西川への四球をきっかけに近藤に2点三塁打を浴び、1―2の五回には安打と四球でピンチを招き野村に適時打を許して降板。「四球から失点に絡む展開になってしまった。三回までは出来も良かったが、四回以降はいつもの悪い癖が出てしまった」と反省した。 前回登板の20日のオリックス戦は好投手の山本と投げ合い、白星は付かなかったものの7回1失点と好投。自信を深め「変わらずにしっかり自分の仕事をやっていきたい」と意気込んで臨んだマウンドだったが、結果は伴わなかった。

◆日本ハムの先発・池田隆英投手(26)が五回途中に緊急降板した。二回、外崎に中越えの3号ソロを浴びたが以降は立ち直り西武打線を1失点に抑えた。だが五回に先頭の柘植に中前打を許すと直後に顔をゆがめ、そのままマウンドを降りた。4回0/3を80球、3-1とリードの場面で緊急降板となった。

◆37歳のベテランはこの日も元気だ。西武・栗山が1-3の六回に、右越えの4号ソロを放った。 「打ったのはスライダーです。接戦でいいゲームですので、何とか勝ちたいです」 この回からマウンドにあがった変則左腕、宮西の初球、119キロを狙いすまし、右翼席へと運んだ。第1打席にも右前打を放っており、本塁打とマルチ(複数)安打はいずれも後半戦に入って初。通算2000安打まで残り7本とした。 一方でこの日の先発、24歳の松本は元気がなかった。前回20日のオリックス戦では7回1失点と好投し、相手の山本との投げ合いを演じた。その持ち前の投げっぷりのよさを期待されたマウンドだったが、制球が安定しない。随所で与えた四球で自らを苦しめ、4回?を4安打3失点で降板。この日も後半戦初白星を手にすることはできなかった。 「過去の登板でも四球から失点に絡むケースがとても多く、今日もそのような展開になってしまいました」。右腕はうなだれた。5位に低迷する西武の相手は、最下位の日本ハム。上位浮上へ取りこぼしが許されないカードで、もたついている時間はない。

◆売り出し中の日本ハムの野村が4試合連続打点をマークした。2―1の五回1死一、二塁で松本の速球に振り負けず、中前へ転がして適時打とした。今季20打点目を挙げ「何とかチャンスで一本打つことができて良かった」と振り返った。 3番打者で先発し、1点を追う四回無死一塁では外角低めの変化球をすくって右前へ巧打して7試合連続安打。好機をつくって近藤の2点三塁打をお膳立てした。 埼玉・花咲徳栄高からドラフト2位で入団して3年目。25日のロッテ戦では初めて4番に座った。長く主砲を務めた中田が巨人に移籍し、次代の主軸候補として、順調に力を伸ばしている。

◆日本ハムは0―1の四回に近藤の2点三塁打で逆転した。五回に野村の適時打で追加点を奪い、その後も着実に加点した。井口が五回無死一塁から救援して1回無失点で今季初勝利。西武は松本が五回途中3失点と粘れなかった。

◆日本ハムの西川が通算300盗塁を達成した。八回1死一塁から安打で出塁し、一、三塁で次打者の2球目にスタートを切った。捕手が三塁走者を警戒して送球しなかったため、滑り込むこともなく悠々と成功。直後に記念のパネルを贈られた。 プロ11年目、29歳での到達。9試合ぶりの盗塁で決め「長いことチームがパネルを遠征に持ち歩いてくれたので、申し訳なかった」と照れた。

◆金字塔へ、一気に加速した。西武・栗山巧外野手(37)が、後半戦に入って初めての1試合複数安打となる3安打猛打賞。球団の生え抜きとして初の通算2000安打まで6本とした。 「毎試合、いい打撃をしたいと思っているなかで、今日はたまたま3本出てよかったです」 一回に右前打。六回には変則左腕、宮西の初球を「打った瞬間、振り抜きも感触も良かった」と、後半戦初本塁打となる4号ソロを右翼席中段へ。4打席目にも左前打を放ち、7月6日の日本ハム戦(旭川)以来の3安打をマークした。 「日々一本ずつ、というところに変わりはないです」。チームが5位に低迷するなか、ファンは栗山の姿に希望を託す。(湯浅大)

DAZN

<パ・リーグ順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差残試合 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(-)
ORIX
483712 0.565
(↑0.005)
-
(-)
46396
(+2)
347
(-)
92
(-)
30
(-)
0.254
(-)
3.350
(↑0.03)
2
(1↑)
ロッテ
433814 0.531
(↑0.006)
3
(-)
48432
(+3)
400
(+1)
91
(+2)
82
(+1)
0.252
(↓0.001)
3.990
(↑0.03)
3
(1↓)
楽天
454013 0.529
(↓0.007)
3
(↓1)
45375
(+1)
367
(+3)
78
(-)
33
(-)
0.245
(-)
3.590
(↑0.01)
4
(-)
ソフトバンク
424116 0.506
(↓0.006)
5
(↓1)
44384
(-)
326
(+2)
83
(-)
62
(-)
0.249
(↓0.001)
3.170
(↑0.01)
5
(-)
西武
374516 0.451
(↓0.006)
9.5
(↓1)
45372
(+2)
404
(+7)
81
(+2)
68
(+1)
0.245
(-)
3.930
(↓0.02)
6
(-)
日本ハム
324712 0.405
(↑0.008)
13
(-)
52273
(+7)
356
(+2)
50
(-)
48
(+3)
0.228
(↑0.001
3.570
(↑0.02)