広島(☆6対4★)阪神 =リーグ戦14回戦(2021.08.27)・MAZDA Zoom-Zoom スタジアム広島=
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阪神
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広島
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勝利投手:大瀬良 大地(6勝3敗0S)
(セーブ:栗林 良吏(0勝1敗21S))
敗戦投手:西 勇輝(4勝9敗0S)

本塁打
【阪神】ロハス・ジュニア(5号・2回表ソロ)
【広島】石原 慶幸(2号・8回裏ソロ)

  DAZN
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◆広島は1-2で迎えた4回裏、坂倉と菊池涼の適時打で2点を挙げ、逆転に成功する。その後7回には鈴木誠の2点適時打が飛び出し、追加点を挙げた。投げては、先発・大瀬良が6回2失点の好投で今季6勝目。敗れた阪神は9回に一打同点の好機をつくるも、あと1本が出なかった。

◆広島床田寛樹投手(26)が、1軍に合流した。阪神戦前の練習に姿をみせた。 今季開幕ローテーションに名を連ねるも、8試合に先発し、1勝2敗、防御率3・98と振るわず、6月4日に出場選手登録を抹消された。ファームでも苦戦が続いたが、11日のウエスタン・リーグのオリックス戦(オセアンBS)では5回2失点(自責0)、19日ソフトバンク戦(由宇)では5回2失点(自責1)と力投し、再昇格をつかんだ。 29日の阪神戦(マツダスタジアム)で先発する見込み。

◆阪神メル・ロハス・ジュニア外野手(31)が生まれたばかりの愛娘にアーチを贈った。 2回2死、2ボール1ストライクから大瀬良の外角低め145キロ直球を左翼席に運んだ。3試合ぶりの1発となる先制5号ソロ。その直後、広報を通じて娘の誕生を明かした。 「実は今日、娘が生まれたんだよ! 生まれてきてくれた娘に捧げる最高のプレゼントになって良かったね。愛する家族のためにも、もう1本、2本と打てるように頑張るよ」 前日26日のDeNA戦ではトンネルで痛恨の適時失策を記録。一夜明け、名誉挽回の1発を決めた。

◆阪神西勇輝投手(30)が通算100勝をかけてマウンドに上がり、6回3失点と粘投した。しかし2-3と1点ビハインドの7回に代打を送られ、勝ち投手の権利なく降板となった。 序盤に味方打線が西勇を援護した。2回2死からメル・ロハス・ジュニア外野手(31)の5号ソロで先制。さらに3回にも1死一、二塁から中野拓夢内野手(25)の内野安打と相手守備が乱れる間に1点を追加した。 しかし2-0とリードの3回2死一塁から西川龍馬外野手(26)の左翼線への適時二塁打で1点を返された。4回にも無死二塁から坂倉将吾捕手(23)の右前適時打で同点にされた。その後1死二塁としたが、菊池涼介内野手(31)の中越え適時二塁打で勝ち越しを許した。5回、6回とゼロで抑え、味方の反撃を待った。7回に代打を送られ逆転を信じたが、援護はなかった。 6月18日巨人戦(甲子園)に7回1失点で99勝目を挙げたが、そこから5試合先発し5連敗。6度目の挑戦だったが、またしても足踏みとなった。

◆セ・リーグ首位阪神と6位の広島が対戦した。

◆首位阪神が最下位広島に競り負けた。6度目の通算100勝に挑んだ先発西勇輝投手(30)が6回3失点と粘りの投球を見せたが、またもお預けとなった。 8回に代打糸井が右前2点適時打を放つなど10安打を放ち、2点差まで追い上げた。9回には広島守護神栗林を攻め、1死二、三塁と1打同点のチャンスをつくったが、3番サンズが空振り三振、4番大山が三ゴロと倒れた。クリーンアップ3人でわずか1安打と主軸に元気がなかった。 2位巨人、3位ヤクルトもそれぞれ敗れたため、ゲーム差は巨人と2差、ヤクルトと2・5差は変わらず。

◆阪神は2回にロハスが5号先制ソロ。3回には広島守備のミスの間に1点を追加。広島は3回、西川の適時二塁打で1点を返した。 広島は4回、坂倉の適時打で同点、菊池涼の適時二塁打で勝ち越した。大瀬良は6回2失点で降板。阪神は4~6回まで無得点。 広島は7回に2点、8回には石原の2号ソロでリードを広げ、追い上げから逃げ切った。大瀬良が6勝目。阪神は西勇が9敗目。

◆阪神坂本誠志郎捕手が5月以来、3カ月ぶりのスタメンマスクで今季初コンビの西勇をリードしたが、4回までに3失点と役目を果たせなかった。 矢野監督は「梅野もずっと出てるし、西勇もリズムに乗れていないから」と起用の理由を明かした。3回無死二塁では飛び出した二塁走者を刺すなど守備でもり立てたが、西勇の100勝は演出できなかった。打席も遊ゴロと空振り三振と凡退。7回の3打席目に代打を送られ、退いた。

◆首位阪神がカード初戦を落とした。通算100勝を目指す先発西勇輝投手(30)が6回3失点と粘ったが、攻撃の拙攻が響いて流れを引き寄せることができなかった。矢野燿大監督(52)の一問一答は以下の通り。 -西勇は苦しみながらも粘った。 まあ、もちろんもちろん。なかなか、リズムに乗れてないからね、そういうところでは、苦しい場面が多かったけど、粘ってくれたなっていう。 -捕手も坂本を起用するなど、策を練った。 いや、まあまあそれは総合的に考えてやけどね。リュウ(梅野)もずっと出てるし、移動もあるし、西もちょっとリズムに乗れてないってところで、まあまあそういうところでやってみてもいいんじゃないかなと。 -西勇は復調の兆しが見えた。 まあまあそれもね、わからんけど。気持ちの部分では、本当に何とかしようっていうのはね、いつもそういうピッチャーなんだけど。今日はさらにそういう思いを持って投げてくれてるっていうのはよくわかってたし。どっかで、きっかけを作ってもらいたいピッチャーなので。 -チャンス作ったがあと1本 悠輔のところにね、結果的にチャンスでまわってきたところでどっかで1本出ればというところやったと思う。まあ、もちろんそういう打順を打っているんで。まあまあ、そこで1本出ていたらなと。 -打順の変更、マルテの昇格も選択肢か いや外国人枠は無理。現状、誰をどうすんねんっていう話。マルテも首の状態もある。打順をどうのこうのするのはもちろん考えているけど、どうするかはまだ考えていない。 -上位打線がいいだけに中軸が重要になる まあ、悠輔、輝っていうのっがどっちも悪いから。なかなか機能しないっていうところでもあるし、まあそこを何とか替えるのか、そのままいくのかちょっと考えます。

◆"6度目の正直"はならなかった。プロ100勝に王手をかけている阪神西勇輝投手(30)は、6回7安打3失点と粘投するも移籍後ワーストの9敗目を喫し、節目の白星はまたも持ち越しとなった。「先発としてリードを許した展開でマウンドを降りてしまい悔しいです」。坂本とバッテリーを組み、テンポのいい立ち上がりで初回を3者凡退。2回も無失点に抑えたが、2-0の3回に連打で1点を失い、4回に2本の長打がからみ勝ち越しを許した。 自己ワースト6連敗も、復調の兆しを見せた。5回は先頭の西川に左前打、鈴木誠に四球を与え1死一、二塁とするも後続をきっちり断った。6回は先頭菊池涼、林から連続で空振り三振を奪い3者凡退。序盤に大量失点した直近2戦と異なり、1点ビハインドの僅差で粘った。「ここ最近の登板の中では修正して投げることができました」。打席でも2安打を放ち、得点に絡むなど懸命のプレーを続けた。 矢野監督も「苦しい場面が多かったけど、粘ってくれた。気持ちの部分では、本当に何とかしようというのは、今日はさらにそういう思いを持って投げてくれてるというのはよく分かってた。どっかで、きっかけを作ってもらいたいピッチャーなんで」と話す。つかんだきっかけを次戦こそ勝利につなげる。【磯綾乃】 ▼西勇は6月18日に通算99勝目を挙げた後、同25日から6試合で6敗。通算100勝王手から6連敗は50年川崎(西鉄=7連敗)80、81年小林(阪神=6連敗)81年野村(大洋=6連敗)に次いで4人目。過去3人は連敗中に勝敗なしの試合を挟んでおり、通算100勝王手から6戦6敗は西勇が初めてとなった。

◆広島栗林良吏投手が大ピンチを乗り越え、21セーブ目を手にした。 2点リードの9回に登場。先頭の梅野を四球で出塁させ、1死から中野に中前打を許し、暴投も重なって1死二、三塁。そこからサンズを151キロ直球で空振り三振。大山はフォークで三ゴロに打ち取り、最後を締めた。佐々岡監督は「打たれながらも点をやらない。本当に素晴らしい。守護神として頼もしい限りです」と褒めちぎった。

◆阪神糸井嘉男外野手が3点を追う8回に代打で登場し、一時は1点差に迫る2点適時打を放った。 2死二、三塁でコルニエルの155キロ直球に詰まりながらも右前に落とし、走者2人をかえした。「とにかく必死でした。なんとかしたいという思いだけです」。6月11日楽天戦(楽天生命パーク)以来2カ月ぶりの適時打で一塁上では笑みも浮かべた。今季はベンチスタートが多いが、40歳になったベテランは衰えることを知らない。

◆広島が2試合連続2桁安打で阪神西勇を攻略した。昨季まで移籍後1勝8敗と苦手とした右腕相手に1点ビハインドの4回、3人が初球打ちを決める積極打法で一気に逆転した。難敵を攻略し、今季は4勝1敗とリベンジ。終盤にも効果的に得点を奪い、佐々岡真司監督(54)も納得の連勝となった。積極打法で難敵の西勇を攻略した。1点を追う4回だ。先頭の鈴木誠が140キロを右翼フェンス直撃の二塁打。続く坂倉はスライダーを引っ張って同点打を右前に運んだ。さらに1死二塁で、菊池涼が低めの141キロをはじき返し、逆転の中堅越え二塁打を決めた。いずれも初球攻撃がズバリ。佐々岡監督は「先制されて、早い回に挽回できた。誠也から始まって、逆転打につながった」と3選手の3球3スイングでの逆転劇をたたえた。 前回対戦した13日の同カードは、打者25人のうち初球打ちは2人のみ。いずれも凡退だった。7月2日は打者19人で初球打ちはゼロ。この日も3回まで打者13人で43球を投げさせた。4回に安打を放った3選手も、この日の1打席目は、いずれもファーストストライクを見逃していた。 過去の対戦が伏線となった。朝山打撃コーチは「ミーティングから制球力のある投手だから甘いところに来たら打ちにいこうと話していた。しっかり集中して捉えてくれた」。若い打線の中でも経験ある3選手が、わずかな隙を逃さず、好投手攻略のお手本ともいえる好球必打を実践した。 西勇は阪神に移籍した19年から昨年まで13度対戦し、1勝8敗と苦手としていた。だが今季は4勝1敗とリベンジに成功している。 7回には4番鈴木誠の2試合連続打点となる2点適時二塁打を放ち、8回は代打石原が豪快ソロを放った。2桁12安打で6得点。チームが2桁安打を記録した試合は、引き分けを挟み9連勝だ。佐々岡監督は「よくつないで、つないでという攻撃だった。いい形ができているんじゃないかと思います」と手応えを感じている。状態が上向いた打線に、チームとしての攻撃が機能すれば、得点力はさらに上がるはずだ。【前原淳】 ○広島坂倉(4回無死二塁から同点打)「(先頭で二塁打の鈴木)誠也さんがチャンスをつくってくれたので、つなぐことができてて良かったです」

◆阪神4番大山悠輔内野手がブレーキになった。2点をリードした3回1死満塁の場面。カウント2-2から大瀬良の147キロ内角球に詰まり痛恨の二塁併殺打。5回には直前の3番サンズが敬遠されて迎えた2死一、三塁の好機で三ゴロに倒れた。 8回の4打席目には右翼線に二塁打を放ったが、9回2死二、三塁で守護神栗林の139キロフォークをつかまえきれず三ゴロ。最後の打者になってしまった。8月は4本塁打を放っているが、打率は1割8分4厘と苦しんでいる。

◆虎の若き主砲コンビが苦境に立たされた。阪神は主軸に元気なく、広島に競り負けた。5番佐藤輝明内野手(22)は自己ワーストを更新する20打席連続ノーヒット。4番大山悠輔内野手(26)もチャンスで凡退を繰り返した。矢野燿大監督(52)は打線のてこ入れ検討を示唆。2位巨人を突き放すためには攻撃力向上は必要不可欠だ。詰まった佐藤輝の打球が左翼手のグラブに収まった。8回1死二塁のチャンスで、広島コルニエルの内角156キロをとらえきれなかった。自己ワーストの20打席ノーヒット。怪物ルーキーが今季最長のトンネルにもぐり込んでいる。 先発大瀬良には3打席すべて空振り三振に終わった。マツダスタジアムでの試合は7月4日、1試合5三振でプロ野球タイ記録をつくって以来。同球場では8打席連続三振となった。試合前まで打率3割2分7厘とセ5球団で広島を一番得意としていた好相性も、この日は結果に結びつかなかった。 2位巨人が敗れ、3ゲーム差に広げるチャンスを逃した。主軸が波に乗れない。佐藤輝だけでなく、大山も得点圏でことごとく凡退。矢野監督は「悠輔(大山)、輝(佐藤)とどちらも悪いから、なかなか機能しない。代えるのか、そのままいくのか、ちょっと考えます」と苦悩の表情を見せる。後半戦開幕から、4番大山、5番佐藤輝の布陣で臨んできたが、打順のてこ入れを熟考することを明かした。 一時帰国の影響で調整が遅れているマルテは寝違えのため、1軍昇格のメドが立っていない。期待の佐藤輝は19日DeNA戦(東京ドーム)で9回に23号を放ったが、翌20日の中日戦からこの日の広島戦まで7試合で24打数1安打、打率4分2厘と打てていない。前半戦のような打線の爆発力が見られず、苦戦を強いられている。 2位巨人、3位ヤクルトも負けたため、ゲーム差は巨人2差、ヤクルト2・5差と変わらぬまま。28日の広島先発は野村。佐藤輝にとっては、5月2日に甲子園で初の4番に入り8号満塁弾を放った相手だ。いいイメージを持って打席に入り、不振脱出のきっかけとしたい。【石橋隆雄】

◆広島大瀬良大地(30)が6回2失点(自責1)と力投し、6勝目を挙げた。 2回にロハスに先制ソロを浴び、3回は味方の失策で2点目を失った。3回1死満塁、5回2死一、三塁で4番大山を迎えたが「ここで切れば流れが来ると思ったので、全力投球で勝負しました」と凡打に封じ、ピンチを切り抜けた。佐々岡監督は「粘り強く、柱としてしっかりと試合をつくってくれている」と評価。エースが自身4連勝で、チームを2連勝に導いた。

◆2年目の広島石原貴規捕手(23)が、本拠地1号となる貴重な2号ソロを放った。 1点リードの8回の先頭で、代打で出場。阪神及川の141キロを捉え、左翼席までかっ飛ばした。「すごくいい感触で、振り抜けたので、入ってくれと思いました」。マツダスタジアムでの1発目に「広島のファンのみなさんの前で打てたのは、すごくうれしかった」と喜んだ。9回は守護神栗林とバッテリーを組み、2点リードを死守。勝利に貢献した。

◆虎の若き主砲コンビが苦境に立たされた。阪神は主軸に元気なく、広島に競り負けた。5番佐藤輝明内野手(22)は自己ワーストを更新する20打席連続ノーヒット。4番大山悠輔内野手(26)もチャンスで凡退を繰り返した。矢野燿大監督(52)は打線のてこ入れ検討を示唆。2位巨人を突き放すためには攻撃力向上は必要不可欠だ。試合後の矢野監督は思案顔を浮かべた。打線の打開策を問われたときだ。2軍調整中のマルテの緊急昇格? それとも打順の組み替え? 「いや外国人枠は無理やろう。現状、誰をどうすんねんっていう話。(寝違えた)マルテも首の状態もある。打順をどうのこうのするのはもちろん考えているけど、どうするかは、まだ考えていない」。打線のテコ入れを選択肢に入れていることを明かした。 深刻だったのは4番大山、5番佐藤輝の虎が誇る中軸だ。3回には大山が二塁併殺打でつぶし、5回の2死一、三塁の場面も三ゴロ。チャンスでため息が続いた。矢野監督も「悠輔のところにね、結果的にチャンスでまわってきたところでどっかで1本出ればというところやったと思う。まあ、もちろんそういう打順を打っているんで」。ため息も深い。 怪物ルーキーも今季最長のトンネルにもぐり込んでいる。広島のエース大瀬良に手も足も出ず1打席目からまさかの3者連続三振。マツダスタジアムでの試合は7月4日、1試合5三振でプロ野球タイ記録をつくって以来。同球場では8打席連続三振となった。8回1死二塁のチャンスでは広島コルニエルの内角156キロをとらえきれず左飛。自己ワーストを更新する20打席ノーヒットと霧の中だ。 首位をキープしてはいるが、白星が続かない現状ではなかなか波にも乗れない。この日は2位巨人が敗れ、3ゲーム差に広げるチャンスを逃した。巨人2差、ヤクルト2・5差のゲーム差は変わらずともどかしさが募る。1番近本、2番中野と上位が好調なだけにに主軸が当たりが出ればスカッとするはず...。 「まあ、悠輔、輝っていうのがどっちも悪いから。なかなか機能しないっていうところでもあるし、そこを何とか替えるのか、そのままいくのかちょっと考えます」。28日の広島先発は野村。佐藤輝にとっては、5月2日に甲子園で初の4番に入り8号満塁弾を放った相手だ。佐藤輝は、大山は何番がベストか-。指揮官にとって悩ましい広島の夜だ。【桝井聡】

◆阪神近本光司外野手がマルチ安打で連続試合安打を「5」とした。 3回には大瀬良の落ちる球に右足でグッとこらえ右前に運んだ。7回には島内の初球チェンジアップを右前にはじき返した。犠打の第3打席を除いて、全ての打席で初球からスイングするなど状態はいい模様だ。8月は50打数19安打で打率は3割8分と好調だ。

◆阪神は一塁手サンズの失策で、チーム失策数は両リーグワーストの65となった。 3回先頭の林のライン際への打球を後逸し、二塁進塁を許した。打席では申告敬遠もあったが、2点を追う9回1死二、三塁の最終打席で空振り三振に倒れるなど、快音は響かず。3打数無安打2四球だった。

◆阪神アルカンタラが2番手で登板し、アウトを1つしか奪えず2失点で降板した。 1点ビハインドの7回にマウンドへ。先頭を二ゴロで打ち取ったが西川を内野安打で出塁させ、小園の中前打で1死一、二塁となった。次打者鈴木誠に153キロの外角への直球を左中間に運ばれ、走者2人の生還を許した。後半戦から中継ぎに転向し、ここまで4試合無失点と好調だったが、まさかの誤算だった。

◆阪神のメル・ロハス・ジュニア外野手(31)が二回、3試合ぶりとなる先制の5号ソロを放った。広島の先発・大瀬良に一回は三者凡退に抑えられたが、二回2死からロハスが145キロの外角直球を左翼席に運んだ。 東京五輪ブレークで一時帰国していた影響でマルテは後半戦2軍スタート。代役としてスタメン出場し、前日までの12試合で打率・286(42打数12安打)、3本塁打、6打点。1軍生き残りへ必死のアピールを続けている。 通算100勝に王手をかけて、5度足踏みをしている西勇輝投手(30)にとってもうれしい援護点となった。

◆阪神のメル・ロハス・ジュニア外野手(31)が二回、3試合ぶり一発となる先制の5号ソロを放った。二回、2死から広島の先発・大瀬良の145キロの外角直球を左翼席に運んだ。 ロハスは「実は、きょう娘が生まれたんだよ。娘にささげる最高のプレゼントになってよかったね。愛する家族のためにも、もう1本、2本打てるように頑張るよ」と声を弾ませた。 マルテが東京五輪ブレークで一時帰国していた影響でマルテは後半戦2軍スタート。代役としてスタメン出場。ロハスは前日までの12試合で打率・286(42打数12安打)、3本塁打、6打点。1軍生き残りへ必死のアピールを続けている。

◆先発した阪神・西勇輝投手(30)は6回110球を投げて7安打3失点で、1点リードされた展開で降板。6度目の挑戦だった通算100勝は、またもお預けとなった。 2-0の三回、2死一塁から西川に左翼線へ適時二塁打を許した。四回には鈴木誠、坂倉の連打で同点に追いつかれ、なおも1死二塁で、菊池涼に中越えの適時二塁打で逆転を許した。 西勇は6月18日の巨人戦(甲子園)で今季4勝目を挙げて以降、東京五輪ブレークを挟んで5連敗。この日は2-3の七回の打席で代打を告げられ、この回、得点は入らなかった。

◆阪神・西勇は先発し、6回7安打3失点と粘投も実らず、今季9敗目(4勝)。6度目の挑戦だった通算100勝はまたも、お預けとなった。 2-0の三回、西勇は、西川に適時二塁打。四回には鈴木誠、坂倉の連打で同点に追いつかれ、なおも1死二塁で、菊池涼に中越えの適時二塁打で逆転を許した。2-3の七回に登板したアルカンタラも2失点と誤算だった。 打線はロハスが二回に先制弾。1-0の三回、中野の内野安打と適時失策で加点したが、なおも1死満塁で、大山が二ゴロ併殺に倒れ、追加点を奪えず。 3回、阪神・大山悠輔は併殺に倒れ、悔しそうな表情=マツダスタジアム(撮影・村本聡) 大山は2-3の五回2死一、三塁でも凡退した。八回に代打・糸井の2点打で1点差に。再び2点ビハインドとなった九回に1死二、三塁のチャンスを作ったが、サンズ、大山が走者をかえすことはできなかった。

◆鯉のリョーマが新打法? で嫌なムードを切り裂いた。0─2の三回2死一塁。広島・西川龍馬外野手(26)が左翼線に適時二塁打を放ち、反撃のノロシを上げた。 「〝何とか後ろにつなぎたい打法〟です。(一走の)野間さんが走ってくれたおかげで点につながったので感謝です」 2死走者なしから1番・野間が遊撃内野安打を放ち、続く西川がチェンジアップを左翼方向へ弾き返した。通算100勝に王手をかけてから足踏みが続く西勇から1点を奪って、打線が勢いに乗った。 四回先頭では鈴木誠が右中間フェンス直撃の二塁打を放ち、続く坂倉が右前適時打を放って同点に追いつく。松山の内野ゴロの間に一走・坂倉が二塁へ進み、菊池涼の中越え適時二塁打でついに逆転に成功。東京五輪で金メダル獲得に貢献した職人は「(大瀬良)大地が頑張っているので、援護することができて良かった」と汗をぬぐった。 2019年以来の自身4連勝を狙うエースの大瀬良は二回2死からロハスにソロを浴びて先制点を献上する。1点ビハインドの三回1死一、二塁では中野を一ゴロに打ち取ったが、ベースカバーに入った際に一塁・松山の送球がそれ、二走の生還を許す。苦しい立ち上がりとなったが、打線の援護を受けて粘り強い投球を披露し、6回2失点(自責1)で降板した。その後は終盤の追い上げを振り切り、最後は栗林が締めて21セーブ目を挙げた。

◆阪神の先発・西勇輝投手(30)は6回3失点で通算100勝を逃し、自身6連敗で4勝9敗となった。佐藤輝明内野手(22)は21日の中日戦(バンテリン)の最終打席(第4打席)の中前打から20打席連続無安打。大山悠輔内野手(26)は九回2死二、三塁で三ゴロに倒れるなど、2人がブレーキとなった。試合後の矢野耀大監督(52)の一問一答は以下の通り。 ーー西勇は苦しみながらも粘った 「なかなか、リズムに乗れてないからね。苦しい場面が多かったけど、粘ってくれた」 ーーキャッチャーも坂本を起用 「総合的に考えてやけどね。リュウもずっと出てるし、やってみてもいいんじゃないかなと」 ーー西勇は復調の兆しが見えた。 「わからんけど。気持ちの部分では、本当に何とかしようっていうのはね、いつもそういうピッチャーなんだけど。今日はさらにそういう思いを持って投げてくれたのはよくわかってたし。きっかけを作ってもらいたいピッチャーなんで」 ーーチャンスを作ったがあと1本 「悠輔のところにね、結果的にチャンスでまわってきたところで、どっかで1本出ればというところやったと思う。もちろんそういう打順を打っているんで。そこで1本出ていたらなと」 -―打順の変更、マルテの昇格も選択肢か 「いや外国人枠は無理やろ。現状、誰かをじゃあどうすんねんっていう話やん。マルテも首の状態(寝違え)もあるし。打順をどうのこうのするのはもちろん俺も考えているけどさ。どうするかはまだ考えていない」 ―-上位打線がいいだけに中軸が重要になる 「悠輔、輝がどっちも悪いから。なかなか機能しないっていうところでもあるし、そこを何とかかえるのか、そのままいくのかちょっと考えます」

◆広島が2点差を逆転し、2連勝とした。佐々岡監督の主な一問一答は以下の通り。 ──1点を追う四回に坂倉の適時打、菊池涼の適時二塁打で逆転 「先制されて、早い回に挽回できた。(四回は先頭の鈴木)誠也から始まって、逆転打につながった。また(七回は)誠也が1点をほしいところで2点タイムリー、大きかったですね」 ──先発の大瀬良は6回6安打2失点(自責点1)で6勝目 「後半戦に入って粘り強く、柱として、しっかりと試合をつくってくれている。きょうもちょっと球がばらつくところがありながら、本調子でない中でも六回までしっかりと試合を作ってくれたと思います」 ──七回から島内、コルニエル、栗林の継投で守り切った 「七回は島内、八回は前回東京ドームで打たれたけど、コルニエルというところはやっていきたい。九回の栗林まで1点差になりながらも、(八回の)石原の1発は大きかった。栗林も打たれながらも最後は点をやらない。本当に素晴らしい。守護神として頼もしい限りですね」 ──打線はつながりが生まれた 「きょうは2番・西川が突破口を開いて、誠也がつないで、5番もサク(坂倉)も。きのうは一発、きょうはつないでというところで、いい形ができているんじゃないかと思います」

◆5番・佐藤輝も4打数無安打3三振で、自己ワーストの無安打記録は5試合&20打席に。矢野監督は「(大山)悠輔、(佐藤)輝。どっちも悪い」とお手上げ状態だ。 大瀬良には3打席連続で空振り三振。二回1死からは高めの147キロ直球に、四回はスライダーにタイミングを狂わされると、六回はワンバウンドのフォークにバットが止まらなかった。2-5の八回1死二塁ではコルニエルの直球に詰まらされて左飛に終わった。 19日のDeNA戦(東京ドーム)で、田淵幸一氏の新人最多本塁打の球団記録を更新する23号を放って以来、7試合連続ノーアーチで、この間、チームは3勝4敗。黄金ルーキーの復活が待たれるところだ。

◆広島の空に高く上がった白球は遠く離れた家族にささげる祝砲となった。ロハスが左翼へ豪快なアーチ。ゆっくりとダイヤモンドを一周し、天に向かって人さし指を突き上げた。 「実は今日(27日)、娘が生まれたんだよ! 生まれてきてくれた娘にささげる最高のプレゼントになってよかったね」 二回2死。カウント2―1から大瀬良の145キロ直球を振り抜いた。逆方向への打球は大きな放物線を描いて左翼スタンドへ。24日のDeNA戦(京セラ)以来、3試合ぶりの一発は先制のソロとなった。 「いい球がきたら打とうと決めていた。打てる球にいいスイングができて、結果がああなって良かったです」 忘れられない一本となった。日本時間でこの日の早朝にアレックス夫人との間に第2子となる長女が誕生。以前から「自分にとって家族は一番大切」と話す助っ人は「生まれたところにいられなかったのは残念ですけど、元気に生まれてくれた」と喜んだ。 いつも以上に気合が入ると、父親として最高のプレゼントとなる〝バースデーアーチ〟。異国の地から新しい家族の誕生を祝福した。 さらに、四回にも右前打を放ち、今季5度目のマルチ安打を記録。前半戦は打率・098で終わったが、後半戦では打率・311(45打数14安打)、4本塁打、7打点と絶好調だ。 前日のDeNA戦(京セラ)では適時失策をおかした守備でもみせた。2―3の四回2死二、三塁で野間の左翼への大打球を、最後はフェンスにぶつかりながらもキャッチ。「昨日のミスを取り返すじゃないけど、守った以上はそっちでもチームに貢献したいと思ってやっている」。名誉挽回のプレーで攻守に輝きをみせた。 「(試合に)勝てたらさらによかったけど、勝てなかったので、気持ちを切り替えて明日(28日)からまたがんばります」 試合には敗れ、惜しくも空砲に。それでも、守るべき家族が増えたR砲が今度は勝利の一打をチームにささげる。(菊地峻太朗)

◆勝負所で踏ん張り切れなかった。自身の連敗ストップ、そして通算100勝を目指して登板した西勇だったが、6回3失点で9敗目。これで自己ワーストとなる6連敗を喫し、試合後はベンチで悔しさをにじませた。 「ここ最近の登板の中では修正して投げることができました。ただ、先発としてリードを許した展開でマウンドを降りてしまい、悔しいです」 降板後は投球に一定の手応えを語ったが、2点の援護を守り切ることができなかった。2―0の三回に2死から連打であっさり失点すると、四回にも先頭の4番・鈴木誠と坂倉の連打であっさり同点に。1死二塁からは菊池涼に中越えの勝ち越し打を食らい、逆転された。四回に許した3安打はすべて、初球をはじき返されてのもの。細心の注意を払って投じるべき1球目が甘く入り、自らを苦しめる形となった。 6月18日の巨人戦(甲子園)で通算99勝としてから、2カ月間白星なし。9敗も、阪神移籍後3年目でワースト(2019年10勝8敗、20年11勝5敗)となった。 矢野監督は「気持ちの部分では、何とかしようっていうのは(伝わってくるけど)ね。なかなかリズムに乗れていないから。苦しい場面が多かったけど、粘ってくれた」と擁護したが...。カードの初戦を任されているだけに、西勇にとってもチームにとっても、痛すぎる1敗。次こそ暗いトンネルを抜けてくれないと、虎は乗っていけない。(織原祥平)

◆ううう...、右のエース西勇が6度目の通算100勝をかけたマウンドで今夜も沈んだ...。今までのキャッチャー梅野から坂本にも変えた...。でも、勝てなかったのだ。 『やるべきことは全てやったのに!!』。はたしてそうだろうか!? 西勇の武器は際どいコースへの出し入れなのだ!! でも、それで何年も勝ってきただけに相手は『西勇は甘いコースには来ない!! キッチリと見極めていこうぜ!!』と実は真っ裸にされているのだ!! 以前、巨人の安打製造機、篠塚さんに一番苦手な球を尋ねたら「うん、ド真ん中!!」「えっ?」「だって僕にド真ん中放ってくる投手がいる訳ないでしょう?」だって。要するに...俺が何を言おうとしてるかと言うと、コースぎりぎりより、多少甘くなっても力で押し込む直球や切れのいい変化球を放れってことなのだ!! 何だったら、常にプレートの一塁側ぎりぎりを踏んでいるのも、一球ごとに変えるだけで相手打者は戸惑うやろー!! 7度目の挑戦で最高の100勝を期待しとるでー!

◆4番に怖さがないなんて...。セ・リーグ首位の阪神は広島に4-6で敗れた。4番の大山悠輔内野手(26)は三回1死満塁での併殺打など得点圏に走者を置いた3度の打席ですべて凡退。得点圏打率はついに2割を切った(・198)。オリックス、阪神で通算176勝の星野伸之氏(55)=本紙専属評論家=は、投手に見下ろされていると指摘した。チャンスに打てない4番は、最後の最後まで覚醒してくれなかった。九回2死二、三塁。一打同点の奇跡を願った虎党の願いむなしく平凡な三ゴロ。大山は一塁ベースを駆け抜けた後、悔しそうに立ち尽くした。 通算176勝をマークした本紙専属評論家・星野伸之氏は、投手目線で「怖くない大山」の姿を指摘した。 「投手は、18・44メートル先にいる打者との距離でいろんな空気を感じる。今、大山と対戦している投手は『間違ったらやられる』と思うことはない。思い切り、上からの目線で対戦出来ている」 その結果が、3度の好機で無安打に抑え、走者のいないケースでは2打数1安打。得点圏で打たない4番は確かに「怖くない」-。投手に、見下ろされてしまっているわけだ。 三回の打席は寂しかった。敵失で2-0とし、なお1死満塁。4番・大山の登場にファンは沸いたが...。カウント2-2から、内寄りの直球を二ゴロ併殺打。最悪の結末で、意気消沈のカープをよみがえらせた。 五回の打席は悲しかった。1点を追って2死二塁から、広島ベンチは何とサンズを申告敬遠。3番を歩かせて、4番との勝負に挑んできた。そこで三ゴロ...。 星野氏の指摘は的確だ。 「追い込まれて右打ちに徹するのは理解するが、最初からおっつけて右打ちのようなスイングをする。自分の中で、内角に来たらどうしよう、変化球が来たらどうしよう、という具合に、気になる球が多すぎるのだろう。思い切り振れていない。投手は思い切り振られることが一番嫌。それがない。すると、思い切り勝負できる。何度も言うが怖くないのだ。早いカウントでは、一度、フルスイングしてみてはどうだろうか。一瞬で投手は恐怖を感じる。すると18・44メートルの空気感も一気に変わると思う」3度の得点圏ですべて凡退し、大山の得点圏打率はついに2割を下回って・198。これが現実だ。数字は現状を正直に示している。相手の4番・鈴木誠は七回の得点圏でキッチリとタイムリー二塁打を放っている。試合の流れを決定づける貴重な一打だった。「4番の差」を感じずにはいられない。ならば、大山は4番失格? そう単純な話ではない。サンズも、佐藤輝も元気がない。ふさわしい代役がいない。救いは2ゲーム差の2位巨人も、2・5差の3位ヤクルトも躓いてくれたこと。追いかけてくる2チームの敗戦は、不幸中の幸いではある。ただ、今の大山では苦しすぎる。視界良好のVロードにするためには、大山の、4番の復活が不可欠だ。1番近本、2番中野の俊足コンビが好調な一方で、中軸が迫力を欠く攻撃に、阪神・矢野監督は試合後、打順の入れ替えを示唆した。「(大山)悠輔のところにね、結果的にチャンスでまわってきたところで、どっかで1本出ればというところやった。もちろん、そういう打順(4番)を打っているんで。そこで1本、出ていたらなと」4番・大山、そして20打席ノーヒットの5番・佐藤輝を含めて、機能していないのが現状。「打順をどうのこうのするのは、もちろん俺も考えているけどさ」と指揮官。はやく大山に上昇のきっかけをつかませるためにも、打線全体を活性化させるためにも、次の一手を模索する。

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<セ・リーグ順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差残試合 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(-)
阪神
55393 0.585
(↓0.006)
-
(-)
46400
(+4)
358
(+6)
99
(+1)
86
(+1)
0.252
(↑0.001
3.380
(↓0.03)
2
(-)
巨人
493711 0.570
(↓0.006)
2
(-)
46395
(+1)
361
(+4)
127
(+1)
52
(-)
0.248
(↓0.002)
3.510
(-)
3
(-)
ヤクルト
463510 0.568
(↓0.007)
2.5
(-)
52402
(-)
358
(+4)
94
(-)
56
(-)
0.254
(↓0.002)
3.660
(-)
4
(-)
中日
374813 0.435
(↑0.006)
13.5
(↑1)
45281
(+4)
320
(+1)
52
(-)
51
(+1)
0.237
(-)
3.170
(↑0.02)
5
(-)
DeNA
364912 0.424
(↑0.007)
14.5
(↑1)
46390
(+4)
448
(-)
97
(+3)
21
(-)
0.259
(↓0.001)
4.400
(↑0.05)
6
(-)
広島
354910 0.417
(↑0.007)
15
(↑1)
49342
(+6)
397
(+4)
69
(+1)
45
(-)
0.258
(↑0.001
3.880
(↑0.01)